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内城田大橋ゲルバーヒンジ部の補修工事

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〈工 事 記 録 〉

内城 田大 橋 ゲ ル バ ー ヒ ン ジ部 の 補 修 工 事

田 沢 栄 一*・ 松 岡 康 訓**・ 城 所 喜 文*** 梗 概 ひ び わ れ を 生 じた 鉄 筋 コ ン ク リー トゲ ル バ ー橋 の ヒ ン ジ部 を取 り壊 し,コ ン ク リー トを 打 設 し直 す こ とに よ って補 修 した 。 コ ソ ク リー トは 減 水 剤,石 灰 系 膨 張 材 を併 用 した 高 強 度,無 収 縮 コ ン ク リー トと し,打 継 ぎ面 には エ ポキ シ接 着 剤 を 塗 布 し,せ ん 断 補 強 用 に レ ジ ンア ン カ ー・筋 を 配 置 した 。 固 定端 の ア ン カ ー筋 が ボ ン ドで固 定 され て い た こ と に よ り,応 力 集 中 に よ る 疲 労 破 壊 が 生 じた と考 え られ た の で,ア ン カー 筋 を主 げ た ば か りで な く横 げ た に も分 散 し,吊 りげ た 埋 込 み 部 を ボ ン ド レス とし.わ ず か に変 位 を許 す 構 造 を採 用 した 。 キ ー ワ-ド:コ ン ク リ・-トゲ ル バ ー橋,補 修,レ ジ ン ア ン カ ー.ア ン カ ー筋,応 力集 中.疲 労,支 承 部,打 継 ぎ 1. ま え が き 内城 田 大橋 は 三 重県 の 宮川 に懸 け られ た鉄 筋 コ ンク リ ー トゲ ル バ ー橋 で あ る。 この橋 りょうは昭和27年 に 当 時 の一 等 橋(TL-13)と して設 計 施 工 され た。 しか し, 昭 和45年 頃 吊 りげ た支 承 部 にひ び わ れ が 発 見 され,次 第 に増 大 の傾 向 に あ り,将 来 の交 通 量 お よび 車 両 重 量 の 増 加 に対 して安 全 を期 す る た め補 修 す る こ と にな った 。 本 報 告 は本 橋 の補 修 工事 に 関す る諸 実 験.補 修 工 事 お よび載 荷 試 験 工 事 につ い て ま とめ た も の で あ る。 な お 載 荷試 験 工 事 は,補 修 後 の ヒ ンジ部 が 十 分 な 強 度 を有 す る こ とを確 か め る と とと も に,こ の 種 の 補 修 工事 の設 計 に 関 す る参 考 資 料 を得 る こ と を 目的 と した 。 工 事 の 概 要 は次 の とお りで あ る。 工 事 名:内 城 田 大橋 補 修 工 事 工 事 場 所:三 重 県 度会 郡 度会 町柵 橋 地 内 内 城 田大 橋 諸 元:全 長213.56m 側 面 図 平 面 図 * 大成建 設(株)技 術研究所 主任研究 員 ** 同 上 *** 大成建 設(株)名 古屋支店土木設計 主任 図-1  内 城 田 大 橋 注) 重 は今 回の補修 部 を示 す (M)…… 可 動 支 承 (F)… … 定 着 支 承 コ ン ク リー ト ・ジ ャ ー ナ ル

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下流側面図 上流側面図 ゲル バ ー ヒ ンジ部5個 所 (図-1参 照) 工 期:昭 和48年3月27日 ∼ 昭 和48年 6月30日 2. ひ び わ れ 発 生 状 況 の 調 査 お よ び 原 因 の 推 定 ひ び わ れ の発 生 状 況 は 図 一2∼ 図-4,写 真 一1,写 真 -2に 示 す とお りで あ る。 ひびわれ は吊 りげたの固定端 ヒ ンジ部(H端)に 発 生 して い る℃ 写 真 一1,写 真 一2は 側 面 か らの 状況 を示 す が,ひ び われ は ア ンカ ー筋 の外 側 と思 わ れ る点 か ら定着 げ た突 部 を下 縁 に 向 って走 っ て い る。 断 面方 向 の ひ び われ 発 生 状 況 は 図 一3,図 一4に 示 す。 固 定端 の構 造 は ア ンカ ー筋 が完 全 につ な が っ て お り,吊 りげ た,定 着 げ た の コ ンク リー ト中 に直 接 埋 め込 ま れ,鉄 筋 の ボ ン ドで 固 定 され て い た。 そ の た め動 荷 重 や 橋 り ょ うの長 さ変 化 に よ る荷 重 は鉄 筋 お よび そ の 周 辺 の コ ンク リー ト局 部 に集 中的 に伝 達 され,疲 労 現 象 に よ って ひ び われ 発 生 に至 っ た も の と考 え られ る。 コ ンク リー トゲル バ ー橋 の ヒ ン ジ部 につ い て は応 力集 中 が生 じて ひ び われ が発 生 し易 く,定 着 げ た に 生 じた ひ び わ れ に は水 や 泥 が流 れ 込 み 破 損 を早 め る こ とが あ る点 が 文献1)で も指 摘 され て い る。 こ の文 献 の 破 壊 状 況 を示 す写 真 は本 橋 り ょ うの 写 真 一1,写 真 一2に 酷 似 して い る。 この事 は この よ うな被 害 が他 の ゲル バ ー橋 で も起 こ って い る こ と を意 味 し,当 補 修 工 事 の方 法 と成 否 お よび 載 荷 試 験 工 事 の結 果 は他 の ゲ ルバ ー橋 に も適 用 で き る も の と考 え られ る。 図-2  ひびわれ状 況図(左 岸側 定着 げた固定端) 図-3  ひびわれ状 況図(中 央径間固定端) 図-4  ひびわれ状 況図 (右岸側ゲルバ-固 定端) 写 真-1 写 真-2

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3. 補 修 対 策 に と も な う 基 礎 実 験 3.1 補 修 用 コン ク リー トの 配 合 補 修 用 コ ンク リー トの配 合 設 計 に 当 っ て は次 の 点 を考 慮 した。 a) 高 強 度 コ ンク リー トと し,ひ び わ れ の再 発 を極 力 お さ え る こ と。 b) 無 収 縮 コ ン ク リー トと し,旧 コ ンク リー トとの打 継 ぎ部 分 に元 応 力 を生 じな い よ うに す る こ と。 c) 主 げた 部 分 の 密 な 配 筋 に対 して も.分 離 な く充 填 で き る ワー ヵ ビ リチ ー を有 す る こ と。 以 上 の 点 か ら,コ ン ク リー トの 圧 縮 強 度 は σ28=500 kg/cm2を 目標 と し,非 空 気連 行 性 の 減 水剤 マ イ テ ィー-150を 過 剰 添 加 しセ メ ン ト量 を落 した配 合1,ポ ゾ リス No.5Lを 使 用 した 配 合2を 比較 検討 した 。 各 配 合 は 表-1に 示 す よ うにそ れ ぞ れ セ メ ン ト膨 張材 と して小 野 田 セ メ ン ト(株)製 「エ クス パ ン」 を使 用 した ℃ 1) 圧 縮 強 度 試 験 結 果 は 表 ―2に 示 す が,い ず れ の 配 合 に よ って も 目標 の500kg/cm2は 達 成 され た 。 膨 張材 は 使 用 して い る が発 熱 等 を 考 慮 す る とNo.1配 合 が 優 れ て い る。 2) 長 さ変 化 率 長 さ変 化 の測 定 は配 合No.1に つ い て の み 行 な っ た。 膨 張 材 は セ メ ン ト重 量 の8.6%(内 割)添 加 した 。 測 定 結 果 は 図 一5に 示 す 。 No.1配 合 に使 用 す る マイ テ ィ ー-150の 使 用 が種 々 の事 情 に よ り困難 とな った の で,実 際 に はN0・2配 合 の生 コ ンを ポ ンプ で打 設 す る こ と と した。 3.2 新 旧 コン ク リー トの打 継 ぎ 用接 着 剤 の選 定 新 旧 コ ン ク リー トの打 継 ぎ部 の完 全 な一 体 化 を 図 る た め 接 着剤 を使 用 す る こ と と し,市 販 の エ ポ キ シ樹 脂 接 着 剤9種 につ い て 接 着 強 度試 験 を行 な った。 湿 潤 状 態 で 打 継 い だ とき の 接 着 強 度 を測 定 す る た め, 水 中養 生 か ら取 り出 した モ ル タル を布 で拭 き取 り,図 一 6の よ うに接 着,養 生(20。C,80%RH)し,7日 後 に 引 張 せ ん断 試 験 を行 な った 。 強 度試 験結 果 を 表 一3に 示 す 。 実 際 の施 工 に当 って は接 着剤 をエ ァ レス ス プ レー に よ る吹 付 け とす るた め,低 粘 度 で か つ 湿 潤 状 態 で も強 度 が 大 き い ボ ン ドE-206を 使 用 す る こ と に し た 。 ボ ン ド E-206は 可 使 時 間 が 約60分 で あ るか ら,コ ンク リー ト打 設 直 前 に エ ァ レス ス プ レー を使 用 し打 継 ぎ部 分 に塗 布 す る。 3.3 エ ラ ス タイ ト目地 幅 の検 討 定 着 げ た と吊 りげ たの 目地 に厚 さ20mmの エ ラス タ イ トを使 用 した 場 合.コ ンク リー ト打 設 時 の エ ラ ス タ イ トの変 形,膨 張 セ メ ン ト使 用 に よ る コ ンク リー トの膨 張 お よ び温 度 上 昇 に よ る コ ンク リー トの膨 張 に よ って補 修 表-1 補 修 用 コ ン ク リ一 ト配 合 表-2 圧 縮 強 度(kg/cm2) 図-5 エ ク ス パ ン に よ る膨 張 図-6接 着 剤 強 度 試 験(供 試 体4o×40x160) コ ン ク リ ー ト ・ジ ャ ー ナ ル

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部 コ ン ク リー トが 安全 で あ るか ど うか検 討 す る。 (1) エ ラス タイ トの 圧縮 試験 試 験 体 は 円形 で諸 元 を 表 一4に 示 す 。 試 験 は 図-7 に示 す よ うに(a)横 方 向 の 変 形 を拘 束 した揚 合 と,(b) 無 拘 束 の場 合 に つ い て行 な った。 実 際 の状 況 は(a)に 近 い もの と 思 われ る。 試 験 結 果 は 図-8に 示 す とお りで あ る。 (2) コ ン ク リー トお よび エ ラス タイ トの変 形 量 に 関 す る検 討 検討 項 目お よび 変形 量 を 表 一5に 示 す。 表 一5よ り,補 修 部 上 縁 の方 が変 形 量 が大 き い の で, 上縁 に つ い て の み 検 討 す る。 (a) 横 方向 の変形 を拘 束 した場合 (b) 無拘 束 の場 合 コ ン ク リ ー トの 全 変 形 量(δ)は 次 の よ う に な る 。 温 度 が15。C上 昇 した とき の エ ラ ス タイ ト目地 部 圧 縮 応 力 度 を σ と す る と,式(1),(2)が 成 立 す る。 (1) (2) こ こ で, δE(σ):エ ラ ス タ イ ト圧 縮 量 σC(σ):コ ン ク リ ー トの 弾 性 変 形 量 δ2:膨 張 剤 に よ る膨 張 量 δ3:コ ン ク リ ー トの 熱 膨 張 量 l:橋 長(50m) 表-3  接着剤の引張せん断試験結果 表-4  エ ラス タイ ト試 験 体 諸 元 図-7  エ ラス タ イ ト庄 縮 試験 図-8  応 カ ー変 形 曲 線

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E:換 算 弾 性 係 数=Ec(1+np)/(1+p) Ec:コ ン ク リー トの 弾 性 係 数 p:鉄 筋 比(約2%と 仮 定) n:弾 性 係 数 比Es/Ec÷10 式(1),(2)よ り (3) 式(3)が 成 立 す る よ うに,ト ライ ァ ル に よ り圧 縮 応 力 度 σ を求 め る と σ=7・1kg/cm2と な る。 した が って ・ コ ンク リー トに作 用す る 圧 縮 応 力 度 は,15。Cの 温 度上 昇 に対 して ク リー一プ を 無 視 して も高 々7.1kg/cm2で あ るた め,エ ラ ス タイ トの厚 さ を20mmと して コ ン ク リ ー トの 全膨 張 量 を受 け て も安 全 で あ る。 4. 補 修 工 事 4.1 補 修 部 の設 計 ひ び われ の発 生 原 因 が固 定 端 の ア ン カー 筋 の 構造 に 関 係 して い た と考 え られ る た め,こ の点 を考 慮 して 補修 部 の構 造 を次 の よ うに変 更 した。 (a) 固 定端 の ア ンカ ー筋 は,吊 りげた 部 分 に シー ス をか ぶ せ て ボ ン ドレス と し,2mmの 遊 び を とっ て固 定 端 で も若 干 の 変 位 をゆ るす よ うに した。 (b) ア ン カ「 筋 の 数 を補修 前 の2本 か ら,5本 に増 加 し,横 げ た に も分 散 させ た 。 (c) 受 げ た突 部 を47cmか ら70cmに 増 した ・ 補 修 前 後 の構 造 を 図 一9,図 一 絶 に示 す 。 4.2 仮 設 方 法 の検 討 補 修 の 仮 設 方 法 に つ い て次 の3案 が比 較 検 討 され た。 側 面 図 断 面 図 側 面 図 1-1 断 面 図 (a) ス テ ー ジ ング案 (b) ジ ンポ ール 案 (c) プ レー トガ ー ダ ー案 各 案 に つ い て種 々検 討 の結 果,次 に示 す 理 由 に よ り (c) 案 が採 用 され た。 i) (c)案 は他 の案 に 比 べ経 済 的 で あ る。 ii) (a)案 は 施 工 時 期 が 限 られ,雨 期 は 避 け な けれ ば な らな い 。 iii) (b)案 は ジ ンポ ー ル,ト ラ ワイ ヤ 等 の据 え つ け 方 法 に問 題 を残 し,ま た,風 な どに よ る横 方 向 の振 れ に対 して不 安 定 で あ る。 さ ら に,工 事 中 の 一般 歩 行 者 の通 行 につ い て も問 題 が あ る。 iv) (C)案 は施 工 方 法 と して 最 も安 定 性,安 全 性 が あ り,雨 期 に も関 係 な く,ま た工 事 中の 一 般 歩 行 者 表 一5  コ ン ク リー トお よ び エ ラス タイ トの変 形 量 図一9 補修前 ヒンジ部概略図 図 一10  補 修 後 ヒン ジ部 概 略 図 コ ン ク リ ー ト ・ジ ャ ー ナ ル

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の通 行 も十 分 可 能 で あ る。 4.3 施 工 報 告 以 下,工 程 に従 って 施 工 報 告 を行 な う。 (1) プ レー トガ ー ダ ー組 立 て 20t吊 りハ イ ドロク レー ンを使 用 して組 立 て を行 な っ た。 組 立 て状 況 を 写 真 一3,写 真 一4に 示 す 。 な お,ハ イ テ ンシ ョ ンボ ル トの締 めつ け は トル ク レ ンチ に よ って 締 め つ け トル ク の管 理 を行 な った。 (2) ジ ャ ッ キ ア ッ プ ジ ャ ッキ ア ップ概 念 図 を 図 一11に 示 す が,プ レー ト ガ ー ダー 組 立 て 完 了 後50t油 圧 ジ ャ ッキ4台 に て ジ ャ ッキア ップ し,コ ン ク リー トげ た の荷 重 を プ レー トガ ー ダ ー に 移 動 せ しめ た 。 ジ ャ ッキ ァ ップ は,レ ベ ル に よ り 高 さお よび ガ ー ダ ー の た わ み を測 定 しつ つ慎 重 に行 な っ た。 けた の 可 動 側 には ア ンカ ー筋 が な い た め ジ ャ ッキ ア ップ に よ って は りの 上昇 が 観 測 で き た が,固 定 側 に は ア ン カー 筋 が あ るた め け た を持 ち上 げ る こ とが で き な い。 そ の た め,ジ ャ ッキ ァ ップ の管 理 は ガ ー ダ ー の たわ み 量 に よ って行 な い,あ らか じめ計 算 され た たわ み 量 にな る ま で ジ ャ ッキ ア ップ しそ の時 点 で ジ ャ ッキ を固 定 した 。 コ ンク リー トを はつ った後 も,ガ ー ダー 等 に 異 常 は 認 め られ ず ガ ー ダ ー の た わみ 量 が増 す こ と もな か った 。 (3) コ ン ク リー トはつ り コ ンク リー トはつ りエ は本 工 事 にお い て重 要 な作 業 で あ る。 新 旧 コ ン ク リー トの 打継 ぎ部分 を一 体 化 す る た め に ・せ ん断 筋 の レジ ンア ン カー に よ る取 付 け,打 継 ぎ面 の接 着 剤 塗 布 が 採 用 され て い るが,コ ンク リー トの はつ り面 の 状 態 は これ ら打継 ぎ面 の処 理効 果,す なわ ち,新 旧 コ ン ク リー トの 一 体化 に及 ぼ す影 響 が大 き い。 本 工 事 で は 図 一12に 示 す とお り,周 辺10cm程 度 を 残 して ブ レー カー(CB-30,20)を 使 用 して はつ り,残 り10 cm 程 度 は ピ ックハ ンマー にて はつ った 。 さ ら には つ り 面 を圧縮 空 気 で清 掃 した後 表 面 を点 検 し,浮 いて い る個 所,ひ び われ の あ る個 所 は手 はつ りにて 入念 に仕 上 げ を 行 な った。 な お,ブ レー カ ー で はつ る さい肝 心 の 主鉄 筋 (φ32) を傷 つ け 易 く,不 注 意 な 作 業 をす る と 致 命 的 な 欠 陥 を鉄 筋 に与 え る こ と にな るの で,こ の 点十 分 な管 理 が必 要 で あ っ た。 (4) せ ん 断 筋 取 付 け コ ン ク リー トはつ り完 了後,せ ん断 筋 取 付 け の た め の 削 孔 を行 な っ た。 使 用 機械 は 削岩 機(KY-16)で あ る。 削 孔 径36mm,深 さ500mmで あ る。 コ ンク リー トば りの はつ り面 か らは φ32mmの 主 筋,折 曲 筋 が 多 数 出 て お り,そ れ らを避 け な が らの削 孔 で あ った た め,図 面 どお りは り断 面 に垂 直 な方 向 に は削 孔 で きな か った 。 削 写 真 一3 写 真 一4 図 一11  ジ ャ ッキ ア ッ プ概 念 図 図 一12  は つ り要 領 図 Vol. 12, No. 12, D母c. 1974

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孔 完 了後,孔 内 を十 分 清 掃 しせ ん 断 筋 の取 付 け を行 な っ た。 図 一13の と お り せ ん 断 筋 固 定 の た め接 着 剤(ア ル プ ロ ンG-1610,日 米 レジ ン(株))を 使 用 した が,施 工 方 法 は次 の とお りで あ る。 i) 主 剤,硬 化 剤(7:3)を 長 時 間(20∼30分)十 分 練 りあわ せ る。 ii) プ ライ マ ー を鉄 筋 お よび 孔 壁 に塗 布 す る。 iii) 接 着 剤 を注 入 ガ ンに て孔 内 深 部 に注 入 す る。 iv) 鉄 筋 を打 ち込 む 。 この 際 孔 内 の エ ァ が ぬ け,接 着 剤 が あふ れ 出 るの を確 認 す る。 (5) 型 わ く,鉄 筋 組 立 て 木 製 型 わ くを使 用 した。 主 筋 は原 則 と して 切 断 しな か った が,定 着 げ た端 部 切 欠 き長 さの 変 更 に よ る主 筋 の 加 工 は熱 の影 響 を避 け る た め,打 継 ぎ面 か ら十 分離 れ た位 置 で溶 接 に よ り行 な った 。 (6) コン ク リー ト打 設 既 述 の とお り,当 コ ンク リー トは,σ28=500kg/cm2を 目標 と して い る た め,ス ラ ン プの 低 い コ ンク リー トが予 想 され た が施 工 性 も考 慮 し,ス ラ ン プ8∼12cm程 度 と した。 ポ ンプ車(新 潟 トムセ ン社,6イ ンチ)を 使 用 し, バ イ プ レー一タ ー(エ ン ジ ン式,回 転 数2800∼3450rpm, 振 動 数10000∼12000vrm)に て締 め 固 め た。 な お ポ ン プ.車の 最 長 輸 送 距 離 は 約130mで あ る。 コ ンク リー ト は打 設 の翌 日よ り5日 間 散 水 養 生 を行 な い,無 収縮 混和 材 を効 果 的 に初 期 膨 張 させ る よ う配 慮 した 。 (7) 接 着 剤 塗 布 コ ンク リー トの 打 継 ぎ面 に塗 布 す る接 着 剤 は,コ ンク リー ト打 設 と の平 行 作 業 とな り,コ ンク リー ト打 設 直 前 に コ ン ク リー トはつ り面 全 面 に エ ア レス ス プ レー に て吹 きつ け を行 な った 。 型 わ く脱 型 の さい,型 わ く上 に こぼ れ た接 着 剤 のた め型 わ くが コ ン ク リー トに接 着 し脱 型 が 困 難 で あ っ た。 なお 接 着剤 塗 布 か ら コ ンク リー ト打 設 完 了 ま で の時 間 は 気 温 に よ って も 左 右 され るが,20。C程 度 で1時 間 が限 度 で,そ れ 以 上 時 間 が 経 つ と接 着 効 果 は 薄 れ る も の と思 わ れ る。 した が って 接着 剤 塗 布 時 期 は コ ンク リー ト打 設 速 度 を十 分 考 慮 した 上 で決 め な けれ ば な らな い。 ま た塗 布 面 は多 少 湿 め って い て も接 着 効 果 に影 響 はな い が,コ ンク リー ト打 設 当 日は激 しい降 雨 にみ まわ れ た の で,打 設 個 所 に は シ ー トを は り,コ ンク リー ト面 が ぬ れ るの を完 全 に 防 い で,接 着 剤 塗 布 を行 な っ た。 こ の方 法 に よ り打 設 した コ ンク リー トに雨 水 が混 入 す る こ と も 避 け る こ とが で き た。 (8) 仮 設 撤 去 ジ ャ ッキ ア ップ を解 除 し,吊 りげ た 自重 を定 着 げた に か け る作 業 は,各 主 げ た に均 等 に しか も ゆ っ く りと静 的 に荷 重 が 移動 す る よ うに行 な わ ね ば な らな い。 そ こ で今 回 は フ.レー トガ ー ダ ー の 各 タイ ロ ッ ド(φ65mm)の ナ ッ トを均 等 に半 回転 ず つ ゆ っ く り とゆ る め て い くこ と に よ って ジ ャ ッキ ダ ウ ンを行 な っ た。 5. 載 荷 試 験 工 事 5.1 測 定 項 目 コ ンク リー トの 内部 応 力 をモ ール ドゲ ー ジ(ゲ ー ジ長 100mm)に よ って,ま た コ ンク リー ト表 面 の主 ひ ず み お よ び主 応 力 の方 向 と大 き さ を直 角 ロゼ ッ トゲ ー ジ に よ って測 定 した。 各 々 の測 点 を 図 一14,図 一15に 示 す 。 図一13 せん断補強筋販付 図 図 一14  モ ール ドゲ ー ジ配 置 図 コ ン ク リ ー ト ・ジ ャ ー ナ ル

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5.2 コン ク リー トの強 度 補 修 部 に打 設 した コ ンク リー トの載 荷 試 験 時 に お け る 圧 縮 強度,弾 性 係 数,ポ ァ ソ ン比 は そ れ ぞ れ,σ=451 kg/cm2(現 場 拘 束 養 生),Ec=2.35×105kg/cm2,レ= 0.2で あ った 。 5.3 載 荷 試験 方 法 吊 りげ た 仮受 け 用 の1ビ ー ム を定 着 げ た に鋼 棒 を用 い て締 め 付 け,1ビ ー ム 下 に ジ ャ ッキ を設 置 し,ロ ー ドセ ル を 介 して活 荷 重 相 当 の荷 重 を か け て載 荷 試 験 を行 な っ た。 載 荷 位 置 は補 修 後 の ヒ ンジ部 主 げ た の 中央 線 上 と し た 。実 際 の使 用状 態 を想 定 す る と主 げ た片 側 に のみ12.5 t載 荷 す る の が最 大 荷 重 で あ る が,本 試 験 で はそ の状 態 で 測定 を行 な った後,さ らに安 全 性 を確 認 す る た め上 流 側15t,下 流 側15tの 計30t載 荷 して補 修 部 コ ン ク リ ー トの応 力 を測 定 した。 吊 りげ た 自重 載 荷 か ら活 荷 重 相 当 の荷 重 を載 荷 す る ま で の ジ ャ ッキ操 作,定 着 げ た と吊 りげ た接 合 部 の相 対 変 位(1/100mmダ イ ヤル ゲ ー ジ 使 用)の 測 定,タ イ ロ ッ ドの ひず み測 定 お よ び ヒ ンジ部 コ ンク リー トの ひず み 計 測 に つ い て,図 一16に 示 す 記 号 を用 い て フ ロ ー チ ャ ー トで示 す と 図一17の よ うに な る。 図 一17 のStep-1∼7は 吊 りげ た 自重 を載 荷 す る ま で の 試 験 で あ り,Step-8は 活荷 重 相 当 の荷 重 を 載 荷 す る 図 一15  ロ ゼ ッ トゲ ー ジ配 置 図 図一16 載荷試験側面図 (図 中 記 号)T:タ イ ロ ッ ドJ:ジ ャ ッキ B:キ ャンパ ーD:ダ イ ヤル ゲ ー ジ 表 一6  右 岸 吊 りげ た浮 上 り量 と タ イ ロ ッ ド ひ ず み 度(Step-1∼2) 表 一7  左 岸 吊 りげ た 浮 上 り量 と タイ ロ ッ ド ひ ず み 度(Step-3∼5)

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Step-1 Step-2 Step-3 Step-4 Step-5 Step-6 Step-7 Step-8 図-17  載 荷 試 験 方 法 フ ロ ー チ ャー ト (図 中 の タ イ ロ ッ ド応 力(σ)は 正 が 引 張 応 力 で あ る) コ ン ク リ ー ト ・ジ ャ ー ナ ル

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試 験 で あ る 。 Step-2で は,図-18に 示 す よ うに タ イ ロ ッ ドの ひ ず み 変 化 は ほ ぼ漸 近 線 に近 づ き 一 定 値 を示 して お り,右 岸 側 吊 りげ た 自重 は完 全 に タイ ロ ッ ドにか か った と 考 え ら れ る。 しか し な が ら,Step-3 の 図 一19か らわ か る よ うに, 左 側 岸 の 吊 りげ た浮 上 り量 は タイ ロ ッ ドの ひず み 変 化 に比 較 して余 り変 化 しな か っ た の で,ジ ャ ッキ ア ップ を断 念 し た 。 5.4 載 荷 試 験 に よ る ひ ず み測 定結 果 補 修 部 コ ン ク リー トの 内部 ひず み お よ び表 面 ひず み 測 定 時 の載 荷 状 況 は 図-17の フ ロー チ ャー トに示 した と お りで あ る。 (1) 補 修 部 コ ン ク リー トの 内 部 ひ ず み測 定 結 果 測 定 結 果 を図 一20∼ 図一23に 示 す 。全載 荷 工程(Step -1∼8)を 通 じて ,定 着げた,吊 りげ た と もに ひず み が ±50×10-6以 下 と小 さ く,応 力 酌 には 問 題 な い と考 え ら れ る。 活 荷 重 相 当 の荷 重 載 荷 以 前 にお い て は 吊 りげ た 内 部 のカ の伝 達 は必 ず し も一 様 で な く,応 力状 態 は複 雑 で あ る。 しか しな が ら,応 力 の 絶 対値 が 低 い こ と,計 器 (ゲ ー ジ)の 測 定 精 度 か ら考 えて 直 ち に応 力伝 達 が偏 っ て い る とす る の は早 計 で あ ろ う。 吊 りげ た 内部 の ひず み は3t載 荷 時(No.10)に 最 も大 き な 変化 を呈 し,そ れ 以 後 の載 荷 で は ほ とん ど変 化 して い な い 。 す な わ ち, 活 荷 重 相 当 の荷 重 載 荷 で は補 修 後 ヒ ンジ 部 の コ ンク リー トは余 り大 き な応 力 を受 けて い な い こ と を示 して い る。 表-8  吊 りげた 浮 上 り量 と タ イ ロ ッ ドひ ず み 度(Step-7) 図-18  右 岸 吊 りげ た浮 上 り量 と タ イ ロ ッ ド ひ ず み 度 図-19  左 岸 吊 りげ た 浮 上 り量 と タ イ ロ ッ ドひ ず み 度 図-20  定着げた(横 げた)ひ ずみ測定結果

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全 載 荷 重 解 放 後(No.12)の ひず み分 布 は厳 密 に はNo. 9の 状 態 と同 じで あ る はず で あ るが,荷 重載 荷 に よ って 力 の伝 達 が一 様 化 され た と考 え られ,か な り異 な った ひ ず み 分 布 と な った 。 した が って,吊 りげ た の 自重 に よ る コ ン ク リー ト内部 の ひず み 分 布 と して はNo.12を 想 定 す るの が 妥 当 で あ る と考 え られ る。 (2) 補 修部 コン ク リー トの表 面 ひず み 測 定 結 果 各載 荷 ス テ ップ の ひず み測 定 値 よ り,ひ ず み 計 測, No.9,No.10-2,No.11に つ い て コ ンク リー-ト表 面 の主 応 力 を計 算 した。 そ の 計 算 結 果 を 表 一9に 示 す 。 表 に お い て,主 ひず み お よ び主 応 力 の符 号 は正 が 引張 で あ り, 負 が圧 縮 で あ る。 ま た主 応 力 の 方 向 は ε1の 方 向 を 基 準 と して 反 時計 方 向 が 正 で あ る。 表-9 よ り,コ ンク リー ト表 面 の主 応 力 度 お よ び方 向 は通 常 考 え られ る ゲル バ ー ヒ ンジ部 の主 応 力 度 とは若 干 異 な った性 状 を示 して お り,ヒ ン ジ部 の 力 の 伝 達 は必 ず し も単 純 で は な い こ とが 推 察 され る。 (3) 目 視 に よ る ひ び わ れ そ の 他 の 変 状 の観 察 載荷 試 験前 後 の ひ び われ を 目 視 に よ って観 察 した が,死 荷 重 移 行,活 荷 重 載 荷 いず れ に よ っ て もひ び われ が新 た に生 ず る こ とは な か った。 た だ し,定 着 げ た の 旧 コ ンク リー ト部 分 に は載 荷 前 か らヘ ァ ー ク ラ ックが 存 在 して い た。 これ は鉄 筋 の ひ ず み が200×10-6以 上 に な って い る た め に生 じて い るひ び わ れ で あ り,ひ び わ れ 幅 か ら考 え て も異 常 な もの で は な く,け た の耐 久 性 か ら も許 容 され て い るひ び わ れ で あ る。 ま た この ひ び われ は 載 荷 に よ って進 行 す る こ とは な か った。 5.5 載 荷 試 験 後 の考 察 モ ール ドゲ ー ジお よび 直 角 ロ ゼ ッ トゲ ー ジ に よ り補 修 後 ピ ン ジ 部 の応 力 測 定 を行 な っ た結 果,活 荷 重 相 当 の 荷 重 載 荷 で は余 り大 き な ひず み 変 化 は な か った 。 す な わ ち,応 力 的 に は全 く問 題 な く,補 修 後 ヒ ン ジ部 は十 分 な 強 度 を有 して い る こ とが 確 認 され た 。 しか しな が ら,詳 細 な デ ー タ は ヒ ンジ部 の 死 荷 重 伝 達 が必 ず し も一 様 で は な い こ と を示 唆 してお り,今 後 本橋 の よ うな補 修 に関 して は,こ の こ と を十 分 に考慮 して設 計 ・施 工 す る必 要 が あ ろ う。 本 橋 は,活 荷 重 以上 の荷 重 載 荷 に よ って死 荷 重 伝 達 が 均 一 化 され,今 後 十 分 実 用 に耐 え うる も の と考 え る。 図-21  定着げた(突 出部)ひ ずみ測定結果 図-22  吊 りげ た(突 出部)ひ ず み 測 定 結 果 図-23  吊 りげ た(横 げ た)ひ ず み測 定 結 果

24

コ ン ク リー ト ・ジ ャ ー ナ ル

(12)

6. ま と め コ ンク リー トゲ ル バ ー 橋 支 承 部 の み を打 設 して補 修 す る こ と は本 報 で 既 述 した 方 法 に よ り可能 で あ る。 従 来 採 用 され て い た 鉄筋 埋 込 式 の固 定 端 構造 が応 力 集 中の 原 因 とな って い た と考 え られ る。 本 補 修 例 で はア ン カー 筋 を ボ ン ドレス と し,少 量 の移 動 を妨 げ な い 構造 と し,本 数 を増 して 横 げた に も分 散 させ た 。 こ の よ うな考 慮 が この 種 の ゲ ル バ ー 橋 ヒ ン ジ 部 の耐 久 性 を増 す こ と を期 待 して い るが,静 的 な載 荷 試 験 で は判 定 が不 可 能 であ り,今 後 長期 間 の観 測 に待 た ざ る を得 な い。 本 工 事 に 関 し名 古 屋 工 業 大 学 吉 田弥 智 助 教 授 に 有益 な 助言 を た ま わ りま した。 ま た,三 重 県 土木 部坂 倉 道 路 維 持 課 長(当 時)を は じ め,伊 勢 土木 出張 所 の 関係 各 位 に種 々 の ご協 力 を得 ま した 。記 して感 謝 の意 に か え ます 。 参 考 文 献 1) 国広哲男:道 路 橋,主 として床版 につ いて, セ メン トコンク リー ト,1972年10月pp. 108∼114.

IN - SITU

REPAIR

OF CRACKED

HINGES

OF

REINFORCED

CONCRETE

GERBER'S

BRIDGE

By Ei-iche

Tazawa"

, Yasunori

Matsuoka"

and

Yoshiburni

Kidokoro"

Concrete Journal,

Vol' 12, No. 12, pp. 14,-25 (1974)

Summary

Cracked hinges of reinforced

concrete Gerber's

bridge

were repaired

by re-casting

concrete

for the

broken-up

parts.

High-strength

and shrinkage

compensated

concrete

mixed with water

reducing

agent and expansive

cement was cast against

construction

joint

pre-coated

with epoxy resin and reinforced

with resin anchored

steel.

Since the

failure of fixed bearing

of the hinges was probably caused by repeated stress

concentra-tion of bearing

rod tightly

bonded to concrete,

the bearing rod embedded in suspended

span was made bondless admitting

small displacement.

1) Staff Research Engineer, Taisei Corporation. 2) Research Engeneer, 〃

3) Staff Engeneer, 〃

表-9  直 角 ロゼ ッ トゲ-ジ に よ る表 面 応 力測 定 結 果

参照

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