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バスケットボールのフリースローにおける機械的効 率とその改善

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Academic year: 2021

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(1)

バスケットボールのフリースローにおける機械的効 率とその改善

著者 山本 博男, 田中 治彦, 近岡 守, 川口 勝

雑誌名 金沢大学教育学部紀要 自然科学編 = Bulletin of

the Faculty of Education, Kanazawa University.

Natural sciences

巻 35

ページ 103‑109

発行年 1986‑02‑28

URL http://hdl.handle.net/2297/20493

(2)

103

バスケットボールのフリースローに おける機械的効率とその改善

山本博男*・田中治彦**・近岡守…・川口勝*…

SomeFactOrsAffectingtheImprovementof FreeThrowShootingPerformanceinBasketball

ThroughonEightWeeksTrainingProgram

HirohYAMAMOTO*・HaruhikoTANAKA**

MamoruCHIKAOKA***・MasaruKAWAGUCHI****

はじめに

古代から,人は最小の努力で最大の効果を得 る願望を持ちつづけている。また、今日の機械

文明を生みだすまでに,効率という概念が,特

に機械工学の分野において定義されてきた。す なわち,効率は,ある機械への入力とその機械

からの出力を求め、出力の入力に対する比率に

よって定量的に求めることができる。

身体運動における効率は、消費したエネル

ギーとなされた仕事量の比から求めることがで きる。一般に,身体運動において,効率が高い と技術が優れており,効率が低いと技術が劣っ

ていると考えられている。

効率の測定は,実験室内で容易に行なうこと

ができる。しかし,球技運動などにおける効率 は,一部の球技のみにおいて測定されているに

すぎない。バスケットボールにおいては,今だ

に効率の概念を用いた研究はなされていない。

従って,本研究の目的は,未熟練者と熟練者に ついて,バスケットボールのフリースローにお

ける機械的効率を測定し,トレーニングによる 機械的効率の改善を検討することである。

方法 1被検者

被検者は,金沢大学教育学部体育科学生男子

9名である。このうち,熟練者としてバスケッ

トボール競技経験者(約10年)5名,未熟練者 として競技未経験者4名に分け,さらに,未熟 練者のうち2名をトレーニング群に,2名をコ ントロール群に分けた。表1に被検者の身体的 特徴を示す。

2仕事量の測定

仕事量に関しては,フリースロー作業開始後,

4分40秒-5分の20秒間における高速度カメ

ラ撮影から求めた。なされた仕事量は,重心移 動距離hと体重MからM・hをWORKIとし て,ボールの質量、とボール放出速度vから

十mV塾をWORKⅡとして,また,ボールの 慣性モーメントIと角速度wから÷lw2を

昭和60年9月17日受理

*金沢大学教育学部体育学研究室

*傘滋賀県長浜市長浜養護学校

…石川県志賀町高浜中学校

.…滋賀県近江八幡市岡山小学校

(3)

第35号昭和61年

104

金沢大学教育学部紀要(自然科学編)

TablelPhysicalcharacteristicsofeachsubject.

SubjectAge(yrs)Height(c、)Weight(kg)(H1)liHW4fg)Experience(yrs)

1111000000009

non-athlete non-athlete non-athlete non-athlete athlete athlete athlete athlete athlete 69.0

63.0 63.0 65.0 56.0 70.0 72.0 69.0 58.0

55.88 57.10 62.50 52.61 61.64 56.30 68.20 64.00 176.0

171.0 168.0 167.0 172.0 172.0 180.0 177.0 164.0 21.9

23.4 20.5 20.5 22.3 23.4 22.2 22.4 20.5 T・K・

JH

K.N・

T・S K、H・

M・N.

Y、N,

IS K.Y、

65.0 5.2

59.77 4.81 171.8

4.8 21.9

1.0 Mean

SD.

WORKIIIとして求めた。総仕事量(total WORK)は,WORKLWORKII及びWORK IIIの和から求めた。16mm高速度カメラ配置図

を図Iに示す。

てれば、

NetEfficency=

外的仕事量×0.002343 ×100(%)

(作業時酸素摂取量一安静時酸素 摂取量)×カロリー変換値

となる。本研究においては、WORKIを外的仕 事量とするNetEfficiencyをELWORKIIを 外的仕事量とするNetEfficiencyをEII,さら に総仕事量を外的仕事量とするNetEfficiency

をEtotとして求めた。

5パフォーマンス

5分間75投のフリースローにおける成功数 をパフォーマンスとした。

6トレーニング

トレーニングは,4秒に1投の頻度で5分間

計75投のフリースローをメトロノーム音に合

わせて,週5回,8週間行なった。トレーニン

グ群は,トレーニング初日,1週間後,2,3,

6,8週間後に効率の測定を行ない,それぞれ を,Testl,2,3,4,5,6とした。また

コントロール群は,トレーニング開始時と終了

時に効率の測定を行ない,それぞれをTestL Test6とした。

7トレーニング期間と場所

トレーニングは,1981年9月19日から11月 14日の期間に金沢大学大体育館で行なわれた。

一二 □、

-- ̄

一一

17.0m

~~~

暖片

~へ~-〆

、/

-2

FigurelCameraposition

3エネルギー消費量の測定

被検者は,4秒に1投の頻度で5分間,計75 投のフリースロー動作をメトロノーム音に合わ

せて行なった。被検者はそれぞれガスマスクを 装着し,フリースロー作業開始後,3-4分,

4-5分の呼気ガスを採気し,酸素摂取量を求

めた。

4効率の算出

本研究では、機械的効率の算出にあたり、

GaesserとBrooks2)の式を用いた。酸素摂取量

M当りをカロリー変換する際に、中西8)によ

る熱量表を用い、これから機械的効率の式をた

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