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南九州産白色粘土の研究 : 第11報山川粘土の基礎的研究

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Academic year: 2021

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(1)

南九州産白色粘土の研究 : 第11報山川粘土の基礎

的研究

著者

小牧 高志

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

3

ページ

43-48

別言語のタイトル

STUDIES OF THE WHITE CLAY IN THE SOUTH KYUSHU

: REPORT 11. THE STUDY OF YAMAGAWA CLAY

(2)

南九州産白色粘土の研究 : 第11報山川粘土の基礎

的研究

著者

小牧 高志

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

3

ページ

43-48

別言語のタイトル

STUDIES OF THE WHITE CLAY IN THE SOUTH KYUSHU

: REPORT 11. THE STUDY OF YAMAGAWA CLAY

(3)

南 九 州 産 白 色 粘 土 の 研 究

第 1 1 報 山 川 粘 土 の 基 礎 的 研 究

小 牧 高

志*

STUnmgOFTHEWHITECLAYINrHESOUTHKYUSHU R E P O R T 血 . T H E S r U D Y O F Y A M A G A W A C L A Y TakashiKOMAKI T H E S T U D Y O F Y A M A G A W A C L A Y Yamagawaclay,likeYoshinoyamaclay,containsmontmorilloniteasitsmainclaymineral・ Theparticleinitismostlyfine,78%ofitcontainsthatoflessthan30座.and68%ofitthan l似.Thisisconsideredtobecommontomontmorillonite・ItisassumedbyChemicalanalysis thatbesidesmontmorinonite,Yamagawaclayalsocontainsinpuritiessuchaskaoilneandferrate・ IndifTerentialthermalanalysis,at410oC,sharpendothermicreactionisobserved・Itisconsidered thatthisiscausedbythedeviationofbindwaterorOHradicalasthatreactionwindisappear whentheclayiscalcinatedbyhightemperature、ButinX-raydifrractionanlmknownpeakis p observedat3.17A・Itseemsthatthisphenomenonhassomeconnectionwithendothelmicreaction at410oC,butthisisnotclearyet・Furtherstudywinmakeitclear. 脱色,乾燥,石油化学における触媒や硫黄の除去,硬 緒 言 水の軟化,さらに放射能汚染塵の除去などと利用面が

著者はさきに吉野山粘土の研究')をおこなってきた非常に多く,本邦においても水谷氏2)ら森田氏,3)上

が,その主成粘土鉱物はモンモリロナイトであり,南原氏4)らなど多数の研究がおこなわれている. 九州には珍らしい存在と考えられるものであったが, 粒 度 分 布 本報の山川粘土もモンモリロナイトを主成分としてい ることが判明した.昔から特に婦人の洗髪剤としてい 試料を約59ビーカーにとり水200ccを加えて24

わゆる“山川粉,,として市販されていたが従来化学的時間放置した後,解豚剤としてピロ燐酸ソーダを加え

考察がなかったのでこ虫に報告する次第である.いわて17時間撹排した後にアンドリアゼンピペットに移

ゆるベントナイトや酸性白土は“AClaywiththou‐ して粒度分布をしらべた.その結果を第1図および第

sandsUees,,といわれるくらい多方面に利用され塩基1表に示す.

交換能から上記洗髪用にもいいられるほか,工業的に

第 1 表 山 川 粘 土 の 粒 子 分 布 粒 子 ’ > 3 0 座 ’ 3 0 ∼ 2 “ ’ 2 0 ∼ 1 0 浬 ’ 1 0 ∼ 5 座 ’ 5 ∼ 3 座 ’ 3 ∼ 1 〃 ’ < 1 a 分 布 比 ’ 2 2 . 2 % ’ 0 . 6 % ’ 2 . 0 % ’ 1 . 7 % ’ 3 . 0 % ’ 2 . 6 % ’ 8 . 0 % モンモリロナイト系としては吉野山粘土の方がはる かに微粒子部分が多く山川粘土は30α以上の粗粒子が 22%めあるがしかしながら1〃以下の微粒子が68% もある.この傾向はモンモリロナイト系粘土に特有の ものでハイドロハロイサイトを主成分とする大口,入 来,霧島および真幸粘土5)やカオリナイト系の指宿粘 噺:応用化学教室 土,6)さらにセリサイト系の横川陶石7)や甑島粘土,8) の分布曲線にくらべてはるかに微粒子部分に富んでい ることがわかる. 熱 分 析 曲 線 山川粘土の熱分析曲線を第2図に示す.粘土鉱物が 加熱によってどのように変化をしていくかみるために 200.C,300.C,400°C,500.C,600.C,700.C,800℃,

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85 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 剛 %皿 75 95 90 44 2 0 2 5 3 0 3 5 4 0 度 分 布 範囲でするどくなりその後は曲線がゆるやかにひらい ているのがみられる,そして700°C附近のピークは次 第に消失してくるが900℃附近のピークはまだはっき りとその存在を残している.700℃焼成物になると 600℃焼成物に較べてそのピークは完全に変化してい

る.すなわち600℃まで存在していた410℃の鮮明

な曲線が消失するかわりに500.c附近に鮮明なピーク があらわれてきている.おそらく不純物として存在し ているカオリン鉱物がモンモリロナイトの存在のため にこの附近で吸熱ピークとしてあらわれるため'0)と考 えられるがはっきりと判らない.このピークは加熱温 度の上昇とともに消失してしまい1100°Cおよび1200 ℃焼成物ではクリストバライトのピークだけみとめ られることから山川粘土は高温に焼成するとクリスト バライトに変化していくことがわかる. 化学成分および比重,加熱減量 山川粘土の化学成分を第2表にしめす.これからわ かるように山川粘土は他のモンモリロナイト系粘土に 70 瓶 0 5 1 0 1 5 ・ 第 1 図 粒 900℃,1000・C,1100℃および1200.Cにそれぞれ3 時間焼成してその曲線の変化をしらべた.原土および 200℃焼成物では大体似たような曲線を示している. 250℃あたりにある吸熱ピークはクリストバライトの α∼β変換のためのピークであるが410℃附近にいち ぢるしい吸熱ピークがあらわれる.これは今迄の文献 には全くみられないピークであり加熱とともにそのピ ークは次第に減少していくことからやはり粘土組成中 の主として結晶水の脱水によるためのめのではないか と考えられる.須藤氏9)によれば鉄分の多いものは低 温において吸熱ピークがあらわれるとあるが一般のモ ンモリロナイト系では全く見られないピークであるこ とから興味あることである.560℃附近にも小さな吸 熱ピークがあるがおそらく微量混合しているカオリナ イトによるものと考えられる.700℃,900℃近くの ピークもモンモリロナイト特有のピークであってその 巾はや畠広い温度範囲にわたっている.300∼600℃の 焼成物の場合410℃のするどいピークは未だ存在して いるが200°Cの拠物線形のピークがさらに10.位の

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証 45 1 5 2 0 2 5 . 3 0 、 3 5 4 U 妬 2 0 第 2 図 山 川 粘 土 の 示 差 熱 分 析 I 曲 線 4 97.99 98.51 99.27 96.25 500℃3111舗 小牧:南九州産白色粘土の研究(第11報) 一ロー←Uq−−−坤卓輔軸制一碕宇=△-‘-今--700℃3111.N 第 2 表 化 学 成 分 600℃訓11.静 料 l S i O 2 A12031Fe2031CaO

M2213

98621

09882

川0℃3111,開 試 。 弔 斡 一 輯 再 F

1.40 2.65 0.70 2.43 】‘UW R20119.losslTotal

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46 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 くらべてはるかに鉄分が多いことがわかる.いわゆる 鉄一モンモリロナイト系に属する粘土と考えられる. 又アルミ分も少く多くSiO2/A1203の比が小さいこと からカオリナイト系粘土も混じているのではないかと 推測される,又比重は原石において2.32あり吉野山粘 土の2.12より重く200℃で3hrs焼成すると2.61と 約0.3も増加する.これは常温において附着していた r;い$ / T、/-「ヘ, 201”仇成物 一 T 、 30()c娩成物 ‘11Ⅱ).U維成物 訓 川 c 綻 皮 物

1

=

湿分が失われるために重くなったものである.温度上 昇とともに少々増加してくるが700℃でいくらか減少 してくる.これは粘土中に含まれているカオリナイト 系がメタカオリンの無定形の物質に変化するためいわ ゆる気孔率が増加することから生ずるものと考えられ る.第3図に示した山川粘土の加熱減量曲線からみる 通りモンモリロナイトの層格子間に含まれている自由

岸 F 二 封 戸

I1oIlじ溌賎物

▽'一

│=了│=一h=’

r W c 継 旗 物

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凱川(J睡成物

= 二 一 戸 F 当 二

- 倍 一 斗 一 一 一 − 4 − 1 '一 U11U℃焼成物 ■ 、_L一’、/I lIlU1).C眺成物’

= 仁 怜 十 一 + − +

uUI1、U娩成物

岸 岸 淵 一 岸 岸 惇 卜 一 F = F 弓

瞳00吋U焼成物

月−−斗一催−1

第 3 図 加 熱 試 壁 曲 線

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216811368010 367788777888 ■■●●◆◆①●卓●■凸 222222222222 47 土理 処 ″″″″″〃〃〃″〃 S r h 3 CCCCCCCCCCC ぴぴぴ℃ぴぴぴぴ。・・ 00000000,卵加 原23456789112 J3, 111 小牧:南九州産白色粘土の研究(第11報) 結 Iま次第に小さくなりクリストバライトにSiO2が転移 することが判る.そのほかクリストバライトの2.87A, 。ロ 2.50A,2.48Aの線がはっきり生じてくる.1100°C焼成 物になるとさらに石英のクリストバライトヘの転移が はげしくなりそれと同時にクリストバライトか発達し てきており1200℃焼成物ではこの状態がさらに急激 になる傾向を示していることから石英は高温になるに 従ってクリストバライトに転移して行くことがわか る. 第 3 表 加 熱 に よ る 比 重 変 化 1 . 2 3 4 5 6 7 . 8 9 1 0 ×100℃ 温庇。0 節 4 図 山 川 粘 土 焼 成 物 の X 線 回 折 図 妬 2 三m X 線 回 折 同、 料 | 山 川 粘 土 | 吉 野 粘 土 ( 背 ) 試 (%) Ⅲ 山川粘土について粒度分布,化学分析,熱的試験, X線回折についてしらべた結果 1)粘土粒子は30座以下が78%存在するがい以 下の微粒子が68%存在しこの傾向は吉野山粘土 にもみられる通りモンモリロナイト特有のものと 品 廻一逗一釦一死一狛釣

、■①●■●

222222

原土において巾広い2.56Aとや>、鮮明な4.43Aのピ ークが見えるがこれがモンモリロナイトの結晶回折格 子と考えられる.しかし吉野山粘土の4.14Aのピーク があらわれていないことから同じモンモリロナイト系 でもその性質が異なることが判明する.この回折線は 700・C3hrs焼成物まで次第に弱まってくるがはっきり と回折格子が残っていることがみられる.一方s00oC

3hrs焼成物から3.17Aに新らしいピークが現われて

700°C焼成物まで存在するが熱分析の吸熱ピークが 410°C附近にあることから新らしい結晶構造が生成し たものと考えられるがこれが何であるかはっきり判明 しない.熱分析の場合700.C焼成物では完全に410°C の吸熱ピークが消失しているがX線回折の場合わずか にピークが認められる.800℃焼成物になると原石と は全く別のピークがあらわれている.おそらくこの温 度になると山川粘土は完全に分解していわゆる無定形 物質に変化するものと考えられ3.36A附近に石英の結 晶回折格子が認められ900℃焼成物になると4.05A および2.51Aのクリストバライトの核の生成が同時 にみとめられる.1000°C焼成物では逆に石英の格子 Ⅱ 0 城 、 15 1 水の脱水が200℃くらいまでの間に13%失なわれて いる.大体この温度くらいで殆んど附着水分は逸脱し ているものと考えられるが,400℃∼500Cに2.3%減 量しているのはさきの示差熱分析曲線からもわかると おり410℃附近にあるするどい吸熱反応からみてモ ンモリロナイトの結晶水が分離するための現象と考え られる.それ以後は温度の上昇とともに(OH)基が 遊離するために次第に減量して行くが熱分析にみられ るようなピークのために生ずる急激な減量はみとめら れず漸減曲線を示している.

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献 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 なるが温度の上昇とともにクリストバライトに転 移して行くことが認められる. 考えられる. 2)化学分析から山川粘土はモンモリロナイトが主 体であるがそのほかカオリナイトなどの不純物が 混在しているのではないかと考えられる・ 3)熱分析,熱減量の結果410℃にするどい変化が 認められ,このピークは今までの文献に認みられ ないものであるが高温に焼成すると消失すること からやはり結晶水の逸脱によるものではなかろう かと考えられる. 4)X線回折においては原石の場合モンモリロナイ トのピークが認められるが500℃焼成物において 3.17Aに新らしいピークが出現する.これは熱的 試験の410℃のピークと関係あるものであるがそ れが何であるか不明である.又最初珪酸は石英に 48 文 小牧:鹿大工紀,8,117(1959). 水谷,阪口:工化誌,59,1394(1956). 森田:工化誌,60,981(1957). 上原,広川:工化誌,59,174(1956). 菊池,島田,小牧:空協誌,63,713(1955). 菊池,島田,小牧:鹿大工紀,6,67(1956). 小牧,島田:鹿大工紀,5,62(1956). 小牧:鹿大工紀,9,105(1960). 須藤:粘土鉱物,67,岩波(1954). 須藤,小坂:Jap,Joum、GeoLGeogr.,22,21 (1952).

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参照

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