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6. 胃GIST腹膜播種再発に対しメシル酸イマチニブの低用量投与が有効と考えられた1例(第27回群馬消化器病研究会)

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Academic year: 2021

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いる. 腫瘍径に比して深達度が浅いことが多いことから, 早期癌症例には縮小手術を推奨する報告の一方, 進行癌 症例も少なからず存在することや, 局所切除後の再発例 の報告もあり, 術式の選択には慎重を要するとの意見も ある. 絨毛腫瘍からの大量の粘液 泌により脱水, 電解 質異常をきたすことがあり, EDSと呼ばれる. EDSを併 発する頻度は絨毛腫瘍の 0.76∼2.4%と稀であるが, 腫瘍 径が 10cmを越えると発症が増加するといわれる. 切除 により改善が期待できるが, EDSによるショックで救急 搬送された症例や死亡例も報告されている. 本症例では, 直腸絨毛腫瘍により EDSを来たし, 耐糖能が悪化した と えられた. 術前検査や摘出標本の肉眼所見でも癌の 合併は不明であったが, 病理組織検査で絨毛腫瘍の深部 に漿膜下に達する進行癌を認め, 術前診断の困難性が指 摘された. 【結 語】 難治性の下痢の鑑別疾患として, 絨毛腫瘍も念頭におく必要がある.絨毛腫瘍では,術前・ 術中の癌の局在, 深達度の診断は困難であり, 術式の選 択には充 な検討が必要である. 5.直腸カルチノイドの内視鏡治療 小野里康博,蘇原 直人,飯塚 春尚 石原 弘(しらかわ診療所 群馬消化器内視鏡医療センター) 伊藤 秀明 (前橋赤十字病院 病理部) 柿崎 暁 (群馬大院・医・病態制御内科学) 【目 的】 近年大腸内視鏡検査の普及により微小直腸カ ルチノイドの発見例が増加している. その治療法として, 腫瘍径 10㎜以下, 筋層浸潤なし, 傍直腸リンパ節腫大な し, 生検で異型のないカルチノイドを内視鏡的切除の適 応とする方針が浸透してきているが, まだ治療ガイドラ インは存在せず, 様々な切除方法が行われている. その 結果, カルチノイドは粘膜下腫瘍の発育形態をとるため, 内視鏡的切除により垂直断端陽性となることがある. burning effectを期待し経過観察している症例も多いと 思われるが, 追加外科切除すべきか苦慮する症例にも遭 遇するのが現状である. 今回, 直腸カルチノイドの診断, 内視鏡治療の適応, 切除方法および追加治療の有用性を 検討し, 内視鏡治療方針を提示する. 【対象と方法】 1997年以降にしらかわ診療所と前橋赤十字病院で経験 した, 微小直腸カルチノイド 43例 46病変を対象とした. 超音波内視鏡 (EUS)により術前診断を行い,内視鏡的切 除の適応を腫瘍径 10mm「以下,筋層浸潤なし,傍直腸リ ンパ節腫大なし, 生検で異型のないカルチノイドとし, 切除標本で細胞異型なし, かつ脈管侵襲なし, かつ完全 切除である症例を治癒とした. 追加治療は, 細胞異型ま たは脈管侵襲を認める症例はリンパ節郭清を含む追加外 科切除の適応とし, 細胞異型も脈管侵襲も認めない一部 断端陽性例には内視鏡的マイクロ波凝固法 (EMCT) の 追加, 広範な断端陽性例には内視鏡的粘膜下層剥離術 (ESD) の追加の適応とした.術後の経過観察は定期的に, EUS による局所精査と腹部 US による転移検索を行い, 症例に応じて CT を行った. 【結 果】 1997年 1月か ら 2008年 7月までに 43例 46病変の直腸カルチノイド が局所切除され, 治療に伴う偶発症は認めなかった. 年 齢は 31∼87歳 (平 57.8歳),男女比 31:12,存在部位は Rb :Ra:Rs 30:15:1, 腫瘍径は 3∼10mm (平 6.6mm) であった. 治癒切除は 32例 35病変 (75.1%) で, 経過観 察率 83.3%, 平 観察期間 4.5年で転移, 遺残再発は認め なかった.ESD 導入後,2チャンネル法 EMR (2T-EMR) は 6 mm以 下 の 小 病 変 に し か 行 わ れ ず, 完 全 切 除 率 100%であった. 水平断端陽性例はなく, 垂直断端陽性で あった 11例 11病変 (ポリペクトミー3/4病変, 通常の EMR2/2病変,2T-EMR4/26病変,ESD2/10病変)は,全 例異型や明らかな脈管侵襲がないため, 追加外科切除し た症例はなかった. 一部垂直断端陽性 9 例に EMCT を 追加し, 平 観察期間 3.8年で遺残再発, 転移を認めな かった. 広範な垂直断端陽性の通常の EMR 後 2例に ESD を追加し, 1例は遺残が完全切除でき, もう 1例は 遺残なしが確認できた. 【結 語】 大腸内視鏡検査で 発見した直腸カルチノイドは EUSによる術前診断を行 ない, 腫瘍径 10mm以下, 筋層浸潤なし, 傍直腸リンパ節 腫大なし, 生検で異型のないカルチノイドを内視鏡的切 除の適応とし, 細胞異型なし, かつ脈管侵襲なし, かつ完 全切除である症例を治癒とすることは妥当である. 完全 切除率の高い 2T-EMR または ESD による切除が必要 で, 6mm以下の小病変は 2T-EMR で充 である. ポリペ クトミーや通常の EMR は完全切除できないため行うべ きではない. 内視鏡的切除の適応病変であれば, 一部垂 直断端陽性でも EMCT による burning effectの追加が 可能である. 広範な垂直断端陽性例には ESD の追加が 有用と える.

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6.胃 GIST腹膜播種再発に対しメシル酸イマチニブの 低用量投与が有効と えられた1例 饗場 正明,柿沼 臣一,須藤 雄仁 ( 立碓氷病院 外科) 症例は 74歳,男性.平成 17年 9 月に胃原発 GIST を疑 い噴門側胃切除術を施行した. 病理診断は胃原発 GIST, 高リスク, 切除組織断端陰性と診断された. 術後 1年目 の腹部 CT 検査で腹膜播種再発と診断しメシル酸イマチ ニブ (以下, イマチニブ) 400mg/日を開始した.開始 2週 193

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間後に顔面の浮腫を認めたため 2週間休薬した. その後 400mg/日で再開したが顔面浮腫と全身の発疹が出現し たため休薬し, イマチニブを 200mg/日と減量したが同 様の副作用が出現した. CT 検査では再発病変の縮小を 認めたため平成 18年 11月よりイマチニブを 100mg/日 で再開し 10ヶ月間続けた. その間の CT 検査では再発病 変は PR を維持した.その後,自己判断で内服を中断して しまい,平成 20年 4月の CT 検査でふたたび再発病変が 増大したためイマチニブ 200mg/日を再開したが同様の 副作用で 100mg/日とした. 6月の CT 検査でふたたび腹膜播種巣の著明な縮小が 認められ, 現在まで 7ヶ月間 PR の状態である. GIST 診 療ガイドラインでは再発症例にはイマチニブ 400mg/日 が推奨されている. しかし, 副作用などによりイマチニ ブ 400mg/日の継続が困難な例に対しイマチニブの低用 量投与でも効果を認める症例もあると えられ, 効果が ある場合は低用量でも中止せず継続すべきと える. 7.若年女性の胃外発育腫瘤の2例 西田 晃子,高梨秀一郎,鈴木 一也 須藤 利永,平井 英子,岡田 朗子 斉藤 加奈,諸原 浩二,矢島 俊樹 大澤 秀信,片山 和久,設楽 芳範 保田 尚邦,根岸 ,神坂 幸次 (伊勢崎市民病院 外科) 片野 未央,鈴木 豊 (同 中央検査科病理) 【症例①】 22歳, 女性 【主 訴】 上腹部痛 【現病歴】 H20年 10月より上腹部痛出現. 近医受診し, エコーで 肝・胃周辺の囊胞を指摘され,CT で胃・肝・膵に囲まれ た, 囊胞部 を主体とする腫瘤を認めた. 腹痛増強し, 当 院内科を受診.既往歴には蕁麻疹のみで,手術歴・受傷歴 は特になし.入院時身体所見は,上腹部に圧痛・筋性防御 を認めた. 検査所見は CRPの軽度上昇を認めるのみで, 他に明らかな異常はなし. 入院後も腹痛持続しており, 囊胞性腫瘤による炎症を え, 入院翌日より抗生剤を開 始. 画像所見からは囊胞性腫瘤の腹腔内穿破の可能性も あり, 診断的治療も含め準緊急的な外科的切除の方針と なり, 囊胞摘出術を行った. 病理所見では, 囊胞壁組織に 血管増生・fibrinの析出と,長紡錘形の線維芽細胞様細胞 の錯綜増殖を認め,免疫染色で Keratin・Vimentin染色が 陽性であり,D2-40・Calretinin染色が一部に陽性所見を 示した. その他, SMA・CD34・S-100・WT-1, c-Kit染 色は陰性であり, 囊胞壁を構成する長紡錘形細胞の免疫 染色態度からは, 中皮細胞系の腫瘍または反応性腫瘍様 病変が えられた. 【症例②】 17歳, 女性 【主 訴】 左上腹部痛 【現病歴】 同じく,CT・エコーで左上腹部 に囊胞性腫瘤を指摘され, 当院へ紹介受診となった. CT にて肝・胃・膵に接した囊胞性腫瘤があり,少量の反応性 腹水・炎症反応を認めた.入院後,囊胞ドレナージ等施行 し,腹痛自体は軽快したが,透視検査で胃小弯・大弯両方 に圧排所見あり, 胃 2/3切除と囊胞摘出術を行った. 病 理所見は, 囊胞壁に長紡錘形の錯綜増殖を認め, Ker-atin・Vimentin・D2-40染色が陽性であり,一例目の症例 と同じく, 中皮細胞系の増殖による腹膜囊胞と えらた. 【 察】 腹膜にできる囊胞性腫瘤として, 炎症性癒着 による偽囊胞や, リンパ管系の組織奇形である囊状リン パ管腫, 腹膜中皮腫, 重複腸管, 奇形腫, 腹腔・骨盤各臓 器由来の cystic massなどの他,GIST やリンパ腫,カルチ ノイド腫瘍, 腹膜の子宮内膜症等が挙げられる. 今回の 症例では, 囊胞壁細胞の免疫染色態度から, 中皮細胞系 の増殖が えられ, 鑑別として, 腹膜中皮腫を最も え た. 中皮腫は, 漿膜を裏打ちする中皮細胞由来の腫瘍で あり, 一般的に腹膜中皮腫といえば予後不良の高悪性度 のものを意味することが多いが, 中には漿膜の炎症等に よる中皮細胞の反応性増生や, 良性とされる多囊胞性中 皮腫などが含まれる. その他, 境界悪性とされる高 化 型乳頭状中皮腫, 孤在性線維性腫瘍や, 悪性中皮腫など が,免疫染色・病理組織学的形態などから 類される.多 囊胞性中皮腫, 高 化型乳頭状中皮腫など低悪性度の腹 膜中皮腫は若年女性に特に多いとされ, 女性の腹膜中皮 腫の生存期間は明らかに一概に長いとされている. 今回, 我々は若年女性の胃外に発生し, 中皮細胞の増殖を伴っ た囊胞性腫瘤の 2例を経験したので, 文献的 察を加え て報告する. 8.神経温存噴門側胃切除,食道残胃吻合法の術後問題 点 戸谷 裕之,川島 吉之,安部 仁 信 哲朗,佐藤 弘晃,泉里 豪俊 山浦 忠能,川原林伸昭,八岡 利昌 西村 洋治,網倉 克己,坂本 裕彦 田中 洋一 (埼玉県立がんセンター 消化器外科) 有馬美和子 (同 消化器内科) 大 華子,黒林 昌 (同 病理科) 【目 的】 噴門に近接する早期胃癌や GIST に神経温存 噴門側胃切除, 食道残胃吻合を施行している. その術後 問題点を検討した. 【対象と方法】 2002年から 7年ま での 33例を対象とし, 臨床上問題点を検討した. なお適 応は U 領域, 早期胃癌, N0, 噴切 (噴門側 1/3切除) で PM, DM が確保可能のものとした. 【結 果】 胃癌 28, GIST 5例で, 胃癌は術前診断 St1A, 病理組織で深達度 M, SM, MP, SS 各 4, 20, 1, 3例, リンパ節は N0, 1, 2各 194 第 27回群馬消化器病研究会

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