第2学年〇組 国語科学習指導案
1 活動主題 短歌を読んで感じたことや考えたことを、鑑賞文にまとめよう
単元教材 「新しい短歌のために」「短歌を味わう」 光村図書
2 指導観
○ 短歌は日本文化を代表する定型詩である。三十一音という短い歌から、人間の喜びや悲しみ、目に
した風景の美しさや自然への感動などを感じることができる。短歌の題材や用いられている言葉は、
吟味され厳選されたものであり作者の心情が凝縮されたものであるため、言葉の一つひとつから、描
かれている情景や心情を想像することが大切である。また、短歌には、たくさんの表現技法が用いら
れており、読む者のイメージを膨らませ、心を揺さぶる工夫が凝らされている。洗練された言葉や表
現から作者のものの見方や感じ方をとらえ、自分のものの見方や感じ方を豊かにしていくことは、読
むこと」の資質・能力を身に付ける上で大変重要である。短歌に描かれた情景や伝わってくる心情を
言葉を手掛かりとしながら解釈し、自分の知識や経験と結び付けながら、自分にとっての作品のよさ
を考えるこの学習は、語感を磨くとともに、「読むこと」の資質・能力を養う上で大変意義深いと考
える。
○ 本学級の生徒は、1学期に詩「見えないだけ」の学習において、言葉に着目して詩のよさを考える
学習を行っている。また、小説「アイスプラネット」の学習においては、作品を読んで解釈したこと
や考えたことを、根拠となる言葉を引用しながら文章にまとめる学習を行っている。事前の実態調査
によると、
「想像力がつく」
「思ったことを表現豊かに表せるようになる」
「感性を磨く」という理由か
ら、短歌そのものに対する興味・関心は 3.1(4段階尺度評定による)と比較的高い。しかし、
「なぜ
五・七・五・七・七にしばられるのかわからない」
「ちょっと難しい」
「理解するのに時間がかかる」
という理由から、短歌を学習することについては、難しさやとっつきにくさを感じている。また、既
習した短歌「金色の~」を提示し、
「短歌から想像したことや感じたこと」を問うと、短歌に描かれた
情景を十分に想像できた生徒は 26 名中 14 名であり、このうち、根拠となる言葉を挙げて想像したこ
とや考えたことを述べていた生徒は4名に留まった。さらに、短歌に対する自分の考えを記述できて
いた生徒は、13 名であった。
これらのことから、短歌に対する興味・関心はあるものの、短歌に用いられている言葉からイメー
ジを広げて想像したり解釈したりする資質・能力が十分でないと判断する。また、想像したり解釈し
たりすることが不十分であるため、短歌から伝わってくる心情や用いられている表現について、考え
の形成ができないと考える。
○ そこで、本単元では、短歌に詠み込まれた情景や伝わってくる心情及び表現の効果などについて、
言葉を根拠に解釈し、感じたことや考えたことを鑑賞文にまとめることを中心に指導する。言葉の一
つひとつから情景や心情を想像したり表現の効果を考えたりするとともに、解釈したことと自分の知
識や経験を重ねながら、作品のよさを見いだすことができるようにする。そのために、次のような手
だてを講じる。
・短歌の学習に主体的に取り組み、自分の学習の内容や方法を見通したり振り返ったりすることがで
きるように、個人目標と振り返りを書き込むことができる見通し&振り返りシートを準備する。
・課題意識をもたせることができるように、小学校で既習した短歌を一部空欄で提示し、用いられて
いる言葉を想像したりその効果を考えたりする活動を設定する。また、単元の最後に作成する短歌
の鑑賞文について、モデルを提示する。(一次)
・短歌の形式やリズム、表現技法について理解することができるように、穴埋め式の学習プリントを
準備する。(一次)
・短歌の鑑賞の仕方をつかむことができるように、
「新しい短歌のために」で筆者が示している鑑賞の
視点(定型/季節/文語と口語など)を読み取る。
(二次)
・描かれた情景や伝わってくる心情を想像したり、表現の効果を考えたりすることができるように、
鑑賞の視点(句切れ、表現技法、五感を使って感じること(季節・色彩など)
)を提示する。
(二
次・三次)
・言葉に即して短歌を鑑賞したり、作品のよさについて自分の考えを形成したりすることができるよ
うに、「白鳥は~」の短歌を提示し、追究課題をつくって解決する、問題発見・解決型の学習活動
を設定する。(二次)
・言葉から想像したり考えたりしたことを可視化し、構造化することができるように、イメージマッ
プやイメージ画を書く活動を設定する。
(二次、三次)
・自分の考えを広げたり深めたりすることができるように、話合いの内容に応じて意図的に
グループを編成する。(二次・三次)
・話し合った内容を参考に自分の考えを再構築することができるように、他者の意見や、話合
い前後の自分の考えを構造的に書き込める学習プリントを準備する。(二次)
・鑑賞の視点を活用して自力で短歌を鑑賞することができるように、好きな短歌を一首選び、描かれ
た情景や伝わってくる心情、作品のよさについて考え、短歌の言葉を引用しながら鑑賞文にまとめ
る活動を設定する(三次)
・短歌に対する自分の考えをスムーズに表現することができるように、単元の最初に提示した
鑑賞文のモデルを参考にするよう助言する。また、書くことが苦手な生徒には、パターン文
や穴埋め式のシートを提示する。(二次、三次)
・様々な味わい方があることに気付くことができるように、鑑賞文を読み合い、感想を交流す
る活動を設定する。(三次)
3 目 標
◯短歌のリズムや句切れを意識しながら朗読し、短歌に親しむことができる。
【知識及び技能(3)-ア】
◯短歌に描かれている情景や伝わってくる心情、表現の効果などについて、言葉を根拠に解釈するこ
とができる。
【思考力、判断力、表現力等 読むこと-イ】
◯短歌を読んで想像したことや解釈したこと及び自分にとっての作品のよさについて、短歌の言葉を
引用しながら、鑑賞文にまとめることができる。
【思考力、判断力、表現力等 読むこと-オ】
◯短歌に興味をもち、自分で想像したり他者の意見を聞いたりして作品のよさを考えようとする。
【学びに向かう力、人間性等】
4 本単元で働かせる見方・考え方
比喩や対比などの表現技法及び象徴や言葉の選び方に着目し、情景や心情について、自分の知識や経
験とつないで、推し量ったり、仮定したり、図化したりしながら具体的に作品世界を捉えるとともに、
自分にとっての作品の魅力を広げ深めること
5 単元計画(全8時間)(別紙)
6 本 時 令和元年〇月〇日 場所 2年〇組教室
第二次の二 「短歌に描かれた情景や心情を想像し、自分にとっての作品のよさを考えよう」
7 準 備 学習プリント、拡大シート
8 主 眼 「白鳥は~」の短歌に描かれた情景や心情を理解し、自分にとっての作品のよさを考える
ことができる。
9 本時の展開 学習活動・内容 手だて(◯)と評価(◇) 形態 配時 見 通 す 1 前時までの学習内容を振り返る。 ・追究課題の提示 2 本時のめあてを確認する。 3 話し合いの手順や内容、シートの 使い方について確認する。 ・〈内容〉追究課題に対する考え ・〈方法〉シートへの書き込み ◯課題意識を持つことができるように、前時に 考えた各自の追究課題を発表させ、自分の予 想を確認させる。 ◯主体的に学習に取り組むことができるように 見通し&振り返りシートに本時の個人目標を 書き込むよう指示する。 ◯話合いをスムーズに進めることができるよう に、話合いの内容やシートの使い方について 確認する。 ◯情景や心情を想像することができるように、鑑 賞の視点をモニターで提示しておく。 学級 集団 学級 集団 小 集団 3 2 5 追 究 す る 4 各自の追究課題について話し合い、 考えを広げたり深めたりする。 ⑴ それぞれの予想を出し合い、互い の考えについて話し合う。 ・空と海の青色の違いを表すため ・行き先もなく「ただよ」っているから ⑵ 第2の質問について話し合い、追 究課題に対する考えを広げたり深め たりする。 ・青色を区別する以外に強調されてい ることはないか ・「白鳥」は本当に「かなしい」のか ⑶ それぞれの追究課題について考え たことを、学級全体で交流する。 ・「~にも」という言葉によって、「 白鳥」の白が強調されている ・「染まずただよふ」から、染まらな い姿も美しいと考えているのでは ・白鳥は作者自身ではないか(象徴) 5 話し合ったことを踏まえて、短歌の ミニ鑑賞文を書く。 ・各自の追究課題に対する考え(短歌 の言葉の引用) ・「白鳥や~」の短歌のよさ ◯自分の考えを広げたり深めたりすることがで きるように、同じ追究課題をもつ者同士で意 図的グループを編成する。 ◯自他の考えを比較したりまとめたりすること ができるように、イメージマップの拡大シー トを準備し、想像したことや考えたことを必 要に応じて書き込みながら話すよう助言する ◯追究課題に対する自分の考えを広げたり深め たりすることができるように、追究課題ごと に異なる第二の発問を準備する。 ◯全体交流において各班の考えを比較すること ができるように、イメージマップの拡大シー トを使って説明するように指示する。 ◯話し合った内容を参考に自分の考えを再構築 することができるように、他者の意見や話合 い前後の自分の考えを構造的に書き込める学 習プリントを準備する。 ◇話合いにおいて、追究課題に対する自分の考 えを広げたり深めたりすることができたか。 〈学習プリント分析〉 ◯各自の追究課題と作品のよさについて自分の 考えをまとめることができるように、短歌の 言葉を引用してミニ鑑賞文を書く活動を設定 する。 ◇追究課題対する自分の考えと作品のよさにつ いて、短歌の言葉を引用しながらミニ鑑賞文 にまとめることができたか。〈ミニ鑑賞文〉 小 集団 / 学級 集団 個 25 ⑤ ⑩ ⑩ 10 ま と め る 6 本時の学習を振り返る。 ・作品のよさ ・見通し&振り返りシートの記入 ◯自分の学習を振り返ることができるように、 作品のよさを数人に発表させる。また、見通 し&振り返りシートに示した観点に沿って振 り返りを記入するよう指示する。 学級 集団 / 個 5 白鳥はかなしからずや 空の青海のあをにも染まずただよふ めあて 自分の追究課題を解決し、作品のよさを考えよう 〈まとめ〉 ・「白」と「青・あを」のコントラストがきれいだ。 ・作者は、何にも染まらない白鳥に憧れているのかもしれない。 など 〈鑑賞の視点〉句切れ/表現技法/五感を使って感じること(季節、色彩、動きなど) (例)「空の青」が漢字で「海のあを」が平仮名なのはどのような意味があるのか。 なぜ「かなしからずや」と思ったのか など 〈相手〉自分 〈目的〉自分にとっての作品のよ さを見いだす(価値付けする)