人工頭脳OS実現に向けて
-人の脳の振舞いを模倣した有機的情報処理-
Towards the realization of Artificial brain(OS)
-Organic information processing which imitates the behavior of human brain-
江村憲夫
Norio Emura
Abstract: Artificial brain(OS) which imitates the behavior of human brain has a thinking algorithm. And The intent of artificial brain(OS) has a hand in thinking process and is able to reflect one’s will to the result of thinking.
Here are A goal of artificial brain (OS) to reach.
①Voluntary and self-directed action of speech and motion ②Understanding of a field of view and conversation.
・We can judge that action based on result of thinking after seeing or hearing is appropriate. ③Obtaining skill and knowledge based on image training
・The details of image training may be rough, but artificial brain(OS) can manage to use skill and knowledge in the unexpected scene.
④Standardization of Artificial brain(OS).
概要
本人工頭脳は人の脳の振舞いを模倣したものであ って、真似ではなく、良いとこ取りである。人工頭 脳が、自分の意思で情報を収集し、考え(意志の生 成)、Action(行動、発話、さらなる思考)す るという観点では汎用AIを目指している。但し、 ディープラーニング(数値計算モデル)ファースト ではなく、人の脳の振舞いを観察、極力、模倣し、 究極の目標は「鉄腕アトムの頭脳」を創ることにあ る。 [ 脳の振舞いの模倣事例 ] ①人は視野がAIと違って狭いため、全体を把握し つつ、注目した対象にフォーカスして行動する。こ のため、見えない、見ていないものまで連想/階層記 憶で見てしまう。更に、視野情報以外に音声(会話) /音源/文字情報、手足の感触情報までイメージ情報 (見た結果に変換)として取り込む。 ②外部情報(視野/音源/音声/感触)、内部情報に対し 意思、記憶情報が活性化すると、自らの意思の意向 に沿って、課題を生成、解決手段を見出し、具体的 実行計画に落とし込む。「(視野情報)洗濯物がベラ ンダに干してあり、雨が降り出した。(経験-連想記 憶)洗濯物がずぶ濡れになる。(意思-危機感覚)大変 なことになってしまう。」(課題)と考え、「家の中に 取り込む。」(解決手段-人の意志) これは、雨によって危機感覚(このままでは大変な ことになる)が活性化したからである。 人工頭脳は、脳の振舞い(有機的情報処理)を観 察・模倣し、機能分割された機能群が互いに連携し あい、全体で上手く機能する様にすると共に、上記 情報処理を標準化(OS化)し、汎用のヒューマノ イドロボットに搭載することで、「人と共存し、倫理・ 危機感覚/常識の範囲内で自発的な手助け、命令服従 できる人工頭脳」を提供することが目標である。 注記: 本論文の図面で使用するヒューマノイドロボット“アシモ”の写真は、本田技研工業株式会社* (以下、ホンダ様と称す)の許可を戴いてホンダ様のホームページから引用させて頂いていますが、 本論文記載の人工頭脳に関し、ホンダ様との協力関係は一切、ございません。ご承知おき願います。 *:Hondaウェルカムプラザ青山 .1 はじめに
本研究は、第 2 次ニューロブームが過ぎ去った1 998年から開始するも、ささやかな経営資源*1の 為、実施可能な人の脳の振舞いを模倣することから 始めた。対象は自分自身であって、客観的に観察で きると考えた視覚情報処理から始めた。視線に対し、 視線の上方/下方にある対象は自分の近くにあり、視 線付近の対象は遠くにある、視線を上下左右に動か し見える対象は自分の上下左右に存在する。対象の 動きを視線で追従、もしくは視線を固定し差分情報 から速度感覚が掴める。注目する人を視線で追従す ることで人の重心を固定化でき、部位(手足等)の 動きから動作が掴める。個々のシーン(認識、静的/ 動的 status)は全体把握で、全て見えなくても把握 できる。この様な観察を繰り返していると、例えば、 「人がロボットに命令(会話)する代わりに、ロボ ットが自分で考え自分自身に命令すれば、自律的な 行動ができるのでは!?」といった問題意識が芽生え てきて、試行錯誤していると、突如、下記事例の様 な大きなブレイクスル--に遭遇することがある。 *1:経営資源:ボールペン、紙、PC、仮設研究所 (マック、スタバ、ドトール)、自己啓発な時間 A)記憶制御 ( 連想/階層記憶、記憶素子ベースの情報処理 ) *記憶素子:リンク接続で連想/階層記憶を形成. 記憶素子の活性化伝播、階層的抽象化(度)制御 B)思考アルゴリズム ( 意思が関与し、意思の意向を反映 ) *外部/内部情報に対し、人工頭脳の意思、連想/階層 記憶が活性化することで意思ベースの課題と解決 手段(人工頭脳の意志)を生成 C)仮想視野空間 ( 実際の物理空間と若干異なる ) *視野全体を把握しつつ注目した対象にフォーカス した行動すべく、見えない/見ないものまで記憶で見 る為、実視野とは異なる。 *仮想視野一体化制御 (視野、音源、感触 & 記憶で仮想視野上にケースバ イケースに応じ、一体化した視野イメージを形成) *パレット機能:実行ストーリィの仮想視野への描画 &視線誘導:行動 この様にして得られた脳の振舞いに対する知見 (当たらずとも遠からずな本質)と、得られたブレ イ ク ス ル ー を 相 互 に 補 完 し つ つ 纏 め た の が 図 1 「人工頭脳実現のアプローチ」に示す「脳機能工学 に基づく”人工頭脳_有機的情報処理“」(機能ブロ ック図)である。 図1:人工頭脳実現のアプローチ2 人工頭脳に求められるミッショ
ンとそのキーポイント
我が国における数十年の少子高齢化に介護の問 題、核家族化に伴う子育て環境の経済的/物理的悪 化、働き手/消費層の減少に伴う経済規模維持の困 難性がボディブロー的に効いてきている。これらを 放置せざるを得ない状況では、相対的な国際的地位 の低下は免れない。この様な課題に対し、 ①自らの意思をもって、自発的手助け、②命令服従 を③倫理/危機感覚、常識の範囲で実行可能な頭脳 を搭載したヒューマノイドロボットの投入が求めら れている。これによって、上記問題は解決に向かっ て動き出すものと考えられる。 A)介護:例えば対象500万人、 ロボットが何 時でも 何処でも、生活支援、会話の相手(重要) (今のままでいたら、貴方にも介護問題が牙を剝い て襲いかかります。) B)核家族化:夫婦共働き。子供二人。家政婦ロボ ットの投入で子育ての困難さ、家事からの解放!!家 族の団欒、絆を取戻す C)国内経済の活性化:ロボットも服を着る、移動 は車、保守/修理等、ロボットの消費力で経済維持但し、これらを実現するうえで、技術的課題以外 に「ロボットの普及」が必須条件となる。この為の キーポイントは、人工頭脳OSと_ヒューマノイド ロボットの制御インターフェイスの早期確立と標準 化促進に尽きる。 これによって、 ①ロボットメーカーは頭脳開発が不要になり、得意 分野のメカ機構・制御の開発に専念できる。 ②多数のロボットメーカーがロボットビジネスに参 入可能となる。 ③PC同様低価格化&普及を繰返し、自家用車の如 く、広く国民にいきわたる様になる。
3 人工頭脳が汎用AIとして機能
するには
前記ミッションを実現し、本人工頭脳が、実際の フィールドで使用されるには、少なくとも下記4項 目をクリアしなくてはならない。 ①思考 自らの意思で自発的/自律的に A)意志の生成(自分で何をするのか考える) B)行動(自分の考え/意志に基づき行動) C)発話(自ら考えていることを人に伝える) 図2「人工頭脳搭載ロボットは自分の意思でケー スバイケースに対応」 (##):意思 Active 情報 ②倫理・危機感覚/常識 A)倫理感覚:思考の結果、意志&Action 計画が 生成、実行されるが、同時に倫理感覚/常識に基づ く審査/確認を実施。 B)危機感覚が活性化された場合、その回避処理 を優先する。 ③視野&会話の理解 見て、聞いて、思考結果に基づくAction (思考/判断/発話/行動 )が適切と判断できるこ と。( 項#①と連携 ) →見た内容、会話の内容を理解したと判断。 ④イメージトレーニング 知識、スキル(誰かの行動の物真似、自分の成功 体験、動作マニュアル)をイメージトレーニング することで習得。 *動作の場合、仮想視野に行動(手足等)の軌跡 (注視点)を描画。 *アバウトだが注視対象にフォーカスした 実行ス トーリィにすることで、少々、行動のシーン、状 況が違っても臨機応変に対応可能。 以上を実現すべく、人工頭脳は以下の仕様を持つ。3.1 思考アルゴリズム
外部情報(視野、音源/音声、感触)、内部情報(何 らかの契機で活性化した記憶情報、思考生成情報 等)に対し、人工頭脳の意思と連想/階層記憶がセ ットで活性化すると、上記意志に基づく課題とその 解決手段(人工頭脳の意志)が生成され、更にケー スバイケースに応じた Action 情報(実行ストーリ ィ:行動、発話、問題意識な再思考)を生成。以 降、当該契機に応じ、行動、発話する。よって、上 記意志、Action は人工頭脳の意思に基づき自律/自 発的に実行されることになる。3
.2 意思Active情報(倫理・危機
感覚/常識)の範囲内での自律・自発的な
Action(考察、発話、行動)
思考アルゴリズムによって生成された意志、実行ス トーリィを内部情報として仮想視野空間制御を通し て、思考アルゴリズムに入力し、その結果、意思A ctive情報(倫理感覚、危機感覚、常識)がネ ガティブに活性化した場合は、思考結果に基づく回 避、再思考を実行する。3.3 視野&会話の理解
・見て、聞いて、適切に思考&Action(思考 /判断/発話/行動 )する。 3.3.1 視野の理解 個々のシーンに対し、思考アルゴリズムによって 生成された意志、実行ストーリィが適切であるため には、それなりのバックグラウンド、もしくは、 必要に応じ活用できる D.B を構築。(人と同様。) 3.3.2 会話の理解 ①話の内容のイメージング(見た結果)、②会話の内容を連想/階層記憶を駆使してイメージ 補充すると共に、 ③相手が会話で伝えたいこと(相手の意志表示:相 手の status/場の雰囲気/会話の流れ/対人関係も含 む)の見極め(重要)、 以上により、命令の実行、受答え、聞いたことの説 明等ができること。
3
.4 イメージトレーニング
・仮想視野で実行ストーリィを生成し、(繰り返 し)イメージすることでイメージ通りのActio nができること。 自分の意志、会話/文書(ノウハウ/スキル/知識 等)を繰り返しイメージング。例えば行動であれ ば、仮想視野上で視線誘導技術を使い、目的の対象 /エリアに作用すべく、手足、ツールの軌跡を視線 (注視点)、作用に対する対象の静的/動的 status の想定変化等をAW一体化制御テーブル(図4参 照)に追記することで仮想視野上で行動をイメージ する。 但し、上記仮想視野は実在しないので作用対象の 周囲は相当、アバウトに表示される為、実際の行動 時、注視対象にフォーカスした実行ストーリィであ る為、周囲の細かい制限事項が無くなる。よって、 少々、行動のシーン、状況がイメージと違っても臨 機応変に対応可能となる。 例:クッキング – 各家庭のキッチン、冷蔵庫等 の配置等は千差万別。4 人工頭脳OSの有機的情報処理
“Imitate human brain”&“Like GAI”
機能
人工頭脳が汎用AIとして機能する4つの仕様 ①思考 ②倫理・危機感覚/常識 ③視野&会話の理解 ④イメージトレーニング これを実現すべく、人工頭脳では、図3「人工頭脳 OSの有機的情報処理」に示す下記機能群が互いに 連携しあい、全体で上手く機能するように処理を遂 行するが、ここでは主な情報処理の流れに沿って (〇数字の)機能について概要を開示する。 図3 人工頭脳OSの有機的情報処理 *人工頭脳の機能群 A)入力部(①外部情報取込、②見る、③聞く、感 触、内部情報):水色 B)内部処理(④仮想視野空間制御、 ⑤思考と意 思制御):黄色 C)出力部(⑥人工頭脳の意志、⑦階層的行動指 令、⑧発話):ピンク D)共通処理(イメージ情報処理、⑨連想/階層記 憶、経験/学習/知識・スキル習得、統一概念(全体 把握と個別処理)):緑4.1 外部/内部情報の取り込み
図3「人工頭脳OSの有機的情報処理」におい て、ケースバイケースな外部情報(視野、音源(音 声/音源)、行動に伴う手足の感触、ツールを通した 手足の感触)の外部情報要求に対し、視覚センサ、 ステレオマイク、感触センサ(圧力/湿度/温度..) を用い当該機能(見る/聞く/感触)を制御し、全て イメージ情報(見た結果)として取込む。 4.1.1 見る – 視線で見る(行動する) ・視野全体を把握しつつ、注目した対象にフォーカ スしてAction。 A)不鮮明な画像(一部/全体)であっても、あい まい認識/認知技術を使い、周囲の状況より当該対 象の認識・認知は可能な限り遂行する。 B)実際に見ているのは実視野ではなく、実視野ベ ースの仮想視野。見えない/見ない/音源/感触まで 連想/階層記憶で補充・可視化&不要情報カットする 為、実体と異なり、必要な情報を見ることになる。4.1.2 聞く(文章入力-含む) A)音声は、バックグラウンド情報をフルに活用 し、(純)仮想視野でイメージ情報に変換。未知な 単語もあいまい認識と同様に推測する。 ・文章のイメージ変換時の抽象度調整、文節(WO RD+接続詞)並びはフリー、相手の意志表示(内 容&語尾/抑揚/トーン/相手との関係等)の把握、 未知の言葉に対する意味付けを駆使。 B)音源は発生源と視覚情報をセットで連想記憶し ており、当該音源から、音源の発生源と発生状況で 活性化した連想記憶の視覚情報を(実)仮想視野に 補足追加。 4.1.3 感触 with 連想記憶+手足の動作 ・当該対象の感触情報と手足の動作と作用/反作用 の結果を視覚情報を連想記憶することで、感触情報 が input されると、連想記憶の当該視覚情報が活性 化し、触れたことで見る相当の情報を取得&イメー ジできる。(例:シャンプー。目をつぶってもリア ルにイメージしています。)
4.2 見る(視線制御と視覚情報処理)
4.2.1 人(人工頭脳)とプログラム制御の視野 の違い ・人はAIと違って視野が狭い。. 表1に「“見る”本質(人(人工頭脳)とプログラ ム制御(AI)の視野の違い)」を示す。 A)人(人工頭脳)の場合 視野全体の中で、視線を当てた注視点とその近傍し か鮮明に見ることができない。そこで、意思/意志 を持って視野の中でどの対象/エリアを見たいのか 意思表示(視線で注視する)が必要がある。 B)プログラム制御(AI)の場合 一度の情報収集で、視野全体の対象を抽出、認識で きる。 以上より、人(人工頭脳)の視野は、プログラム 制御(AI)に比べ、一見、非常に不合理に見える が、視野が狭いことによって、 ①最初から状況判断等、自分に必要な情報のみ見る ことができる。 ②(視野/状況)全体を把握することで、注目した 対象にフォーカスしてきめ細かいActionが可 能。注視対象の周辺(こんなもの:抽象度が高いこ と)は視野のイメージ合成と連想記憶で見ることで 十分。細かく見る必要はない。 ③視野が狭く、中央部は非常に鮮明に見える →“視線“を使うことが出来る。A)認識/認知の 為の情報収集、B)行動の為の注視、視線誘導(実 視野、イメージした仮想視野)、C)会話!?等に適 用できる。 逆に視野が広いプログラム制御(AI)では、 ④カメラの意志が反映されず、ターゲットがどれな のか分らない。 よって、必要な対象は全視野の中からサーチ、抽出 する必要がある。 ⑤ズームした場合、周囲の注目対象が見れない。 (位置が掴めず、視線移動が困難) 表1 “見る”本質 4.2.2 AW(認知情報)一体化制御テーブル (見る為の必須ツール) 人工頭脳が実視野空間に対しActionする場 合、まず経験・学習的.に有効な当該視野エリア内の 全体状況を把握し、次にケースバイケースに応じ注 目対象にフォーカスし取得した情報を基にこれから 行うべき実行ストーリィを生成する。 人工頭脳は、視覚センサと連携し、各種視線制御 手段(未開示)を駆使し、当該視野の有効対象/エリ ア、バックグラウンドの認識/認知情報を、図4に示 すAW一体化制御概要に示す「AW(認知情報)一 体化制御テーブル」(表記の言葉、文章は分かり易く するための仮の表示。)に随時、更新登録する。この テーブルは、実視野の注目対象の任意の時点の認識 /認知情報(静的/動的 status 情報)、背景情報(有 効エリアとその状態/状況)を登録。なお、あいまい 認識/認知技術を使って、画像が不鮮明でも、一部し か見えなくても、全く見てなくても、連想/階層記憶 を使って見た(認識/認知)ことにし、登録する。 このテーブルには、認知対象ごとに「追っかけポ インタ」(記憶素子相当、#4.9記憶制御を参照)を保持することで、①実視野で他の対象との静的/動的 status を把握すると共に、②必要に応じ連想/階層 記憶上で当該認知対象の特性/性質/経験/学習情報/ 他の対象との関係を参照することができる。 以上より、このAW一体化制御テーブルは A)スケ ッチ的に視野情報を再現可能、B)動的要因も「’60 年代アニメ動画_鉄腕アニメ」準拠で再生、C)連想/ 階層記憶と連携した階層的抽象化的な表示、D)対象 の意志(これから何をしようとしているのか)表示 も可能であり、E)視野情報をイメージ(見た結果)で 表現することが出来る。なお、実視野が絶えず変化 することから、テーブルに登録した対象の認知情報 を最新のものに更新し、新規追加、不要対象の削除 も併せて行う。 但し、個々の認知対象は時差を含み、実際に見て いないものまで含んでいるので、実視野とは少し異 なることから、仮想視野である。 更に、手足、ツールを使った動作(実行ストーリ ィ)を、AW合成技術(実仮想視野に純仮想視野で イメージした内容を上書き。純仮想視野同士の上書 き合成も可。バックグラウンドは共通なこと。)、視 線誘導技術(作用する対象/エリア/空間を視線で注 視し、そこに手足を作用させる)を使って行動する ことができる。 図4 AW一体化制御概要
4.3 聞く(会話)
会話内容/文章は視野情報同様にイメージ情報と して取り込む。実際には、「見る」と同様、「AW (認知情報)一体化制御テーブル」を作成する。 但し、会話の理解そのものは思考/状況判断のプロ セスによる。 4.3.1 会話文章を下記手段でイメージ(把握) していく A)バックグラウンド(連想/階層記憶)を駆使し たイメージングWORD→イメージLike変換 ( 図5 会話のイメージング概念 参照 ) B)「言葉による階層的抽象度の把握」と「階層記 憶」の連携により「思考」と「会話の理解」は抽象 度の高い情報空間で実施。 例えば、 ベランダに洗濯物が干してあって、雨が降り出した ら危機感覚が作用し(過去の経験)、洗濯物を直ち に取り込む。 抽象度が低いと、 ・服、下着、タオルがハンガーにかけてある、 ・ハンガーは物干し棒にかけてある、 ・水滴が 衣類、タオルに当たっている と聞いても、脳は危機感覚が活性化しない →「君は、何が言いたいの??」 「雨-洗濯物- 取り込む」は抽象度の高い状態で階 層記憶されているため、洗濯物は放置されズブ濡れ になる。 C)相手が会話で伝えたいこと(相手の意志表示) の見極め ・例:教えて(5W+1H)、確認(yes/no?で)、勧め/ 誘い、命令/お願い/要求 ・相手の status:表情、声のトーン/抑揚、対人 関係(上司/部下)、会話の流れ、場の雰囲気 4.3.2 文章で使う言葉(WORD)をイメージする のに、Σ文節(WORD+接続詞)の順番は関係な い。 ・僕は、今日、彼女と、公園に、行った。 ・僕は、行った、公園に、彼女と、今日。 ・I went to the park with her today.→AW一体化制御TBLに文節単位で対象&静的/ 動的 status を追加。 4.3.3 未知の言葉に対する意味付け A)会話の未知の言葉に対する意味付け:会話の 流れ、文中の周囲の単語、視野情報から、意味の 絞り込み。 B)認知対象に名前付けられた言葉の獲得。 C)未知の言葉の該当する対象を視覚空間で獲得。
図5 会話(話の内容)のイメージング (見た結果)概念
4.4 仮想視野空間制御
4.4.1 AW(認知情報)一体化制御 ・実視野/音源/感触情報は実視野ベースの(実)仮想 視野上で可視化&AW合成&一体化、欠落情報は連想 /階層記憶で補充・追加する。 ・視野系情報(視野/音源/感触)は(実)仮想視野、 音声/文章情報は(純)仮想視野にイメージ情報とし て独立して取り込まれるが、音声/文章情報が視野 情報を説明している場合、両者をAW合成し、一体 化(混在化)されることがある。 4.4.2 仮想AWパレット機能(図6参照) AW視野モードは 3 つ、 ・視覚センサの捉えた対象の認識・認知情報をAW (認知情報)一体化制御テーブル(図4)に纏めた 実視野(①)、 ・欠落/音源/感触を視覚化し上記テーブルに補足追 加した実仮想視野(②-1) ・実視野とは独立し、仮想な視野空間に背景を設定 し、上記視野一体化制御Tテーブルに当該対象を配 置し、必要に応じ実行ストーリィ(動作)を上書き した純仮想視野(③) で構成される。 また、実視野と実仮想視野は、大きな時差がないた め、実視野で情報収集、行動を行う場合、実仮想視 野に認識・認知結果を纏めている視野一体化制御テ ーブルを使って、純仮想視野(③)の実行ストーリ ィ、注視対象を実仮想視野(②-2)に上書き合成 し、この視野一体化制御テーブルの認識・認知情報 を使って、実視野上の当該対象に注視したり、視線 誘導技術で行動を行う。 ・実行ストーリィ:手足の作用対象/エリアへの注 視情報、作用 status 等 ・視線誘導:目的の対象/エリアに視線を移動し、 手足/手、作用すべきツールを注視点に誘導、この 繰返し。 図6 仮想AWパレット機能 4.4.3 経験/学習、”知識&他人工頭脳_スキル” の習得 ・観察情報(画像/動画含む)、音声/文章等を仮想 視野上で、 A)背景とセットで認識/認知対象をイメージ、 B)視線誘導ベースで手足を使った行動をイメー ジ、これらを繰返するとで、ケースバイケースな 実視野でも知識、スキルを活用できる様になる *イメージトレーニングの適応能力 全体把握と個別処理のうち.. ・“全体”は連想記憶から引出しレイアウト(汎用 性が高い) with AW一体化制御TBL(有効エ リア、状態、状況) ・“個別”は詳細具体的な実行ストーリィではなく アバウトだが、注目対象にフォーカスした本質的 な実行ストーリィ(イメージ)を生成 ・効果:少々、バックグラウンド&背景が異なって も上位概念で対処できれば応用が効く(例:クッ キング:キッチンは家庭によって千差万別)以上は全て仮想視野空間での作業となる。また、 イメージ情報は画像ではなく見た結果として扱う。
4.5 思考アルゴリズムと意思制御
4.5.1 思考アルゴリズム ( 図7-1 思考アルゴリズム 参照 ) 思考は人工頭脳の意思に基づき、思考結果(人工 頭脳の意志)は意思の意向を反映したものである。 図3の「人工頭脳OSの有機的情報処理」の仮想 視野空間制御から送りこまれる外部/内部情報が、 任意の意思(Active 情報)と連想階層記憶をセッ トで活性化した場合、当該外部/内部情報は意思に 対する有効情報と見做し抽出すると共に、因果要因 (外部情報)、記憶素子(連想/階層記憶)、自律要因 (意思 Active 情報)で括ると、意思 Active 情報を ベースとする課題が生成される。 (意思によって課題が確定) この課題に対し、人工頭脳で提供する下記思考ツ ールを使って、解決手段(上位概念-人工頭脳の意 志)を生成する。但し、これは課題解決の上位概念 で、具体的な実行ストーリィに落とし込む。 例1: (課題)[雨が降り出した] [ベランダの洗濯物は ずぶ濡れ] [大変なことになる] (意志)[洗濯物を室内で乾かす] (Action)[①ベランダに出て、②洗濯物を取込 み、③室内に運んで、④干す] 例2: (課題)[お婆さんがキャリーを引いている] [きつそう] [助けてあげたい] (意志)[自分がキャリーを引く] (Action)[①お婆さんの傍に駆け寄り、②声を かけ、③キャリーを引く] 以上より、思考には、課題が必要で、その課題は 意思がベースになっていることが分かる。同じ状況 に遭遇しても、どう思うかによって思考結果が異な ってくる。 ・思考アルゴリズム A)外部/内部情報の input で意思、連想記憶がセッ トで活性化、 B)当該意思 Active 情報をベースとする課題抽出、 C)解決手段(人工頭脳の意志)生成、 D)上記意志の具現化である実行ストーリィ(ケース バイケースな∑(具体的実行ストーリィ(i))の 生成と Action 要求(思考/発話/行動) ・思考ツール P)試行錯誤(課題ベースのヒント生成)、 Q)状況判断、R)検索(連想/階層記憶、インターネ ット)、S)他の人工頭脳と相談 図6-1 思考アルゴリズム 図7-1 思考アルゴリズム 図7-2 思考概念図 4.5.2 思考生成情報(人工頭脳の意志、実行ス トーリィ)の確認 本人工頭脳は人の脳の振舞いを模倣した有機的情報 処理であって、自らの意思で、かつ倫理・危機感 覚・常識の範囲内で自発的/自律的に思考・行動・ 発話することが必須である。 そこで、思考アルゴリズムによって生成された人工 頭脳の意志、実行ストーリィを内部情報として仮想 視野空間制御を通して、思考アルゴリズムに入力 し、意思Active情報(倫理感覚、危機感覚、 常識)がネガティブに活性化した場合は、思考結果 に基づく回避処理を実行する。4.5.3 人工頭脳の思考能力向上 活性化による思考の回数を多くし、その中から有 効な思考を生成すべく A)意思 Active 情報のハイブリッド臨場感形成 (同階層深化と同階層拡張)により、外部情報に対 する活性化、つまり思考の頻度を高める ( 図8 意思Active情報と遷移 ) B)外部情報、連想/階層記憶、意思 Active 情報の 抽象度を制御(上位層-下位層)して活性化の発生率 を調整する C)意思制御がプールしている意思 Active 情報を 全て自律 Action 要求モニタに活性化待機する余裕 がない/対応不可の場合、ケースバイケースに応じ活性化頻 度の高い Active 情報をセッティング(図7-2 思 考概念図) *常時常駐、随時ケースバイケース、短期常駐(一定期間集 中的) D)課題解決に有効な意思 Active 情報を潜在意識 モードに遷移させ、外部情報が遮断(sleeping)さ れても内部情報で活性化し、思考を実行するように させる。(図8 意思Active情報と遷移) 図8 意思Active情報と遷移 4.5.4 見る/聞くから得た情報の理解 イメージ情報として見た結果に変換に対し、思考 結果に基づく Action(発話、行動、思考、判断) が適切であれば、見た内容、相手の話しを理解した といえる。 4.5.5 人工頭脳の意思、意志の定義 A)意思:同一思考(意志)の繰返し生成により、 潜在/顕在意識モードに組込まれ、階層記憶を形成 する思考要因。 外部/内部要因に対し、志向・指向性を持つ意志 (行動・発話、考察)を出力する Action 生成の素。 B)意志:外部/内部情報、意思、連想記憶の関係 から意思の意向に基づき生成される Action の上位 コンセプ生成の素。 ⋆表2に項#(5)①の事例に関し、“思考アルゴリ ズム”において input された外部・情報に対し、 意思が活性化され意思の意向を反映し生成された 意志を示す。 表2“思考アルゴリズム”における外部情報-意思-意志の事例
4.6 意志の具現化
(実行ストーリィの生成)
図3「“人の脳の振舞いを模倣した人工頭脳”の有 機的情報処理」において、思考プロセスで生成され た意志はActionの上位概念であり、周囲の状 況と意志のセットで具体的実行ストーリィ(行動/ 発話)を生成する。 (表2「意志の具現化の事例」参照) 具体的な「意志の具現化プロセス」の一例を図9に 示す。 ケースバイケースな状況において、人工頭脳が自分 の意思に基づく課題から解決手段(意志)を見出し ても具体的にどうすればよいのか分からない場合、 A)ケースバイケースな状況、P)人工頭脳の意志 (解決手段)をベースに①「ケースバイケース DB」より該当類似で具体的 実行ストーリィを検索、 ②思考錯誤(組み合わせ的具体的解決手段の生成) により実行ストーリィを生成し、実行、学習しスキ ルを形成していく。 本ケース(図9 意志の具現化プロセス:一例)で は、 ケースバイケースな要因(A)に対し、人工頭脳の 意志(P)を生成し、更にスキル情報(X)を使っ て行動しうまく動作できた場合、または他の人工頭 脳、または人の動作を観察し、連想記憶してある。 更に、要因、意志は上位概念によって階層記憶して ある。 この場合、記憶空間上で、例えば、今回、生成され た同一の意志がなくても、上位概念によって類似の 意志があれば、それを使って、当該スキル情報を、 今回の意志を実現する実行ストーリィとして対応す る。 表3に意志の具現化の事例として、外部情報に対し 生成された意志と、その意志を具現化した実行スト ーリィを示す。 図9 意志の具現化プロセス(一例) (ケースバイケース要因、人工頭脳の意志)から実行スト ーリィを検索(with 活性化伝播)し、具体的解決 手段(実行ストーリィ)決定 表3 意志の具現化の事例
4.7 行動(階層的行動指令)
上記思考で生成された具体的実行計画(実行スト ーリィ = ∑(実行ストーリィ(i))に対し、人工頭 脳では、図10「階層的行動指令」に示す様に個々 の実行ストーリィ(i)に対し、下記制御を行う。 [ 階層的行動指令 ] 4.7.1 行動時の実行ストーリィ 実行ストーリィ(i)を”リモコン操作”タイプか ら”遠隔操作”タイプに.置き換える。 4.7.2 仮想 AW パレット機能 ①純仮想視野上で、手足、もしくはツールを制御 し、当該シーンにおいて目的の対象に作用する様に イメージ(作用対象は視線注視)する。 ②視覚センサ(見る)が実仮想視野上で当該シーン を認知すると実行ストーリィ(i)の”行動契機を生 成する。 ③認知した当該シーン(実仮想視野)に実行ストーリィ (i)のイメージを上書き(AW合成)する。 4.7.3 状況判断 ①上記仮想視野上の実行ストーリィが仮想視野上に て実行可能/障害排除(待機)/中断/別案の何れか を学習*A/経験ベースで判断する。 *A:ニューロコンピュータ(浅層学習!?)-ケースバイケ ースな学習情報を使用 ②上記実行ストーリィ(i)は実行可能と判断した場 合、詳細な実行ストーリィ(i,j)をシーン毎に実仮 想視野に上書きする。この実行ストーリィ(i,j)は 作用する手足、もしくはツールを注視対象/エリア に何処に移動(素早く、ゆっくり等)するのかを明 示する。 4.7.4 実行ストーリィと視線誘導に基づくロボ ットへの行動指令 実仮想視野上の Active 視線(注視対象/エリア)に 手足、ツールの動作を同期追従&作用すべくコマン ドを発行する。但し、視野情報には動作とセットで 手足、ツールから手足に伝わる感触情報を含む。 ・例:掴んだ、触れた/当たった。 4.7.5 行動結果の確認(経験)と学習 行動監視による”ケースバイケースな実行ストーリィと行 動結果”の状況判断(行動の結果が実行ストーリィ の目的を達成したか/否かで判断)図10 階層的行動指令
4.8 発話
4.8.1 自発的発話 ・人工頭脳の意志ベースの相手に伝えたい内容 ・意思に基づく(意志ベース)話しかけ/質問/## *Love2:雨が降ってきた、彼女はカサを持って いない。 →「自宅まで車で送ってあげる。」 *危機感覚:雨が降り出す。ベランダに洗濯物。 →「大変です。雨が降っています。ベランダの 洗濯物が濡れています。」 4.8.2 フリートーキング ①相手に対する回答/発話の内容 相手の話に対し、活性化した「連想/階層記憶」 と「意思 Active 情報」の組合せ(補足付き)が 相手に対する回答/発話の内容の源。 P)相手の話しに α:自分の意見(自分はこう考えている) β:自分の「経験/見聞したこと/知識」 γ:相手の要望を認識して Q)相手に質問/依頼(α,β,γ,) R)相手の質問に回答(α,β,γ,) ②相手の質問/要望に回答 A)直接モード.. α:教えて(When,Where,Who,What,Why,How??) β:確認(Do you ##? Are you##? Is this ##?) γ:誘い/勧め(~しませんか? ~しよう!!) θ:命令/要望/お願い B)視線モード(目で話す) 4.8.3 発話内容のベース ・任意の契機で活性化した記憶情報、アクティブな 内部情報(人工頭脳の意志、実行ストーリィ等)全 て、AW一体化制御テーブルに記載された情報で、 会話のイメージングと逆のプロセスで文章化は可能 であり、現在、詳細を検討中。 4.8.4 発話文の構成 母国語_連想文脈_構成制御_直感文法も、 「WORD+接続素子」の配置は学習で獲得4
.9 記憶制御 (連想/階層記憶)
人工頭脳が使用する記憶は、 ①記憶素子(関連する記憶素子をリンク接続し、連 想/階層記憶を形成)による活性化伝播を伴う情報 処理を行う記憶アドレス空間、 ②前記記憶素子の実体情報(AW一体化制御テーブ ル等)を記憶する実体記憶空間、 ③RD/WR情報が一時スタックされる活性化情報 バッファ より構成される。 [ 記憶素子/リンク接続の特性 ]. ・連想/階層記憶を構成(記憶素子のリンク接続) ・記憶素子の活性化伝播 in 連想・階層記憶 ・対象の特性・性質情報/上位-下位概念の形成 ・階層的抽象化制御_抽象度制御:上位-下位概念 ・WR:記憶契機(活性化)で関連情報とセットで 当該情報を連想記憶&顕在意識OFF時、 内部情報のみで階層記憶&連続シーンの更新 ・RD:外部/内部情報で活性化した記憶素子&実体 をアクセス図11 記憶空間アーキテクチャ 4.9.1 記憶契機(RD/WR)生成とRD/WR ・WR:フォーカスした対象が既存記憶素子( 意思 (Active 情報)/連想記憶 )を活性化させると新 規に記憶素子を作成、前記活性化対象とリンク接 続を設け連想記憶を形成し、前記フォーカス対象 を実体記憶空間にWRする。 ・連続シーンの更新: 出来事/マップ系(連続シーン:静的/動的/時系列)生 成 with 連想記憶 in sleeping time(外部情報 遮断時) ・RD:任意の契機で当該記憶素子が活性化されると 実体記憶空間から当該情報を活性化情報バッファ にロードする。 4.9.2 連想/階層記憶の形成 ・仮想AW_連想記憶 with 活性化 フォーカス対象とAW一体化制御TBL内関連情 報、当該記憶素子をリンク接続で連想記憶を形成 ・階層記憶形成 in sleeping time(外部情報遮 断)連想記憶から特定の観点にフォーカスし集合 体を形成、詳細化の繰り返しで階層記憶を生成 4.9.3 階層的抽象化制御 A)上位から下位概念に亘って当該対象の特性・ 性質情報を形成 B)抽象度制御(上位-下位概念): 階層記憶の記 憶素子の上位-下位階層構成上で、任意_記憶素子 を上位/下位に強制活性化伝播することで、抽象 度を自在に制御でき、上位概念/詳細情報を取得 できる。 C)AW一体化制御テーブルと階層的抽象化情報と の相互変換機能 4.9.4 入力情報に対する有効情報の抽出 (思考プロセス) 4.9.5 知識&他人工頭脳_スキルへの対応 ・知識/スキル(物真似/経験)&イメージトレーニ ングで習得するも臨機応変、適応性のあるこ と。with 仮想視野 FX:クッキング with レジ ピ *観察情報(画像/動画含む)、テキスト(文章、会 話)等を仮想視野上で、①背景とセットで認識/認知 対象をイメージ、②視線誘導ベースで手足を使っ た行動をイメージ、これらを繰返するとで、ケー スバイケースな実視野でも知識、スキルを活用で きる様になる。