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東京都における人口動態調査死亡票を用いた乳幼児突然死症侯群の発生頻度に関する調査

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Academic year: 2021

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142 第45巻 日本公衛誌 第2号 平成10年2月15日

東京都における人口動態調査死亡票を用いた

乳幼児突然死症侯群の発生頻度に関する調査

藤田

利治

澤口

聡子

澤口

彰子

目的 乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断には剖検が必須とされているが,わが国での剖検率は極めて低 い。本報告では,SIDSの剖検率が全国で最も高率で診断精度の高いと考えられる東京都において, SIDS発生の実態を明らかにする。 方法 1990年から92年までの3年間に東京都に届けられた死亡の中から,原死因から見てSIDSが疑われる 2歳未満の児についての厚生省人口動態調査死亡票を調査した。死亡票での「死亡の原因」,「解剖の所 見」,「外因死の追加事項」欄の死因に関わる記載に基づいて,SIDSの可能性に係る分類を行い, SIDS発生率およびその基本特性との関連を検討した。 成績 SIDS発生率は出生1,000人当り0.23であり,広義のSIDSと考えられる児を含めると0.32であった。 さらに,死亡状況に係る記載が不十分な死亡票が少なからず存在し,SIDSの可能性を否定できない児 まで含めると出生1,000人当り0.61となった。基本特性との関連では,男児でのSIDS発生が高率であ り,世帯の仕事では「その他」に分類される世帯での発生が極めて高率であった。また,東京都内でも SIDSの剖検率に顕著な地域差がみられ,異常死体に関わる監察医制度が施行されている東京23区内で は大半が剖検されているのに対して,その他の地域(周辺地域)では極めて低率であった。低い剖検率 や不十分な死亡状況の記載が多いことと関連して,その他の地域でのSIDS発生率は東京23区内に比べ て低率であった。 結論 死亡診断書(死体検案書)での死亡状況のあいまいな記載や低い剖検率によって,SIDSが過少に診 断されている可能性が示唆された。SIDSの病因解明のためには正確な診断が必要であり,剖検に基づ く確実な診断および死亡状況調査がなされる体制の整備が望まれる。 Key words : 乳幼児突然死症候群,東京都,人口動態統計,剖検率,性差,世帯の仕事

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