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弱視教育と視知覚向上訓練に関する実践的研究

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Academic year: 2021

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(1)Title. 弱視教育と視知覚向上訓練に関する実践的研究. Author(s). 末岡, 一伯; 藤原, 等. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 41(1): 73-89. Issue Date. 1990-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/5141. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (第1部C) 第4 1巻 第1号 lof Hokkaido Univers i ty ofEducat ion(Sec jouma ionI C) Vol t .41 ‐I , No. 平成2年9月 September ,1990. 弱視教育と視知覚向上訓練に関する実践的研究. 末. 岡. 一. 伯・藤. 原. 等. 1. は じめ に. 1. 弱視教育 ( 1 ) 弱視教育の開始 我国の最初の弱視 教育は, 昭和8年東京の南山小学校の視力保 存学級で開始された2 4 ) 昭和20年 . 4月戦争のため閉鎖された‐ 戦後, 弱視教育は 昭和3 8年大阪の本田小学校 に弱視学級が開級され , 再開された. 当時の視覚障害教育は, なか でも残存視力のある所謂低視力 児の教育 (生活) は 残 , された視力 を保存するため に視覚遮断下の状態 (目隠しをさせて) をつくり点字による盲教育が行 なわれていた‐ 弱い視力を使 用することが失明に直結すると信 じて疑われなかっ たの である . ところが30年代ころから,眼科学の研究者や臨床家達のなかから医学的に適正な管理のも とであ れば, 弱い視力であっ ても積極的に残存視力を活用させて視覚世界で学習 (生活) を行なわせ ても よいのでは ないかという提言が相 次いでなされるようになっ た 残存視力 の活用が視力低下や失明 ‐ には至らないという の である. 眼科医学と周辺 医学がそこまで復興進歩したの である 文部省は ‐ , 昭和37年学校教育法施行令等の一部改正を行ない弱視教育 を本格的に取り上げ 翌昭和3 8年から , 3か年計画 で実験研究指定校 による研究が開始された 昭和38年文部省の 学術団体補助金交付も受 . . けて弱視 児の教育・心理・ 医学分野の研究者や実践家により 「日本弱視教育研究会 が組織さ れ今 」 日2 6年目を経過し, 近隣アジア諸国 からの会員も迎え我国唯一の学協会として発展している . 2 ( ). 弱視教育の中心的教育内容. 団. 人間の情報処理系の従来のモデルは 感覚・知覚・認知 であると考えることもできる (これ , らに注意と記憶・言語と 思考の絡みがある) 視覚情報 処理に限っ て考えるならば 視覚・視知 覚‐ ‐ , 視覚的認知 (視認知) と考えてもよいと 思われる (同様に視覚的な注意と記憶・言語と思考の絡み がある) . これらの各水 準を測定段階で対応させて考えると, 視覚水準では 「遠距離視力測定法‐近 距離視力測定法」に代表される‐ 視知覚の水準では複雑困難 ではあるが 代表として「フロステ ィッ ,. グ視 知 覚 発 達 検 査 (Deve lopmenta ITes tofVi ionby M ariar suaIPercept i lneFro st g , 以 下 DTVP. と略称する)」 があげられよう 認知水準の測定に関しては更に困難性がある 本研究においては . ‐ , 新版心理学事典 (平凡社 19 ) の 「認知」 の定義を採用する そういう前提に立てば 例えば . 81 ‐ , , 「WISC-R 知能検査法 の1 2の下位検査 が測定している能力 であると考えることもできよう 」 ‐ ( ィ) 視 力 (vi i suala t ) とは, 「二次元的に広がっ ているものの 形や位置を見分ける眼の能力 cu y , 9 ) 1966 すなわち形態知覚の鋭敏 さ」 (大島2 )と定義されている. 実際に視力測定の統一基準として , , 1 909年の国際眼科学会で「最小分離閥をもって視力を表わす ことを根本理念とするが 実際的な測 , 定においては最小可読闘でもかまわない」という解釈が採択されており2 9 ) 現在一般的には 物体の , , 形や存在を認識する眼の能力と考えられて いる ‐ 73.

(3) . 末 岡 ‐ 伯・藤 原 1‐5m皿 . 7,5zm. 等. 霊 A. ラ ン ドル ト環視 標. 、 ス レン視標 スネ. 図1 代表的視標の種類 (桝目は視角1分を表わす). 我国では, 健康な視力 (標準視力, 健常視力) とは, 遠距離 (5 mの位置に視標を置いて測 定す 0である. もちろん 30cm の位置に視標 を置いて測定する) 視力測 定法で測って, 1‐ る)・近距離 ( 眼鏡等で矯正 してこれだけの視力がでれば健常 である‐ 自動車の運転免許証の取得には視力制限が ありそれは矯正視力で0‐7以上である‐ 0.6以下に なると視覚 情報の入力に 次第に制約 を受ける. 従っ て何らかの 学習上の (生活上の) 損失をきたす. ここに, この損失を軽減したり何らかの方法 育・. l i cap) を 補 償 す る 教 ty)や ハ ン ディ キ ャ ッ プ(Handi sabi による代 行手段でディ ス ア ビ リ テ ィ (di 訓練が存在することになる. ightedc h i d ial l ) とは, 健常 児に比べて視力が著しく低いために (多くの t r en ◎ 弱 視 児 (par ys ・画像・映像等の読み書き 等に多かれ 場合視野も狭い) , 視覚による事物の知覚・認知や文字・絵図 少なかれ困難を伴う子どもたちのことを言っている. 弱視教育 で対象とする子どもたちは, 医学的 処置をしてもレン ズ等でどのように矯正しても視力が低い子ども達 である. 弱視教育では視力を向 i impa t rmen 上させることはでき ない. 視力を向上させることは ( , イン ペアメントに関する) 眼科 医の仕事である. 一般社会には視力等を回復させるためにセンター等が存在するが, 上述のように 視力の測定が純粋に感覚レベ ルの測 定ではなくて, 知覚レベ ルにも 関係しているために時間をかけ て反復練習を繰り返せば, 見かけ上視力値は向上することもある. 藤原の臨床経験によ れば, 視力 8の視標を可読したという実例もある (本 0. 02の者が, 何度かの視力測定を経験しているうちに0. 「 人は大変喜ん だが, そのうち眼科医にかかることがあって視力を測定してもらって, いわく, 病院 の視標は切り替わるのが早く て, とてもついて いけなかった」 と‐ これは, 笑っ てはいられない事 「 「 と だけ であ っ 例 であ る‐) 視 力 は, ラ ン ドル ト 環 の 切 れ 目 が わ か る か」 わ か ら な い か」 と い う こ. て, 「こちらが切れ目ではないか」 と推理をしたり予測をしたりする という, 知覚・認知部分に働 き かけては 意味がなくなるものである‐ 「 回 弱視教育の中心的教育 内容は, 「視知覚向上訓練」 である. 現行の学習指導要領に 養護 司= 練」 の領域が設定される以前か ら, この 「視知覚向上訓練」 は弱視教育の土台構造をなしていた も 「 「 「 のである. 現在でいえば 「養護・訓練」 が基本構造でその上部構造として, 各教科」 道徳」 特別 .先取りして いたのである‐ 活動」 の領域が存在している. この 教育課程の 構造をはるかに 「視知覚向上訓練」 は イン ペアメントを眼科医に改善 してもらっ た後, ディ スアビリティ には , しないということなの である. 視力は医学的措置によっ て最高の 視力にしてもらっ たけれども, な お健常視力に 比べて低い視 力者を対象にして, 感覚レベ ルを注意深く 見守り ながらより高次の 知 覚・認知 機能に働きかけ, 視力は弱いけれども結果として, 知覚・認知能力が高まれば, 学習 (生 活) 上の困難が軽減されるわけである.. 74.

(4) . 弱視教育と視知覚向上訓練. 2‐ 弱視児と視知覚・視知覚向上訓練 lpercept ion) と は 多く の 研 究 者 や 実 践 家 が 実 に 多く の 定 義 を し て い る が ( 1 ) 視 知 覚 (vi sua , ,. ここ では 「視覚器官をとお して外部環境情報を視覚的に受容したり抽出したりする過程」 のことで あると説明 しておく‐ i ion) と は 次 の よ う な こ と を 言 っ て い る 2 i ( ) 視知覚向上訓 練 ( t ra n ngofvisualpercept . ( ガ 弱いながらも保有する視力を最大限に活用して 事物を認識する能力を高め その能力を利 , , 用して学習能力や生活能力を高めることを目的にして いる 視知覚に おける注意や 弁別 比較 判 ‐ , , 断, 選択, 分類能力の訓 練や日常生活における視覚的経験を豊富にすることによって 視力そのも , のはよくならないが, 文字や絵図, 画像, 映像等の知覚・認知能力を高め ることができる ‐ ( ィ ) 弱視児は, 本来視力や視野等に制約を受け ているから これらが1次的な要因とな て 一 っ , , 般的には視知覚能力が低いのは仕方の無いことである 臨床的には視知覚を中心とした視覚機能の . 使い方を学習しなければ, 限りなく盲の世 界に近い存在となり 学習を継続 して行なえば限りなく , , 健常の視覚世 界に接近するとも言える これが, 弱視児の視覚機能の特性である ‐ . ( 切 上の1次的要 因のために, 見る意欲を欠き 視覚を使う ことから逃れようとすることなどか , ら, 視知覚発達の停止や遅滞を引き起こすこともある また 視力的に は何の異常もないのに 精 , ‐ , 神的.心理的なショッ ク等によって視知覚機能を停止させて 一時的な盲の世界に陥る こともある , ‐ このような2次的要因に基づく視知覚障害を 防いだり改善 したりするためにも 視知覚向上訓練は , 存在するの である‐ )( 回 障害児の視知覚を 展望した藤原3 1981 )の研究によれば, 視知覚の発達 障害は何も弱視 児だ けに限っ たことではなく, 今日では学習障害の原 因の1つとして考 えられており健常視力児であ っ ても問題にされて いる‐ また知能発達遅 滞児や肢体不自由 児 自閉症児等 他の障害を持っ た子ど , , もたちにも 見られることでもある ‐. 1 1 . 弱視教育・心理研究の概観 1. 視知覚の発達とその診断・評価の重要性 ( 1 ) 弱視児の視知 覚能力の発達 健常 児では一般に視知 覚能力の完成する年齢が11歳から1 2歳であるといわれ, なかでも急速に 発達する時期が3 歳6か月か ら 7 歳 6 か 月 頃 で あ る と い わ れ て い る し か し 弱 視 児 で は 藤 原2 5 } } ‐ , ( 1980 1 9 ) 8 の研究によれば, 1 4歳・15歳児であっ てもなお発達傾 向にありその能力は漸増して , 8 おり 「ジワジワ上昇型」 の発達を示すことが確かめられている 弱視児の視知 覚能力が 急速に発達 . する時期は, 6・7歳と8・9歳児の中間プラス・マイナスにあるよう で健常児の発達 から見れ ば, 年齢の高い方に少 しズしていることが示唆されている その原因は 視力や視 野等の関係 から視 覚 ‐ , 的情報の入力に直接制約を受け ていることと それらの累積から経験が不足になりがち であること , の2つが上げられると思われる . ( 2 ) 視知覚の発達診断と評価 弱視児の視知 覚能力は, 視知覚向上訓練によ っ て改善・発達することが 今日までの弱視教育 に , 75.

(5) . 末 岡 一 伯・藤 原. 等. て その対象児の視知覚発達 よって確かめられている. そこで視知覚向上訓練をおこ なうに あたっ , り教材も) を決定する 必要 の程度を種々の側面から, 診断・評価 して訓練内容やその方法等 (つま があり, 視知覚発達検査は 欠くことのできない 存在である‐ それが視知覚(視認知) また, 一定の訓練内容や方法に基づいて, 視知覚訓練教材を作成して も, とである. 従来, この段階で作 のどのような側面の発達を促すもの なのかの吟 味は, 大変重要なこ 熟達した経験と直観は 成者の経験と直観にだけ負うところ が多く 反省するべき である‐ もちろん, 並行させてほ 続きも是非 時には鋭く, 尊重されるべきではある が, 同時に客観的な教育科学的な手 しいこと を強調しておく‐ ある. 使用している また, 視知覚の診断と評価は, 指導過程において適宜実施することも大切で ある. 個人差の激しい 教材や 指導方法が適切かどうかを評価しながら進むこと は意味のあることで ものである. 使用中の教材・ 弱視児の視覚世 界は, 時として 予測し難いつまずきや 遅滞をも たらす ある‐ 指導計画の 指導方法の継続か修正か 或は, 打ち切りか等の判 断をしなければならないからで 達診断が適切 であれ ば, 最 微調整は常にあり 得ることであり, 柔軟であるこ とはよい が, 当初の発 討しながら 柔軟に工 終目的をどのように達成するかという指導法を, 作業の 進度と細かな変化を検 再び診断と 評価をすること 夫することで堅持することもよいと 思われる. 指導計画の 最終段階で, は当然である. 2. 従来の研究の概観 認知に関する文献が発表さ れて これまでの視覚障害教育‐ 心理研究の中で, 弱視児の 視矢廿覚・視 いる が, 大きく 括って次の4つの研究の 流れがあっ たと概観できる‐ 0 )( ) の弱視児の 「形体知覚検査の標準化」 の研究である. 弱視児 971 1966~1 ( 1 ) 第1は, 五十嵐1 健常 児の 得点の上限は の形体知覚能力は視力の影響を受け, 視力が弱いほど得点が低く なること, 歳くらいの開きがあることが指摘さ 8歳程 度であるが, 弱視児の それは10歳程 度であり, 発達に2 とめられたが, 現在市販さ れ れている. この 結果は, 「全国標準化幼児用学習能力検査法」としてま て い な い.. 「 0 1 9 2 ) (1976~1978 ) ) の 「弱 視 用 視 知 覚 テ ス ト」 の 研 究 で あ る‐ テ ス ト ( 2 ) 第 2 は, 黒 川 . 佐 藤 ら. 効果が最も高く, 「テスト2」 1」 では視力・視野・ 年齢‐知能との関係を分析 したところ, 年齢の くるもの であったとされている. 「テスト1と2」は, それ では 因子分析の結果作 業速度の 因子と=乎÷ 重複しており全体から視知覚 ぞれ7つ と2つの下位検査からできている が, それぞれの測 定能力が 能力を見るように なっている‐ この テストも 現在入手することはできない. 「 3 }( ) の 「障害児の パターン認識に 関する研究」 の中の 視覚 パター 987 1981~1 ( 3 ) 第3は, 小柳2 「パターンの移調性」など1 0 「 ン認識発達診断検 査試案」である‐ 「同形識別」 パターンの心的回転」 じ ・身に障害を 持つ子どもたちの パター 種類の下位検査か ら構成さ れている.この検査の開発目的は,ノ 材の配置までを考えて いたもの であ ン認識の能力を高める効果的な指導‐訓練方法の診 断と指導教 一部を予備 的に分析した結果, 弱 り, 数次にわたる膨大な規模の調査資料が蓄積さ れている. その とされている‐ しかし, 細部 視児の パターン認識の能力に関する影響 因は知能・視力・年齢である まになっ ており, これまた試案そ にわたる研究の途中, 氏の急逝によっ て現在研究は中 断されたま のものも 入手できない. 7 1 8 }( 6 ) 1 ) ) と飯鉢ら 979 4~1 1 97 グルー プ1 ( 4 ) 第4は, 健常児を対象に したものではあるが川 井らの 1 5 )( 1 1 4 ) DTVP の 日 本 に お け る 標 準 化 の 研 究 で あ る‐ 現 在, 国 内 2 ) 3 ) 1976 の グルー プ m1 , 1977) に よ る. 76.

(6) . 弱視教育と視知覚向上訓練 で視知覚発達検査で唯一入手 可能なものは, 飯鉢らの グループによる DTVP 日本版だけである . ◎ この検査は, 4歳以上8歳未満の健常幼 児・児童を対象としたものであり次の5つの下位検 査か ら構成されている‐ ①検査1(視覚と運動の協応) 指示されたとお りに始点から終点ま で 目 . , と手の協応動作により正しく線を描く1 6課題‐ ②検査1 1 (図形と素地) . 他の図形と交差している 或は重複している図形の中から (三角形・長方形・十 字形・星形・卵形など) モデルとして提示さ , れる見本図形だけを弁別して色鉛筆等で 「ふちどり」 をする8課題 ③検査u l(形の恒常性) ‐ . 大き さや模様, 構成, 方向性など条件が異なった図形が頁全体に広げられている そこから 提示図形 , ‐ である円形と正方形だけを選択して 「色どり」 する17課題 ④検査IV (空間における位置) いく ‐ ‐ つかの日常生活上よく見かける事物の線画 (複数) の中から, 提示する線画と位置‐方向が同じも の, 違 っ た も の を 1 つ だ け 選 択 す る と いう 8課題 ⑤検査V(空間関係) 提示見本を見ながら い . ‐ , くつかの点と点の間を線 で結ぶという8課題‐ ( ) 1 ィ 960年頃のアメリカ では学習障害児の処遇が大きな社会問題になっ ていた この学習障害児 . の適切な診断法を確立することが課題になり, フロスティ ッ グらは, 学習障害 児の 多数に共通して 視知覚機能の障害が 見られることを発見した‐ このようなことから, 視知覚の発達障害の適切な診 断・評価のために本検査が開発された. この検査が他の心理検査と異なる優 れた特徴は 診断と・ , .ことで 診断‐評価・訓練治 評価に基づいて誰でもが利用 可能な訓練教材が用意されているという , 療・評価・診断という理想形を実現させていること である. ( め 我国では, 昭和45年頃から肢体不自由児教育の現場 で試用され 漸次 知能遅 滞児教育 聴 , , , 覚障害児教育, てんかん 児, 微細脳障害児, 学習障害児, 自閉症 児等の教育にも広く活用され始め 2 }( 6 } 健常児での使用も盛んになっ た‐ 弱視児における DTVP の 活 用 の 研 究 は 湯 浅3 1978), 村 中 ら2 0 )(1980) 藤 原2 )(1980) な どの も の が あ る 特 に 藤 原2 5 1980 1981 1988) は } 4 } (1979 ), 太 田3 , ‐ , , ,. 視力と年齢.眼疾から見た弱視 児の DTVP における研究をした 視力 では0 02から 年齢では15 . . , 歳児までは, 本検査が適用 できることを実証した その際フロスティ ッ グが原著 で主張しているこ ‐ とではないが, 5つの下位検査の合計粗点をもって 「DTVP の総合得点」 として使用することも有 効であることを提唱し, 合わせて 8歳以上の健常視力児の中にも視知覚機能の発達が未成熟な者が 存在しており, 中学3年の健常視力 児の場合でも適用して視知覚能力の診断・評価が行なえること も確かめた. 区 ) ところで DTVP に問題がないわけ ではない その最大の問題は標 準化の過程において 因子 . 分析的研究が配 置されていないという こと である この点について DTVP に関する国内外の 多く . 2 }( の研究を展望 した角本2 1 ) の研究がある‐ それによると DTVP が測定している視知覚因子は 977 フ ロ ス テ ィ ッ グが 想 定 し て い る 5因子ではなくて1ないし3因子だというのである. . それにもかか わらずこの 検査が, 多くの直接臨床経験から誕生したこと 他の心理検査と違 い診断結果に基づき , 指導に活用 できる訓練プロ グラムを持っ ていること等が 指摘を受けつつも英語圏のほとんどの国 , や英語圏以外のヨーロ ッパやアジアの1 0か国以上で翻訳・標準化され, 今日, 視知覚検査の代表的 存在になっ ている理由 であると思われる ‐ 3. 視覚的経験や視知覚の形成は成熟的 要因と学習的要 因がはた らく 9 3 3 } )(1963 1970 l l ( 1 ) Hube ese ) の 研 究 は 次 の よ う な こ と を 指 摘 して い る. ,D. H‐と Wi , T. N. , 出生後間も ない視覚的経験を持たない子猫の視覚中枢の細胞も 豊富な視覚的経験を持っ ている , 成熟した 猫の視覚中枢の細胞も, 特定の傾斜した線分 に同じように反応する 子猫は出生後数日間 . 77.

(7) . 末 岡 一 伯・藤 原. 等. は目が閉じているので, 出生後す ぐに片方の眼険を縫合して視覚 遮断をする‐ 形態視を不可能にし てしまう‐ その後, 色々な時期に開眼し猫の行動と 視覚中枢の 反応を調べるわけである. 目そのも のには異常がないのにその子猫は, 縫合された方の目では, ものを見ることが できなかっ たし, 視 覚中枢の細胞は 反応を起こさないこ とがわかっ た‐ このこ とから視覚機能は, 出生後早期における ネ発覚的経験が重要で, この 時期に視覚的経験を持たなければ, 両眼視や 形態視の機能は不十分か, 視覚中枢の細胞は退化してしまうことが伺われる‐ 従って, ある時点までにおける視覚機 能とそれ を支える視覚情 報処理系の機構は, 成熟的要因と学習的要因の相互作用ではないかと考えることも でき る‐. もちろん猫と人間の視覚機能を同一視することはでき ないが, このことを弱視児の視知覚に置き 換えて考えるならば,成熟的要因の方では慢性的視覚情報の入力不足状態に置かれているから,もっ ぱら学習的要 因に頼ることになるのである‐ はたして, 視知覚の 学習的要因がどこま で補完できる かについては 未知 であり課題 である. 1 )( )の研究によれば次のようなことがわかっている‐ 先天的な盲や 幼児期に失明し 19 8 3 ( 2 ) 鳥居3 るようになっ た時, 開 て盲になっ た人が(明暗弁) , その後角膜移植により開眼して生理学的に見え して 「 手術後の各種訓練を通 う 眼直後は基本的には明暗以 外には 何も見えない」 状態であるとい ‐ 学習しなければ, 見えるようにはならないという (明暗弁とは明るさ がわかる状態の視力のこと) . 「 開眼者の視知覚 形成過程は, 個人差はあるが, おおむね 術後, 「明暗の弁別」→ 色彩の弁別と識別」 一 「平面形 (2次元)」 → 「立体形 (3次元)」 → 「総合的な視覚体 系」 という 道筋を通るという. 「平面形 (2次元)」 の視知覚 形成過程を詳しく 見ると, 「図領域の検出 (原初的走査)」 → 「図の 大小 (水平方向走査)」 → 「延長方向の認 識 (水平方向走査)」 → 「延長方向の認識 (水平方向・上 下方向走査)」 → 「形の認識 (水平方向・上下方向走査)」 → 「形の認識 (角・辺の探索)」 となるよ う である‐ 「立体形(3次元)」の視知覚形成過程を詳しく見ると, 「幾何学的な立体(単純なバッ ク)」→「個々 の事物(単純な バッ ク)」 となるよう である‐ 以上のことから明 暗弁というきわめて 低視力のもとに おける視矢洋覚の形成過程から, 徐々に視力が高く なってきた時の視知覚形成過程までをよく 理解で きると思う.人間の場合における視知覚形成のための学習的要因についても理解すること ができる‐ この研究は, 弱視教育における視知覚向上訓練を考える意味からもきわめて示唆に富んでいる‐. m. 自作による視知覚訓練教材の検討 1. 問題 ( 1 ) 問題の所在 団 高度情報化時代が益々 視覚情報化の方 向に進展している今日, 視覚情報の入力に障害を持っ て いる 弱 視 児 であ っ て も, 写 真 や 映 画, テ レ ビ, コ ン ピ ュ ー タ・グラ フ ィ ッ ク ス(以 下 CG と 略 称 す. く視覚的なイ メージ表現が内包してい る) , 街に あふれる看板や様々な標識, 絵図等, 我々を取り巻 るメッセージの解釈をしなければ生活 (学習)・が成立しない‐ このような視覚世界の 解釈について 1 } 197 i ) の言うように 話す・聞く・読む・書くといった言語世界を学校で学習 3 は, Dond s ,D. A‐ ( するように, それと同じように学習されなければならないだろう‐ 映像や画像を含めた視覚世 界に ついて の教育が 「各教科」 の教育と同様に 必要になってきているし, 教えなければならないと考え 78.

(8) . 弱視教育と視知覚向上訓練. 図2. 見本の線画を正確に模写し, 線画が何 であるかを命名させる視知覚向上訓練 教材とA児の作業結果(中学2年, 遠・ 1 近 距 離矯 正視力0. , 術後無水晶 体 WISC-R. VIQI12 PIQ58 FIQ. 85 , ニ ワ トリ と 誤 反 応). ている. 弱視児であれば更に このような教育の必要性は高いであろう . ( ィ ll i ) Dondi sは 視 覚 リ テ ラ シ ー (vi teracy) と い う 概 念 を 使 っ て いる 見 る こ と は あ る 程 sua . ,. 度の一般的予測性を持っ ていて表現と理解の能力 を意味すると言っ ている 言語は視覚リテラシー ‐ とは異なるが通信の手段 として視覚的コミュニケーショ ンと平行する存在 であるとも言っ ている . 視覚リテラシーは芸術 ではなくて, 視覚的感度と表現力の開発が目的となるものと思われる まさ . に弱視教育がここ2 5年余り取り組んできた視知覚向上訓練とも一脈通ずるものがある なお 視覚 , . 2 5 } 2 7 ) 8 ) リ テ ラ シ ー 教育 に つ い て は, McLtman i ld ) e ), , M. (1964), 水 越 (1981 ,P‐M‐ (1984 , Greenf 4 )(1985) 無 藤 ら2 8 }(1987 6 7 ) ) 吉 田3 ), 藤 原 (1988 ) 等 も, 類 似 した こ と を 主 張 し て い る , , 1989 .. さて上の図2に示す線画 (公文式幼 児用知能開発教材を参照にして作成) は ある弱視児の作業 ,. 結果 である.. この弱視 児は, メ ッセージの解釈に重大な誤りをおかしている 勿論本人は自分の解釈が正しい .. こ と を 確 信 して い る. 「イ ノ シ シ」が, な ぜ「ニ ワ ト リ」に な る の で あ ろ う か 標 準 学 力 検 査 で も「中 」 .. の成績の弱視中学2年生 の結果で, このままでは, 学習上にも生活上にも支障が出てくると思わ れ る.. ◎. 図2で示した A児の誤反応は偶然 ではないと思われる この作業と同系列の課題に対して「視 ‐ 覚と運動の協応」 による模写作業における部分的な誤認もさることながら 線画の命名 に失敗する , こ と が 多い と いう 状 態 像 を 示 し て い る. 例 え ば, 「ブ ル ドッ ク (大)」 → 「く ま」 「サ イ」 → 「ぞう」 「コ ウ ノ トリ (鳥) → 「う ま 「 」 」 サ ル」 → 「ライ オ ン」 「ス ズメ」 → 「カ ッ パ」 「ペ ン ギ ン」 → 「カ 「 「 「 ン ガ ルー」 ワ ニ」 ‐ p ヘ ビ」 リ ス」 → 「ネ コ」 と い っ た よ う な 誤 反 応 で あ る 図 2 で 示 し た 「イ .. ノシシ」 に対して, 別の弱視中学2年生 (視力0 ) は 「ワニ」 と命名 し, 別の弱視中学1年生 (視 .1 79.

(9) . 末 岡 一 伯・藤 原. 等. ) は「サイ」 と命名 しどちらも失敗した‐ これらの教材は, 幼児用の知 的能力開発教材として 3 力0. であろ 一般に市販されているもの で, なぜ弱視児は 中学生に なっても, このような誤反応が多いの うか‐ 弱視児の視覚リテラシーは, どのようになっている のであろうか. た テレビでシートンの動 物記のアニメーショ ンを (聴覚情報を遮断して) 見せるという実験をし (幼稚園向き 教育番組) 時のある小 学5年の弱視児の反応である‐ ヘビが突然 物語は 「ギザ耳ウサギ」 といって, 「子ウサギが草 原で遊んでいた. そこに 大きなシマ あらわれシマヘ あらわれて 子ウサギを襲い, グルグル巻きにして耳をかじった. そこに母 ウサギが た(後略)」 とい ビと闘って子ウサギを助 けた. けれど耳はギザギザに食いち ぎられた が命は助かっ 見終っ うものであっ た. ところが, この映像 (1分間) を視覚情 報だけで (聴覚情報遮断の状態) のである 話してくれた . た後, その弱視 児は, 「シマヘビ」 を 「トラ」 と誤認して物語の あらすじを 「シマ模様」 があっ たので, 「トラ」 という過去の学習経験を記憶の 中から呼びだしたのであろう あろうか. か. この 映像を視覚的に捉える 時の 「視覚的注意一 等はどのようには たらいていたので 「シマヘビ」 を 「トラ」 と誤認した場面 以外では, 映像文脈上メ ッセージの 解釈にさ したる誤認は ないか ないのである から, 数コマの場面上での誤認であり, おそらくは最初の場面 上での誤認では いだ と推測される. その後の場面上での 誤認は, 自動的な見なし行為によ って起こ った誤認ではな 正 ろうか‐ 通常, 最初の誤認が, その後の場面で訂 正される場合も 多いのだが, このケースでは訂 されなかっ た. その限りでは部分 的な誤認であると思う‐ うな視 しかし, この部分的な誤認が, 映像のメ ッセージ全体の文 脈を大きく 取り違えて しまうよ もたら 覚的認識をしたのである‐ このことは, 学習上でも生活上でも著しく問題となり, 不利益を 減 す. 職業生活 上, 物議を醸すことにもなる かもしれな いのである‐ このよう な状態を少しでも軽 することが可能であれば彼らの生活にとって 意義深いことである. ある. 多少 ここに, 弱視児の視知覚・視認知能力の 諸問題があり視知覚 向上訓練が存在するので ば良いか 生活していけれ の誤認は許容さ れるべきものであっ たとしても, 決定的な誤認をしないで 起こらなかっ らである‐ 同様の実験を健常視力児についても実施した が, このような視覚 的誤認は ない弱視 育を受けてい た. 部分的な誤認が, 全体 的誤認に増幅する可能性の頻度は, 十分な弱視教 児の場合に は高いのである. 2 ( ) 研究の目的 「 失 ・認知訓練 m 上述のような問題から, 弱視児の 「部分失廿覚・認 知」 に 注 目 し て, 部分 絵の 止覚 )・知覚 (視 教材」 を藤原 (藤岡京子・吉田照美‐中村泉との共同制作) が自作したので, 感覚 (視力 習教材であ 知覚)‐認知 (知的能力)-発達 (成熟‐年齢) の 水準で検討して, どのような水準の学 るかを明らかにする. 水準における細 ( ) 同時に, この 教材の視力・ 視知覚水準に おける細部構造と認知 (知的能力) イ 施したのでその 部構造のそれ ぞれの連関を明らかに する‐ 対照実験と して健常視力の中学生にも実 結果も分析検討する. 「部分知覚・ 認 け ) 「養護‐訓練」 の時間に 実際指導を行なっているの で, 6名の弱視中学生の 知」 について若干の検 討と考察を行なう‐ 2. 方法 ( 1 ) 研究方法 認知水準に知 ( “ 部分絵の知覚‐認知教材の検討は, 感覚水準に視力を, 知覚水準に 視知覚を, 80.

(10) . 弱視教育と視知覚向上訓練 的能力を, 成熟 (発達) の水準に生活年齢をとって重回帰分析法を 試用し分析す る 重回帰分 析は ‐ 変量減増法を利用する. 健常中学生を対照群として視力・視知覚のみ検討す る . ( ィ ) 「視覚と運動の協応」 「形の恒常性」に関する新作成の視知 覚向上訓練教材を使用して 作業 , 結果について事例的研究を行なう 視覚リテラシー の観点にたっ て若干の検討を加え記述する . . 2 ( ). 対象. 団 5歳児から, 小学1年生~中学3年生の弱視児30名 月齢の平 均値1 39‐57 4 . ,SD37 ‐1 . 遠距 離視力平均値0‐19 S D 0 6近距離視力平均 D 1 S V I 値0 2 0‐ 20 , ‐ ‐4 , ‐ Q 平均値94‐70 , SD21-23PIQ 平均値83‐27 S D W I S C 2 R 4 2 3 ( - 8 9年尺度修正版によ ) る , ‐ . 中学2・3年生の健常視力 児27名 . ( ィ ) 事例的研究対象児‐ 中学1年2名, 中学2年2名 中学3年2名の合計6名の弱視 児 , ‐ 3 ( ) 時期1 989年~199 0年 ( 4 ). 材料. ( 力 部分絵の知覚・認知教材は, 藤原ら( )による教材 No 198 8 ‐7「ものの なまえをかくれんしゅ う」 を (目的変量) , 遠距離・近距離視力測定法, DTVP , WISC-R 生活年 齢のデータを説明変 量として使用した. 必要に応じて視力等は変数変換を行なっ た . ( ) 「視覚と運動の協応」 「形の恒常性」 に関する視知 覚向上訓練教材は 藤原ら ( ィ 1986~1988 ) ,. に よ る 「な らべ て かく. れ ん し ゅ う」 を ベ ー ス に して 1989 年 に 自 作 した 2 3種類のバリエーショ ン. を使用した‐ 「養護・訓練」 の時間に授業と して実施した結果の一部である ‐ 5 ( ) 手続き ◎ 対象児に部分絵を提示して, ものの名 称を文字で記述してもらっ た 強度の弱視のため或は ‐ 未成熟で文字を十分 に書けない場合には言葉で話しても らい藤原が記述 した 採点法は各1課題毎 . に正答1に対して粗点1を与えた 4枚の部分 絵で1群を構成 しており各部分 絵の名称を記述 した . 後に, 群としての共通の名称を記述するよう に求めた 第1群~第15群の1 5課題( 1 5,熱満点) ‐ .部 分絵は各群4枚ずつの60課題( 60点満点)である. 部分絵の命名 と群毎の命名とを個別に分析した . 尚, 「部分 絵の知 覚・認 知一 得 点 の 平 均 値 は 38 40 SD15 86 歪 度 -0 87 尖 度 2 61 「群 の 知 覚. ‐ , ‐ , ‐ ‐. 「 認知」 得点の平均値は10‐ 07 , SD4‐31 , 歪度-0 ‐88尖度2.49 部分絵の知 覚‐認知. 総合一 得点の. 平 均 値 は 48‐47 , SDI9.95 歪 度 -0‐87 尖 度 2‐57 であ っ た.. ( ィ ) 「ならべてかく. れんしゅう」 教材は, 方向性が違っ たりしている部分絵を 素早く知覚・ , 認知し, 全体構成を常 にイメージし決め られた枠の中に なるべく正確に色鉛筆などを使 て模写 っ , するという課題である (用紙を回転して 見てもよい) 最後に (或は途中で理解 できたら) 絵の持 っ . て い る メ ッ セ ー ジ を, 「何 を し て い る と こ ろ」 「何 が どん な と こ ろ で 何 を し て い る と こ ろ な どと , 」. いう形式で記述するように求めた ‐ 3. 結果と考察 ( 1 ) 「部 分 絵 の 知 覚・認 知 教 材」 (教 材 No .7 「も の の な ま え を. か く れ ん し ゅ う」) に つ い て の 結. 果. 81.

(11) . . 末 岡 一 伯‐藤 原. 等 ・えのな ÷ ョ E えを下の□ ‘ :かきましょう . 1 ‐つぎに右の□に績まヒめた」ぴ ・ た8 り かごユしょう .. ・えのなまえを下の□ ‘ :か さまし ょう ‐ ュ ・つぎに右の□にはミヒけたよびかた毛 か きえしょう .. 、 .えのなまえを丁の-” ;り きましょう . ・ .つぎに右の□にほえヒめたよび 、 たと ク かごまし よう ・. . 図3. 「部分絵の知覚・認知」 教材 (教材 No .7) 一部. 「部分絵の知覚・認知」 と視力・視知覚・認知 (知的能力)・成熟 (生活年齢) との関係. ◎ 説. 変. 明. 標. 量. 準. 偏. 回. 帰. 係. 数. 信. 頼. 度. 月齢. - 0‐13028. n.S .. 遠 距 離視 力. - 0.04604 0‐21008. n ・ ・S. 近 距離視力. 0‐40948. DTVP 総 合 Vテスト. 一 0‐01681. Pテ スト. 0.56032. 散. 分. *. ** 36‐892 * * P <0‐01 * P <0.05. df6,23. 析. t検 定. df 23. 信 頼度. n‐S .. 0‐952 88.132. 重 相 関 係 数 (R) ) 調 整寄 与 率 (R2 分. n . .S *. F値. )と ( ィ ) 「群としての部分絵の知覚.認知」 と視力・視知覚・認知 (知的能力)・成熟 (生活年齢 の関係 説. 明. 変. 量. 標. 準. 偏. 回. 帰. 係. 数. 信. 頼. 度. 0‐05986. n・S .. 遠 距 離視 力. - 0.12402. n ・ ・S. 近 距離視力. n ・ ・S. DTVP 総 合. 0.13490 0.55887. Vテスト. 0‐13258. n.S ▲. Pテスト. 0‐26835. n‐S .. 月齢. 重 相 関 係 数 (R) ) 調 整 寄 与 率 (R2 82. 0‐953 88‐439. **.

(12) . 弱視教育と視知覚向上訓練. 分散労 析. df6 23 , t検 定. df23. 信 頼度. F値 37‐975 ** * P <0‐05 * * P <0.01. 「部分絵の知覚・認知の 『総合』」 と視力・視知覚・認知 (知的能力)‐成熟 (生活年齢) と. ◎ の関係 説. 明. 量. 変. 標. 準. 偏. 回. 帰. 係. 数. 信. 度. 頼. 月 齢. ‐ 0‐○9065. n‐s ‐. 遠 距 離視 力. - 0‐06343. n‐S .. 近 距 離視 力. 0.19623 0‐44649. n ‐S . *. Vテスト. 0.01531. n ‐S .. Pテスト. 0‐50360. *. DTVP 総 合. 重 相 関係 教 (R) 調 整 寄 与 率 (R2 ). 0.957 89.437. 分 散分 析 df 23. 信 頼度. df 6 23 F値 41.924 ** , t検定 * P <0‐05 * * P <0.01. 「部分 絵の知覚・認知」 における視覚・視知覚水準の細部構造. 回 説. 明. 変. 量. 標. 遠 距 離視 力. 準. 偏. 回. 帰. 係. 数. 信. 度. 頼. 0‐08193 0‐00097. n ‐S ‐. DTVP I. 0‐27272. n‐S ‐. 1 )TVP 11. 0・52699. **. DTVPD [ 1. 0‐17437. n‐S ‐. DTVP N. 0‐05953. n‐S .. DTVP V. - 0-07218. n‐S ‐. 近 距 離視 力. 重 相 関 係 数 (R) 調 整寄 与 率 (R2 ). 0‐948 86‐727. 分散分 析 df 22. 信 頼度. n ‐s .. df 7 22 F値 28‐069 ** , t検 定 * P <0‐05 * * P <0‐01. 「群 と して の 部分 絵の知覚.設知 における視覚‐視知覚水準の細部構造 」. (ガ. 説. 明. 遠 距 離視 力 近 距 離視 力. 変. 量. 標. 準. 偏. 回. 0‐08921 - 0‐09043. 帰. 係. 数. 信. 頼. 度. n ‐S ‐ n S ‐.. DTVP I. O.47758. **. DTVP II. O.19592. n.S ‐. 83.

(13) . 末 岡 一 伯・藤 原. 等. 1 )TVP111. 0‐20698. n.s ‐. DTvprV. - - ○・01622. n-s ‐. 0‐15237. n.s ‐. 工 )TVP V 重 相 関係 数 (R) ) 調 整寄 与 率 (R2 分散分析 df 22. 信 頼度. df 7,22 t検 定. 0‐930 82.103 20‐005 F値. **. * * P <0.01. * P <0.05. 「部分絵の知覚・認知 『総合』」 における視覚・視知覚水準の細部構 造. (が 説. 変. 明. 量. 標. 準. 偏. 回. 帰. 係. 数. 信. 0‐08445 ー 0‐01185. 遠 距 離視 力 近 距離視カ. 頼. 度. n ・S ・ n‐S ・ *. DTVP I. O.32095. DTVPII. O.46143. **. I I DTVPI. 0‐18343. n.S ‐. DTVPIV. 0‐04383. n.S ・. DTVP V. - 0‐02444. n・S ・. 0.950 87‐030. 重 相 関 係 数 (R) ) 調 整寄 与 率 (R2 分 散分 析 信 頼度. ( ) キ. 説. df 7,22 df 22 t検定. ** 28.799 * * P <0‐01 * P <0.05 F値. 「部分絵の知覚‐認知」 における認知水準の細部構造 明. 知. 識. 類. 似. 算. 数. 単. 誠. 理. 解. 数. 唱. 変. 量. 標. 準. 偏. 回. 0・17759. 一 0.55164 0‐32075. 帰. 係. 数. 信. 頼. 度. n‐S .. **. *. 絵 画 配 列. 0.22161 0.26679. n ・ ・S *. 積 木 模 様. 0‐16838. n ・ .S. 絵 画 完 成. 組. 合 せ. 符. 号. 0‐16268. n・S ・. 迷. 路. 0.23141. n.S ・. 84.

(14) . 弱視教育と視知覚向上訓練 関 係 数 (R) (R2 ). 0.950 86-588. df 21. df 8 21 , t検 定. F値. 24・402‐. * P <0‐05. **. * * P <0‐01. ( ク ) 「部分 絵の群としての知 覚・認知」 における認知水準の細部構造 説. 明. 変. 量. 標. 識. 準. 偏. 回. 帰. 係. 数. 信. - 0‐06339. 度. 頼. n‐S ‐. 似. 0‐39985. 数. - 0‐56571. n‐S ・. 語. - 0.46326. n‐S ‐. 解. 0‐10456. n-s .. 唱. 0‐55783. **. 画 完 成. 0.06129. n‐S ‐. 画 配 列. - 0‐10707. n ‐S .. 木 模 様. 0.70088. *. せ. 0‐10726. n ‐S ‐. 号. 0.21485. n‐S ‐. 路. 0‐08069. n.S ・. 合. (R) 整 寄 与 率 (R2 ). *. 0‐970 89‐882. df 17. df 12,17 t’検定. Fイ直. 22・468. * P <0‐05. **. * * P <0 01 .. 「部分 絵の失陛覚・認知 『総合 』」 における認知水準の細部構造 説. 明. 変. 量. 標. 準. 偏. 回. 帰. 係. 数. 信. 頼. 度. 識 似. 0.21149. n‐S ‐. 数 語. - 0.46622. **. **. 解 唱. ○.37848. 画 完 成. 0‐25116. n‐S ‐. 画 配 列. 0.17806. n.S ‐. 号. 0‐21152. n・S ‐. 路. 0‐27664. *. 木模 様 合. せ. 85.

(15) . 末 岡 一 伯・藤 0.955 88.410. 重相関係数 (R) ) 調整寄与率 (R2 df 7,22. 分散分析 信 頼度. df 22. 等. 原. t検定. F値. 32・602. * P <0‐ 05. **. * * P <0.01. ( 2 ) 健常視力児の場合 「 ・認知 『総 目的変量は 「部分 絵の知覚・認知」 「群としての部分 絵の矢廿覚・認知」 部分 絵の知覚 あ る. 合』」 である. 説明変量は 「遠距離視力」 「DTVP I ~DTVP V」 の 6 変 量 で 「DTVP1n」 で あ っ た 「 . ⑦ 「部分絵の知覚」 と5%水準で有意な 説明変量は DTVPIV」 と 「 あ っ た. P TV V で D 説明変量は J 水準で有意な 「 と5% 知覚 ( ) ィ 群としての部分絵の 」 「 V」 と 「DTVPDI」 で あ っ (り 「部分 絵の知覚 総合」 と5%水準で有意な説明変量は DTVPI た.. う ) について の考察 .7 「ものの なまえを かくれん しゅ 」 3 ) 部分絵の知覚・認知教材 (教材 No ( 「 能力育 成のため総 合的に 使用する場合 ⑦ 弱視 児にお いて, この教材を 部分絵の失止覚・認知」 者との関係を説明しており, 視知覚・視 認 には, 視知覚 水準と認知 (Pテス ト‐視認知) 水準の両 知向上訓 練教材と してなら意味のある ものといえよう. ) その視覚・視知覚 水準における細部構造は, ( ィ DTVPI 1 (「図 形 と 素 地」) と DTVP 1 (「視 覚 と. 運動の 緬 ゑ であるこ とが示唆されている. ◎ 健常視力児の場合の視覚.視知覚水準にお ける細部構造は, DTVPIV(空 間 に お け る 位 置). と DTvpm(形の恒常性)の2つと5%水準で有 意 な 関係 を 示 して い る か ら, 弱 視 児 の 視 知 覚 ・ 視. 認知とは異なる傾向を示唆 しているよう である. 「 に) 弱 視 児に お い て, こ の 教 材 を 総 合 的」 に 使 用 す る 場 合 の 認 知 水 準 で の 細 部 構 造 は, WISC- R の 「単 語」 「数 唱」 「迷 路」の 下 位 検 査 の. 表1 分析結果のまとめ 総合として 知覚・認 覚‐認 の知 準 水 罵 知 VP総合* Divr総合* TW総合 VP総合* DT Tw総合 視覚(視が. DT Pテスト* Pテスト テスト* 視知覚.認知‐ p 部分絵の知 党・認知 認知 覚. 群としての 認知 覚 認知 知覚・ 知. 麗 濡 ・ 。 視覚(視力) . DTVPII** 視知覚. * * D TVPI 江‐ mm. 事. 認知. 酬. * 類 似* 語* 単 * * 昌 唱* 数 = 数 * 莱 穣村綴様 絵画配列* 穣村葵 0 5 *P<0 ‐. * D TVP工 F MW. * pn* 班項 DTv * 語* 単 * 唱* 数 路* 迷 0 1 P< ** 0 ・. 測 定 して い る 能力 と 意 味 の あ る 関 係 が あ る と 言 え i l fo rd 1 2 ) ) に よ れ ば, こ れ ら 3つの 下位検査の測定している能力を Gu よ う. Kaufman ,A‐S‐ (1979. 「記憶」 の能力を 「 「 の知的能力因子に対応させるな らば, 「認知」 「記憶」 認知」 となり, 認知」 と 「 「 は 視覚 向上させるため の教材であることを示唆している‐ 勿論, この場 合の 認知」 と 言己憶」 , 的な 「認知」 と 「記憶」 を含んでいる と推察できよう. 訓練(教材 No .6「ならべてかく ( 4 ) 「視覚と運動の協応」 「形の恒常性」に関する視知覚向上 ) の結果と考察 んしゅう」. げ ) 提示教材と作業結果. 86. れ.

(16) . . 弱視教育と視知覚向上訓練. 鰯ず. へる ◎. 滋 裂. 瞥沙 E1鰍.翻. . ・. 別鯵. 雫戒▲ . 謬拶. 御 図4~7 「ならべてかく れんしゅう」教材の一部とその原画(原 画は授業場面で提示しない). 鰯ず. 〕◎ ◎. 響 翻 鯉,畢◎ @ テ噸犠診 ミ 鱒観,圃 圃 卵ぬ 参. . 寺 ◆ ≦キ. 裁. 高. へ ヘ. 犠, ,. を 滋墓. 臥明 り. マ h. a. L)し ー. 図 8・ 9. 図 10. 中 学1年 生 2名 の. (連続3年目の指導). 4月の作業結果. だく 磐等 搾劃 〆当珍 翁 『碁 諭 於一. 距鱒. ‐ W 議. 牽寿 8 白も1. ,鼻 に. 甚」 , 一. 図11~1 2 中1, 指導の1年目 (5月). 中学3年生,4月 作業結果 電. 斧言 1ゑ討. ‐徴 ニる 8 霊 … .. な. 図1 3~14 中2, 指導2年目 (5月). 墨昼. に. 頚. .. 懲裏多. 図1 5~1 6 中3, 指導3年目 (5月). 87.

(17) . 末 岡 一 伯・藤. 原. 等. ( ィ ) 視覚リテラシーを中心にした考察 「視覚世界」 ) の持っ ている要素を明 ( a ) 弱視 児の視覚リテラシーの全過程は, 提示された教材 ( らかにし, たった今, 視覚的にもたらさ れた感覚・知覚的な情報を孤立的な部分情報と して ではな く, 相互作用的な統合の過程を経ながら, 過去経験による 記憶情報とも連合させながら, その性質・ 性格・心的イメージの体制とコンポジショ ン, システムの構成などから全体的理解へと導き, 最後 には, ある程度の一般的予測性をもっ て決定していると考えられる. b ( ) 図3における 「部分 絵」 の言語的命名においても例えば野菜個々の命名はできないが, 群と して全体として, 野菜であることが理解されている 場合もあっ たしその逆の場合もあっ た. 図8・ 9のように 一部に構成の知覚・認知に誤りがあったり, 全体の構成に失敗したりしている‐ しかし, メ ッセージの解釈には一応成功して 「歩いているところ」 「遠足」 であり, 特に 「遠足」 と解釈して いるところが素晴らしいと思う.. ( c ) 図1 1~16は, 個人差を認めつつも学習経験の 差が出たと考えることもできよう‐ 「スキマ が. できないように1枚の絵に するのです」 という教示をしているのだが, 中学1年生では8枚の部分 「 絵を回転させながら視覚・視知覚的に忠実に模写していっ たために, 最後に完成したときに は ス キ マ」 が でき て しま っ た. メ ッ セ ー ジ の 解 釈 も 「ト ン ボ を お い は ら う」 「虫 と り を し て い る」 で あ り. 若干不満足である. 中学2年生になると 「男の子」 「トンボをつかまえた男の子」 となり, 中学3年 生になると 「 ノ・イキン グ」 「トンボをとった男の子」 となった. 全体の構成も 中学3年生になるとほ 0のように提示絵に枠組がない場合でも, 中学3年生はその 構成に ぼ満足す べき である‐ しかも図1 成功しているのである. どこま でが1 ブロ ックの部分絵なのか, その境界が視覚的にはっきりしな い, 提示されている6つのマ トリ ックスは間違っていて(本当は横長に6つ) , 部分絵の構成上, 手 がか り に な る 番 号 も 入 っ て い な い の であ る‐ 間 違 っ て い る マ ト リ ッ ク ス に 惑 う こ と な く, み ご と に. 全体構成に (部分絵の組み合わせによる絵の持つ全体的イ メージの理解にも) 成功 したのである. ) となっ て大失敗 ところが, メ ッセージの解釈は 「3人で花見をしているところ」 (正解は 「月 見」 、弱視児にお をしているわけ である. この失敗は, 視覚リテラシーとリテラシーの関連問題であり, いても再度検討課題であることを投げかけているように 思う. 今後, 更に, 研究を深めてい きたい.. 引用文献 )‐ 形 は 語る‐ サイ エ ン ス社‐ PP ILi 1979 ime te i 1 973 ): racy ‐209一 rofVi sua 1) Dond s . 金 子 (訳) ( . .A Pr ,D. A.( 213 .. 国立特殊 ):わが国における視知覚の理論と弱視児のフロスティッ グ視知覚発達検査結果の解釈.・ 1 9 80 2) 藤原 等( 3 教育総合研究所長期研修報告書. pp .60-8 . 1a):弱視児に対するフロスティッグ視知覚発達検査の適用について. 心身障害児教育論文集第7 1 98 3) 藤原 等( 巻- 心身障害児教育財団‐ PP ‐84一87 . ( ):弱視児の眼疾とフロスブィ ) 藤原 等 1 9 8 1b 4 ッ グ視知覚発達検査‐ 未発表論文‐ 19 8 8a):弱視児の視知覚発達の評価基準‐ 弱視教育第26巻3号. PP .16‐19 5) 藤原 等 ( ‐ 1 ) 1 9 88b):視覚障害児の主として言語的反応による 映像認知の研究( 6) 藤原 等( . 日本特殊教育学会第26回大会 3 2一1 発表論文集‐ -pp .1 ‐ - (発表予定論文) ):低視力児の主として言語的反応による映像認知の研究. 日本教育心理学会第31回総会論文集. 1 98 9 7) 藤原 等( p .455 ‐ ) i 86 i l 19 d 8 4 19 ):Mi a 8) Greenf e ndandMed . 無藤・鈴木 (訳) ( ‐ 子どものこころを育てるテレビ・テレビ .M‐( ,P 1 1一4 1 ゲーム ・ コン ピ ュ ー タ. サイ エ ン ス 社. Pp ‐ . l lat i le f f t i log l i era i bi i tytothePhys sofuni Ca ec N 1970 o l odofsuscePt l ):ThePer ese 9) Hube ,T‐ .( ,D.H.& Wi. 88.

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