IRUCAA@TDC : 東京歯科大学オーラルメディシン講座における顎顔面骨骨折の臨床統計的研究
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(2) 711. 原 著. 東京歯科大学オーラルメディシン講座における 顎顔面骨骨折の臨床統計的研究* 行 嗣 平 康. 信博大. 山 崎 島 島. 横 山 福 川. 博 正 浩. 直. 林 田 野. 小 黒 佐. 野々山 進 山 田 素 子 森 本 光 明. 東嘉歯科大学オーラルメディシン蕃座 (主任:川島 康教授) 年5月6日受付) 年5月11日受理). Clinical and Statistical Studies of Maxil10-Facial Fractures in Department of Oral Medicine, Tokyo Dental College Hiroshi KoBAYASHI, Nobuyuki YoKOYAMA, Susumu NONOYAMA 〕A Hiroshi SANO, Daihei HUKUSHIMA, Mitsuaki MoRIMOTO and Yasushi KAWASHIMA Department of Oral Medicine, Tokyo Dental College (Chief : Prof. Yasushi Kawashima). 顎顔面部外傷とくに顎骨骨折は,歯科口腔外科領域で. .* 官. 近年,日本における社会構造は,複雑となり,日常生 活が多様化し,さらに環境悪化に対する批判が強く叫ば れるようになってきたが,なかでも交通機関の発達に伴 い,交通事故が多発し,ひとたび事故に達遇すると,重 症になり易く,また多重事故による複数の受傷者を生じ やすい。家庭内の問題や,勤務における仕事上の軋漢な ど,外環境から受ける精神的ストレスは強く,対人間関 係の夜雑さ,労働中のストレスなどが原因となって,人 為的な災害に遭遇する機会が多くなってきていると思わ れる. ♯本論文の要旨は,第5回日本口腔診断学会総会 年5月16日,仙台)において発表した。. 叔繁に遭遇する疾患の一つであるoその治療法について は,長年にわたり,多くの検討が委ねられてきており5) 環在治療法は,ほぼ確立されたように思われ るO しかし,顎顔面部の外傷の治療に際しては,唆合, 唄噛機能,審美的状態などに留意しなければならないな ど特殊性を有している3)魂). 著者らは 年4月から 年3月までの17年間に 本講座で入院加療を行った顎顔面部外傷(以下,前斯群) については,すでに学会報吾を行ったので,今回 年4月から 年3月までの10年間に入院加療した顎顔 面部外傷(以T,後親群)をこれに加えて,長親間にわた る多数例を対象とし,これら前・後期群を比較して,社 会環私 生活環境,対人間関係の変化に伴い顎顔面領域. - iI見-.
(3) 小林,他:顎顔面骨骨折の臨床統計的研究. 712. の外傷とくに顎骨骨折の様相が,どの様に変化してきた か,検討を加えて報吾する。. 研 究 成 績. 1.年度別外鷹患者数の推移(図1 ). 研究対象および研究方法 本研究の対象症例は,東京歯科大学オーラルメディシ ン講座(東京歯科大学市川総合病院 歯科)において,. 年度別外傷患者数の推移について,年次平均患者数 は,前斯群が 例,後期群が 例で,後期群が前親 群の2.2倍に達し,年々増加の傾向がみられたが 年頃より急激な増加が認められた。. 年4月から 年3月までの17年間に入院加療した 顎顔面外傷患者(前期群)が244症例であり 年4月 から 年3月までの10年間における顎顔面外傷患者. 2.性・年麻別頻度(表1) 性別慮度について,全体では,男性が434例 女性が119例 で,男女比は : 1であった。こ. (後期群)が309症例で,合計553症例であり,以下の項目 について検討を加えた。 検討項目: 1.年度別外傷患者数の推移, 2.性・年. れらを前・後期群別で比較すると,前期群では,男性 204例 女性40例 で,男女比は で 男性が多くみられたo後期群では,男性230例. 麻別頻度, 3.受傷原因別頻度, 4.来院までの期間, 5.上・下顎別骨折部位, 6.骨折の部位別項度, 7.. 女性79例 で,男女比は で同様に男性が多 くみられたが,後期群において女性の増加が東署であっ た。 年弁別頻度について,全体では, 20歳代が192例. 骨折線の数による分葱, 8.治療法(整復固定法の頻度) 9.項間固定報間。. %で最も多く,次いで10歳代が137例 歳代が 76例 歳代が65例 歳末溝が40例7. 2 歳代が29例 歳以上が14例 の順で. 症例数. あったO これらを前・後斯群別で比較すると,好発年麻 は,前斯群の20歳代が84例 後期群が108例 %で両君羊とも20歳代が最も多かった。このうち,とくに 後期群の女性が34例 で,前期群の女性8例 と比較して著明に増加していた。次いで,前期群の10歳 代が52例 後期群が85例 で多かった。また 60歳以上の高弁世代では,前期群が2例 後期群 が12例 であった。後期群では, 10歳代および高麻. 年度 66 68 70 72 74 76 78 80 82 84 86 8890. 図1 年度別外傷患者数の推移. 表1性・年麻別頻度. 年. 1965.4∼ 1982.3. 酪 男. 性. 女. 性. 1982.4∼ 1992.3 計. 性. 女. 一旺. 計. 9.8). 9 ( 2.9). 7 ( 2.3). 9 ( 3.7). 上3). 71 (23.0). 14 ( 4.5). 85 ( 27.5). 76 (37.3). 8 ( 3.3). 84 ( 34.4). 74 (23.9). 34 (ll.0). 108 ( 35.0). 30∼ 39. 36 (17.6). 5 ( 2.0). 4 1 ( 16.8). 2 7 ( 8.9). 8 ( 2.6). 35 ( ll.3). 40∼ 49. 22 (10.8). 6 ( 2.5). 28 ( ll.5). 2 8 .( 9.1). 9 ( 2.9). 37 ( 12-0「. 50∼ 59. 9 ( 4.4). 4 ( 1.6). 13 (. 5.3). 13 ( 4.2). 3 ( 1.0). 16 (. 5.2). 60∼ 69 .. 1 ( 0.5). 0 ( 0.0). 1 (. 0.4). 4 ( 1.3). 2 ( 0.6). 6 (. 1. 9). 70以 上. 0 ( .0.0). 1 ( 0.4). 1 (. 0.4). 4 ( 工 3). 2 ( 0.6). 6 (. 1. 9). 合 ..計. 204 (83.6). 4 0 (16.4). ?44 (100-0). 230 (74.4). 79 (25.6). 0∼ 9 +. 17 ( 8. 3) i. 7 ( 2.9). 10∼ 19. 43 (21. 1). 20∼ 29. 24 (. 男. 一16一. 16 (. 5.2). 309 .(100. 0).
(4) 713. 歯科学報. では,受傷後来院までの日数は,短縮傾向がみられた。 5.上・下顎別骨折部位(表4). 世代の患者の増加が認められた。 3.受傷原因別頻度(表2) 受傷廃園にういて,全体では,交通事故が鼻も多く 214例 であり,次いで転倒・転落が112例 喧嘩が96例 スポーツが58例 の順であっ たO これらを前・後期群別にみると,前期群および後期 群を通じて,義も多かったのは,交通事故で,前期群が 97例 後期群が117例 であったが,後期群 でその実数が増加の傾向がみられた。なかでも2輪車に よる交通事故は,前期薪が54例 後期群が78例 で,顧著な増加がみられた。次いで多かったの は,前期群では,喧嘩42例 であり,後期啓では, 転落・転倒81例 であった。また前期啓で多かった 喧嘩は,後親群では, 54例 で実数は増加を示した が,強度は,ほぼ同程度であった。スポーツは,前斯群 が28例 後期群が30例 でほぼ同数であっ た。労働災害は,前期群が15例 後期群が8例2. 7 %で,やや滅少の傾向がみられた。 4.来院までの期間(表3) 受傷から来院までの期間は,全体では,受傷後1週間. 受傷部位を上・下顎骨別についてみると,全体では, 下顎骨単独の骨折が403例 で,鼻も多く,次いで 上顎骨単独が71例 上・下顎骨の合併骨折が26例 の順であった.また下顎骨骨折総数では 例 で,多くの部分を占めており,上顎骨骨折は,比 較的少ないものであった。これらを前・後期群別にみる と,下顎骨では,前期群が162例 後期群が241例 で,増加傾向がみられたo一方上顎骨は,前期群 が42例 後斯群が29例 で,後期群におい て,減少傾向がみられた。 上・下顎骨の合併骨折は,受傷数が13例で同数であっ たが,受傷歩度では,それぞれ で,減少傾 向がみられた。 6.骨折の部位別頻度(表5) 骨折の部位別塵度についてみると,全体では,下顎骨 は,関節突起部骨折が187例 オトガイ部が185例 で,ほぼ同数で多く,次いで下顎角部が123例 小臼歯部が91例 大臼歯部が56例. 以内に来院した患者が315例で,ほぼ57%を占めてお り,次いで即日来院が123例 週間が42例 週間が22例 週間以上が15例2. 7. 表3 来院までの期間. %の であった。これらを前・後親群別にみると,受 傷後1週間以内の来院患者は,前期群が138例 後期群が177例 即日来院患者は,前期群が44例 後期群が79例 であり,また受傷後2週間 以降に来院した患者は,前期群21例 に比較して, 後期群では16例 で,減少の傾向がみられ,後期群 表2 原因別頻度 jj965.4∼ 1982.3. 1982.4∼ 1992.3. 輿. %. 交 通事 故 2 輪. 5年. 23.8. 78. 26.3. 交 通事 故 4 輪 、. 年 3. 1& 9. 39. 13.Ill. 喧. 嘩. 42. 描.、5. 54. 18∴2. . 転 倒. 31. 13.7. 81. 2 7l3:I1.. ツ. 28. 12.3. 30. 16.Jl. 災. 15. 6.6. 8. 他. 14. 6.2. 7. 計. 227. 100.0. 297. 転 落 ス. ポ. ー. 労 そ 合. の. 例. 数. %. 即 1. 週. 間 以. 1 9 6 5 . 4 ∼ 1 9 8 2. 3. 1 9 8 2. 4 ∼ 19 9 2 . 3. 例. 例. 数. %. 数. %. 日. 44. 18.0. 79. 25.6. 内. 13 8. 56.6. 177. 57.3. 7.0. 25. 8.1. 1. ∼. 2. 週. 17. 2. ∼. 4. 週. 13. 5.3. 9. 2.9. 4. 過. 以. 上. 8. 3.3. 7. 2.3. 不. 明. 24. 9. 8. 12. 3 .▼9. 合. 計. 244. 1 0 0. 0. 309. 1 0 0. 0. L. 表4 上下顎別骨折部位 1 9 6 5 . 4 ∼ 1 9 8 2. 3. 2 .7 + / 2「 l100.l0 l: 一iln -. 例. 数. 1 9 82 . 4∼ 1 9.92 . 3 例. %. 数 =. 上. 顎. 骨. 42. 19.3. 29. 下. 顎. 骨. 16 2. 7 4 ∴7. 241. 上 下 顎 骨. 13. 合. l軍. := 2 1 7. 6 . 0 1lo o . 0 -. 13 283. .% 10.2 ; 85.2 4.6 ∴. 3 ∴ 10 0 ∴0.
(5) 小林,他:顎顔面骨骨折の臨床統計的研究. 714. 表5 骨折の部政則頻度 1965. 4∼ 1982.3 部柾数 上. %. 34. 9. 9. 17. 3.5. 頑. 19. 5.5. 22. 4.5. J 19. 5.5. 33. 6.6. 骨. 部. 顎 小. 顎. 部柾数. 歯槽突起 部. 上顎骨休部. 下. %. 1982.4∼ 1992.3. 計. 72. 20.9. 72. 14.6. オ 卜ガ イ部. 77. 22.4. 108. 22.0. 蘭節突起部. 67. 19.5. 120. 24.4. 下 顎 角 部. 42. 12.2. 81. 16.5. 小 臼 歯 部. 37. 10.8. 54. ll. 0. 大 臼 歯 部. 24. 7. 0. 32. 6. 5. 歯. 部. 16. 4. 7. ll. 2.2. 下 顎 枝 部. 7. 2.0. 12. 2.4. 2. 0.6. 2. 0.4. 2 72. 79.1. 420. 85.4. 344. 1.00.0. 492. 100.0. 槽. 箪 突 起 部 ∴示 総. 合. 計. 計. %,歯槽部が27例 の服であった.上顎部は,上顎 骨休部が52例 歯槽突起部が51例 頑骨部が 41例 の であった。これらを前・後期群別にみる. の順であったO これらを前・後期群別にみると,前斯群 では, 1線骨折が105例 で最も多く,次いで2線 骨折が75例 線以上骨折が37例 の服で. と,下顎骨において,前期群では,オトガイ郭が77例 で最も多く,次いで関節突起部が67例 下 顎角部が42例 小臼歯部37例 大臼歯部24. あったO一方,後親密では, 1線骨折が123例 で 鼻も多く,次いで2線骨折が118例 線以上骨 折が42例 の服であった.後斯群において, 2線骨 折が増加する傾向がみられた. 8.治廃法(麗復・固定法の慮度)(表6). 例 の順であったo一方,後親群では,関節突起部 が120例 で最も多く,次いでオトガイ部が108例 下顎角部が81例 小臼歯部54例 大白歯部32例 の服であったO後斯ま酎こおいて,関 節突起部骨折は顕著な増加がみられたo上顎部におい. 整復法は,全体では,非観血的整復法が268例 %.観血的整復法が172例 であった。このうち前 斯群では,非観血的牽復法が99例 観血的憂復法. て,前期群では,歯槽突起部が34例 で鼻も多く, 次いで頑骨部および上顎骨休部が同数で19例 で あった。一方,後期群では,上顎骨休部が33例 で 最も多く,次いで頑骨部が22例 歯槽突起部が17. が84例 であった。一方,後期群では,非観血的整 復法が169例 観血的牽復法が88例 であ り,前非群と比較して,非観血的整復法が増加する傾向 がみられた。. 例 の服であり,後期群で,上顎骨休部骨折が増加 の傾向を示し,上顎部では,より重症になる傾向がみら れた。. 非観血的整復法は,前斯群では,シーネ(線副子)固定 が68例 で多く,次いで連続結紫が23例 で あった。しかし後期群では,シーネ固定が162例 で多く,達涜結紫による固定法が1例で,著明に滅少し ていた。. 7.骨折線の数による51蕉(図2) 骨折線の数によって分楽し,その発症頻度をみると, 全体では, 1線骨折が228例 で豪も多く,次いで 2線骨折が193例 線以上の骨折が79例. 観血的慈復法は,前期群では,プレートによる固定が 31例 で最も多く,次いでプレートとキルシュナー. -18-.
(6) 715. 歯科学報. 9.顎間固定期間(表7) 顎間固定期間は,全体では, 21日 間が137例. 1965. 4-1982. 3 1982. 4-1992. 3. で最も多く,次いで31日∼40日間が126例 %, 1日∼20日間が85例 日間以上が32例8.4 %の服であった。これらを前・後期群別および非観血的 ・観血的整復・固定法別にみると,前期群においては, 非観血的整復・固定群は, 31日∼40日間が32例で最も多 く,次いで21日∼30日間が27例, 1日∼20日間が16例の 服で,平均固定新聞は 日間であった。観血的整復 ・固定飾ま, 1日∼20日間が26例で最も多く,次いで21 日∼30日間が25例, 31日∼40日間が18例の服で,平均固. 図2 骨折線の数による分数 鋼線を併用した症例が13例 ワイヤーによる固定. 定期間は 日間であったo一方,後期群において は,非観血的整復・固定群は, 31日∼40日間が59例, 21 日∼30日間が58例でほぼ同数で多く,次いで1日∼20日. が11例 キルシュナー鋼線による固定が10例 の順であった。一方,後期群では,プレートによる固定 が36例 で最も多く,次いでプレートとキルシュ. 間が23例の服で,平均固定期間は 日間であったo 観血的整復・固定群は, 21日∼30日間が27例で最も多 く,次いで1日∼20日間が20例, 31日∼40日間が17例の 順で,平均固定期間は 問であったo. ナー鋼線を併用した症例が17例 ワイヤー固定あ るいはプレ-トとワイヤーの併用による固定が各々10例 キルシュナー鋼線による固定が4例 であっ た。固定法は,プレートもしくはキルシュナー鋼線また. 顎間固定期間は,前・後期群ともに,非観血的整復・ 固定群と比較して,観血的整復・固定群において,短縮 がみられ,また非観血的憂復・固定群,観血的整復・固. はワイヤーを単独で応用,あるいはこれらを併用した症 例が大多数を占めており,前・後期群でも,これらに大 きな違いは認められなかった。. 表6 整復固定法の頻度. 非 戟 血 的. .. 1 9 8 2 .4 ∼ 19 9 2 . 3. 例数. 例数. %. %. シ ー ネ固 定. 68. 37.2. 162. 63.0. 連続結紫. 23. 12.6. 1. 0.4. レ ジ ン床. 8. 4.4. 6. 2.3. 99. 54.1. 16 9. 65.8. プ レ ー ト固 定. 31. 16 . 9. 36. 14.0. プ レ}. 13. 7. 1. 17. 6.6. ワイ ヤ 】 固 定. ll. 6 .0. 10. 3.9. キ ル シ ュナ } 鋼 線 固 定. 10. 5.5. 4. 1. 6. 小. 観. 1965.4∼ 1982.3. 計. ト+ キ ル シ ュナ I. プ レ}. 卜+ ワ イ ヤ }. 9. 4.9. 10. 3.9. プ レ}. ト+ キ ル シ ュ ナ I + ワ イ ヤ }. 4. 2.2. 7. . 2. 7. ワイヤI + キルシュナI. 2. 1.1. 4. 1. 6. シ ユ ラ ーベ 固 定. 2. 1.1. 0. 0.0. 関節 頭 除去 の み. 2. 工1. 0. 0.0. 84. 45.9. 88. 34.2. 18 3. 10 0 . 0. 257. 100.0. 血. 的. 小 総. 合. 計. I 19 --. 計.
(7) 小林,他:顎顔面骨骨折の臨床統計的研究. nil怨. 表7 顎間固定期間 日数. るいは社会環境の変化,報告者の医療機関の地域的特徴 など多くの要因が挙げられるが,一様に論ずることはで. 1965.4∼ 1982.3. 1 9 8 2 . 4 ∼ 1 9 9 2. 3. 非観血. 血. 非観 血. 観. 観. きない。. 血. 性別虜度については,小野ら3),深井ら6),今井ら7),. 1. ∼. 20. 16例. 26例. 23例. 2 0例. 西原ら18),竹之下ら 紀平ら2°は,総計では男性の頻. 21. ∼. 30. 27. 25. 58. 27. 度が女性と比較して圧倒的に多いが,観案年度を変えて. 31. ∼. 40. 32. 18. 59. 17. 41. ∼. 50. 7. 6. 10. 4. 上. 2. 2. 1. 0. 51 平. 日. 以. 均. 冒. 冒. 冒. 分析した場合,近年になるほど,女性の受傷塵度が高く なり,男性との格差が減少していたと報吾している。ま たこの女性の増加の原図として,男女の行動や,社会活 動における役割分担の違いによるものであり,近年にお 冒. ける女性の社会活動-の積極的な参加が大きいと述べて いる。 著者らの成績は,諸家の報吾と同様に,全体では,男. 定啓ともに,前期群と比較して,後期飾こおいて,短縮 化がみられた。. 女比が で男性が多かったが,これらを前・後斯 群別にみると,前斯群では5 : 1であった男女比が後親 群では3 : 1となり,後期群では,女性が著明に増加し. 考 案. ていることが認められた。この様な傾向は,新崎ら1),. 顎顔面部外傷とくに顎骨骨折は,歯科口腔外科磯城に. 深井ら6),今井ら7),西原ら 仲之下ら 紀平ら. おいて頻繁に遭遇する疾患の一つであり,長年にわた. が述べているごとく,近年における女性の積極的な. り,多くの検討が重ねられている '。現在,治療. 社会への参加による社会活動性の変化 日常生活におけ. 法は,ほぼ確立されたように患われるが 顎顔面部の. る車への依存の増加に伴う女性ドライバーの増加や活発. 外傷の治療に際しては,唆合,唄噴機鑑審美的状態な. 化などにより,受傷機会が増加したことが最も大きな原 因と考えられるo. どに留意しなければならないなど特殊性を有している1'∼ 8). 年齢別項度については,大坪ら4),佐藤ら5),今井ら. ○. 著者らは 年4月から 年3月までの17年間に 本講座で入院加療を行った顎顔面骨骨折症例(以下,前 期群)についての臨床統計的検討を実施して,すでに学 会報吾を行っている。そこで今回 年4月から 年3月までの10年間における顎顔面骨骨折症例(以下 後期群)をこれに加えて,これら前・後期欝を比較し て,社会環境, 4活環境,対人間関係の変化に伴い顎顔. 7),乙貫ら 早津ら23)は, 10歳代が最も多く,次いで 20歳代, 30歳代などの服であったと報害している。新崎 ら1),津村ら2),小野ら3),深井ら6),田中ら8),西原ら 竹之下ら 青木ら 紀平ら 中野ら 金城 ら 安井ら 秋月ら27)は, 20歳代が最も多く,次い で10歳代, 30歳代などの服であったと報吾している。こ れらの報吾においてみられるごとく, 20歳代および10歳. 面領域の外傷,とくに顎骨骨折の様相が,どの様に変化 してきたか,検討を加えて報吾する。. 代の受傷頻度が高く,これらの合計が約 を占め. 年度別外傷患者数の推移については,観察の年代およ び新聞が一定ではないが,新崎ら1),津村ら2),小野ら 3),大坪ら4',今井ら7),西原ら 竹之下ら 青木ら. の症例の減少がみられ,近年になるにつれて, 20歳代女. 紀平ら21)は,年度毎に増減はあるが,全体として増 加の傾向にあったと述べている。. は,同様に, 10歳代患者の増加と20歳代患者の減少傾向. 著者らの成績は,これらの報吾と同様に年度毎に増減 がみられるが,年次平均患者数は,後期群が前斯群と比 較して2.2倍に達し,年々増加の傾向がみられたO さら に本施設においては 年頃より急激な増加が認めら れた。. 化がみられ,社会環境の変化を反映していると述べてい. この年次的増加についての考察は,経済生活の向上あ. 歳代が最も多く,ついで10歳代, 30歳代, 40歳代の順で. ている。また今井ら7)は, 10歳代の症例の増加と30歳代 性の受傷頻度が増加し,さらに女性の受傷年齢の約40% が10歳代であったと述べている。新崎ら1),深井ら6) がみられ,乗り物やスポーツなどに伴う骨折患者の若年 る。小野ら3),西原ら18)は,骨折患者の高癌化傾向がう かがわれ,低年麻層の人口の減少と人口の高年麻化とが 原図として考えられると述べているO 著者らの成績は,諸家の報吾と同様に,全体では, 20. - 20 -.
(8) 歯科学報. 93, No. 7 (1993). あった。また20歳代と10歳代の合計が329例 で, 諸家の報吾と一致しており高頻度であった.これを前・ 後期群別にみると,女性は, 20歳代が前期群では8例 であったが,後期群では34例 で,近年にな るほど東署な増加の傾向がみられたo男性は, 10歳代が 前期群では43例 であったが,後期群では71例 %で著明に増加した。さらに60歳以上の高麻せ代は,前 期群が2例 であったが,後期群が12例 で増加 傾向がみられた。 10歳代は,肉体的発育が東署な時期に あるのに対して,精神的抑制力が比較的乏しく,社会的. ii ih. 度が大きくなっているためであると述べている。また中 村ら28)は, 15歳末溝の小児の顎骨骨折について報曹して いるが,受傷原因として,交通事故が最も多く,ついで 転落・転軋 スポーツなどの腰であったと述べているo 著者らの成績は,諸家の報吾と同様に,全体では,交 通事故による症例が最も多く,ついで転倒・転落,喧嘩 ・殴打,スポーツ,労働災害の順であった。これらを前 ・後親群別にみると,交通事故は,前期群が97例 %,後期啓が117例 で近年になるにつれて患者数 が増加する傾向がみられた。なかでも4輪自動車による. 責任が少ないなど不安定な世代であり, 20歳代∼40歳代 は,社会的に最も活動性に富み,また要求の多い時期で あり,その対外的な行動性から受傷機会が多くなるもの と考えられる。. 症例がやや減少傾向がみられたが, 2輪車による症例が どちらの群でも最も多く,前期群が54例 であった のに対して,後斯群が78例 で患者数が顧著に増加 を示していたoこの2輪車事故の内訳は,今回データを. この成績より,近年,受傷年麻が低年薗化および高年 麻化する傾向が認められたo日本における人口の急激な. 示さなかったが, 10歳代の男性および20歳代の女性なか でも の原動機付自転車による事故の症例が増加して おり,これが2輪車事故の東署な増加に反映していると 思われるo前期群では, 31例 であった転落・転倒. 高麻化および低年齢世代の減少を考えると大きな問題で あると思われる。これらは,諸家の報吾にみられるごと く,地域に関係なく,全国的に認められる傾向であり, すでに考察したごとく,現在の社会情勢の反映結果と考 えられる。 受傷原因別頻度については,新崎ら1),津村ら2),小 野ら3',大坪ら4),深井ら6),今井ら7),西原ら 竹之 下ら 青木ら 紀平ら 乙薯ら 早津ら 中 野ら 金城ら 安井ら26㌦秋月ら27)は,交通事故が 最も多く,以下多少の違いはあるが,転倒・転落が多 く,喧嘩・殴打,スポーツ,労働災害の服であったと述 べている。さらに交通事故について詳しく分析すると, 小野ら3)は,自動車,単車,歩行動 自転車の順であっ たと述べている。佐藤ら5)は,スポーツが最も多く,交 通事故による症例が減少傾向にあり,スポーツが生活の 中に定着したことと,スポJyの中身も変化してきた結 果であると述べているo今井ら7)は,スポーツによる症 例が増加したのに対し,転倒,殴打が滅少傾向にあった ことは社会的背景をみる上で興味深いと述べている。小 野ら3),竹之下ら19)は,近年では交通事故による症例が 増加の傾向がみられなかったが,喧嘩・殴打,スポーツ が怪かに増加の傾向があり,骨折の原因が多極化し,坐 活の場が多岐にわたっているためであると述べているo 竹之下ら 小野ら3),今井ら7',深井ら6)は,労働災害 が減少しこの原因として,作業の機械化,塊場の危険度 の低T,業種の変化などの背景が想像されると述べてい る0 -万,大坪ら4)は,男性の場合労働災害が比較的多 く,これは,各種作業の機械化,大型化により外傷の程 -21. が後期群では, 81例 で2番目に多く,著明な増加 を示していた。この中には,自転車乗車中および歩行中 の転倒が含まれており,後期群では,自転車の転倒によ る症例が著明に増加していた。自転車による転倒を交通 事故に加えると,交通事故による症例がさらに増加し, 諸家が述べているごとく,最近の交通事情の繁雑さおよ び悪化を示唆するものと思われるO喧嘩による殴打は, 前期群では, 42例 で,後斯群では, 54例 で,患者数が増加傾向を示していたが,近年では飲酒後 あるいは深夜の喧嘩による症例が増加しており,対人間 関係の複雑さやストレス社会の出場,あるいは夜間の戸 外での行動が増加したなど現在の社会現象を反映してい るものと思われる.スポーツによる事故は,ほぼ横ばい 状態であったが,労働災害による症例は,前期群が15例 で,後斯群が8例 で減少傾向がみられた。こ れは,作業現場における安全対策の向上作業の機械 化,業種の変化などによるものと患われる。 来院までの期間については,新崎ら1),小野ら3),大 坪ら4),佐藤ら5),深井ら6',今井ら7),西原ら 竹之 下ら 青木ら 紀平ら 早津ら 中野ら 安 井ら26'は,いわゆる新鮮例である受傷後2週間以内に来 院した症例が全体の を占めていたと述べ ている。即日来院について,新崎ら1)が 大坪ら 4)が 西原ら18)が 青木ら20'が で あったと報吾している.また新崎ら1',深井ら6),今井 ら7),西原ら18)は,近年になるにつれて,来院までの斯 -.
(9) 718. 小林,他:顎顔面骨骨折の臨床統計的研究 ろう。. 間が短縮傾向にあったと述べ,さらに深井ら6),西原ら 18)は 週間以上経過した陳旧症例が減少傾向に. 上・下顎別骨折部位については,新崎ら1),津村ら. あったと述べているO一方,今井ら7)は, 3週間以降に. 2),小野ら3),大坪ら4',佐藤ら5),今井ら7),青木ら 紀平ら 安井ら26)は,下顎骨骨折が で 最も多く,ついで上顎骨骨折,上下顎骨骨折の服であ り,深井ら6),西原ら18)は,下顎骨骨折,上下顎骨骨. 来院した症例が僅かではあるが増加傾向にあったと述べ ている。小野ら3'は,骨折部位別に来院期間を分寿する と,上下顎骨骨折が平均 上顎骨骨折が 日 で,これは上顎骨骨折症例に随伴する頭部外傷の治療の ため脳外科などへ搬送されるためであったと述べてい る。また竹之下ら 佐藤ら5'は,骨折を見落としてい る症例があったと述べている。いずれにしても,これら の諸家の報吾は,来院までの期間が長引いた理由とし て,本院以外の一次救急医療機関へ搬送され,頭部ある いは腹部外傷などの他蘭域の合併した重症症例で,救命 処置が一義であり,また他科磯城における治療が優先さ れた結栗であると述べている。またこれらの報吾者は, 地域の特殊性を述べているが,全Eg的に同様の傾向を認 めている。 著者らの成績は,全体では,受傷後1週間以内に来院 した症例が最も多く,ついで即日来院 週間の来 院の服であった。新鮮骨折と陳旧骨折を,どの時点で分 けるかについては定説がないが,大坪ら4)が述べている ごとく,徒手的にほぼ牽復可能な2週間以内を新鮮症例 とした場合,この新鮮症例の合計は であった。 またこれらを前・後期群別にみると,即日来院, 1週間 以内来院 週間の来院とも後期群が著明な増加を 示しており,さらに2-4週間, 4週間以上の来院いわ ゆる陳旧症例が減少しており,近年になるにつれて,来 院までの期間が顕著に減少する傾向が認められ,諸家の 報吾と一致しているoこれを考察すると,本院は,千葉 県の北西部に位置しており,近年,周辺の市町村にとっ て基幹病院的な役割を果たす機会が多くなり,これら周 辺の市町村から外傷患者の搬送が頑繁に行われ,さらに 本病院は,歯科大学付属病院であるが,総合病院であ り,多面的な治療が可能であるため,本施設における新 鮮骨折症例が増加したものと思われる。しかし,いまだ 陳旧骨折患者の来院がみられることは,交通事故が多発 し,また大型化したことを反映しており,本院以外の一 次救急医療機関へ搬送された他領域の合併した重症症例 で,救命処置が一義であり,また他科領域における治療 が優先された結果であると思われる。また少数症例では あるが,唆合を無視した治廃や合併した顎骨骨折の見落 としなどがみられるなど,今後は他の医療施設あるいは とくに一次救急医療機関と積極的に連携して早期から治 療に取り組むことが必要と思われるが,大きな課題であ. 折,上顎骨骨折の であったと述べているOまた新崎ら 。,津村ら2),小野ら3),青木ら 安井ら26)は,顎骨と 頑骨の合併骨折が比較的多くみられたと述べているが, その発生頻度はまちまちである。深井ら6),今井ら7), 紀平ら21)は,近年になるにつれて,下顎骨骨折の割合が 減少傾向にあったが,上顎骨に関連した骨折症例が増加 傾向にあり,外傷の程度の複雑化が伺われると述べてい る。いずれにしても,これらの諸家の報吾では,下顎骨 骨折が圧倒的に多いことは,その解剖学的特徴から,下 顎骨は,顔面の下部に位置しており,外力を受けやすい 形態を宣しており,上顎骨は,顔面中央部に位置してお り,顔面中央部骨折患者は,症状に合わせて各担当科へ 分散されるためであり,さらに重症になった場合には, 脳障害を生じて致死的となることが多いと述べている。 著者らの成績は,全体では,下顎骨骨折が表も多く, ついで上顎骨骨折,上・下顎骨骨折の順であった。これ らを前・後斯欝別にみると,前期群では,下顎骨が162 例 上顎骨が42例 上下顎骨が13例 であるのに対し,後期群では,それぞれ241例 29例 例 で,諸家の報吾と巽なり,下顎 骨骨折症例が著明に増加し,上顎骨骨折症例が減少する 傾向がみられた。諸家の報吾にみられるごとく,下顎骨 は顔面の下部に位置しており,外力を受けやすい形態を 呈しており,佐藤ら5)が述べているが,最近の食習慣の 変化から,カルシウム不足および軟らかい食事への噛好 の変化などを反映して,顎骨の脆ヨ酎ヒが生じていること が示唆されているo この問題に関しては,今後の課題と して検討されるべき事項であると思われる。さらに下顎 骨骨折患者の主症状が唄噴障害,唆合異常,顔貌の変形 などであり,寛・唆合機能の回復を目的とした治療が必 要であることから,歯科口腔外科への受診が多くなる が,上顎骨は,周囲の他の顔面骨と骨縫合され,緩衝保 護されているため,骨折程度が複雑となり,症状に合わ せて眼科,耳鼻咽喉札 脳外科などの各担当科へ分散さ れるためであると考えられるo さらに顔面中央部骨折症 例が重症になった場合には,脳障害を生じて致死的とな ることが多く,歯科口腔外科で治療する患者は,唆合に 関係した上顎骨骨折が主体となっているため,歯科領域. -22 -.
(10) 歯科学報. 93, No. 7 (1993). へ受診する症例数が滅少したものと思われる。 骨折の部位別叔度については,深井ら6)は,下顎骨に おける部位別頻度については,総数では,前歯部が最も 多く,ついで関節突起部,項角部,犬歯部の順に多い が,これを前・後斯群別にみると,前期群が関節突起 部,前歯部,大歯部,顎角部の服であり,後親群が前歯 部,関節突起部,項角部,犬歯都の順で,多少の差はあ るが,下顎骨では,前歯部,関節突起部,顎角部,犬歯 部は骨折を生じやすい部位であることが確認できたと述 べている。さらに作用外力の状態から,前期群では,直 ・介達骨折が多く関与し,後期群では,直達骨折の方が 多発しており,これらは,交通事故などの大きな直接的 な外力による受傷が増加していることを示唆していると 考案しているo佐藤ら5)は,下顎骨においては,前歯 部,大臼歯・寛角部,閑節突起部,犬歯部・小臼歯部の 服であり,上顎骨では前歯部のみであったと述べてい るo小野ら3)は,下顎骨では,オトガイ部(前歯部)が最 も多く,ついで顎角部,顎関節顛部,休部(大臼歯部)の 服であり,上顎骨では,歯槽部が最も多くを占めてお り,休部では 型が鼻も多く,ついで縦骨折 の服であり,また頑骨骨折は単独の場合と他の部位との 合併骨折としてみられることがあったが,合併症状の有 無で症状の出場が見落とされることが多いと述べてい るo津村ら2)は,下顎骨では,正中部,顎関節部,顎角 部,大歯部,小白歯部の服であり,上顎骨では,歯槽部 が最も多く 型では, 2型が多かったと述べて いる。大坪ら4),紀平ら21)は,下顎骨においては,関節 突起,顎角部,前歯部の順であったと述べている。新崎 ら1)は,下顎骨では,項角部,前歯部,関節突起の服で あり,上顎骨では,津村ら2),小野ら3)と同様に,歯槽. 719. 突起部とオトガイ部がほぼ同数で多く,ついで顎角部, 小臼歯部,大臼歯部の服であったが,これらを前・後期 薪別にみると,前斯群では,オトガイ部が77例 で 最も多く,ついで関節突起部が67例 顎角部42例 の順であったが,後斯群では,関節突起部が120 例 オトガイ部108例 顎角部81例 の順となり,患者数の増加がみられ,とくに関節突起部 および顎角部骨折症例が顕著な増加を示した。後述する が,これは2線骨折が増加したことを考えるに,介達応 力を受けやすい関節突起部が合併骨折を塗ずる機会が増 加したものと推測される。著者らの成綾は,諸家の報告 と一致して,下顎骨骨折の好発部位が顎角部,前歯部 (オトガイ郭,大歯部,正中部などを含めた),関節突起 部であり,下顎骨は,解剖学的特徴から,下顎正中部が 鼻も応力を受けやすい部位であり,また顎関節突起部 は,細くまた介達的に応力を受けやすいためであると考 察される。上顎骨においては,全体では,上顎骨休部と 歯槽突起部がほぼ同数で多く,ついで頑骨部であった が,これらを前・後期群別にみると前期群では,歯槽突 起部が34例 で最も多く,上顎骨休部と頑骨部が19 例 で同数であったが,後期群では,上顎骨休部が 33例 で患者実数が著明に増加し,一方,歯槽突起 部が17例 で減少傾向を示した。また頑骨部が僅か ではあるが増加していた。これは,諸家の報吾にみられ るごとく,頑骨が顔面で最も突出した部分を構成してお り,外力を受けやすい部位であり,また近年における交 通事故による重症症例が増加したためと推測される。 骨折線の数による分幾については,小野ら3)は,下顎 骨では,平均骨折線が一症例当たり 本であったと述 べている.佐藤ら5'は,上・下顎骨を含めて, 1線骨折. 部が最も多く,休部では 型が最も多く,つ いで縦骨折の服であったと述べている。 多くの諸家の報吾は,下顎骨骨折の好発部位が顎角. が最も多く,ついで2線骨折, 3線骨折の服で, 1症例 当たり,平均 本であったと述べている。大坪ら4), 青木ら20)は,下顎骨では, 1線骨折が最も多く,ついで. 部,前歯部(オトガイ部,大歯部,正中部などを含め た),関節突起部であり,下顎骨は力学的に下顎正中部 が最も応力をうけやすい部位であり,また顎関節突起部 は,細くまた介達的に応力を受けやすいためであると考. 2線骨折, 3線骨折の順で, 1症例当たりそれぞれ平均 木 本であったと述べ,新崎ら1)は, 2線骨折. 察しているO さらに上顎骨骨折の頻度が歯槽骨, Le 型,縦骨折であり,近年頑骨骨折など,隣接部 の骨折を合併することが多いと述べ,上顎歯槽突起部 は,直達の外力や下顎骨からの介達の外力を受けやすい ためであり,交通事故による重症症例が増加しているた め,この様な傾向が生じたと考案している. 著者らの成績は,下顎骨においては,全体では,関節. が最も多く,ついで1線骨払 3線骨折の順であり,辛 均 本であったと述べているo寺井ら30)は,下顎骨骨 折では, 1線骨折が最も多く,これらのうち直達骨折が 多くを占め,介達骨折が少数例であった。またこの介達 骨折の大部分が顎関節部であり, 2線, 3線骨折は,介 達骨折がやや多いが,直達骨折とも多く,正中部の直達 骨折とそれに伴う顎関節突起部の介達骨折および項角部 の直達骨折と下顎骨前方部の介達骨折を来す症例が多発 したと述べている。. -23-.
(11) 720. 小林,他:顎顔面骨骨折の臨床統計的研究. 著者らの成績は,全体では, 1線骨折が最も多く,つ いで2線骨折, 3線以上骨折の服であった。これらを前. たが,非観血的処置としてゴム牽引による慈復後に顎間. ・後期群別にみると,ともに 線骨折の順で あったが,前非群は, 2線骨折が75例 であった. 対しては,その治療法は一律ではなく,養親にわたる観. が,後期群は 例 で・,ト後期群が著坦な増加が みられた。今回作用外力の状態にづいての分析を行わな かったが,骨折部位別で述べたごとく,下顎骨は,下顎 正中部および顎関節突起部が最も応力をうけやすい部位. 固定を施行する方法が最も多く,また顎関節突起骨折に 察が必要であると述べている。 著者らの成績は,全体では,非観血的整復法が約61% で,観血的整復法が39%で,非観血的処置が多く,シー ネ(線副子)固定・ゴム牽引による慈復後に顎間牽引固定 を実施した症例が多数あったO また観血的憂復法は,プ. であり,また顎関節突起部は,関節嵩で限定されてお り,突起部が細く介達的に応力を受けて,骨折しやすい 部位であると思われる。. 併用による骨縫合が大多数であった。これらを前・後斯. 治療法(整復・固定法)については,佐藤ら5),今井ら 6),田中ら8)は,非観血的整復法がそれぞれ約 約 75%で,観血的整復法がそれぞれ約 約25%で,可. かったが,後期群ではそれぞれ169例 例. 及的に非観血的に行うことを原則とし,固定法は,線副 子もしくは床副子を単独あるいはその両者を併用した症 例が多くを占め,近年になっても同様であったと報害し ており,とくに今井ら6)は,陳旧性骨折を除き,相当程. レート,ワイヤー,キルシュナー鋼線の単独,あるいは 群別にみると,前斯群では,非観血的処置が99例 %,観血的処置が84例 で,やや非観血的処置が多 %で,非観血的処置がさらに増加していた。この傾向 は,今回分析結果を示さなかったが,近年の症例では, 喧嘩・殴打,あるいは自転車乗車中や歩行中による転倒 などの比較的ヨ飢\外力によって受けた外傷で,骨折片の 変位が僅かである症例が増加したためであると推測され. 度の骨折でも保存的に治療が可能であり,近年にみられ る積極的に観血的処置を推奨するものとは考えを異にし ている。また顎関節骨折症例においても同様に非観血的 整復法を原則としているが,外傷程度の複雑化がみられ. た。. た近年では不良症例が増加していたので処置法について 再検討が必要であると述べている。深井ら6),安井ら26) は,観血的処置と非観血的処置の比率が3 : 2で,佐藤. 折,偏位や転位が著しく非観血的処置では整復が困難な. ら5)は : 1で,観血的処置の必要性が多かった が,これらでは,骨縫合と顎間牽引固定の併用が大多数 を占め,非観血的処置症例では,寛問牽引国定のみの症 例が大多数であり,近年においても同様で変化がみられ. 突起骨折と骨休部骨折が合併する場合などが挙げられ,. なかった。また深井ら6),安井ら26)は,顎関節突起骨折 に関しては,唆合状態の改善と顎間高径の回復保走によ る非観血的処置で骨性治癒をはかり,経過の不良症例に 対してのみ,二次的に観血的処置を施行すれば良いと述 べているO大坪ら4)は,観血的処 が約72%で,非観血. 観血的処置を採用することを原則と考えているo顎関節. 的処置が18%で,観血的処置が多く,骨縫合と童間固定 の併用症例が大多数を占めており,非観血的処置では, 顎間固定のみ,あるいは顎内固定を施行しており,歯列 内の骨折に対しては非観血的に処置し,顎角部骨折のよ. 間, 29日以内, 60日以上の順であったが,近年になるに. うな歯列外の骨折に対しては,観血的に処置を行う方針 をとり,顎関節突起骨折では,関節頭の偏位の著しい症 例および完全脱臼症例に対しては,積極的に観血的処置 を施行して良好な結果を得ていると述べている。小野ら 3)は,近年になるにつれて観血的処置が増加してきた が,頑骨骨折や上下顎骨骨折に通用される場合が多かっ. 非観血的処置あるいは観血的処置のいずれを選択する かについては, -律ではないが,諸家の報吾にみられる ごとく,著者らは,観血的処置の適応として,陳旧性骨 場合,上顎骨と下顎骨あるいは隣接の骨の合併骨折があ る場合,顎開節頭の完全脱臼や著しい転位を示す顎関節 これらが認められる症例においては,積極的に観血的整 復法を実施している。しかし,いずれの症例において も,唆合および唄噴機能の回復を第一義と考え,まず非 突起骨折に関しては,要図が複雑であるので,つぎの報 吾に譲りたい。 顎間固定新聞については,今井ら7)は,総数では, 30 -39日間が最も多く,ついで 日間, 50日∼59日 つれて 日間および 日間の固定期間が増加 しているのに対して, 40日以上の固定期間が著明に減少 しており固定期間の短縮がみられたが,長新聞にわたる 顎間固定は,肉体的,精神的苦痛による不溝が多く,固 定親間の短縮化と積極的な開口訓練が良好な結果をもた らしたことを考えると,むしろ従来の顎間固定期間が長 すぎたと述べている。深井ら6)および安井ら26)は,従来 日間が最も多く,ついで 日間 日間 の順であったが,近年になるにつれて 日間の固. -24 -.
(12) 歯科学報. 721. 93, No. 7 (1993). 定期間の症例が増加したのに対して 以上の固定を 必要とした症例が減少したが,これは,放線やミニプ レートによる観血的骨縫合と歯列の線副子による固定法 の併用で強固な維持力が待られるようになったためであ ると述べている。大坪ら4),青木ら20)は,全症例では, 日間が最も多く,ついで 日間 日間 の順で,平均固定期間がそれぞれ 日間 日間で あったと述べている。佐藤ら5)は, 5週間が最も多く, ついで6週間, 7および4週間, 8週間の服であり,多 くは4-7週間で除去されていたが,多少長すぎる固定 額問であったと述べているo秋月ら27)は,非観血的処置 群では,平均固定期間 日間,観血的処置群では,辛 均 日間,関節突起部骨折の非観血的処置では,平均. に対する役割が浸透したため,他の救急医療施設からの 早親の搬送と直接,当施設へ搬送されるため,新鮮骨折 患者が増加したためと思われるo しかし,顎顔面部外傷 は,新崎らl),小野ら3',大坪ら4),深井ら6),今井ら 7),竹之下ら 青木ら 紀平ら 早津ら 中野 ら24)が述べているが,受傷直後の意識障害,脳挫傷,耳 ・鼻外傷,眼障害などの頭部外傷,四肢骨の骨折,肋骨 骨折や胸部外傷,あるいは内蔵障害などの腹部外傷な ど,多くの重篤な合併症状をうける機会が多く,近年で は増加傾向にあるとの報告がみられ,一次救急医療施設 とのより一層の緊密な連携と,歯科口腔外科領域におけ る-次,二次,三次救急医療の概念の整備および治療設 備の充実など多くの課題を持っているO. 日間であり,異常治癒症例は認められなかったと述. 結 論. べている。紀平ら21)は,新旧骨折別の固定期間について 考察しているが,新鮮骨折症例の固定期間は,平均 日間,陳旧性骨折は,平均 日間であったが,最近で は,前者が 日間,後者が 日間と差がなくなった が,これは などの医療器械の登場がより 正確な診断を可能にし,またミニプレート使用などによ るものと患われると述べている。 著者らの成績は,顎問固定期間が全体では 日 間が鼻も多く,ついで31「-40日間 間, 41冒以 上の であったo これを前・後期群別および非観血的・ 観血的処置別にみると,前期群では,非観血的処置群 は 日間が最も多く,ついで 冒間 日間, 41日以上の服で,平均固定新聞が 日間であっ た。観血的処置群は 日間がやや多いが E]間とほぼ同数で最も多く,ついで 問, 40日以 上の服で,平均 日間で,非観血的処置群と比較して 短効間であった。後期群では,非観血的処置群は 40日間がやや多いが 日間とほぼ同数で最も多く, ついで 日間, 41日以上の服で,平均固定期間が 日間であった。観血的処置群は 日間が,最 も多く,ついで 日間 日間, 40日以上の服 で,平均 日間で,非観血的処置群と比較して短期間 であった。また近年になるにつれて,顎間固定期間は, 短縮化する傾向が認められた。諸家の報吾で述べられて いるが,これは,チタニウム合金の導入によって材薯の 改良が行われた結果,プレートならびにミニプレートに よる観血的骨繕倉と歯列の線副子による固定法の併用で 維持力が強固に待られるようになったためであり, などの医療器械の進歩がより正確 な診断を可能にし,さらに歯科口腔外科の顎顔面部外傷. 年4月から 年3月までの17年間に入院加療を 行った項顔面外傷患者244症例を前期群として 年 4月から 年3'月までの10年間の309症例を後親薪と して,これら前・後期群を比較して,その様相の推移に ついて検討を加え,次の結論を得た。 1.年次平均患者数の推移は,後期群が前期群と比較 して2.2倍に達し,年々増加の傾向がみられた。 2.男女比は,全体では で男性が多かった が,前期群では 後期群では3 : 1となり,後封 薪では,女性が著明に増加していることが認められた。 3.年齢別頻度は,全体では, 20歳代が最も多く,つ いで10歳代, 30歳代, 40歳代の順であった。また20歳代 と10歳代の合計が約60%で.高頻度であった。後期群で は, 20歳代の女性および10歳代の男性が著明に増加し, 60歳代の高麻世代が増加していた. 4.受傷原因は,全体では,交通事故が最も多く,つ いで転倒・転落,喧嘩・殴打,スポーツ,労働災害の順 であった。交通事故は後期群で,増加傾向がみられ,と くに2輪車による事故が東署に増加を示した。他の受傷 原園は,僅かに増加の原図がみられたが,労働災害は, 後期群では滅少傾向がみられた。 5.来院までの期間は,全体では,受傷後1週間以内 来院が最も多く,ついで即冒来院 週間の来院の 服であり,約87%が2週間以内に来院していた。後期群 では,さらに来院斯間の短縮傾向がみられた。 6.上・下顎別骨折部位は,全体では,下顎骨骨折が 最も多く,ついで上顎骨骨折,上・下顎骨骨折の服で あった。後期群では,下顎骨骨折が著明に増加し,上顎 骨骨折症例が減少する傾向がみられた。. -25-.
(13) 722 小林,他:顎顔面骨骨折の臨床統計的研究 7.骨折の部位別頻度は,下顎骨においては,全体で は,顎関節突起部とオトガイ部がほぼ同数で多く,つい で顎角部,小臼歯私 大臼歯部の順であった。後期覇で は,とくに顎関節突起部および顎角部骨折が顕著な増加 を示した。上顎骨においては,全体では,上顎骨休部と 歯槽突起部がほぼ同数で多く,ついで頑骨部であった。. 外誌, 34: 5)佐藤田鶴子,内川裕之,山田隆久,坂井能達,薗山 昇 当教室における過去7年間の項顔面骨骨折 の臨床統計的観察,日口外誌 6)深井直樹,石川武憲,江崎正人,安井良一,村上 和億,林 綾子,大岡俊夫,藤東琢也,野村雅久, 下里常弘 顎顔面部骨折の入院症例における臨 床統計的観察一地域社会環境に関する考察-,口科 誌 7)今井 裕,豊橋真成,坂元晴彦,横倉幸弘,永島 知明,鈴木克呂,細谷玲子,岡部清幸,朝倉昭人 項顔面骨骨折の臨床的研究 □科誌, 40 :. 後期群では,上顎骨休部および頑骨部が増加し,歯槽突 起部が減少傾向を示した。 8.骨折線の数による分楽は,全体では, 1線骨折が 最も多く,ついで2線骨折, 3線以上骨折の服であっ たO後勤群では, 2線骨折が著明な増加が認められた. 9.治廃法(整復・固定法)は,全体では,非観血的重. 826-139.. 8)田中浩幸,田代貴之,富塚謙一,内出尚里,君島 裕,吉増秀寛,天笠光雄,塩谷健一 顎顔面骨 骨折の臨床的検討一特にアンケート調査による処置法 の検討一.口科誌. 複法が約 観血的整復法が39%で,非観血的処置が 多く,シーネ(線副子)固定・ゴム牽引による整復法に顎 間牽引固定を実施した症例が多数であった。また観血的 憂復法は,プレート,ワイヤー,キルシュナー鋼線の単 独,あるいは併用による骨桂台が大多数であった0 10.顎間固定期間は,全体では 日間が豪も多 く,ついで 日間 日間, 41日間以上の服で あった。また観血的処置群は,非観血的処置啓と比較し て短期間であった。後期群では,項間固定新聞は,短縮 傾向がみられた。 顎顔面骨骨折患者は,近年では増加傾向にあり,さら にこれらの患者は,重篤な合併症状を受傷する機会が多 く,一次救急医療施設とのより一層の緊密な連携と,歯 科口腔外科庸域における一次,二次,三次救急医療の概 念の室蘭および治療設備の充実を図る必要があると思わ れる。 文 献 1)新崎 章,山城正宏,金城 孝,藤井信男,本村 和蒲,仲宗根康雄,儀問 裕,富島 修,金城秀男 顎顔面骨骨折の臨床的観察-第2報: 10年間 の実体と地域的考察-T 日口外誌 2)津村政則,中務洋一,西内俊介,滝口久良,峠 裕 之,山下泰彦,大島和彦,新谷泰造,虎谷茂昭,桐山 健,遠藤邦彦,三井一史,杉原敬三,中村孝次郎, 諸山隆正,坂本知二,菅田辰海,吾賀浩二,高田和彰 過去11年間当教室における寛顔面骨骨折の臨 床統計的観察,日口外誌 3)小野雷昭,和気不二夫,杉山芳樹,前尾安貴子, 山本忠浩,関根良美,名倉英明.榎本昭二 当 科における顎顔面部骨折に関する臨床的検討-第1報 臨床統計的観察一,冒口外誌 4)大坪誠治,西村泰-,久保孝市,嶋津真史,山崎 清仁,井形伸弘,竹川政範,吉田裕一,末次博史, 松田光悦,北 進一,池畑正宏 当教室におけ る過去8年間の顎顔面骨骨折の臨床統計的観察,日日. 9) J. I. Cawood (1985) ・. Small plate osteos ynthesis of mandibular fractures. British. J. Oral. Maxillofac. Sure. 23 : 77-91. 10) Seiji Kitayama (1989) : A new method of intra oral open reduction using a screw applied throughthe. mandibular. crest. of. condylar. frac一. 絹in雲量y LI報は酬印。一価鑑一 L登Lm亀言上B票-紘 ll) Georg Habel, Barry O'Regan, Johannes Hidding and Alfons Eissing (1990) : A tram scoronoidal approach of fractures of the condyl. lar neck. J. CranioIMax-Fac. Sure. 18 : 348351.. 12) Akio Mizuno and Michio Shikimori (1990) : Adaptive andremodeling changes in the fractured mandibular condyle after open reduction uslng the kirschner pin. J. Oral. Maxillofac Surg. 48 : 1024-1028. 13) Tateyuki Iizuka, Christian IJindqvist, Dorrit Hallikainen, Pertti Mikkonen and Pertti Paukku (1991) : Severe bone resorption and osteoar-. throsis after miniplate fixation of highcondylar fractures. Oral Sure. oral Med, Oral Pathol. 72: 14) Henry Kruchinsky and Andrew Volkovets (1991) : Comparative study of the treatment of mandibular fractures with vestibular and lingual wire splints・ J. OralMaxillofac. Sure. 49: 15) Edward Ellis and G. E. Ghali (1991) : Lag screw fixation of mandibularangle fractures. J. Oral Maxillofac. Sure. 49 : 234-243. 16) Edward El1is and Wichit Tharanon (1992) : Facial width problems associated with rlgid fixation of mandibular fractures. J. Oral Macillofac. Sure. 50 : 87-94.. 17)佐藤達夫,神田重信,茂木克俊,瀬戸疏-,榎本 昭一,山本美郎,泉 屡次,池村邦男 顎顔面. ー26-.
(14) 歯科学報. 93, No. 7 (1993) 723. 外傷の治療,冒口外誌 18)西原茂昭,長谷川幸一,村上成雄,工藤泰-,真泉 幸子,江藤-之,河村泰久,針谷祐美,宮田秀美, 久代秀郎,松尾敏明,酉田紘-,成田冷博,内田安信 過去15年間の当教室における顎骨骨折の臨床 統計的観察,日口外誌 19)竹之下康納,納富-辛,田代英雄,田中陽一,中里 一成,岡増一郎 顎骨を中心とする顔面骨骨折 様相の推移, □科誌 20)青木美津子,三宮慶邦,関戸正倫,山下泰裕,藤井 俊治,真申信之,桑沢隆捕,阿部虞幸,扇内秀樹, 河西-秀 当教室過去10年間における入院加療 を要した顎顔面骨骨折患者の臨床統計的観察,口科. 古田 勲 富山医科薬科大学歯科口腔外科にお ける顎骨骨折症例の臨床統計的観察,冒口外誌 872-878.. 24)中野芳周,坂本喜久雄,中村寿秀,青島 忍,並川 有隣,新美 学,水野明夫,茂木克俊,金子満雄, 矢野 純,市川恵一,星野知之,野末清彦 静 岡県西部地方における顔面骨骨折の特殊性とその治療 法,日口外誌 25)金城 孝,山城正宏,藤井信男,友寄喜樹,本村 和蒲,仲宗根康雄,儀間 裕,照屋正信 過去 7年間の当科における顎顔面骨骨折の臨床的観察,冒 口外誌 26)安井良-,石川武憲,尉田 光,峰松洋一郎,三次 正春,前島 明,翁 志嵩,野村雅A,斎藤敏宣,北 山佳正,山本幸子,下里常弘 顎顔面部骨折の 入院症例における臨床統計的観察.日口外誌. 誌. 21)紀平浩之,田川俊郎,平野吉雄,乾真登可,斎藤 弘,佐藤言葉,野村城二,橋本 敏,橋本菖典,古田 正彦,相中嗣生,村田睦男,田島時博 過去24 年間における当教室の顎骨骨折に関する臨床的観察, 日日外誌 22)乙貫典子,朝倉昭人,坂本晴彦,村本 明,青木 房子,鈴木-磨,林 和江,神山卓久,広瀬典富 象協医科大学口腔外科における過去6年間の 顎骨骨折の臨床統計的観察,日口外誌. 175-182.. 27)秋月弘達,吉田 広,月岡克郎,森紀美江,岡田 隆,遠 健一 :項・口腔領域の外傷に関する臨 床統計的観察,冒口外誌 28)中村雅明 小児顎骨骨折の臨床的研究,日口 外誌, 31: 29)寺井暢彦,小野克己,岸本幸彦,石田智Z,中原 揚夫,島原政司,古川哲夫,杉本克己,多田一夫 下顎骨骨折138症例に関する臨床的検討,冒 口外誌. 1559.. 23)早津良和,沢本正登,沖田 進,小竹 蒲,水分 寿雄,杉本裕史,吉森寿美代,梶村悦郎,山本康一,. Hiroshi KoBAYASHI , Nobuyuki YoKOYAMA , Susumu NoNOYAMA , Naomasa KURODA, Hirotsugu YAMAZAKI, Motoko YAMAI)A, Hiroshi SANO, Daihei HUKUSHIMA, Mitsuaki MoRIMOTO andYasushi KAWASHIMA: Clinical and Statistical Studies of Maxil10-facial Fractures, Shihwa Gahuho, 93 : 711-724, 1993 ). 霊. Long term observation.. clinical and statistical observations were made of 553 maxillofacial-fracture cases admitted to and treated at the I)epartment of OralMedicine of the Tokyo Dental College・ The cases were classified into 2 period groups : former group (244 cases occurring between April, 1965, and March, 1982) and latter group (309 cases occurring between April, 1982, and March, 1992). The groups were compared for the sake of examiningalterations in appearances and associations with socialreglOnal changes. Results An average of the latter group contained 212 times as many cases as the former in every. year. The number of cases tended to increase each year・ Although, the overall male/ female 信x田掴gl怨 醐聞 開扉玩 日 鋼餌部=雲 助b Bx買価 完掴石山 hI地角 謁LU匹 -27-.
(15) 小林,他:顎顔面骨骨折の臨床統計的研究. 724. The majority of cases involved people between the ages of 20 and 29 ; 60% of cases involved individuals in their teens and twenties. Numbers of people over 60 with maxillofacial fractures tended to increase in the latter group. Traffic accidents were the most frequent causes of maxillofacial fractures. Cases of this. kind were followed in frequency by incidents of capsizing. falls-fights-fist blows, and sports events・ In the latter group, traffic accidents, especially those involving twoIWheel vehicles, increased markedly, whereas work-related cases decreased. The majority of all cases consulted the hospital within one week of the accident. More than 87% visited our hospital within 2 weeks after the accident. People in the latter group tended to consult the hospital sooner. Injuries to the mandible accounted for the majority. maxillary lnJuries were second most frequent・ These were followed in frequency by injuries to both the mandible and the maxilla. The most frequent mandibular sites of injury Were the condylar process and the mental reglOn・ These was followed in frequency by the mandibular angle, the premolar reglOn, and the molar reglOn・ In the maxilla, 1njuries were most common in the body of the maxilla and second most common in the alveolar process and the zygomatic bone. Conservative, nonsurgical treatment was performed on 61% and open reduction on 39% of all cases・ Average of intermaxillary fixation time was shorter for open reduction cases than for cases of conservative treatment・ Duration of intermaxillary fixation tended to shorten in the latter group.. 一28-.
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