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目 次 第 1 章 作 成 の 趣 旨 第 2 章 安 心 で 利 便 性 の 高 い 検 査 相 談 体 制 の 構 築 1 保 健 所 におけるHIV 検 査 事 業 の 強 化 2 保 健 所 におけるカウンセリング 体 制 の 強 化 3 HIV 感 染 者 に 対 する 適 切 な 医 療

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愛知県エイズ対策ガイドライン

平成21年3月

(平成23年4月改訂)

健康福祉部健康担当局健康対策課

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目 次

第1章 作成の趣旨

第2章 安心で利便性の高い検査・相談体制の構築

1 保健所におけるHIV検査事業の強化 2 保健所におけるカウンセリング体制の強化 3 HIV感染者に対する適切な医療の提供及び相談体制の確保

第3章 効果的な予防啓発事業及び広報の実施

1 若年層を対象とした予防啓発の強化 2 男性同性愛者(MSM)を対象とした予防啓発の強化 3 外国国籍者を対象とした予防啓発の強化 4 県民を対象とした一般的な予防啓発の継続

第4章 関係機関の連携の強化

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第1章 作成の趣旨

後天性免疫不全症候群(エイズ)が、1981 年にアメリカで初めて報告されて約 30 年が経過している。

当初は、男性同性愛者又は両性愛者で、免疫力の低下という共通点がみられた ために、男性同性愛者に特有の病気ではないかと言われたこともあったが、その 後の疫学調査の結果、HIV(Human Immunodeficiency Virus;ヒト免疫不全 ウイルス)が引き起こす感染症であることが明らかとなった。 現在、エイズは、「結核」、「マラリア」とともに3大感染症として、その感染防 止等の対策は、一国のみならず、全世界的に取り組んでいかなければならない問 題となっている。 わが国では、エイズは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する 法律」(平成 11 年4月施行。以下「法」という。)に基づく5類感染症とされて いるところであるが、全国のエイズ発生動向を把握している厚生労働省エイズ動 向委員会の報告によれば、未発症HIV感染者(以下「HIV感染者」という。) とエイズ患者の報告数は毎年更新され、増加が続いている。 エ イ ズ 患 者 の 増 加 を 抑 え た 先 進 国 に 比 べ る と 、 わ が 国 で は エ イ ズ 患 者 及 び HIV感染者の報告数は増加の一途をたどっており、これまでの報告数は1万5 千人を大きく超え、年間に約 1500 人の報告がある。 このような中で、国は、法第 11 条第1項の規定に基づく「後天性免疫不全症 候群に関する特定感染症予防指針」を作成し、エイズを、国、地方公共団体、医 療関係者及びNGO等が連携して取り組んでいく課題として位置付けている。 さらに、国は、平成 18 年2月、エイズ患者・HIV感染者の報告数が特に多 い地域の地方自治体(愛知県を始めとする全国 17自治体)を「重点的に連絡調 整すべき都道府県等」として選定し、効果的なエイズ対策の推進を求めている。 これに対し、本県では、平成 19 年 7 月に、エイズ対策を推進するために必要 な課題、施策等を検討協議する機関として、エイズに関する専門家及び関係行政 機関の職員により構成する「愛知県エイズ対策会議」(以下「対策会議」という。) を設置し、平成 20 年3月 18 日には、対策会議から「愛知県における今後のエイ ズ対策について」の提言を受けた。 本ガイドラインは、この対策会議の提言をもとに、エイズの感染及びまん延防 止を目的とした本県のエイズ対策を計画的かつ効果的に推進するために作成する ものである。

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第2章 安心で利便性の高い検査・相談体制の構築 1 保健所におけるHIV検査事業の強化 【考え方】 近年、抗HIV薬の開発等に伴う治療技術の進歩により、感染が判明し ても投薬等により就学、就労を含め通常の生活を続けることが可能となった。 HIV感染者にあっては、早期にHIV抗体検査を受検し、適切な治療 を受けることが、自身の健康を維持する上で大切となった。 このため、HIV検査事業を強化し、未だHIVに感染していることを 知らない人々に向けて受けやすい検査環境を構築し、HIV陽性者には早 期治療のための医療機関の紹介や就労・就学等の生活相談を提供し、また、 HIV抗体検査受検者には感染予防に関する知識を提供するなど、まん延 防止を推進することが重要である。 具体的には、受検者の利便性を考慮した検査体制、例えば土曜・休日検 査、夜間検査、及び即日検査の導入などによる一層充実した体制が必要で ある。 また、HIV検査普及週間等のイベント検査として実施する休日検査は、 受検者の利便性を考慮して、複数機関が実施する場合は日程が重複しない よう調整すべきである。 保健所におけるHIV検査件数は、即日検査の開始と若年層を対象とし た広報等により近年増加しているが、アンケート調査(※9㌻参照)の結 果から、男性同性間の性的接触者(以下「MSM」という。)と外国国籍者 の受検者数は十分とは言いがたい。 特に、本県のエイズ発生動向の特徴として、男性同性間の性的接触によ る日本国籍男性の感染者は最も多くを占めており、HIV検査を受検勧奨 すべき主な対象としてMSMに向けた受検しやすい体制作りが急務である。 また、製造業を背景として三河地区等での外国国籍者の居住者が多いの も本県の特徴であるが、この外国国籍者のHIV検査の受検数は少ない実 態にある。

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【現状】 ● 検査体制の整備状況 時 期 内 容 昭和 61 年9月 衛生研究所における検査体制の整備 昭和 63 年2月 全保健所で検査受付を開始 平成4年 12 月 豊橋・岡崎・一宮及び半田保健所におけるスクリーニング 検査体制の整備 平 成 5 年 4 月 全保健所で無料検査を開始 平 成 5 年 9 月 HIV-2抗体検査を開始 平 成 7 年 4 月 夜間検査を開始(岡崎及び一宮保健所) 平成 18 年8月 即日検査を開始(一宮・半田・衣浦東部及び豊川保健所) (参考-政令市) 時 期 内 容 昭和 62 年 10 月 名古屋市衛生研究所における検査体制の整備 昭和 63 年2月 名古屋市全保健所で検査受付を開始 平成5年4月 名古屋市全保健所で無料検査を開始 平成5年9月 名古屋市でHIV-2抗体検査を開始 平成 15 年4月 名古屋市千種保健所で夜間検査を開始 平成 16 年7月 日曜即日検査(第2・4日曜日;名古屋栄ナディアパー ク)を開始 平成 19 年 11 月 名古屋市中保健所で夜間検査を開始 平成 11 年4月 豊橋市保健所で検査を開始 平成 17 年8月 豊橋市保健所で即日検査を開始 平成 15 年4月 岡崎市保健所で検査(夜間検査を含む)を開始 平成 17 年6月 岡崎市保健所で即日検査を開始 平成 10 年4月 豊田市保健所で検査を開始 平成 16 年 豊田市保健所で夜間検査を開始 平成 18 年4月 豊田市保健所で即日検査を開始 ● HIV検査受検者のプライバシーの確保 保健所HIV検査については、受検希望者に対して、個別相談を実施し、検 査の必要性などを確認した後に実施している。 なお、個別相談は、受検者のプライバシーに十分に配慮して実施している。

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● HIV陽性者への告知 HIV検査陽性の告知は、原則として保健所長等の医師が対応している。 告知については、結果を伝えるとともに、十分な保健指導を行い、エイズ拠 点病院などの医療機関を紹介し、必ず受診するよう指導している。 ● 保健所における検査体制 保健所 通常検査 即日検査 夜間検査 一宮、半田、衣浦東部 1回/週 1回/週 2回/月 豊川 1回/週 1回/週 ― その他8保健所 2 回/月~1 回/週 ― ― (参考-政令市) 名古屋市保健所 通常検査 即日検査 夜間検査 千種 1回/週 ― 1回/月 中 1 回/週 2 回/月(土曜日) 1 回/月 その他 14 保健所 1回/週 ― ― 栄ナディアパーク ― 2回/月(日曜日) ― 中核市保健所 即日検査 夜間検査 豊橋市 1回/週 ― 岡崎市 1回/週 1回/月(即日検査) 豊田市 1回/月 2回/月(即日検査) ⇒ 『保健所エイズ検査』については、「後天性免疫不全症候群及び性感染症に 関する予防事業実施要領」(平成 12 年 3 月 17 日付け12環第146号愛知県 衛生部長通知)により実施している。

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● 保健所HIV検査件数の年度別推移 年度 S62 S63 H元 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 県 43 136 98 127 594 3,595 4,802 2,694 2,249 2,946 1,913 名古屋市 42 154 140 194 860 3,885 2,936 2,231 1,736 2,311 1,617 年度 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 県 2,256 1,779 1,821 2,835 2,215 2,093 2,250 2,144 2,922 4,524 4,658 3,380 (陽性件数) 1 1 2 1 4 4 3 7 9 8 5 6 名古屋市 1,999 1,740 1,709 2,506 2,042 2,551 3,286 3,185 3,385 4,320 5,606 4,117 (陽性件数) - - 1 - 2 1 - 3 - - 20 豊橋市 229 236 450 259 350 451 506 643 878 914 1,021 (陽性件数) - - 1 - 2 1 - 3 - - 3 岡崎市 324 318 421 873 1,092 1,307 765 (陽性件数) 1 1 - 2 2 5 -豊田市 171 175 202 351 267 250 322 347 852 1,038 1,044 1,102 (陽性件数) - - - 1 1 - - - 3 2 - 1 ※「陽性件数」は、中核市が加わった平成10年度から収載。 -500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000 5,500 6,000 S62 S63 H元 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 県 名古屋市 豊橋市 岡崎市 豊田市 ● イベント検査 イベント検査としては、原則として『HIV検査普及週間』(6月1日~7日)、 『エイズ予防強化週間』(世界エイズデーを中心とした 1 週間)の期間中の土・ 日曜日に、政令市と連絡調整を取りながら、休日即日検査を実施している。 ※『HIV検査普及週間』 ⇒ 厚生労働省・財団法人エイズ予防財団が提唱しているもので、国や都道府 県 等 が行 う検 査 ・相 談 体 制 の充 実 を図 る取 り組 みを強 化 することにより、国 民 のHIVやエイズに対 する関 心 を喚 起 し、もってHIV検 査 の浸 透 ・普 及 を図 ることを目的として、毎年6月1日~7日を定めている。 『エイズ予防強化週間』 ⇒ 県民に対して、予防啓発活動を集中的に実 施することを目的として、12月 1日の世界エイズデーを中心とした1週間を定めている。

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● 広報の実施 イベント検査については、広く県民等に周知を図り、検査機会の拡大に資す るための広報に努めている。 ①県政記者クラブへの資料提供(参考資料 33 ㌻) ②県のホームページ『アイチ・エイズ・インフォメーション』(参考資料 34 ㌻) への掲載 ③『レッツ・トーク・アバウト・エイズ』における広報 ● MSMへの検査勧奨 MSMを対象にHIV感染予防啓発活動を行っているNGO団体と連携した 「チラシ」の作成及び配布により、MSMの受検を促している。 ● 外国国籍者への検査勧奨 「アイチ・エイズ・インフォメーション」では、『英語』及び『ポルトガル語』 に よ る 検 査 案 内 ( ど う す れ ば H I V 検 査 を 受 け ら れ る の か ? ) を 収 載 (参 考 資 料 35 ㌻)し、外国国籍者の受検を勧奨している。 ● 外国国籍者へのリーフレットの活用 外国国籍受検者に対応するため、『英語』、『スペイン語』及び『ポルトガル語』 のリーフレット(参考資料 36 ㌻)を各保健所に配備している。 ※『レッツ・トーク・アバウト・エイズ』 ⇒ ZIP-FM の協力により、毎月第1月曜日の 21 時 30 分頃に、約5分間のエイ ズ啓発に関するコーナーが放送されている。

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(参考) ● MSM向け検査の実施 MSMに対するHIV感染の予防啓発活動を行っているNGO団体が名古屋 市内で開催する啓発イベントに合わせて、MSMを対象とした検査会を実施し、 MSMに対する受検機会の拡大を図り、感染の早期発見に繋げている。 年度 日程(土・日) 受検者数 陽性者 13 6/16・17 148 4(2.7%) 14 6/1・2 304 7(2.3%) 15 5/31・6/1 346 4(1.2%) 16 6/5・6 439 12(2.7%) 17 6/11・12 425 9(2.1%) 18 6/10・11 471 21(4.5%) 19 6/2・3 538 12(2.2%) 20 5/31・6/1 439 8(1.8%) 20 12/6・7 92 5(5.4%) 21 9/12・13 107 5(4.7%) 21 12/5・6 73 1(1.4%) 22 6/5・6 189 3(2.1%) 22 12/11・12 33 0 ※20 年 12 月からの検査会は、千種保健所で実施(イベント開催なし) <名古屋市(22年度)> ● 外国国籍者への検査勧奨 ① ポルトガル語版の広報誌への掲載やリーフレットの配布、ポルトガル語の インターネットラジオ放送により、外国国籍者(特に外国人登録者数の多い ブラジル人)に対する検査体制の周知を図っている。 また、休日検査においてポルトガル語の通訳を配備して、外国国籍者が受 検しやすい検査体制の整備に努めている。 <豊橋市> ② 市政だよりのポルトガル語ページに、HIV検査について掲載。 また、イベント検査案内チラシ・ポスターのポルトガル語版を作成し、ブ ラジル人の多く住む市営住宅へ配布・掲示したり、イベント検査では、ポル トガル語の通訳を配置するなどして、ブラジル人の受検しやすい検査体制の 整備に努めている。 <岡崎市>

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③ 検査の流れを示した案内を5ヶ国語(英語、中国語、スペイン語、ポルト ガル語、タガログ語)で作成している。 まったく日本語を話せない外国国籍者に対しても、指差しするだけで簡単 な説明ができ、外国国籍者の受検を円滑にするよう努めている。<岡崎市> ④ 休日検査において、通訳(ポルトガル語、スペイン語、英語)を配備して、 外国国籍者の受検を勧奨している。 また、検査時に使用する様式は、外国語(ポルトガル語、スペイン語、英 語)に備え、外国国籍者が受検しやすい検査体制の整備に努めている。 <豊田市> ● 広報の実施 ① イベント検査について、ケーブルテレビや駅構内のマルチビジョンでCM を放送し、ポスターを市関係施設、高校・大学・専門学校、医療機関、企業 等に掲示依頼するとともに、路面電車、私鉄在来線、駅構内等に掲出してい る。 <豊橋市> ② イベント検査に対して、ポスター掲示(市関係事務所、医師会、歯科医師 会、薬剤師会、駅、大学・研究所、高等学校、専門学校、自動車学校等)、駅 前での啓発資材配布(ウエットティッシュ)を行っている。 <岡崎市>

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※アンケート調査 調査結果の概要(政令市を含む。) ●受検者内訳(受検理由) 同性間性 的接触 異性間性 的接触 その他 131 2,559 464 4.3% 84.0% 15.2% サンプル数 感染が心配な理由 3,048 ●受検者内訳(国籍別) サンプル数 外国籍 日本国籍 63 2,041 3.0% 97.0% 2,104 ★ 保健所HIV検査の受検者のうち、MSMが占める割合は、本県のエイズ患 者・感染者報告数においてMSMの占める割合に比して、非常に低かった。 ★ 保健所HIV検査の受検者のうち、外国国籍者が占める割合は、本県のエイ ズ患者・感染者報告数において外国国籍者が占める割合に比して、非常に低か った。 対策会議での討議において、エイズ対策の柱の一つである保健所におけるHIV検 査事業について、今後のエイズ対策を検討する上での基礎資料とするため受検者の 動向を調査する必要性が浮上した。 このため、平成 19 年9月から 12 月にかけて、保健所におけるHIV検査受検者を対 象としてアンケート調査を実施した。

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【対 策】 ○ HIV感染者の早期発見及び早期治療は、感染者自身の社会生活への参加を 十分に可能とするだけでなく、エイズのまん延を防止する上でも重要であるこ とから、HIV検査普及週間やエイズ予防強化週間などの機会を捉え、より効 果的に実施するなど、検査を受けやすい保健所の検査体制を目指す。 ○ 休日検査の実施に当たっては、県内政令市との日程調整に努める。 ○ MSMに対するHIV感染予防啓発活動を行っている団体を始め、関係する NGO等との協働・連携を図り、検査が受けやすい体制作りに努める。 ○ 外国国籍者のHIV検査の受検勧奨については、受検の必要性や受検方法に 関する情報を収載した多言語の啓発資材の作成や、その効果的な配布方法等に ついて検討する。 ○ 特に検査を必要とする人への、効果的な受検機会の提供に努めるとともに、 そのための広報についても検討する。

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2 保健所におけるカウンセリング体制の強化 【考え方】 【現状】 ● 相談窓口の整備状況 時 期 内 容 昭和 60 年7月 衛生部環境衛生課に開設 昭和 61 年6月 全保健所に開設 平 成 5 年 5 月 愛知県エイズ情報センター(電話相談窓口)を開設 <052-972-9200> (参考-政令市) 時 期 内 容 昭和 61 年6月 名古屋市衛生局保健予防課及び名古屋市全保健所に開設 平成 11 年4月 豊橋市保健所に開設 平成 15 年4月 岡崎市保健所に開設 平成 10 年4月 豊田市保健所に開設 ● 研修への派遣 国立保健医療科学院(埼玉県和光市)は、都道府県、保健所設置市及び特別 区の職員及び保健所職員を対象とした『エイズ対策研修(5日間コース)』を開 保健所における相談事業は、HIV感染者の増加に合わせて増加すると予 想 さ れ る 感 染 不 安 者 や 即 日 検 査 に お け る 要 確 認 検 査 者 が 安 心 し て 相 談 で き る よ う に 、 今 後 は カ ウ ン セ リ ン グ の 専 門 的 知 識 等 が 必 要 に な る と 考 え ら れ る。 このため、カウンセリング体制の強化を目的として、保健所職員を対象と した研修を充実するべきである。

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催しており、当該研修に保健所職員を派遣して、カウンセリングの知識を含め た総合的なエイズ対策に必要な技術や考え方を習得させている。 ● 研修会の実施 保健所職員を対象に、エイズ対策を実践していく上で必要な知識・技術を習 得するための研修会を開催している。 ● 本県のエイズ相談件数の年度別推移 年度 S61 S62 S63 H元 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 県 4,085 1,537 76 346 406 1,521 8,153 9,696 6,834 6,381 7,360 4,699 名古屋市 2,775 1,595 751 538 561 2,192 8,597 6,252 5,093 3,911 5,832 3,336 年度 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 県 6,917 6,532 7,276 10,295 7,941 6,623 5,723 2,979 2,931 3,565 2,841 2,575 名古屋市 3,761 3,428 3,359 4,299 4,089 5,325 5,109 5,497 5,016 2,314 562 426 豊橋市 350 338 659 347 501 521 277 284 299 270 176 岡崎市 1,096 1,001 772 1,960 1,616 1,313 180 豊田市 329 329 410 702 582 502 635 630 130 167 202 21 -1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 11,000 S61 S62 S63 H元 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 県 名古屋市 豊橋市 岡崎市 豊田市 (参考) ● 検査会の事前オリエンテーションの実施 MSMを対象とした検査会では、検査前オリエンテーション従事者を対象に 事前研修会が実施されている。 この研修会や検査前オリエンテーションに保健所職員が参加・従事すること により、セクシャリティーやジェンダーの問題についての理解促進を図ってい る。 <名古屋市>

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【対 策】 ○ 保健所職員に対する研修に当たっては、最新情報の収集などにふさわしい専 門家やNGOの職員等を講師として実施する。 また、種々の研修手法の導入についても、検討する。 ○ 国立保健医療科学院などが主催する研修会等についても、積極的に保健所職 員等を派遣する。 ○ 派遣研修を受講した保健所職員等による他の職員に対する伝達講習の実施等、 効率的な情報伝達に努める。 ○ 厚生労働省の研究班等による研修会の開催に当たっては、積極的にこれに協 力するように努める。 ○ 上記の研修等を踏まえつつ、HIV検査における受検者への対応、性的指向 に関する理解、HIV陽性者への対応、社会にあるHIV関連の相談等を含め たリソースの活用など、HIV検査に関するマニュアルを作成することに努め、 本県の今後のHIV感染対策に資することが必要である。

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3 HIV感染者に対する適切な医療の提供及び相談体制の確保 【考え方】 【現状】 ● 拠点病院等の整備状況 時 期 内 容 現 況 昭和 62 年6月 治療協力医療機関を整備する。 (16 医療機関) 48 医療機関 平 成 7 年 5 月 拠点病院を整備する。(8医療機関) 13 医療機関 平 成 9 年 4 月 国 に よ り ブ ロ ッ ク 拠 点 病 院 が 整 備 される。(国立名古屋病院) 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 名古屋医療センター 平成 19 年5月 中核拠点病院を整備する。 (豊橋市民病院) 平成 22 年 12 月 中核拠点病院辞退 平成 23 年1月 中核拠点病院を整備する。 (名古屋医療センター) 名古屋医療センター 保健所におけるHIV検査事業の強化に伴い、新規のHIV感染者等の報 告が増加することが予測される。 HIV感染者自身の健康管理とまん延防止のため、エイズ拠点病院を始め とする適切な医療機関の紹介体制及び相談体制を強化すべきである。 『治療協力医療機関』 (昭和 62 年6月 25 日 62 環第 236 号愛知県衛生部長通知) ⇒ 本県は、昭和 62 年、エイズ患者等の治療を行うための「指定専門病院」とし て、県内 16 医療機関を指定し、現在は、これが「治療協力医療機関」として 48 医療機関に拡大している。

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『拠点病院』 (平成5年7月 28 日健医発第 825 号厚生省保健医療局長通知) ⇒ 身近な医療機関で一般的診療を行い、拠点病院で総合的・専門的医療を 提供するために以下のあり方が望まれる。 ①総合的なエイズ診療の実施 ②必要な医療機器及び個室の整備 ③カウンセリング体制の整備 ④地域の他の医療機関との連携 ⑤院内感染防止体制の整備 ⑥職員の教育、健康管理 『ブロック拠点病院』 (平成9年4月 25 日健医発第 678 号厚生省保健医療局長通知) ⇒ エイズに関 する高 度 な診 療 を提 供 しつつ、臨 床 研 究 、ブロック内 の拠 点 病 院 等 の医 療 従 事 者 に対 する研 修 、医 療 機 関 及 び患 者 ・感 染 者 からの診 療 相談への対応等の情報提供を通じ、ブロック内のエイズ医療の水準の向上 及び地域格差の是正に努める。 (東海ブロック…岐阜県、静岡県、三重県、愛知県) 『中核拠点病院』 (平成 18 年3月 31 日健発第 0331001 号厚生労働省健康局長通知) ⇒ 拠点病院に求められる機能を含め、次の機能を有する。 ①高度なHIV診療を実施 ②必要な施設・設備を整備 ③拠点病院に対する研修事業及び医療情報を提供 ④拠点病院等との連携を実施

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医療圏 名         称 〒 所    在    地 電話番号   愛知県立城山病院 464-0031 名古屋市千種区徳川山町4-1-7 052-763-1511   愛知県がんセンタ- 464-0021 名古屋市千種区鹿子殿1-1 052-762-6111  *名古屋市立東部医療センター東市民病院 464-8547 名古屋市千種区若水一丁目2-23 052-721-7171   名古屋市立西部医療センター城北病院 462-0033 名古屋市北区金田町2-15 052-991-8121  *名古屋第一赤十字病院 453-8511 名古屋市中村区道下町3-35 052-481-5111 ◎○*独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 460-0001 名古屋市中区三の丸四丁目1-1 052-951-1111  *名古屋大学医学部附属病院 466-0065 名古屋市昭和区鶴舞町65 052-741-2111  *名古屋第二赤十字病院 466-0814 名古屋市昭和区妙見町2-9 052-832-1121  *名古屋市立大学病院 467-0001 名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1 052-851-5511   名古屋掖済会病院 454-0854 名古屋市中川区松年町4-66 052-652-7711   社会保険中京病院 457-0866 名古屋市南区三条一丁目1-10 052-691-7151   名古屋市立東部医療センター守山市民病院 463-0067 名古屋市守山区守山二丁目18-22 052-791-2121   名古屋市立緑市民病院 458-0037 名古屋市緑区潮見が丘一丁目77 052-892-1331  *独立行政法人国立病院機構東名古屋病院 465-8620 名古屋市名東区梅森坂五丁目101 052-801-1151   名古屋記念病院 468-0011 名古屋市天白区平針四丁目305 052-804-1111   公立陶生病院 489-0065 瀬戸市西追分町160 0561-82-5101  *愛知医科大学病院 480-1103 愛知郡長久手町大字岩作字雁又21 0561-62-3311  *藤田保健衛生大学病院 470-1101 豊明市沓掛町田楽ケ窪1-98 0562-93-2000   津島市民病院 496-0038 津島市橘町3-73 0567-28-5151   愛知県厚生農業協同組合連合会海南病院 498-0017 海部郡弥富町大字前ケ須新田字南本田396 0567-65-2511   一宮市立市民病院 491-0041 一宮市文京二丁目2-22 0586-71-1911   総合大雄会病院 491-0036 一宮市桜一丁目9-9 0586-72-1211   尾西記念病院 494-0018 一宮市冨田字宮東1718番地17 0586-62-2221   稲沢市民病院 492-8146 稲沢市御供所町1-1 0587-32-2111   愛知県心身障害者コロニー中央病院 480-0392 春日井市神屋町713-8 0568-88-0811   春日井市民病院 486-0804 春日井市鷹来町1丁目1番地の1 0568-57-0057   愛知県厚生農業協同組合連合会江南厚生病院 483-8704 江南市高屋町大松原137 0587-51-3333  *小牧市民病院 485-8520 小牧市常普請一丁目20 0568-76-4131   国立長寿医療センター 474-8511 大府市森岡町源吾36-3 0562-46-2311   半田市立半田病院 475-0817 半田市東洋町2-29 0569-22-9881   常滑市民病院 479-0838 常滑市鯉江本町4-5 0569-35-3170   東海市民病院 477-0033 東海市中ノ池三丁目1-1 0562-33-5500   知多市民病院 478-0017 知多市新知字永井2-1 0562-55-1155   愛知県がんセンタ-愛知病院 444-0011 岡崎市欠町字栗宿18 0564-21-6251  *岡崎市民病院 444-8553 岡崎市高隆寺町字五所合3-1 0564-21-8111   碧南市民病院 447-0084 碧南市平和町3-6 0566-48-5050   刈谷豊田総合病院 448-0832 刈谷市住吉町5-15 0566-21-2450  *愛知県厚生農業協同組合連合会安城更生病院 446-8602 安城市安城町東広畔28 0566-75-2111   西尾市民病院 445-0071 西尾市熊味町上泡原6 0563-56-3171   愛知県厚生農業協同組合連合会豊田厚生病院 470-0396 豊田市浄水町伊保原500-1 0565-43-5000   トヨタ記念病院 471-0821 豊田市平和町1-1 0565-28-0100   独立行政法人国立病院機構豊橋医療センター 440-8510 豊橋市飯村町字浜道上50 0532-62-0301  *豊橋市民病院 441-8085 豊橋市青竹町字八間西50 0532-33-6111   豊川市民病院 442-0884 豊川市光明町1-19 0533-86-1111   蒲郡市民病院 443-0055 蒲郡市平田町向田1-1 0533-66-2200 東三河 南部 名古屋 海部・ 津島 尾張東部 尾張北部 知多半島 尾張西部 西三河 南部 (平成23年4月1日現在) エイズ拠点病院及びエイズ治療協力医療機関名簿 西三河 北部

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● ブロック拠点病院による指導事業 ブロック拠点病院である独立行政法人国立病院機構名古屋医療センターは、 エ イ ズ 患 者 等 の 診 療 に 十 分 な 実 績 を 持 っ て お り 、 診 療 経 験 の 豊 富 な 医 師 等 を 、 他の拠点病院等へ派遣して技術的な指導を行うことにより、エイズ診療レベル の向上を図っている。 ● 国立国際医療センターへの派遣研修 中核拠点病院である豊橋市民病院の医療従事者を、国立国際医療センターエ イズ治療研究開発センターが開催する研修に派遣し、他の拠点病院を技術支援 する役割を担う体制づくりを図っている。 ● HIV感染症カンファレンスの開催 診療連携を始めとする医療従事者間の情報交換については、医療水準の向上 や、患者に対する医療の必要性を把握するために極めて有意義であると思われ るため、拠点病院等の医師等医療関係者を対象として、研修、講演及び症例検 討会を行っている。 ● ブロック拠点病院検査事業 インフォームド・コンセントに基づく個別カウンセリング及び検査事業をブ ロック拠点病院で実施することにより、検査機会の拡大を図るとともに、感染 者の早期発見・早期治療に資する目的で実施している。 ● 針刺し事故後の対応について 各医療機関での危機管理体制整備のため、ブロック拠点病院である独立行政 法人国立病院機構名古屋医療センターの協力のもと、年1回、HIVカンファ レンス内で研修を実施している。

(20)

【対 策】 ○ エイズ患者・感染者が安心して治療を受けられる医療体制の整備については、 ブロック拠点病院(名古屋医療センター)による他の拠点病院等への技術的な 指導の機会や、医療機関や医療従事者が相互に情報交換することができる機会 を提供するなど、拠点病院等の医療水準の向上や診療の相互支援の促進を図る ための側面的支援を図る。 ○ 検査を実施する保健所と医療機関の連携を密にして、適切に医療機関を紹介 できるような体制作りに努めていく。

(21)

第3章 効果的な予防啓発事業及び広報の実施 1 若年層を対象とした予防啓発の強化 【考え方】 【現状】 ● エイズポスター作品の募集 愛知県内に在学又は在住の中学・高校生を対象に「エイズ予防強化週間ポス ター作品募集」(参考資料 37 ㌻)を実施し、エイズについて学習する機会を提 供している。 ● 感染症予防指導者セミナーの開催 小・中学・高校の養護教諭等を対象に「感染症予防指導者セミナー」を開催 し、学校教育での普及啓発に対する情報提供に努めている。 HIV感染者の発生動向において多数を占める 20 歳代及び 30 歳代の年 齢層に向けて、引き続き予防啓発を強化するべきである。 また、性行動が低年齢化している今日、これから性的に活発な時期を迎 える 10 歳代の中学・高校生の若年層については、必要に応じて教育委員 会と連携しながら、引き続き正しい知識の普及とHIVを始めとした性感 染症の予防啓発を普及すべきである。 特に若年層は口コミによる情報収集が多いことがアンケート調査(※22 ㌻参照)の結果から示されており、正しい知識の情報を普及推進すること が重要である。 一方で、高校卒業後の大学生、専門学校生、就労者への予防啓発は、充 分に実施されているとは言えず、大学や専門学校等の関係機関を通じた啓 発が急務である。 これら若年層への啓発普及にあっては、利用が多いインターネットや携 帯電話サイト等を利用した情報提供や検査広報が重要である。

(22)

● 保健所エイズ教室の開催 保健所において、大学生、高校生及び中学生などを対象とした「エイズ教室」 を開催し、正しい知識の普及啓発を図っている。 ● 大学生等への知識普及 大学・専門学校等の新入学生を対象として、正しい知識の普及を目的とした リーフレットを作成し、配布している。 (参考) ● 中学生向けエイズリーフレットの作成配布 市内全中学2年生に配布し、エイズに関する正しい知識の普及啓発を図って いる。 <名古屋市> ● 出前講座の開催 小学生、中学生及び高校生などを対象とした「出前講座」を開催して、正し い知識の普及啓発を図っている。 <名古屋市、豊橋市、岡崎市、豊田市> ● 高校文化祭へブースの設置 高校の文化祭において、啓発用ポスターの掲示やクイズによる啓発コーナー を設けている。 また、保健委員による来場者(生徒)への啓発活動などのピア活動の支援を している。 <豊橋市> ● エイズ予防講演会の開催 小・中学・高校の養護教諭・保健主事を対象に、エイズ予防・啓発について の講演会を開催している。 <岡崎市>

(23)

● エイズ予防教育実践協力校の指定 対象校:中学校1校 内容:保健主事、養護教諭及び学校保健委員会、PTAと連携しながら、エイ ズ予防教育実施メニュー(別表1)から2項目以上を選択し、実施して いる。 (別表 1)エイズ予 防 教育 実 施メニュー例 内 容 備 考 1 講 演 会 外 部 講 師 通 年 ( 外 部 講 師 の 場 合 、 早 期 の 調 整 が 必 要 ) 文 化 祭 等 で の 掲 示 、 資 料 配 布 等 講 演 会 と 合わ せ て 実 施も 可 能 2 情 報 コ ー ナ ー の 設 置 図 書 館 等 を 利 用 し た 関 連 の 書 籍 、 ポ ス タ ー 、 資 料 等 の 展 示 3 夏 休 み の 宿題 自 由 研 究 やポ ス タ ー 作製 従 来 、 県 ・国 の 募 集 もあ る 4 ミ ニ 発 表 会 ( 生 徒 か ら 生 徒 へ の 伝 達 ) 調 べ 学 習 を し た 生 徒 が 、 文 化 祭 等 を 利 用 し 、 他 の 生 徒 に 伝 達 等 講 演 会 等 と 合 わ せ て 発 表 す る こ と も 可 能 5 交 流 館 祭 への 参 加 学 習 結 果 等の 発 表 ・ 展示 6 レ ッ ド リ ボ ン の 作 成 作 成 用 資 料・ 教 材 の 提供 街 頭 キ ャ ンペ ー ン へ の参 画 も 考 慮 事 前 に 職 員が 説 明 等 を実 施 7 事 前 学 習 視 聴 覚 教 材 の 貸 し 出 し 、 取 り 組 み ア ド バ イ ス 、 情 報 提 供 等 職 員 の 派 遣も 可 能 <豊田市>

(24)

※アンケート調査 調査結果の概要(政令市を含む。) ● 検査の認知方法(複数回答あり) サンプル数 18 34.2% 23.4% 10.0% 16.5% 0.9% 11.7% 7.8% 23 38 2 27 5 0 歳 以 上 231 79 54 24 55.5% 12.1% 5.3% 13.0% 1.2% 11.2% 7.1% 18 44 4 38 4 0 歳 代 339 188 41 73 63.7% 8.1% 3.3% 13.1% 0.6% 10.0% 7.0% 85 6 275 187 16 105 96 56.6% 4.5% 1.8% 14.3% 1.2% 21.0% 7.3% 59 24 17 34.1% 2.4% 1.6% 12.2% 0.0% 39.8% 13.8% 3 年 齢 別 1 0 歳 代 123 42 2 0 歳 代 1,310 741 3 0 歳 代 1,045 666 494 2 15 49 35 137 226 56.3% 7.9% 3.3% 13.8% 0.9% 16.2% 7.4% リーフレット 口コミ その他 全 体 3,048 1,716 242 102 421 28 ネット 広報誌 相談電話 テレビ・ラジオ ★ 保健所HIV検査に対する認知の手段としては、20 歳代、30 歳代の受検 者の多くは、「インターネット」であった。 また、10 歳代の受検者では、「口コミ」が多かった。

(25)

【対 策】 ○ 20 歳代及び 30 歳代の利用が多数を占めた「インターネット」による情報 収 集 に つ い て は 、「 ア イ チ ・ エ イ ズ ・ イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン 」 及 び 県 の 携 帯 電 話 サイト『モバイルあいち』(参考資料 38㌻)の「エイズ情報」の一層の充実 を図る。 ○ 中学・高校・大学生などの若年層に対しては、引き続き「保健所エイズ教室」 等を利用した、より効果的な予防啓発を実施する。 ○ ピアカウンセリングを実施している民間団体と協働して、「ピア教育」などを 視野に入れた展開を図ることができるような方法を検討していく。 ○ 高校を卒業した大学生、専門学校生などの若年層に対しては、関係機関との 連携を進め、協力を得ながら、HIVや性感染症に関する正しい知識と検査や 医療及び社会にある電話相談や検査機関等の情報を普及するなど、効果的な予 防啓発を検討し実施する。

(26)

2 男性同性愛者(MSM)を対象とした予防啓発の強化 【考え方】 【現状】 ● 知識普及啓発 MSMに対するHIV感染予防啓発活動を行っている団体が主催する「HI V検査会」会場において、同団体の協力を得て、啓発資材の配布やパネル展示 などの知識普及啓発・検査受検勧奨を実施している。 本県のエイズ発生動向において、エイズ患者・HIV感染者の中で多数 を占めるMSMについては、男性同性愛者や 両性愛者への差別・偏見に 配 慮しつつ、予防啓発、早期検査・早期治療、 相談等の支援などのHIV 感 染対策を強化するべきである。 MSMが利用する施設等に行政関係機関が直接接触して啓発普及を行う ことは困難な場合もあり、また必ずしも効果 的とは言えないのが現実で あ る。 そこで、MSMを対象にしたHIV感染対策を行うにあたっては、MS Mへの予防啓発の普及を目的に活動している 男性同性愛者等が構成する 民 間団体等(NGO等)と協働し、効果的な予 防啓発事業を実施するべき で ある。 MSMに向けたHIV検査受検勧奨の広報と共に、MSMが受けやすい 検査環境として、性的指向などに偏見のない 受検者への対応ができるよ う に、HIV検査担当者への研修なども大切である。

(27)

(参考) ● 同性愛者予防啓発 MSMに対するHIV感染予防啓発活動を行っている団体に委託し、普及啓 発・検査促進を図っている。 <名古屋市> 【対 策】 ○ MSMは行政関係機関からの直接的な接触が難しい状況であることを踏まえ、 今後も引き続き、MSMに対するHIV感染予防啓発活動を行っている団体と の 連 携 を 図 り な が ら 、「 H I V 検 査 会 」 等 、 団 体 が 開 催 す る イ ベ ン ト 会 場 に お いて、啓発資材の配布やパネル展示などの効果的な知識普及啓発を図る。 ○ 国のMSMへのHIV感染対策事業として進められているコミュニティーセ ンター事業を活用し、今後も引き続き、男性同性愛者等で構成されるNGOと 連携し、効果的なMSMへの検査受検勧奨の広報、HIV感染の予防啓発普及 に努める。 ○ 男性同性愛者等への偏見・差別は、HIV検査や予防啓発の普及の障害となっ ている。男性同性愛者等は、保健所や医療機関の対応で差別的に扱われること を不安に思い、その利用を躊躇することも考えられる。 また、HIV陽性の結果を受けた後の生活に対しても社会のHIV・エイズ への偏見を不安に思い、検査を受ける行動に移せないことも考えられる。検査 機関、医療機関に向けた研修などを通じて、担当者の男性同性愛者やHIV陽 性者への支援的な対応のスキルの向上を図る。

(28)

3 外国国籍者を対象とした予防啓発の強化 【考え方】 【現状】 ● 予防啓発 外国国籍者に対する予防啓発としては、「アイチ・エイズ・インフォメーショ ン」に、『英語』及び『ポルトガル語』で、『エイズって何?』『どのようにして 感 染 す る の ? ど う し た ら 感 染 し な い の ? 』『 感 染 し て い た ら ど う す れ ば い い の?』といった情報を収載(参考資料 38 ㌻)し、知識普及に努めている。 東海地域の製造業を背景として、三河地区を中心に多くの外国国籍者が居 住しており、予防啓発等の対応の充実が求められる。 しかし、言語の問題や特に日系ブラジル人等は独自のコミュニティーを形 成しており、対策の実施には困難が予想される。 そこで、各自治体で作成した多言語の啓発資材の共有や、外国人コミュニ ティーを支援している民間団体等(NGO等)を探索し、協働するべきであ る。 なお、外国国籍者へのエイズ対策としては、若年層、男性同性愛者等、妊 産婦、性産業従事者と多様な対応が必要であることを踏まえていかなければ ならない。

(29)

【対 策】 ○ 外国人コミュニティーを支援しているNGO等について、県内政令市と連携 して探索するとともに、これらの団体との協働について検討する。 ○ 県内政令市と情報を共有して、その情報を生かした効果的な啓発について検 討する。 〇 外国国籍者のHIV感染対策としては以下の点を考慮して検討することが望 まれる。 ・ 外国国籍の小学生、中学生、高校生へのHIV関連知識の普及の現状 ・ 外国国籍の若年層(10 歳代後半、20 歳代、30 歳代の年齢層)へのHIV 関連知識の普及および予防啓発の現状 ・ 外国国籍の男性同性愛者、性産業従事者へのHIV関連情報の普及の現 状、HIV検査等の周知の現状 ・ 外国国籍の妊産婦へのHIV関連知識の普及の現状 ・ 外国国籍・HIV陽性者への相談、医療等の現状 ・ 外国国籍者へのHIV感染対策を進める上で、協働していく関係機関、 団体 上記の現状を踏まえて、課題を整理し対応策を構築していくことが望まれる。

(30)

4 県民を対象とした一般的な予防啓発の継続 【考え方】 【現状】 ● インターネットによる啓発 「アイチ・エイズ・インフォメーション」で、『エイズの基礎知識』を始めと して、『保健所検査の日程』、『感染していた場合の治療』など、エイズに関する 情報を提供している。 ● キャンペーンの開催 「エイズ予防強化週間」では、一般県民に対して、予防啓発活動を集中的に 実施することとしており、期間中には、県民が多数集まる場所において「エイ ズキャンペーン」(参考資料 39 ㌻)を開催している。 県民一般には、HIV感染予防及びHIV感染者等への偏見を解消するた めに、エイズに対する正しい知識を引き続き啓発するべきである。 しかし、対象人数が非常に多数となるため、効率的に実施する必要がある。 このため、インターネットや広報誌等の不特定多数に啓発できる媒体の活 用や、イベントではHIV感染予防啓発の民間団体(NGO等)と協働して 開催する等の工夫をするべきである。 なお、アジア地域ではこれから大きな流行を迎えることがUNAIDSか ら報告されていること、わが国においてもエイズ患者・HIV感染者は、性、 性的指向、国籍、年齢に関係なく発生していて未だ増加傾向にあることを踏 まえ、国内・国外においてもHIV感染対策が重要であることを広く知らせ る必要がある。

(31)

②県政記者クラブへの資料提供 ③『アイチ・エイズ・インフォメーション』による紹介 ④『レッツ・トーク・アバウト・エイズ』での広報 等の手段を活用して、広報に努めている。 ● 啓発資材の活用 当該イベントでは、啓発用資材を用いた啓発を実施している。 (参考) ● 啓発用ポスターの掲出 啓発用ポスターのデザインによりポスターを作成し、公共機関、医療機関、 企業等に配布して掲示を依頼するとともに、路面電車、私鉄在来線、駅構内等 に掲出している。 <豊橋市> ● 世界エイズデーキャンペーンCMの放送 駅の電光掲示板により2週間放送している。 <豊橋市> ● フェスティバルへブースの展示 福祉健康フェスティバルにおいて、パネル展示及びレッドリボン、パンフレ ット等を配布して啓発を行っている。 <豊田市>

(32)

【対 策】 ○ 「アイチ・エイズ・インフォメーション」については、常に最新の情報に更 新するなど、その充実を図っていく。 ○ 各種イベントの開催に当たっては、さまざまな広報媒体による広報を実施し て、イベントの啓発に努めていく。 ○ 「エイズキャンペーン」等のイベントの開催に当たっては、NGO等と協働 することにより、さまざまなグループへの啓発が期待できるため、積極的な協 働に努める。

(33)

第4章 関係機関の連携の強化 【考え方】 【現状】 ● エイズポスター作品募集の協力 中学・高校生を対象に実施している「エイズ予防強化週間ポスター作品募集」 については、愛知県教育委員会の協力を得て実施している。 ● 感染症予防指導者セミナーの共催 小・中学・高校の養護教諭等を対象に実施している「感染症予防指導者セミ ナー」については、愛知県医師会と共催している。 ● キャンペーンの共催 「エイズ予防強化週間」中に実施する「エイズキャンペーン」については、 名古屋市と共催するほか、関係NGOとも協働している。 ● 実施の協力 MSMに対するHIV感染予防啓発活動を行っている団体が開催する「HI V検査会」会場において、名古屋市と協力して知識普及啓発・検査受検勧奨を 行っている。 効果的なエイズ対策を実施するためには、関係各機関が協力・連携するべき である。 このため、各自治体相互のみならず、民間団体や専門家等とも協力・連携し、 より効果的なエイズ対策の計画・立案及びその実行にあたるべきである。 特に、愛知県は、県全体のエイズ対策の遂行にあたりリーダーシップを取っ て、政令市等と積極的に調整しながら実施するべきである。

(34)

(参考) ● エイズ講演会の実施 市医師会との共催により、医療従事者を対象とした講演会を開催している。 <名古屋市> ● 世界エイズデーイベントの開催 世界エイズデーに併せて、女性のボランティア団体や企業、学校、NPOと 連携して市役所や市内施設等にレッドリボンツリーを設置し、駅前でレッドリ ボンを配布することとしている。 <豊田市> 【対 策】 ○ 各種イベント等については、NGO等との協働や県内政令市との連携、さら には医師会等の関係機関の協力を得て実施するよう努める。 ○ エイズ対策の推進に当たっては、県内政令市を始め、関係機関と積極的な情 報交換を行っていく。

(35)
(36)

県政記者クラブへの資料

平成22年度「エイズ検査普及週間」

-休日に無料・匿名で「エイズ即日検査」が受けられます - 6月1日(火)から7日(月)は、「エイズ検査普及週間」です。これは、エイズ検査の普及促進を目的として 厚生労働省が策定したものです。 本県では、本週間の行事として休日エイズ即日検査会を下記のとおり開催します。 休日に無料・匿名で受けられる利便性の高い検査会ですので、この機会にエイズ検査を受けてみてはいかがでし ょうか。 記 1 日時と場所 実施場所 受付時間 所在地 電話番号 愛知県一宮保健所 6月 5日(土) 10時から13時まで 一宮市古金町1-3 0586-72-1699 愛知県半田保健所 6月 6日(日) 13時から15時まで 半田市出口町1-45-4 0569-24-4699 愛知県衣浦東部保健所 6月 6日(日) 9時から11時まで 刈谷市大手町1-12 0566-22-1699 愛知県豊川保健所 6月 5日(土) 9時から11時まで 豊川市諏訪3-237 0533-86-3177 2 検査結果 即日検査ですので、原則として検査当日に結果をお伝えしますが、検査の特性上、確認検査が必要となる場合 があります。この場合、検査結果判明までに1週間程度お待ちいただくことになります。 3 関連事業(中核市が実施するエイズ検査普及週間関連検査会) 実施場所 受付時間 所在地 電話番号 豊橋市保健所 6月 2日(水) 18 時から 20 時まで 6月 6日(日) 9時から12 時まで 豊橋市富本町字国隠20 -8 0532-51-3634 平成22年5月17日(月) 愛知県健康福祉部健康担当局 健康対策課結核・感染症グループ 担当 北折、内田 ダイヤルイン 052-954-6626 内線 3161・3244

(37)

愛知県のホームページ「アイチ・エイズ・インフォメーション」 愛知県の総合エイズ情報サイト。 エイズの基礎知識、現状、予防法、HIV抗体検査の日程等を紹介しています。 保健所で検査できる 曜日と時間を知りたい! レッドリボンって どういうものなの? コンドームのつけ方を教えて! エイズキャンペーンって どんなことやってるの? ポスターコンクールで 入選した作品は? エイズ情報センターって? 他の性感染症の ことを教えて! エイズQ&A そもそもエイズって何? どうやったらうつるの? どんな症状が出るの? エイズって治らないの? 感染した人って たくさんいるの? 検査はどこで 受けられるの? 相談したい! 感染してた。 どうすればいい? 県はどんなことを しているの? English & Portuguese

(38)

「アイチ・エイズ・インフォメーション」での検査案内(英語・ポルトガル語)

How can I take an HIV/AIDS test?

You can take an HIV/AIDS test at a public health center. Please take the test at least three months after the time when you think you could have contracted HIV/AIDS.

Como devo proceder para fazer o exame de AIDS?

Os postos de saúde fazem exames de AIDS. Faça o exame 3 meses ou mais após o dia em que você desconfiou que pode ter se infectado.

<和訳>

エイズの検査は、どうすれば受けられるの?

エイズ検査は、保健所で受けることができます。

参照

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