学生の視点から
タイトル(英) A Relations between Various Factors of Power Gaps in Multicultural Society in Japan : From the Perspective of Japanese University
Students
著者 横溝, 環
雑誌名 茨城大学人文社会科学部紀要. 人文コミュニケーシ
ョン学論集
号 2
ページ 191‑206
発行年 2018‑03
URL http://hdl.handle.net/10109/13526
『人文コミュニケーション学論集』2, pp. 191-206. © 2018茨城大学人文社会科学部(人文社会科学部紀要)
−日本人大学生の視点から−
横溝 環
要旨
本稿では、多文化共生社会における文化を国籍や民族に限定せず、ジェンダー、障がい等、
格差の要因・結果となり得る様々な要素と定める。その上で、要素間の関係を捉えていくこ とにより社会構造を可視化し、マジョリティの視点および特権を考察することを研究目的と する。
調査は、質問紙調査(多次元尺度法、クラスター分析)および半構造化インタビューを日 本人大学生を対象に実施した。調査結果から、(
1
)日本社会ではメリトクラシーおよびハイ パー・メリトクラシーが機能していると日本人学生が捉えていること、(2
)〈性的指向〉〈宗 教〉に対する日本人学生の無関心さ、(3
)対話と内省による「日本人性」「健常者性」およ びマジョリティのもつ特権への気づき、(4
)〈経験値〉が各要素の解釈に影響を及ぼす可能性、(
5
)マジョリティ/マイノリティは固定されたものでないことを示す兆しが見えてきた。今 後の課題として本研究を多文化教育につなげていくことが挙げられる。1
.はじめに総務省(
2006: 5
)は、多文化共生を「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的な 違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていく こと」と定義している。しかし、多文化とは国籍・民族の違いだけではなく、ジェンダー、障がいの有無、性的指向なども含む概念であるとの認識が国際的には一般的であり、日本に おいても同様の視点が広がりつつある(平沢
, 2014
)。さらに、馬渕・出羽・金(2016
)は、国や民族のみを単位として「文化」を捉える視点から脱却し、社会構造的な「力関係」への センシティビティを覚醒する必要があると述べている。そこで、本稿では、多文化共生社会 における文化を国籍や民族に限定せず、ジェンダー、障がい等、格差の要因または結果とな り得る様々な要素と定める。その上で、それら要素間の関係を捉えていくことにより社会構 造を可視化し、マジョリティの視点および特権を考察することを研究目的とする。
2
.先行研究
1990
年代、米国では人種の社会的構築性を問う新しい視座が生まれたことから「白人性(
whiteness
)」の概念が注目されるようになってきた(松尾, 2013a
)1。「白人性」とは、(1
) 無徴化された(unmarked
)不可視な(invisible
)文化を形成し、(2
)非白人ではないこと によって定義され、(3
)構造的な特権をもち、(4
)植民地主義に由来し、歴史的に形成さ れたものであると、松尾(2005
)は説明している。そして、日本社会におけるマジョリティ としての「日本人」を問い、「日本人であること」によってもたらされる構造的特権を明ら かにするための「日本人性」研究が必要であると提言している(松尾, 2005
)。同様に、戴(
2005
)も日本における排除の行為や思考がなくなるには、「日本人」の無徴性を問題化し、「日本人であること」がいかに社会的、文化的優位性を内包しているかを問う必要があると 述べている。松尾(
2013b
)は「日本人性」の特徴として、日本人が(1
)日本人にとって 通常意識されることのない不可視な文化実践、(2
)顕在化されない日本人の(日本人にとっ てはそれが当然である)視点、(3
)構造的な特権、をもっていることを挙げている。さらに、同氏(
2013b
)は、外国人に対する日本人の自文化中心的なパースペクティブが、以下の2
つのまなざしを形成していると述べている。
(
1
)文化を一枚岩として捉え差異を本質化し、全てを文化の問題に還元してしまうまなざ し(
2
)社会はメリトクラシー(能力主義)が機能し、機会の平等が開かれていると考えるた め、文化のもたらす課題も個人的な差異に還元してしまうまなざししかも、(
1
)(2
)のどちらを選択するかはマジョリティである日本人の都合によりなされ、集団内の多様性を覆い隠したり支援の機会を奪ったりしてしまうことにつながっていると指 摘している(松尾
, 2013b
)。このような問題に対峙し、多文化共生を促すために必要な方向性の一つとして、松尾
(
2013a
)は「脱中心化」を示している2。これは中心―周縁構造から中心が外されるが他の新たな中心によって置き換えられない構造、つまり、
1
つの中心をもたない比較的小さな多 数の権力場から成り立つ社会を想定しているという。さらに、同氏(2013a
)はこの中心―周縁という権力関係には、ジェンダー、階級、セクシャリティ、その他の社会的属性の軸に おいても作用する「複数(関係)軸性(
multi-axiality
)」をもつという特徴があると述べて いる。また、加賀美(2012
)は、自分を取り巻く状況、文脈、社会、文化、時間、空間が 変化することで、マジョリティ側にいた自分がマイノリティ側になる可能性もあると指摘し ている。これらの研究の視点を活かしていくには、格差の要因または結果となり得る多様な 要素間の関係を俯瞰的かつ体系的に示し考察する必要があると筆者は考えた。そこで、本稿 では、日本の多文化社会において格差の要因または結果となり得る複数の要素がどのように 関わり合っているのか、その構造を可視化し、マジョリティの視点および構造的な特権について考察していくことを研究目的とする3。
3
.研究方法3.1
予備調査本調査で用いる調査項目(格差の要因または結果となり得る要素)を選定するために、予 備調査を実施した。調査協力者、調査内容、調査結果は以下の通りである。
1
)調査協力者:2015
年度前期に筆者の授業を受講した地方国立大学の大学生40
名(男性12
名、女性28
名、年齢19
〜21
歳)。2
)調査内容:日本社会において格差の要因または結果となり得る要素4について自由に記述 してもらった。その後、それらの回答をKJ
法を用いてカテゴライズし、量的調査で使用 する項目とした。3
)結果以下の
23
の項目を量的調査に用いることとした(()内は回答数を表す)5。〈年齢(
23
)〉〈性別(18
)〉〈貧富〔金、経済力、財力を含む〕(16
)〉〈学歴(15
)〉〈職業〔雇用、会社を含む〕(
12
)〉〈経験値〔関わった年数を含む〕(11
)〉〈社会的地位〔上下関係、役職を含む〕(
11
)〉〈地域(地方と都市、都会と田舎を含む)(10
)〉〈人種(9
)〉〈国籍(7
)〉〈技能〔技術、上手下手を含む〕(
7
)〉〈外見的魅力〔見た目、容姿、服装を含む〕(7
)〉〈日 本語能力〔言語を含む〕(7
)〉〈身体能力〔運動神経を含む〕(6
)〉〈学力〔成績を含む〕(6
)〉〈性格(
4
)〉〈情報量(4
)〉〈宗教(3
)〉〈コネクション(2
)〉〈資格(2
)〉〈健康(2
)〉〈障が い(2
)〉〈性的指向(1
)〉3.2
本調査1
)質問紙調査格差の要因または結果となり得る要素間の関係性を可視化するために質問紙調査を実施し た。
①調査協力者6:
2016
年度前期に筆者の授業を受講した地方国立大学の大学生51
名のうち、外国人留学生および聴講生
3
名を除く48
名(男性23
名、女性25
名、年齢19
〜21
歳)。②調査内容:類似度距離行列のマトリクスを作成し、予備調査で得られた各要素間の距離が どのくらいであると感じるか記入してもらった(「非常に関連している
1
」から「全く関連 していない6
」の6
件法)。全調査協力者の回答の平均値をデータとし、多次元尺度法を用 いて各要素の位置を示した。さらに、クラスター分析(ウォード法)で各要素をカテゴラ イズし、Ⅰ〜Ⅵのグループに分けた7。2
)インタビュー調査質問紙調査で得られた結果を日本人大学生の視点を取り入れて解釈することを目的とし、
半構造化インタビューを実施した。
①調査協力者:質問紙調査に参加した学生のうち、インタビュー調査に任意で協力してくれ た大学生
4
名(女性4
名、19
歳)8。②調査内容:質問紙調査で得られた結果を調査協力者がどのように解釈するのかを知るため に、クラスター分析によりカテゴライズされた各グループの特徴、各グループ内の関係、
各グループ間の関係について尋ねた(各
1
時間〜1
時間30
分)。4
.結果および考察図
1
は、多次元尺度法により各要素の位置関係を2
次元に布置、クラスター分析(ウォー ド法)により類似性からなる6
つのグループを形成し、それらを可視化したものである(多 次元尺度法のRSQ
=.651
)。本稿では便宜上、以下のように各グループに番号を付けた。グループⅠ:〈日本語能力〉〈学力〉〈学歴〉〈貧富〉〈職業〉〈社会的地位〉〈資格〉〈技能〉
グループⅡ:〈地域〉〈情報量〉〈コネクション〉〈性格〉
グループⅢ:〈経験値〉〈年齢〉
図1.格差の要因または結果となり得る要素間の構造
グループⅣ:〈障がい〉〈健康〉〈身体能力〉
グループⅤ:〈性的指向〉〈外見的魅力〉〈性別〉
グループⅥ:〈宗教〉〈人種〉〈国籍〉
以下、インタビュー調査の結果をもとに、格差の要因または結果となり得る各要素および 要素間の関係を解釈していく。なお、ローデータは斜字の太字で示す。また、どの調査協力 者が語ったのかを明らかにするために、文末の()内に
A
〜D
を記した。4.1
グループⅠグループⅠは構造の中心部分を占めている。文化資本、経済資本に関する要素で構成され ているグループであると言えよう。各調査協力者はこのグループに対し「経済力によって決 まるもの(
A
)」「社会的地位を決定づけるもの(B
)」「後天的…自分の努力・行動で変化す るもの、相対的、終わりがないもの、周りと比べちゃうもの(C
)」「お金(D
)」と命名し ている。このグループの特徴は、〈貧富〉が〈学力〉〈学歴〉〈資格〉〈技能〉に影響を及ぼし、その結果が〈職業〉〈社会的地位〉につながり、それが〈貧富〉に関わってくるという流れ にあらわれている(調査協力者
A
、B
、D
が指摘)。経済力のある人は塾とか行けるから、全員そういうわけではないけれど、学力とかが変 わって、学歴も変わって、そういうお金があったりすると資格をとるための講座も受け られるので、技能も得られて、結果的に就職する時とかにも学力や技能や資格が役に立っ て、社会的地位も決定される。(
A
)「貧富以外の項目は社会的地位に向かっているけど、社会的地位と貧富は相互的 (B)」「職 業から貧富は直接あり得ると思うんですけど、貧富からはぐるっと回って職業(
A
)」とい う意見からは、〈貧富〉または〈社会的地位〉をスタート/ゴールとした格差が連鎖し、ルー プとなっている様子がみえてくる。また、「自分の頑張りで変わっていくものだったり、自 分の行動で変わっていくものかな。(中略)ものさしがある感じ、客観的(C
)」「個人の努力、努力で学力と学歴…高いものにできるし、資格とれるし、そこからいい職業について社会的 地位を上げられる(D)」という語りからは、グループⅠが自らの努力によりコントロール できるものであると調査協力者が捉えていることがうかがえる。その一方で、「個人の努力 はお金に左右されるべきものではないと思うんですけど、やっぱりお金がものをいいますね
(
D
)」という発言からは、〈貧富〉が努力に与える影響は否めないという考えもみえてくる。〈日本語能力〉については、「日本にいる外国の方で日本語能力が高いか低いかとなった時 に高い方のほうが職業とかもどちらかといったら得やすい(
A
)」「日本語ができないと資格 もとれないし勉強も不自由だけれども、でも他のところに比べたらつながりは薄いかな…そ こまで重要視することでもないかなと思います(B
)」「日本語能力がなくても良い職業に就く人もいるし (
C
)」「日本語能力はあんまり職業とか地位に響いていないのかなって思いま した。どちらかっていうと貧富のほうが…(D)」というように、調査協力者A
以外は、さほど〈社会的地位〉〈職業〉に影響しないのではないかと回答していた。
4.2
グループⅡグループⅡはグループⅠに隣接している比較的中心に近いグループである。このグループ に対し、調査協力者はそれぞれ「人間関係(
A
)」「つながり(B
)」「暮らしていくのに大切 なもの(C
)」「地域と人(D
)」と名付けている。これらのことから、社会関係資本に関わ るグループであると解釈することができるだろう。「性格とコネクションのつながりがまず あって、ここのつながりが強いから情報量もつながってくるのかなって。(中略)情報をもっ ていることによって自分でコネクションを広げていくってこともできるだろうし(B
)」「都 会と地方では、得られる情報量が違う(D)」といった発言に代表されるように、地域差が 情報量に、性格がコネクションに影響を及ぼし、そして情報量とコネクションは相互関連し 合っていると調査協力者は捉えている。グループⅠとⅡとの関わりについては、「日本語能力が高い人のほうが情報量がある(
A
)」「社会的地位の高い人のほうがコネクションがある (B)」「職業、社会的地位を得るには、
性格、コネクション、情報が必要(中略)例えば貧しくてどうやって働き口を見つけるのかっ て情報があるのとないのとでは違ったりするから(
C
)」といった相互関係がみられると全調査協力者が述べている。
4.3
グループⅢグループⅢもⅡと同様、グループⅠに隣接しているグループである。各調査協力者はⅢ に対して「活動していけば自然と上がるもの(
A
)」「仕事(B
)」「自然と誰でも得られるも の(C)」「年を重ねるにつれて得られるもの(D)」と名付けている。「年齢が高くなってい くほど、その仕事に勤める年数が増えていって経験値が増えていくイメージ(C
)」「生きて いれば経験を無条件に積むことができるかな(D)」という語りに象徴されるように、〈年齢〉と〈経験値〉には正の相関関係があると、全調査協力者が捉えていた。
グループⅠとの関わりについては、「年齢と社会的地位は関係あるかな…年功序列制度み たいのがあるので。経験値と職業とか資格とか、経験が上がれば技能も上がるので、職を得 たりすることができる(
A
)」といった意見が多くを占めた。後述するグループⅣとの繋が りについては、〈年齢〉とともに〈健康〉〈身体能力〉が衰えていくのは逆らえないことであ ると全調査協力者が述べている。さらに、グループⅤとの関連については以下のような語り がみられた。一般的に外見的魅力は若いほうが良いというイメージが広がっている。(中略)年齢と
性別、小学校の低学年のころは男子も女子も着替える部屋がおんなじだったりするんで すけど、年齢があがると別になったりする。しかし、ある程度の年齢になると気にしな くなるんですかね?(
A
)この発言からは、〈年齢〉と〈性別〉への意識の関係は(前者を横軸、後者を縦軸にとった 場合)逆
U
字型の曲線によって表すことができると考えらえる。次節において説明するグルー プⅣの〈健康〉〈身体能力〉と〈年齢〉の関係も同様に逆U
字型で表すことができると言え るだろう。4.4
グループⅣグループⅣはグループⅢと隣接しているが、全体の中では周辺に位置するグループの一つ となっている。このグループに対し、各調査協力者は「自分の意志ではどうにもならないも の(
A
)」「行動の基盤(B
)」「限界のあるもの(C
)」、「健康(D
)」と名付けている。〈健康〉であることが行動の基盤にあり、それが〈身体能力〉にも関係しているが、〈障がい〉と〈健 康〉、〈障がい〉と〈身体能力〉の関わりについては明確に言い切ることが難しいとの意見が 多くを占めた。その理由として
3
名の調査協力者がパラリンピックを例に挙げていた(調査 協力者A
、B
、D
)。障がいがあっても、パラリンピックとかみたいに身体能力が高い人はいるのに、障がい が偏見につながって健康じゃないみたいな見方になって、そこからあまり身体能力が高 いとは見なされないのかなって思いました。(
D
)グループⅠとの関わりについて、調査協力者
D
は「健康じゃなかったら、Ⅰは何も得られな い気がします。(中略)健康、本当は障がいとか響いちゃいけないんですけど、そういった ものを含めて社会的地位に響いてくるかなって思います。ここ (Ⅳ)は全体を一番支えてい る部分(D)」と語っている。調査協力者B
は「本来もっているものとして、動けるっていう…もともと与えられているものが健康な人のほうが有利になっちゃうから、優劣関係が生ま れるんですかね(B)」と述べた上で、以下のように語り直している。
障がい者は学歴が低いって思っていたんですけど、この前、インタビューに出ているのを 見て、ああ障がいを持っている人でも東大の、そんな高学歴になれるんだって衝撃を受け たんです。(中略)前だったら、能力や学歴があったとしても、障がい者が受けれないよ うな環境が社会にあったのかもしれないし、環境によって社会的地位が妨げられていたの かもしれないなって、でも今は平等が謳われているから障がい者に対しても、学力とかも 平等って見てきている部分もあるかもしれないし。…大学もパソコンの一番前が車いす用
の席になっている。(
B
)さらに、調査協力者
B
はグループⅡとの関係について以下のように語っている。例えば、手が自由に使えるんだったらネットで活躍できるだろうし…現代のコネクション の型になるのかな。むしろ、ネット上では平等になれるんじゃないかなって思っていて…
ネット上だから、自分がどういう姿をしているのか相手にはわからないし、言葉とかも使 わなくていいし、動かなくていいし、障がいを持っている人にとって不利になっていたも のがどんどん取り除かれるから、どんどん健康な人とフェアになっていくんじゃないかと 思います。(
B
)その一方で、グループⅤの〈外見的魅力〉と〈障がい〉との関わりについては以下のよう な意見もみられた。
外見的魅力と障がいって…障がいのある人を
CM
で使わない。出ているのを見たことがあ まりないって…怖いですね。(中略)パラリンピックの時に車いすに乗った人が急にCM
に出てきたり。(A
)あまり言いたくないですけど、障がいのある人よりも健康な人とつきあいたいなって思う し、健康な人のほうが魅力があるなっていう偏見…あると思います。(中略)障がい者と かはもってのほかというか、考えの外にあって意識していないからこんなに遠いのかなっ て。健康な人の外見的魅力とかを見るっていうのが前提となってしまって、異性を見る時 の対象から障がい者は外れてしまっていて…。(
B
)調査協力者
A
の発言は、自分たちが見ている日常、当たり前だと思っている日常が、健常者 であることを前提として成り立っていることへの気づきを示したものであると言えるだろう。調査協力者
B
は、以前に比べると障がい者が様々なものにアクセスしやすい社会になりつつ あると述べながらも、親密な関係を想定するとなると拭い切れない偏見があることを認めて いる。これらの語りからは、「健常者性」という側面が垣間見られる。石川は、健常者が自 らの特権に気づいていないことについて「多数者への配慮は当然のこととされ、配慮とはい われない。対照的に、少数者への配慮は特別なこととして可視化される」(石川, 2004: 242
) と指摘している。NHK
は障がい者の姿を意図して感動的に描くメディアの手法に疑問を 投げかけ、障がい者を特別視せずに日常を伝えることの大切さを番組で取り上げている9。2016
年4
月施行の「障害者差別解消法」により「合理的配慮」の提供が行政・事業者に義務 化された。今後は、障がい者個人のニーズに応じて社会的障壁が除去されることにより、〈学力〉〈学歴〉〈技能〉〈資格〉の獲得が以前よりも容易になることが期待できる。調査協力者
B
が挙げていたICT
の活用もその一つとなるであろう。しかし、障がいを不可視化すること で、健常者が自らの特権に気づきにくくなってしまうことも懸念される。また、「合理的配慮」の提供を傘に、自らがもつ偏見を認めない者が出てくる恐れもある。今後は、障がい者を取 り巻く環境および行動のみならず、感情についても検討していく必要があるだろう。
4.5
グループⅤグループⅤは、全体の中では周辺に位置するグループである。このグループに対して、各 調査協力者は「『性』という字でのつながり(
A
)」「男女の捉え方(B
)」「人と接する時に最 初に感じること (C)」「人を構成しているもの (D)」と命名している。〈性別〉と〈外見的 魅力〉の関わりについて、調査協力者A
は「女性らしさ、男性らしさというステレオタイプ が外見的魅力とつながっている。(中略)魅力は多数派が作り上げているイメージ。自分で は変えられないもの」、調査協力者B
は「男女によって外見的魅力は違うし、魅力へのひか れ方も男女には差がある」、調査協力者C
は「主観的な意見が多いのかなぁ」と語っている。これらから〈外見的魅力〉は客観的な基準があるわけではなく、性差の影響を受けやすいも のであると調査協力者が捉えていることがわかる。
〈性的指向〉に関しては「性的指向とかは、知識がない状態なので、想像なんですけれど
(
A
)」「性的指向をどう考えたらいいのかわからなくて (B)」「性的指向ってどういうことを?(
C
)」「性的指向って何でしたっけ?(D
)」というように、全員がよくわからないという意 思を示した。このことからは、日本人大学生の〈性的指向〉に対する無関心さがうかがえる。グループⅠへの影響については「なくそうとしているけど若干ある (
A
)」「左右されるの は嫌な社会だなと思ってますけど、あります (B)」といった意見が挙げられた。これらか らは、意に反してグループⅠがグループⅤからの影響を受けていると調査協力者が感じてい ることがわかる。グループⅡとの関係については「性格が外見にでるっていうのもあると 思うし、外見的魅力からこんな性格だろうなって判断している部分もある(A
)」「綺麗な人 のほうが色んなところにお呼ばれされてコネクションに良い影響があると思いました(D)」といった意見が挙げられた。グループⅣとのつながりに関しては「持久走とか走る距離と かも違うし、競技とかでも男子と女子で分けたりしているので、(身体能力の差が)あるっ ていう風に見られているのかな。男性のほうが(身体能力が)あるイメージがあるな(
A
)」というように、〈身体能力〉には性差があるという意見が多くを占めた。グループⅢの〈年齢〉
との関わりも含め(
4.3
参照)、グループⅠに直接的/間接的に影響しているグループである と考えられる。4.6
グループⅥグループⅥは、グループⅤ同様、周辺に位置するグループである。各調査協力者は、この
グループに対して「世界地図上に分布されたもの、生まれた場所によって決定されるもの
(
A
)」、「社会的地位の元、大きな枠組みで捉えた時の地位(B)」「世界中の人をカテゴライ ズするものさし (C
)」と命名している10。「ここが先に決まって、あとから個人の能力を見 て地位が上がっていくか下がっていくかっていう風になる。白人で、ヨーロッパ出身で、キ リスト教って社会的には上のイメージ(B
)」という意見からは、根拠のない優劣イメージがあることがうかがえる。また、〈宗教〉に関しては、以下のような発言が挙げられた。
キリスト教は世界的に布教、信仰している人数が多いし、新しいローマ法王が誕生した時、
日本でもニュースをやっていたりとか、色んな世界でもニュースをやっていたから、やっ ぱキリスト教は私たちにとって大きなものなんだと思って、で、イスラム系のニュースを やる時は、良くないニュースのイメージがあって、なんか、あまり崇拝してない。日本で 私たちがキリスト教でもイスラム教でもなくて、違う宗教側から見て、そのキリスト教と イスラム教を比べたらそうなのかなって。でも、そういう風に見れるのはたぶん日本人が あまり強く宗教を意識していないからなのかな。ある意味中性的な。中立の立場にいるか ら。宗教に鈍感だと思います。お寺とかはあるけど。全員が毎日仏さまを拝んでいるわけ ではないし。(
B
)日本にいるから…宗教で区別はしないかなって、宗教で分けて何かやらなければならない こともないし。(
C
)日本の中で、お祈りしている人とかいたら変な目でみるじゃないですか。…
1
日6
回するみ たいな。(中略)人種と国籍だけだったら、もっと簡単だと思うんですよ。宗教が絡むと ちょっと面倒くさいのかなって。敵対とかしているじゃないですか。そうしたら人種もで すかねぇ。(D
)これらの発言からは〈宗教〉そのものに対する関心の低さ、特定の〈宗教〉に対する否定的 なイメージ、そして、そのイメージに影響を与えるメディアの力が読み取れる。
グループⅠとの関わりについては、以下のような語りがみられた。
日本国籍だったら日本語能力は高い人が多い。あとⅥの全体と職業とか学歴とか社会的地 位。日本国籍の人しか採りませんみたいな。あと日本の学校は日本人ばっかで他の国籍だ といづらい。あと日本語がわからなくて差が出ちゃうかも。見えない壁がある。(
A
) 資格とかも、世界共通の資格だったら変わってくるかもしれないけど、日本の資格を外国の人がとるのは大変なこと。テキスト…日本の資格のテキストで例えば、(中略)秘書検
定の英語版とかないじゃないですか。まず日本語を勉強して、日本語がわかった上で、秘 書検定のワークを買って勉強して、そう思うと先が長いなって…(中略)さっき、これ(グ ループⅠ)何とかなるっていったけれど、日本人が日本人と日本で生活している分には努 力でなんとかなる…ⅠとⅡ…なるって思うんですけど、日本で生活する外国人のことを思 うと何とかなるでしょって問題じゃないかなって。(
C
)これらの語りからは、日本社会における能力主義は日本語ができることを前提としたもので あり、日本語のできない外国人には努力だけでは容易に乗り越えられない壁があること、つ まり「日本語ができる日本人の特権/日本人性」への気づきがうかがえる。
グループⅡとの関連については、以下のような意見が挙げられた。
あ~違う考えかもしれないんですけど、その国籍とか自分の信じる宗教によって、自分の 考えとか日本の遠回しな言い方とか、人と関わっていくのには影響してくるのかな。性格 も国籍によっては必ずしも日本人だからこうっていうのはないと思うんですけど、やっぱ りなんとなく日本人っぽい考え方って言われたらなるほどって思うし…宗教も、私、小学 校からキリスト教の学校に行っていて、キリスト教徒っていうわけではないんですけど、
キリスト教に触れたから考えるようになった考え方とか人との接し方とかあるなと思って いて、良かったなって思うんですけど。そういう宗教とかも自分の性格とかに関わってく ると思う。(
C
)調査協力者
C
のこのような解釈は、〈経験値〉によるものと言えるだろう。グループⅥと〈経 験値〉との関わりついては、以下のような語りもみられた。年齢が高い人ほど、人種を気にすると思います。それは戦争があったからっていうのもあ ると思うし、その戦争が経験値ってつながるし。今はグローバル社会が形成されていっ て、留学生が来ることも普通になって、若い子にとっては外国人が周りにいることが普通 になってきているから、国籍とか人種を気にする人が自然と減っていくと思います。(
B
) さらに、幼少期アメリカに住んでいたことがある調査協力者C
は以下のように語っている。「あなたは日本国籍」って言われるのと、「あなたは黄色人種」って言われるんだったら、
「えっ、黄色人種⤴?」みたいな。同じカテゴライズでも、やっぱ国籍のイメージのほう がより感情が入っていない。人種で区別されると差別されている…偏見とか。(中略)黄 色人種には後ろに色々…裏を感じる。自分が言う時はそんなに考えないんですけど、言わ れた時に「黄色い」マイナスイメージを感じるから。アメリカにいた時に、自分がマイノ
リティ側、黄色人種がマイノリティだったから。(
C
)これらの発言から、グループⅥの捉え方、ひいては各要素の解釈にはマイノリティ(弱者)
経験の有無が関わってくることが浮かび上がってくる。それに加え、調査協力者
C
の発言は、マジョリティ/マイノリティであることは固定されたものではなく流動的であるという示唆 を含んでいると言えるだろう。
グループⅣとの繋がりについては、以下のような語りがみられた。
生まれた国で出産の時の状況が、へその緒をガラスで切ったり、そういうことテレビで見 たことあって、健康とかに…貧しい国で子どもを産む体制が整ってないと障がいとか、お 母さんの栄養とかあまりとれなくて障がいとかに結びついちゃうかなって。(中略)ラマ ダン…あれが健康に悪いとはいいがたいですけど、こっちからしたら健康に悪いじゃない ですか、水も飲まなかったりで。(中略)ここ(腕を指して)アルコールでやったりする じゃないですか、あれもダメなところはダメだから、どうするんだろうって? 除菌とかも できないじゃないですか。どうしてグループⅣとグループⅥって遠いんですかね。(
D
)さらに、グループⅤとの繋がりについては「その国の人によって、外見的魅力の捉え方が違 う(B)」という意見が挙げられた。
4.7
総合考察調査協力者により語られた要素間の関わりを以下に示す(図
2
参照)。この図から、グルー プⅠ向かって直接的または間接的に力が流れている様子、つまりグループⅠが格差の “結果”となっていることが見て取れるだろう。それを踏まえた上で、本研究の調査結果を以下の
4
点に集約し説明していく。第一に、日本社会ではメリトクラシーおよびハイパー・メリトクラシーが機能していると 日本人学生が捉えているという点である。これまでの調査結果から、中心に位置しているグ ループⅠおよびⅡは、自らの努力でコントロールできる可変要素で構成されており、グルー プⅠの内部には〈社会的地位〉〈貧富〉がスタート/ゴールとなる格差の連鎖ループがみら れた。つまり、日本社会では〈社会的地位〉または〈富〉の獲得を目指すことがデフォルト となっており、その獲得には経済資本、文化資本、社会関係資本が深く関わっていると日本 人大学生が捉えていることがわかった。本田(
2005
)は、学歴をはじめとする個人の客観 的能力・業績により社会的地位が決まるメリトクラシーから、コミュニケーション能力、独 創性といった性格や人格と切り離すことのできない曖昧な能力により評価されるハイパー・メリトクラシーの時代に日本社会は移行していると述べている。本稿の結果は、まさに移行 期の社会構造を表していると言えよう。グループⅣ・Ⅴ・Ⅵといった不可変性の強い属性が
周辺に布置されていることからも、日本社会ではメリトクラシーおよびハイパー・メリトク ラシーが機能していると日本人学生が捉えていることが理解できるだろう。
第二に、〈性的指向〉〈宗教〉に対する無関心さである。〈性的指向〉〈宗教〉の共通点とし て、図の
X
軸の負の方向に位置していることに加え、不可変的属性でありながら一定の基準 によって容易に測りきれない要素であることが挙げられる。〈性的指向〉は、全ての調査協 力者が「よくわからない」ものとして語っていた。予備調査において〈性的指向〉を挙げた 者が一人しかいなかったということからも〈性的指向〉に対する日本人学生の関心の低さが うかがえる。文部科学省(2016
)によれば、性同一性障害の児童生徒の6
割は、基本的に他 の児童生徒にそのことを知らせずに学校生活を過ごしているという。そこには、自分の状況 を顕在化させたくない、特別視されたくないという心理が働いていると考えられる。それは性的少数者に限ったことではなく、病気、貧困状態にある子どもに関しても同様の 傾向がみられる(盛満
, 2011;
田中, 2013
)。後者に関していえば、貧困層の基準が不明確で あること、「特別扱いしない」学校文化と差異を見えなくする(不利を隠そうとする)ため の「特別扱い」が、貧困の問題をより見えなくしているという(盛満, 2011
)。特別視と配慮・支援の関係、そして、これらの問題に対してどのように働きかけていけばよいかについては 今後の課題としていきたい。
〈宗教〉は、歴史、思想・イデオロギーと関わりの深い抽象的要素であると言えるだろう11。 図2.格差の要因または結果になり得る要素間の関わり
そして、その対象の曖昧さと解釈する主体の無知・無関心によりステレオタイプ化されたり 偏見をもたれたりする傾向が本稿ではみられた。
World Values Survey
(2015
)によれば、宗 教の重要度に対する日本人の回答は「非常に重要である」が5.2
%(59
位)、「全く重要では ない」が34.4
%(6
位)、「わからない」が13.5
%(1
位)であるという(順位は全て60
か国中)12。この結果からは、日本人の宗教に対する意識の低さが理解できるとともに、宗教に関心 を示さない人々が日本ではマジョリティであることがうかがえる。さらに、宗教に優劣をつ けるような記述が中学校・高校の社会科全般の教科書には多くみられる(藤原
, 2011
)とい う報告も挙げられている。一方で、文部科学省(2011
)は、外国人児童生徒を学校に受け 入れる際、宗教的背景(例えば、イスラム教圏の児童生徒の給食や体育、ラマダン等)に配 慮する必要があるとしている。第三に、「日本人性」「健常者性」およびマジョリティのもつ特権への気づきが挙げられ る。インタビューを通し「日本人性」「健常者性」およびマジョリティのもつ特権への気づ きを示した調査協力者がいた。これは、要素間の構図(図
1
)を前に内省と対話を繰り返す ことにより得られた結果であると捉えることができるだろう。調査終了直後、インタビュー に対する印象を尋ねたところ「自分でそういうこと思っているっていうのが、わからなかっ たんですけど、実はこういう風に考えていたんだっていうのが、どんどん出てくる感じでし た(A
)」「少しずつやっていって、はじめはグループとグループとのつながりが見えなかっ たんですけど、でも、全体的につながっている…つながりが多いなって (C)」という意見が挙げられたことからも内省と対話の重要性が示唆される。
第四に、各要素の解釈には解釈する者の〈経験値〉が関わってくること、そして、マジョ リティ/マイノリティは固定されたものでないことを示す兆しがみられた点が挙げられる。
5
.おわりに―本稿の限界と課題―本稿では、日本社会において格差の要因・結果となり得る要素間の構造を可視化し、その 特徴について検討してきた。調査の結果、(
1
)日本社会ではメリトクラシーおよびハイパー・メリトクラシーが機能しており、グループⅠ以外の要素は直接的または間接的にグループⅠ の要因になっていると日本人学生が捉えていること、(
2
)〈性的指向〉〈宗教〉に対する日本 人学生の無関心さ、(3
)対話と内省による「日本人性」「健常者性」およびマジョリティの もつ特権への気づき、(4
)〈経験値〉が各要素の解釈に影響を及ぼす可能性、(5
)マジョリ ティ/マイノリティは固定されたものでないことを示す兆し、がみえてきた。本稿の限界として、第一に、調査協力者が日本人大学生に限られていること、インタビュー 調査の協力者が全員女性であったこと、調査協力者の各属性を詳細に調べていなかったため 属性の違いによる影響を検討することができなかったことが挙げられる。第二に、多様性を
不可視化してしまった点である。
23
の要素にカテゴライズしたことにより多様性を見えな くしてしまっただけでなく、各要素に対する個人の解釈の多様性についても触れることがで きなかった。ある要素に対する特権または優劣の感じ方は個人の解釈によるところが大きい。今後、可能な限りこれらを補完できるような調査を実施していきたい。
上記に加え、以下の三点を今後の課題として挙げる。第一に、本稿の限界を活かした調査 を実施することにより本研究テーマを再検討することである。第二に、本研究を多文化教育 につなげていくことである。要素間の構図(図
1
)をもとに内省と対話を中心としたインタ ビューを行うことでマジョリティのもつ特権への気づきを示す調査協力者があらわれた。今 後、PDCA
サイクルをもとに内省と対話を活かした実践教育を積むことで、学生が自らの特 権への気づきを高めるだけでなく、社会に対する働きかけができるような授業をデザインし ていきたい。第二に、“特別視と配慮・支援” について検討を重ね、これからの多文化共生の指針を示 していきたい。
注
1 白人性についてはFrankenberg(1993)、藤川(2005)に詳しい。
2 松尾(2013a)は、「脱中心化」のほかにも「多様性の多様性」「ハイブリディティ」を挙げている。
3 本研究では「日本人」を「自らを日本人であると認識している人」と定義することとする。また「マ ジョリティ/マイノリティ」には、「多数派/少数派」だけではなく「強者/弱者」の意味も含む こととする。
4 「多数派/少数派」は多くの項目に関わることなので、それ以外の要素を挙げてもらった。
5 これら以外にも「知識(10)」「能力(5)」「教育(5)」「権力(4)」「コミュニケーション能力」が挙げら れたが、他と重なる要素であっため、どの項目の数にも含めていない。
6 本来は多様な属性の人々を対象に調査を実施するべきであるが、本調査はパイロットスタディー の位置づけから一事例として日本人大学生に対象を絞り調査を行うこととする。
7 分析には、SPSSver.22を用いた。
8 調査目的およびプライバシー厳守の旨を書面および口頭により伝え調査の協力を得た。
9 NHK(Eテレ)で放送されている「バリバラ」という番組を指す。
10 調査協力者Dは「ここは、わからない」と回答した。
11 反対に、X軸の正の方向には、格差として意識されやすく、客観的評価が比較的可能な要素が並ん
でいると考えられる。その一例として、生物的機能の要素が強いグループⅣが挙げられる。
12 「やや重要」は13.6%、「あまり重要ではない」は33.2%であった。
引用文献
Frankenberg, R.(1993)White Women, Race matters: The Social Construction of Whiteness, University of Minnesota Press,
藤川隆男(編)(2005)『白人とは何か? −ホワイトネス・スタディーズ入門』刀水書房. 藤原聖子(2011)『教科書の中の宗教―この奇妙な実態』岩波新書.
平沢安政(2014)「未来共生学の可能性と課題」『未来共生学』1, 51-79.
本田由紀(2005)『多元化する「能力」と日本社会―ハイパー・メリトクラシー化のなかで』NTT出版 石川准(2004)『見えないものと見えるもの:社交とアシストの障害学』医学書院.
加賀美常美代(2012)「グローバル社会における多様性と偏見」加賀美常美代・横田雅弘・坪井健・工 藤和宏編『多文化社会の偏見・差別―形成メカニズムと低減のための教育』明石書店, 12-36.
馬渕仁・出羽孝行・金侖貞(2016)「異文化間教育研究の捉え直し―マクロな視点から、政策提言へと 繋がる課題―アイデンティティ、偏見と差別、多文化共生教育を再考する」『2016年度異文化関係 学会 第37回大会発表抄録』152-153.
松尾知明(2005)「「ホワイトネス研究」と「日本人性」―異文化間教育研究への新しい視座―」『異文 化間教育』22, 15-26.
松尾知明(2013a)『多文化教育がわかる事典―ありのままに生きられる社会をめざして―』明石書店. 松尾知明(2013b)『多文化教育をデザインする―移民時代のモデル構築』勁草書房.
文部科学省(2011)外国人児童生徒への多様性への対応 http://www.mext.go.jp/component/a_menu/
education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/04/15/1304668_3.pdf (2017年10月30日閲覧). 文部科学省(2016)性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等
の実施について(教職員向け) http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/04/__icsFiles/afieldfi le/2016/04/01/1369211_01.pdf(2017年10月30日閲覧).
盛満弥生(2011)「学校における貧困の表れとその不可視化―生活保護世帯出身生徒の学校生活を事例 に―」『教育社会学研究』88, 273-294.
総務省(2006)多文化共生の推進に関する研究会報告書〜地域における多文化共生の推進に向けて〜
http://www.soumu.go.jp/kokusai/pdf/sonota_b5.pdf (2017 年10月30日閲覧).
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World Values Survey(2015)World Values Survey (2010-2014) http://www.worldvaluessurvey.org/
WVSDocumentationWV6.jsp(2017年10月30日閲覧)