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https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 産業の空間移動特性と知の創出 Author(s) 権田, 金治; 柿崎, 文彦; 加藤, 勝敏 Citation 年次学術大会講演要旨集, 12: 34-39 Issue Date 1997-09-26Type Conference Paper Text version publisher
URL http://hdl.handle.net/10119/5595
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本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.
Ⅰ
A4
産業の空間移動特性と 知の創出 0 権 田令 治 ( 東海大国際政策科学研 ), 柿崎文彦 ( 科技庁科学技術政策研),
加藤勝 敗 ( 日本立地センタⅡ 1, 序論産業活動は極めて
複雑にして多様であ る。 それ故にその 立地空間特性も 産業により 時空間的に複雑に 変化するが、 その動態は単に 産業の種類や 成熟度によって 異なって いるばかりではなく、 企業の大きさや、
立地している外部環境の変化や、
業態の変化によっ て迅速に変化し、 それ自身極めて 鋭敏に立地環境を 峻別している。 その動態はあ たかも 周辺環境と連鎖しながら 複雑な生態系を形成しつつ、
個別種としての形質を維持しなが
らたくましく 生きている生物種に 類似している。 実際、 我々は製造業の 業種別立地空間特性を 明らかにして 来たが(1)
、 これまで の産業分類 2 桁で 9 2 年度までの 1 3 年間の時系列変動から 解析した結果に 比べ、 より 制度を上げた 3 桁で、 いわゆるバブル 経済の終焉が 明確になった94
年度までについて詳細に解析してみると、
産業の空間移動特性は 外部環境の変化に 極めて鋭敏に 反応しているのみならず、
業種による相違もさらに 顕著であることが判った。
しかもその原因は 極めて複雑な要因を内包しており、
生産活動の本質にまで 立ち入って解析せざるを 得な いことが判明して来た。
生産活動そのものがあ る種の創造行為であるとすれば、
生産 活 動を単なる資材の 加工・組み立て 行為として捕え、 その生産性から 企業の立地空間特性 を論じて来た 従来からの立地論では、 経済の知識化、 サービス化に 立ち向かっている 現 代の企業の空間移動動機を 支配している 要因を解析することは 己 ずとして困難であ ると 見るべきなのであろう。
我々は既に産業活動の 知的生産性に 着目した新しい 空間経済学の 確立と・研究・ 技 術開発活動の 知的生産性とその 立地空間特性に 基づいた新しい 地域科学技術政策の 構築 に 向けた研究(2)
を進めて来たが、 その理論をさらに 深めるためには、 産業の立地空 間特性の本質を 生命システムに学びながら解析し、
組織における 知の自己創出と 場との 関係を明らかにする 必要があ り、 そのための新しい 基礎理論の構築が 望まれている。 我々 は既にそのための 研究を開始しているが、 その基礎理論について 論じることは 本報の 趣 旨 とするところではないので 他の機会に譲るが、 ここでは企業や 組織の立地空間特性を 評価するための 幾つかの方法論について 考察し・それらに 基づいて産業の 立地空間特性 を 解析した結果と 特定地域における産業構造転換のダイナミックスについて
解析したの で 報告する。 2. 産業の時空間構造変化の 解析 都道府県別工業統計表を 用いて 1 9 8 0 年度から 1 9 9 4 年度までの 1 5 年間の我 が 国産業の時空間変化を 産業分類 3桁で、
都道府県別に 4 つの変数を用いてで 解析して い るが、 本報ではこれらのうち1)
産業立地特性指数(ILI)
を用いた産業別の 立地牢輸送機械
0 . 36 0 . 34 0 ・ 32 叩 牡 o ⅠⅡ ⅠⅠ 0 , 3 0 ・ 28 0. 26 械 電 0. 22 0 ・ 2 図 。 日 0 ・ 18 ⅠⅡ 0 ・Ⅰ 6 0 . 14 合 100-299 A 300 一 Ⅰ合計分 100%99 百 300 一 Ⅰ合計
1 図 動 変 の 数月 前 厄 業 事 文才 数 % 員 0 業 対従 の 0
Ⅱ性
I 特 地 ュ " ユ上 業 た ヒ み ケし 口カ ズ サィ 業 企間 特性とと 2)
地域産業構造転換指数
( 圃CD)
を用いた都道府県別の産業構造転換実体
について解析した 結果について報告する。
また、 各変数の定義とそれらの 数理特性につ いては昨年度の研究報告
(3)
を参照されたい。 また、 産業立地特性指数、 地域産業構
造転換指数のいずれも、
の事業所数、
b)
従業員数、
c)
工業出荷額、
d)
工業付加価値
額04
つの変数を用いて 算出した。 3. 我が国産業の 立地空間特性と 知的生産性産業分類
2桁でみた産業別産業立地特性指数は 企業のサイズによりその
変動の仕方 が大きく異なることを 報告したが、 事業所数(NOF)
で算出した ILI と従業員数(NOE)
から算出した IU
とでは当然のことながらその 動態は大きく 異なる。 そこで、ILI/NOF
とILI/NOE
の関係から両者の 企業サイズ別の 集積度の違いを 比較してみると 図 1 のようになる。 図 1 では過去 1 5 年間の電機機械産業と 輸送用機械産業の ILI にお ける空間雇用変動と 空間事業所変動との 企業サイズ 別 相関を表わしたものであ る。 雨彦 業 とも従業員 100
名以上の中小企業と 大企業の空間移動の 傾向は基本的に 類似しているが、
輸送用機械産業の 方が一箇所に 集積する傾向が強く、
電機機械産業の 方が分散型 となっている。 一方、 従業員 9 9 名以下の中小企業では、 両者の立地動向は 逆向きに変化しており、 電機機械産業の
中小企業では80
年以降一貫して 全国に分散立地する 傾向 を 示しているのに比べ、
輸送用機械産業のそれでは 更に集積度を 高める傾向を 示してい る。さらに、
電機機械産業の 中小企業では 雇用より事業所の集積が進んでおり、
輸送用機械産業ではむしろその 逆の傾向を示している。
一方、 産業分類
3桁での事業所数、 従業員数、 工業出荷額、 及び工業付加価値禎則
にみた ILK の変動傾向を 図 2 に示す。 図には産業分類 3 0 5 の電子計算機・ 同付属装置 産業と同 3 1 1 の自動車・同付属部品産業を 比較した。 自動車産業は 業分類 2 桁の輸送 月機械産業で算出したときには、
集積成長産業に分類されたが、
3 桁では電機機械産業 と 同様分散立地傾向を 示している。一方、
電子計算機・ 同付属装置産業は 従来集積 度 が 極めて高かったが、 事業所数でみる 限り 8 0 年以降一貫して 分散立地する 傾向を示しているが、
集積 度 そのものは依然として 自動車・同付属部品産業より 高い。 注目すべきは付加価値生産額の
推移であ る。 電子計算機産業が 全国ほ ほ 一律に付加価値の 生産額を伸 ば しているのに比較して、
自動車産業の 付加価値生産額は 分散する傾向を 示している。 このことは新規に 設備投資して 工場を開設した場合、
そこでの付加価値生産額は 生産設 備等の精鋭化によりそれだけ
生産性が向上していることを意味している。
これらの解析結果が 示すよ う に、 一般に集積 度 の高 い 産業ほど、 知識やノウハウに 依存している 度合が高 い 産業であ ることが判る。 一方、 同じハイテク 産業でも半導体等 の電子デバイス 関連産業では 空間集積の度合は 低く、 8 0 年以降一貫して 分散立地傾向 を強めている。
このことは産業の 立地空間特性が 集積傾向を示す 場合には、 その産業の 生産性そのものが 取り引き相手との 空間的な関係に 依存している 場合 か 、 あ るいは生産 活動の質的内容が 人間の身体的知に 強く依存している場合と解釈される。
特に後者のような場合には、 生産活動そのものが
知的生産性を 含んでいる可能性があ り、 生産過程に 於ける知の創出と 密接に関係しているものと 解釈されよ う 。且干 1 Ⅰ 000 礎捺 Ⅰ 404 Ⅰ 00 ム 4 0.41 % Ⅱ Ⅰ 億 305 Ⅰ 子 甘竹杖・田付Ⅰ 荻 Ⅰ
中卒
荻 乱 4 Q. くヰ ⅠⅠ 圧 ⅠⅠ 3 ㏄Ⅰ手杵打枝・Ⅰ 付 Ⅰ 技 Ⅰ Ⅰ 000 ㏄ D2 ㏄
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捷サり后簗 円仁 阜サ 100 400 乱 S1
図 2 電子計算機・ 同付属装置と 自動車・同付属製品の 産業立地特性指数の 比較
小分類葉 % 分析による産業構造転換指教 ( 東京 称 ) 小分領 案 % 分析による産業構造 転 換指数 ( 神奈川県 )
- 擾
卸 0.302 0.304 0.306 0.308 0.31 0.312 0.28 0.285 0.29 0.295 0 . 9 0.305 0.31 産業 窩 遺伝 換指牡 ( ウ柴所倣 ) 産業構造転換指教 ( 事 支所 致 ) 900
650
0 ・ 29 0 ・ 3 0 . 3 Ⅰ 0 . 32 0 ・ 33 0. 34 0.28 0.285 0.29 0.295 0 . 3 0.305 0 . 3 Ⅰ 産菜棚造怯挨指穏 ( 従娃者牡 ) 産業 抽 遺伝 族指扶 ( 従菜 者数 )
桂田
0 ・ 3 Ⅰ 0. 35 0 . 36 0 . 37 0. 38 0. 39 0.265 0.27 0. 275 0.28 0.285 0.29 0.295 産 乗打 適据換措牡 ( 工業出荷 祇 ) 産業構造仏 換指致 ( エ案出荷 祇 ) _@ 10000 0 ・ 35 0 . 36 0 . 37 0 ・ 38 0 ・ 39 0.28 0 ・ 29 0 . 3 0. 31 0 ・ 32 産 集帖 造伝棋指笘 ( エ % 付加何億棟 ) 産采桁 進転換 指敏 CI. 菜 付加何億 額 ) 図 3 都道府県別にみた 産業構造の変化
4.
都道府県別産業構造転換の
実体産業立地特性指数
(ILI)
を算出する関数はその 定義式からも判るように、 特定の指
数の分布パターンの
変化を計測するのに 便利な関数である。 例えば、 事業所数からみた
産業立地特性指数は
4 7 都道府県の間での 事業所数の分布の 時系列的変化を 追ったもの であるが、
これを特定な 都道府県における 産業間での分布の変化に置き換えたものが
地 域 産業構造転換指数 ( 皿CD)
となる。 従って 、 例えば特定な 県における 2 1 業種間での事業所の分布の 推移を計測すれば、
それは事業所からみた 同県における産業構造の変化
を計測したことになる。
図 3に東京都、 神奈川県、 愛知県、
及び大阪府における産業分
類 3 桁 ( 産業分類 1 2 1 から 3 47 番までの 2 2 8 業種 ) での事業所数、 従業員数、 エ案出荷額、 及び工業付加価値額からみた
産業構造の変化の 1 9 8 5 年からの推移を 各々示した。
図からも明らかなよ うに東京都と神奈川県では、
雇用からみた産業構造の変化
を比較すると際立った 相違がみられる。
東京都では製造業における雇用は低下傾向にあ
るが特定産業が
生き残りをかけて 雇用を確保しているのに比べ、
神奈川県では従来同県
内に集積してきた 産業が雇用を 失いつつあり、
問題は深刻となっていることが判る。
参考文献(1)
権 田令 治 、 研究・技術計画学会、 第 1 1 回年次学術大会、 講演要旨 集 (199 の・(2) K. ㏄ n ぬ mdY.Ba ぬ ImpactofSituat 田 Na 憶穫 ofLemUngof ㎞ ow@ge-cr ㏄ tmngFieldsonInnovation
A ̄roposal{fTi e-Spacial、pproach’orヽegionalヽTD , RESTPOR 。 96:;lobal,omparison{fヽegional RTD@and@Innovation@Strategies@for@Development@and@Cohesion , 19@-@20@September , Brussels , Bergium , 円 ㏄㏄ 田 ngs(1996)
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