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IRUCAA@TDC : №17:ヒト胎児の正中環軸関節に出現する一時的な円板様構造

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№17:ヒト胎児の正中環軸関節に出現する一時的な円

板様構造

Author(s)

阪中, 孝一郎; 山本, 将仁; 橋本, 千明; 内藤, 哲; 青

木, 一充; 小川, 雄大; 是澤, 智久; 阿部, 伸一

Journal

歯科学報, 119(3): 241-241

URL

http://hdl.handle.net/10130/4945

Right

Description

(2)

目的:外側翼突筋は停止部において下顎頭だけでな く関節円板にも付着し,顎運動にとって重要な機能 を担っている。また筋付着部では筋線維束が発揮す る機能によって,様々な付着様式を呈することが知 られている。下顎頭,関節円板,外側翼突筋などそ れぞれの組織の発生学的研究はみられるものの,こ の重要な機能的単位である“筋−腱−骨”複合体の 構築過程には不明な点がある。そこで我々は,顎関 節部におけるこの機能的単位である複合体の形態形 成プロセスを明らかにするため,発生および再生過 程における検索を試みた。 方法:試料は胎生期から出生後の C57BL/6J 系マ ウス(胎生13.5∼16.5日,出 生 後90∼202日)を 用 いた。観察時期で屠殺後,通法に従い固定処理およ びパラフィン包埋を行った後,連続切片を作製し た。外側翼突筋と下顎頭の付着形態を観察するため にマッソントリクローム染色を行った。また,形態 学的観察を元に各種抗体を用いた免疫組織化学的染 色を行った。さらに変形性顎関節症モデルマウスを 四ツ谷らの方法に従い作製し,その損傷後の変化と 再生過程を形態学的,組織学的に検索した。 結果および考察:胎生13.5∼14.5日の外側翼突筋の 膜性骨(関節突起)への付着部において,Sox9陽 性の腱−骨格系前駆細胞群と Desmin の集積する筋 −腱接合部領域は接し強く発現していた。この両者 の強発現は発生初期にみられ,その後 Sox9陽性細 胞の数は減少しながら,腱と骨組織を構築していく ことが明らかとなった。変形性顎関節症モデルマウ スを用いた観察結果では,関節円板切除後その力学 的負荷の増大から下顎頭軟骨層直下に経時的にプロ テオグリカンの発現を増加させ,一定期間経過後持 続的な軟骨層の破壊が開始された。次の段階として 外側翼突筋停止部筋束付近において,筋線維の壊 死・筋膜や腱の断裂・肥厚がみられた。また損傷を 受けたと思われる筋束断端に Desmin の集積が観察 され,骨損傷部には Sox9陽性の細胞が観察され た。今回の観察結果から“筋−腱−骨”複合体の組 織構築過程には,Desmin および Sox9が重要な役 割を担っていることの一端が明らかとなった。 目的:正中環軸関節は,軸椎の歯突起と環椎の歯突 起窩で構成される車軸関節である。構造的な特徴と して,歯突起前方の小面が環椎前弓後面と関節して おり,滑膜によって裏打ちされている線維性被膜が それぞれの骨面を覆っている。機能としては,外側 環軸関節と共同して頭蓋をのせた環椎を回旋させ る。我々は近年,正中環軸関節の発生は胎生8週に おいて関節腔の下部が出現することから開始し,脊 索を含んだ将来の歯尖靭帯(脊索の遺残)へ向けて 上方に関節腔が拡大していくことを報告した。この 研究を行う中で,胎生後期の正中環軸関節に円板様 構造が存在することを発見した。この円板様構造は 成人の同関節部には存在せず,胎生後期か生後に消 失すると考えられる。そこで本研究では,これまで 報告のない胎生期正中環軸関節に存在する円板様構 造の発育と消失の過程を明らかにすることを目的に 検索を行った。 方法:試料としてスペインコンプルテンセ大学所蔵 の44体の胎児(頭殿長 250∼310mm;30∼37週齢) を用いた。頭頸部を切断後に通法に従いパラフィン 包埋後,約8μm にて連続切片を作製した。大部分 の組織切片をヘマトキシリン・エオジンにて染色 し,一部はマッソントリクローム染色を施した後 に,倒立顕微鏡(Eclipse 80,Nikon)にて形態学的 に観察した。 結果および考察:中期胎児の正中環軸関節に,0.1 ∼0.15mm の厚い円板様構造を認めた。円板様構 造の連続性は関節腔の中央にて絶たれており,関節 腔は完全に分離していなかった。また中期胎児で は,円板様構造が関節腔の上方から分離していた。 胎生後 期 に な る と,円 板 様 構 造 の 厚 み は 減 少 し (0.15mm 以下),円板状の構造はしばしば 屈 曲 し,折り畳まれそして断片化していた。したがっ て,この円板状構造は関節発生時における一時的な 構造であると考えられ,頭頸部の接合異常は小児期 でも正中環軸関節でこの円板状の構造を伴う可能性 が示唆された。

№16:顎関節“筋−腱−骨”複合体における形態形成と損傷後の治癒過程に関する組織

学的研究

廣内英智1),石束 叡1),山本将仁1)2),菅野亜紀2)3),佐藤正樹2)4),四ツ谷 護2)5),阿部伸一1)2) (東歯大・解剖)1)(東京歯科大学研究ブランディング事業)2)(東歯大・短期大学)3) (東歯大・生物学)4)(東歯大・クラウンブリッジ補綴)5)

№17:ヒト胎児の正中環軸関節に出現する一時的な円板様構造

阪中孝一郎,山本将仁,橋本千明,内藤 哲,青木一充,小川雄大,是澤智久,阿部伸一 (東歯大・解剖) 歯科学報 Vol.119,No.3(2019) 241 ― 77 ―

参照

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