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KERMIT を利用したファイル転送について

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Academic year: 2021

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(1)

KERMIT を利用したファイル転送について

教 養 部 田 井 村 明 博

1.はじめに

本学計算機システムには,ファイル転送用のプロトコルとしてデータ転送が高速 で信頼性の高い FT P C F i  l e   T r a n s f e r  P r o t c o l)コマンドが UTS に用意されて いる. しかしながら,この機能を使えるのは E t  h  e  r  n  e  t に接続された端末あ るいはワークステーションに限られており,現在ではセンター内の端末か工学部内 の端末からしか利用できない

1)

もちろん FTP の他にも FEXPORT , F 1M 

PORT コマンドを利用したファイル転送が,各学部に設置されている FMR‑6 OHD から行えるようになっている.また,研究室のパソコンから電話回線を介し てファイル転送可能なターミナルプログラムがユーザーの手によって開発されても いる 2 )学内ネットワークが整備されれば,転送の信頼性,スピードともにすぐれ た FTP が利用できるようになるであろうが;ネットワーク構想が発案されたばか

りで実現にはまだ少なくとも 2 , 3 年要するだろう.

一方,パソコン通信では,ファイル転送に XMODEM , YMODEM ,  ZMO  D E M ,  KERM1T ,  Trans 1  t ,  B‑‑pu 1  s ,  Q u   i  ckVan など様 々なプロトコルが使われており,プログラムやデータの送受信が行われている.こ のうち Trans 1  t は AS  C 1  1 ネット、 B‑puls は NiftyServe , Q u   ckVan  は PC‑VAN 専用のプロトコルである.大学などにあるメイン フレームとのファイル転送にはコロンビア大学で開発された KERMIT がよく使 われているようである .KERMIT はそれ自体が通信プログラムでもあるし,大 きな特徴としてサーバー機能があるので,遠隔操作も可能である.本学ではこの K ERMIT が UTS 上で利用できる.そこで.この KERMIT の利用例と問題点 についての検討を行う. FTP や F IMPORT ,  FEXPORT コマンドが使え るわけであるが,ファイル転送を行うためだけにわざわざセンターに出向いたり,

部局に設置された端末まで出向くのは結構面倒である.さらに MS‑DOS の 5 イ ンチのフロッピーしか利用できないので,最近主流になっている 3 . 5 インチのフ ロッピーや私のように Mac ntosh に乗り換えたユーザーは利用できないし,

面倒でも MS‑DOS の 5 インチに変換してからでないと使えないのである.

(2)

2 .   KERMIT によるファイル転送

3) 

(1)  KERMIT プログラム

K  E  R M   1  T ( K L ‑ I 0  E r r o r   F r e e   R e c i p r o c a l  M i c r o   I n t e r c o n n e c t   o v e r   T T Y   l i   n e s ) ファイル転送プロトコルは先にも述べたように, コロンビア大学で開発され たもので,それをサポー卜するプログラムも KERMIT と呼ばれている.無料で 配布されていることもあってパソコンからスーパーコンビュータまで各機種用専用 の KERMIT プログラムが作成されている

4)・10)

P  C  9  8 ,  M a  c  n  t  0 S 

h 用のプログラムは PC‑VAN の PDS からオンラインで,また PC  9  8 用のプ ログラムは九州大学大型計算機センターからオフラインあるいはオンラインで

5) 

長崎大学総合情報処理センターではオフラインで入手可能である.

(  2  )パソコンから UTS への転送('アップロード)

1 .   U T S に接続する

2 .

k e r m it  :UTS 慎

IJ

の KERMIT を 起動する.

3 .   C ‑ K e r m i  t  >  r e c e  i  v e ファイル名 ;UTS で受信のための命令 とファイル名

4 .   (ここでパソコン側の KERMIT に切り替える. ) 

(P C 9  8 では, 'CTRL' キーを押しながら ' J 'キーを押した後,

c をタイプすると K e r m i t ‑ M S > のプロンプトが現れる. )  5 .   K e r m i  t  ‑ M S >   s e n d ファイル名

(転送の様子が画面上に示される.

;  P  C 9  8 から送信の命令と ファイル名.

(終了したら画面に K e r m i t ‑ M S > のプロンプトが現れる. )  6 .   K e r m i t ‑ M S >   c  ;  UT  S 側に移る.

(これで UTS 側に移る) 7 .   リターンキ‑

8 .   C ‑ K e r m i  t >   q 

9 .   % 

‑ 3 5 ー

;UTS 側の KERMIT を

終了する.

(3)

*Mac  ntosh では 4 ‑ 7 の操作は F i l e メニューから S e n df i l e を選択し,ダ イアログに従って送信したいファイルとファイルタイプを指定するだけでよい.

( 3 )   UTS からパソコンへ転送(ダウンロード)

1 .   U T S に接続する

2 .

k e r m i t

3 .   C ‑ K e r m i  t  >  s e n d ファイ j レ名

;UTS 側の KERMIT を 起動する.

;UTS で送信のための命令 とファイル名.

4 .   (ここでパソコン側の KERMIT に切り替える. ) 

(P C 9  8 では, 'CTRL' キーを押しながら ' J 'キーを押した後,

c をタイプすると K e r m i t ‑ M S > のプロンプ卜が現れる. ) 

5 .   K e r m i t ‑ M S >   r e c e i v e ファイル名 (転送の様子が画面上に示されるヴ)

;  P  C 9  8 から受信の命令と ファイル名.

(終了したら画面に K e r m i t ‑ M S > のプロンプ卜が現れる. ) 

6 .   K e r m i t ‑ M S >  c  ;  UT  S 側に移る.

(これで UTS 側に移る. )  7 .   リターンキー

8 .   C ‑ K e r m i   t >   q  9 .   % 

;UTS 側の KERMIT を 終了する.

*Mac  ntosh では 4 ‑ 7 の操作は Fi  1  e メニューから R e c e i v ef i l e を選択し,

ダイアログに従って受信したいファイル名とファイルタイプを指定するだけでよい.

(  4  )サーバー機能を利用したファイル転送 4 ).  6 )  

KERMIT のサーバー機能を利用すると, UTS 側を外部記憶装置(ハードデ

ィスク)の感覚で操作することができる. UTS 側がリモートホスト,パソコン側

がローカルホストとなる.

(4)

1 .   U T S に接続する

2 .

k e r m it 

3 .   C ‑ K e r m i  t  >  s e r v e r   ;UTS J I をサーバーモード

にする.

4 .   (ここでパソコン側の KERMIT に切り替える. ) 

(P C 9  8 では, 'CTRL' キーを押しながらつ'キーを押した後,

c をタイプすると K e r m i t ‑ M S > のプロンプトが現れる. ) 

5 .   K e r m i  t ‑ M S >   g e t ファイル名 ;ファイルの受信

( K e r m i t ‑ M S >   s e n d ファイ/レ名 ;ファイルの送信)

6 .   K e r m i t ‑ M S > f i n i s h   K e r m i t ‑ M S >  c 

7 .   (これで UTS 側に移る) リターンキー

9 .   C ‑ K e r m i   t >   q  1 0 .

*Mac  ntosh では 4 ‑ 8 の操作は Fi  1  e メニュー, r e m o t e メニューから目的 とするコマンドを選択し,ダイアログに従って操作するだけでよい.

*その他の主なコマンド

d e l e t e ローカルホストのファイル・削除

r e m o t e   d e l e t e リモートホストのファイル削除

d i r ローカルホストのファイル一覧

r e m o t e  d i r リモートホストのファイル一覧

c w d ローカルホストのディレクトリー変更

r e m o t e   c w d リモートホストのディレクトリー変更 (  5  )転送速度について

KERMIT プログラムは受信時のパケット長がデフォルトで 90 あるいは 94 

となっているのでこのままだと転送にかなり時間がかかるので, KERMIT を起 動後に s e t コマンドで 1 0 0 0 程度に設定するとよい.送信時のパケット長は受信側の 受信速度に応じて自動的に調整されるので,設定する必要はない.

‑ 3 7 ー

(5)

但し,デジタルフォンから接続している場合この設定値でも大丈夫であるが,通 常のアナログ回線ではノイズが頻繁に入りやすく, P a c k e t ‑ L e n g t h を長くすること でかえって転送の速度が落ちたりすることがあるので注意が必要である.

*UTS では起動時に以下のオプションを付ける.

月 k e r m i t‑ e   1 0 0 0  

*PC98 では, K e r m i  t を起動したあと

K e r m i t ‑ M S >   s e t   r e c e i v e   p a c k e t ‑ l e n g t h   1 0 0 0  

*Mac  ntosh では,

s e t t i n g s メニューから p r o t o c o l を選択し, P a c k e t ‑ L e n g t h を 1 0 0 0 に設定 し直す.

これらの設定を接続する度に行うのはかなり面倒であるが, KERMIT プログ ラムでは,各種のパラメータを書き込んだファイルを起動時に読み込む機能がある ので心配はいらない.

*UTS 

ファイル名 .  k e r m r c に以下の一行を入力してセーブしておく.

s e t   r e c e i v e   p a c k e t ‑ l e n g t h   1 0 0 0  

C 9 

ファイル名 MSKERMIT.INI  に以下の行を入力してセーブ しておく.

s e t   r e c e i v e   p a c k e t ‑ l e n g t h   1 0 0 0   s e t   t e r m i n a l   k a n j i ‑ c o d e   s h i f t ‑ j i s  

*Mac  ntosh では,

(漢字が表示できるように する. ) 

s e t t i n g s メニューで P a c k e t ‑ L e n g t h を 1 0 0 0 に設定したあとで, F  i  1  e メニュ

ーから S a v eS e t t  i n g s を選びノ号ラメータファイルを適当なファイル名でセ

ーブする.そして,次回からは /号ラメータをセーブしたファイルのアイ

(6)

コンをダブルクリックするだけでよい.

(  6  )かな漢字を含んだファイルの転送について

1). 7) 

UTS 側では自動的に漢字コードが判別されるので,パソコンで使われるている シフト J1  S コードのまま送受信が出来る.ただし. UT  S では EUC コードが標 準であるので,日本語エディター v i を使ったり. MS  P に再転送する場合には シフト JIS‑‑‑>EUC の変換が必要である.かな漢字コード変換用のプログ ラム (n k  f) は UTS にインストールされているので. UTS 上で変換すること ができる.

n k f‑ e   <  s h i f t ‑ j i s   f i l e   >  E U C   f i l e シフト JIS‑ 一 一 >EUC

n k f‑ s   く E U Cf i l

巴 >

s h i f t ‑ j i s   f i l e   EUC‑‑‑> シフト J1  S 

また. P  C  9  S 用のかな漢字変換プログラムは九州大学の PDS に

5)

M  a  c  n  t  0  s  h 用のプログラムは N i f t y S e r v e の PDS にあるので,ダウンロードして使 用すればよい.

(  7  )バイナリーファイルの転送について

8)

通常のテキストファイルは以上の方法で送受信可能であるが,バイナリーファイ ルの送受信をするには、以下の設定を行う必要がある.

*UTS

j s t t y‑ n  

k e r m it 

C ‑ K e r m i t >   s e t   f i l e   t y p e   b i n a r y  

*PC9S 

設定の必要なし

‑ 3 9 ー

;この設定は. k e r m r c に書い

ておいてもよい.

(7)

*Mac  ntosh 

送受信のダイアログでファイルタイプ B i n a r y を選択する.

( M a c B i n a r y ファイルの転送はできないようである. ) 

3 . 問題点など

(1)転送速度について

KERMIT の最大の弱点は転送速度である.他のプロトコルが利用できないの で具体的には比較はできないが. 5 0 K を越すファイルの送受信では転送にかなり時 間がかかる. UTS. MSP 上で計算や印刷を行うためのファイル転送では,ある 程度の転送時間と場合によっては漢字コードの変換が必要である.一方. P  0  S と

して登録したり,他の研究者とのデータの交換を行うのであれば,ファイルを圧縮 して転送すれば転送時間がかなり節約できる. (九州大学からダウンロードした P C  9  8 用の KERMIT プログラムはドキュメントも含んでおり,実際のサイズは 約 l 0 5 K であるが,圧縮されているので約 5 5 K ど約半分になっている. ) 

P a c k e t ‑ l e n g t h 以外にも転送効率をあげる方法がある.複数のパケットを連続し て送る s l i d i n gw i n d o w や KERMIT プロトコルをサポートしたモデムを利用すれ ばよいが .KERMIT のパージョンに依存している

10)

残念ながら今回利用し たパージョンの KERMIT ではサポートされていなかった.

( 2 )  MSP への転送について ω.

9) 

UTS には UTS< 一 一 一 >MSP 聞のファイル転送を行うためのコマンド ( u t o c p ) が用意されている. UTS に送信したファイルを MSP へ転送する場合は,

あらかじめ MSP 側でデータセットを作成しておかなければならない.また. MS  P で作成されるデータセット(拡張子が TEXT の場合)のデフォルト属性は可変 長で l レコード 255 バイト,ブロックサイズ 3120 になっているので,テキス トのサイズを一行 251 バイト以下にするか,作成するデータセットの l レコード を充分大きくしておく必要がある.

かな漢字ファイルの転送では注意が必要である.先に述べたようにパソコンから 送信したシフト J 1  S コードのファイルを UTS 上で EUC コードに変換してから,

MS  P へ再転送する.また. MS  P から UTS に転送されたファイルのかな漢字コ

(8)

ードは EUC コードになっているので,パソコン側へ再転送する場合は,あらかじ め UTS 上でシフト J 1  S コードに変換しておく必要がある.

(  3  )なぜ KERMIT を使うのか?

理由は簡単である.電話回線接続でホストを利用している研究室のパソコンから,

面倒なフロッピーディスクの変換等をしないでプロトコル転送を行うには UTS に インストールされた KERMIT しかなかったからである.

パソコンから UTS , MSP にファイルを転送するもっとも簡単な方法は,エデ ィットモードで入り,パソコン側の通信ソフトにある自動タイピング機能を使うこ とである. しかしながらこの方法では送受信のエラー検出ができないので,送受信 の際にデータが化けたり,失われる危険性が非常に大きいのである(以前は転送し たデータを ANALYST や SAS で計算した単純集計の結果と,パソコン側で計 算した結果とを比較してエラーの検出を行っていた) .また バイナリーファイル の送受信もできない.ここで取り上げた KERMIT や他のプロトコルではエラー 検出,バイナリ一転送とも可能であるから,データの送受信の信頼性に対して不安 がなくなるのである.研究室のパソコンから UTS , MSP ともに FTP , XMO 

D E M ,  YMODEM ,  ZMODEM 等のプロトコルでファイル転送が一日も早く 使えるようになれば,その便利さは一層増大するであろう.

(  4  )その他

メインフレームで処理を行う以外のファイル転送の使い方としては,先にも触れ たように学内あるいは学外の研究者とのデータ,プログラムの交換はもちろん,他 の研究者の所有する印字品質の良いレーザープリンターに転送した文書等の出力を 依頼することも可能であろうフロッピーディスクを持って行けばいい'と思われ る方もあろうが,フロッピーのサイズや記録密度などの問題が生じるのでかなり面 倒である.

4 . おわりに

以上, KERMIT を利用したファイル転送についてその利用方法と問題点につ いて述べてきた.現在のところ上記の方法で問題なく転送できることを確認してい

‑ 4 1 ‑

(9)

るが,不都合な点などありましたら,ご連絡ください.電子メールでいずれかのア ドレスにご連絡くだされば幸いです.

UTS: 

MSP: 

PC‑VAN: 

N  i  f  t 

S  e  r  v  e 

f  0  201 

TAIMURA@KYOYO  REE74715 

PGA00341 

fKERMIT という名前自身は,セサミストリートに出てくる蛙の名前 J 4 ) で ある.また,マウスの移動単位は "Mickey" と呼ばれており,両方ともその 命名がユニークで楽しませてくれる.

本縞を作成するに当仏教養部の木村広先生,総合情報処理センターの内本佳彦 先生には多大なるご指導をいただいた.紙面をお借りして,深く,感謝の意を表し

ます.

参考文献

1 )   U  T  S と MS‑DOS 聞のファイル転送について,

長崎大学総合情報処理センターニュース, N o .  1 3 , 4 ‑ 6 ,  1 9 8 9 .  

) 修 行 稔 : P  C 9  8 用端末エミュレータ TSS. COM  v .   4 .   00 ,  長崎大学総合情報処理センターレポート,第 9 号 、 3 6 ‑ 4 9 , 1 9 9 0 .  

3  )ファイル転送コマンド KERMIT の公開について,

九州大学大型計算機センタ一広報, V o l .   2 3 ,  N o .  4 ,  4 1 6 ‑ 4 1 7 . 1 9 9 0 .   4  )村上健一郎 :KERMIT‑ ファイル転送プログラム,

C o m p u t e r  T o d a y ,  V o l .   5 ,  N o .   , l 3 4 ‑ 4 0 , 1 9 8 8 .  

5  )利用者提供通信ソフトのオンラインコピーサービス,

九州大学大型計算機センタ一広報, V o 1 .   2 3 ,  N o .  5 ,  5 4 7 ‑ 5 5 1 .   1 9 9 0 .  

6)  F  r  a  n  k  d  a  C r  u  Z  :  K  E  R M   1  T  A  F i  l e   T r a n s f e r  P r o t o c o l   ,  P p . 3 7 2 ,  D i g i  t a l   P r e s s ,  1 9 8 7 .  

7) U T S の利用について,

長崎大学総合情報処理センターニュース, N o .  2 5 ,  6 ‑ 1 3 ,  1 9 9 0 .   8  )ファイル転送コマンド KERMIT のレベルアップについて,

九州大学大型計算機センタ一広報, V o   1 .   2 3 ,  N o .  5 ,  5 4 3 .  1 9 9 0 .  

9) MSP‑UTS 間ファイル転送について,

(10)

長崎大学総合情報処理センターニュース, N o .  1 5 , 6 ‑ 7 ,  1 9 8 9 .   1 0 )   M a  r  k  K.  M u  r  p  h 

y : 

K e  r  m  i  t 入門,

b i t ,  V o l .   2 2 ,  N o . 8 ,  4 ‑ 1 5 , 1 9 9 0  

‑43 ‑

参照

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