中学校社会科歴史的分野における重層的な解釈活動を取り入れた授業の開発:―生徒の主体性の発揮を目指して―
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(2) 対象をr時代の性格・本質」「時代像」とする。. 選択した言 葉. 第3章では、子どもが「時代の性格・本質」「時 代像」を「解釈」「説明」する「解釈活動」を取り入 れた授業を考察した。授業において、rマンダラート」. 解釈した「時代像」. 評 価. 正倉院の宝 第 2. 時. (図1)を活用した「時代の本質・性格」r時代像」. 物、大仏、東 大寺、聖武天 皇、行基、鑑 真、国分寺、. 大仏ができ、国分寺・国分尼寺も. できたりして仏教を信仰した時. ○. 代. 国分尼寺. をr解釈」r説明」させる活動を取り入れた。また、 その評価基準は、複数の歴史的事象問の関連を問う. 第 3. 知識(r分析的知識」r説明的知識」)を形成する子ど. 時. 平安京、桓武 天皇、蝦夷、 摂関政治、藤. 原道長. 国司の不正をとりしまり、農民に. とって少しでも楽になりはじめ た。道長が栄え天皇のおじいさん となり、関白と摂政になる。摂関 政治が始まる。. O. もを「○」、断片的で、印象にとどまった子どもを「△」 とする。. やはりまだ世の中は荒れていた。. 最澄・天台. 病気や飢えで国が混乱している. 第 5. 宗、空海・真 言宗、浄土信. 時. 仰、国風文. 時、最澄が天台宗を、空海が真言 宗を広め、浄土信仰も広がり、仏 教が盛んになった。国風文化が広 まったのはなぜなのか、そして誰 が広めたのか気になります。. 化、かな文字. 図1:「マンダラート」. ○. 図2:Fが「解釈」「説明」した毎時の「時代像」. 第4章では、子どもが、「マンダラート」を活用 して、形成したr時代の本質・性格」r時代像jの分 析と、そこからの考察を行った。そして、実習を振 り返り、反省点を抽出し、授業内容および時代像の 解釈活動への指導法に対して改善を施す。. (3)実践上の課題等を踏まえ、解釈活動を促す方法. としてのrマンダラート」の内容を改善し、時代像 を解釈させる際の戦略を踏まえた形で再提案できた こと。. 「マンダラート」利用に一定の効果が認められた. w 本研究の成果と課題. ため、単元構成を含めてその改良を行った。具体的. 本研究の成果は,以下の3点である。. には、時代像よりの小さいスケールの事象を解釈さ. (1)生徒の学習に対する主体性を促す学習活動と. せることを繰り返しながら解釈を繰り返させ、最終. してr解釈活動」を設定し、その活動を組み込んだ. 的に時代像にたどり着かせるという単元構成、およ. 中学校社会科歴史的分野の学習指導案を開発・実践 したこと。. び抽出したキーワードが解釈により直接的に利用さ れるよう、紙面上の工夫を行った。. (2)生徒の学習に対する主体性を促す学習活動と して「解釈活動」において、「マンダラート」でキー. ワードとして書き留めた歴史的事象を、r時代像」の 「解釈」「説明」の際に利用した子どもは、複数の歴. 史的事象間の関連を捉え、「分析的知識」を導く傾向. 今後の課題は、以下2点である。 (1)「主体性」の概念規定についてさらに精査するこ. と。そのような捉え直しの中から宇佐美寛がいう「解. 釈内容」にたどり着く授業がつくれるのではないか と考えている。. にあることが確認できたこと(図2)。. (2)「主体性」と「解釈」の因果関係、および「解釈」. 抽出生徒Fは、r時代像」をr解釈」r説明」する. と言語活動の因果関係について精査すること。. 際に、書き留めた言葉の数を、最も多く使っている。. 修学指導教員 増澤 康男. その数は、毎時平均2.4文字である。各時のr時代. 溝邊和成. 像」を見ると、これもまた複数の歴史的事象間の関. 指導教員吉水裕他. 連を「解釈」「説明」しているといえよう。. 一57一.
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