今回の個展は静岡県内に居住しながらクリエイティ ブ活動を続けている海外国籍のアーティストとして、 その活動を支援するプログラムにより推薦されて展示 することになった。静岡では初めての個展ということ で、過去の作品一部とイラストレーション、オリジナ ルテキスタイルとグッズなど新作を展示した。 2014 年から「日常で感じる色彩」をコンセプトに パターンデザインと商品制作のブランド、merry-mj をはじめ、イラストレーション制作と共に直接描いた イラストレーションを基本としてパターンをデザイン し て制作し続けている。 「merry-mj(メリーエムジェー)」は楽しくて愉快 なことを意味する「merry」と名前の「mj」で作っ た名で「ハッピーな、喜びに満ちた」という意味が含 まれている。
merry-mj Solo Exhibition「 あるすてきな、日」 会期:2018 年 10 月 12 日(金)~ 11 月 4 日(日) 開催時間:10:00 ~ 21:00 (入場料:無料) 会場:静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター (CCC)1 階ギャラリー 「オープニングトーク」 会期:2018 年 10 月 12 日(金) 開催時間:18:30 ~ 20:00 会場:静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター (CCC)1 階ギャラリー 静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター 今回の会場でもある静岡市葵区七間町にある静岡市 文化・クリエイティブ産業振興センターは主にクリ エーターの育成・支援とともに、クリエーターの事業、 技術等に関するアドバイスや支援をしたりクリエー ターのネットワークをつくり、情報を発信していく場 所として使われていた。 個展が開かれる 1F のギャラリー空間は面積 118 ㎡ (約 35.69 坪)ギャラリースペースで、入り口から左 側までは全面ガラスになりギャラリーの外でも作品を 見れる構造になっていた。そしてギャラリーや多目的 ルームを活用し、クリエーターの発表、展示、プレゼ ンテーションの機会を創出している場所だったので、 誰もが入りやすい空間でもあり、接近性が優れていた。 クリエーターと事業者との交流、マッチングの機会 を創出したり、クリエイティブの力で中心市街地を活 性化する場所であることも特徴だったので、初日では 作品の制作の話をするなど観覧客とコミュニケーショ ンをするため、オープニングトークも行った。 今回は 1F のギャラリースペースでイラストレー ション原画 26 点、オリジナルテキスタイル 15 種の他、 書籍や関連オリジナルグッズなどを展示した。 常葉大学造形学部 紀要 第17号・2018
キムミンジ
KIM Minjee 2018年11月16日 受理merry-mj Solo Exhibition「 あるすてきな、日」 会期:2018 年 10 月 12 日(金)~ 11 月 4 日(日) 開催時間:10:00 ~ 21:00 会場:静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC)1 階ギャラリー 「オープニングトーク」 2018 年 10 月 12 日(金)開催時間:18:30 ~ 20:00 キーワード: 表現デザイン イラストレーション テキスタイルデザイン 作品展示 merry-mj
merry-mj Solo Exhibition and Art works 2018
2018 年 merry-mj 個展・活動記録
1F ギャラリー空間 ・ ・ ・ * ・ ・ ・ 27 2018 年 merry-mj 個展・活動記録 〈作 品〉 キムミンジ「 あるすてきな、日 _One find day」 個 展 の テ ー マ は「 あ る す て き な、 日 _One find day」に決めて作品制作に取り掛かる。作品の制作前 は最近考えてることや思いを物語として発展しながら 文章で書いていて、企画段階でそれを見ながらテーマ を決める。下に書かれた文章が企画の中心となった。 「 あるすてきな、日」 その朝、見知らぬ鳥の声に目が覚めた。 ピーヒョロロ ピーヒョロロ ピーヒョロロー。 その音は 窓から日差しになって入ってきた。 まぶしいほど、 あるすてきな、日。 特別なことないい日常も一緒にいる人が誰なのかに よって特別な一日になったり、すてきな日にもなる。 いつも見ている街の風景や物もその日の思い出によっ て楽しく感じたり、悲しく感じられる。 ある平凡な一日の朝が、見知らぬ鳥の声で目を覚ま し今までとは違った朝に感じた経験から色々なアイ ディアを着目し、普遍の日常生活を素材として制作し たイラストレーション、テキスタイルデザイン、木材 オブジェなどを制作した。 ギャラリーの天井の高さは約 3,000mm でオリジナ ルテキスタイル布を天井の近くから吊るす方法で計画 し、空間は外からも中が見えるガラスの窓を持ってい たため、その構造を意識して外からも透き見得ること メインビジュアル_イラストレーション オリジナルテキスタイルトートバック 28 2018 年 merry-mj 個展・活動記録 〈作 品〉 キムミンジ
を意識して飾った。 全 10 種類の生地を天井近くから床まで吊るして設 置し、全 15 種類のパターンを基本にしてデザインし たオリジナルトートバックもそれに合わせて空間の真 ん中へ設置した。 大きいサイズのイラストレーションは壁にかけて、 アクリル反があるテーブル 4 台と展示台2台の上に小 さいイラストレーションや書籍とグッズ、テキスタイ ルデザインの関連作品を展示することにより近い時点 で作品を見えるようにした。 全部で6台のテーブル、それぞれコンセプトに合わ せてディスプレイしたことによって、作品をカテゴ リー別でより分かりやすく観覧できるように展示し た。 オリジナルテキスタイルのテーマ (布とトートバック) 夏の山 / ピクニック / 冬の湖 / からすの夢 / たまた ま / 冬の山 / windows Ⅱ / 春の山 / 夜の森で / 朝の 森で / 蛍の光 / 梅雨 / ジャングル / 春の歌 / 花弁 / 花火 / 新生活(静岡) 全 17 種類 展示風景 展示風景 29 2018 年 merry-mj 個展・活動記録 〈作 品〉 キムミンジ
オリジナルテキスタイルデザインの基本、物語 テキスタイル柄のデザインは自分で作った物語から 発 想、日常の素材を描いたイラストレーションを基 にデ ザインする。 今回テーマに合わせ、新作は「からすの夢」 と「たま たま」、「windows Ⅱ」、松崎町へ行った時の経験から 生まれた作品「朝の森で」、「夜の森で」を発表した。 柄はリピートを自然に流れるように表現することも念 頭におかなければならないので、筆の質感など自然な 表現に時間をかけた。デザインが終わった後は布の制 作に関しては韓国の布専門工場で制作し、100% コッ トンと環境親和的な専用の特殊なインクを使用して制 作した。 「からすの夢」 1.「たまたま」 2.「windows Ⅱ」 3.「夜の森で」 「朝の森で」 1. 2. 3. 30 2018 年 merry-mj 個展・活動記録 〈作 品〉 キムミンジ
年刊 merry-mj memo voulme 3.
年刊で作り続けている『merry-mj memo volume 』 シリーズは今年で3冊目になり、今回個展に合わせて 発刊した。主に韓国のソウルアートブンクフェアと日 本ブックデザイン賞で発表・応募し、成果を作り続け いる。全 24 ページで毎年のテーマを決め、イラスト レーション、テキスタイル、写真と文章を合わせてデ ザインし、1冊にまとめている。『merry-mj memo journal volume 01』は 2017 日本ブックデザイン賞 ブックデザイン・セルフパブリッシング部門で銅の本 賞を受賞、『merry-mj memo volume 02.』は 2018 日 本ブックデザイン賞ブックデザイン・セルフパブリッ シング部門で入選した。 日常生活を表現したイラストレーション イラストレーションの表現方法は普段からもよく 使ったアクリル、グァッシュ絵の具を中心にクレヨ ン、色鉛筆、ペン、そして直接オリジナル紙を作っ てそれを切って貼りながら作るコラジュー方法を生か して様々な方法で表現した。特に 3200 x 1350 mm 大 きさの木材パネルの制作は水彩ペイントとアクリル、 グァッシュ絵の具で描いて、新しい生活の変化や気持 ちを図形に例えて表現した。普段の作品サイズよりか なり大きいサイズだったので、体の動きや制限により 作品も影響されやすいことを更に実感した。 「たまたま_新生活」 3200 x 1350 mm、木材パネル 「走れー!」 31 2018 年 merry-mj 個展・活動記録 〈作 品〉 キムミンジ
立体イラストレーション_木材オブジェ 平面のイラストレーション意外も立体で表現する方 法として木材を使って「私の町」をテーマにオブジェ を制作した。今まで作り続けたオブジェと新しく制作 したオブジェを合わせ、約 75 点を合わせて展示して より面白くて楽しい町の風景を表現するために約2m 幅の木材屏風を作って構成した。 今回の個展では以前よりイラストレーション原画の 大きさを多様に制作して日常で伝えたいさまざまな メッセージと色彩のエネルギーを感じながら空間を活 用したり、布を天井近くから吊るすなど全体的な空間 を活用したことで新たな可能性も発見できるきっかけ になった。 テキスタイルは全 17 種類の展示は初めてだったが、 多様な色彩を盛り込んだ布をもっと効率的に見せるた め、設置についてはもっと研究しなければならないと 感じた。今後の作品制作に反映して研究を続けていき たい。 「私の町」、木材オブジェ、約 75 点 32 2018 年 merry-mj 個展・活動記録 〈作 品〉 キムミンジ