Title
Distinct mutational spectrum of the p53 gene in lung cancers from
Chinese women in Hong Kong( 内容の要旨(Summary) )
Author(s)
高木, 幸浩
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)乙 第1087号
Issue Date
1996-11-20
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/15187
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氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員
高
木 幸 浩(岐阜県) 博 士(医学) 乙第 1087 号 平成 8 年11月 20 日 学位規則第4条第2項該当Distinct mutationalspectrum of the p53genein fung cancers
from Chinese womenin Hong Kong
(主査)教授 佐 治 重 畳 (副査)教授 清 水 弘 之 教授 高 見 剛 論 文 内 容 の 要 旨 近年,発癌プロセスに関する分子生物学的手法による研究が進み,癌関連遺伝子の活性化と癌抑制遺伝子の不 活化による多段階発癌の過程が解明されつつある。とくにイニシエーションの段階での癌抑制遺伝子の役割が注 目され,その中でp53変異が種々の癌で発見されている。その後,このp53癌抑制遺伝子変異と特定の発癌物質 との関係が次第に集積されるにつれて,p53遺伝子変異のタイプを検索することで,逆に発癌物質の推測が可能 になるという,分子疫学的な分野が開けてきている。 ところで,香港在住中国人女性はその喫煙率が低いにも関わらず肺癌の雁患率は最も高いグループの一つであ り,疫学的に注目されてきた。そこで,申請者らは香港在住中国人女性肺癌のp53遺伝子のexon5からexon8 までを詳細に検索し,p53遺伝子の変異結果を日本人女性肺癌のそれらと比較検討することにより,発癌物質の 特定を試みた。 研究対象と方法 香港の病院で切除された中国人女性肺癌(以下,香港肺癌)35例,および愛知県がんセンター病院で切除され た日本人女性肺癌のうち,香港肺癌と年齢,組織型,病期,喫煙歴をマッチさせた35例,(以下,日本肺癌)を 研究対象とした。 p53変異の検出は,各標本からgenomic-DNAを抽出してp53遺伝子領域のexon5からexon8まで各exon毎
にPCRを施行し,PCR productをSSCP(single-Strand conformation polymorphism)による電気泳動を行 い変異を検出した。SSCPで変異を示す移動度の異なるbandを直接切り出し,その部位に存在するmutantDNA を水に溶解させた後PCRを行い,mutantDNAを増幅した。次いで,mutantDNAをプラスミドに接合し,大 腸菌に感染させてそのプラスミドを更に増幅させた後,プラスミドDNAを回収し,そのmutant DNAの塩基 配列をdideoxy法にて決定した。 microsatelliteinstabilityの検索は,各症例の正常・腫瘍部のgenomic-DNAを用いて,3p(D3S663, D3S1228),5q(D5SlO7),17p(p53)の4カ所のdinucleotide repeatであるmicrosatellite領域のPCRを施行 し,アイソトープで標識されたPCR productをポリアクリルアミドゲルに電気泳動して,正常・腫瘍部のPCR productの移動度の差異を検討することでinstabilityの評価を行った。 研究結果 p53遺伝子変異:p53遺伝子の変異は,香港肺癌35例中7例(20%)に観察された。対照群の日本肺癌では 35例中11例(31.4%)に変異が認められた。この様にp53遺伝子のmutaitonの率が低かったのは,対象症例 の組織型でadenocarcinomaが前者で29例,後者で27例と80%前後と多くlこれらの組織学的因子が反映した 可能性と,非喫煙者の占める割合が多かったことによると推察された。 変異スペクトラムでの検索では,香港肺癌と日本肺癌との比較で,香港肺癌においては7例中3例(43%)が
一塩基対の欠失を示したが,日本肺癌では一塩基対欠失型の変巣は1例も認められず(0%),有意に香港肺癌で 一塩基対欠失の型が多いことが判明した。 また,これまでのp■53変異のヂヰタ「・-ベースとの比較では,肺癌に関 しては398例のp53遺伝子変異が報告されているが,そのうち一塩基対欠失の型は14例(3.5%)▲と低率であり, 香港肺癌において一一塩基対欠失の型が有意に多いことが判明したごまた,・香港・日、本両者の肺癌め変異スペクト
ラムを喫煙歴の有無から検討してみると,G.toTの変異は喫煙畜の3人た,Gto'玖LLはnoniimokerに認められ
キ。さらに,日本肺癌はG:CtoC:Gの変異が見られたo ノ ノJ iiミノ∼ microsatelliteihStability:rnicro誠tellit占instdbilityを示すこ七が判明しているgenorhit二DNAを剛、て assayが正しく行われていることを確認した後,香港肺癌十日本肺癌各々35例にっいてmicrosatelliteinstability の評価を行ったが,instabilityを示す症例は両群ともに恵めなかJた云、二王- 去i・ 蓑 ∼ - 才 ノ1 t 考案と結語 p53遺伝子の変異は35例中7例に観察され,7例中3例が一塩基対欠失型の変異を示した。この頻度はデー ターベースと比較して高率で,香港在任中国人女性師掛こ特異的であり.,環境要因ないしは遺伝性要因の関与が 示唆された。一方,microsatelliteinstabilityの検索では,上記要因を示唆する所見はみられなかった。環境要 因にういては,▼伝統的中国文化の調理畦によるチ食餌中あるい極都会の大軍中位含まれを物質が一塩基対欠失型の 変異を高頻度に来す可能性が指摘されている。すなわち,外的因子として,ヰ国で埠木炭が燃料とレて使用され}ている地域がみり,木炭の煙が肺境野危険因子とな阜が,香港,サ㌢フラツ・シ;スP,ノ、ワイなどの都会では
使用されていない。‡ディナゼルエンジンの排気ガス.に含まれる1-n itroso阜dinitrolpyreneは実験町こナ垣基対欠失をよく生じることが知られている。また,Kooらは疫学的にあろ穫の伝麟的玖中国中食事が肺癌の発癌に関与
することを,Na卵.0らは実験的に肉や魚のフライに含まれる2-amino-1」軋ethyl-6二phen'ylimidazo[4.5-b]pyridineが丁塩基対欠失を生じ易いことを示し∴食事との関連が示唆さ・、れているふ
之 加 て方/内的因子として′_ミスマッチ修復遺伝子のhMSH2;}hMLIllなど昼,・PNA腰製異常の修復に関与するが,その異常はCA repeatやpoly A tailなどの繰り返し配列においてreplicationerrorを来すことが知られている。
しかし,今回の検索ではGG,AAの繰り返し配列における一塩基対欠失とし1うreplication errorであり,CA repeatのreplicationにはerrorは認められなかった。なお,検出感度がさらに高いtri,tetra-nuCledtide\repeat
を検索すれば.∴ミスマッチ修復遺伝子の異常が新たに検出ざれる可能性は否定でさないと考えてい予。.
」tユ ・∵∴-∴∵∵」ぷ十1㌔ t王 て 論文審査の結果の要旨 ・ 一 1 .申請者高木幸浩は,∴香港在住中国人女性肺癌の切除標本を用いp53遺伝子変異り有無をPCR二SSCP法により検 索した上でゝ一eXOn5からexbn8までの変異スペクトラムを検索し∴香港肺癌で一塩基対欠失一の変異が有意に多 いことを明らかに一したb この研究結果は,発癌に関与する環境因子および遺伝性要因を分子生物学的手法を用い て解析するもので.分子疫学的な分野の開発と発展に少なからず寄与するものと認める。` [主論文公表誌] ・∴ .・ _. :1l Distinet∴出血tatio埴IspectrumoLthel)53genein'hing cancers from Chineie wofnBnAin Hong Kohg' Cancer Res.55(15):5354∼5357,1995
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