心身障害児 ・者 の学校教育 に対す る意識
藤
田
雅
子
Disabled
Person's
Satisfactoriness
to School
Education
Ma sako
Fujita
Purpose of Study
Few surveys on satisfactoriness of disabled persons themselves to school education have been reported. The purpose of this study is to reveal satisfactriness of disabled persons themselves to school education.
Method of Study
Forty nine disabled students who are presently receiving school education either at special school, special class, or regular school and fifty one disabled graduates over 18 years old have been surveyed in Taitoh Ward, Tokyo. The students group is com-posed of 19 mentally retarded, 14 multiple disabled (physical disability & mental retardation), 7 motor disfunction, 5 autistic, 2 weak & sick, 1 blind, and 1 deaf students. The graduates group is composed of 25 mentally retarded, 12 multiple dis-abled (Nine out of 12 are with physical disability and mental retardation), 10 motor disfunction, 2 deaf, and 1 blind adults.
The survey was conducted by multiple choice questionnaire. Questions are on profile of disability, educational environment, educational guidance and career development, educational curriculum, and career prospectives. The questions are written from the point of satisfactoriness of disabled persons. Non directive item was prepared so that disabled persons would be able to express their free opinion. Assistance or sub-stitution by family members was admitted for those who had functional difficulty to respond questions.
Results
Educational environment: The largest proportion of both students group and grad-uates group are attending or attended Special schools. Special class was the second, then regular school followed. The lower the age level, the less number of cases received integrated education. Adults received the integrated education are mostly thirties or forties. More than half of subjects spend thirty minutes to one hour for transportation. One quarter of them spend more than one hour.
Educational satisfactoriness: For students group, special seasonal projects, experi-encial learning, training of body and physical tolerence are the programs which sat-isfied them. For graduates group, teacher's willingness to provide guidance,
ate referral or visit to other service agencies, or special seasonal projects obtained graduates' satisfaction.
The students group showed less satisfaction in off school programs during summer vacation, exchange with non-disabled children, and instruction on future prospective. Among graduates group, marked dissatisfaction was not observed at any question. Off school program during summer vacation and exchange with non-disabled children showed slightly large dissatisfaction in comparison with other questions.
Educational programs in search: Many responded either "Do not know". or "No such programs are provided". to questions on sex education, programs at student's residencial community, exchange program with other special schools or with non-disabled children. 〔1〕 調 査 の 背 景 と 目 的 1.調 査 の 背 景 と意 義 誰 もが 潜 在 的 能 力 を 発 揮 し,満 足 の い く生 活 を 営 む 方 向 を 目指 す のは,理 に適 って い る. 個 人 が 努 力す るの は もち ろ ん であ るが,同 時 にそ れ を社 会 が バ ッ クア ップ し,支 え る態勢 が 不 可 欠 であ る.こ の 目標 に邁 進す るに は, 障 害 を持 つ 者 に と って,障 害 が無 い者 中心 の 社 会 は都 合 い い とは 言 い難 い.だ か らこそ社 会 的 サ ー ヴ ィス と して,教 育,福 祉 そ して 就 労 な ど行 政 サ イ ドか ら一 層 の応 援 が不 可欠 で あ る. 本 調 査 で は 教 育 を 取 りあ げ,現 在,学 校 教 育 を受 け て い る心 身障 害 児 の 親 が教 育 に対 して,い か な る態 度 を 抱 い て い るか を 見 て い る.さ ら に,す で に 学 校 を 卒 業 した 心 身 障 害 者 が 学 校 で 受 け た 過 去 の教 育 を 振 り返 り,教 育 に対 して どの よ う な 態 度 を 示 して い る か を合 わ せ て 検討 して い る. 教 育 の み な らず,社 会 的 サ ー ヴ ィ スの充 実 は,枠 組 と して の制 度 と共 に,そ れ を 受 け る 側 の 満 足 が重 要 な要 素 に な るか らで あ る. しか し この 調査 に関 して,あ え て 断 わ らな くて は な らな い のは,障 害 児 あ るい は 障 害者 とい う集 団 に つ い て の調 査 は,大 き な矛 盾 を 含 ん で い る とい う点 で あ る 。す なわ ち,障 害 の あ る者 も無 い者 も共 に社 会 を形 成 してい く の だ とい う共 通理 念 「ノー マ ライ ゼ ー シ ョソ の 原 理 」 が,社 会 の 根底 に存 在 な けれ ぽ な ら な い.に もか かわ らず,偶 然 に障 害 を持 っ て い る と い う理 由で,特 別 に そ の集 団 を抽 出 す る とい う行 為 は,共 通 の 部 分 よ りも差 異 の 部分 を 強 調 し,ひ いて は ノ ーマ ライ ゼ ー シ ョンの 原 理 に反 す る危 険 な 側 面 を 有 して い る. 換 言 す るな ら,障 害 児 も社 会 に と って 掛 け 替 え の な い子 ど もで あ る し,障 害 を 持 って い る人 も我hの 社 会 の 大 切 な メ ンバ ーで あ るの に,障 害 を ク ロー ズ ア ップ し,一 方 的 か つ 半 強制 的 に 回 答 を 求め る と い うの は,共 通 性 を 認 識 しつ つ 差 異性 を 強 調 す る矛 盾 を 包 含 して い るか らで あ る. 2.調 査 の 目的 心 身 障 害 児 を持 つ 親 が 子 ど もの 受 け て い る 現 在 の 学校 教 育 に対 して,そ して 社 会 人 とな った 心 身 障 害者 また は親 が 過 去 に 受 け た 学校 教 育 に 対 して 抱 い て い る意 識 を 把 握 す る. 〔2〕 調 査 の 方 法 東 京 都 の 台 東 区 に住 む 心 身 障 害 児 の親 そ し て,心 身 障 害 者 自身 あ る い は心 身 障 害 者 の親 に 対 して,学 校 教 育 に関 す る ア ンケ ー トに回 答 して もら うとい う方法 を取 った. 65一
1.ア ンケ ー トの 概 要 ア ソ ケー トは児 童 ・生 徒 用 と成 人 用 の2種 類 を 使 用 した. ア ンケ ー トの問1∼ 問46は,児 童 ・生 徒 用 と成 人 用 に共 通 で あ るが,文 章 表 現 に 多 少 の 違 い が あ る.ほ とん どの 項 目が 選 択 方 式 で あ る.次 に ア ソケ ー トの概 要 と構 成 を 示 す. 1調 査 対 象 者 の概 要 問1年 齢 間2性 別 間3・ 問4障 害 の 種 類 と程 度 問5家 族 構 成 問6・ 問7居 住 環 境 問8母 親 の 職 業 の 有 無 H在 籍 学 校 間9在 籍 して い る学 校 間10・ 問11統 合 教 育 の経 験 問12∼ 問17通 学状 況 皿1教 育相 談 と教 育内 容 問18∼ 問27教 育相 談 ・進 路 相 談 問28∼ 問46教 育 内容 ・指 導 方 法 Nそ の 他 問47∼ 問49進 路 予 想(児 童 生 徒 の み) 問50学 校 教 育に つ い て の 自 由記 述(成 人 は,問47に な る) 追 加 項 目(成 人 のみ) 2.調 査 対 象 者 の 概 要 ① ア ソ ケ ー トの 記 入 者 調 査 に協 力 が 得 られY資 料 と して 利 用 で き た の は,心 身 障 害 児 を 持 つ 親49名 と,成 人 の 心 身 障 害 者(18歳 以 上 で 学 校 教 育 を 修 了 した 者) ま た は そ の 親51名 で,合 計100名 で あ る.成 人 に 関 し て は 障 害 者 自身 が ア ン ケ ー トに 回 答 で き る 能 力 が あ る場 合 は 本 人 に,無 理 な 場 合 は 親 な ど 本 人 を よ く知 っ て い る 人 に 回 答 して も ら っ た 。 ア ソ ケ ー トの 記 入 は,児 童 生 徒 の 場 合 は49 名 す べ て 親 で あ る. 成 人 は,51名 中7名 は 本 人 が ア ン ケ ー トを 記 入(13.7%)し た.親 が 記 入 した の は38名 (74.5%)で,残 りの6名(11.8%)は そ の 他 の 人 が 記 入 した か あ るい は記 入 者 不 明 で あ る.自 身 で 記 入 した 人 の障 害 は,肢 体 不 自由 者 が5名,聴 覚 障 害者1名,聴 覚 と肢体 不 自 由の 重複 障 害 者1名 で あ る.回 答 能 力 が あ り な が ら盲 の た め に 本 人 に代 わ っ て母 親 が記 入 した例 もあ る。障 害 が精 神 遅 滞,あ るい は精 神遅 滞 と他 の重 複 障 害 の場 合 は 親 また は他 の 家 族 に記 入 して も らった. ② 年 齢 と性 別 年 齢 別 に み た 調 査 対 象 者 は,表 一1に 示 す とお りで あ る 。 児 童 ・生 徒 は 小 学 生 が21名42.9%,中 学 生 が18名36.7%,高 校 生 が10名20。4%と 年 齢 が 高 くな る ほ ど 人 数 は 少 な くな っ て い る. 成 人 の 障 害 者 は,20歳 代 が 一 番 多 くて30名 (58.8%)で6割 近 くを 占 め,つ い で30歳 代 9名(17.6%),40歳 代7名(13.7%),10歳 代5名(9.8%)で あ る.29歳 以 下 が7割 で 30歳 以 上 が3割 で あ る. 児 童 生 徒 の 性 別 は 圧 倒 的 に 男 子 が 多 く,男 子39名,女 子10名 で,比 率 は4:1で あ る. 成 人 は 男 性29名(56.9%),女 性22名(43.1 %)で い くぶ ん 男 性 の ほ うが 多 い. 表 一1年 齢別にみた調査対象者 児 童 ・生 徒(49名) 成 人(51名) 年齢 小学生 中学生 高校生 10代20代30代40代 人数 211810 53097 ③ 障 害 の 種 類 と程 度 主 た る 障 害 の 種 類 を,表 一2に 示 す. 児 童 生 徒 は 精 神 遅 滞19名(38.8%)が 多 く, 次 い で,ふ た つ 以 上 の 障 害 を 合 わ せ も つ 重 複 障 害 が14名(28.6%,全 員 が 精 神 遅 滞 と 他 の 障 害 の 重 複 で あ る)で,両 者 で 全 体 の2/3 を 占 め て い る.肢 体 不 自 由 が7名(14.3%), そ の 他 の 障 害5名(す べ て が 自 閉 症,10.2 %),虚 弱2名,視 覚 障 害1名,聴 覚 障 害1 名 で あ る.精 神 遅 滞 は 重 複 障 害 の 精 神 遅 滞 も 入 れ る と33名(67.3%)に な り,全 体 の 2/3を 占 め る. ..
表 一2障 害 の 種 類 障害 の種類 児童生徒 成 人 合 計 名% 名% 名% 視 覚 障 害 1(2.0) 1(2.0) 2(2.Q) 聴 覚 障 害 1(2.01 2(3.9) 3(3.0) 運 動機 能障害 7(14.3) 10(19.6) 17(17.0) 内臓障害 ・虚弱 2(4.1) ofo> 2(2.0) 精 神 遅 滞 ド 19(38.8) 25(49.0) 44(44.0) , その他(自閉症) 5(10.2) ofo> 5(5.0) 重 複 障 害 14(28.6) 12(23.5) 26(26.0) 不 明 0(0) 1(2.0) i(i.o) 合 計 49(100.0) 51(100.0) ioo(ioo.o> 重 複 障 害 の 内訳: ① 児 童 生 徒14名 は 精 神 遅 滞 とそ の 他 の 障 害 の 重複 で あ る. ② 成 人 は12名 の うち,9名 は 精 神 遅 滞 とそ の 他 の障 害 の重 複 で,他 の3名 は,難 聴 と運 動機 能障 害,弱 視 と運 動 機 能 障 害,精 神 病 と病 弱 の 重 複 で あ る. ③ したが っ て,精 神 遅 滞 だ け の者 と精 神 遅 滞 との重 複 障 害 の者 と を合 わ せ る と,児 童 生徒は33名(67.4%) で,成 人 で は34名(66.7%)が 精 神 遅 滞 で あ る。 成 人 も精 神遅 滞25名(49.0%)が 多 く,次 が 重 複 障 害12名(23.5%,精 神 遅 滞 と他 の 障 害 の 重 複9名,難 聴 と肢 体 不 自 由1名, 弱 視 と肢 体 不 自由1名,内 部 障 害 と精 神 病1 名),そ して肢 体 不 自 由10名(19。6%),聴 覚 障 害2名,視 覚障 害1名,不 明1名 で あ る. 重 複 障 害 で 精 神 遅滞 を持 つ者 も含 め る と,精 神 遅 滞 の 者 は 全 部 で34名,児 童 生 徒 と同様 に 2/3に な る. 障 害 程 度 は,表 一3と 表 一4に 示 す よ うに 障 害 者 手 帳 の 等 級 か ら見 て い る. まず 児 童 生 徒 に つ い て見 て み よ う.精 神 遅 滞 の程 度 は,東 京都 の 「愛 の手 帳 」 の最 重 度 (1度)と 重 度(2度)を 合 わ せ る と全 児 童 生 徒 の 半 数 近 くの44.9%と な り,重 い精 神 遅 滞 の児 童 生 徒 が 多 い こ とが 分 か る.し か しそ の大 半が2度 であ る.「愛 の手 帳 」 の 中度(3 度)と 軽 度(4度)の 者 は両 方 で全 体 の24.4 表 一3障 害 の 程 度(1) 手帳 の種類 と 程 度 児童生徒 成 人 合 計 身体 障害者手帳 1級 身体 障害者手帳 2級 名% 41`8.2) 10(20.4) 名%9(17 .6) 9(17.6) ゜ 13(13.0) 19(19.0) 身体障害者手帳 3級 身体障害者手帳 4級 身体障害老手帳 5級 1(2..0) ofo> i(2.0) 1(2.0) 1(2.0) 3(5.9) z(Z.o) i(i.o) 4(4.0) 愛 の 手 帳1度 愛 の 手 帳2度 1(2.0) 21(42..9) ofo) 9(17.6) i(i.o) 30(30.0) 愛 の 手 帳3度 愛 の 手 帳4度 11(22..4) i(2.0) 13(25.5) 12(23.5) 24(24.0) 13(13.0) 手 帳 を 持 っ て い な い 2(4.1) ofo> z(z.o} 合 計 52(106.0) 57(111.7) 109(109.0) 註1:「 身体 障害 者手帳 」 と 「愛 の 手 帳 」 の 両 方 を持 つ者 の 内訳 ① 児童 生 徒 は3名 で,身 体(「 身 体障 害者 手帳 」 の 略, 以 下 同 じ)2級 と愛(「 愛 の手帳 」の略,以 下 同 じ) 3度,身 体5級 と愛2度,身 体3級 と愛1度,と な っ て い る. ② 成 人 は6名 で,身 体4級 と愛2度,身 体2級 と愛2 度,身 体2級 と愛3度,身 体3級 と愛3度,身 体5 級 と愛4度,身 体1級 と愛2度,と な って い る. 註2:表 申 の破 線 は,「 身体 障害 者 手 帳 」 に つ い て は 障 害 が 重 度 の1級 お よび2級 と比 較 的 障 害 の 軽 い3級 以 下 とを分 け る線 であ る.「 愛 の 手 帳 」 も最 重 度 の1度 お よ び重 度 の2度 と中度 の3度 お よび 軽 度 の4度 とを 分 け て い る. 表 一4障 害 の程 度(2) 手帳 か ら見た 程 度 児童生徒 成 人 合 計 身体 障害 重 度 名%14(28.6) 18(35.3)名% 32(32.0)名% 中度 ・軽 度 2(4.1) 5(9.8) 7(7.0) 精神 遅滞 重 度 22(.44.9) 9(17.6) 31(31.0) 中度 ・軽 度 12(24.5) 25(49.0) 37(37.0) 合 計 菅 50(102.1) 57(111.7) 107(107.0) *児 童生徒の延人数は障害者 手帳 の交付 を受け ていない 2名 を除いてあ る. 67一
%で あ る.し た が って 「愛 の手 帳 」 を持 っ て い る の は児 童 生 徒 全 体 の7割 に な る. 一 方 ,児 童 生 徒 で 「身 体 障 害 者 手 帳 」 を 持 って い る者 の うち で,重 い身 体 障 害 者 で あ る 1級 と2級 を合 わ せ る と児 童 生 徒 全 体 の28.6 %に な り,3級 よ り軽 い 障 害 が4.2%で,「 身 体 障 害 者 手 帳 」 を持 って い る者 は 児 童 生 徒 全 体 の1/3に な る. いず れ の手 帳 の交 付 も受 け て い な い虚 弱 児 が2名 い る.ま た,逆 に両 方 の手 帳 を 受 け て い る者 は も3名 い るの で,表 中 の合 計 は100 %を 上 回 る.「 愛 の 手 帳 」 の1度 と2度 そ し て 「身 体 障 害者 手帳 」 の1級 と2級 を合 わ せ る と児 童 生 徒 全 体 の73.5%と な り,児 童 生 徒 の3/4の 障 害 は重 い とい え る. つ ぎに成 人 に つ い て見 てみ よ う. 「愛 の手 帳 」 の最 重 度(1度)を 持 って い る 人 は い な いが,重 度(2度)を 持 っ てい る の は9名(17.6%)で,中 度(3度)と 軽 度 (4度)を 持 っ て い る成 人 は 合 わ せ て25名 (49.0%)で,「 愛 の 手 帳 」 の 所 持 者 は7割 近 い. 「身 体 障 害 者 手 帳 」 の うちで,重 度 の障 害 で あ る1級 あ る いは2級 の 手 帳 を持 って い る 人 は18名35.3%で あ る.3級 以下 の身 体 障 害 者 手 帳 を持 って い る人 は5名9.8%で あ る. 「身 体 障 害 者 手 帳 」 と 「愛 の 手 帳]の いず れ の手 帳 も持 た ない成 人 は い な い が,両 方 を 持 って い る人 は6名 で全 体 の11.8%で あ るの で,手 帳 を 持 って い る成 人 の延 人数 は57名 に な る 。両 手 帳 を 重 度 と中 ・軽 度 に分 け る と, 約 半hで,全 体 と して 見れ ぽ 児 童生 徒 の ほ う が 成 人 よ りも幾 分 障 害程 度 が重 い. ④ 居 住 環 境 と家庭 環 境 居 住 環 境 につ い て も概観 して お こ う.東 京 都 の 台東 区 には 小 規 模 の工 場 や 商 店 が 多 く, 商 業 地 区 と して の様 相 が 強 い.調 査 対 象 者 の 家 も純 粋 な住 宅 は 児 童 生 徒 の 約 半 数,成 人 の 4割 だ け で,残 りは 商 店 や 工 場 を 兼 ね た住 宅 で あ る.現 在 住 んで い る住 宅 は,児 童生 徒 も 成 人 も持 ち家 が 全 体 の4/5で,1/5だ け が賃 貸 住 宅 で あ る. この よ うな特 徴 を反 映 して,児 童 生 徒 の母 親 の半 数 は 自営(商 店 や 工 場 な ど)の 仕 事 に 携 わ って い る.そ の他 に パ ー トに 出 て い る母 親 が12.2%い るの で,児 童 生 徒 全 体 の うち で 約3/5の 母 親 が な ん らか の仕 事 を持 って い る. しか し通 勤 を必 要 とす る フ ル タイ ムの仕 事 に 就 い て い る人 は い な い.専 業 主 婦 は2/5弱 で あ る. 成 人 の障 害者 の年 齢 は,10歳 代 か ら40歳 代 に まで 広 く分 布 して い るに もか か わ らず,母 親 の7割 が何 らか の仕 事 を 持 っ て い る.特 に 成 人 の 母親 全 体 の半 数 以 上 が,商 店 や 工 場 な ど 自営 の仕 事 に携 わ っ て い る の は,児 童 生 徒 の 場 合 と同様 に この地 区 の特 徴 を反 映 して い る. 家 族構 成 は,児 童 生 徒 も成 人 も7割 が いわ ゆ る核 家族 で,3割 が3世 代 同 居 で あ る.成 人 で は 独 り暮 ら しが1人 い るが,所 帯 を もっ て い る人 は い な い.核 家 族 の うち で母 子 家 庭 は 児童 生 徒 で1家 族,成 人 で6家 族,そ して 父子 家 庭 が 生 徒 の1家 族 で あ る. 〔3〕 調 査 結 果 1.児 童 ・生 徒 の 結 果 ① 教 育 の場 と将 来 の 方 針 児童 生 徒 が,何 処 で 教 育 を 受 け て い るか, 「教 育 の 場 」 に つ い て 見 て み よ う(問9). 表 一5に 示 す よ うに,い わ ゆ る特 殊 教 育 諸 学 校 で学 ぶ 者 が67.3%,普 通 小 学 校 や 中 学校 の 特 殊 学 級 が26.5%,そ して 普 通 学 級 で 統 合教 育 を受 け てい る者 が6.1%で あ る.さ らに詳 細 に見 る と,特 殊 教 育諸 学 校 の うちで 養 護学 校 が ほ とん どであ るが,他 に盲 学 校 と聾 学校 で教 育 を受 け て い る も のが そ れ ぞれ1名 い る. 現 在 は特 殊 学 級 で 教 育 を 受 げ て い る者 の う ち で2名 は 以前 に統 合 教 育 を 受 け た 経 験 を 持 つ 者 が含 まれ る. 表 一6は 普 通 学 級 で教 育 を受 け た経 験 の有 無 を 示 して い る.全 児童 生 徒 の うち で 普通 学 級 の経 験 の な い 者 は,87.8%で 全体 の9割 近 くに な る. .:
表 一5在 籍学 校 の種 類 学校の種 類 児童生徒 成 人 合 計 養 護 学 校 盲 学 校 聾 学 校 特 殊 教 育 諸 学 校 計 名% 31(83.3) 1(2.0) 1(2.0) 名% 26(51.0) i(2.0) i(2.0> 名% 57(-57.0) 2(2.0) 2(2.0) 33(67.3) 28(54:9) 61(61.0) 特 殊 学 級 13(26.5) 19(37.3) 32(32.0) 普 通 学 級 3(6.1) 11(21.6) 14(14.0) 合 計 4s(ioo.o) 58(113.7)* 107(107.0) *成 人の人数が実数 を7名 上回 るのは ,2種 類以上の学 校に在籍 した者 がいるか らであ る.児 童生徒は現在, 在学中の学校 について尋ねてい る.な お成人で学校が 重複 している場合 の内訳は,6名 が特殊学級 と養護学 校の組 合わせ で,1名 が普通学級 と特殊学級の組合わ せであ る. 表 一6普 通学級で教育 を受けた経験の有無 統合教育 の経験 児童生徒 成 人 合 計 * あ り 名%5(10,2) 23(45.1)名% 28(28.0)名% な し 43(87.8) 27(5.2.9) 70(70,0) 不 明 1(a.o> i(z.o) 2(2.0) 合 計 49(100.0) 51(100.0) ioo(ioo.o) *普 通学級で教 育を受けた統合教育経験者の うち,児 童 生徒の3名 と成人 の11名は普通学級のみで特殊教育諸 学校や特殊 学級 の経験が ない. 子 ど も の 入 学 先 を 決 定 す る 際 に 両 親 の 意 見 が 一 致 し た か ど う か で あ る が(問18),一 致 した とい う両 親 は 全 体 の3/5を 越 え て い る. だ い た い 一 致 し た の は 残 りの2/5弱 で あ る. 一 方 卒 業 後 の 子 ど も の 進 路 と し て 親 は ど の よ う な 予 想 を 持 っ て い るだ ろ うか(問49). 作 業 所 がm多 く17名 で 全 体 の1/3で あ る. 僅 か に 職 業 訓 練 校4名 や 授 産 施 設6名 な ど, 職 業 を 身 に つ け る た め の機 関 を 考 る人 もい る. 会 社勤 務,自 営,家 業 の手 伝 い を 合 わ せ る と10 名(20.4%)に な り,全 体 の1/5は 職 業 的 自 立 を 考 え て い る.こ れ ら以 外 の 残 りの 人 は 全 体 の1/3の16名 で あ るが,そ の 内 訳 は,生 活 実 習 所 の よ うな 通 所 施 設5名,将 来 の こ と は 分 ら な い(無 回 答 を 含 む)10名,大 学 進 学1名 (聴 覚 障 害 児)で あ る.4名 は 重 複 回 答 を し て い る が,進 路 を 定 め に く い の だ ろ う. ② 教 育 相 談 子 ど もに 関 して相 談 事 項 が 生 じた 場 合 の解 決 は ど う し て い るだ ろ うか(問19).9割 近 くの 人 が 使 う手 段 が 連絡 帳 で,つ い で 約 半 数 の 人 が 電 話 を 利 用 して い る.親 が学 校 に 出 向 くとい う人 も2割 ほ どい る.子 ど もを 介 して とい う場 合 も見 られ るが,先 生 の方 が 子 ど も の家 庭 を訪れ る とい うのは 僅 か2名(4.1%) に留 ま って い る. で は 誰 に 相 談 す るか とい う と(問22),圧 倒 的 に担 任 の先 生 が 多 く9割 以 上 で あ る.そ の 他 は 比 較 に な らな い ほ ど数 字 が 下 が るが, 1割 くら い の人 が 保 健 室や 養 護 ・訓 練 の 先 生 とRて い る. 相 談 す る 先 生 と して 担 任 が 多 い こ と が 分 か った が,そ の 担 任 と気 軽 に 相 談 で き る か とい う点 も考 え な くて は な らな い(問20). 何 で も気 軽 に相 談 出来 る とい う人 と,ど う し て も必 要 な 場 合 だ け 相談 す る とい う人 が 大体 半 々に な って い る.1名 だけ 相 談 す る 気 に は なれ な い とい う.全 体 の半 数 は 先 生 との間 に 意 志 の 疎通 が確 立 して い る とみ て よ い. そ れ な らぽ,担 任 が 心身 に障 害 の あ る子 を 理 解 して い る と親 は 思 っ て い る か とい う問 題 が あ る(問39).と て も よ く子 ど もの こ と を 考 え て くれ る40.8%と,ま あ まあ だ と思 う 51.0%が 多 い が,障 害 の 子 に つ い て あ ま り 知 ら な い と思 う とい う痛 烈 な反 応 も8.2%出 て い る.担 任 に絶 対 の信 頼 を お い て い る親 は 全 体 の2/5で あ る. 担 任 の先 生 との 間 で解 決 で きな い 問 題 が 生 じた ら ど うす るか で あ るが(問21),幸 い に も,今 ま で に そ の よ うな事 態 は 生 じて い な い と い う人 が 一 番 多 く全 体 の1/3を 占 め る . 外 部 の機 関や 人 に相 談 す る とい うのが24.5% ・ ・
で あ る.ど う した ら よい のか 分 か ら な い,我 慢 した りそ の ま ま に して お く,無 回答 を 合 わ せ て28.6%に な る.こ の結 果 か らす る と,半 数 以上 が学 校 内 で解 決 され て い ない こ とに な る.学 校 内 の他 の 先 生 に相 談 す る とい うはた っ た1割 の み で あ る. 学 校 に教 育相 談 担 当 の先 生 が い るか とい う 点 に つ い て も尋 ね て い る(間23).現 在,教 育相 談 担 当 の先 生 が い る と答 えた 人 は1割, そ の よ うな先 生 は必 要 ない とい う人 も1割 で あ った.こ の項 目に つ い て は,親 の 判 断 が分 か れ る と こ ろ で,必 要 だ と思 うが 教 育 相 談 の 先 生 が い な い とい う人 が4割,そ して 分 か ら な い 人 と無 回 答 の 人 を 合わ せ る とや は り4割 近 くに な って い る. ③ 進 路 指 導 児 童 生 徒 の 進 路 と学 校 教 育 と の 関 連 を,親 は ど の よ う に 認 識 して い る だ ろ うか . 学 校(の 先 生)は 児 童 生 徒 の 将 来 に つ い て 見 通 し を も っ て 指 導 し て い る か 否 か と い う問 題 で あ る が(問24),見 通 し を も っ て い る と い うの は た っ た18.4%で 全 体 の1/5以 下 で あ る.ま あ ま あ だ と 思 う42.8%,現 在 の こ と で 精 一 杯 で あ る28。6%,わ か ら な い(無 回 答 を 含 む)8.2%で あ る.行 き 当 りぼ っ た りだ と 思 っ て い る 人 も1名 い る. 学 校(の 先 生)は 進 路 指 導 に 力 を 入 れ て い る か に つ い て は(問25),一 生 懸 命 で あ る と思 う 人 は32.7%で 全 体 の1/3で あ る.ま あ ま あ だ と 思 う人 は44.9%で あ る.し か し,進 路 指 導 に 力 を 入 れ て い る か ど うか 分 か ら な い と い う 人 が,全 体 の2割 も い る 点 が 特 徴 的 で あ る. そ れ で は,先 生 が 関 連 機 関 と連 絡 を 取 っ て く れ る か い う と(問26),必 要 に 応 じて 取 っ て くれ る と 思 っ て い る 人 が 半 数 で51.0%に な る.必 要 と は 何 か と い う点 が 問 題 で あ ろ う. 親 ま か せ で あ る と い う の も1/5の20.4%に み られ る し,学 校 に お 願 い で き な い6.1%,必 要 だ と思 わ な い6.1%,無 回 答16.3%と い う反 応 も あ る. 先 生 が 関 係 機 関 に 出 向 い て くれ る か とい う と(問27),わ か ら な い と 答 え た 人 が 圧 倒 的 に 多 く,そ れ に 無 回 答 を 加 え る と ち ょ う ど 半 数 に な り,答 に 畴 躇 し て い る 姿 が あ る 。 先 生 が 気 軽 に 関 係 機 関 に 足 を 運 ん で くれ る と 判 断 して い る 人 は,全 体 の1/4の24.5%で あ る.そ れ に 対 し て,必 要 だ と 思 うが そ う い う こ と は な い とい う人 は16.3%で,他 に,学 校 に は お 願 い で き な い と い う人 と必 要 な い と い う人 が 合 わ せ て8.2%い る. ④ 教 育 内 容 と 指 導 基 本 的 生 活 習 慣 と 呼 ぼ れ る食 事,排 泄,衣 服 の 着 脱 な ど の 指 導 に 対 し て 親 は ど の よ うに 感 じ て い る だ ろ うか(問28).力 を 入 れ て 指 導 し て い る と認 め る 人 が 比 較 的 多 く55.1%と 半 数 以 上 で あ る し,ま あ ま あ だ と評 価 し て い る 人 も 加 え る と9割 に な る. 国 語 や 算 数(数 学)な ど の 学 習 面 に 関 し て は,親 の 受 け 取 り方 に ぼ らつ きが 見 られ る(問 29).力 を 入 れ て 指 導 し て い る20.4%,ま あ ま あ だ と 思 う24.5%,指 導 が 足 り な い12.2%, 必 要 が な い18.4%,わ か ら な い と 無 回 答 が 両 方 で24.5%,と い う結 果 に な っ て い る か ら で あ る. 図 画 ・工 作,美 術,音 楽 な ど 趣 味 に つ な が る よ う な 教 科 に 関 し て は(問30),力 を 入 れ て 指 導 し て い る42.9%と,ま あ ま あ だ と 思 う 48.9%と で,9割 以 上 に な る. 運 動 や 体 育 な ど身 体 を 鍛 え る 指 導 に 関 して も(問31),6割 の 人 が 力 を 入 れ て い る と 判 断 し,ま あ ま あ 指 導 し て い る と 思 う人 を 入 れ る と,や は り両 方 で9割 以 上 に な る. 家 庭 生 活 に 役 立 つ 洗 濯,食 事 の 支 度,掃 除 な ど の 指 導 に 関 し て は ど う で あ ろ うか(問 32).力 を 入 れ て い る32.7%,ま あ ま あ だ と 思 う40.8%,と な っ て い て 両 方 で7割 を 越 え て い る.そ の 他 に 指 導 が 足 り な い8.2%,わ か ら な い16.3%,そ して1名(2.1%)だ け が 必 要 な い と答 え て い る. 子 ど も が 潜 在 的 な 能 力 を 発 揮 で き る よ う に 養 護 ・訓 練 や 特 別 な 指 導 に 力 を 入 れ て い る と 一70一
思 っ て い る だ ろ うか(問33).力 を いれ て い る と 思 っ て い る 人 は 全 体 の28.6%い る が,そ の 一 方 で,や っ て い な い と 判 断 す る 人 も16.3 %い る 。 学 校 行 事 に つ い て は(問34),現 在 で ち ょ う ど よい と思 っ て い る人 が 実 に 多 く,全 体 の8 割 に も な っ て い る.生 活 経 験 学 習 の 機 会(問 40)と 共 に す べ て の 項 目 の 中 で,満 足 度 が 高 い.し か し,子 ど も が 楽 し め る 行 事 を も っ と 増 や し て ほ し い 人 が6.1%い る 半 面,行 事 を 減 ら し て 学 習 に 力 を 注 い で ほ し い と 思 っ て い る 人 も1割 い る こ と を 忘 れ て は な ら な い. 性 教 育 や 男 女 交 際,避 任 な ど の 指 導 で は (問35),親 の 判 断 に 戸 惑 い が 見 ら れ,わ か ら な い と無 回 答 を 合 わ せ る と全 体 の1/3(32.7 %)に な る.子 ど も が ま だ 小 さ い の で 必 要 な い と い う 人 も1/4(26.5%)い る 。要 す る に 全 体 の6割 は 性 教 育 に 対 す る 態 度 を 保 留 し て い る と考 え られ る.残 り の4割 が ど の よ う に 考 え て い るか と い う と,一 応 学 校 は 性 教 育 を し て くれ て い る20.4%,必 要 だ と 思 うが し て く れ な い16.3%,学 校 に お 願 い で き る こ と で は な い4.1%,と い う結 果 に な っ て い る. 女 子 の 生 理 時 の 処 置 は ど う な っ て い る だ ろ うか(問36).女 子 の 人 数 が10名 と 少 な い の で 結 論 め い た こ と は 言 え な い が,先 生 が 処 置 し て くれ る4名,自 分 で で き る1名,子 ど も が 小 さ い の で 必 要 な い2名,そ し て 学 校 で の 様 子 は 分 か ら な い と い う人 が2名 い る.1名 だ け,介 助 が 必 要 だ が し て も ら え な い と い う 人 が い る が,こ れ は 一 般 の 高 校 で 統 合 教 育 を 受 け て い る 女 性 徒 の 場 合 で あ る. 担 任 は 児 童 生 徒 に対 して 充 分 に 言 葉 掛 け を し て い る だ ろ うか(問37).充 分 だ と 思 う人 は 全 体 の1/4だ け の24.5%で あ る が,ま あ ま あ だ と思 う人 が65.3%で,両 方 で9割 に な っ て い る.し か し,な か に は 少 な い と 思 う と い う 人 も3名 い る. 子 ど も の 障 害 に 合 っ た 教 材 や 教 具 の 工 夫 に 力 を 入 れ て い る と 思 うか と い う質 問 に 対 し て (問38),熱 心 で あ る と 思 っ て い る の は 全 体 の1/4程 度 の28.6%で あ る が,ま あ ま あ だ と 思 う59.2%を 加xる と,両 方 で9割 近 く に 達 し て い る.し か し2名 の 人 だ け が 努 力 し て い な い と評 価 し て い る. 自 立 に 向 け た 体 験 学 習 の 機 会 に つ い て は (問40),圧 倒 的 に,機 会 が あ る と い う人 が 多 く,全 体 の77.6%で 評 価 が 高 い が,半 面,必 要 だ と 思 うが そ の よ う な 機 会 は な い12.2%, 学 校 に お 願 い で き る こ と で は な い6.1%,わ か ら な い2.1%と い う反 応 も あ る. ⑤ 校 外 指 導 ・交 流 教 育 ・個 人 差 に 応 じ た 教 育 夏 休 み(問41)や 放 課 後(問42)な ど,授 業 時 間 以 外 の 指 導 は ど う だ ろ う か. 夏 休 み に つ い て は,指 導 に 熱 心 だ と 回 答 し た の は,た っ た2名(2.1%)だ け で す べ て の 項 目 の 中 でm評 価 が 低 い.し か も,ほ と ん ど何 も し て くれ な い と 思 っ て い る 人 が24.5 %と 全 体 の1/4に 達 し て い る と い う点 は 見 逃 せ な い.そ して,学 校 に お 願 い で き な い,分 か ら な い,無 回 答 を 合 わ せ る と14.3%に な る. ま あ ま あ だ と思 っ て い る 人 が57.1%で 半 数 以 上 を 占 め て い る. 放 課 後 の 様 子 は ど うだ ろ うか.意 見 が 分 か れ る と こ ろ で,ほ と ん ど何 も し て くれ な い 32.7%,指 導 し て くれ る28.6%,学 校 に お 願 い で き な い22.4%,そ し て わ か ら な い と無 回 答 で 態 度 を 保 留 し て い る 人 が16.4%,と な っ て い る. 心 身 障 害 児 関 係 の 学 校 同 志 の 交 流 は ど うだ ろ うか(問44).あ っ た ほ うが よ い が 機 会 が な い と い う意 見 が 一 番 多 く半 数 近 く を 占 め て い る が(46.7%),そ れ に 次 い で,交 流 の 機 会 が あ る とい う の も1/3(34.7%)ほ ど あ る. 障 害 の な い 子 と の 交 流 は(問45),や っ て い な い と い うの が 半 数 近 く(44.9%)に な っ て い る.ま あ ま あ だ と思 う26.5%,力 を い れ て い る14.3%と い う よ う に,健 常 児 と の 交 流 教 育 を や っ て い る と 思 う人 が 両 方 で4割 ほ ど い る. こ の 調 査 の 対 象 者 で 統 合 教 育 を 受 け て い る 3名 以 外 は,す べ て 特 殊 教 育 諸 学 校 か 特 殊 学 一71一
級 に 在 籍 して い る.そ れ ぞ れ の 学 校 や 学 級 に も よ るが,最 近 は障 害 の種 類 や 程 度,そ して 学 習 能 力 な ど の点 でぱ らつ きが あ り,ク ラ ス 内の 個 人 差 が 大 き くな る傾 向が あ る. そ の よ うに 難 し い環 境 の な か で,先 生 は 学 級 の す べ て の子 ど もた ち の 潜在 的 能 力 を 引 出 す ように公平 な努 力 を して い る と,親 は評 価 し て い るだ ろ うか(問45,問46).全 体 と して 見 れ ぽ,6割 の親 は 先 生 は 公 平 に 子 ど もを 指 導 し よ うと して い る,あ るい は公 平 で あ る と 判 断 して い る.し か し障 害 の 軽 い子 が 中 心 に な りや す い とか,逆 に 障 害 の重 い子 に 手 を 掛 けす ぎ で あ るな ど と不 公 平 感 を 訴 え る人 も2 割 ほ どい る し,残 りの 人 はわ か らな い とか無 回答 で態 度 を保 留 して い る. 2.成 人 の 結 果 ① 教 育 の 場 通 学 し て い た 主 た る 学 校 の 種 類(問9)で あ る が,表 一5に 示 す よ う に,特 殊 教 育 諸 学 校28名54.9%,特 殊 学 級19名37.3%,普 通 学 級11名21.6%の 順 に な っ て い る.7名(13.7 %)に 学 校 の 移 動 が あ っ た の で 実 数 を 上 回 る 数 字 に な る.内 訳 は 特 殊 学 級 と養 護 学 校 の 組 み 合 わ せ が6名 で,普 通 学 級 と特 殊 学 級 の 組 み 合 わ せ が1名 で あ る.学 校 教 育 期 間 を 通 し て 普 通 学 級 だ け だ っ た の は10名(19.6%)で あ る が30歳 代 や40歳 代 に 半 数 が 含 ま れ て い る. し か し 統 合 教 育 を 経 験 した 者 の 割 合 は も っ と 多 く(問10),表 一6に 示 す よ う に 普 通 学 級 で の 学 習 経 験 が あ る者45.1%は,経 験 の な い 者52.9%に 近 い 数 字 を 示 して い る. 入 学 先 の 決 定 に 際 し て,両 親 の 意 見 が 一 致 し た か,あ る い は 大 体 一 致 した と い う結 果 に な っ て い る(問19). ② 教 育 相 談 学 校 と家 庭 と の連 絡 は(問19),半 数 の人 が 連 絡 帳 を使 い,1/3が 電 話,1/4は 親 が 学 校 に 出 向 い て い た.子 ど もを 介 して とか,先 生 の ほ うが 家庭 を訪 問 す る とい うの も1割 前 後 あ る, 担 任 の 先 生 と の 関 係 で あ る が(問20),気 軽 に何 で も相 談 で きた が6割 で,ど う して も 必 要 な場 合 だ け 相 談 した が4割 で あ る. それ な らば,先 生 は心 身 に障害 の あ る子 の こ とを 理 解 して いた か とい う問題 で あ るが(問 39),と て も よ く考 え て くれ た と い う人 が 半 数 で あ るが,特 に30歳 以上 の ほ と ん どが そ う 思 っ てい る のが 特徴 的 で あ る.ま あ ま あだ と 思 った とい うの は 全 体 の1/3程 度 で あ るが, そ の ほ と ん どが29歳 以 下 の 若 い 世 代 に多 い. 障 害 児 に つ い て知 らな い の で は な いか と思 っ た とい う4名(7.8%)も す べ て若 い 人 た ちで あ る.年 齢 が 低 い ほ うが先 生 に対 す る評価 が 厳 しい. 担 任 との 間 で 解決 で きな い問 題 が 生 じた ら ど うす る か とい う質 問 に対 して(問21),そ うい うこ とは 生 じなか った とい う人 が実 に 多 く6割 を越 え て い る.ま た 無 回 答 も多 く両 方 を加 え る と8割 近 くに な る. 学 校 で個 別 に話 し合 った こ と の あ る先 生 は (問22),や は り担 任 が 多 く8割 を 越 えて い る.校 長 と養 護 ・訓 練 の 先 生 も1割 前 後 見 ら れ る.残 りは1,2名 くらい の 者 が 教 頭,教 務,学 年,養 護(保 健 室),教 育 相 談 の各 先 生 を 挙 げ て い る程 度 で あ る。 在 籍 した 学 校 に 教 育 相談 の 先 生 が い た か 否 か と い う問 題 で あ るが(問23),い た とい う の が4割 で 児 童 生 徒 よ りもず っ と多 い.必 要 だ と思 った が いな か った が1割 で,残 りの 半 数 近 くの人 が いた の か ど うか 分 か らな い と答 えて い る. ③ 進 路 指 導 ま ず,学 校(の 先 生)は 児 童 生 徒 の 将 来 に つ い て 見 通 し を 持 っ て い た か(問26)と い う 点 を み て み よ う.見 通 し を 持 っ て い た と 思 う 人 は31.4%だ け で,ま あ ま あ だ っ た と い う人 が33.3%,そ の 時 々 の こ と で 精 一 杯 だ っ た と い う人 と 行 き 当 りば っ た りだ っ た と い う人 を 合 わ せ る と21.6%に な る.分 ら な い と い う人 と 無 回 答 も13.7%あ る. 進 路 指 導 に 力 を 注 い で くれ た だ ろ うか(問 72一
25).一 生 懸 命 だ っ た56.9%が,ま あ ま あ だ っ た33.3%を 上 回 っ て い る. 関 係 機 関 と 連 絡 を 取 っ て くれ た だ ろ うか (問26).必 要 に 応 じ て 取 っ て くれ が6割 で あ っ た が,親 ま か せ で あ っ た と い う の も7 .8 %出 て き て い る し,わ か ら な い と無 回 答 を 合 わ せ る と3割 に な る. 連 絡 を 取 る だ け で な く,先 生 は 関 係 機 関 に 足 を 運 ん で く れ た だ ろ う か(問27).6割 は 気 軽 に 出 向 い て くれ た と 答aて い る が ,必 要 だ と 思 うが そ うい う こ と は な か っ た と い う 人 も 僅 か で は あ る が7.8%見 られ る.こ の 間 で も 約3割 の 人 は わ か らな い か 無 回 答 で あ る. 問25,問26,問27,に 一 貫 し た 傾 向 は ,少 な く と も6割 の 人 は 学 校 は 進 路 指 導 に 熱 心 で あ っ た と考 え る が,残 りの4割 は 積 極 的 に 評 価 して い な い. ④ 教 育 内 容 と 指 導 基 本 的 な 生 活 習 慣 は(問28),半hで ,力 を 入 れ て 指 導 し て くれ た と い う人 と,ま あ ま あ だ っ た と い う人 に 分 か れ る. 国 語 や 算 数(数 学)な ど の 学 習 面 に 関 し て は(問29),力 を 入 れ て 指 導 し て くれ た と思 う 人 は 全 体 の1/4だ け で,ま あ ま あ だ と い う 人 も4割 で あ る.指 導 が 足 りな か っ た とは っ き り表 現 して い る 人 が1割 以 上 い る し,逆 に 読 み 書 き 算 数 は 必 要 な か っ た と い うの も1割 ほ ど い る. そ れ で は 図 工(美 術)や 音 楽 な ど将 来 の 趣 味 活 動 に 繋 る よ う な 教 科 に つ い て は ど う だ ろ うか(問30).ま あ ま あ だ と い うの が1/3で あ る.力 を 入 れ て 指 導 し て くれ た と い う人 と , わ か ら な い と 無 回 答 を 加 え た 人 が,そ れ ぞ れ1/4つ つ い る.指 導 が 足 りな か っ た と い う 人 も1割 い る. 運 動 や 体 育 な ど 身 体 を,,.る 指 導 に つ い て は(問31),力 を 入 れ て い た と 思 う人 が6 割 も い て,国 語,算 数(数 学),図 工(美 術), 音 楽 に 比 べ て 評 価 が 高 い.ま あ ま あ だ と 思 う 人 も 全 体 の1/4い る. 実 際 の 家 庭 生 活 に 役 立 つ よ う な 洗 濯,食 事 の 支 度,掃 除 な ど の 指 導 を 学 校 は し て くれ た か と い う と(問32),力 を 入 れ て 指 導 し て く れ た と い う人 と,ま あ ま あ だ っ た と い う人 が そ れ ぞ れ1/3つ っ い る.残 り の1/3を ,指 導 が 足 り な か っ た と,わ か ら な い(無 回 答 を 含 む) と で 分 け る よ う な 形 に な っ て い る .必 要 な い と い う人 も2名 だ け い る . 潜 在 的 な 能 力 を 発 揮 で き る よ う な 指 導 に つ い て も(問33),こ れ と 似 通 っ た 傾 向 が 見 ら れ,力 を 入 れ て 指 導 し て くれ た と 積 極 的 に 評 価 し て い る 人 と,ま あ ま あ だ と い う人 が そ れ ぞ れ1/3つ つ い て,残 り の1/3を,や っ て な か っ た と,わ か ら な い(無 回 答 を 含 む)と い う 人 で 分 け て い る. 学 校 行 事 に な る と(問34),ち ょ う ど よか っ た と い う 人 が6割 い る が ,楽 し め る 行 事 が も っ と ほ しか っ た と 思 う人 も 全 体 の1/4い る.学 校 行 事 を 減 ら し て 学 習 面 に 力 を 入 れ て ほ しか っ た と い う人 は2名 だ け で あ る. 性 教 育 に 関 し て は(問35),圧 倒 的 に わ か ら な い と か 無 回 答 が 多 く,両 方 で 半 数 に 達 し て い て,判 断 に 困 った 様 子 が うか が え る . 一 応 学 校 は 指 導 して くれ た と い うの は 全 体 の 1/3だ け で あ る.指 導 の 必 要 性 が あ る の に 全 く して くれ な か っ た と い う の も1割 を 上 回 っ て い る.学 校 に お 願 い で き な い と 思 っ た 人 も 2名 だ け い る. 女 子 の 生 理 に 関 し て は(問36),女 子 の 人 数 が22名 と 少 な い の で は っ き り し た こ と は 分 ら な い が,そ の 内 訳 は 次 の よ う に な る . 学 校 で 処 置 や 指 導 を し て くれ た9名,自 分 で 処 置 で き た7名,生 理 の 時 は 学 校 を 休 ん だ こ と が あ る2名,先 生 に 頼 め る こ と で は な い1名,わ か ら な い(無 回 答 を 含 む)3 名 と な っ て い る.介 助 が 必 要 だ が し て くれ な か っ た と い う回 答 は な か っ た.し か し先 生 に 頼 め な い と か,生 理 の 時 は 学 校 を 休 む と い う の は 気 に な る 回 答 で あ る が,そ の3名 の 障 害 は 精 神 遅 滞 で あ る. 先 生 は 児 童 生 徒 に 言 葉 掛 け を し て くれ た だ ろ うか(問37).充 分 だ っ た が4割 で ,ま あ ま あ だ っ た と,わ か ら な い(無 回 答 を 含 む) 73一
が3割 つ つ で あ る.少 な か っ た と い う人 は1 名 だ け で あ る. 障 害 に あ っ た 教 材 や 教 具 を 工 夫 し て くれ た だ ろ う か(問38).熱 心 だ っ た と 積 極 的 に 評 価 し て い る 人 が 全 体 の1/3で,ま あ ま あ だ と い う 回 答 と,わ か ら な い(無 回 答 を 含 む)と い う の が そ れ ぞ れ,ま た 全 体 の1/3 つ つ に な っ て い る.努 力 し て い な か っ た と い う人 が2名 い る. 自 立 で き る よ う に 体 験 学 習 の 機 会 を 学 校 は つ く っ て くれ た か と い う質 問 に 対 し て(問 40),半 数 は つ く っ て くれ た と 答 え て い る. しか し必 要 だ と 思 っ た が 機 会 が な か っ た と い う人 と,学 校 に お 願 い で き な い と 思 っ た 人 と を 合 わ せ る と3割 近 くに な る. ⑤ 校 外 指 導 ・交 流 教 育 ・個 人 差 に 応 じ た 教 育 児 童 生 徒 が 学 校 の 建 物 の 中Y'い る 以 外 の 時 間 の 指 導 は ど うだ った だ ろ うか.そ の 大 き な も の は 夏 休 み(問41)と 放 課 後(問42)で あ る. 夏 休 み に 関 し て は 一 生 懸 命 だ っ た13.7%, ほ と ん ど 何 も して くれ な か っ た15.7%,わ か ら な い(無 回 答 を 含 む)13.7%が 同 じ く ら い で,残 りは ま あ ま あ だ と思 っ た と反 応 し て い る. 放 課 後 に つ い て は 夏 休 み よ り は い く ぶ ん 評 価 が 高 く.指 導 し て くれ た と い う人 が4割 で あ る が,ほ と ん ど 何 も し て くれ な か っ た と い う人 とわ か ら な い(無 回 答 を 含 む)と い う人 が そ れ ぞ れ 全 体 の1/4つ つ で あ る. 心 身 障 害 関 係 の 他 の 学 校 と の 交 流 状 況 は ど うだ っ た だ ろ うか(問43).あ っ た と い う回 答 と,あ っ た ほ うが よ い と 思 っ た が な か っ た と い う回 答 が ほ ぼ 同 数 で,3割 つ つ で あ る. 残 りは,必 要 な い と 思 っ て い た13.7%,わ か ら な い25.5%と な っ て い る. 健 常 児 と の 交 流 の 機 会 は(問44),力 を 入 れ て い た と い う回 答 が13.7%で あ る の に 対 し て,や っ て い な か っ た と い う否 定 的 な 回 答 が 31.4%も あ る.そ の 中 間 の ま あ ま あ だ った と い う 人 は25.5%で あ る.わ か ら な い と い う人 も 同 じ く ら い の27.4%で あ る. 養 護 学 校 や 特 殊 学 級 な ど に 在 籍 し て い た 人 に つ い て,障 害 の 程 度 に よ っ て 先 生 の 扱 い が 違 っ た か ど うか に つ い て 尋 ね て い る.ま ず 普 通 学 級 だ け し か 経 験 な い10名(19.6%)は 該 当 し な い と い う こ と で 除 外 し,残 りの8割 に つ い て 見 る. そ の う ち で 半 数 近 くの 人 は,す べ て の 子 を 公 平 に み て い た と か,あ る い は 公 平 に し よ う ど して い た と 判 断 して い る.し か し7名 は 障 害 の 軽 い 子 が 中 心 に な りが ち で あ っ た と 思 っ て い る し(問45),矛 盾 し て い る よ う で あ る が 他 の 質 問 項 目(問46)で7名 が,ど う し て も 障 害 の 重 い 子 に 手 を か け る と思 っ た と回 答 し て い る.ま た10名 強 の 人 た ち は,ど う で あ っ た か わ か ら な い と 回 答 し て い る. 〔4〕 考 察 最 終 的 に 資 料 と して使 用 した の は 児童 生 徒 49名 と成 人(18歳 以 上 の社 会 人)51名 で あ っ た.こ れ ら100名 は,心 身 障 害 を 持 ち,か つ 自宅 に住 む 地 域 の生 活 者 で あ る,と い うふ た つ の共 通 点 を もっ てい る.児 童 も成 人 も台 東 区立 の福 祉 会 館 を核 と して 連 係 を 保 って い る 人 た ち で,年 齢,障 害 の 種 類 や 程 度,学 校, 家族 環 境 な ど多岐 に渡 り,そ の意 味 では 幅 広 い 人 た ち に 調査 に応 じて もら えた. 1.教 育 の 場 をめ ぐる諸 問題 ① 子 ど もに適 した 学校 の選 択 と壁 年 齢 的 に は 小 学 生 か ら40代 ま で,人 数 は 20代 が一 番 多 く,次 いで 小 学 生 で あ った. 在 籍 の 学校 も様 々 で あ った.特 殊 教 育諸 学 校 が も っ と も多 く,そ の なか で も養 護 学 校 が ほ とん どで あ るが,児 童 生 徒,成 人共 に盲 学 校 と聾 学 校 が 各1名 つつ い る.養 護 学 校 が 多 い とい って も,特 定 の学 校 に 限定 され て い る わ け で は な い.次 い で特 殊 学 級,そ して普 通 学 級 で 統 合 教 育 を 受 け て い る(い た)者 も含 まれ て い る. た だ し純 粋 な統 合 教 育 経験 者 が,児 童 生徒 r l`3
よ りも成 人,そ して 特 に30代 や40代 に 多 い の は,こ の 人 た ちが 学 校 教 育 を 受 け た 頃 は,養 護 学 校 そ の ものが 少 な か った の で は な い か と 思われ る 。例 えぽ,現 在40歳 の人 が中学 を卒 業 した頃 の 昭和35年 の 養 護 学校 在 籍 者 数 は 現在 の1/10だ っ た し,養 護 学 校 自体 も全 国 で43 校 とい う統 計 的 数 値 か ら も推 測 され る. しか も成 人 と児 童 生 徒 の 障 害 の 種類 や 程 度 に大 き な差 が な いの に,成 人 の半 数 近 くが 統 合 教 育 の 経 験 を持 っ て い るが,児 童 生 徒 の 場 合 は1割 で あ る点 が異 な る. 今回 の 調 査 では 年齢 が 下が る ほ ど養 護 学 校 の在 籍 者 あ るい は在 籍 して い た 人 が 多 くな っ て い る.最 近 に な るほ ど,障 害 の 種 類 や程 度 に よる教 育 の場 の分 類 が 進 ん だ 結 果 だ ろ う. 逆 に言 え ぽ,統 合 教 育 の機 会 が 閉 ざ され る危 険 性 もあ る. 重 度 の運 動 機 能 障 害 のた め に 車 い す を 使 用 し,普 通 学 級 で教 育を 受 け て い る小 学 生 男子 の 場 合 は,「 学 校 に 何 か を 要 求 す る と,本 当 は養 護 学 校 に行 く子 を 普 通 学 校 に 入 れ て あ げ て い るの だ か ら,親 も子 も頑 張 って や って, 出来 な い の な ら養 護 学 校 に 行 くべ きで あ る, と言わ れ るの で何 も言 えな い 状 態 で あ る.身 体 的 な障 害 が あ って も知 能 が 普 通 の 子 ど もに 対 して は,介 護 な ど親 の 負 担 な しに 自然 に教 育が 受け られ るよ うな 仕 組 を 考 え て ほ しい.」 と親 は 訴 え て い る.さ らに,「 例 え ば 副 担 任 を置 くとか,介 護 者 を 付 け る とか してほ しい.」 と言 って い る. 北 欧 諸 国,イ ギ リスそ して ア メ リカ とい っ た先 進 国 の 多 くが,こ の母 親 が 提 言 す る よ う な解 決 策 は もち ろ ん の こ と,身 体 的 な 障 害 児 に対 して統 合 教 育 の総 合 的 な 援 助 を 試 み て い る現 状 を知 れ ぽ,こ の要 求 は 当 然 だ と さえ 思 う.そ れ を親 子 の努 力 で 補 え とい うの で は 教 育制 度 の壁 を感 じな い訳 に は い か な い. しか し見方 を変 え て法 律(学 校 教 育 法,施 行 令,第22条 の2)を 盾 に 取 るな らぽ,受 け 入れ 校 側 の言 い分 も筋 が 通 って い る.養 護 学 校 が た った5校 しか なか った 昭 和28年 当時 の 法 律 が,638校(昭 和60年)に な った現 在 も そ の ま ま活 用 され て い るた め に現 状 に そ ぐわ な くな った と解 釈 され る.こ の よ うな 矛 盾 の 狭 間 で障 害 児 自身 そ して 親 が,そ して 多 分, 教 師 も同 様 で あ ろ うが,三 者 が苦 悶す る事 態 は異 常 で あ る. 養 護 学 校 義 務 化 は 不 就 学 児 童 を な くす の に は役 立 った が,統 合 教 育 へ の 配 慮 は忘 れ られ た.重 度 障 害 児 や 重 複 障 害 児 の 教 育 の 充 実 と 同 時 に,物 理 的 お よび 人 的 な 環 境 を整 え る こ とに よ り,統 合 教 育が 可 能 な 児 童 生 徒 へ の 援 助 の た め の レー ル を敷 か な くて は な らな い. 教 育 を根 幹 か ら動 か す 問 題 で あ る. 注 目に値 す るの は,30代 以 上 の ほ とん どの 人 が,教 育 の場 の違 い に関 係 な く,先 生 は 心 身 に障 害 の あ る子 ど もの ことを よ く考 え て く れ た と評 価 して い る とい う事 実 で あ る.養 護 学 校 が 増 加 し教 育 の場 も多 様 化 し,施 設 や 設 備 も整 って きた はず の年 代 に シ ビ アな 評 価 が な され て い る理 由 は何 で あ ろ うか.当 時 の 個 々 の教 育 の状 況 に つ い て知 る 由 もな い が,心 の問 題 が 大 き い の で は なか ろ うか. ② 学 校 の 選 択 と通 学 時 間 子 ど もの 障 害 を 考 慮 し,潜 在 的 な能 力 を発 揮 で き る よ うな 学 校 に在 籍 させ た い.こ の願 い を あ る程 度 満 た し,児 童生 徒 に合 っ た学 校 を 選 択 す る と い うこ とに なれ ぽ,地 元 で の達 成 が 難 しい 場 合 も多 い.特 に 台 東 区 内 に は盲 学 校 や 聾 学 校 は もちろ ん の こ と,養 護 学 校 も 1校 もな い し,特 殊 学 級 も中 学 に な る とた っ た1校 に 置 か れ て い るだ け で あ る. 自 由 記 述 の な か で,「S中 学 校 に1ク ラ ス だ け で,生 徒 が だ んだ ん 増 え て い る状 態 な の で,も うひ とつ くらい増設 して いた だ きた い.」 とい う声 が 聞 か れ る. 自閉傾 向 のあ る中度 精神遅 滞 で特殊 学級 に在 籍 す る小 学 生 男 子 の 親 は,同 様 に,「 台東 区 に は 中 学 の 特 殊 学 級 は1校 しか な く,ど の障 害 者 も一 緒 な の で 障 害 に 応 じて 区別 して教 育 して ほ しい.」 と言 って い る. この よ うな 状 況 で あ る と,子 ど もに合 った 学 校 に 通 学 す るに は,時 間 をか け て遠 方 ま で 75一
表 一7年 齢 別 にみ た通 学 時 間(児 童 生 徒) 通学時間 年 齢 30分 未満 30分以上 1時 間 未 満 1時 間 以 上 不 明 小 学 生 7 10 4 0 中 学 生 3 7 5 3 高 校 生 2 6 1 1 合 計 (%〉 (24.5)iz 23 (46.9) 10 (20.4) 4 (s.i) 表 一8在 籍学校別 にみた通学時 間(児 童 生徒)
遭
30分 未満 30分 以上 1時 間 未 満 1時 間 以 上 不 明 盲 ・ 聾 ・ 養 護 学 校 3 18 8 4 特 殊 学 級 6 5 2 0 普 通 学 校 3 0 0 0 合 計 (%〉 12 (24.5) 23 (46.9) 10 (20.4) 4 s.i) 行 か な くて は な らな い とい う事 態 が生 じて く る.表 一7と 表 一8は 通 学 時 間 を示 す が,片 道30分 以 内 は 全 体 の た った1/4だ け で,1時 間 以 上 が1/5も い る.大 変 な こ とで あ る. 養 護 学 校 に 通 う運 動機 能 障 害 の 小学 生 男子 の親 は,「 先 生 が と て も よ く子 ど もの 様子 を 把 握 して い て安 心 して い るが,通 学 片道1時 間 は 子 ど も に と っ て 大 変 な負 担 で あ る.」 と 学 校 の 教 育 には 満 足 して も,通 学時 間 の長 さ を 歎 い て い る内 容 に 端 的 に 示 され て い る. 路 線 バ スや 電 車 を 使 って母 親 が 付 き添 い, 武 蔵 野 市 に あ る特 殊 学 級 まで 片道1時 間10分 掛 け て 通 学 して い る 自閉 症 児 の 親 は,「 今 の 教 育 が 子 ど もに合 って い る し,子 ど もは進 歩 して い る と感 じて い るが,学 校 が 遠 い の で近 くに 同 じ機 関 が あれ ぽ と思 う.」 と述 べ てい る. 前 の ケ ー ス同 様 に,学 校 教 育 に対 す る満 足 感 は あ るが,問 題 は 遠 距離 通 学 で あ る.し か も この 児 童 は,母 親 の 付 き添 いが あ っては じ め て,障 害 に あ った 教 育 が受 け られ る とい う の が現 実 で あ る. 2.発 達 を援 助 す る 学 校 と家庭 の 協 調 ① 日常 的 に活 用 す る連 絡 帳 学 校 と家 庭 が 意 志 の 疎 通 に 努 力 し,両 者 が 一 貫 した 方 針 で子 ど もの 成長 や 発 達 を援 助す る姿 勢 は 重 要 で あ る.学 校 と家庭 との 連絡 に 「連 絡 帳 」 の使 用 者 は 児 童生 徒 の9割 近 く, 成 人 の半 数 近 くで あ るが,こ れ を 有 効 に使} ぽ,教 育を 円滑 に進 め る潤 滑 油 と して の 役 割 を担 わ せ る こ とが で き るだ ろ う. 区 内 の福 祉 作 業 所 で 働 く軽 度 の 精 神 遅 滞 で 20代 の 男 性 の 親 は,「 学 校 を離 れ 先 生 か ら遠 の き,親 子 だ け にな り,子 ど もが 社 会 で つ ま づ き,さ あ ど うし よ うか と思 った 時,連 絡 帳 を読 み返 す.」 と言 って い る.「 先 生 は一 般 社 会 の 中 に解 け こん で生 活 す る こ と の大 切 さを 奨 励 され,子 ど もを 励 ま しなが ら親 も力 付 け て 下 さ った よ うに思 う.連 絡 帳 は,そ うい う 意 味 で も大 切 な心 の掛 け 橋 で あ った.自 信 を つ け て や って き た こ とを思 い 出 し,先 生 の有 難 み が 身 に しみ る.」 と続 け て い る. ② 学 校 教 育 に対 す る満 足 の度 合 表 一9は,直 接 的 に子 ど もの教 育や 指 導 に 関 す る調 査 項 目を取 り出 し,児 童生 徒 と成 人 の各hに つ い て 肯定 的 に 回 答 した 率 を表 わ し てい る.図 一1は それ を グ ラ フに した もの で あ る.児 童 生 徒 の親 が 高 い評 価 をす る指 導 内 容 の ベ ス トス リーは,学 校 行 事,体 験 学 習 の 機 会,そ して 身体 をxる 指 導 で,評 価 の低 い ワー ス トス リーは 夏 休 み の指 導,健 常 児 と の交 流 教 育,将 来 の 見通 しで あ る.成 人 のベ ス トス リーは,先 生 に気 軽 に相 談,関 係 機 関 に 出向 い て くれ る,学 校 行 事 で あ るが,評 価 が 低 い項 目は,夏 休 み の指 導 と健 常 児 との交 流 教 育 くらい で あ る. 全 体 と して 見 れ ぽ成 人 の ほ うが学 校 教 育に 対 す る評 価 は 高 く,児 童 生 徒 の ほ うが低 い傾 向 が あ る.児 童生 徒 が 成 人 を上 回 る とい うの は,基 本 的生 活 習 慣 の指 導,図 工(美 術)や 音 楽 の指 導,身 体 を 鍛 え る指 導,学 校 行 事, 体 験 学 習 の機 会,障 害 児 関 係 の学 校 同 志 の 交 流 教 育 の6項 目で あ る. 76一表 一9 学校の指導内容 に対す る積極的評価の率 指 導 内 容1問 の番号 児童生徒 成 人
1・鰤
先讎 何でも気翻
糺 一(成
腿
去吻 覿
以下蟹 剛
睡
51.0 60.8 2・ 子 ど もの褓 につし覗 通 しを もって埀旨導 してい るi問24 :一 31.4 3.進 路 指 導 に一 生 懸 命 で あ る 問25 32.7 56.9 、.腰 に応 じて関係機関と醗 輙 。てくれるi齲 51.0 62.7・
・
一
鵲 一
醺
24.5 60.8 6の をい纏 本的姓 活習齣 囀 をしている1問28 55.1 45.1 7.力 を いれ て 国語 や 算 数(数 学)な ど学 習 面 の指 導 を して い る 問29 20.4 27.5 、.力 を、赦 図工(美 術)や 音 楽な ど将来の趣味につな、鰍 科 の指導 を 、ている}問,。 42.9 25.5 ,.加 罐 動や轍 ど躰 をきたえる指導を、ている 罵 61.2 56.9 10.洗 濯,食 事 め支 度,掃 除 な ど家 庭 生 活 に 役 立 つ 内 容 の指 導 に 力 を いれ て い る1問32 32.7 33.3 、.能 が 辮 できる、う糲(例,飜.訓 徽 ど特嬲 旨導)吻 、報 いる1齲 28.6 39.2 12.行 事の欟 ち ・うどよい 陰 79.6 :: 1砲 黼 駈 男女交際な どにつしや 応指導 して くれているi問35 20.4 33.3 14.担 任 の 先 生 の 子 ど もへ の 言 葉 掛 け は 充 分 で あ る 問37 24.5 39.2 、研 どもの障 害にあ。燉 材嫐 具の工夫に熱 心であ る1問38 :. 31.4碗 臓 一
一
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40.8 51.0 17.自 立 の た め の 生活 体 験 学 習 の 機 会 を つ くって くれ て い る 問40 77.6 54.9 、暖 休み中の子 どもの鱒 に一生懸命であ るi問41 4.1 13.7轍 課黼 宅一
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28.6 41.2 20.障 害 児 関 係 の 学校 との 交 流 の 機 会 を つ くって い る 問43 34.7 29.4 21.常 児との交灘 加 艇 いる.糒 14.3 137 (数字は%を 示す) 昭和60年 代 に 入 り,54年 度 か ら の養 護 学 校 義 務 化 も よ うや く定 着 し(東 京 都 は 独 自に 昭 和49年 度 か ら実 施),特 に養 護 学 校 では 障 害 の重 い 児 童 生 徒 が 多 くを 占め る よ うに な り, 学 習 内 容 も基 本 的生 活 習 慣 の 指 導 の他 に,図 工,音 楽,体 育 な どの教 科 が 中 心 に な り,そ れ に学 校 行 事 や体 験 学 習 の 機 会 が か ら んで き て い るの だ と解 釈 され る.対 象 者 に養 護 学 校 の在 籍 者 が 多 く,こ の傾 向を 親 は敏 感 に感 じ 取 って い る し,こ れ らす べ て の 教 育内 容 が, 特 に障 害 の 重 い子 ど もの将 来 に とっ て重 要 で あ る. ③ 学 校 教 育 に 必要 な将 来 の見 通 し と障 害 児 理 解 教 育 が 学 校 の内 部 で行 わ れ る傾 向が 強 ま っ て きた の では な い だ ろ うか.と い うのは,成 人 で 高 い 評 価 を 得 て い る項 目で,関 連 機 関 に 先 生 が 出 向 くとい う評 価 が 児 童 生 徒 で極 端 に 落 ち て 半 分 以 下 に な って い るか ら であ る. しか も将 来 に対 す る見通 しを学 校(の 先 生) が も って い るか とい う と,成 人 で もそ れ ほ ど 高 くは な く3割 程 度 で あ る のに,児 童 生 徒 で は一 層 低 くな って2割 を 下 回 って い る.こ れ は 由 々 し き問題 を含 ん で い る.学 校 の 側 に 将 来 の 見通 しが な い,あ る いは 見 通 しを 持 って い て も親 に伝 わ って い な い と推 測 され るか ら で あ る.学 校 の先 生 は 障 害 児 教 育の 専 門 家 で あ る か ら,子 ど もの将 来 の見 通 しを 持 ち,学 校 教 育 とい う粋 の 中 でそ れ を 達 成 す るた め に は現 在 何 をや らな くては いけ な い か,何 が で き る か を決 定 し,そ れ を 親 に 伝 え な くて は な らな い.い ず れ か の点 で努 力 を 怠 って い るの で は な いだ ろ うか. 担 任 の先 生 が 障 害 児 を 理 解 して い る と思 う 人 の 率 も成 人(1/2)よ りも児 童 生 徒(2/5) の ほ うが 低 くな って い る. も ち ろん 理 解 あ る先 生 へ の感 謝 も示 され て お り,先 生 の障 害 児 に対 す る理 解 の有 無 は, 子 ど も と親 に と って は大 きな違 い であ る. 77図 一1指 導内容に対す る積極的評価 の率 中度 の精 神 遅 滞 の 中 学 生 男 子 の 親 は,そ の 違 いを 人 との巡 り合 い と して と らえ て い る. 「小 学 校 は 区 立(特 殊 学 級)で 色 々な面 で不 満 が 多 か った が,A学 園 の 養 護 学 校(私 立) へ 行 っ てか らは,担 任 の 先 生 が 子 どもを第 一 に考 え て信 念 を 持 って 指 導 して くだ さ るの で, 親 も先 生 を信 頼 で き る し,子 ど も も少 しつ つ で あ るが成 長 して い る.人 との巡 り合 い だ と 痛 感 して い る.」 す で に養 護 学 校 を卒 業 した20代 で,中 度 の 精 神遅 滞 の 女性 の親 は,同 様 の こ とを 経 験 と し て 次 の よ うに 述 べ て い る.「 小学 校 の先 生 は 何 も して くれ ず,進 学 につ い て も親 が 頼 ん で や っ と中 学 に 入学 で き た.中 学,高 校 で す ば ら し く伸 び た.教 育 の 大 切 さを 知 り,小 学 校 を転 校 させ れ ぽ よか った と思 い,子 ど もに 可 哀 想 な思 い を させ 親 も反 省 して い る.学 校 は都 立 のS養 護 学 校 で,今 で も親 子 旅 行 や親 子 会 食 に参 加 し,先 生 方 との 交 流 が あ る.小 学 校 の時 に字 を 教 えて お け ぽ 能 力 も あ った の に と胸 が痛 む.」 しか し,「 子 ど も に と って 最 高 の環 境 だ と は 思わ な いが,担 任 に も恵 まれ,学 校 で も受 け 入れ られ て い る様 子 で,現 在 の 学 校 を 選 ん で よ か っ た と思 って い る.」 とい うよ うに, 満 足 の 意 を表 わ して い る例 もあ る.こ の よ う な 人 が 児 童生 徒 の2/5を 占め て い る. 関 係機 関 に 出 向 い て くれ るか ど うか,見 通 一78一
しを持 って い るか ど うか,そ して障害 児 の理 解 とい う3点 に つ い て,さ らに 自由記 述 か ら親 の声 を拾 って み よ う. 精 神 遅 滞 の 程 度 が最 重 度 で,運 動 機 能 の障 害 もあ る中 学 生 の 女子 を もつ親 が,次 の よ う に 述 べ て い る.「 養 護 学 校 の重 度 化 に伴 な い 卒 業 後 の進 路 が 大 きな課 題 に な っ て い る.卒 業 年 を 抱 え た 担 任 が 動 い て くれ て い るが,進 路 指 導 の 専 門 教 員 を配 置 して ほ しい.」 また,重 度 の運 動 機 能 の 障 害 を もつ 小 学生 男 子 の親 は,「 言 語 訓 練 の先 生 が転 勤 した あ との 補 充 が つ か な くて 困 って い る.障 害 が 重 度 化 す るな か で訓 練 や 教科 の先 生 な ど人数 の 確 保 が 大 切 で あ る.」 と言 って い る. 指 導 者 の 多 面 的 か つ 統 合 的 ア プ ロ ーチ の必 要 性 を 指 摘 して い る. これ らは 養 護 学 校 に在 籍 す る児 童 生 徒 の親 の 意 見 で あ るが,特 殊 学 級 に な る と教 師 の質 に つ い て 深 刻 な 問題 を抱 え て い る場 合 が あ り, 次 の よ うな 批 判 が 出 て くる.「 新 し く入 った 先 生 な の か 子 ど もの様 子 を しっか り掴 も う と し な い し,機 敏 な 行 動 が 取 れ な い.」 と,特 殊 学 級 に通 う軽 度 の精 神 遅 滞 の小 学 生 男 子 の 親 は述 べ て い る. や は り特 殊 学 級 の 小 学 生 の 親 で あ る が, 「卒 業 後 の進 路 に つ い て も学 校 は き ち ん と相 談 に の っ て ほ し い.」 と見 通 しの な さ,そ し て 指導 の不 充 分 さを は っ き り指 摘 して い る. 20代 に な る 軽 度 の 精 神 遅 滞 の 男 性 の 親 は,特 殊 学 級 に在 籍 した 頃 を 振 り返 っ て, 「特 殊 学 級 の先 生 に は真 剣 に取 り組 んで い る 先 生 とそ うで な い先 生 との 差 が あ りす ぎ る. 特 殊 学 級 を担 任 す る先 生 は 専 門 の 教 育 を 受 け て きて ほ しい.何 の予 備 知 識 もな しに 特 殊 学 級 に来 た 先 生 も気 の毒 だ が,先 生 の 一 言 で 落 ち込 ん で し ま う子 ど も もい る.先 生 が ど うせ 子 ど もは 分 か ら な いだ ろ うと思 うこ とで も, 子 ど もの ほ うは 分 か って い る もの で あ る.」 特 殊 学 級 の場 合 は,学 校 内 で特 殊 学 級 と普 通 学 級 の 教 師 の相 互 交 換 に よる 指導 が 日常 的 に な され て い る と ころ は少 な く,特 殊 学 級 の 教 育 は 教 師 の 指 導 技 術 や 人格 に影 響 され る傾 向が あ る.密 度 の濃 い現 任 研修 の 必 要 性 な ど 多 くの課 題 が あ る. ④ 夏 休 み 指 導 にみ る学校 教 育 と家 庭 の連 係 の欠 如 す べ て の項 目の 中で 一 番低 い評 価 を 示 した 夏 休 み の指 導 にふ れ て み よ う.一 般 の 小 ・中 学 校 で も林 間 学 校 や 臨 海 学校,プ ール 指 導, クラ ブ活 動 が 実 施 され,夏 休 み が 有 効 に利 用 され て い る.心 身 障 害 関 係 で も 同 様 で あ る べ き な の に,夏 休 み の 指 導 に 熱 心 だ とい う のが 児 童 生 徒 のた った4.1%,成 人 の13.7%だ け とい う低 い数 字 を ど う解 釈 す れ ば よ いだ ろ うか.夏 休 み は 学 校 が 教 育 活 動 か ら解 放 され, 子 ど もを 家 庭 に任 せ る期 間 で は な い の だ か ら, 夏 休 み だ か ら こそ で き る教 育 活 動 を 考}る べ きで あ ろ う.も ちろ ん 学校 に よ って は 素 晴 ら しい 使 い か た を して い る と ころ もあ ろ うが, い か ん せ ん数 値 が 低 過 ぎる. 重 複 障 害 児 で 小 学 生 の親 は 「夏 休 み の40日 は 私 に と って長 い.昨 年 は教 師 と父母 が 協 力 して 『夏 の 学 校』 とい うのが 週1回 あ ったが, 今年 は 何 故 か な くな って しま った.い ろ い ろ な企 画が 必 要 だ と思 う.」 と述 べ て い る. ⑤ 模 索 中 の性 教 育 ・交 流 教 育 ・校 外 指 導 等 ア ンケ ー トに入 れ た 項 目の 内 容 は,全 て 学 校 教 育 の場 に お い て大 切 で あ る と考 え る.そ れ ぞ れ の重 点 の掛 け か た は 個hの 児 童 生 徒 に よ っ て違 いは あ る に して も,人 生 の 基礎 を形 成 す る時 期 に 無 いが しろに で きな い事 柄 で あ る. そ こで 現在 模 索 して い る教 育 内容 は何 であ るか を 検 討 す る た め に,回 答 の うち で,「 指 導 して くれ な い 」,「学校 に お願 い で き な い」, 「わ か ら な い(無 回 答 を 含 む)」 に 回答 した 人数 の 率(%)を 児 童生 徒,成 人 の別 に 出 し て み た.す な わ ち 「よ く指 導 して くれ る」, 「まあ まあ指 導 して くれ る」,「そ の指 導 は 必 要 な い」 とい う人 を除 いた 人 数 の 率 で あ る. 結 果 は表 一10と 図 一2に 示 す. 79一