ヘンリー・ジェイムズの「黄金の盃」 : マギーの意識を中心にして
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(2) . ヘ ン リ ー ・ ジ ェ イ ム ズ の 「黄 金 の 盃」 - マギーの意識を中心 に して -. 伊. 藤. 仙. (1) … ;butlneverthelessa f f l fashaving he ld mysystem fas ect myse tandfondl th one y ,wi hand atleast,bythe mannerin whi l chthe who ething remainssub jectto the register. ,. lose ly kept,ofthe consciousness ofbuttwoofthe characters everso c . The Prince i he f i f ofthe book vi t hal l ly sees and knows and makes out rs tua , nt , r , i ly represents to himse l f everything that concerns us - very near rtual v ly ( though he doesn’ tspeaki i tperson)af nthef terthefashionofotherrepor rs tersandcr i i t csofother i tuations i H i s h i h l i l ac o n s c u b f i n o s s n e a s s v i h t t g . raton g ysuscep eo regs , ethusmakesus. hethingsthat may mos seet l tinterestusref tasintheclean glasshe ld uptoso ectedini fthe ”short stories” of ourlongl many o i st ;…( , ). Jame sの小説技法‘Pointof VieW は, Tぬ8 Go溺e〃 βのひZ の 序 文 に お い て, ‘ i ter と い う 言 reg s 葉で表現さ れ て い る. い ち ど 読 者 が‘register に 眼 を 置 く と, 彼 は そ の‘registe を通してのみ も , ’は 状 況 の‘ の を 見 る こ と に な る, も の を 見 て, 知 り そ し て 理 解 す る‘ i ter s t reg s r e o r e r p であると , , i i t intofVi 同 時 に,そ の‘ cr cぎ であ る. ‘Po eW は 全 知 的 に も の を 見 て い く 小 説 家 や, 語 り 手 と は. 違っ て, 自分の視野の範囲でしかものを見ることが できない そのため眼に写る像は 相対的なも . , の, 主観的なものにならざるをえない. それはひとつの欠点 であろう しかし‘Po i tofVi n eW の主 . 体である意識が, 見ることから意識に流れこんだ外界のものを媒体として 豊かに 自由に 想像 , , , 的に生きることができ, また, 価値判断と決意の苦悩を生き抜くことができたら この手法の欠点 , は, 利点にもなるのである. このようにlame sの場合, この技法から意識が生まれ, 意識の判断が 生 ま れ る と い っ てよ い . T雄 CD/〆”〃 βの〆 の 前半は主 と してPr inceの 意 識 か ら 後 半 は ほ と ん ど Magg i eの 意 識 か ら みて, ,. 両者を含む数名の意識のからみあいを描いた小説 である Magg i i eの Pr nceへの愛が知を媒介とし . てそれ以上のものへ至る道筋を描いたもの である 時には Magg i 意識 eの の信ぴょう性が失われて, . 暖 昧 を お びる こ と も あ る が, 77 β と 2 8 Gdd eね のひ の場合は, 作者が提示した意識を読者が読みとるこ とによっ て, 暖味性 がこの小説の意図を壊すことを未然に防いでいるということができる ,. 15.
(3) . 伊. 藤 仙. -. (2) i ince Ame r Z物 Go‘叱れ goの意識が中心となって展開している. 女主人公の ,βα” の 前 半 は, Pr. lot te がア メ リ カ か i ince と 結 婚 す る こ と に な る.Pr nce の か っ て の 恋 人 であ っ た Char Maggi e が Pr. らもどってくる, 彼女は美しく 才気があって, 彼は以前に, この女性と, もし金があったら結婚し. lot e の 結 婚 の 贈 物 の 品 を 選 定 す る た め に, 共 te の 願 い を 聞 き 入 れ て, Maggi て い た であろ う. Char ince の 態 度 に は, t の 骨 と う 品 を 売 る 店 へ 足 を は こ ぶ. そ の 時 の Pr ree に つ れ だ っ て B1oomsburySt. なんとなくためらいが感じられる.「二人がこれからしようとしているちょっ とした計画が, 過去の i eと送る結婚生活の でき ごとに似ているのに 気付いたからである」 2 ( }彼の意識では,これから Magg ためにも, 「ひたすら, 過去と手を切りたいと望んでいた, 今度のこの計画は, 過 ぎ去 ったことをま. 〃 た 始 め るよ う なも の だ っ た, そ れ は 彼 が 決 して 望 ま な い こ と だ っ た」 3 )の で あ る. こ の 小 説 で 方c〆/ { ngham も, 二 人 の 過 去 の い き の 役, あ る い は, ギリ シ ャ 悲 劇 の コ ー ラ ス の 役 目 を 演 じ る Mrs .Asshi. さつについて,「『たしかに, それであの 空気がはらい 清められました -- 私たちがひたっ ていた 空 ince と Maggi e の 結 婚 生 活 に と っ て, 過 去 は な ん の 障 気 が は ら い 清 め ら れ ま し た』」 4 ( } と い っ て, Pr. 害にならないこ とを保障する. しかし 「実際, 彼の精神はひ どく落ちつきがなく, なにものにも集 ince か i ngham の よ う な アメ リ カ 人 た ち は, Pr 中 でき な か っ た」 . Ass 5 )Verver 家 の 父 と 娘 や Mrs .{. らすれば「大きな白いカーテン」 ( 6 )に似ていた. 彼はかって Poeを読んだ時, 「眼前に濃厚 な白い大 気が, 目もくらむ光のカ ーテンのようにかかっ た」 7 { }のを経験したが, それは「闇がものを隠すよう 8 )そ れ に 比 較 に, い っ さ い の も の を 隠 す の だ が, そ れ で い て 牛 乳 か 雪 の よ う に 白 い 色 を し て い た」 .(. して, 彼は「黒ずんだ紫のカーテンしか知らず」 ( 9 )それがかかっていると「意図された不吉 な闇が生 まどっていた, じる」 , 。 ( ) と 皮らと自分との違いを意識した. こう した人々から信 頼され期待されてと. lot te と 父 親 の Mr .Verver と の 結 婚 に よ り, ま た 彼 の 不 安 は 結 婚 と 同 時 に 消 え た か に み え た, Char ince と Maggi Pr e の 間 に, 小 公 子 が 生 ま れ る こ と に よ り, 幸 福 は い っ そ う 続く か に み え た, し か し, Maggi r氏が小公子をはさんで生活する時間が長くなると,自然に社交の場への 父と娘の e と Ve rve ty に し げ し げ と 顔 を だ す よ う に な る, は じめ は, あ lot ince と Char te が 代 っ て par 足 は 遠 の き, Pr. やまちを犯す時間的ゆとりもなかったが馴れるに したがっ て時間が余り, 二人の昔がよみがえって く る こ と に な る.. ince が ひ と り, Maggi e の 帰 宅 を 待 っ て い る 時, レイ ン コ ー ト に 身 をく る ん そ ん な 雨 の あ る 日,Pr lot te が, み す ぼ ら し い 馬 車 に の っ て, Eaton Square を訪ずれてく る. この女を前にして, だ Char. 「もし, 彼は, この女と結婚していたら, 生活はどうなっ ていたろうか」 , . ( }と推測したりする, 「彼 女の姿をひきたてる, 暖炉のそばから, 彼を眺め, 右手は, 大理石の戸棚にのせ, 左手はスカート をかかげて雨にぬれた片足を乾か すために前にふみ だ していた」 , 2 )と 感能的な女を描くこの あたり { の文章を引用 したい.. ’ inksandgapshadattheendofafeW minutes i larl Hecou t ldn thavetold whatpar cu rom n Romef idged foundthemselvesrenewed and br ;forheremembered no occasion i h f ed chthe picture couldhavebeen so exactly copi whi . Heremembered,t atis,none o i l tedand wh e l i e a muddyfour‐wheeler wai hercoming tosee him intherain wh ,though i ththeoddeloquence -the ted wi tai havingl rs ther waterproofdowns ef ,shewasyet nves ldress and a ter - of a dul lthe rest ofthe mat i ive picturesqueness, yes, given al t pos 16.
(4) . 「黄金の盃」 におけるマギの意識. bl . i ack Bowd i er Sedhatthatseemedto make a poi ingonthe i imeof. t i feand ntofins s rt ’ ’ i the li ion h h h t f k dt rmora t l l ntent h i e a sa n f i d i t f f e r o c so w n a sw e a so r n e o n o n rence e y , , tot hem pract i ly p lay ingin her so handson・e ra in‐ f h T df cal h res ene ace e sense ofthe , ’ tr evivedforhim neverthelessasi tyetdone thadn pas t madethatothertimesomehow :i l locking wi tthefuturec mee thi t i ose swatchingeyes ,inter ,beforeh ,asinalongembrace i l ingandhus l ingthe presentthatth ofarmsandl t i ty scarce ps spoor quanti ,andsohand retained substance enough, scarce remained suf f i ly 物e名a to be wounded or cient shocked. , 3 ( ). か っ て,ロ ー マ の 日々 に お い て,こ ん な 雨 の 日 に 彼 女 が 彼 を 訪 ね て き た こ と は なか っ た 彼 は し , .. ばらくの間,「過去と現在のギャッ プを埋め, 昔と今を結 びつけるようなものを探 してみたがなにも 見つからなかった」 i )によみがえっ てきたが, こんな nce M ( 〉「にもかかわらず, 過去の意識が彼 (Pr ことは例のないことであった. そして過去が未来に近ずき, 未来とからみあった - いわば 見守っ , ている彼の目の前で二つの時 が, 腕をさしかわし唇をかさねて, 長い間抱擁しあうように こうし . た過去と未来にふみつけられて, 現在はかわいそうにほとんど実質を失い 存在することをやめて , , い ま さ ら 傷 つ け ら れ た り, シ ョ ッ ク を 受 け た り す る 心 配 も な く な っ た く ら い で あ る」 ( . 5 ,) ‘ma i r r age の中に身をおくため過去と手を切りたいと希望した Pr i nceに過去の女が現われた時に は, 過去が現在へと通ずる扉を破っ て侵入してきたと認識するのが一般的 であろう しかし 彼に . , i とって現在は Magg eと父親とで占有されていて「現在は実質を失った」 . 6 < )も同然 である. 彼は, 過 去を未来によみがえらせたいという願望を持っており そのため 過去と未来の 二つの時が彼の眼 , , の前で, 抱擁しあうイメージとなっ て意識されている . ここ で T膨 Amb婚sqdのs の 中 の St rether に 言 及 し て み た い, 彼 は パ リ の 美 が 感 覚 的に せ ま っ て. きた時, 自分の生きられなかっ た人生を, 青年 Bi l ham にたく して “L i l l you can!”( vea . 7 ) と発 , S h するが, そ の 場 合, tret er に と っ て 生 き る と い う こ と は New England と の 過 去 の き ず な を 切 る i ことを意味する. Pr nceにとって生きるということは, 過去を未来によみがえらせることになる .. ’ l te に 依 頼 さ れ, 彼女 の 結 婚 の 際, ‘翼 超 g か っ て, Char ot h ’ ? 2mB α 友 gz z f g“β co’ ‘ 〃γ ’ゼ . 8 ) , t en (. (戦時の時には, 戦時の時のように)という祝福の電報を送っ たが Pr nceはその時, その状況の , i 中 での 生 き 方 を 示 唆 した か っ た の では あ る ま い か ま た 結 婚 二 年 後 ロ ン ドン の par ty で,Char lot te , ,. が華麗な姿をみせ, いあわせた彼に, いっ しょ にいると こ ろを Mrs ingham に み せ た い か ら ,Ass , 「今晩 い っ し ょ に い て ね」 , 9 ) と 頼 み, 彼 が, 「君 は 今 晩 は 変 だ ね」 ( 2 ( 。 ) と い い な が ら も, 魅 せ ら れ て いく 場 面 な どか ら も, 二 人 の 危 機 が あ た り に み な ぎ っ て い る Mr A ingham の . sshigham,Mrs ,Ass .. ’ が行なわれようとしているのに 「『彼女(M i Ev 二人は, 大文字の‘ i l )の想像力 は悪いこと agge 2 , ) ) , に対して閉ざされて います, 彼女の感覚は悪いことに対して封 印されています』」 ( 2 2 )と会話の中 で話 しあ っ て い る , Char lot ince が不 義 の キ ス を か わ す 場 面 を 引 用 す る te と Pr , ‘ ‘ ’ ’ ’ h b t lt ssacred, im. Theyvowedit,gavei s e rea hedbackto h toutandtooki tin , drawn by thei i i l l t t r h n e n t t f s mo r T h e c o e d d s o e e r h h i y t y g e n o a su en , s , . , roug th ightenedc i l t rc e as attheissue ofa narrow straitintotheseabe ond ever thi n broke. y , , y g down gave way me k b l d d i up l r t d T h i o e l i h n m e h i l i a i n tt er ps soug ge . er ps r , , , ,the h i he i i pressuret erresponseandt l rresponsethe thavio ighed rpressure encethathads ;wi 17.
(5) . 山 一 伊 藤 ず. lnessesthey passionately sealed i l t i l fthe next momenttothelongest and deepestofs tse i the r pledge. 3 ( 2 ). 工藤氏も述べておられるように,「これは, ジェイム ズがこの小説で書い たもっとも情熱的な場面 であるだけ でなく, おそらく 彼が生涯を通じて作家として自己に許した, もっとも 激しい情念的場 面の一つであろう,」 2 4 ( }と思う. 時間の長さを消し, 瞬間の中に身を浸し, まさにこぼれ出ようとし ていたものが, ほんのわずかの刺 激で流れでてしまっ たという印象を与える, 情念が余りに強烈に Pr ince の 意 識 を 包 っ て しま っ て, 意 識 は ま っ た く は た ら い て い な い か に み え る が, 彼は, 心 の 奥 底. では, 未来を指向していて, 「今の 生活とはちがった, もっ と高い, もっ と勇敢な, 適正な生活があ るという消し難い意識の赤い火花が燃えてい た」 2 5 }といえよう. (. (3) /の序文 を引用する. T彬 Go/d釧 Bのり i i tthrough igid ly byi rs t i e Verver atf slaw ofshowing M[agg … ;the th ng abidesr ’ ’ i h h f h t d fh t h i b i n tory vlslon o er ens ow g e Prince, bersuitors andherhusbandsex ,an o ’ fes i ty s wi th atleast an equalintens ;the advantagethusbeingthatthese wi ,throughhi imeand hesamet ientsubjectsthemselvesatt ions of experience di splaythesent tribut at idness ti i l i b sthe rabl evi v tposs bythesamestroke wi ththeneares eapproachto ades . l i h t i h t M i o e i h t l fourlg tupon agge jus as ss e w o p nsi Pr ince who opensthe doortoha ,. l f; …( l ight upon himse f ourl to ha 2 6 ). 「このよう な書き方のメリットは二人の人物への 経験の割当てが,」 { 2 7 }経験の対象と同時に,経験 sは述べている. この 小説の後半の部 者その人を読者に生き生きと感 じさせること であると1ame i M 意識そのものが i M 分 では agge の経験の対称だけ ではなく, aggeの ,生き生きと読者に呈示され てく る こ と に な る. ince は Maggi Pr e と の 生 活 の 中 で, う わ べ は つ く ろ っ て い た が, 心 の 奥 底 では, い ら だ ち を 感 じ. 2 8 ていた. 彼はそれを「妻の心の奥底深くにある夫との生活に対する満足感とをくらべて」 ( )いた. し である からの問題 i かしその時 Magg eの意識はほんとうはどう であったかというのがこれ . 小説の i 構造上からいえば, Pr nceの意識の中で, 過去と未来の中にはさまって,「現在が存在することをや e の 意 識 は, そ の 存 在 を と り も どそ う と し 始 め た と い う こ と に な る, め た」 2 9 )時, Maggi 《 l e の 中 で, 以 前 か ら う ず い て い た が,知 る te と の 関 係 を 知 り た い と いう 気 持 は Maggi 夫 と Char ot. ことは, 知らないでそのままいる 状態より恐怖を与える, 知ろうとする決 意と実行は-日一日と延 期されていく. こう した遭巡する Maggie の 心 象 風 景 を lames は pagoda の イ メ ー ジ を 使 っ て 表 現 す る. ion had been occupying fo This s i tuat r months and months the very centre ofthe ltowero fivory ftherel ikesomestrangetal l i tse fherl fe thadrearedi ,or garden o ,buti. lated wi th i land i fulbutout sh pagoda,astructure p ・e wonde rfulbeaut perhapsratherson 18. ,.
(6) . 「黄金の盃」 におけるマギの意識. hardbr ightporcelains,coloured andf iguredand adorned atthe overhanging eaves wi th i lver be l l inkl ly when s i s s that t ed ever so charmi t ng rred by chance ai rs , She had d l k d d d t ‐that waswhatshef i wa e roun an roun i t el ed on herexistencei ;shehadcarr n the spacel therforcirculation,a spacethatsomet imesseemed ampl ef imes eandsomet l lthe whi l narrow: ooki ngupal t l fsoampl tspreadi t eatthefai rs ructuretha se yandrose i so h gh ghthaveenteredhadshewi shed ,butnever quite makingout asyet whereshe mi .. ’ Shehadn i 1 1now - such wastheodd case;and what wasdoubt t wi l shedt 1 lyodd essequa. bes ides wasthatthough herra i i i i t sed eyes seemed to d t serve s ngu sh places that mus h i i d f lyfaralof t asaperturesand out looks no doorappearedtog rom w t n,an especial ive , accessf rom her convenient garden level 3 。 . ( 〉. ,. しかしながら, 決定的な変化は, 若木が大地にその芽頭を出す時のように 突然起こる 平凡 で , , i は あ る が Magg e の 意 識 の 変 貌 で あ る. あ る 水 曜 日 に, い つ も な ら ば Par ty か らも,ど っ て く る Prince と Charlotte を 待 っ て,EatonSquare の 父 の 邸 宅 で過 ごす の が 日 常 で あ っ た が 彼 女 は そ の , landP1ace の 自 分 の 屋 敷 へ も ど っ て Pr 日 にか ぎ っ て,Port ince を待つことにした こんな平凡な行 ,. 為から 「歴史を変えるような大事件のマントがさっ とひるがえるのを見る」 ( 3 , 〉というようなことは とうてい予想できないことであるがそれが起こっ たの である かってローマで彼の結婚を受諾した . 時よりも, もっ と重要なものであり,「彼女にとっ てこれくらい重要な意味を持つものは過去にもな か っ た し, 今 後も な い であ ろ う と い う こ と だ っ た」( 2 〉 .3. 彼女は帰ってきた夫に意識のなかで, 語りかける.「『あなたはこの頃 - なぜだか存じませ んが - 前よりも一層家にいつかなくなりました. あまり留守 がちでこのままではやっ ていけない感じ でし た. それも結構 ですわ. 別に ど・ うということはありませんが, でも何かがぶっ つりと切れる日がやっ てきました. そして 、ちまでなみなみと注がれた盃があふれ始めたのですわ どうしてもあなたな . しではすまされないという気持でした -- 盃は一 日中,その気持でいっ ぱい でこれ以上耐えられま せんでした. その盃を今ここに持っ てまいりました. そしてそれをあなたに注いでいるのです こ , れこ そ 私 の 生 き が い と い う も の です わ … …』」 3 3 ( 〉 ,. Magg i eは夫が存在しないとした現在を存在させようと言葉にならないことばで, 意識 で語っ て いることになる. 「彼女の意識はひそかに戦闘を開始した」 ( 3 4 )真実を知りた いと動き だす. 彼女に . は, 自 分 の み る幻 の 中 か ら 急 に 光 が さ し て き て, 「彼 ら (Pr ince と Char lot te) が Maggi e自身に対. 応する別の計画をたて, それにもとずいて彼女をとりあつかい ( i t t r ) ea ng , おまけに彼女の父親を もとりあつかっているということ」 ・ 女の意志をく じこ ( 3 5 )がはっきりしてきた.夫の情念の世界が,彼 うとし, 夫は, 彼女を強く愛撫してく る. 真実をさとらせまいとする (応ずる) ように促した」( 6 ) ,3 しかし彼女の 「ただ一 つ自分 の今置かれている 真の立場を知りた いと いう 欲求だけは別 であっ た」 lot te の 関 係 を 追 っ て い く の であ る 3 7 )この よ う に 彼 女 の 意 識 は 想 像 の 力 を か り て, 夫 と Char .( .. しかし, もし意識が幻想によっ て, 現実と遊離してしまっているとしたら 読者はそれを信頼する , ことができなくなっ てしまう. ここに「意識」としての Magg i eを描く小説技法のかかえる問題があ ると思う,. 19.
(7) . 山 一 伊 藤 ず. (4) sが時間の長さを表わすのに, どのような言葉を使用 した ここで, 本論から少しそれる が, lame か吟 味してみたい. 「歴史を変えるような大事件のマン トがさっ とひるがえるのを」 3 8 { }見たあの日. ion of (以 下, 下 線 は 筆 者 に よ る) の こ と を 振 り 返 っ て, 彼 女 は, 「あ の 一 瞬 一 瞬 が (a success ,. t )がまのあたりに見えるようだっ た」 s momen 3 9 ( }と感じ, また夫の意図を見抜くのに, 「重大な瞬間 ) は 最 初 の 瞬 間 だ っ た」 ( a great momemt 4 。 }と 感 じ た り す る. { 彼女は, ことの真相を知ろうとする時は, とめどなくしゃべり, 「三, 四日の間は, 演技をしてい. るような 気持だった」回 し, また, 父親には自分の不安を知らせまいとして,「その 後の数日間さえ, どうしたら自分の 生活を分け持っ ている父親の眼をく らま したり, だましたり できるかわか らな か っ た」 4 2 ( }く ら い で あ る.. またある時は, Prince が EatonSquare で小 公 子 の 賛 同 を 得 て 動 物 園 へ 行 こ う と い い だ し た 時 の ことを Maggie は 思 い 出 し た. 彼 女 は そ の 時, く だ ら な い こ と を し ゃ べ り 続 け て い た が, も し Prince がやぶから棒に, 「『ぼくといっ しょ に, どこかへ行こう. 君と二人でね……』」8 3 }という言葉が洩れ 0秒ほどの間, 燃 てきたら, 二人の幸福がたち帰るであろうと期待していた. が, 「この可能性は5 え 続 け た が, そ れ が過 ぎる と, 冷 め て し ま っ た」 4 3 ( ) と い う. i lden Bowlを Magg e ince が 訪 れ た 同 じ店 で, 二 人 が 買 わ な か っ た The Go lot te と Pr ま た Char h i h M A n a m r s s s を招 さつを聞き g が偶然手に入れる場面をみてみよう 店の主人から過去のいき .. .. い て 事 実の 説明 を 求 め る. 盃 は Mrs .Asshingham の 手 に よ っ て 三 つ に 割 ら れ る. ち ょ う どそ の 時, inceが 妻は この 真相 を 知 っ M i inceが 部屋に入っ てきて, aggeの 様 子 を み る.使 女 は 意 識 の 中 で,「Pr Pr i e の 意 識 は, 「彼 が 何 か つ ま ら な い こ と を い っ て 本 て い る と 分 っ た は ず だ」 {“ ) と 考 え て い た. Magg. 心 がみすかされないようにびくびくしている」㈱ と感ずる.「どんなに努力しても, 内心こわがって いることがわかり, 最初の1・2 秒のうちにはっきり解り, その恐怖は, 二人の間でおし隠しては i t vemomen ) が, 医師の手の下で脈うつ熱っ ぽい脈 success s い る も の の, 刻々 の 時 間 の つ な が り ( 樽 の よ う に, 恐 怖 の 下 で 脈 う っ て い る こ と が, 彼 女 に は す ぐ解 っ た」 4 6 ( } と い う. こ の 他, lamesに. は 時間の長さを示す単語が数 え切れないほ ど使用されている. lame sの描く意識は, 客観的な心理解剖 ではない, またどんなに時間が切りつめられていっても, 1桜 Go雌e les の 7 2 βのり”こお け る jan 純粋意識を意識の 流れの手法によっ て描いたものでもない. 7 i 手法は,Magg eの意識が一時現実から遊離するようにみえて,かならず現実へもどっ ていく 意識 で ある. ここに示された時間の 長さは, 彼女の意識が外の世界へ打ちこむ 「くさ び」 のようなもので ある. 彼女の意識は外の世 界へ 「くさび」 を打ちこみながら自転 していく. その運動の軌 跡を読者 は追うことになる.. (5) 知ることをもとめて, 彼女の意識は自転 していくが, それが, かたくなに守ろうとしたものを,. ‘ i l ibr um’ と い う 単 語 を 手 が か り に 考 察 し て み た い, equi. i eの意識の変貌の後, 夫になぜそんなに興奮しているのかとたずねられたら答え はじめに, Magg たであろうことを, さきまわりして, 語りかけようとするが, 気おくれがしてやめてしまう場面を 20.
(8) . 「黄金の盃」 におけるマギの意識. みよう. 彼女が自分と父との関係を考えたからやめてしまったの である 父との生活が四人のバラ . i ンスの上に成りたっ ているので, すこしでも Pr nceの意識が変っ たら「平衡状態」が破れるであろ う, 「関係者の平衡状態が破れるであろう」 4 7 ( )「この平衡状態が何より大切なのだ, そしてそれは結 局, 危 な っ か しい も の でち ょ っ と し た こ と で バ ラ ン ス が 失 な わ れて しま う と いう こ と が 彼 女 の 心 の i 奥 底 に あ っ た」 e は 考 え て い た. 4 8 ( ) と Magg i つ ぎに, Pr t nceがpa r y から帰っ てきて二階にあがり彼女が階下にいた時のこと「彼女は今くら. い深く身も心も結婚しているのだと感じたことはない」 4 9 )にもかかわらず 「このような人を選んで ( 夫にした以上, いろいろしなければならないことがあり, 二人の間に平衡状態を保つためには い , つも気を使っていなければならなかっ た」 5 。 )と述懐する場面がある. ( ま た,Fawns 荘 に お い て 開 か れ る Par ty に 招 待 す る 人 を 決 定 す る 際 に,「Mrs ingham がある .Ass. l t t 意味で Cha r o eに対する強烈な意識を和らげるかも知れない」から, 「平衡状態」を保つためには, Mrs A h i h n を 招 待 の名 簿 へ の せ よ う と す る 場 面 で あ る. 向 こ う の 皿 に の っ て い る Amer s s am igo g . lot ince te の 重 さ に 負 け な い た め に こ ち ら の 皿 に は, 三 名 必 要 と いう わ け であ る )と Char (Pr . idge partyの 際, 興 じ て い る 屋 内 の Verver をテラ ス から Maggi い ま ひ と つ,Fawns荘 のbr eと. Cha l i t t r eがみつめる場面がある, Magg eは, もし父親 が気付いたら, “皮自身が平衡をつかむため o にも」 どちらに先に父の眼が応えるだろう かと自分に問いかける, 彼女は 「父の結婚以来いまだ 〈 5 2 ) かっ て, 彼に対する彼女の所有権がこれほど手き びしく, これほど手ごわく他人と分け持たされ争 われているように感じたことはなかった」 5 3 )と意識する, ( 四名は, それぞれ組を変えながらカ ドリー ルダンスをおどっ ているようだ, Magg i eは, 経験の中 から, 平衡を保つことがいかに大切 であるか, 知っている. しかし, 崩してはならないはずの バラ i ン スの 上 に 立 っ て, Magg l e の意識は父と夫の占有をめ ぐって, Cha t t r o eと激しくわたりあ って, i それを崩そうとさえする, この矛盾する意識の葛藤の中から, Magg eが判断し, 克服した平衡とは どのようなものであったか, 読者はそれを追うことになる.. (6) ingham によっ て盃がうち砕かれ Magg 前 述 の Mrs i eがその破片をもと通りに して置いた . Ass ,. i 時, Pr nceが部屋の中へ入っ てきた場面を引用する. ’ ハ江aggie s sense accordingly i n hi s Presence was that though the bowl had been. ’ brokenherreasonhadn i t ind chshehad madeuphern l ;thereasonforwh ,thereasonfor i whi chshehadsumm L onedherf r end chshehadaddressedtheplaceto ,thereasonfor whi ’ herhusbandseyes;it wasa l lonereason,and as herintensel i l lutchhe ldthe mat t t ter ec ’ h i fi h l d i what had haPpened by Fanny’s act and by hi h s appre ens on o t a nt n t e east haPpenedto あeγ l lyanddi lytoh imse l f tproceedtotakein, ute rect 5 4 ( 〉 ,butabso ,ashe mus. i 「そこで彼のいる前で, Magg eが感じたことは, カ ッ プは壊れたけれど, 彼女の理由は砕かれな かった」とあるがこれは何を意味するだろうか, 「彼女が事件の要点を把握している限り」 ( 5 5 )これら 一 連 の でき ごと は 結 局 すべ て 「Pr i nce に 起 っ た こ と で あ り, 彼 は そ れ を 認 め ざる を 得 な い」 ( 5 6 )と い. うことを言いたいのである. 彼女は自分は昔のように純真で無知な女性 ではなく,「ただわたしには 21.
(9) . 伊 藤 仙. 一. 何 も か も わ か っ て い る と い う こ と を, あ な た に も わ か っ て い た だ き た い の で す」 { 5 7 }と 声 に な ら な い i e が, い ま ひ と つ 希 望 し て い る こ と は, こ の 知 っ て い る と い う こ 声 で強 調 して い る の であ る. Magg ince に 作 用 す る こ と であ っ た. す な わ ち, 彼 が み ず か ら の 力 でみ ず か ら と が, き っ か け と し て, Pr. を救うという方法で, もどってきて欲しいと 彼女は願っ ていた. そうすることが結局, 彼女を救う こ と に な る. 彼 女 は 彼 に そ の こ と を 分 っ て ほ しか っ た の で あ る.. Magg i eのこうした意識の中には, 人間を思 いのまま操ろうとする 思 いあがった態度が感じられ るとして, 彼女を批判する批評家たちが多くいる.{ 5 8 } i M 意識を 読者が共感を持ち しかし, 作者が aggeに託した , 想像を加えながら読んでいくと, 彼 , e を批判する 女 の 意 識 は 愛 か ら 知 へ, そ れ か ら判 断 へ と う ね っ て い る と い え よ う. こ の 点 で, Maggi 批評家たちとは意見をことにするものである. lot te を Fawns荘 たとえば復讐の念に対する Maggie の 意 識 の う ね り を 見 て み た い. 彼女 は Char l t t る r o eに対す. へ父の 意志として招いてほしいと依頼し, 彼女を父と結婚 させるよう努力した.Cha 友情が夫を奪われるということによ っ て裏切 られたとなると, 彼女の心に復讐の念が湧いてきても lot te を み て「自 分 だ っ て 人 並 み の 情 熱 も あ る の だ 不思議 ではない.みんなとトラン プに興 ずる Char ● といいたかっ たし」 ( 5 9 )復讐 できる鍵が,現在自分の手中にあると確信する時,このチャンスをつかも うとするのは当然であろう.「ところが夫の妻としての 彼女, 父の娘としての彼女にとってそれは 縁 遠い経験だっ た」 。 ( 6 } 彼女からは復讐の 念が丁度すれちがいの時のように 消えていくのである.「そ . れはちょ う どあらあらしい東方の隊商が どぎつい色の旗をなびかせ, 空にかん高い笛の音をまきち ら し, 頭 上 に 高 い 槍 を 打 ち ふ っ て 現 わ れ, い か に も ス リ ルに み ち, そ れ と い っ しょ に い た ら どん な. に楽しいだろうと思 われたのに, もうちょっとで出会うというところで別の陸路にそれていったの i e は 感 ず る. に 似 て い た」 6 . 〉 と Magg (. それと同じように, 「あらかじめ予告されていたら」「ただ善のみを夢み た場所に悪が坐っ ている te の 偽 り の 姿 を み て も, そ の 恐 怖 のをみたら, 恐怖感で泣き 叫んだかも知れないのに, いま Charlot 感が消えいっ てしまうのである. それどころか, 彼女は復讐とはこの人たちを見捨てることである 6 2 と考え, 「彼らを見捨てるなんてことは, 彼女としては, とうてい考えられない」 { )と判断したの で ある,. (7) ・ 後 徹底 i e の 意 識に は● こ う し●た 経験 の さ な か に, Magg , あ る 決 意 が 現 わ れ て く る. そ れ は こ れ か ら ,. 平衡」 という考えとどのよ ・ 的に 「嘘をつく」 というもの であっ た . それでは, その 決意と前述の 「 . うに結びつく であろうか. 彼女はそうすること が, 夫を現在へすなわち現在が夫をよびこむ手段 だ ・ と判断したのであるが,その決意の強さは ,神父ミ ッチェ ルを前にしても, なにも相談しようとせず 「ふちまであふれた盃を, 一滴もこぼすまいと誓いを立てて いた」( 6 3 }ことからも読みとれる, 以下 i eの意識の展開 に抜すいした一連の会話の流れから, その中に存在する意識を探っ ていくと Magg を垣間見ることができる. i iot t は Magg idge par e に 話 し か け る. br ty の 席 か ら テ ラ ス に 出 て き た Char. Char l t t e『あなたは, 私になにか不平をおっ しゃる根拠がおありなのですか?私があなたを傷つ o けるようなことをしたとお考えなの ですか?……』 22.
(10) . 「黄金の盃」 におけるマ ギの意識. Magg i e『一体全体それは何でしょ う』 l Cha t t ro e『もし私が何かあやまちを犯したとすれば,それはまったく無意識にしたこと であっ て, あなたがそれについて卒直におっ しゃっ て下さったら, ありがたい と思いますわ』 Maggi e 『あ な た は 思 い ち が い を し て い ら し た の で す わ』 lot Char te『お 話 し てよ か っ た わ, あ り が と う ご ざい ま した … … … どう し て 私 が あ な た を 傷 つ け る. ことなどできましょ う?』 Magg i e『私はあなたを普めはしません - 何事に つ けても』 Char lot te 『あ, そ れ は よ か っ た』 Maggi e 『私 は 嘘 を い っ て い る の で は あ り ま せ ん. 私 は い ま だ か っ て あ な た か ら傷 つ け ら れ た と 思 っ た こ と は あ り ま せ ん. 嘘 では あ り ま せ ん』( 6 4 ). Char l t t eにも 自分 の意 志としてとらなければな ら ない道筋 が次弟に明 らかに なっ てい る が, o Magg i lot l te の決断をうな が し て い る の で あ る. Char te が 夫 と 共 に, ア メ リ カ へ 帰 e の嘘が Char ot. i る決定を Magg eに語る場面を次に抜すいしよう. Char l t t o e『私にある考えがあります - …私たちのほんとうの生活はここにはありません』 Maggi e 『「私 た ち の」 です っ て ?』 lot Char Ve te 『私の夫 ( rve ) と私の生活です』 r Maggi ′』 e 『あ ら. Char lot te 『私 は 私 た ち の こ と を い っ て い ま す. 私 は あ の 人の こ と を 言 っ て い る の です』 Maggi e 『私 の 父 の こ と です ね』 lot Char te 『あ な た の お 父 さ ま の こ と を い っ て い る の です ほ か の 誰 の こ と を 申 しま し ょ う ? … …. -- 私はたしかに利 己的 ですわ, 私は何よりも夫のことを考えます』 Maggi e 『な る ほ ど… … 私 だ っ て 自 分 の 夫 を 第 一 に 考 え ま す わ』( 5 6 〉 , lot te の す さ ま じ い 演 技 が 感 じ ら れ る な か ば喜 劇 風 な 言 葉 の や り と り の 中 に, Maggi e と Char . Char lot V M i te が erver と 共 に アメ リ カ へ 帰 る と・い う こ と は, agg e が 父 親 と 別 れ ね ば な・ら な い こ と lot te が 恋 人を 捨 て ね ば な ら を 意 味 し, Char ・な い こ と に なる, その意識の苦悩と葛藤を表面に表わす. ことなく演技は続けられていく, ここま でくると, ほ● んとうの 「平i衛」 の ・意 味がわかっ てくる. Char lot te が 一 方 の は か り の 皿 か ら も う 一 方 の 皿 へ 移 っ た の で あ る. 同 時 に Magg i eも同じように ●- lot i te が 父 を 自 分 の 皿 へ 夫 と し て 導 びく と 同 時 に, Magg 移 っ た の であ る, む し ろ Char e が, も う. 方の皿へ夫を導 いたというべきかも知 れない. ince と の 会 話 を 抜 す い す る Maggi e と, も ど っ て き た Pr , 、. lot te に な ん と い お う か と 彼 女 に 話 しか け る. 彼 は, Char .. ・ ●. .. ・. ′Pr i lot te) に 嘘 をつ い て き た, と い う よ』 nce 『ぼくは彼女 (Char Magg i ′』 e 『そ れ は い け ま せ ん は. ・ Pr i 君 も 嘘 を 『そ な ら e れ つ い て き た と ぼく は い う よ』 ,nc , Magg ′』( i e 『あ ら; あ ら, い っ そう い け ま せ ん わ, 6 6 ) lot Maggi ince と の 情 事 を 知 ら れ な か っ た と 思 い こ te が最 後ま で Verver 家 のも の に Pr e は Char 23.
(11) . 伊 藤. 仙 一. lot i te に ど う 恩、わ れ よ う と よ い. e は Shar ま せ た か っ た. 徹 底 的 に 嘘 を つ く こ と に よ っ て Magg Pr ince を現在へつれもどしたかったの である,. i Magg eと結婚式の時に彼女に贈っ たフィ レンツェ 派の宗教画 をみながら,その画につ いて語っている. しかし途中から話はそれて, 離れて腰かけている Charlotte と Prince の 方 へ と と Verver は. ん でいく.. Ve rve r『何も異状はないかね』 i Magg e 『ええ一 少しもありません』 Z ) よ い も の が 手 に 入 っ た か ね』 s Verver 『勘 定 が あ っ て い る (Le の7 れ鰯ey e. Z Mqgg e『ええ, あの人たちすばらしいではありませんか?……最後にこのようなすばらしいもの を 父さ ん に み て い た だく な ん て』( 6 7 } ince) は こうした一連の会話から推測できる Maggie の 意 識 の あ り よ う は, 「彼 ら (Maggie と Pr 今後いつ でも二人だけでいようと思えばいられる」( 8 6 }「そしてその 目的のために, たゆむことなく 行 動 し つ づ け て き た と い う こ と」 9 { 6 〉と, 「さ い こ ろ を 投 げ た の は 彼 女 だ っ た が, お さ え て い る の は 彼. も の手 だっ た」( 。 7 )ということだといえる, 平衡を失うことなくほんとうの平衡へと, 意識は現実に ど っ て いく の で あ る.. T棚 CD/吃れ βα〆 の 最 後の と こ ろ を 引 用 す る. ’ ”lsn in i i fer l tto explain andtof imp sh l tshetoo sp ngi endidP shes . y said ,of ”oh l ’ ’ vv i ! th whi chhecame overto her spendid . “ ’ “That l s our he . p,you see, sheadded - to pointfurtherher moral. l d fl ht h i t i t ltkep thim beforehertherefore ,taking n - or ry ng o - w a s esowon eru y ththe l t 1 l h th i h i ;but wi r ed gave . Het ,too c ear y,to p ease er - o mee er n erown way lders inghershou ld shandsho lythat closeto her herface keptbeforehim hi ton resul , ,. ,. ,. ” ‘See ’ ?lseenothingbutyou“ lyechoed his who l : . Andthe e actenclosing her ,hepresent i ty ightedhi l t seyesthatasforp tera momentsos range thad wi ththi t sforceaf yl ruthofi b t i h i i edherown n s reas. 7 . ) anddread ofthem she bur (. 「『ごらんなさい』 だっ て, でも僕には君 以外何もみえないよ』 そしてそれが嘘でないように, 一 瞬後, 彼の眼が, 不思議な光をおびたので, 彼女はそれが哀れでもあればこわくもなって, 自分の 眼を 彼の 肩 に 埋 め た.」 7 2 ) ( lは 「こ こ では 夫 は この部分の読み方は Z彬 Go/叱れ βのり′ 全 体 の 読 み 方 に 関 係 し て く る. Yeazel 3 献 身 的 な 夫 の 使 う こ と ば で し ゃ べ っ て は い る も の の, そ の こ と ば に は 不 吉 な 響 き が あ る」 ( 7 }と いう.. ’ ‘ l l Ho and は「夫は過去を 捨てて帰ってきて, 彼女を 抱擁している , お互いに魅せられながら, 彼女 7 4 }という Yeaze ( l lによれば, 二人は最終的には結ばれている が, 彼らは同じ もそれに 答えている」 . ″ 言葉をしゃべっておらず, 彼らが演した ドラマの中で, 同じ 精 神 を み て い な い と い う こ と に な l l ろう. しかし Ho andによ れば, 彼女は夫の夢みるような誠実な直視に 眼をふせるが, そこには彼 女が求め, 彼が示した彼女の献身に対する憐みの情があったはずである. この 二つの意見のうち筆 24.
(12) . 「黄金の盃」 におけるマギの意識. ・ままで述べ てきたことは後者に近い,. (8) me sの描く人物の 意識に は, 判 断し, 意志し, 行為する力 がみなぎってくる場合が多い. 筆者は i れをある 道徳の力とよんでいる, Magg eが愛し, 見, 知るという行為の過程においても上述の力 みられるのである. 筆者がある道徳感を持っ ているのではなく作品がそのように構成されている l l は 「T脳 朋似 oれ 豹g FZ であ る. Yeaze OS S においては, 充満する意識と良心はひとつのもので lap) が ぴ た り と 一 致するの る」( 2 g Go‘吃れ βα〆‘こお い て は, 両 者 は 重 な り 合う (over 7 5 ) が 「77 ‘ Y l l l 述べ laぜ と る て 筆 者 は い 使 た 単 語 を 利 用 して, ‘ は な い」 e a z e の ぜ と う o e r a い v over っ ( 7 5 ) , ,. る部分がきわめて大きい時もあるしほとんど一致する時もあるくらいだといいたい.. )王. l i i l t ( 1 ) HenryJames i bnerS :New Yor (Ed onofHenry1ames(New York esandScr ,7力e Go/〆”“ βow′ ,Char Sons i-v )vol . 1,p .v . ,1937 ion 77 ′に つ い て, vo l t (以下, The New York Edi 2 8 Go/叱れ βαり .p .で表示 す る) l ( 2 ) vo . 1,p .94 . l ( ) vo 3 . 1,p .94 . l ( 4 ) vo . 1,p ,76 . l ( ) vo 5 . 1,p ,4 . l ( 6 ) vo . 1,p ,22 . l ( 7 ) vo 1 p . , .22 . ( 8 ) vol . 工,p .22 . l ( ) vo 9 . 1,p .22 . l ( 1 の vo . 1,PP , .22一23 l ( 1 1 ) vo , , 1,p .297 l 1 ( 2 ) vo . 1,p ,297 . l ( 1 ) vo 3 . 1,pp .297一298 . ( 1 4 ) vol . 1,p ,297 . l ( 1 ) vo 5 . 1,p .297 . 1 l ( の vo . 1,P .297 . ’Sons ionofHenry1ames(New York,Char t l ( 1 ) HenryJames i bner 7 s -New YorkEdi esandscr s ,Amb鯖細め7 ,1937 l )vo . 1,p ,217 . 2 9 ( 1 め Vol 1 p . ,. 0 . 1 ) vol ( 9 . 1,p ,250 . 蛇の vol . 1,P ,25L 姥 ) vol 1 ・ 1,P ,385 . l 偶力 vo . 1,P ・84 ・ l ( ) vo 2 3 1 p , , .312 .. ) ヘンリー・ジェイムズ作品集5 「黄金の盃」7 ( 2 4 27頁1 9 8 8年, 図書刊行会. なお, この訳本を参考として, 使用 させ て い ただいた, ( 2 5 ) vol . 1,p ,334 . l ㈱ vo 1 u 1 ・ ,P ,V , l 2 の vo ( 1 u ・ 1,P ,V , 25.
(13) . 伊 藤 仙 一 l ( め vo 2 .333 . . 1,P l { 2 9 D vo 1 p . . , .297 l 1 の vo { 3 .3-4 . .1 ,pp l ( D vo 1 3 .10 . .1 ,p l 鰯) vo 1,p .1 .10 . l 1 1 鰐 3 ) vo . ,18 . ,P 栂 4 ) vol 工 .35 . .1 ,P l 1 ( 珍 vo 3 . .41 .1 ,P l 1 ( 3 の vo .57 . .ェ ,P l 1 硲の vo . .57 ・1 ,P I 1 1 窮め VO . ,P ,10 . 1 ( 3 9 D vo 工 .11 . .・ ,P l ( ) vo 1 1 4 0 p . . , .11 l 4 1 ) vo 1 ( .33 . .1 ,p l 皐 2 ) vo 1 . .1 .38 ,P l ( ) vo 1,p 4 3 .1 .60 . l 1 工 ( 4 4 ) vo . .183 . ,p 1 名瀞 voL 工 .i83 . ,P ( の vol 1 4 P . .1 .183一184 , P l もの vo 1,P .17 . .1 纏め vol 工,P . .1 .17 1 1 他動 VOI .21 . . ,p ( の vol 1 5 . .1 .21 ,P 1 ) vol 1 1 ( 5 p . . , .97 l 1,p ( 2 ) vo 5 . .1 .244 l ) vo 1 G 5 3 .244 . .1 ,p 1 鰍) VOI .1 .148 . ,P l ( め vo 1 1 5 . , ,P ・148 l 1,P ( 5 の vo .148 . .工 l ( の vo 1,P 5 .148 . .1 i l l )pp e 擁護 の l i l l an ( 5 め cf sof Henry james(Macmi . Magg .395一401 ,1961 ,New York .○.Carg ,The Nove. i 立場から, Magg eを批判する批評家たちを紹介しその論拠の誤りを指摘している. 59頁参照 6年15 7頁-1 多田敏男 「アイロニーと共感の間」 関西大学出版部昭和5 l 1 ( の vo 5 .1 . .236 ,p l 1 1 街の vo P . . , .236 l ) vo 1,p 6 1 ( . .1 .237 l 1 6 2 ) vo { . .1 .237 ,p l 1 倦め vo .298 . .1 ,P I 1 鰹) VO . .1 .247一251 ,Pp l Q 6 5 ) vo 1 1 p p . . , .314-315 I ) VO 1,P Q 稀 .1 .355 . 1,PP 姫の VoL I . .360一361 l 1,p 倦め vo . ・367 ,1 1 姫鱒 vol . .工 ,367 l 回り Vo .・L P .367 . l けり vo 1 1 P .368一369 . . , P l 1 ” 2 } vo .1 .368一369 . ,pp. i iv i l he Nove cago cagoPr e熊,Ch l sofHenryJames(Un (nowl edgeint ( ) R,B,Yeazel 7 3 ,ofCh , ,Languageandl 1976 )p .125 i ince )p land ton sey s on(Pr { ) L. Hol 4 7 .406 ,1964 ,New jer ,The ExpenseofVi l i l t -i15 作動 Yeaze . .c .pp .114一 ,op 26.
(14) . 「黄金の盃」 におけるマギの意識. 山一 『TheGoldenBowl-倫理と心理-』「北海道英語英文学m」( ) を再考したものであ この論文は, 伊藤f 1 96 7 る, 第2章を書くにあたっては, 工藤好美 『視点と意識と言葉』「英語青年」( ) を参考させていただ 19 8 0 6月号 , いた.. (本学助教授 旭川分校). 27.
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