U.D.C.る21.575-る2:〔697.4十る97・97〕
新形吸収冷温水ユニット
NewAbsorptionCh‖erHeater
中小規模ビル用の冷暖房熱源機器として,吸収冷温水ユニ、ソトが伸びている0 こ れは主に,省スペース,省電力∴茎転資格不要などの理由によるが,更にいっそう の′+、形化と操作惟向_Lが要求されている。 新形ユニットでは,溶液のパラレルフローを採用し,気泡ポンプを用いて,切換 弁不用の冷暖切換えを考案して操作性を向LLた。また,火炎の短い三段燃焼バ【 ナとそれに合わせた高温再生器,更に高性能伝熱管の採用によりユニットを小形化 した。これらの新しい技術を冷凍能力70kWの=抑柳及収冷温水ユニットに採用し,設 置面積0.95m2と日立製作所従来機種比30%減の小形化を実現した。n
緒
言 都市ガス,灯油などの燃焼熱を利用する吸収冷温水ユニッ トは,(1)冷暖房兼用であり,設置スペースが圧縮式冷水機十 温水ボイラに比べてコンパクトであること,(2)ユニット内が 人気圧以下で作動しているので,取扱いに特別な資格が不要 であること,(3)夏季のガス需要拡大及び電力ピークかソト 化,などの特徴から大形機の分野では拝縮式の市場を旺倒L ている。軌二,中小形機の分野でも今後の著Lい伸びが期待 されており,幾つかの製品が発売されている。その中小形吸 収冷温水ユニットでは,よりいっそうの操作性改善や小形化 に対する要望が強くなっている。そこで,これらの要望にこ たえて,操作性に優れた冷暖房サイクル,小形化に有効な炉 筒水管形高温再生器や高性能伝熱管の採用について検討を重 ね,種々の新技術を確立することができた。次いで,これら の新技術を新形ユニットへ適用し,操作性改善と大幅な小形 化を達成することができた。凶
開発目標 新技術を適用した新形ユニ・ソトの目標仕様を表1のように した。この表には従来ユニ、ソトの仕様も比較のためにノ示した。 新形ユニットでは,寸法,暖房時消費電九 それにガス消費 量の低減に重点をおいた。田
冷暖房サイクル 新形ユニ、ソトに採用されているパラレルフロー,及び切換 弁不用・冷温水共通取出し冷暖房サイクルについて以 ̄Fに説 明する。 3.1パラレルフロー1) パラレルフローは,日立製作所の吸収冷温水ユニットに従 来から採用きれている特徴ある技術である。図=にパラレル フローを使った従来の冷暖房サイクルを示す。このサイクル では冷媒に水,吸収剤に臭化リチウム水溶液を使う。まず冷 房時には,高温再生器の臭化リチウム水溶液は燃焼ガスによ って加熱されて冷媒の水蒸気を発生L,溶液は濃縮され濃溶 液になる。発生Lた冷媒蒸気は,低温再生器の臭化リチウム 水溶液を加熱し,液化して凝縮器に流れる。低温再生器で発 生した冷媒蒸気は?疑縮器に流れ,そこで冷却水で冷却されて 液化する。凝縮器の液冷媒は蒸発器に流れる。そこで冷喋は *【l立r生川棚機械イ軒先叶 **lトンニ馳作巾i二浦卜鳩功刀能文*
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5ゐなどOS岬∼晰ノ/√ノ 町沢健司** 〟ピタ∼ノJ〃〃ぐ/∼Jヱ〟"・〟 表1 新形ユニットの目標仕様 冷房成績係数0・95,暖房時電力消費 量0.6kW,設置面積(幅×奥行)0.95m2をねらった・ン 項 目 目 標 値 従来ユニット 能一能温 一 房■T居一水 冷一暖冷 力 ロー右
一 70.3kW 62,8kW上
12 ̄C,出口7Jc 温 水 温 度 入口55.5こC,出口60℃ ′令 却 水 )五 度 入口32■C,出口380c ガ13A(ll′000kcalNr¶=∼川) 5.9Nrll:卜ll ス 12.8Nl¶ニ=h 消 6B(5′000kca卜Nrl■1=5・ノ′ll) 費 量6C(4′500kcal・ノNm:りll) 14.2Nm二りト1 0.9kW 0.6kW 850「¶m消費電力L旦房
暖房 幅 寸-奥 法 高 一丁 l′1201¶m l.850mm 70,6kW 64.2kW 入口12′C,出口7■+C 入口45,4、C,出口50■℃ 入口3Z【■C,出口3了'c 6.ONnl二トナl 13.ONrTl:1′11 14.5Nr†1二i・′h O.9kW D.9kW l′000m汀1 l′120m「†1 l.6了0nlnl 凝 縮 器 蒸発器 吸収器†冷碧空望空)
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注:田濃清風匠∃希溶嵐E≡]液冷媒
図l 従来のク令暖房サイクル パラレルフローを手采用したサイクルであ る。暖房時には,切換弁の操作,冷却水管からの温水取出L∴令媒ポンプの運 転など問題点があったLr 69564 日立評論 VOL.67 No.7(柑85-7) 冷媒ポンプによって循環しながら蒸発L冷水を冷やす。この ようにして冷水が得られる。 一方,高温再生器の漉溶液は熱交換器に入り,途中低温再 生器からの濃溶液と合流し,高温再生器及び低温再生器に供 給される,冷媒を多量に含んだ希溶液を予熱して吸収器に流 入する。吸収器では,膿溶液は蒸発器からの冷媒蒸気を吸収 し,その吸収熟を冷却水に放出して希溶液になる。吸収器の 希溶液は,溶液ポンプから吐き出されて熱交換器に入り,途 中で二流に分かれ,一方は低温再生器に,他方は高温再生器 に供給される。このように,吸収冷暖房サイクルでは,吸収 器が圧縮機の吸入部に相当し,高温再生器と低温再生器が吐 出し部に相当する。ここで,高塩再生器と低塩再生器とに溶 液がパラレルに供給され,またパラレルに戻るのがパラレル フローである。このパラレルフローによって,高温再生器を ユニットの下部に設置できるので,その小形化が可能になる。 次に,暖房サイクルに切り換える場合は,冷房時全閉であ つた切換弁を全開にし,冷水を止める。それによ-),蒸発器 の液冷媒は冷媒ボン70により吸収器に送り込まれ,そこで濃 溶液と混合して希溶液になる。この場合も冷媒蒸気は凝縮器 で液化し,その凝縮熱で温水は更に加熱され凝縮器の冷却水 管から得られる。 ここで,従来のサイクルでは(1)切換弁の操作が必要であ ること,(2)温水が冷却水管からしか得られないので,負荷側 で冷水管との切換え操作が必要であること,(3)暖房時でも冷 媒ポンプを運転するので,消費電力が多いこと,などの問題 点があった。 3・2 切換弁不用・冷温水共通取出し冷暖房サイクル 新形の冷暖房サイクルを図2に示す。図=の従来サイクル に対して,凝縮器と蒸発器の間に冷媒蒸気管を新設し,その 途中にシール部,液冷媒管及び冷媒管を設け,切換弁を除去 した。冷媒ポンプから送られる液冷媒でシール部は満たされ るので,凝縮器と蒸発器との問の圧力差は維持される。 暖房に切り換えるときは,冷却水及び冷媒ポンプを止める。 図3に示すように,凝縮器の冷媒蒸気は冷媒蒸気管を通って 凝
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冷却水 /\l / 低 ごE】 縮 器 卜 /皿 再 生 器†豊
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注:団濃溝鼠E盃ヨ希清風Eヨ液冷媒
図2 新形冷暖房サイクル(り 凝縮器と蒸発器の間に,冷媒蒸気管を 新設し,その途中にシール部∴夜冷媒管,冷媒管を設け,切換弁を除去Lた。 液冷媒によるシールで圧力差を維持する冷凍サイクルである。 70 冷媒蒸気管 蒸発器 気泡ポンプ 液冷媒管 冷媒管 l 温水 l 一泡媒嘉/1つ宍、、 ・ ̄一液冷 l\ / ご・液冷媒 ヌ1 媒†
注:田舶媒
図3 新形冷暖房サイクル(2) 凝縮器の冷媒蒸気が,冷媒蒸気管を通 つて蒸発器に流入L,液シールを破る。蒸発器の液冷媒は,液冷媒管を通って 冷媒蒸気の気泡ポンプ作用により揚液され,吸収器に送られる。蒸発器で冷媒 が液化するので.冷水管から温水が取り出せ,切換弁なLの冷温水共通取出L を実現Lた。 蒸発器に流人する。これにより液シールは破れる。また,蒸 発器の液冷媒は液冷媒管を通って気泡ポンプ作用により冷媒 蒸気に同伴して揚液されて吸収器に送り込まれる。その冷媒 蒸気は蒸発器で液化する。このようにして,切換弁を用いな いで冷水管から温水が取り出せ,負荷側での切換操作が必要 なくなる。更に,冷媒ポンプを運転しなくてよいので暖房時 の電力消費量を低減できる。【】 高温再生器
高塩再生器の小形化は,ガスバーナ及びボイラ部で実現し た。 4.1 ガスバーナ2) 本ユニットに採用した3段燃焼バーナの断面を図4に示 す。このバーナでは燃焼室を3個に分けて3段燃焼とした。 また,燃焼用空気も分流して各段にそれぞれ適量吹き込み, 各燃焼室では燃料と空気との拡散混合が促進され高負荷燃焼 が可能になった。すなわち,予混合室で一次空気と混合した 燃料は炎口から1段燃焼室へ吹き出し,二次空気と混合しな がら燃焼する。続いて2段燃焼室で三次空気と混合し,更に 3段燃焼室で燃焼を完結する。 この3段燃焼バーナでは,従来のガンバーナの約10倍の高 負荷燃焼ができるので,高温再生器の小形化が実現できた。 なお,このバーナでは,一次空気率を下げて燃焼速度を遅ら せてあるので逆火が防止でき,したがって,あらゆるガス燃 料が使用できる。 4.2 高温再生器 本ユニットでは,前節で述べた3段燃焼バーナを2個用い た炉筒水管形高温再生器を採用した。この断面を図5に示す。 ボイラは炉筒部と水管部から成り,共に溶液で満たされ,炉 筒は中央で半分に仕切られ,それぞれのバーナの燃焼室を形 成している。この燃焼室が,図4の3j設燃焼室に相当する。 そこで,3段燃焼バーナの火炎が短いという特徴を生かして, 燃焼室内壁には伝熟フィンを設けた。 水管部の伝熟管は熟流束の均一化を図るために,燃焼ガス新形吸収冷温水ユニット 565 火炎
/
二次空気 三次空気 予混合室 一次空気+燃料 1段燃焼室 2段燃焼室 3段燃焼室 図4 3一芸燃焼バーナ 燃焼用空気を3分〉充し,3個の燃焼室で燃焼を 完結させる3段燃焼のため,火炎が短くなり高温再生器の小形化が実現したr) 水管部 水管部 3段燃焼 (フィン付き管) (裸管) 伝熟フィン バーナ 炉筒部/
\ __と__ゝ__ ____∠___
…霊夢遠賀萱
____/_; ̄_
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炉筒部仕切 図5 高温再生器 3段燃焼バーナを2個使用Lた。火炎が短いので燃焼 室に伝熱フィンを設け,燃焼ガス上流側を裸管,下;充側をフィン管とLて伝熱 管での熱)充束均一化と高温再生器の小形化を区lった。 の上手充側を裸管,下流側をフィン管として千鳥配列した。これらの構成により,高温再生器が体積で従来の÷に小形化で
きた。 図6及び図7に,この高温再生器に取り付けた3段燃焼バ ーナの燃焼範囲と垂直管内沸騰伝熱性能を示す。図6から,従来の÷と小形化した高温再生器で,空気過剰率1・2∼3・0と
従来と同レベル以上の広い範囲で,排ガス中のCO濃度が300 ppm以下の良好な燃焼が得られることが分かった。また,図 7では管内伝熱面と溶液との温度差である過熱度と,燃焼ガ ス側よどみ点での燃焼ガスと管壁との温度差,及び円柱表面 よどみ点熱伝達率から求めた熟i充束との関係3)を示した。図 7中の実線は,Minchenko4)及び西松5)によるプール沸騰熱伝 達率である。この結果から,垂直管でもプール沸騰熱伝達に 近い高い沸騰伝熱性能が得られたので,高温再生器を小形化 することができた。8
高性能伝熟管
本ユニットの蒸発器には高性能伝熱管を】采用した。図8に
管外が微細溝付きの伝熟管サーモエクセルC(日立製作所製品名称)6)と裸管との蒸発器での冷媒ポンプによる強制散布
800 E n e600 触く 男喝 ⊂) (⊃芸400
200 0 注:燃料メタン ○ 0 00一 000 l l l l l 1.0 1.5 2.0 2.5 3() 空気過剰率 図6 高温再生著旨に取り付けた3一芸燃焼バーナの燃焼範囲 囲で一排ガス中のCO)農度300ppm以下と良好な燃焼が得られた., 0 0 0 0D ハリ 只U 0 4 (N∈\≧三保喋蘇 0 2 10 a %kP 5 0 52触儲
竹節
%kP O n){U k 5 2 er = 加度力 附偶幅 実験条件 濃度:55% 圧力:70kPa 10 20 30 40 50 過熟度(K) 広睾邑 図7 高温再生器垂直管内沸騰伝熱性能 プール沸放熱伝達(M■〔Ch巳nko. 西松による)に近い高いさ弗騰伝熱性能が得られたので,高温再生器が小形化で きた∩ した場合の熟通過率を示す7)。サーモエクセルCを用いると, 管外表面積の増加により,熟通過率は裸管のそれの1.8∼2.1 倍になる。このような高性能伝熟管を用いることによって, ユニットが小形化できた。l司
新形ユニット
前述した新技術を適用した70kWの新形吸収冷温水ユニットについて性能検討を行なった。
6.1 冷房性能 図9に新形ユニットの冷房性能を示す。この図では,冷却 水入口温度に対する冷凍能力を表わしたが,冷却水入口i温度 が32℃のとき目標どおりの能力が得られることを確認した。 71566 日立評論 VO+.67 N。.7(1985-7) 10 8 6 ゝ:4 ∈ \ 妻: 榊ト 雫! 爛 巌2 1 注:△サーモエクセルC ○裸管 △△一で;′ △ △ △ 一■■ ○一 ̄ ○ _.0 lllll 2 4 6 810 20 冷媒散布量(kg/[11∩) 図8 蒸発器の熱通過率 サーモエクセルCの採用によって,ユニット が小形イヒできたっ 100 80 60 40 20 言ご 只蒜雌鋸 熱 入 力 74.3kW 冷水 出口温度 7.0℃ 水 量 12.Omこソh 冷却水水量 19.0nlリh
∠㌔
24 26 28 30 32 34 36 38 冷却水入口温度(℃) 図9 新形ユニットの冷房性能 冷却水入口温度32Gcで,目標冷房能 力を得たこ. nU O 0 0 8 6 (タ山王 只世米朝粧銅価L
。/。/○
注:熱入力 75kW 温水流量12mニソ11 50 55 60 温水出口温度(コC) 65 70 図川 新形ユニットの暖房性能 高温再生器圧力が大気圧を大幅に下 回る83kPaで目標温水出口温度を得たL1 72l
図Il 新形ユニ ットの夕十観 幅850rrlm,奥行l′120 1¶m,高さl′85lnlr¶と 小形ユニットができ た。 6.2 暖房性能 図10に新形ユニットの暖房性能を示す。この図では,温水 出口温度と高i温再生器圧力の関係を表わしたが,高温再生器 圧力が大気圧を大幅に下回る83kPaで目標の60℃の子息水が得 られることを確認した。 また,暖房時には冷媒ポンプを停止するので,冷房時に比べて消費電力が‡に低減できた。
6.3 新形ユニットの外観 区Illに新形ユニットの外観を示す。寸法は,幅850mm、奥 行1,120nm,高さ1,851mmで,設置面積0.95m2と大幅に小形 化できた。巳
結
言 新形ユニ、ソトでは,凝縮器・蒸発器間に冷媒蒸気管,シー ル部,気†包ポンプなどを設けて,冷暖切換弁不用,冷温水共 通取出しを実現し,操作性が向上した。合わせて,暖房時消費電力を÷に低減した。また,パラレルフローサイクル,3
段燃焼バーナ,フィン付き炉筒水管形高温再生器,サーモエ クセルCなどグ)技術を適用して,高7且再生器及びユニットの 大幅な′ト形化ができた。 以_Lにより,設置面積0.95m2と日立製作所従来機種比30% i成グ)′+、形の新形吸収冷i息水ユニットを製品化した。 参考文献 1)杉本,外:省エネルギと小形化を図ったじかだき吸収式冷温 水機,H立評論,58,7,527-532(昭51-7) 2)岩肌 外:′ト型・高負荷燃焼器の研究,第18回燃焼シンポジウ ム前刷集,22(昭和55年11月) 3)丙口,外:吸収式冷J東機用発生器の伝熱性能,第19回空気調 和・冷凍連合講演会講演論文集,5∼8(1985)4) F.P.Minchenko,et al∴Problems of Heat Transfer and
Hydraulics of TworPhase Media:ChapterlO,137(1969, Pergam()n Press) 5)西松,外:リチウム・ブロマイド水溶液の低圧下におけるプー ル沸騰熟伝達について,冷凍,53,607,381∼388(1978) 6)中山,外:高性能伝熱面「サーモエクセル+,日立評論,57, 8,637-640(昭50-8) 7)功刀,外:吸収式冷凍機用蒸発器の伝熱性能,日本冷凍協会論 文集,t,2,21∼27(1984)