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平成14年3月11日

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14.5 融雪水が道路構造に与える影響及び対策に関する研究

研究予算:運営費交付金(一般勘定) 研究期間:平23~平 27 担当チーム:寒地保全技術グループ(寒地道路保全) 研究担当者:熊谷政行、丸山記美雄、安倍隆二 【要旨】 積雪寒冷地においては、融雪期の湧水や凍結融解作用が道路舗装の損傷に大きな影響を与えることはこれまで も認識されてきたことである。これに加えて、今後は気候変動が激しくなるとの指摘もあり、従来よりも融雪期 の舗装の損傷が顕著になることが予想される。そこで、本研究では、融雪水や凍結融解作用が舗装体に及ぼす影 響を検証し、融雪水などによる舗装の破損リスクが高い箇所を把握し、補修対策や予防対策を検討する目的で研 究を行っている。平成 23 年度は、アメダスデータによる最近の気象の実態の把握や、ポットホールなどの損傷 発生実態を調査した上で、破損リスクの高い場所の把握や予測に関する検討を行った。さらに、ポットホールの 補修方法に関して試験を行った。 キーワード:融雪水、凍結融解、ゼロクロッシング、ポットホール 1. はじめに IPCC 第4 次報告書1)など最近の気象データによれば、 多くの地域で気温が上昇傾向にあり、気温、降雨量など の変動幅も拡大する傾向が指摘されている。こうした気 象条件の変化により、積雪寒冷地では冬期間の気温が上 昇し、厳冬期における凍結融解回数の増加、厳冬期の降 雨の増加、路面上の雪氷の融水滞留時間の増加などの現 象が起こっている、これまで、路盤や路床部に凍結融解 作用が働き支持力が低下する現象が発生するのは春先の 短い期間に限られていたが、厳冬期にも凍結融解作用が 働き、さらに厳冬期の降雨や路面上の雪氷融水によって 水分が路面や舗装体内に多く供給されることから、道路 の構造的損傷と、ひび割れやポットホール等の路面損傷 が増加することが予想される。英国、米国ほか諸外国で も融雪水の増加が道路に与える影響とその対策について の研究が進められている。 実際に、特に暖冬傾向が強かった2006 年度の冬期に は北海道各地で路面のひび割れ、沈下が多発し、GW 前 に集中的な路面補修が必要となっている。また、冬期間 の排水流末の確保や路面の排水対策が現状にもまして必 要になると予想される。冬期道路機能を維持し、現在の 道路資産を安全かつ安定的に守っていくために、融雪水 の増加による環境条件の変化とそれによって発生する機 能低下を検証し、舗装の耐久性を確保するための技術開 発が必要である。 そこで、本研究では、融雪水や凍結融解作用が舗装体 に及ぼす影響を検証し、融雪水などによる舗装の破損リ スクが高い箇所を把握し、補修対策や予防対策を検討す る目的で研究を行っている。平成23 年度は、アメダス データによる最近の気象の実態の把握や、ポットホール などの損傷発生実態を調査した上で、破損リスクの高い 場所の把握や予測に関する検討を行った。さらに、ポッ トホールの補修方法に関して試験を行った。 2. 融雪水が舗装体に及ぼす影響の検証 2.1 調査方法 融雪水が舗装体に及ぼす影響を把握するために、以下 の項目について調査を行った。 ① 過去30 年間のアメダスデータ(日本気象協会)を 用い、凍結指数を算出し、最近の気象状況を把握し た。 ② アメダスデータを用い、1~2 月の厳冬期の降雨日数 や凍結融解回数(以下、ゼロクロッシング回数)を 把握した。 ③ 融雪水が路盤材料に与える影響を把握するため、室 内試験や現地調査を行い、路盤材料の含水比の変動 を調査した。

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2.2 気象状況の把握 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 凍 結 融 解回数 降雨回 数 降雨回数 凍結融解回数(1~2月) 過去30 年間のアメダスデータを用い、北海道内の主 要都市における凍結指数を算出した。図-1 に全道各地の 凍結指数を示す。1980 年~1987 年までの凍結指数は比 較的高いが、1988 年以降は 2000 年を除き、凍結指数は 低下し暖冬の傾向が見られる。 図-2~5 に道央、道東、道南、道北の事例として札幌 市、帯広市、室蘭市、旭川市の厳冬期におけるゼロクロ ッシング回数を示す。なお、ゼロクロッシングとは、1 日の間に気温がプラスからマイナスもしくは、マイナス からプラスに変化した、このような気温の変化を「ゼロ クロッシング」とよぶ。ゼロクロッシング回数は3 時間 毎の気温データを用いた。1~2 月の厳冬期の降雨回数に ついては、アメダスの天気概況を用い、昼(6:00~18:00) および夜(18:00~翌日 6:00)の内、その時間帯に降雨 があったものを降水有りと各々カウントした。1~2 月の 厳冬期におけるゼロクロッシング回数は、札幌、帯広市、 室蘭市では1988 年以降増加している。一方、旭川市に ついては、増加の傾向はあまり見受けられない。 図-3 厳冬期における凍結融解回数と降雨回数(帯広) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 1 980 1 982 1 984 1 986 1 988 1 990 1 992 1 994 1 996 1 998 2 000 2 002 2 004 2 006 2 008 2 010 凍 結 融解回数 降雨回 数 厳冬期の降雨回数 凍結融解回数 図-4 厳冬期における凍結融解回数と降雨回数(室蘭) 厳冬期の降雨回数については、凍結指数が低下した 1998 年以降増加し、調査年度により大きな変動が見受け られる。また、厳冬期の降雨回数は地域の気象条件によ り、異なる結果となった。 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 凍 結 融解回数 厳冬期 の 降雨 回数 厳冬期の降雨回数(旭川) 凍結融解回数(1~2月) 写真-1 に厳冬期における札幌市内の路面状況の一例 を示す。近年、厳冬期においても融雪水が路面に滞水し ている状況が多く見受けられる。 0  100  200  300  400  500  600  700  800  900  1000  1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 凍 結 指数( ℃ ・days ) 札幌 函館 小樽 旭川 室蘭 釧路 帯広 網走 留萌 稚内 図-5 厳冬期における凍結融解回数と降雨回数(旭川) 図-1 全道各地の凍結指数 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 凍結融 解 回 数 降雨回 数 降雨回数 厳冬期の凍結融解回数 写真-1 厳冬期における路面状況(一般国道230 号札幌市) 図-2 厳冬期における凍結融解回数と降雨回数(札幌)

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2.3 融解期における路盤材料の水分変動の把握 3. 融雪水による舗装破損高リスク箇所の推定手法の 開発 融雪水が路盤材料に与える影響を把握するため、室内 試験や現地調査を行い、路盤材料の含水比の変動を調査 した。 融雪水による舗装破損の高リスク箇所の実態を把握す るため、国道におけるポットホール発生状況を調査した。 特に、融雪期のポットホールの発生状況に着目して調査 を行った。さらに、ポットホールの発生実態を分析する ことで、舗装破損高リスク箇所の推定手法に関して検討 を行った。 写真-2 に示す凍結融解試験機を用い室内試験を実施 した。凍結融解サイクルは+4。5℃で 2 時間保持し、-18。 0℃で 2 時間保持する温度設定とした。なお、湿度は 0% で固定した。試験結果を図-6 に示す。路盤上面および中 間部において、路盤材料の融解に伴い含水比が一時的に 増加していることが確認できた。 3.1 融雪水による舗装破損高リスク箇所の実態調査(ポ ットホール発生実態調査)方法 図-7 に下層路盤の上面部に埋設した水分計の経時変 化を示す。現地の水分計による含水比の経時変化は、融 解時に上昇する傾向が見られ、室内試験と現地調査では 同じ傾向が確認できた。 遠軽地域の国道における一年間のポットホール発生状 況を、道路管理者の道路巡回データを元に調査した。道 路巡回は基本的に1日おきに実施されており、巡回の際 にポットホールの発生が確認された月日と個数を集計整 理した。ポットホールが発生した部位の状況や、ポット ホールの発生が確認された日と気象条件の関係の調査も 併せて行った。さらに、ポットホールの発生実態や対処 方法に関して道路管理者および請負者にヒアリング調査 を行った。 3.2 ポットホール発生実態調査結果 3.2.1 ポットホールの発生時期 遠軽道路事務所におけるポットホールの月別発生件数 を図-8 に示す。ポットホールは2月から徐々に増え始め、 3月と4月に発生量が多いことが確認された。3月、4 月は遠軽地域の融雪期にあたる。 写真-2 路盤材料の凍結融解試験 -5.0 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 0.040 0.060 0.080 0.100 0.120 0.140 0.160 0.180 0.200 0.220 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 12:00 0:00 温 度(℃) 比誘電率 時刻 上段水分 中段水分 下段水分 上段温度 中段温度 下段温度 切込砕石40㎜級 中含水比 実測含水比:7.3% 0 10 20 30 40 50 60 70 80 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 発生件数 R234 R242 R333 全体 実測含水比:6.7% 実測含水比:4.6% 図-6 路盤材料の凍結融解試験結果 -10 0 10 20 30 40 -20 -10 0 10 20 30 10/1 11/1 12/2 1/2 2/2 3/5 4/5 舗 装内部 温度( ℃ ) 含水比 (%) 2工区路盤 含水比 -27cm(路盤)温度 下層路盤中央の温度 路盤上面の含水比 (2/22) (12/14) (3/3) (12/19) (2/26) (3/19) 温度欠測 図-8 遠軽地域におけるポットホールの月別発生件数 3.2.2 ポットホールの発生部位 ポットホールの発生している部位について整理した結 果を図-9 に示す。ポットホールの大半は、元々何らかの ひび割れが存在した箇所に発生していることが確認され た。 図-7 路盤上面の含水比の経時変化(苫小牧試験舗装)

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0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% R238 R242 R333 全体 その他 施工ジョイント 縦断クラック 横断クラック 疲労クラック 図-9 ポットホールの発生箇所別件数(遠軽地域) 3.2.3 ポットホールの発生時の気象条件 道路巡回時にポットホールが発見された日の気温変化 に着目して整理を行なった結果を図-10 に示す。図中の 青線と赤線に挟まれた三角形の範囲は、1 日の間に気温 がプラスからマイナスもしくは、マイナスからプラスに 変化したことを意味する。ポットホールが発生した日の 気温状況をプロットすると、大半のデータが青線と赤線 に挟まれた範囲にプロットされていることから、ゼロク ロッシングした日に大半のポットホールが発生している ことがわかる。また、この範囲から外れたデータ(赤色の 四角または三角のプロット)についても、前日もしくは 前々日にゼロクロッシングが発生していることを確認し ており、ポットホールの発生にはゼロクロッシングが起 こっていることが要因であると考えられる。 -25.0 -20.0 -15.0 -10.0 -5.0 0.0 5.0 10.0 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 最高気温-最低気温(℃) 最低 気温( ℃) 巡回日 巡回前日(0クロッシング) 巡回前々日(0クロッシング) 図-10 気温とポットホール発生の関係 (遠軽地域4 月および12 月~3 月) ポットホールの発見当日および、前日、前々日までの ゼロクロッシングポットホール発見率を表-1 に示す。ゼ ロクロッシングが発生した日は、8割ほどの高い確率で ポットホールの発生がみられるのに比べて、ゼロクロッ シングが発生していない日は、ポットホールの発見率は 1割強となっており、ゼロクロッシングがポットホール の発生に強く影響していることが認められた。 表-1 気温のゼロクロッシング発生とポットホールの発生日数 発生 無 気温のゼロクロッシング発生 40 24 16 60.0% 気温のゼロクロッシングなし 38 6 32 15.8% 気温のゼロクロッシング発生 40 23 17 57.5% 気温のゼロクロッシングなし 38 7 31 18.4% 気温のゼロクロッシング発生 39 20 19 51.3% 気温のゼロクロッシングなし 39 10 20 25.6% 巡回前々日 巡回日数 ポットホールの発生日数 巡回当日 ポットホール の発生率(%) 巡回前日 3.3 ポットホールに関するヒアリング調査結果 道路管理者および舗装維持請負者に対して、ポットホ ールの発生実態や、応急処置の方法などについてヒアリ ング調査を行った。結果を表-2 に示す。 表-2 ポットホールの発生に関するヒアリング調査結果 ヒアリングにおける意見 ポットホールの 発生時期や 発生状況 ・年間を通してみると,春先,融雪期に発生が多い. ・寒さが緩み,プラスの気温が表れだすと多く発生するように感じる. ・夜間や朝に凍結して,日中は融けてを繰り返すような気象条件の  ときに発生する傾向に感じる. ・冬期間に雨が降ると,その数日後に多発することがある. ・遠軽地域では3月,4月に多く発生する印象. ・札幌地域では2月中旬頃から多く発生する印象. ・7,8月や,寒さの厳しい1月はあまり発生しない. ・ポットホールは最初は小さくても,放置すると拡大していく. ・穴埋めをしたポットホールの脇にポットホールが再発することもある. ポットホールの 発生しやすい 箇所 ・元々クラックのあった部分. ・亀甲状クラックの箇所 ・横断クラック部 ・打ち継ぎ目周辺部 ・橋梁ジョイント周り ・わだちができて,路肩付近が沈下しているようなところ. 発見後の対処 方法 ・早期に常温混合物にて仮復旧を実施し,  その後加熱混合物にて本復旧を実施. 仮復旧時の 使用材料 ・普通の常温混合物   又は 全天候型常温混合物 仮復旧作業時 の路面状況 ・ポットホールが多く発生するのは融雪期であり,必然的にポットホー ルに水や泥が溜まった状態や融雪水が流れ込む中で,気温が低い状 態での施工を余儀なくされることが多い. ・早期に仮復旧を実施する必要があるので,良い条件を選んで施工す ることが難しい. 仮復旧の 施工方法 ・ポットホールに溜まった水をスポンジで吸い,泥や脆弱部を除去した 上で常温混合物を投入し,プレートにて転圧する. ・バーナ等で乾燥させて,塵埃もきれいに除去するのが望ましいが,そ うするのが困難な状況であることが多々ある. 仮復旧箇所の 耐久性 ・融雪期に湿潤状態で施工した箇所は,その後数日の間に損傷する 傾向. ・乾燥して天気が良い状態で施工した箇所は,比較的長くもち,1週間 以上もつ. ・普通の常温混合物よりも,全天候型の常温混合物のほうが耐久性が 高い印象. 3.4 ポットホールの発生要因に関する検討 実態調査やヒアリング調査の結果から、ポットホール の発生には以下の要因が関係しているものと推察された。 ・ゼロクロッシングの発生 ・ゼロクロッシングに伴う路面の融雪水の存在 ・路盤や路床の融解や含水比の上昇 ・ひび割れの存在

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3.5 ポットホールの発生リスク予測に関する検討 ポットホールの発生には上述したように様々な要因が 関係していること、道路の地理的条件や気温条件は場所 によって千差万別であることから、ポットホールの発生 時期や発生位置を全ての路線区間において精度良く正確 に予測することは非常に困難であると思われる。しかし、 どのような気象条件でポットホールの発生頻度が高くな るのか、どのような部位で発生しやすいのか、大きな傾 向を把握することはできると思われる。そこで本研究で は、予測対象とする日にポットホールの発生リスクがど の程度高いかを確率的に表現することなどで、道路管理 者や道路利用者に注意を喚起することを目的としたポッ トホール発生リスク予測手法について検討を進めること とした。予測情報を提供することで、巡回時にポットホ ールの発生を意識してもらうことや、利用者の走行安全 性確保に役立つものと考えている。 4. 融雪水に強い舗装補修材料と工法の開発 ポットホールの発生実態調査とヒアリング調査から、 融雪期にポットホールが多く発生する実態にあり、融雪 期は気温が低く融雪水の影響も受けるなど現場環境が厳 しいことから、ポットホールの補修方法と補修箇所の耐 久性確保に苦慮している状況が確認された。 この状況を改善するためには、ポットホールを応急的 に補修する際に用いられる常温混合物の材料面での改善 と施工方法の改善が有効であると考えられる。しかし、 常温混合物の材料面での評価方法や、融雪期の耐久性の 評価方法が定まっていないため、融雪期に発生するポッ トホールの補修方法として、どのような材料が望ましい のか、どのような方法で施工すると良いのか、判断でき ない状況にある。 そこで平成23 年度は、ポットホール補修に使用され る常温混合物の性能や耐久性を評価する手法に関して検 討すること、および、様々な種類の常温混合物の耐久性 を比較することを目的に、現場試験を行った。 4.1 現場試験手法 現場試験は、当研究所が所有する苫小牧寒地試験道路 の周回路において、カッターや電動ピックを使用して 30cm×30cm×深さ5cm程度の擬似ポットホールを2m 間隔で12 個作成した。融雪期に水浸と非水浸の状態で 常温混合物を投入し、写真-3 のようにプレートで転圧し、 補修した。その上を写真-4 のように水浸状態で大型車 (10t 満載ダンプトラック)を繰り返し走行させて耐久性 を比較評価することを試みた。評価指標は、常温混合物 の沈下量と欠損量とし、走行台数が800 台になるまで50 回毎に散水して路面を常に湿潤状態にしておき、水の影 響を受けた状態で車両を走行させるようにした。 試験には、一般的な常温合材標準的な常温混合物1種 類と、全天候型の常温混合物5種類を使用した。なお、 全天候型の常温混合物とは、気温が低くかつ水が存在す る中でも柔軟性・作業性・接着性・耐久性を有する常温 混合物である。 沈下量(欠損量)を水糸法にて計測し、併せて写真撮 影と混合物飛散・はがれ状況を記録した。調査頻度は、 ダンプ走行前、ダンプ走行 10 回後、50 回後、以降 50 回 毎に行った。ただし、途中で混合物の飛散・はがれが生 じた場合はその都度計測して記録した。 写真-3 擬似ポットホールの常温混合物 転圧状況 写真-4 現場試験状況 4.2 現場試験結果 常温混合物を充填後に大型車を走行させ、走行台数が 700 台になったときのポットホール補修部の状況を写真 -5、 写真-6 に示す。標準的な常温混合物は写真-5 に示 すとおり部分的に欠損して穴が再発していることが分か る。一方、全天候型の一例を写真-6 に示すが、欠損は見 られなかった。車両の通過台数と欠損量の関係を表-3 に

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示す。標準的な常温混合物は欠損を生じている(穴が再発 している)のに比べて、全天候型の常温混合物はどの種類 も欠損は見られなかった。 5. まとめ (1) 融雪水が舗装体に及ぼす影響の検証 過去30 年間のアメダスデータを分析した結果、北海 道内の主要都市における凍結指数は、1988 年以降は低下 し暖冬の傾向が見られた。また、1~2 月の厳冬期におけ るゼロクロッシング回数は、札幌、帯広市、室蘭市では 1988 年以降増加している。一方、旭川市については、増 加の傾向はあまり見受けられない。厳冬期の降雨回数に ついては、凍結指数が低下した1998 年以降増加し、調 査年度により大きな変動が見受けられる。 現場試験においては、標準的な常温混合物と全天候型 の間には耐久性の差が若干見られたと考えられる。しか し、ポットホール補修材の耐久性評価試験としては、実 際の供用道路における状況の再現性にまだまだ改善すべ き点があると思われることから、今後も継続して検討を 進める必要がある。 標準常温混合物 融雪水が路盤材料に与える影響を把握するための室内 試験の結果、路盤上面および中間部において、路盤材料 の融解に伴い含水比が一時的に増加していることが確認 でき、現地の水分計による含水比の経時変化は、融解時 に上昇する傾向が見られ、室内試験と現地調査では同じ 傾向が確認できた。含水比の上昇に伴って支持力が低下 するものと考えられ、融解期の支持力低下に関係する現 象を把握することができた。 (2) 融雪水による舗装破損高リスク箇所の推定手法の開 発 写真-5 標準常温混合物の損傷状況(700 台通過後) ポットホールの発生実態を調べた結果、ポットホール が発生しているのはゼロクロッシングが発生していると きであり、融雪水が路面に存在することが要因となって いることが確認できた。ポットホールなどの舗装破損が 発生するリスクが高い箇所の推定手法については、予測 対象とする日にポットホールの発生リスクがどの程度高 いかを確率的に表現することなどで、道路管理者や道路 利用者に注意を喚起することを目的としたポットホール 発生リスク予測手法について検討を進めることとした。 全天候型B (3) 融雪水に強い舗装補修材料と工法の開発 ポットホールを模擬した現場での常温混合物の耐久性 試験によって、標準的な常温混合物に比べて、全天候型 の耐久性は高い傾向にあることが確認できた。しかし、 試験評価手法としてはまだ改善の必要があるものと考え られる。 写真-6 全天候型混合物の状況(700 台通過後) 表-3 車両の走行に伴う欠損体積    走行台数 種類 0 50 100 200 400 800 標準 0 0 0 0 182 289 全天候型A 0 0 0 0 0 全天候型B 0 0 0 0 0 全天候型C 0 0 0 0 0 全天候型D 0 0 0 0 0 全天候型E 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 参考文献 1) 気象庁・環境省・経済産業省、文部科学省:気候変動2007 統合報告書、2007.

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RESEARCH ON EFFECT OF SNOWMELT WATER ON ROAD STRUCTURES AND ITS

COUNTERMEASURE

Budged:Grants for operating expenses General account

Research Period:FY2011-2014

Research Team:Road Maintenance Research Team Author:KUMAGAI Masayuki

MARUYAMA Kimio ABE Ryuji

Abstract :This research verifies the effect of snowmelt water and freezing and thawing on paved roads, assesses high risk parts of pavements damaged by snowmelt water and discusses repair and prevention methods. During this year, recent weather conditions were measured by AMEDAS data and laboratory tests to understand the effect of snowmelt water on subbase materials and field surveys were performed. It was confirmed that the moisture weight percentage in subbase materials temporarily increased accompanying thawing of subbase materials. Additionally, distresses such as potholes were investigated in order to estimate high risk weather condition on which potholes occurred due to snowmelt water. Potholes occurred when zero crossing occurred. It was confirmed that potholes were generated when there exists snowmelt water on the road surface. Further, field tests for repairing potholes were performed.

Key words : snowmelt water, freezing, thawing, potholes, zero-crossing

参照

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30-45 同上 45-60 同上 0-15 15-30 30-45 45-60 60-75 75-90 90-100 0-15 15-30 30-45 45-60 60-75 75-90 90-100. 2019年度 WWLC

〜 3日 4日 9日 14日 4日 20日 21日 25日 28日 23日 16日 18日 4月 4月 4月 7月 8月 9月 9月 9月 9月 12月 1月

大正13年 3月20日 大正 4年 3月20日 大正 4年 5月18日 大正10年10月10日 大正10年12月 7日 大正13年 1月 8日 大正13年 6月27日 大正13年 1月 8日 大正14年 7月17日 大正15年

その他 わからない 参考:食育に関心がある理由 ( 3つまで ) 〔全国成人〕. 出典:令和元年度食育に関する意識調査 (

■実 施 日:平成 26 年8月8日~9月 18

第1回 平成27年6月11日 第2回 平成28年4月26日 第3回 平成28年6月24日 第4回 平成28年8月29日

※短期:平成 30 年度~平成 32 年度 中期:平成 33 年度~平成 37 年度 長期:平成 38 年度以降. ②

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