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「苦手意識の強い学習へ児童と教師の興味関心のマッチングを活かす支援」

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Academic year: 2021

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(1)r苦手意識の強い学習へ児童と教師の興味関心のマッチングを活かす支援」 特別支援教育学専攻 特別支援教育コーディネーターコース. 学籍番号 M09109B 氏名   佐野 敬一. 1、問題と目的  発達障害のある児童生徒は通常学級での学習や. 2)アセスメント. 活動においてその特性からつまずきを経験するこ.  算数への苦手意識の原因を探るために担任、母. とが多いと思われる。そのときに叱責などの負の. 親、本人にインタビューを行った。またK−AB. 評価を受けることで「また失敗するかも」という. C,LD I−Rなどのフォーマルアセスメントも. 不安と「自分はできないんだ」という思いから苦. 実施した。アセスメントからA児の算数のつまず. 手意識が生まれてくる。この苦手意識からrやり. きの主な原因は、計算などの手順を忘れやすいこ. たくない」という思いが強くなり、学習への取り. と、計算で注目すべき部分がわかりにくいことが. 組みが悪くなり、さらに負の評価を受けることに. 考えられた。また母親の話から1年生のときの失. なる。この負のスパイラルといえるような状況を. 敗経験からくる不安が大きなトラウマになってい. 打破するためには苦手意識の原因となっている. て、それも苦手意識の大きな原因と考えられた。. r不安感」を取り除くと同時に、つまずきの原因. 3)手続き. を探り、適切な支援を行うことが大切である。そ. ①期問. の時に子どもの持つ興味関心を使い、活躍の場を.  算数一斉授業への介入:5月∼7月. 与えたり、学習への動機づけしたりするのは子ど.  個別指導:夏休み最初の3日と9月∼lO月末. ものやる気を生みだすのに有効な手段であると考. ②一斉授業での興味関心からのアプローチ. える。しかし実際に興味関心を活かした指導はな.  T2の教師の中にA児が興味を持つサッカーが. かなかおこなわれにくいのが現状である。. 得意な教師がいたので個別の対応の中に意図的に.  本研究では通常学級在籍の算数に対して強い苦. サッカーのことを使った声がけや関わりをしても. 手意識がある児童に一斉授業の中での興味関心を. らった。また授業の前後の時間を使いサッカーの. 活かした関わりにより不安感の軽減と学習への意. ことで話をする機会も作ってもらい、信頼関係作. 欲の向上を目指した。また個別指導ではつまずき. りと不安感の軽減を図った。効果の検証はA死へ. の原因を認知特性から探り、特性に応じた手だて. の授業後のアンケート、T2で入る教師へのアン. と対象児の興味も活かせるような教材を工夫して. ケートとインタビューで行った。. 苦手意識の軽減を図った。. ③個別指導での認知特性と興味関心と活かしたア. 2、方法. プローチ. 1)対象.  個別学習の中では、本人が一番苦手とするわり.  対象児(以下A児)は5年生の通常学級在籍児. 算を中心に指導した。計算のやりかたを忘れてし. 童。算数の授業には毎時間空き時間の教師がT2. まうこと、母親のインタビューから手順がわかれ. として入り、横について個別的な対応をする体制. ば自分で解くことができるようになること、注目. ができていた。. する数字がわかりにくいという特性への手だてと. 一202⊥.

(2) 宿題への取り組みに意欲が見られた。しかしその. して「計算の秘伝書」を作成した。. 「下轟川   岬腕曲し加. ○雌醐∼1・ 2疋し㎜し1.・. 0Eu醐㎜!・ ○箏㎜,. く棚.・. 喘司リ搬自燕昌占io籠モ.t翻。. 芸覗騨讐蛇些事≡.. 意欲は続かず、夏休みの後半には普段のように苦. 毛。. 繊. 手な算数は後回しにして残っている状態であった。. 灘. そこで2学期は「秘伝書」をもっとシンプルにし. 龍一封. 目    ■  目ラー星 ,〒一葺『^且’■. 竈岩^・    o,. 大切なところがはっきりするように改良した。ま. 工蝸d口曇廠し疵. ・ 亘十岳十日十〇.!. ≡r2・. たパソコンを使った「見当付けゲーム」で楽しみ. 筥昌舳恵百・ 目江封ラ)泉チ}マー久宝玉九一汎.!. 各一甲 二 鳴. 噺ξ. ながら学習できるようにした。このことで2学期 以降は計算の力が伸び、家庭での宿題にも進んで 取り組めるようになり、苦手意識の軽減と学習へ.        図「計算の秘伝書」.  これはL版サイズの紙に計算の手順を書き、必. の意欲が見られた。これはA児の興味を活かして. 要な数字は色を変えてわかりやすくしたものであ. 学習への動機づけができたことと、認知特性を考. った。また興味が持てるようにA児の好きなキャ. 慮した手だてでrできる」という成功体験を積ま. ラクターが励ましの言葉を言ったり、裏面をキャ. せ達成感を味わわすことができことによると考え. ラクターのカードにして課題がクリアできればそ. られる。. のカードを渡したりという工夫もした。.  本研究では興味関心を使ったT2の関わりは成. 3、結果と考察. 果を挙げることができなかったが、教師との信頼.  授業後のA児のアンケートには「先生と勉強し. 関係を築くには有効な手段であった。特に発達障. て楽しかった」「サッカーのことを言ってくれて楽. 害を持つ児童生徒の場合、特性から叱責を受けや. しい」という言葉が見られた。またT2の教師へ. すく教師にネガティブな感情を持ちやすい。そん. のインタビューでも「毎回どんな声がけをしよう. なときに興味関心を活かして活躍の場を与えたり、. か楽しみにしていた」という話が聞かれ、子ども. ほめる機会を作ったりすることで前向きな気持ち. も教師もお互いに関わりを楽しんでいる様子が見. が生まれてくる。教師と児童生徒の興味がマッチ. られた。しかし興味関心を活かしたT2の関わり. ングすればさらによい関係が築きやすくなると考. からは苦手意識が軽減され学習意欲が向上した証. える。しかし興味関心を活かす指導は一斉授業の. 拠は見られなかった。それは不安の軽減を主にし. なかでは難しい面がある。またr秘伝書」のよう. た関わりがA児の二一ズと合致していなかったた. に個人の特性と興味に合わせた教材を使うことも. めであろうと考える。A児にとって算数の苦手意. 授業の中では難しい。今回のように個別指導の中. 識の一番の原因はrわからない」ということであ. でこそ効果が十分に発揮できるものであろう。一. り、「できた」という成功体験を積ませることが必. 斉授業と個別指導のそれぞれの特徴を活かして、. 要であったのであろう。T2の関わりで教師との. 二一ズにあった場で必要な支援をしていくことが. 信頼関係を築くことはできたが、成功体験からく. 今回のような苦手意識の強い子どもへの支援には. る達成感は持つことができなかった。そのことが. 重要なことではないかと考える。. 苦手意識の軽減につながらなかった大きな要因で あると考えられる。. 主任指導教員 宇野 宏幸 指導教員   橋本 正巳.  個別指導では、夏休みの指導によって夏休みの. 一203一.

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