• 検索結果がありません。

JAIST Repository: 地域振興のための大学からの技術移転システムに関する一提案(地域科学技術システム)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "JAIST Repository: 地域振興のための大学からの技術移転システムに関する一提案(地域科学技術システム)"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

地域振興のための大学からの技術移転システムに関す

る一提案(地域科学技術システム)

Author(s)

渡邉, 敬介; 亀岡, 秋男; 井川, 康夫

Citation

年次学術大会講演要旨集, 19: 503-506

Issue Date

2004-10-15

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/7163

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

2J01

地域振興のための 大学からの技術移転システムに 関する

提案

0 渡遣 敬介,亀岡秋男,井川康夫

( 北陸先端科学技術大学院大 ) ]. ほ じめに 今日、 大学からの技術移転は TLO を始め とした仲介機関によって 急速に増加している。 これは、 「大学等における 技術に関する 研究成 果の民間業者への 移転の促進に 関する法律」 ( 略称 : 大学等技術移転促進法 ) が施行され たことに よ る。 しかしながら、 大きな成果を 挙げているのは、 知名度があ り、 以前から比 較的共同研究の 盛んな大学であ る。 産学連携 は 、 地域経済の再生の 切り札として 期待され ているが、 現状は米国にみられるような、 産 業クラスタ一の 形成につながるような 成果を あ げているとほ 言いがたい。 大学等技術移転 促進法のスキームが 始まって日が 浅い点を差 し 引いて考えたとしても、 その成果は期待さ れたほどではないと 思われる。 したがって、 米国のシステムをそのまま 日本に導入しただ けでは、 大学の環境、 教官の意識、 および社 会認識の違いから、 米国と同様の 成果を挙げ ることは難しいと 危惧される。 2. 研究の目的 本研究では、 産学連携事業について、 地域 振興の視点に 着目して効果的な 技術移転シス テム を探る。 はじめに、 データが豊富で 多く の先行研究が 行われている TLO について文 献レビューを 行い、 現状の技術移転システム の課題を明確にする。 そして、 事例調査にも とづいて、 地域密着型技術移転システムのあ り方についての 検討を行い、 地域振興に有効 な方策を考える。 3. 技術移転システムの 現状と課 頼 わが国では、 米国同様多くの 大学研究成果 があ ると思われるが、 依然、 産業界への技術 移転は少ない。 経済産業省の 調査に よ れ ば 、 技術移転の中 核を担っている TLO の国内特許出願件数に ついては、 2000 年度の国内出願件数は 618 件であ ったが、 2002 年度には 1335 件と飛躍 的な伸びを見せている。 また、 ロイヤリティ 収入についても 2000 年度には、 1 億 2000 万 月 程度であ ったものが、 2002 年度には 4 億円 以上の収入を 得られているよ う になっている ( 図 . 1) 。 しかしながら、 米国の特許出願件数は 2001 年 だけでも 5808 件であ り、 日本 1335 件と比 べて約 4 倍もあ る。 その GDP 比を考慮して もわが国は、 まだ件数も少なく 収益にっなが る特許が少ないと 考えられる。 また、 多くの特許を 創出している TLO は 、 知名度の高い 大学と連携を 行っている場合や、 都市部など地理的に 有利な場合がほとんどで あ る。 このため中小企業や 新規企業を対象と した産学連携による 技術移転が、 十分にその 機能を発揮していない 状態と考えられる。 2002 年度日経産業消費研究所の 産学官連携 動向調査によると、 2001 年度委託研究、 共同 研究、 特許・技術提供は 6152 件であ り、 地 元企業との連携件数は 1882 件で、 全体の約 30% であ る。

(3)

図 1. 承認 丁 」 0 の出願件数・ロイヤリティ 収入の推移 ( 什ト ) ( 億円 ) 1500 1000 500 " 1999 年以前 2000 年 2002 年 」 v

Ⅰロ内

特杵 件数 280 Ⅰ井ロ出願件数 37 Ⅰ

Ⅰ ロイ リティ収入 ( 億円 ) 0 ・ 2 経済度文化 胡べ 特辞 行政年次無告 2003 版 キ照 一方経営面では、 現在 TLO の運営費の大 半 が国や地方からの 助成金によるものであ る ことから、 TLO 会員料金、 特許報酬、 共同研 究の収益は、 金額的にも多くない。 今後、 多 くの TLO が経営的に苦しむと 思われる [5L 。 一方、 多くの TLO が特許出願 数の PR を全面 に押し出すなど、 特許件数のみを 重視する傾 向も見られ、 特許の質の向上を 重視すべきだ との指摘も聞かれる [1][7L 。 4. 事傍謂査 しかしながら、 北陸先端科学技術大学院大 学 ( 以下 ょ MST) と有限会社山口 TLO ( 以 下山口 TLO) では、 地域に根ざした 技術移転 を行 う ことで都市部の TLO とは異なる形で 実績をあ げている。 これら 2 つの事例につい て述べる。 4,] 手枕 ] : JAlST 先端科学技術研究調査 センター JAIST は、 産学連携の方針として TLO を 持たないことを 掲げている。 ょ MST は、 日本 して、 連携活動に注 力 している。 他の多くの 大学では教授が 産学連携担当を 兼任している のに対し、 JMST は専任を置いている。 また、 特許面では IP オペレーションセンターがサ ポートし、 ベンチャー支援ではべンチャー ビ ジネスラボラトリーが 対応し、 かつ相互に連 携している。 JMST の 2003 年度の共同研究数は 65 件、 発明件数 は 58 件、 教官一人当たりの 共同研 究数は 1.1 件と全国的にも 高い実績をあ げて いる ( 図 . 2) 。 その内訳は、 北陸地域が 20 件、 その他地区が 61 件となっている ( 図 . 4L 。 相 手先は、 大企業 24 件、 中小企業 43 件、 その 他 14 件であ る。 中小企業との 共同研究数は、 全国平均の 34% と比べ 53% と大きく平均 よ り 上回っている。 このように多くの 共同研究 を生み出している 理由として、 ①教官の前職 が企業出身者 19% であ ること ( 図 . 3L 、 ②自 治体や地元企業との 地域的連携活動にも 積極 的に取り組み、 ネットワークづくりに 法力 し ていること、 などがあ げられる。 初の国立の大学院大学で、 国際的な研究開発 拠点を目指し、 大学を核に周辺にはいしかわ サ イェンスパークがあ り、 先端科学分野にお ける産学官連携を 推進している。 先端科学技術調査センターは、 1993 年に設 立され、 社会に対して 開かれた大学の 窓ロ と

(4)

図 . 2.J 用 S 丁の共同研究件数・ 中小企業との 共同研究の刮合の 推移 山口 TLO は、 国立大学の 5 番目の TLO と して平成 11 年 12 月に承認された。 設立形態

50 割合 (%) 80 40 60 30 40 20 20 年度 共同研究相手先機関数 "

" うち中小企業との 共同研究 図 . 3.J 刈 S 丁の教授・助教授の 前牡 ( 火 ) は 、 有限会社であ り、 設立以来 4 年半で、 累 計ロイヤリティ 収入が 2000 万円を超えてい る (2004 年 4 月 ) 。 山口 TLO の技術移転実績を 地区別に見て みる。 2004 年 8 月 2 日時点の技術移転件数 は 69 件であ る。 このうち公開されている 44 件について分析したものであ る。 技術移転先 の 61% が中国地区で、 よ

A

侶 T 以上に地元指 向の技術移転となっている ( 図 . 4) 。 また、 山口大学における 共同研究件数は 、 大学の新卒者 一,Ⅰ 3

Ⅰその他

91

■ 49 口 立 大学町 平成 15 年度に 133 件で、

IST と同様に国 内で上位であ る。 こうした背景には、 山口大学が工学部にお いて、 県内企業約 2(X0 社に対して卒業論文テ ーマを募集するなど、 地域との産学連携を 重 祝 していることがあ る ( 読売新聞 平成 2001 年 3 月 23 日 ) 。 私立大学 ロ 7 Ⅰ日立大学等 日私立大学 ■由の棋 閏 自民間機関等 ■井ロ の 大学等 田 大学院新卒者 尽その他 5. 産学連携のあ り方についての 考察 4.2 事例 2: 有限会社山口Ⅱ 0 上記の事例調査を 通じて、 人的ネットワー 図 . 4. JAlST. 山口正 0 の地区別ほ価移転実績件数 Ⅰ 用 ST 地区別共同研究 山口 T Ⅰ 0 の地区別 実施件数 ( 平成 15 年度 ) 技術移転実 は 件数 その他の地区 中日地区

, 0)""fiojigE

"

■北陸地区 ロ その他の地区 Ⅰ中日地区 ロ その他の地区

(5)

クの 重要性や、 地域企業との 積極的な交流の 有効性がわかった。 JAIST では、 企業出身教官の 個人的なネッ トワークにより、 都市部から離れているにも かかわらず多くの 共同研究の実績を 挙げてい る 。 最近では TLO の設立に伴い、 様々な取 り組みが施行されている。 また、 山口 TLO では、 地域に密着した 産 学連携を行 う ことで、 新たなネットワークを 構築し 、 多くの地元企業との 技術移転に成功 している。 こうした、 地元に密着した 技術移 転は、 地域ネットワークを 通じて、 持続的な 技術移転にっながるものと 考えられる。 これらの事例からも 示唆されるよ う に共同 研究を伴 う 技術移転は、 成功する可能性が 高 く、 ネットワークを 活用した、 連携の「 場 」 を積極的に推進していくことが 望ましい。 また、 現在の産学連携は、 産学が直接的に 相互連携する 第 1 の相互連携モード、 コーデ ィ ネータ一に よ る仲介連携の 第 2 の仲介連携 モードに加え、 第 3 共有連携モードが 提唱さ れている。 この第 3 モードでは、 魅力的な戦 略目標を創造しこれを 広く公開提示し、 自主 的参加者を呼び 込むことで連携、 チームを 編 成する。 また、 戦略計画を開発して 実践を総 合指揮する技術家「テクノプロデューサー」 が必要となる [2L 。 こうした共創に よ る連携に は、 これまで述べた 人的・地域ネットワーク 等の活用も重要であ ると考えられる。 第 3 の連携モード 魅力的な目標コンセプト 宙 出と目標共有・ 自主参画 うな、 個人のつががり ( ネットワーク ) の重 要性を再認識することができた。 また、 地元 密着型による 技術移転の有効性について 確認、 するとともに、 地域人的ネットワークや 交流 の「 場 」の積極的な 導入の必要性を 述べた。

今後は、

地域振興に成功している 個別の事 例を取り上げ、 成功要因を探る 予定であ る。 また、 知を共有する 場作りについて 知識経営 的観点からの

分析を行い、

さらに目標創出型 の第 3 モードの実践方法についても 考察を深 めたい。 謝辞 インタビュ一にご 協力をいただいた 先端科 学技術研究調査センタ 一の井汲様に 厚く感謝 いたします。 学内の亀岡研究室の 同期学生を はじめ、 多くの先輩、 同期にあ らためて感謝 の意を表します。 携者文舐 Ⅲ北陸先端科学技術大学院大学 (1997-2004) 「先端 科学技術研究調査センタ 一年報」,北陸先端科学技術 大学院大学 [2] 亀岡秋男 (2004) 「 新 『施術経営 (MOT)J の方向 と 戦略,経済Ⅱ end p.32.p.33 [3] 日本政策投資銀行 (2004) 「北陸地域における バ イオ産業振興を 考える (1) (2) 」,日本政策投資銀行 [4] 日経産業消費研究所 (2002) 「産学官連携と 地域 振興一産学官連携の 現状と課題 一 」,日本経済新聞社 [5W 佐々木信夫 (2003) 「 TLO 活動の現状と 課題に ついて」,北海道大学先端科学技術共同センター [6] 特許庁 (2002, 2002, 2003) 「特許行政年次報告

2001, 2002, 2003 」,社団法人 発明協会 [7] 横山男生,増田智子,野村和博 (2001) 「大学 TLO の正しい使い 方」, 日経バイオビジネス」 モード ] : 相互連携 亀岡 レ

(2004)

::::

6. おわりに

図  1.  承認  丁  」  0 の出願件数・ロイヤリティ  収入の推移  (  什ト  )  (  億円 )  1500     1000        500              "      1999 年以前     2000 年                    2002  年  」  v    Ⅰロ内  特杵 件数  280  Ⅰ井ロ出願件数  37  Ⅰ  十 Ⅰ  ロイ  リティ収入  (  億円 )  0 ・  2  経済度文化 胡べ  特辞 行政年次無告  2003 

参照

関連したドキュメント

謝辞 SPPおよび中高生の科学部活動振興プログラムに

大きな要因として働いていることが見えてくるように思われるので 1はじめに 大江健三郎とテクノロジー

「心理学基礎研究の地域貢献を考える」が開かれた。フォー

医学部附属病院は1月10日,医療事故防止に 関する研修会の一環として,東京電力株式会社

第4 回モニ タリン グ技 術等の 船 舶建造工 程へ の適用 に関す る調査 研究 委員 会開催( レー ザ溶接 技術の 船舶建 造工 程への 適

はじめに

2020年 2月 3日 国立大学法人長岡技術科学大学と、 防災・減災に関する共同研究プロジェクトの 設立に向けた包括連携協定を締結. 2020年

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を