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いるそうです。形、色、味、食用に適する乾燥 度は品種によって異なっています。
オアシスで穫れたデーツはアルジェリア北部 の地中海沿岸地域、さらにヨーロッパまで輸出 されます。北に向かう品種はねっとりしている 食感が特徴です。反対に南のマリやニジェール に輸出される品種は、高乾燥に適しています。
この高乾燥のデーツは、私がチャドで食べていた ものと似ています。私がナツメヤシに魅了され る理由は、ナツメヤシがサハラとサヘルを結ぶ 文化の架け橋だからでもあるのです。
石山俊
ナツメヤシの誘惑
最近通い続けているサハラ・オアシスの面白さ の 1 つは、貴重な灌漑水を利用するナツメヤシ 栽培にあります。ナツメヤシを軸とする循環生 態系システムには、砂漠の知恵が凝縮しているか らです。
私とナツメヤシの最初の出会いは、かつて滞在 したチャドでした。珍しさもあって市場でボー ル 1 杯のナツメヤシの実(以下「デーツ」)を 買ってみました。ちょっと乾いた食感でした が思いのほか甘く、半日のうちにボール 1杯の デーツをたいらげてしまいました。食べ過ぎた 天罰なのか、その晩は胸やけに悩まされました が、以来デーツは私のおやつとなりました。こ のとき食べていたのは チャド北部砂漠地帯で 栽培されるものであったと思います。それから 十数年が経ち、サハラ・オアシスでナツメヤシ との再会を果たしました。
ナツメヤシは雌雄異株で、株分けによって個体 を増やしていきます。気に入ったデーツを実ら す雌個体があれば、農民は同じ性質の雌個体を 増やすことができるのです。かくして、ナツメ ヤシの在来品種は増えに増えました。友人のア ルジェリア人植物学者によれば、アルジェリア
で今わかっているだけでも1000品種を越えて 写真①オアシスの老人からナツメヤシの話を聞く
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写真②ナツメヤシとその樹間で栽培されるオオムギ