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地球温暖化防止のための将来枠組みシナリオ分析

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Academic year: 2021

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主要な研究成果

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主要な研究成果

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背 景

京都議定書は第一約束期間(2008 年∼ 2012 年)における温室効果ガス排出削減数値目標を定めている。他 方で、第二約束期間(2013 年以降)における数値目標についての交渉が、2005 年から開始される予定である。 しかし、米国などの大排出国がこの交渉の土俵に乗らない可能性もあり、世界の国々は、現在とは異なる枠組 を模索する必要に迫られている。

目 的

地球温暖化防止に向けて、京都議定書の単純な継続とは異なる、より実効性の高い国際的な将来枠組みを提 案する。

主な成果

日本・ノルウェー・ドイツ・中国・米国・カナダからなる 6 カ国国際共同プロジェクトを実施し、以下の成 果を得た。 1.京都議定書の強化継続、排出権市場の拡大、公平性の重視、現実政治の重視といった観点から、4 つのシ ナリオを作成し、その実施可能性を検討した。 2.京都議定書の強化継続を図る場合の問題点は、「各国に対して排出上限を割り当てる」という対策の枠組み 設定のために、現実政治においては、交渉が敵対的になり行き詰まるので、環境保全の実効性に欠けるこ とである。 3.現実政治を重視すると、(1)エネルギー政策に関する国家主権への配慮、(2)技術開発と経済開発に関す る各国の国益に沿うこと、(3)対立を避け、協力を促進するような問題・対策の枠組みの設定、の 3 点が 必要となる。 4.以上に基づくと、異なる動機を有する多様な主体が、柔軟な枠組みのもと、様々な分野で協調する将来枠 組みが成立しうる。全体の指揮には気候変動枠組み条約があたるので、このシナリオを「条約のオーケス トラ」と呼ぶ(表-1)。

今後の展開

東アジア地域における省エネルギー条約など、「条約のオーケストラ」の具体的展開のあり方について検討 を進める。 主担当者 社会経済研究所 エネルギー・環境政策領域 主任研究員 杉山 大志 関連報告書 「地球温暖化防止の将来枠組みシナリオ」 電力中央研究所報告: Y03012(2004 年 3 月) 「条約のオーケストラ −複数の条約による温暖化防止将来枠組みシナリオ−」電力中央研 究所報告: Y03013(2004 年 3 月)

地球温暖化防止のための将来枠組みシナリオ分析

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C.エネルギーと環境の調和

23 *1 各国が政策について誓約(プレッジ)して、それを事後的にレビューする方式。 ゼロ排出技術開発 条約(ZETT) 排出権市場群 (GEM) 気候配慮型開発条約 (CDT) 気候変動枠組み条約 (UNFCCC) 長期的な技術変化を促すために地球規模で合意される。ここでは、エネルギー部門から の二酸化炭素の排出をゼロにすることを長期的な目標として設定する。この条約は、非 拘束的なプレッジ・アンド・レビュー方式*1 からスタートさせることで、国家主権と の対立を回避する。ZETTのもとでは、再生可能エネルギー、CO2貯留、省エネルギー など、複数の項目について、資源量等の地域特性を反映した具体的な地域条約が結ば れる。 国際的な合意による削減目標とは無関係に、独立した国内市場が創設されることから 始まる。各市場における価格・制度は、徐々に相互調整されていく。これは、単一の 排出権が流通し、相互に排出枠を交渉する「ハードリンク」ではない。GEMにおいて は、排出権市場は各国が創設するものであり、総排出枠の交渉も行われないという 「ソフトリンク」を想定する。この展開の利点は、エネルギー政策に関する国家主権 の確保と対立することなく、排出権市場が創設されることにある。この場合、米国が 参加する見込みがかなり大きくなる。 途上国に排出枠を被せるのではなく、省エネルギーや気候変動災害への適応策(水利 事業など)など、途上国の関心が高い事項に協力する形で排出削減を進める。途上国 は経済開発を、先進国は援助政策を、気候に配慮したものに変更することに原則合意 する。この枠組みのもと、具体的な地域条約が結ばれる。 上記の3つの条約などの情報交換の場を提供し、気候変動災害に対して脆弱な最貧国 や島嶼国に対象を絞った基金を設ける。また、大臣レベルでの政治的な意思表明の場 として機能する。 表-1 「条約のオーケストラ」の構成要素

参照

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