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岡山大学医歯学総合研究科大学院部局化の経緯

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Academic year: 2021

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岡山大学医歯学総合研究科大学院部局化の経緯

岡山大学医学部長

難 波 正 義

 皆様のご支持をいただいて,平成!1年4月医学部長の仕事を始め,この7月で早くも1年4カ月 が過ぎました。この間に皆様のご協力を得て医歯学総合研究科ができた概略を述べ,そして,今後 の岡山大学の医学部の課題について言及し,皆様のご理解とご支持とをいただきたいと存じます。  昨年4月医学部長に就任早々,事務から目下の医学部の懸案事項と記したメモを手渡されました。 いろいろの難題にびっくり仰天でしたが,緊急の課題は,岡山大学の21世紀構想への医学部の対応, 分子細胞医学研究施設の改組,医学部の大学院化でした。  私が医学部長になる前に,医学部に21世紀構想検討委員会がつくられていましたので,その委員 会で上記の問題に対応しようと4月から6月の3カ月間努力しましたが,委員会での議論は散漫で まとまらず,途方に暮れました。しかし,この間,私は医学部の大学院化のためには大学院を充実 しておくことが必須と考え,大学院委員会委員長の田中教授を始め委員会の諸先生と各教官のご協 力を得て大学院生の講義のシラバスを作り,また,社会人選抜昼夜開講の大学院制度を発足させま した。一方,この間,私は他大学の医学部が改革をどのように進めているかの情報を集め,岡山大 学医学部の改革が非常に遅れていることを知り愕然としました。  医学部の早急な改革のために,7月5日の教授会で医学部構想ワーキンググループを立ち上げ, 翌6日の午後,第1回の会議を清野教授を委員長として開きました。この日の午前中,岡山大学の 将来構想を生かして,医学部,歯学部,薬学部の3学部で構成する生命科学研究科大学院をつくる ことを,私は河野学長と話し合い,学長から一応の了解を得ていました。私が,第1回のワーキン ググループにその組織図を提出し,委員の先生方に新しい専攻系,大講座名を考えて記入していた だくように頼みましたので,委員の先生方も事務職員方もあまりの急なことで戸惑われましたが, 具体的なプランを一応示すことができました。  その後,松村歯学部長,原山薬学部長と幾度か生命科学研究科の立ち上げを話し合いましたが, 話はそれほど簡単には纏まらず,取りあえずは,医学部と歯学部とで大学院化を進めることになり ました。7月6日以後,医学部と歯学部で新しい専攻系をつくることと大講座の編成作業を進め, 4専攻系8大講座案を8月2日の臨時医学科会議で了承してもらいました。この1ヶ月間は実に早 く作業が進んでいます。  9月中は文部省への資料づくりを急ぎ,10月文部省に第1回の折衝に参りました。その折衝で, 我々の大学院化構想は門前払いにはならなかったものの,いろいろむずかしい注文がありました。 一方,9月から10月の間,平成12年度の大学院入学生の定員を充足することに努力し,定員の 140%入学を達成しました。もし大学院入学生の定員割れがあれば,文部省から「それでも大学院 は必要ですか?要らないでしょう」と大学院化を拒否される可能性が大です。同時に,8月から9 月にかけて,青山,二宮,山田,公文教授が中心になり外部評価を実施しました。外部評価も大学 院化のために必須です。  11月終わり頃,最悪のシナリオもあると経理部長から言われ落ち込みました。しかし,12月第2 回,今年2月第3回の折衝で文部省から概ねOKの感触を得ることができました。しかし,まだ前 途に難問が待ち受けているとは,予想もしませんでした。この間,教官人事では胃の痛む日が続き ました。4月の第4回の説明は無事終わりました。しかし,6月の第5回目折衝で「4年で大学院 生を卒業させることができないような大学院は要らないのではないか」と言われあわてました。岡

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大医学部の臨床系大学院生の4年目での卒業数は入学時の約20%であると厳しく指摘され,入学生 の充足率ばかりに気を取られていて,卒業の方はまったく考えていなかった自分のへまぶりに呆れ ました。頭隠して尻隠さずでした。しかし,ここで駄目になっては,この一年の苦労が水の泡です。 平成13年度の概算要求には時間が殆どありませんので,学長,事務局長,経理部長始め皆様の応援 を得て急遽その対策案をつくり,6月19日午後5時半よりの交渉でやっと文部省の了承を得ること ができた次第です。  今後の問題として,医学部では明治時代より続いてきた縦割りの講座制の壁をできるだけ取り除 き,教育・研究・診療を如何に効率的にしかも高いレベルに維持して行くかを考えなければならな いでしょう。そのためには,教官の一層の意識改革と医学部が社会情勢の変化に素早く対応できる システムをもつことが重要です。

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