福祉教育 ・ボラン テ ィア学習研究年報 Vol
31998
第2
部研 究論 文
闘■II闘闘■Ill■■闘開閣■1■ll田II匿■■■1鬮Ill■闢 ■1旧 ■ll開lllll朋 旧 ■II開 ■■ll■■■IlIlll闘ll鬮11驛11■■■■開窿ll■Ill■■lll■■Illl闘II61■1■醐 ■lll■1■II■■■開 ■■II■1■置llllllllllll
福祉
施設
ボ
ラ ン
テ
ィ
ア
/施設側
の
ボ
ラ
ン
テ
ィ
ア
活
動者
に
対
す
る
要
望
と
期待
酖 州大 学倉
田
康
路
国
施
設
ボ
ラ
ン テ
・ ア に対
す
る
研
究
の目
的
と
方 法
(
1
)
研
究
目
的
ボラ ン テ ィ ァ
を 「
受
け る側 」
と「
行
う側 (
活動 者 )
」
、双方
に そ れ ぞ れの立
場
か ら他 方
に対
す
る期待
が あり
、要求
があるも
の と思
わ れる, こ の こ と か ら、独
り善
が りの自
己満 足
で ない「
受 け る側 」
と「行
う側」
双方
のニ ー ズ が満
た され
る ボ ランテ ィ ア の在 り
方(
こ こ で は「
双方 向的
ボラ ン テ ィ ア」
と し た い)
を模索
し て い くこと の意義
を理 解 す る Cl) 。こ れ まで に
筆
者
は 、福
祉
施 設ボ ラ ン テ ィ ア(
以降 「施
設 ボ ラ ン テ ィ ア」)
の場 合
か ら 双方 向 的
ボラ ン テ ィ アの在
り方 を求
め て 、 ボ ラ ン テ ィ ァ 活動 を
「
行
う側 」
と して の 活動 者
側
の視 点
か ら、「
受
け る側
」
とし て の施 設 側
に対す
る問
題の指 摘
につ い て ア ン ケー ト調 査
に基
づ い て検
討 を試
み た(
1996
)
(2} 。 そ こ で得 られた活動
者側
の 施設 側
に対 す
る問
題の指 摘
は 、ボ ラ ンテ ィア 活
動
者
・施 設 職員
の 意 思疎 通
L3 > 、ボラ ン テ ィア
活動 者
・施設
の期 待
・要 望 の福祉施設ボランティア/施設側のボランティ ア活動者 に対 する要望と期待
把 握
ω 、情報
の提供
耐 、環
境
活
動
・シ ス テ ム の整備
、施 設利 用
者
へ の対 応
〔7>の5
つ(
の カ テ ゴ リ ー)
に整
理で き る もので あっ た。 こ の こ と はす
なわ ち、活動 者側
の視
点か ら み た場 合の 施 設 ボ ラ ン テ ィ アを促 進 す
る要
因
と して位 置
づ ける こ とがで きよ う。さて 、
本研 究
におい て は、先 の先 行
調査 を踏
ま え 、施 設
ボ ラ ン テ ィ ア の場
合
か ら双 方向的
ボラ ン テ ィ ア の在
り方 を模 索 す
る上
に おい て 、 ボ ラ ンテ ィア を「
受 け る側」
の視
点か らア プロ ー チを試
み た い。す
なわち 、活動
者 に対 す る施 設側
(
「
受
け る側
」
とし て は施 設側
その もの の の ほ か に施設
入所者 も考
え られる が こ こで は施 設
入所
者
を
除
く)
の 活動
者
に対 す
る意 向 (
問題
の指摘
、要
望、期
待)
につ い て把
握
す
ることを本研究
の目的
とす
る。(
2
)
研 究
方
法
施
設 を対 象
と し て調 査票 を用
い た自由
回答
法
によ るア ンケー ト調査 を実施
し た。研 究 目的
とす
る施設 側
の活 動 者
に対 す
る問
題の指摘
な ど意 向 を把 握 す
るに おい て 、示
され る内容
は多岐
に わた る こ とが予 想 され る。 予想
され
るす
べ て の 回答
を
回答
選択
肢 とし て 用 意す
るこ との限
界
も考
え られ
、 ま た、限定
された選択
肢 を提 示 す る 中で は回 答 者の回 答 は制 限 され る。 回 答 と し て示 され
る内容
は 、量 的 如何
に か かわ
らず
、 その1
つ ひ とつ に有 効
な示 唆 を含
むも
の と考
え る。 そこ で 、回答 者
の自由
な回答
が得
られ
る自由回 答法
によるア ン ケ ー ト調
査を実 施
した {S) 。調 査 対
象
は施 設種
で 回答
が異
な る こ とも
予想
される た め 、高齢 者 施設
(
特別 養
護
老 人
ホ ー ム な ど)
(!)) 、身体 障 害者 施 設 (
身 体 障害 者 療 護施 設
な ど)
{1°}、精 神薄 弱者 施設
(
精
神薄 弱 者更 生施 設
な ど)
(11)の3
領 域
の福 祉施
設800
施 設 を対 象
と し た。 調 査票 を各 施設 (
施 設 長 宛 )
に郵 送
し、返送
して も らっ た。調査 票 を郵 送
した地域
として は 、地 域 間
で の偏
りが で ない よ う北
海 道
か ら沖縄
まで 全都 道 府 県
を対 象
と し て 、施 設 名簿
〔12}を参 考
に無作 為
に福祉教育 ・ボランティア学習研究年報 Vol
31998
第2
部 研 究論 文郵 送施 設 を
抽
出
した。 同手続
きに よ り、348
施
設 か ら回答
を得
るこ と が で き た(
回収 率
43
.5
%)
。 施 設種
と し て は、高 齢 者 施設
132
施設
、身体 障 害者 施 設
104
施 設、精神 薄
弱者
施 設112
施 設で ある。調
査 票
に お け る主 な設 問 は、問
題の 指摘 (
設問 「
ボ ラン テ ィ ア活動 者
に 困 っ て い るこ と はあ りませ ん か 。具 体 的に お書 き く だ さい 。」)
、要
望(
設問
「
ボラ ン テ ィア 活動 者
に心が けて おい て も らい たい こと を具体 的
にお書
き くだ さい 。」)
、期待 (
設 問「
ボ ラ ン テ ィ ア活 動者
に対 して どの よ う なこ とを期
待
し て お られ ます
か 。具 体 的
に お書
き くだ さい 。」)
の3
つ で ある。 こ の よ う に問題
の指摘
、要
望、期待
の各 設
問を設 定 す
るこ と に よ り、重層 的
に施
設側
の意 向
・ニ ーズ が把 握
で き るも
の と考
え る 。結 果
の 分析
に お い て は 、示
され た内容
につ い て カ テ ゴ リー別
に分類
し た上 で整
理す
るこ と か ら定性 的 (
質 的 )
デー タを得
て分析 す
る と とも
に 、 カ テ ゴ リー別
に整
理 され る各項
目ご とに回答率 を算 出
して定 量化
し、各施 設種 問
の比較 検 討 を行
っ た(
x2
検
定 お よ び残
差 分析 )
。囹
施 設側
のボ ラ
ンテ
ィ ア活 動 者
への
問 題
の
指 摘
回
答
が得
られた ボ ラ ン テ ィ ア 活動者
に対
して 施 設側
が指摘
す る 問 題を
カテ ゴ リ ー化
し て み る と、入
所 者
へ の具
体 的接
し方
・対応
に関 す
る内容
、ボ ラ ン テ ィ ア
活 動者
の 活動
に際
して の 姿勢
・態 度に関 す る内 容 、ボ ラ ン テ ィ ア活
動
の 目的 ・位 置づ けへ の疑
問に 関す
る内容
、ボ ラ ン テ ィア活
動 形
態へ の疑 問
に関す
る内容
、施 設
・職 員
に対 す
る批 判
・評 価 に 関す
る内 容 、そ の
他
の6
つ に分類 す
る こ とが で き る。 こ の6
つ の カ テ ゴ リ ー別 に得
られ
た回答
を整 理 ・分類
した 上で 、項 目
ご とに回答 割 合 (
率 )
を算 出
し(
回答
の重複
あ り)、3
施 設種 間
で有
意 差 の検
定 を行 っ た もの が表
1
で あ る(
問 題 の指 摘
表 1 福祉施設ボランティア/施設側のボランティア活動者に対する要望と期待 施 設 側のボラ ン ティア 活動 者へ の問題 の指摘 単位二 % 問 題 の 指 摘 高齢者 身 障 者 精 薄 者 有意差 〔1 〕 入 所 者へ の具体的接し方 ・対応 独自の判 断に よ る行 動 ・援助 13.1 19.2 1α4 言 葉づ かい 19.
8
4.6
9,6 * * 過 剰な介 助 10.3 6,8 4.3 * プライベ ートな部分へ の 関 心 18.5 16.4 14.0 特定の入所者に偏っ た か か わ り 12.3 L42 10,9 安易な約束 2.4 8.4 ll.6 * 入所者との 個 別 的な関係の深化 10,6 12.7 9.5 入所者へ の子供的な対応 3,3 10.4 12.0 * 一一 一 一一一一 (2
)ボ ランティ ア活動者の活動に際し て の姿勢 ・態 度 目 的 意 識の 欠如 ・消極性 28.6 io.5 12,2 * * 時 間 ・約 束 を守らない 17.6 18.8 21 ,4 基 本 的 礼儀 ・マ ナーの不 足 8.2 8.4 6.7 活 動 者 同 士の盛 り上 が り 7」 2.5 17.8 * * 一呷,一一一一一一一一一一一一 一一一一一一一一一一} 一冖一 一一一 (3 )ボラン ティ ア活動の目的 ・位置づ けへ の疑問 義 務 的ボラ ン テ ィア 14.2 4.6
59 * 進学 ・就職に向けて の ボラ ンテ ィア 15.4 6.46
.2 * 学校ボ ラ ンテ ィ ア 5.9 3.3 6.3 (4)ボラン ティ ア活 動 形 態へ の疑 問 多 人 数一斉の ボラ ン テ ィア &9 6.2 9.8 慰 問 ・訪 問ボ ラ ンテ ィ ア 92 6,6 5.2 (5
)施 設 ・職員に対する批判 ・評価 一一一 施設の 運営 ・処 遇 に対 する批 判 ・評価 6.3 8.4 7.8 施 設 職 員に対 する批 判 ・評 価 5.2 6.4 4.7 (6
)その他 入所 者 ・施 設に対 する事 前の 理解 3.1 4.6 16.3 .* * 基 本 的 介 助技術の事前理解 2.1 且2.7 2.3 * * 入所者の 個別的 なこ との 口外 12.1 4.8 5.7 * 有意 差検定 *P<O、05 * *P<0.01福祉教育 ・ボ ランティ ア学習研 究年報 Vol.
31998
第2
部 研 究論文 へ の回答
〈全体
〉 でZ2
検
定
の結 果
、3
施 設種 問
に有意
な差
が認
め られ
た ため くX2
ニ61
.43
,P
< .01
>各
カ テ ゴ リーの中
に整 理 される項
目 ご とに残差 分析 を
行
っ た)
。(
1
)
入 所 者
へ の具
体 的接
し方
・対
応
6
つ の カ テ ゴ リーの中
で は3
施 設種
とも
に[
入所 者
へ の具 体 的接
し方
・対
応 ]
に関 するカ テ ゴ リ ー に対 して の 回 答 割合
が最 も 多 く得 られて い る。 同カ テ ゴ リーの中
に整
理 され
る内容
と し て 、表
1
の と お り8
項
目を
示す
こ と が で き る が 、 こ の うち3
施 設種
に共 通
し て『
独 自
の判
断
に よ る行
動
・援
助』
『
プ ラ イベ ー トな部 分
へ の関
心』 『
特 定
の 入所 者
に偏
っ たか か わ り』
へ の回答 割
合
が比 較 的 高 く
な っ て い る。『
独 自
の判 断
に よ る行 動
・援 助 』
に関 し て は 、「
ボ ラ ン テ ィ アを
一生 懸 命
に や られ
て い る方
に は注 意
し にく
い こ と です
が、独 自
の判 断
で対 応
され
る こ とに困
っ てい ます
。 一生 懸 命
であれ
ばあ る ほ ど主
観 的
に な っ て し ま う こ とが あ るの で し ょ う」 (
高 齢 者 施
設 回答
よ り。 以下
「
高」) 「
初
め て の ボ ラン テ ィア や始
め たばかり
の ボラ ン テ ィア の人
たち
だけ
で は な く、比 較 的長 く続
け られて い る人(
い ろい ろ な とこ ろ で ボラ ンテ ィ アを
やっ て い る人な ど)
の中
で も勝手
な判断
で行動
され るこ と が あ り、 その こ と が一番 困
っ て い ま す 」(
身 体 障 害 者施 設 回答
よ り。 以 下 「身 」)な どの意 見 が示
され
て お り、同指 摘
が 必ず
しも
ボ ラ ン テ ィ ア活動経 験
の 有 無 や経 験
歴 、積極
性
など
に直 接 的
に は関
連す
る もの で ない こ と がうか が わ れ る。また 、
『
プラ イベ ー トな部
分へ の関
心』
に対
す
る指
摘
につ い て は、「
入所
・者
の境 遇
や家 族
な ど、 か な り個
人的
なこ と に関
心 を持
た れ、 話しをされる ボ ラ ン テ ィア の 方に困る こ と が あ る」 (
高 ) 「
ク ラ イエ ン トに対
し、病 名
、家 族 関
係 等
を 詮索 す
る」
(
身)
な どの意 見
が挙
げ られて い る。 こ の よ うな指 摘
につ い て は 、別 に設 定 し た設 問 (
入所 者
か らの ボラ ン テ ィ ア 活 動者
に対
し て の苦
情 )
の中
で入所 者
が指
摘
す
る 問 題 としても
多
数寄
せ られ
るも
の となっ て おり
、福祉施設ボランティ ア/施設側のボランティア活動者に対する要望と期待
同指 摘
が 入所 者
側
の指摘
に基
づくも
の で あるこ とを
うか が うこと がで き る。同
様
に『
特 定 の 入所 者
に偏
っ たか か わり
』
へ の指摘
につ い ても 「
ボ ラ ンテ ィ ア の方
と お年
寄
り
が親
しく
なられ
る こ と は好
ま しい が 、 ある特 定の お年 寄
り ばか りと親
しく
なる こ とにつ い て は 、他
の お年寄
りの方
に とっ て気 持 ち良
いも
の で はない し 、 その よ うな様 子
がう か が え る。 お年寄
り
によっ て はその こ とを
私共
に訴
える方 も
お られ
る」 (
高 )
の よ うに 、入所 者 側
か らの指 摘 を
反 映 する もの となっ て い る。施 設
種 間
で回 答 割 合
に差
が うか がわ れ る もの と し て 、 まず 『
言葉
づ か い 』 が挙 げ
られ る。高 齢者 施 設
で は同内容
に19
.8
%の 回答
が示
され
て お り、身障
者 施 設(
4
.6
%)
や精薄 者
施 設(
9
.6
%)
に比 し て 高 い もの と なっ て い る。高齢
者 施 設
の場 合
「
親
子、親 類 な ど親
しい関係
で もな い の に相
手 (
入所 者 )
に対
して 、友達
の よ うな 話 し方 を してい る」 「
ボ ラ ン テ ィ ア の 方の ほ とん どは入所
されて い る お年寄
りの方
より
年
齢
が若
い の で あるか ら、当然
その年齢
の差 を
意 識
した言葉 使
い 、 つ ま り、人 生の大
先輩
に対
し て後 輩
が話
しを
す る よ うな言 葉使
いを
して も らい たい」
な どに うか がわれ
る よう
に、 入所 者
に対 す
る活動
者
の友 達 的
な言葉
の使
い 方に対 す る 問 題 を指 摘 す
る意見
と な っ て お り、 入所 者
と活動
者
との年 齢
の差
に おい て(
高 齢者
施 設の場合
〉
活動 者
が 入所
者
の年 齢
よ り若
い ケ ース が ほ と ん ど で あ る こと が障 害 者 施 設 に比
し て相対 的
に同 回答割合
が高
く
なっ て い る理由
の1
つ になっ て い る もの とも考
え られ
る。他 方
、身
障者 施 設
や精
薄者 施 設
におい て示
されて い る言 葉使
い に対 す
る指
摘
につ い て は、高 齢者 施 設 同様
に「
入所
者
に対
して 、 あ ま りに もな れ な れ し く話 しを し てい る ボラ ンテ ィア の 方が お られ るが 、そ
のよ
うな言
葉
の使
い方
、話
し方
は好
ま しい ことで は なく
、改
めて も らい たい」 (
精 薄 者
施 設 回 答 よ り。以下
F
精 」)
な ど、双 方対 等
な関係
と して の言葉
の使
い方 を求
め る意 見
と と も に、「
入所
され
て い る方
は障害
を持
っ て い る とい うこ とに対
して敏 感
に な っ て い る た め 、 その こ とをボ ラ ン テ ィ ア の方
は十分
に意 識
し て話
しを
して も らい た い」 (
身)
など障害
とい う もの を ネガ テ ィ ブに と らえた言葉
の使
い方
、福祉教育 ・ボ ランテeア学習研究年報 Vol,
31998
第2
部 研 究論文障害
を
必要以
上に意識
させ る ような言葉
の使
い方
、差 別 的
な言葉
につ い て問 題視 す
る内容 も示
されて い る。 ま た 、「
知 的
障害者
だ か ら とい う訳
で は ない だ ろ うが 、 イエ ス 、 ノ ー をは っ き りしな か っ た り、曖 昧
な返答
の中
で余計
な期待
を持
た せ る こ と が あ る」 (
精)
との意 見 も示
されて い る。『
入所
者
へ の 子供 的
な対
応』
お よび『
安 易
な約束』
につ いて は 、高 齢者
施設
に比 し て精
薄者 施 設
、身障
者
施設
で の回答 割合
が高 くな っ て い る。前者
に つ い て は「
特
に 主婦
層
の ボ ラ ン テ ィ ア の方 は 、 お母 さ ん的
な役 割 を担 お うと され るの か 入所 者
に対 し て 子供 的
な受
け答
え を され る場 合
が ま ま見
られ る」
(
身)
、後 者
につ い て は「
ま た今 度 訪 問
され るこ と な ど を安 易
に約 束 される ボ ン テ ィア の方
が けっ こ うい る が 、障害 者
は その こ とを
ま と もに信
じて待
っ て い る。確実
に ま た来
られ
るの で あれ
ばい い け れ ども
、 それ が 一般 的 な社 交辞
令 的
な会
話の 中で の もので あ るの な ら 止 めて も らい たい」
(
精 )
など
の意 見
が示 され
て い る。また
『
過
剰
な介助 』
で は 、身障
者 施設 (
6
.8
%)
や精薄 者
施 設 (
4
.3
%)
に比
して高
齢
者 施 設 (
10
.3
%)
で や や 回答 割 合
が高 く
なっ て お り、「
残 存能
力 を生
か し た自
立 に向
けた援 助
が大
切 で あ り、 入居者
の希
望に すべ て応
じ る介
助 が 必ず
し もい い こ と で はない 。過 剰
な介 助
が見 受
け られ る」 (
高 )
な どの意
見
が示
されて い る。(
2
)
ボ
ラ ン テ ィア活動
者
の活 動
に際
し て の姿勢
・態 度
同
カ テ ゴ リーの中
に整 理 され
る内容
とし て 、 『目的 意 識
の 欠 如 ・消 極 性 』
『時 間
・約
束 を守
ら ない 』 『基
本的礼 儀
・マ ナーの不足 』 『活動
者
同
士 の盛 り
上が り』
の4
項
目を挙
げ
るこ と が で きる。 こ の うち 『
時 間
・約束 を守
らない』
につ い て は、3
施 設種
と もに2
割 前 後
の 回答
率
、『
基 本 的礼 儀
・マ ナ ーの不
足 』
につ い て は1
割 弱
の 回答
率
が示
されて お り、施 設種 問
で有
意な差 は み られ
ない 。『
時 間
・約束 を守
ら な い』
で は 、「
約 束 し て い た ボ ラ ンテ ィ ア に来
て福祉施 設ボ ランティ ア/施設 側のボランティア活動者に対する要望と期待 も ら え る 日
時
に来
ても
ら え ない こ とがあ る。 その時
に は事前
に連絡
しても
ら えれば
ま だ よい が 、連
絡
も何 も
なく知
らん顔
の 人も
い る」 (
高)「
ボラ ン テ ィ ア に あ わせ て設定
して い た時 間
に来
ても
ら え ない と そ れ 以降
の計 画
が全部 く
るっ て しま う」
(
精 )
な どの意 見
、 また『
基 本 的
礼 儀 ・マ ナ ーの不 足 」で は 、「
人所
者
の 方、職
員
に対
し て 、あ
い さつ がで きない ボラ ン テ ィ ア の方
もい る」
「
部 屋
に入る時
に ノ ッ ク もせず
に勝 手
に出
入り
され る」
(
高)
な どの意
見が示
され
て い る。他 方
、『目的意識
の 欠 如 ・消
極 性 』
につ い て は 、身 障者
施 設(
10
.5
%)
お よ び精 薄 者 施 設 (
12
.2
%)
に比 し て高齢 者
施設 (
28
,6
%)
で の回
答
割
合
が高
く なっ て おり
、 ま た『
活動 者 同
士の盛
り上 がり』
につ い て は 、身障者
施 設(
2
.5
%)
お よ び 高 齢 者 施 設(
7
.1
%)
に比
して精
薄
者
施設
(
IZ8
%)
で の回答 割 合
が高
くなっ て い る。 この うち
、高 齢 者
施 設で の 回答 割合
が高
い『
目的 意識
の 欠 如 ・消 極 性 』で は 、「
特
に集
団で来 られるボラ ン テ ィ ア の場 合
に ど うい う 目的
で来
られた の か分
か らない よ う な ボ ラ ンテ ィ ア が お られ
る」 「
老 人
ホー ム は他
の福
祉 施 設
よ り身近
な施
設 と して の受
け 止め方
が あ る の だ と思 い ます
。 ボラ ン テ ィ アをす
る施設
と しても
そ うい う意味
で活動
しやす
い という側
面
が あ るので は な い で しょ うか。 その こ と とも関連
が あ るの だ と思
い ます
が 、本 当
に ボ ラ ン テ ィ ア をや りた い と思っ て来
られ
る方
の割 合
が以 前
に比
べ て少
なく
なっ て い るよ うに思え ます」 似
上、高 )
な どの 意見
が挙
げ られて い る。後者
の意 見
の指
摘
につ い て は 、今 日
、 ボラ ン テ ィアへ の関
心、同活動
へ の社
会 的評 価
、要 請
の 高 ま りの中
で義務 的
で強 制 的
な ボ ラ ンテ ィ ア が増
える傾 向
に あ り、住
民 に とっ て身
近
な施設
と し て の高齢
者
施 設
におい て その よ うな活
動 者
の存
在
が他
の施 設種 以上
に見受
け られ
る こ と を うか が わせ るも
の とい え よ う。 こ の よ うな 目的 意 識
の欠 如
、消
極 性
とい う問
題 の指 摘
につ い て は 、「(
目的意 識
の欠 如
、消極 性
とい う問
題は)
活動
者
の心構
え とい う問題
で ある ので 、 ボ ラ ン テ ィ ア活動
の精 神
を尊
重 する 一方で こ の よ うな場 合
、注
意指導
が十 分
に で き ない とい うも
どか し さを感
じ る こ とが あ る」 (
身)
との 意見
が福祉教育 ・ボ ランティア学習研究年報 Vol,
31999
第2
部 研 究 論文 示 されて い る。また
『
活 動
者
同 士の盛
り上
が り』
につ い て は 、「
活 動者 同
士 が活動 者 自身
の こ とで 盛 り上 が り、 その こ と に よ り利
用者
へ の対応
が お ろ そ か に な っ て い る場
合
が ある」 (
精
)
など
の意
見が挙 げ
られ
て い る。(
3
)
ボ
ラ ン テ ィア活 動 者
の目的
・位
置
づけ
へ の疑 問
先 述の と お り、 ボ ラ ン テ ィ ア活 動へ の
社 会 的 評 価
や要 請
の高 ま りの 中で『
義 務 的
ボ ラ ンテ ィ ア(
へ の 疑問
)
』 『
進学
・就
職 に向
けて の ボ ラ ン テ ィ ア(
へ の疑 問)』 『
学 校
ボラ ン テ ィ ア(
へ の 疑 問)
』
な ど、 ボ ラ ン テ ィ ア活動
の 目的
・位 置
づ けに関 す
る問
題の指摘
が示
されて い る。(
義
務 的
ボ ラ ンテ ィ ア と は 、企業
、所 属 す
る各種
サ ー クル お よび学校
な ど を含
め て そ れ ぞ れの所 属
で課
せ られた課 題 と して行 われ
るボ ラ ン テ ィ ア活動 を指す も
の と し て理 解
し て も らい たい)
こ の うち
『
義 務 的
ボ ラ ン テ ィ ア』 『
進 学
・就 職
に向
けて の ボ ラ ン テ ィ ア』
で は、身 障 者施 設
や精 薄 者施 設 (
いず
れ も5
% 前 後の 回答
率)
に比 して高齢 者施 設 (
15
%前後 )
で 回答 割 合
が高 くなっ て お り、先の 『目的意 識
の欠如
・消 極 性 』
で の結果
(
高 齢者
施設
で同指 摘
へ の回
答
割 合
が他
の施
設
に比
し て有意
に高
く なっ て い る)
と関連 す る もの と な っ て い る。『
義 務 的
ボラ ンテ ィ ア』
に対
して は、「
地 域
に貢
献 す
るとい う会社
の方 針
に基
づ い て行 われ
る義 務 的
な ボラ ン テ ィ ァ には疑 問を感
じ て い る」 (
高 ) 「
本
人の意
思 と は必ず
しも
一致
しない強制的
で義
務 的
なボ
ラ ン テ ィ ア の人
た ち が最
近多
くなっ た。自主 性 を第
一義
とす
る ボ ラ ン テ ィ ア の性 格
に反す
る もの と い えるの で は ない か とい う疑 問を持
っ て い る」 (
身 )
な ど が示
されて い る。同
様
に『
進学
・就 職
に向
けて の ボラ ン テ ィ ア』
につ い て も、「
大学
の進 学
や就 職
に向
けて有 利 な条 件 を確保 す
る こと の み か ら ボラ ン テ ィ ア に来
られ
る方
が お られ ます
が、 そのよ
うな動機
の方
は どう
し て も活動
に その こ と が あ ら わ れて き ます」 (
身 )
な どの意 見
と と もに 、同
意見
に関連
して「
就職
や進 学
福祉施設 ボランティ ア/施設 側のボ ランティ ア活動者に対する要望と期待 の
際
の ボラ ン テ ィ ア の評価
の在
り方
や方 法
につ い て検討
す
る必要
が ある」
(
精 )
との指摘 も
み られ
る。な お、
『学校
ボラ ンテ ィ ア』
につ いて は 、「
学校
の児
童 が福祉
施設
に来
られ
て 、利
用者
と ふれ あ う 中で障 害 者 を理 解 し て も ら うこ とは大 切
な こ と で あ り 重要
だと思
うが 、 そ れが強制
的
で あ るこ とに疑 問 を感
じる」 (
精 ) 「
学校
か ら集 団
で 一斉
に訪
問 され る ボラ ン テ ィ ア につ い て は 、 あく
までも授業
の 一 つ と して の位 置
づ けか らか生 徒
の人
たち も見
物 的
な もの になっ て しまう傾 向
に あ るようだ。 しか し 、施 設 と して福祉
教 育の 役 割 も あ る もの として受
け入れ
て い る」 (
高 )
な どの問題 を指 摘 す
る中
で 、 その 必要 性
につ い て は理解
し て い る こ と が うかが わ れ る意見
が多数 を 占
め る。(
4
)
ボ ラ ンテ ィア 活動 形 態
へ の疑 問
ボラ ン テ ィア活 動 形 態に
関 す
る問
題 の指 摘
につ い て は『多
人数
一斉
の ボラ ン テ ィア』
及 び『
慰 問
・訪 問
ボ ラ ン テ ィ ア』
の2
項
目 が挙 げ
られ
て い る。2
項 目 と もに3
施 設種 問
に 回答
割
合
の差
はみ られ ず
、 いず れ も
ほぼ1
割 弱
の回答
率
となっ て い る。『
多
人数
一斉
の ボ ラ ン テ ィ ア』
につ い て は、「
大 勢
で 一斉
に施 設
に来
られ る ボ ラ ンテ ィアにつ い て は、対応
す る職 員の手 が と どか ない と と もに 、利
用
されて い る方
たち も戸 惑
う方
や驚
か れ る方
な ど あ まり
よい印 象
で と ら える こ と が で きな い よ うです 」 (
高 ) 「
10
名 を超
える 人 数で の ボラ ン テ ィ ア の場 合
、 こち
ら側
(
施設
側)
と して の十 分
な助言
や対 応
もで きず
、活 動
が散漫
に な り が ちで 、 ボ ラ ン テ ィ ア の 人 達の期 待
に も応
え に くい よ うに思
い ます
。 グル ー プ の場 合
は、 で き れば
せ い ぜい5
名
か ら10
名弱
く らい の 人数
で あ るこ と が望 ましい もの と考
え ます」 (
身)
な どの意見
が示 されて い る。ま た
『
慰 問
・訪
問 ボ ラ ンテ ィ ア』
につ い て は 、「
集
団で ほ ほL渡
き り施 設 に来 られて施 設
で の話
しを聞
き、利 用者
とふれ
あい とい う名
でわ
ず
か な時
間
福祉教育 ・ボランティ ア学 習研究年報
VoL
3199S
第2
部 研 究論 文 か かわ りを持
ち、帰
られ るとい う、 い わゆ る慰 問
ボラ ン テ ィ ア につ い て は疑
問 に思
う」 (
身)
な どの意 見
がみ られ
る。(
5
)
施 設
・職
員
に対
す
る批 判
・評
価
『
施 設
の運 営
・処遇
に対 す
る批 判
・評 価 』
お よ び『
施 設 職 員
に対 す
る批
判
・評 価 』
につ い て 問題
を指 摘 す
る回 答 が各
施 設種
と も に ほ ぼ1
割 弱 の 割 合 で示
されてい る 。2
項 目と もに3
施 設種
問に 回答
割合
の差
は み られ ない 。『
施 設
の運営
・処 遇
に対 す
る批 判
・評
価
』
につ い て は 、「施
設に お け る利
用者
に対 し て の援
助の在
り方
や運 営 方
針
につ い て批 判的
に と ら え、評価 す
る ボラ ンテ ィ ア がい る」 (
高)
な どの 意見
が 、 ま た 、『施 設 職 員 に対 す る批 判
・ 評 価』
につ い て は 、「
あの職 員
は こ こが悪い 、 こ うす
るべ きだ など
と ボ ラ ン テ ィ ア の方
が職 員 を評価 す
るこ とが あ る」 (
高 )
な どの意 見
が示
され
て い るv囹
施 設側
のボ
ラ ン テ
・ア
活 動者
への
要
望
先 の問 題 の
指
摘
と同様
に回答
が得
られ た施
設側
の ボ ラン テ ィァ活動
者
に対
す
る要
望 につ い て 、 その内容 を
カ テ ゴ リ ー化
して み る と、プ ラ イ バ シ ーの
確保
、人所
者
・施
設へ の 理解
、入
所
者
へ の具 体 的接
し方
、ボラ ン テ ィ ア
活 動者
の姿 勢
・態 度
、活 動 中
の事故
・感 染
予防
、そ の他の
6
つ に分類
す
るこ と がで き る。 こ の6
つ の カ テ ゴ リ ー別 に得
られ
た回答
を整
理 ・分類
し た上で 、 項 目 ごと に回 答割
合 (
率 ) を算 出
し(
回答
の 重複
あ り)
、3
施 設種
間
で有
意 差の検 定
を 行 っ た もの が表
2
で ある(
問題
の指 摘
へ の 回答
く全体
〉 でX2
検
定 の結 果
、3
施設種 問
に有 意 な 差 が認め られ
た た め く解 =81
.48
,P
< .01
>各
カ テ ゴ リーの中
に整 理 され る項
冖 ごとに残
差 分析 を行
っ た)
。福祉施設ボ ランティ ア/施設側のボ ラン テ ィ ア活動者に対する要望と期待 表
2
施 設 側のボランテ ィア活 動 者へ の 要 望 単 位= % 要 望 す る 内 容 高齢者 身障者 精薄者 有 意 差 (1) プライバシーの確保 プラ イバ シーの確 保 20.3 16.1 132 * 守 秘 義 務 23.4 6.4 85 * * (2
)入 所 者 ・施 設へ の理解 入所 者 ・施 設へ の理 解 4.3 26 .8 22」 * * (3
)入所 者へ の具 体 的 接し方 膊冖一 職 員の指 示 を 受 ける 20.1 18.5 20.4 施 設の 方 針に従 う 8.1 12.3 14.4 言 葉づかい へ の留 意 195 9,1 3.4 * * 過 剰 な 介 助を避 ける 12.4 13.7 2.2 * * 安易な約 束を し ない 55 1L3 B .5 * 入 所 者 間の公 平な対応 6.48
.6
9
.8
プライベ ートな部 分へ の関心 を持た ない 8.5 6.6 3.9 一定の距 離を おい て の関 係 8.6 4.2 2.8 (4) ボ ランテ ィア活 動 者の姿 勢 ・態 度 明 確な 目的 意 識 18.5 6.7 3.8 * * 積 極 性 12.4 12.7 19.6 入所者の立場か らの 理解 17.4 194 20.3 同情 ・憐れ み の感情の払拭 2.4 10,3 15.3 * * 基 本 的マ ナーの確立 8.3 6,6 6.8 真蟄な態度 i3.2 6.4 4.3 * (5 )活 動 中の事 故 ・感 染 予 防 事 故の予 防5
.73
.6
4.7 感 染の予 防 2.6
8
,0
8
.2 (6) その他 継 続 性へ の期待 18.8
16.4 14.0 宗 教 的 ・政 治 的 活 動の禁 止 85 6.2 2.7 有 意 差 検 定 *P〈0.05 * *Pく0,01福祉教育 ・ボ ランティア学習研究年報 V。L31998 第
2
部 研 究論文(
1
) プ
ラ イ バ シー の確 保
同
カ テ ゴ リー には、『
プ ラ イバ シーの確
保』
へ の要 求
と と もに 『守
秘義
務 』 を求
め る意見
を加
え る こ と がで きる v3 施 設種
の中
で は総
じて身障 者
施設
、精 薄 者施 設
に比
し て高 齢 者施 設
での回答 割 合
が や や高
い もの と なっ て い る。特
に『
守
秘
義務
』
につ い て は3
施 設
種
間
に有 意
な差
がみ られ
、高 齢者 施設
で他
の2
施設
(
身障者 施 設
6
.4
% 、精
薄者 施設
8
.5
%)
よ り高
い割 合 (
23
.4
%)
と な っ て い る。『
プラ イバ シ ーの確 保 』
につ い て は、「
生 活
の場
なの で プ ラ イベ ー トな部
分
ま で立 ち入 ら な い で欲
しい」 (
精 ) 「
居
室 は 人居者
の家
で ある ことを
十 分 理解
して プ ラ イバ シ ーを守
る こと」 (
高)
な どの意 見
が、 また、『
守秘 義 務』
に つ いて は、「
施 設 内
の出 来事
を他
で話 して もらっ て は困
る」 (
高)
な どの 意 見 が示
され
て い る。(
2
)
入所
者
・施
設
へ の 理解
同
カ テ ゴ リ ー につ い て は、施 設
に対 す
る活動 者
の理 解
と施設
入所 者
に対 す
る理 解
の両 方
を含
む もの で あ る。同要
望 を示 す も
の の中
に は施
設、 あ るい は 入所者
に限
定 し て その 理解 を求
め る意 見 も存在
した が、 その多 く
は両 方
に対
す
る理解
を求
め る もの で あ る た め に、施
設へ の 理 解と 入所
者へ の理 解の 双 方 を合
わせ て 回 答 割合 を算 出
して い る。表
2
に示 す
と お り、高 齢 者 施 設 (
43
%)
に比
して身
障者
施設 (
26
.8
%)
、精薄 者
施 設(
22
.1
%)
で高
い割 合
の回 答が示 されて い る。高 齢 者
施設
にお け る意 見
と し て は、「
老
人ホ ー ムも普 通
の家庭
と同
じ機能
と役 割 を も
っ て い る とい うこ と 、そこ で暮
らされ
る高 齢者
も一般 の家
庭の 高齢 者
と同 じ高 齢者
で あるとい うこ とを
理解
して おい て も らい たい」
な ど が挙
げ
られ
て い る。また 、
身障 者 施
設や精
薄者
施 設に お け る意 見 と し て は 、 「ボ ラ ン テ ィ ア の福祉施設ボランティア/施設側のボランティア活動者に対する要望と期待
方
の中
に は知 的
障害
・者
に対
して健 常者
とは異
なる特 別
な受
け止 め 方 を されて 対 応 され る場 合
が あ るが 、 その こ とを
入所 者 自身
も敏感
に感
じ て い る。同
じ 人 間 と して対
等
に受
け止
め ても
らい たい」 (
精 ) 「
一般
に高 齢者
と障害
者
の ど ち らが親
しみ や すい か 、 あ るい は 、 どち
らの存 在
がか か わ りやす
い か を考
え た場 合
に障
害 者
の ほ うが高齢 者
に比
べ て馴 染
み にく
い の で は ない だ ろ うか 。 障 害者
も一 般 と同 じで ある こ と、 入所 す
る施 設 も家
と同
じ で あ る こ とを知 っ て おい て も らい たい」 (
身)
など
が挙
げ
られ
て い る。 こ のよ う
な要 望
に おい て 、高 齢
者
施設
に比
し て身障者
施
設 や精薄者
施 設
で高
い割 合
の回 答
が示
され
て い るこ とにつ い て は 、先の障害者
施 設
で の意 見最 後者
にも述
べ られ
て い る ように 、高齢者 (
施 設)
に比
し て障
害 者(
施 設 )の存 在 に馴 染み ・親 し み が薄
い こ と 、 ひ い て は高齢 者 (
施設 )
に比
して障害 者 (
施 設 )
に対す
る受
け止 め方
に ネガテ ィ ブな要素
が多 く含
まれ
てい る こ とが示唆
され
、 その こ と が関
連
してい る もの と も推測
される。(
3
)
入所
者
へ の具
体 的接
し方
同
カ テ ゴ リー に整 理 され る要
望(
8
項 目)
につ い て は、 先の 問 題の指 摘
に おい て示
した内容
と ほ ぼ一致 す
る もの となっ て い る。す
なわ
ち、 問題
の指摘
で挙
げ
られて い る『
言葉
づ か いへ の留
意」 『
過 剰
な介助 を避
け る』 『
安 易
な約
束 を
しない」『
プ ライベ ー トな部分
へ の関心 を持
た ない』 を始
め 、『
独 自
の判
断
に よ る行動
・援
助 』
(
問
題の指摘 )
に対 応
す
る か た ちで『
職
員
の指示
を受
ける』
(
要
望)
や『
施 設
の方
針
に従
う』 (
要
望
)
、同
じよ
うに『
特 定
の 入所
者
へ の偏
っ た か か わり』
(
問
題 の指
摘
)
に対 応
し て『
入所 者
間の 公平
な対 応
』
(要
望)
、『
入所
者 との個
別 的 な 関係
の深 化 」(
問 題の指摘 )
に 対 応 し て 『一 定 の距 離 を
おい て の 関係
』
(
要
望)
など共 通
し た内容
となっ て い る。 し た がっ て 、 それ
ぞれ
の要
望で 示 され
て い る意 見
につ い ても
、先
の 問 題の指 摘
で 示 し た意見
に基
づ き、 その こ とを踏
ま えた要
望 と なっ て い る。福祉教育 ・ボランティア学習研究年報 V。【.
31998
第2
部 研究論文3
施 設種 問
の回答割 合
の比 較
におい て も、問題
の指摘
での結 果
と関
連す
る もの と な っ て い る。『
言 葉
づ か い へ の留 意
』で精 薄者
施 設(
3
.4
%)
や身障 者
施 設 (
8
.1
%)
に比
して高齢者 施 設 (
18
.5
%)
での回答 割 合
が高 く
な っ て お り、 ま た 、『
過剰
な介
助を避
け る』
で精 薄者 施 設 (
2
。2
%)
に比 して高齢 者 施 設
(
12
.4
%)
、身障者 施 設 (
13
.7
%)
で の回答 割 合
が高 く
な っ て い る。『
安 易
な約
束 をしない』
で は 、高齢 者
施 設(
5
.5
%)
に比 し て身障者
施 設(
11
.3
%)
や精
薄 者施 設 (
13
.5
%)
で回答 割合
が高 く
なっ て い るJ(
4
)
ボ ランティ ア活 動 者 の 姿勢
・ 態度
同カ テ ゴ リーに
整
理 され
る要望 (
6
項 目
)
につ い ても
、先
の問題
の指摘
に おい て示
し た内
容
と共通す
る内容
が挙
げ
られ
て い る。す
なわ ち
、『
明確
な目的
意 識 」 『
積 極性 』 『
基 本 的
なマ ナーの確立 』
につ いて は問題
の指 摘
と共 通
し て 示 され る もの で あ る。同 内容
につ い て の3
施 設種 間
の比 較
に おい て も、 問題
の指摘
での結果
に同
じく 『明
確
な 目的
意識』
で身障
者
施設
(
6
.7
%)
や精薄者
施設 (
3
.8
%)
に比
して高齢
者
施
設(
18
.5
%)
で の 回答割
合
が高
くなっ て い る。他 方
、問 題 の指摘
に は示 されて い ない内容
とし て 、『
入所 者
の 立場
か らの理 解 』 『同情
・憐
れ みの感情
の払拭』『
真
摯
な態 度
』
が挙
げ
られ
る。同内容
に つ い て の3
施
設種
間の 比較
に お いて は 、先 の『
入所者
・施設
へ の理解 』
で高
齢者 施 設
に比
して身障
者
施設
や精
薄者 施 設
で高
い 回答 割 合
が示
され
て い るこ と と も関
連 し て 、 『同 情 ・憐 れ みの感情
の 払 拭 』で高齢 者
施 設(
2
.4
%)
に比
し て身 障 者施
設(
10
。3
%)
や精
薄者 施 設 (
15
.3
%)
で の回答 割 合
が高 く
な っ て い る こ と が わか る。同 要 望
(
同情
・憐
れ み の 感情
の払 拭 )
につ い て は 、「
障 害 者
は同情
され
る存 在
で は ない こ と、憐 れ みの対象
で は ない こ と を理解
し て見
て もらい たい」 (
精 ) 「
同情
の感情
を持
っ て障
害 者
に接
す るこ と は障 害
者
に とっ て不 快
で ある場 合
が多
い と思 うの で止 めて も らい たい」 (
身)
な ど の意 見
が示
されて い る。逆
に『
真 摯
な態 度』
では 、身 障者 施設 (
6
.4
%)
や精
福祉施設ボランティア/施設側のボランティ ア活動者に対する要望と期待
薄 者施 設 (
4
.3
%)
に比
して高 齢
者
施 設(
13
.2
%)
で の 回答割 合
が高 く
な っ て い る。同
要
望につ いて は 、「
人
生に おい て の先 輩
で ある入 居 者 と して 、敬 い 、真 摯
な態 度で接
して い た だ きたい」 (
高 )
など
の意 見
が挙 げ
られ
て い る。ま た、
『
入所者
の 立場
か らの 理解 』
につ い て は 、「
ボラ ン テ ィ アをす
る側
と それ を受
け る側
とい う立場
で は な く、対 等
な立場
で関係 を
つく
り、相
手
の 立場
か ら活 動 を
し て も らい たい」 (
高
)
な ど、活動 者
と 入所 者
との 対等
な 関係
づ く りに基
づ く要
望 とい え る内
容と なっ て い る。(
5
)
活
動 中
の事故
・感染予 防
同
カ テ ゴ リー は 、『
活 動 中
の事
故』
と『
感 染 予防 』
の2
つ に分 類 し て整 理す
る こと がで きる。表
2
に示 す と お り、両 項
目、3
施 設種
と も1
割
に満 た な い 回答割
合
が示
されて お り、施設種 問
に有 意
な差
は み られ ない 。(
6
)
そ
の他
[
その他 ]
の カ テ ゴ リ ー に は 、『
継 続 性
へ の期待
』
と『
宗
教的
・政 治 的活
動
の禁
止』
の2
項
目が整 理で きる。 こ の う ち 『継 続 性へ の 期 待 』につ いて は 、後 述 す
る施 設 側
の ボラ ン テ ィ ア活 動
者
へ の期待
の中
で も示
されて い るも
の で 、3
施 設種
とも
に2
割弱
とい う比較
的 高い割合
で の要
望 と なっ て い る。福祉教育・ボ ランティア学習研究年報 VQI.
31998
第2
部 研 究論 文圄
鰕
一
一
・7
iEstgAOraes
回答
が得
られ
た施 設側
の ボラ ンテ ィ ア活 動者
に対 す
る期 待
につ い て 、その内容 を
カテ ゴ リ ー化
し て み る と、施
設 ・入所 者
へ の 理解 促
進 、入
所者
の 豊か な 人間関
係
づ く り、入
所 者
に対 す
る直
接 的
援
助
、職 員業 務援 助
、専 門 的技 術 提
供 ・指導
・披 露 、 ボラ ン テ ィア活 動 の継 続 性 ・促 進の6
つ に分類 す
る こ とがで き る。6
つ の カ テ ゴ リ ー別 に得
られた回答 を整
理 ・分類
し た上で 、項 目ご とに 回答 割 合 (
率 ) を算 出
し(
回答
の重 複
あ り)
、3
施設 種
間で有 意差
の検 定 を行
っ たも
の が表
3
で あ る(
問題
の指 摘
へ の回答
〈全体
〉 でX2
検
定 の結
果、3
施 設 種
間に有 意
な差
が認め られ
た た め くX2
=48
.15
,P
<.01
>各
カ テ ゴ リーの中
に整 理
され
る項 目
ごと に残 差 分析 を行
っ た)
。6
つ の カ テ ゴ リ ーの うち、と
につ い て はボラ ンテ ィ ア
を通
して入所 者
に還
元
され
る期待
に関 す
る内容
、対
して 、につ い ては ボラ ン テ ィ ア活
動
の具体 的
内
容
に関 す
る もの と2
つ に大
別 される た め 、以 下、 こ の2
つ か ら まと めて みたい 。(
1
)
ボ
ラ ンテ ィ アを
通
し て入 所 者
に還 元 され る期 待
ボラ ン テ ィ ア
を通
し て 入所
者
に還
元
さ れ る期待
に関 す
る内 容
に お い て 、[
施 設
・入所
者
へ の 理解 促 進 ]
につ い ては先
の要
望に も挙
げ
られ
て い るも
の で 、(
要
望で の 同内容
に関
して の3
施 設種
間 差 に)
同 じ く高齢 者 施 設
に比
し て身 障
者 施 設 や精
薄 者 施 設
で回答 割 合
が高 く
なっ てい るこ と がわ
か る。[
入所者
の豊 か な人 間 関係
づ く り]
に示 されて い る回答
で は、同期 待
に寄
せ る背
景
の違
い が3
施 設種
それ ぞ れに微妙
に うか がわれ
る内容
と なっ て い る。す
なわ ち
、高 齢 者施 設
で は「
限
定 された 人間関係
の中
で の マ ンネ リ的に な りや す福祉施設ボランティ ア/施設側のボランティア活動者に対する要望と期待 表