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ペアレント・トレーニング実施者養成のための体験型研修の検討

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Academic year: 2021

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− 85 − ベアレント・トレーニング実施者養成のための体験型研修の検討 人間教育専攻 臨床心理士養成コース 池 間 直 樹 1. 問題と目的 育児をしている親の多くは,発達障害や知的 障害の有無にかかわらず,育児に対して不安や ストレスを感じている(服部・原因, 1990;牧野, 1982)。そのような育児不安やストレスは子ど もへの不適切な対応や児童虐待へと繋がること もあり,予防的な観点からも子育て支援は重要 である。厚生労働省 (2012)は,児童虐待の対 策として「虐待に至る前に気になるレベルで適 切な支援が必要」と述べている。このような子 育て支援の具体的な施策の一つにベアレント・ トレーニンクマ(以下, PT)がある。

PT

は応用行動分析の考え方を用いて,親に 子どもの問題行動への関わり方を教えるトレー ニングで、ある。先行研究から

PT

の期短は,養 育者のストレスや抑うつに効果があることが分 かつており(福田 ・中藤・本多・興津, 2005;免 田, 2007),実践の場が広がってきている。 しかし,

PT

を実施する上での課題も挙げら れている。高尾 (2015)は,その課題のーっと して

PT

参加希望者が多く,希望者とトレーニ ングの機会との聞に数的差異があると述べてい る。このことから, トレーニングの機会を増や すために

PT

を実施できるスタッフの増員は必 要となる。しかし

PT

の実施するスタッフには ある程度の専門的な知識とファシリテートする 能力が必要となるため,

PT

が実施できるスタ ッフを増やすためにはスタッフ研修について改 指導教員 小 倉 正義 めて検言すすることが必要である。 そこで本研究では,

PT

を実施するスタッフ 研修の効果を検言村ることを目的とし,①大学 院生に対するスタッフ研修前後の質問紙調査と PTを実施している者へのインタビュー調査, ②児童福制茄設の職員で

PT

の実施を控えた者 に対するスタッフ研修前後の質問紙調査を行う。 2.研究 I 大学院生への質問紙調査と実践家 へのインタビュー調査 (I) 目的 大学院生に対する質問紙調査でスタップ研修 の効果を検討し,同様の研修を受け,

PT

を実施 している者へのインタビュー調査によって研修 と実践の場との違いを検討する。 (2) 方法 ①対象

:A

県内の大判完生で,

PT

の基礎と実践 を目的とした講義を受講した

8

名を対象に質問 紙調査を実施した。また,同様の講義を受けた 経験があり,現在

PT

を実施している 1名を対 象にインタビュー調査を実施した。 ②調査内容 質問紙調査:大判完生に対して,①志賀 (1983) が邦訳し, 25項目に短縮した KBPACから筆 者が抽出した6項目,②木曽包012)の作成し た保護者支援困英訳度の6項目,③長谷川 ・福

井 匂

008)の作成した子育て支援のセルフ・エ フィカシー尺度から27項目,

PT

実施について の各

3

項目,不安の内容についての自由記述の

(2)

− 86 −

1

項目,計

43

項目からなる質問紙を作成し,回 答を求めた。 インタビュー調査:半構造化面接を行い,

PT

の 講義と実践の場との違いや実際に講義が役に立 ったことなどについて自由に語っていただし、た。 その後,逐語録を作成し,口語体を文語体にし てまとめた。 (訪結果と考察 質問紙の各項目について,符号付順位和検定 を実施した。その結果,

PT

の研修の前後で応用 行動分析の知翻獲得を評価する項目と子育て支 援の自己効力感については

5%

水準で点数の上 昇に有意差がみられた。また各因子では家庭 問題に対する支援」と「支援環境の整備」が

5%

有意水準で点数の上昇に有意差がみられた。大 判完生への質問紙調査では自己効力感について は藤原ら (2014)の研究よりも少なし、研修回数 で同様の結果が得られた。そのことからスタッ フ研修の回数について,より少ない回数の実施 でも知詰糠得や効力感の向上に効果があること が示唆された。 またインタビュー調査から,研修の利点とし て,参加者の気持ちがわかること,実践の違い として研修ではファシリテーション体験が少な いこと,実践でワークを実施したときに盛り上 がりが違うことなどが挙げられた。そのことか ら体験型研修は

PT

参加晴の気持ちは共感しや すしL しかし,実施者としての体験には乏しい ため,今後の体験型研修において,実施者とし ての体験も内容に必要であることが考えられた。

3

.

研究

l

l

:

児童福布団信生の職員への質問紙調 査 (1) 目的 児童福祉施設の職員に対して,

PT

のスタッ フ研修を実施したことでどのような効果がみら れるのかを検討する。 (2) 方法 ①対象

:A

県内の児童福松茄設の職員で

PT

の スタッフ研修を受けた 10名を対象に実施した。 ②調査内容:①木曽(2012)の作成した保護者支 援困難尺度の各6項目,②

I

P

T

実施についての

3

項目,③不安の内容についての自由記述の

1

項目,計 10項目からなる質問紙を作成し,回 答を求めた。 (3) 結果と考察 質問紙の各項目について,符号イ寸

l

樹立和検定 を実施した。その結果,いずれの項目でも有意 差はみられなかった。しかし,

PT

実施の不安に 関して,研修の前後で生じている不安の内容は 異なった。そのため,

PT

のスタップ研修によっ て不安は軽減したが,新たに生じた

PT

を実施 する不安によって,打ち消し合い,不安に変化 がみられなかったことが考えられた。

4

.

総合考察 (1) 本研究のまとめ 本研究から,

PT

の課題解決に向けたスタッ フの増員として,

PT

の質を保持するために,応 用行動分析の知樹獲得を一つの指標にできるこ とが示唆された。 また体験型研修では,

PT

を実施する側の体 験が乏しく,研究

I

と研究

H

において不安の変 化がみられなかったことからスタッフ増員に向 けた

PT

実施者の軍機づけとし、う観点から研修 の回数や内容について再検言材3必要だと考えら れた。 (2) 今後の課題 今回の質問紙調査において,

PT

のスタッフ研 修の目的とは違った副次的な効果を検討する質 問紙を使用した。そのため, 目的に沿った質問 紙の使用とその効果の検討が求められる。

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