相模湾および駿河湾における流れ藻とそれに生息する動物(予報)
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(2) 3. 蒲生重男・松浦正郎. た方々に対し深く感謝申し上げる。京都大学瀬戸臨海実験所の原田英司博士には文献等 につき御教示いただいた,ここに厚く御礼申し上げる。 流れ藻とそれに集まる動物,掛こ魚類の研究ほ近年漁業資源や生産量保持などの問題 から盛んに研究されつつある。それほ特に褐藻植物の形態・生理上の特質から,これが 流れ蕪となって漂流している間に,ここを寄り所として生長する動物群が可成り多いた. めであるoかっては,九州大学の故瀬川宗吾博士らを中・[Jに強力に研究が進められ,最 近でほ瀬戸臨海実験所および各地の水産研究所などで行なわれている。しかし,相模湾 や駿河湾では,広崎(1960-63)の他は,余り綜合的な研究は行なわれていない様であ る。我が国での流れ藻の研究は,主に椎幼魚を中心になされており,流れ藻を構成する 種類や他の小動物については余り研究がなされていない様である。 今回の調査では,船の走行中も流れ藻の出現頻度,量等の目視観察を行なったが,こ れ等の結果については何れ後日まとめて報告したい。両湾内に黒潮の一部分が流入して 巡回する中心部とみられる付近には特に彩しい流れ藻が他の漂流物と共に見られた。こ の様な地点では停船して(Fig. 1),サンマ網や網目の細かい手綱などを用いて船上に採 集し,流れ藻1塊ごとに,別のバットに分けて収容し,藻類の種額やこれに集まってい る動物を調べた。また,藻をよく海水で洗い,洗浄水をプランクトンネットで滅液して, 特に小形の動物の採集を行なった。これ等の資料ほすべてホルマリン等で固定して研究 室に持帰った。 相模湾中央部のst.. 1で,サンマ網を用いて採集した1塊の流れ藻は,全湿重量1509. gもあり,このうちオオバモクが1279g,オオバノコギリモクが129g,顕花植物の Zostera. RoTHが29.9gを占めており,種数ほ5種頬と不明のもの 1種がみられた。駿河湾東部のst.3で採集した流れ藻の1塊にほ,全長182cmで, 湿重量1295gもあるオオ/ミモクがあり,実にこの1塊の全湿重量の3/4を1個体で占 コアマモ. nana. めていたものもあった。流れ藻の多くほ通常,上述の様に何種類かが集まって,大きい 塊となっている場合が多いが,時にはただ1種類で構成されている場合もみられた. 11二. iL'■.leo-k恥jj'' l. A. sh8dmJB4yPENWStn. {T,i. 35●. 2. o●. U■. ふInL84Bdy. lZU 54PENtNSULAl ●●3. ら. ●. Otn■t,n▲i. (). rJ. Fig.. drifting. 1.. of were. seaweeds them. some. of. large. number. Boating. Map. objects. were. of. Sagami found collected. stomatopod which. were. .a... Suruga. and in. patches. for larvae carried. At. Bays.. in. great. stationsト5, quantities. A.t. examination. were. found. away. by. attached. theflood・. and. station. 6,. to. many. a.
(3) 相模湾および駿河湾における流れ藻とそれに生息する動物(予報). ■ミ廿 トー I Ln. ヨ. ー. l ▼・・・J. N. ○ ㊨. Cq ▼-・+. ▼一. ⊂⊃ ▼・・・+. ○. ◎. I ◎. ∼ t ◎. l. I. L. 1. 1 ◎◎. t ◎. ㊨. Ⅰ. 0. 1. ◎. 岳◎. I. t ◎. 葛◎. I. l畠◎l◎-. I. I. I. I. 寸 仁一 +. ∽. (弓. ○ ○ ◎. ◎. ▼・・・+. h. ◎. ◎. 粥. 寸H_ t ⊂⊃ N. ∈q cd ヒ心. ○. ◎◎. ゴ ヨ ”) '「コ 己. I.C). I ◎. I ◎0. L∫). i. 5 ◎. l. 】. ○◎○. ◎. ゝ+. I. 1. i. I. I O. I. I. I. I. I. l. l. i. i. d. I. ▼・・イ. ∈ く弓 bD d. c17. 粥. 1 ◎◎◎◎. =. 葛. l (X). の. '■ロ q) q). †+. > d 4) ∽. E. 寸 亡・】. ”). ”.;. ]. E. I. i. I ◎◎. i. Cq. 】◎. く> bD. 】 ◎◎◎. l ㊨. 【. G. '= = !q 'てコ. ・一. ⑳. 〉く. I ◎. 】 く工) N. q). ,L] ). E. t ◎. 】. ◎. *. 己 IT<. 牛. 車. ''4<h. ''Ql吋 ''< 竹. H. '■日. 日 コ. 't. エ. C). 中. 山. 午-1. 1) d bD. ヘ. ヘ. ヘ. q'吋 尽iR. ''( T,卜 キ ト ケ. ヘ. ヘ. ∼. 吋. 吋. ∼. ニ. 恥 rl \. ヘ. ヘ. 吋. qJ q)吋 ト'吋 '・,1 I,・} ''Qlト'bl ⊥ ヽ 十 K. '''1. ュ. ==\. m. '# ∩. ヘlト. 七 ′吋 七 ,>. ヘ. ヘ. %. ユ. \. T( Lq-. lト. ナ. ''(ふ. 境. 十. 恥 ・R. ㌔. y-. 'てコ. (. q). <. G ・. q). 亡弓. 粥. y-. ,a cd. 汁. i ○. s= O. A). i 害. qJ. 一-. -I_J. 玉a U?. の ∽. 亡弓. ≡ I・・・・・・+. ぐ6. ib8 i. ・∼. ≠. -k i. 巴tS. (. U?. Z. I一一. ≡. ト・・・+. ∃遥 -冒.己 実写. ■′′. <. 喜書 T-. 卜. \. ・*. 忘. tJ,J. CD. 忘忘. 萱貫☆琶 +一. ∽ O. .軍書等号喜喜. 色. 也). ∈ ∈. i. 触 書音量 ”. ≡ ;ミ. ニミ Q. さ. -・・一. く弓. oD. ,エ】 ,エ] JJ +J '-. ∼'. >. >. 己. s= q). Q). qi). ⊂). ∼. F: 8 bJ). +.,) .ヨ. .g.弓主 U. U. a. 農芸吾. -モ■i. bc. ◎○昔. ⊂乃. U. ロ+. E<.
(4) 10. 蒲生重男・松浦正郎. 今回の調査で,流れ藻にみられた藻類はTable Iに示す様に,緑黄1,褐藻13,紅 藻2種類, ・総計16種類を確認出来たoこの他にも,極く僅かな断片だけで,同定の困難 なものも数種類程あった.明らかに,流れ藻中の大部分をホンダワラ属Sargassumが 占めているのがみられ,このうち最も多いのほオオ/ミモク,ノコギリモク,次いでオオ バノコギリモク,他にヤ-ズグサ,ヤバネモクなどもみられた。また,他の海藻に付い て生育するヒトニグサ,カギイパラノリやケイギスなどがあった。. これらの海幕はヤバネモクを除いて,両帝沿岸にも生育しているものである。両掛ま 海藻の分布上では温帯性に属している。今回流れ藻中に見出されたヤバネモクほ南西諸 良,マレー群島,インド,ニュ-ギニア,オーストラリアおよび東アフリカなどに分 布・生育する熱帯性褐藻類であり,今日まで,相模湾と駿河湾でほ打ち上げ海藻にみら れたと云う記録もない。ところが,. 1973年6月に紀伊白浜海岸でヤバネモクが打ち上げ られており(山本他, 1974),筆者らも同年の10月に,相模・駿河湾海域の流れ藻から 採集しており,恐らく黒潮によって同様に,南方海域より運ばれて来たものであろう。 この事突からも,両湾の流れ藻を構成する藻類の発生源について可成り複雑な問題があ る様で,今後この方面についても追究してゆきたい。 この調査で,流れ藻と共に採集された動物にほ次の様なものがあった。有孔虫類, イドロゾア類,小形禍虫類,苦虫類,多毛類,巻貝類の幼期と思われるもの,後鯉類, 甲殻類にほ,浮遊性境脚類のカラヌス類などが多数みられ,蔓脚類のカルエポシに近似. -. の種類とcypris幼生,端脚類のヨコエビとワレカラ類,等脚類のへラムシ類,十脚額. のユメェビLucifer,スジエビPalaemonとモエビHeptacarpusに近似の数種類の他, カニダマシ類のglaucotboe幼生,カニ類のzoeaとmegalopa幼生,ワタリガニ科 Portunidaeの幼ガニ,オキナガレガニPlanes. dyaneus. DANA,口脚類の幼生,そし. て多数の椎幼魚であった。また,. 1973年秋に,駿河湾奥部のst.6で,豪雨により増水 した沿岸の運河川から運ばれた多量の木材の破片や植物の残骸など,種々の浮漂物が付. 近の海面を被っており,これらに彩しい数の口脚類の幼生が付ついていたo. 今回流れ藻から採集された上述の動物には,今まで言われている様に,沿海性のもの で,漂流物に付着生活する言わばpseudobenthos (ALLEE他1951)とでも云える様 なもの,オキナガレガニの様に外野性の動物などがみられたが, 1974年秋の調査の停船 時に,特に注意して細かい網目の手綱で採集した流れ藻からほ,純浮遊性のカラヌス類 の様な暁脚類,. -メェビなどの他,一時的浮遊生活をするカニ類のzoeaとmegalopa,. カニダマシ類のglaucothoe幼生や口脚類の幼生なども多数得られた。千田(1962)の 隠岐島近海の流れ藻に伴う椎幼魚の食性についての研究によれば,流れ藻に付いて生活 する比較的大きい動物の他に,カラヌス類などの焼脚類やzoea, megalopa幼生など も椎幼魚の胃中にみられたと云うoこれ等の事実は,純浮遊性と一時浮遊性生活をする. 或る種類の動物にほ,流れ藻や他の漂流物などを隠れ家として,これらに寄って生活す る傾向のある様に思われる。. 目下追究中の諸問題も含め,今後さらに詳細に研究を続けてゆく考えである。. 献. 文 ALLEE,. WIC, Wiley. &. Sc臼MIDT,. &. Sons・,. pp.. 13-45.. Inc・. K・P・. N・Y・,. 19511 and. Ecological. Cbapman. Animal &. Hall,. Geography, Ltd・. London・. ix+715. (2nd. pp.. ed.) 安楽正照・畔田正格1965・流れ藻に付随するブ、リ椎仔魚の食性。西海区水産研究所研究報告第 33号,. John.
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