母子言語関係の成立過程に関する研究 : ダウン症候群の幼児と母親の言語関係に関するカテゴリー分析
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(2) . 後 藤. 1) 守他:母子言語関係の成立過程に関する研究 (1. 1) 母子言語 関係の成立過程 に関する研究 (1 -- ダウン症候群の幼児と母親の言語関係に関するカテ ゴリー分析 --. 1. 後. 藤. 広. 瀬. 守◎ 後 香◎ 木. 藤. 恵美子. 村. 由. 理. 問題の所在と作業仮説の設定. 最近の乳幼児を対象に した比較行動学的研究では乳幼児のもつ生物 o 神経学的要因がその子ども をとりまく環境から反応をひき出すある種の力を持っ ており, 環境との相互作用を展開する潜在的 9 ( ) 新 生 児や 乳 児の 持 つ 生 l 要 因 と し て 重 視 さ れ て き て い る (Richards .F.1972 ) ,J , M.P.M, & Berna .. 物・神経学的特性はそれ自体で見るかぎり生物り神経学的個体差を示す以上のなにもの でもないが 環境との相互作用過程の中 で捉えた場合, 極めて積極的な側面をそこに見ることができる。 たとえ ば, 鋭敏 であまり眠りたがらない子どもはそう でない子どもより, その点に関して母親からの養育 8は 母子間の相互 96 7)( 的接触をより多く受ける可能性を持つことは当然予 想される。Mo s s ,H.A.(1 交渉のあり方に乳児の性別, 月齢, 個体差がどのように影響するかについて興味深い研究を進めて いるが, それによると乳児の行動特徴-活動性, 注意力, 刺激感受性など一には個体差や性差が著. しいことを報告している. そして, これらの要因が母親の乳児に対するかかわり方に 反映している ことを指摘している。 このように子どもの活動水準の程度や行動の分散の度合による個 人差の問題. は環境という媒体を通して, 単なる生物学的, 神経学的個体差の問題を越えて子 どもの行動発達全 体に関係していくことが推定さ れる。このような観点から障害幼児の発達上の問題を考えてみると, それは障害幼児の持つ注意力, 刺激感受性な どの問題 が環境からの刺激や経験の内容を限定し, さ らにまた, そのことによる子 どもの活動水準の低さが後続する環境刺激 (反応) を低次なものにし てしまうといっ た悪循環を繰り返している点にあると言えるかもしれない. あるいはまた, それら の行動の分散が極めて著しいために後続する環境刺激がなかっ たり, あっ ても極めて不連続な関係 の中 で空転するために関係行動の系と して定着していかない場合も指摘されよう。 このように見てくると, ともすれば活動水準が低次になりがちな障害幼児の発達の問題を考える. 場合, その悪循環の輪の中から脱出する意味でもそれぞれの障害幼児の持つ個体差, 発達課題に対. 7 5 6 { ) ( } ( ) 応 した 環 境 の あ り 方 が 検 討 さ れて い く 必 要 が あ ろ う。 わ れ わ れは 三 宅 ら(1969 , ,1972 , ,1974 ). の母子関係の成立過程と乳幼児の パーソナリティ 発達に関する縦断的研究における 基本的観点を踏. 襲し, 母子間の相互交渉のあり方を時間軸にそっ て変容していく過程として捉え, それを病理的側 面から明らかに していこうとしている, つまり, 母子関係を母親の行動→子 どもの行動→母 親の行 動→という連関を持っ たひとつのフィ ー ドバッ クの体系として考え, その枠組を障害形成回路と捉 えなおし, ダウン症幼児の発達を遅滞させる要因とそのメカニ ズムを解明するための予備的探索を 試みようとしているわけ である。. ところ で, 乳幼児期の子どもの心理学的問題の多くはその障害の相違にかかわらず, 多かれ少な かれ広い意味での言語の問題をあわせ持っ ていることが多い。 このことは障害の形成要因や形成の 13.
(3) . 後 藤. 守他:母子言語関係の成立過程に関する研究 (1 1). メカニ ズムの中に言語的要因が密接に関係していることを示唆 しているように思われる. われわれ は仮説的に子どもの社会的, 認知的能力の発達の基盤を子どもとそれをとりまく環境との 「関係」. の中におき, その質的発達の様相を両者の関係の中に構成されるコミュ ニケーショ ンスタイ ルの中 3 ( ) ) 974 に求めようとする (後藤1 ‐way からなる関係的行動の様相を言語関係行動 . 具体的にはtwo として捉え, それを時間軸にそっ て行動的レベ ルで把握することによ っ て明らかにしていく わけで 4 ( ) 97 6 ) において ダウン症候群の幼児とその母親を対象に し, 母子言語 ある. す でに第一報 (後藤1 ion Un t i t 関 係 の 様 相 を IU (mterac )の関係水準別分析,先取性に関する分析, 言語スタイ ルに関する. 分析, および言語刺激形態と母子の反応等に関する形式的分析を試みてきた. 本研究ではそれを受 lb i け て, 特 に, 母 子 間 の 非 言 語 行 動 (nonve ) を重視した言語関係カテ ゴリーの分析を試 rba r ehav o み,ダウン症候群の事例における母子言語関係の内容的側面の一端を明らかに していくことにする. 方. 2. 法. ( 1 )被験者 被験者は札幌市内の精神薄弱児通園施設に在園している ダウン症候群の幼 児9名 (男児8名, 女. 児1名, 第一実験時年齢4歳10ヵ月, 第二実験時年齢5歳6ヵ月) とその母親 である。 ( 2 )実験の構成およ び実験の手続き. 97 4年6月, 第二実験は1975年2 実験は約8ヵ 月の期間をおいて二度実施された. 第一実験は1. 月 である.. 母子の相互交渉場面を観察し, 記録するために母子一組ずつを プレイ ルームに導入し, 約20分間 自由に過 ごすよう指示する. プレイ ルームにはままごとあそ びの道具, ブロ ッ ク積木, 絵本などの. あそ び道具がおかれている. 母親とは子どもの相談およ び指導の打合わせなどで実験担当者と十分 面識があり, 十分 な ラ ポー ト が 取 ら れ て い る, プレィ ルームにおける母子相互交渉の記録は VTR に録画された。 本論文の分析資料はこれらの 手続きによ って収集された VTR 録画資料をもとに している. 録画記録時間は母子の相互交渉開始 後1 5分間 である.. ( 3 )分析の方法 VTR 録画資料は母子間の言語関係行動をカテ ゴリー分析するために,母子間 でとりかわされた全. ての発話と行動について文章化がなされた. これら母子間の言語関係の記録は以下にのべる相互作 2 ( ) 74 ) およ 用分析法の手順によ って分析が進められる.(相互作用分析法に ついては 三宅, 後藤 (19 4 { ) び後藤 (1 976 ) がその基本的枠組について詳説しているので参照されたい.) ① CU と1U の分析単位の設定と関係水準の基準設定 母子間に展開する言語関係行動は次にのべるふたつの分節化した単位によ っ て構成されている. そのひとつは言語関係行動の内容によ っ て規定される単位であり, もうひとつは言語関係の文脈に i ion Un i t t(以下 CU と略す)と呼び後 よ っ て 規 定 さ れ る 単 位 であ る. わ れ わ れ は 前 者 を Commun ca ion Un i t t (町)と仮りに名づけている がこの両単位によっ て文章化された母子言語関係 者 を工 nterac. 4 ) ( 6 )を参照された の資料を分析する.(CU と1U の具体的なとらえ方については第一報告(後藤197 い.). CU が母子間の相互交渉の過程 でどの程度, 有機的に関連性を有しているかといっ た視点から母 子言語関係の成立水準を把握するために, 以下の3水準6タイ プの基準設定をする。 A水準 (母子言語関係成立状態) 1型 14. M (母親) →C (子 ども) → M→.
(4) . 後 藤 1 1型. 1) 守他:母子言語関係の成立過程に関する研究 (1. C → M→ C→. B水準 (母子言語関係成立しかけの状態) 1 1 1型. M→ C→. W型. C→ M→. C水準. (母子言語関係無成立状態). V型. M→. 班型. C→. ②言語関係行動に関するカテ ゴリーの設定 CU と1U によっ て分割さ れた母子言語関係の資 料はさらにそ れぞれの CU ご と に カ テ ゴ リ ー 化 が行われる。 本研究において使用されたカテ ゴリーは表1の通り である。 言語関係カテ ゴリー表は 1) 音声行動カテ ゴリー群, 非音声行動カテ ゴリー群 (1) , およ び各 , 非音声行動カテ ゴリー群 (1 ゴ ゴ リーの枠組を通して 下位カテ リーから構成されている. 本研究ではこれらのカテ , ダウン症候. 群の幼児とその母親の言語関係の様相を分析, 検討する。 3. 結果と考察. 表2は, ダウン症候群の幼児と母親の各事例における CU の総数を言語関係のカテ ゴリーの内容 に沿っ て分析したもの である。 カテ ゴリーの総平均を見ると, 第一実験から第 二実験にかけて母子 と も に カ テ ゴ リ ー の 増 加 が 認 め ら れ る. 母 親 の 場 合,147.7カ テ ゴ リ ー か ら 213.2 カ テ ゴ リ ,一 に 増 加. して お り, そ の 増 加 率 は 約 44% であ る。 子 ども の 方 は 147,3カ テ ゴ リ ー か ら 227.8カ テ ゴ リ ー と約. 55%の増加が認められており, 母親の場合と比較してややその増加傾向が強いことが指摘される, しかし, 総平均カテ ゴリーを見るかぎり ではカテ ゴリー数, 増減率とも両者に顕著な差があるとは 言えない。 むしろ, その特徴的差異は以下に 述べる各カテ ゴリー群のカテ ゴリー数の分布とその変 動にあるように思われる. 表2の左側は母親の CU を各カテ ゴリー別に整理したものであるが, 一見してわかるように音声. 5%を占めている, この 行動カテ ゴリー群に属するカテ ゴリーが圧倒的に多く 総カテ ゴリー数の約7 傾向は第一, 第二実験とも共通して認められている。 下位カテ ゴリー では第一実験の場合 「要求」 「教示」のカテ ゴリーのウエイトが高い。 しかし, 第二実験においては「質問」「応答」のカテ ゴリー が顕著に増加しているのに対して, 前述の 「要求」「教示」 のカテ ゴリーは逆に減少の傾向にある. この傾向は母子間の関係性が母 親主導から子ども主導へと内容面において変化してきていることを 4 ( ) 97 6 )におけるIU の関係水準の変動に関する 分析 示唆しているものと考あられる。 第一報(後藤1 1型 (C→ M→ C→) では, い づ れ も 子 ど も の 初 頭 CU に よ っ て 構 成 さ れて い る1 , W 型 (C→ M→). の言語関係において発達的変化が認められていることとあわせて考えると, 母親の言語関係カテ ゴ リーが子ども主導の言語関係の行動系の中に組み入れられる過程の中で, たえず再編成をよ ぎなく. されてきた結果であるように も考えられる. それでは非音声行動カテ ゴリー群に関しては, 母親の 場合どのよう な分布傾向を示している であろうか. 表2では非音声行動カテ ゴリー群(1) , 非音声 ゴリー群 一実験 声行動カテ ゴ 第 においては音 リー群 ( 1 1 ) のふたつに分けて集計してある 行動カテ 。 と の 比 は 1: 3 であ る が, 第 二 実 験 に お い て は 1 :1.8 とそ の 比 率 は か な り 縮 ま っ て い る こ と か ら. もわかるように, 非音声行動カテ ゴリー群の各カテ ゴリーにおいてその増加 傾向が著しい. 特に, t関係」 のカテ ゴリーに顕著な増加傾向が認 j 1)の 「M-C関係」 非音声行動カテ ゴリー群(1 ec , 「ob. められている。 これらの言語カテ ゴリーはその割合の大きさから見て, 言語関係の展開において大 きな意味を持っ ていることが推定さ れる. 「M-C関係」 のカテ ゴリーの中 では子どもに 物を渡す 15.
(5) . 後 藤. 守他:母子言語関係の成立過程に関する研究 (1 1). i i i i (G ng) と相手からなにかを受け取る (Rece ng) のカテ ゴリーに属する関係行動 が最も多く, v v これらのカテ ゴリーによ っ て 「M-C関係」 のカテ ゴリーの7 2% (第一実験) ~43% (第二実験) ゴ 第二実験 注視 リーが急激に増加 が占められている. では「 し,「M-C関係」のカテ ゴリー 」のカテ. の 47% を 占 め る ま でに な っ て い る. しか し, そ の 他 の カ テ ゴ リ ー の 割 合 は そ れ ほ ど大 きく は な い. i i Po) 「ob t関係」 のカテ ゴリーでは 「 t j 」「事物への接触(TO) 」 ec n ng( po ,「事物を自分の意図 で利. 用する(00) 」のカテ ゴリーがほぼ同程度の割合でみられているが,その中でも「事物への接触(TO) 」 ゴ のカテ リーにおいてその増加傾向が著しい. 表1 カ テ ゴリ ー. 言語関係カテ ゴリー表. 内. 容. 具. 呼びかけ( SA 何かを言うことによって相手の注意を喚起する 要. 求 提案・誘い ) 相手に自分の考えを伝え相手の意見意志を求める 問 質. 例. これであそぼうか ,トラックつくるか. D 指示・命令 ( ) 指示 ,命令 ,注意 ,要請など ,相手に特定の行動を求める 質 行報 動 カ 教 テ ゴ リ ー 群応. 体. ′ いいかいいくよ ,お母さん/ちょっと, もっておいで ,片づけなさい ,これ作って これ何? どれと同じ? どうして?. 問 (Q) 相手に返事や説明を求める問いかけ. 告 報. 告(S) 提示 ,報告 ,主張など ,自分の考えをありのままのべる 教 示(TB) 相手に新しい知識や情報を与える. 折紙もあるネ ,こうやってもかけるよ , できたわ. P A N A 示 評価( PA X ) 相手の行動 ) ,成果に対する正の評価反応(. あら上手だネ. NA および負の評価反応 ( ). 1 反復・模倣 ( ) 相手の発話をそのまままねる 返 事 {R) 相手の質問にy e s n oで応答する , { A 答 受容・承認 ) 報告 ,要求カテゴリーの働きかけに対する肯定的応答. 省. 略. 省. 略. 拒 否(NR) 相手の働きかけに対して不賛成やひきうけたくない気持を示す 説 発 非要 音 声 質 行 報 動 カ テ教 ゴ リ ー 群 応 の. 声 発. 明(E) 相手の質問に対する説明的応答 V l i 声 i ( ) 子どものV o t o c a z a o n. { 呼びか 賀 S 均 求 提案・誘い P ( ) 指示・命令 D ( ). 音声行動カテゴリーの動作化されたもの {母子間の相互交渉の文脈をもとにし決定される). 問 質. 問 (Q). 同. 上. 告 報. 告 (S). 同. 上. 数 ミ {TB) 示. }同. (pA) 霜. (NA). 上. 1 反復・模倣 ( ) 返. 拒 否 (NR) 説. 明(E) J. 同. 上. 回. }. i C C ( ) r n r y g 非 Sm i l i Sm ( ) n g 音 注 視(LP) 相手の言葉や動作に注意を向ける 声 行 接 触(TP) 相手に身本的接触をする 動 関 係G i i v n g {C) 絵本 ,積木 ,おもちゃなどを相手に渡す カ R i i R ( ) 絵本 e c e n v e g ,破水 ,おもちゃなどを相手から受けとる テ 操 作 (OP) 相手をなにかに利用する ゴ (LO) 周囲にある事物を見る 注 視 リ b i i 恥 t P t j ( ) 周囲にある事物を指さす e c o n n g ーo 群 関 係接 触 (TO) 周囲にある事物に触れる ,あるいは触れようとする. 操 作 (00) 周囲にある事物を自分の意図で利用する そ の 他 その他の行動 いづれのカテゴリーにも含まれない分類不能の行動. 16. (一緒に手をかしておもちゃをひき出す) {手を押えてやめさせる。手で ,のめとさいそく) (ひとつ指を出Lて相手の反応待つ動作). ・ (食器を出してイ どもに見せる ,手首をまわしてみせる) 手直し ,横木をのせてみせる. 作ったものをrできたネ うまくない といった気持力行 臓 現され 」とか「 }誓夏 (相手のまねをして手をたたく). 事 (R). A 答 受容・承認 ) (. (オモチャを手に取り見せる。手をさし出している). (質問に対Lて首をふったり ,うなづく) (うなづく ,指さした方を見る ,言われた所に物をおく) (働きかけに首をふる ,体をよける ,持っているものをひっこめる). (質問に対して ,身ぶりで動物のしぐさをしたり ,手をひろげて大きいことを伝える). }回. (顔を見る ,やっている事を見ている ,ふりかえる). (体に手をのばしたり ,触れたり ,抱きついたりする). }回. (手を取って積木を取らせたり ,積ませたりする). (鞘の中のおもちゃをのぞきこむ ,母親の出した積木を見る) 省. 略. (楠木の粕に手をつっこむ ,積木をとる) (積木を摘む ,おもちゃの湯のみでお茶をのむ) 省. 略.
(6) . 守 他: 母 子 言 語関 係 の 成 立過 程に 関 す る 研 究 (1 1). 後 藤. 表2右側は,同様の分析手順で子どもの総 CU をカテ ゴリー化 しその平均 を求めたものである。こ れを見ると母親の総 CU のカテ ゴリーとその分布傾向を異にしているこ とがまず指摘される であろ 1)において, 母子それぞれのカテ ゴ う. 特に, 音声行動カテ ゴリー群と非音声行動カテ ゴリー群(1 リーの分布が極めて対照的である。 母親の場合, 両カテ ゴリー群の分布比は3 .5:1(第一実験)か ら2,1:1 (第二実験) であるのに対して, 子どもの場合, 1.1:1 (第一実験) から0.8:1 (第 l i i t z 」の a on) 二実験) の範囲にある. 子どもの場合, 音声行動カテ ゴリー群の中には 「発声 (Voca カテ ゴリーが組み入れられており, またその割合がかなり大きいことを考えあわせる と, いわゆる. 音声言語と非音声言語のカテ ゴリーの分布比はかなり大きくなるものと 思われる. このように見て l i i t 」 と非音声行動カテ ゴリー群 za on) くると, 子どもの言語関係カテ ゴリーの特徴は 「発声 (Voca o ゴ b t関係」 のカテ リーの中にあると言うことができよう。 カテ ゴリー (1 1)の 「M-C関係」 ec ,「 j t関係」 j ec 数の増加という点をも考えあわせると, 増加傾向の著しい 「M-C関係」(90%増) ,「ob ゴ リーの内訳を (40%増)のカテ ゴリーの持つ意味は大きいように思われる.「M-C関係」 のカテ )の順 でカテ ゴリー数が Cr Sm)<(OP)<(TP)<(G)<(LP)<(Re )<( 見ると, 第一実験 では( 大きくなっ ており, そのうち(G) ,(LP) ,(Re)のカテ ゴリーによって 「M-C関係」 のカテ ゴリー LP)の順 で Sm)<(TP)<(Re Cr )<(G)<( )<(OP)<( 0%占められている。 第二実験 では( は8 カテ ゴリー数が大きくなっ ている。(Re) ,(G) ,(LP) の3カテ ゴリーは依然として上位を占めてい iv ing(Re) 」 の カ テ ゴリ ー に お い て る が そ の 順 序 に 変 動 が 認 め ら れ て い る. こ れは 主 と し て, 「Rece. i 」 と 「人への注視 ng(G) v その増加が少なかっ たことによるものと思われる. これと対照的に 「Gi ゴ L P 2倍から3 5倍の増加が認められている リーはいずれも顕著な増加傾向にあり ( ) 」のカテ . . , i 」 のカテ ゴリーに増加傾向 が認められているという このように 「Gi 」 や 「人への注視 (LP) ng(G) v ことは, 子どもの行動の中に母親のことばや動作に 注意を向ける傾向が育ちはじめていることを示 表2. 全CUに関するカテ ゴリー 分 析の結果. \. \ \ 欝器 カテ ゴリー 憂 要. 音 声 質 行カ 動テ 報. ゴ 教 リ ー 応 群 発. 第 一 実験. 第二実験. 増. 第 二実験 6(3. 3) 7.. 減. 増 3. 9. 32. 8(2 2, 2). 2 8(1 3. 0) - 5,O 7. 33, 3(15 6) .. 11. 4. (2, 0 7). 告. 1 3) 2. 3(8.. 1) 2 3. 7( 11.. 4 11.. 7, 0(4.8). 1 1, 6(5 1) .. 示. 1 1) 25,3( 7, 1 12.1) 7.8(. 23, 8 (1 1,2) - 1.5 2 4(1 2, 9) 9, 6 7.. 0,3 (0. 2). o, 3(0.1). O. 1 (8 9) 1 3. ,. 1 7. o(7. 5). 9 3,. 0). 46. 7( 31 7) ,. 4) 51. 0( 2 2,. 4, 3. 8(5 0, 8) 74, (1, 1) 1, 6. 8 9, 9( 3 9.5). 声 計. 0(. 0). o(. 0( 11 0. 6( 7 4. 9) 136 63 ,8) .. 0 5. 4(1 2) 2 7.. 9(3. 7) 7, 0( 0). 5.8. 問. 4) 2,1(1, 0( 0). 動ゴ 報 リー 教 群 応 m 小 非カテ 音 M-C 関 声ゴ ob t関 行リー j ec. 告. 0. 1(0.1). 示. 0. 6(0,4). (0. 1) o.2 0. 4) 8(0.. 答. 3.1(2, 1). 4. 9(2. 3). 計. 5, 9(4. 0). 8(6, 5) 1 3.. 係. 7, 8(5 3) .. 25. 6(1 2, 0). 係. 23. 3(1 5. 8). 9(1 7. 8) 37.. の. 他. 0.1(0,1) 31 2( 21 ,1) .. 総. (2.5) 3, 7. 22. 3(15 1) .. 求. 群 そ 仰 小. 第 一実験. 問. 非 要 音 声カテ 行質. 動. 減. も. ど. 求. 答. 小. 子. 親. 母. ( )内は%. 計 計. 0(. 2. 4(1. 1) - 1. 6. 2. 2) 7(1,. 4. 6. 15. 1(1 0. 3) 1. I. 0). 0 ( 0). O. 0.I. (0. 0. 1 1). 1, 4) 0 (o,. 0. 9. 2 0.. 0 ( 0). 0, 1( 0). 0.I. 1. 8. (3, 9) 5, 8. 1) 1 3. 8(6,. 9(5. 4) 7.. 4 (5. o) 7.. 1 7. 6(7. 7). 1 7,8. 14.2 (9.6). 2 1( 11. 9) 7.. 1 2, 9. 4, 1 6. 1 4 9, (33, 3). 4 0. 0) 91. o(. 41. 9. 0) - 0.I. 1. 8(1. 2). 2,2(1, o). 4 0,. 6 3, 4(2 9. 7). 3.2(lo o) 14 7, 00) 21 7(1. O. ( o. 8, O 1 0, 2(6,9). ( 44, 3(5 2. 8) 65.1 2) 12 0,. 3 7, 5) 5 5, 2(. 3(lo o) 22 7. 8(lo o) 65. 5( 44, 4) 14 7,. 4. 7) 8 0. 5(5. 3 2. 2(21 8) ,. 17.
(7) . 後 藤. 守他:母子言語関係の成立過程に関する研究 (工 1). 唆しているものとみることができよう. 同時にまた,母親との直接的なかかわりの中においても,か iving( Re i つ て の 「Rece ) 」 のカテ ゴリー優位の関係から 「Gi 」 のカテ ゴリー優位の関係へと v ng(G) その言語関係の形態を移行させつつあることが理解される. このような非言語行動におけるC (子 ども) →M (母親) 関係への移行現象は, 母親の側のカテ ゴリーの分析において (G) : (Re) の比 が 1 :0.3 か ら 1 :1.3 へ 変 化 し て い る こ と か ら も 裏 づ け ら れ て い る. 一 方, 「ob t 関 係」 の カ テ jec. ゴリーにおいては 「事物への接触 (TO) 」 と 「事物の利用 (00) 」 のカテ ゴリーが第一, 第二実験 とも大きな割合を占めており, こ れらのカテ ゴリーによっ て 「ob t関係」 のカテ ゴリーは71% j ec 1%占められている.増加 率の比較 では(00)<(TO)<(LO)<( Po ~8 )の順にその増加傾向が強い o b ゴ t関係 「 j ことが明らかにされている. 」 のカテ リーは, 他者と共有する行動空間において, 物 ec. を注視したり, 事物 (積木や絵本な ど) を使 っ てあそぶ, あるいは物を自分の意図にそっ てなにか に利用するといっ た行動によ っ て構成されているものである.「M-C関係」のカテ ゴリー と違 っ て, 直接他者との関係を内包しているカテ ゴリー ではない点ではその性質を異にしている. 通常, これ らの行動は言語関係のカテ ゴリーの中に入れられてはいないが, 問題の所在 で指摘したように, そ の行動が直接的に他者との関係性がなくても,あるいは他者との関係性を意図 した行動 でなくとも, それが他者と共有する行動空間の中 で展開するか ぎり言語関係行動として意味づけられる可能性を 内包していると考える. たとえば, 子 どもが部屋の隅の積木に目を向けたと仮定する. その様子を 見て母親が 「積木 であそぼうか」 とか 「積木であそ びたいの」 とことばをかけたとすれば, 「積木を 見る(LO) 」という子どもの行動は母親の言語的働きかけに先行する刺 激として一定の意味を持っ て. いると考えることができるの である. その意味 では, 子 どもの 「ob t関係」 のカテ ゴリーの変動 j ec は 「M-C関係」 のカテ ゴリーと同様に, 母子関係の成立の過程を理解する上で有効な資料のひと. つ であると言えよう.. さて, それではこれら母子の言語カテ ゴリーがどの程度, 相手の反応を解発する刺激となり得て いる であろうか. ここ では, 母子の初頭 CU に関するカテ ゴリー分析を通して考察する. 表3は相互. 作用分析によっ て得られた資料をもとにして,第一,第二実験別に母子それぞれの初頭 CU をカテ ゴ リー化したものである. 各カテ ゴリーはさらにA・B水準占有率が算定されている. A・B水準占. 有率とは各IU の言語関係の成立水準に関する基準をもとにして, それぞれの初頭 CU(カテ ゴリー) がどの程度後続する言語関係行動を解発する刺激となり得ているかを明らかにするための指標とし. て, われわれが仮りに名 づけているもの である. このA・B水準占有率は, A・B水準の 町 に属す る初頭 CU(カテ ゴリー)数をC水準のIU を含む全IU で除し, 百分率に換算したものである. ここ では, これらの資料をもとに して初頭カテ ゴリーの特徴とその有効性を検討してみよう.. 表3左側は母親の初頭 CU に関してカテ ゴリー分析を試みたものである.第一と第二実験 では,総 平均カテ ゴリー数において約15%の増加 が認められている. しかし, 音声行動カテ ゴリー群におい ては, むしろやや減少の傾向にある. これは 「要求」 , 「教示」 の下位カテ ゴリーの減少によるもの である. 音声行動カテ ゴリー群における「要求」 ,「教示」のカテ ゴリーの減少傾向は表2の総 CU の. 分析の結果 でも同様に指摘されていること である. これに対して, 「質問」 「報告」 のカテ ゴリーは 着実に増加 しており, 母親の音声行動カテ ゴリー群のひとつの特徴として浮か びあがっ ている. 音. 声行動カテ ゴリー群の停滞傾向と対照的に非音声行動カテ ゴリー群(1) 1)の増加傾向は著しい. ,(1. 但し, 非音声行動カテ ゴリー群(1)の場合, 動作化された 「要求」 のカテ ゴリーを除いて, 他のカ テ ゴリーには見るべきものがない. むしろ, 非音声行動カテ ゴリー群(1 1)にその特徴的傾向がある t関係」のカテ ゴリーにおいてその特徴的傾向が顕著に認められる. ように 思われる.とりわけ,「ob j ec と こ ろ で, こ れ ら の カ テ ゴリ ー は 刺 激 と して どの 程 度 有 効 性 を 持 っ て い る の であ ろ う か. つ ぎ 18.
(8) . 後 藤. 表3. 守他:母子言語関係の成立過程に関する研究 (1 1). 初頭CUに関するカテ ゴリー分析の 結果 ( ) 内はA・B水準占有率. 端書 実. カテ ゴリー. 親. 母 第. 一. 実. 験. 第. 二. 実. 験. 第. 一. も. ど. 子 実. 験. 第. 二. 実. 験. 要. 求. 22, 3(66,1). 17.1(6 7.8). 3,6(6 3,4). 7.1(57. 7). 質 カ テ 報 ゴ リー教. 問. 0. 1 0, 8(6 3). 9) 13. 7(84.. 1. 1(1 9,8). 0.8(11. 1). 告. 8) 9(42. 7.. 3・ 3) 12, (45.. 4. 7(6 7,0). 9.1(59.9). 示. 4) 7.3(44.. 4, 3(50.2). 発. 声. 音声 行動. 0(. 0). 0(. 0.1(11. 0). 0.3(22.2). 0). 2 5. 2(64. 7). 35 2) 71, .8(. 小. 計. 4 8, 3(61,3 ). 4 4(6 4, 4) 7,. 4, 3 7(71, 3). 5 3.1( 74.6). 要 カテ 行 質 動ゴ 報 リ ー工教. 求. 9) 1, 7(3 8,. 4.6(56. 0). 1, 4) 6(44,. 1, 9(26, 4). 小 非音声 M-C 関 カ テ o b t ec 関 行ゴ j 動リー 側 の そ. 非 音声. 総. 0(. 0). 0). 0, 2(1 1.1). 0(. 0). 0, 9(22.2). 示. o. 4(22.2 ). 0, 4(2 2, 2). 0(. 0). 0.1(11.1). 計. 1, 9) 2.2(5. 5.2(54, 9). 1. 6(4 4. 4). 2. 9(39.3). 係. ) 5, 4(73,3. 8.8(6 9, 0). 3) 5, 4(71.. 1 1.4(8 o) 7,. 係. 7(57.6 ) 15,. 21.2(63. 9). 2) 33,6(7 6,. 6 4, 4(78. 4). 0(. 0). 告. 0. 1(. 他. 小. 計 平. 均. 0(. 0). 問. 0(. 0). 0). 1, 9, 4) 4(1. 1, 4. 7(4 7). 21.1(60.6). 30,0(76.2). 4 0. 4(73 ,o). 7 7,5(80.1). 71. 7(61, 3). 82 4) ,7(67,. 76,7(72 ,3). 1 33.6(79, o). 0(. 0). 0(. に, A・B水準占有率の分析結果をもとにしてこの点について検討してみよう. 表3の総平均カテ ゴリーにおけるA・B水準占有率を見ると61. 3% (第一実験) から67.4% (第二実験) と上昇傾向. にあり, 子どもの反応をひき出す刺激として母親の働きかけが有効性を高めつつあることが指摘さ れる。 この母親刺激の有効性の上昇傾向は, 各下位カテ ゴリーがほぼ一様に上昇傾向のA o B水準 占有率を産生していることからも裏 づけられる. 各カテ ゴリーのA・B水準占有率の度合はカテ ゴ リーの種類によっ て様々 である. 音声行動カテ ゴリー群では 「要求」 と 「質問」 のカテ ゴリーにお いてその占有率が高く, 中 でも 「質問」 のカテ ゴリーの占有率の上昇傾向は著しく子 どもの反応を. かなりの水準 でひき出すことに成功している. それに対して, 「報告」 「教示」 等の相手の反応を強 く要求しないややニュ ートラルなカテ ゴリーにおいては, その占有率もあまり高くなく 上昇傾向も t関係」 が 1)においては, 「M-C関係」「ob j 少ないように思われる. 非音声行動カテ ゴリー群(1 ec かなり安定した占有率を確保している. とりわけ, 「M-C関係」 のカテ ゴリーにおいては, 第一, 第二実験とも最も高い占有率を獲得している.「M-C関係」 カテ ゴリーの内訳を見ると, 第一実験 では Giving(G)の カ テ ゴ リ ー が初 頭 カ テ ゴリ ー の ほ と ん ど を 占 め て い る の に 対 して, 第 二 実 験 では. i 子どもに対する注視 (LP) と Gi ng(G)が同程度の割合で「M-C関係」 のカテ ゴリーを構成して v t関係」 のカテ ゴリーは着実にその占有率を高めているが, カテ ゴリーの内訳を j いる. 一方 「ob ec i i Po t ) 」 がその 見てみると, 第一実験 では 「Po 」 」 ng( n , 「事物への接触 (TO) , 「事物の操作 (00). i i t n ng ほとんどで,「事物に対する注視(LO) 」はほんのわずか である。これらのカテ ゴリーのうち「Po ゴ i i Po P ( リーが最も多く全体の4 t ) 2%を占めている. 母親の on ng の場合そのほとんどは声 」 のカテ かけを伴っ ているものであるが, これらの複合形態が子どもの反応をひき出す強力な刺激価値を生 み出す要因となっ ていることが推定される.. 19.
(9) . 後 藤. 守他:母子言語関係の成立過程に関する研究 (1 1). 表3右側は母親の場合と同様に,子どもの初頭 CU についてカテ ゴリー分析をしたも の である 第 . 一実験のカテ ゴリーの総平均においては母親の総平均と大きな違いはない. しかし, 各カテ ゴリー における分布傾向 では表2の全カテ ゴリーの分析結果と同様, 対照的な分布傾向にある. 子 どもの l i ion(Vo 場 合, 音 声 行 動 カ テ ゴ リ ー 群 の カ テ ゴ リ ー は ほ と ん ど「Voca t ) za 」 の カ テ ゴリ ー に よ っ て 占. められており, その他のカテ ゴリー (通常の音声言語行動) の割合は極めてわずか である. この傾 向は表2の分析にお .いても同様に認められていること である.但 し,表2の全 CU に関する分析と異 l i ion」 の カ テ ゴ リ ー は 約 9 % の 増 加 に と ど な る 点 は そ の 増 加 傾 向 に あ る. 表 2 の 分 析 では 「Voca zat l i ion」 の 増 加 率 は 42% と 急 激 な 増 加 傾 向 を み せ て い る ま っ て い る が, 表 3 の 初 頭 CU の 「Voca t za .. A・B水準占有率においても6 2.2% (第一実験) ,71 .2% (第二実験) とかなりの水準にあり, 母親 の反応をひき出す解発刺激として十分な役割を果していることが明らかにされている. 母親の反応 l i ion が や や 拡 散 の 度 合 が 除々 に 高 ま っ て き て い る こ と を 考 え あ わ せ る と, 子 ど も の 初 頭 Voca t za. l i ion の 段 階 へ 次 第 に 移 行 し て き て い t 的, 不明瞭な段階から, 徐々に分化さ れ た, 意 図 的 な Voca za 1 }は 歩 き は じ め た 幼 児 の 母 親 と の 相 互 交 渉 能 力 の 発 達 に ( 1974 る よ う に 思 わ れ る. Bronson ) , W.C.(. ついて研究を進めている が, それによると年齢が進むにつれて強く意図のはっ きり した信号行動が. 増加 し, そのことが母親の無反応を40% (1 2ヵ月) →30% (18ヵ月) →20% (24カ月) へと減少さ l i ion も せ る 大 き な 要 因 に な っ て い る こ と を 指 摘 して い る. 本 研 究 に お け る ダウ ン 症 幼 児 の Voca zat. 音声言語行動の発生以前の pre‐vervalbehavior と して 考 え ら れ る が,. こ れ が 今 後, 意 図 的, 分 化 的. 表現行動として発達的変化をとげていくか どうかは, 後続する環境刺激がどのようなコミュニケ-. ショ ンスタイ ルの中 で連接していく かに大きく関係しているように思われる. このような母と子の t 間の随伴性(Con engency)の問題は, 以下に検討する非音声行動カテ ゴリー群の場合においても同 様に指摘される問題 でもある. 非音声行動カテ ゴリー群 では 「M-C関係」 と 「ob t関係」 にそ j e c. の特徴的傾向を見ることができる. 両カテ ゴリーともA・B水準占有率がかなり高い割合にあり, 第二実験においてはその傾向が着実に高まっ ている. カテ ゴリー数の大きさからみても, これらの カテ ゴリーは言語関係を構成する大きな要因となっ ていることは否定 できない。 子 どもの 「M-C i 関係」のカテ ゴリーの内訳を見ると,「母親を注視する(LP) 」 」 ng(G) 」 v ,「母親との接触(TP) ,「Gi ゴ のカテ ゴリーにほとんど集中しており, 第二実験 では(LP) (G )のカテ リーにその傾向が強ま っ ,. i ている. 特に 「Gi ng」 のカテ ゴリーは, 89% (第一実験) v , 98% (第二実験) と極めて高い反応を t関係」のカテ ゴリーは,「事物への接触(TO) 母親からひき出している. 一方「ob j ec 」のカテ ゴリー. と 「事物をなにかに利用する (00) 」 のカテ ゴリーが最も多く, 特に (TO) のカテ ゴリーは第二実 験においてその傾向をますます強め てきている. このカテ ゴリーに対する母親の反応も8 2% (第二. 実験) と高い反応水準にある. (TO) のカテ ゴリーは周囲にある事物 (おもちゃ, 絵本な ど) に触 れる, あるいは触れようとする行動 であるが, これらの行動が母親の後続する関係行動をひき起こ す解発刺激と して大きな力を持 っ ていることが明らかにされたわけ である. i i 以上, 子 どもの初頭 CU に関するカテ ゴリー分析の結果 では 「Vo t z c副 a on」 「M‐C 関係」 および o b ゴ 「 j t関係」 のカテ リーが大きな比重を占めていることが明らかにされたわけ であるが, これ ec らのカテ ゴリーに含まれる行動 の多くはなんらかの欲求, 意志の存在を直接, あるいは間接的に母 親に 訴えてはいる が母親がそれをどのように受けとめて反応すべきか, その方向について特に指示 を与えない, いわば無方向性の表出行動 である点に特徴がある. 従っ て, それらの行動が一定の意. 味を有するためには環境 (母親) の側からの意味論的補充を必要としており, 環境 (母親) からの 随伴刺激によ っ て補完される必要があるわけ である. 今後の研究においてはこの随伴刺激の特性を. 先行刺激との関連の中 で明らかにしていく必要があるの ではないかと考える. 20.
(10) . 後 藤. 守 他: 母 子言 語関 係 の 成 立過 程 に 関 す る 研 究 (1 1). 」 に続くものである。 本研究を進める 本論文は前報 「母子言語関係の成立過程に関する研究(1) にあたり多くの方々のご協力を得た。 とりわけ, 本学特殊教育学科の学生, 秋葉伯子, 溝江ゆかり およ び教育専攻科の若林一雄の諸君には特にお世話になっ た. ここに付記して謝意を表する. 引 用 文 献 f compet l ive on s ing the deve Br i tudy ther todderint t t ( 1 ) opment o ence ‐ onson er ac on: A per spec . .: Mo , W.C l l l Me i lme 301 t r ‐Pa ‐ r r Qua r er y . ,1974 ,20 ,4 ,275. 974 2 ( )後藤守:相互作用過程の分析法の検討.(三宅和夫編著)乳幼児発達研究法の探究2. 北大教育学部紀要, 1 , 23 , 42-59 .. 1 4 -16 7 4 7 ( 3 )後藤守:障害児の幼児期の教育と研究に関する一試論. 北海道教育大学附属校紀要, 19 ,1 , ( 4 )後藤守:母子言語関係の成立過程に関する研究(1) .ダウン症候群の幼児と母親の言語関係の分析を中心として. 北海道教育大学紀要, 1 97 6 6巻第2号, 9-21 , (第一部C) 第2 . 30 969 8~2 ( 5 )三宅和夫他:ノ J ・児の成長発達に関する縦断的研究. 小児保健研究, 1 , 第27巻5号, 21 . 2 9 7 ( 6 )三宅和夫他:乳幼 児発達研究法の探究1. 発達研究とその方法論に関する考察. 北大教育学部紀要. 1 , 20 , 105-141 .. 74 )三宅和夫他:乳幼児発達研究法の探究2. 評定法による特性把握と相互作用過程分析. 北大教育学部紀要,19 ( 7 , 23 , 1-66 . i l l lmer Quar l H inf i t ta t t the t t ( 8 )Mos ‐Pa er s erminan sof mo r ‐ antint erac on easde y . Mer . ,1967 , , A.:Sex ,age ,ands 13 36 ‐ , ,19 i iona ls Ri l ter t )N.B.J ) tudyof mo therinf ( 9 l ones(Ed ) antin ac on chards rna .(h .M.& Be , .F.:Anobservat ,M.P ,J idge Un iv l ica ls ieso fch i l dbehav i Etho tud s or es og .Cambr ,Pr . ,1972. (本学助教授, 後藤 守他三名・札幌分校). 21.
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