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分散型画像データベースシステムにおける検索技術 の研究

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Academic year: 2021

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分散型画像データベースシステムにおける検索技術 の研究

著者 鈴木 華代

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 23

ページ 92‑95

発行年 2002‑03‑29

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1461

(2)

氏名 。

(本

籍 )鈴

(ネ

申奈チ

│1県)

学 位 の種類   博    (工

)

学 位 記 番号    工博 甲第   211   号 学位授与の日付    平成 12年 9月 22日 学位授与の要件    学位規則第 4条 第 1項 該当

研究科 ・ 専攻の名称    電子科学研究科   電子応用工学

学位論文題目    分散型画像データベースシステムにおける検索技術の研究

論 文 審 査 委 員

   (委

員長)

教 授   江     俊一郎    助教授   前     恭   伸 教 授 水 野 忠 則   教 授 下 平 美 文 助教授   藤 文

論 文 内 容 の 要 旨

本研究では、ネットワーク上に分散配置された画像データベースから、ユーザが目的とする画像を 的確 に取得することがで きるようにするための、画像検索技術 を開発することを目的 として実施 し た。 ここで研究 した画像検索技術 は、ユーザがネットワークを効率的に活用 して、画像データベース から目的の画像 を取得するためのもので、ネットワークの利用 とユーザインタフェースとの双方に対 応 して実施 した ものである。

1章

は序論であ り、まず、画像データベースの検索方式の現状 を記述 した。その中で、ユーザが 作成するキー とシステム管理者が付与するインデ ックスについての問題点を明 らかにした。次 に、

ネットワーク上に接続 されている画像データベースを検索する場合における課題を明らかにし、本研 究の必要性 とその効果を明確 にした。更に、本研究による検索方式の新規性 と特徴 について述べた。

第2章 では、最初に本研究に使用する画像データベースシステムの基本構成 を示 し、その中に設置 するデイレク トリの機能について述べた。続いて、効果的な画像検索方式の一つ として、スケッチ画 像 を使 った画像検索方式を提案 した。まず、従来のキーワー ドを使 った画像検索方式 と、本研究のス ケッチ画像 を使 った画像検索方式 とを比較 して相違点を明 らかにした。次に、具体的なユーザインタ フェース、及び、システムパラメータを設定 して、上記の各方式に基づいた画像検索システムを構築

した。

スケッチ画像 を使 つた画像検索システムにおいて、デイレク トリに登録するインデックス画像 と、

ユーザが作成 して、検索の場合に参照するスケッチ画像 とについて、両者間の類似度を高める要件 に

(3)

ついて検討 を行い、システムパラメータを設定 した。ユーザがこのシステムパラメータを適用 してス ケッチ画像 を作成 し、容易に画像データベースを検索できるように、スケッチ画像作成ツールを開発 した。構築 した画像データベースシステムで、スケッチ画像作成ツールを使用 した実験により、提案 したスケッチ画像 を使 った画像検索 システムの運用性 を確認 した。

第3章 では、画像データベースシステムにおいて、スケッチ画像 を使 った画像検索方式が有効であ ることを、キーヮー ドを使 った画像検索方式 との比較検討によって検証 した。

ユーザがネットヮーク上で画像データベースから目的の画像の検索を行 う場合、キーワー ドによる 検索 よりも、ユーザが作成 したスケッチ画像をキーとした検索のほうが、以下に示す、データ伝送量

と総合処理時間との

2つ

の点で有効であることを実験 と実験値の分析から確認 した。

データ伝送量 は、検索 を開始 してか ら目的の画像が得 られるまでのデータの伝送量 として定義 し た。実験はチ ョウの電子図鑑 を使用 して行なった。検索結果、得 られた複数の画像データの内、優先 順位が上位

10位

以内に目的の画像が現れる確率を成功率 と定義 した。実験 と結果の分析から、

1回

で 得 られるスケッチ画像 を使 った検索の成功率 (77%)に 、キーワー ドを使 った成功率が到達するために は、複数回の繰返 し検索が必要であることがわかった。本実験では、スケッチ画像 を使 った検索の データ伝送量がキーワー ドを使 った検索のそれの約8分 の

1程

度 になった。

総合処理時間は、ユーザが検索を開始 してから目的の画像 を得るまでの時間として定義 した。

1回

の処理時間はスケッチ画像 を使った検索の方がキーワー ドを使った検索よりも長 くなるが、両者がほ ぼ等 しい成功率 (77%)に 到達するためには、総合処理時間はスケッチ画像を使ったほうが短 くなるこ

とがわかった。

第4章 では、スケ ッチ画像 を使 った画像検索システムにおいて有効な 「イメージディレク トリ」を提 案 した。まず、分散型画像データベースシステムを構築 して、この画像データベースシステムにおい て効果的に目的の画像 を検索するための「イメージデイレク トリ」を構成 した。理論的分析 と実験的検 討から、分散型画像データベースシステムにおいては、提案する 「イメージディレク トリ」がシステム の処理時間を短縮 し、このことがユーザの処理待ち時間を劇的に短縮することを明らかにした。

第5章 では、本研究で構築 した 「イメージディレク トリ」を利用 した応用システムについて述べた。

ネットワーク上に実際に応用システムを構築 して、産業上の利用分野を明確に示す とともに、本研究 で開発 した分散型画像データベースシステムにおけるデイレク トリ技術の有効性を具体的に示 した。

スケッチ画像 を使った画像検索システムの応用例 として、チ ョゥの検索システムと生け花の検索シ ステムを構築 した。

チ ョウのイメージ検索システムでは、ユーザが思い描 くイメージをキーヮー ドに置 き換えることな く、直接スケ ッチ画像 に表現 して、そのスケ ッチ画像 をキー として検索で きるようにした。78種 の チ ョウを使 って運用性の実証実験 を行 ったところ、一回の操作による検索の成功率は 77%で あつた。

同様 にシステムの応用例 として構築 した、生け花検索システムで も運用性の実証実験 を行 った。

137

種の花器 を使 って実験 した ところ、一回の操作 による検索の成功率は 75%で あった。

イメージディレク トリの応用例 として、高品質均等画像配信システムを構築 した。デイレク トリに

‑93‑

(4)

より画像の品質を補償するため、画像のガンマ値 をパラメータとして与え、これを制御することによ リユーザ端末に高品質な画像が表示できるようにした。超高精細表示装置を対象 として取得 したパ ラ メータをイメージデイレク トリに登録 して、表示装置に適応 した高品質な画像の配信方式 を実現 し た。イメージディレク トリの発展的な応用例 として、検索及び更新処理ばか りでな く、配信処理にも 機能 させることが可能であることを示 した。

本研究で提案 し、構築 したイメージディレク トリを利用 した画像データベースシステムは、言語の 障壁 を越えた国際間マルチメデイアネットワーク上での画像の新 しい検索 0配信システムを実現する

もの と期待 される。

(5)

論 文 審 査 結 果 の 要 旨

本論文は、ネットワーク上に分散配置 された画像データベースから、ユーザが目的 とする画像 を的 確 に取得するための画像検索技術の研究成果についてまとめた ものである。研究された画像検索技術 は、ユーザがネットワークを効率的に活用 して画像データベースから目的の画像 を取得するためのも のでネットワークのデータ伝送量 と検索 の総合処理時間、ユーザインターフェイスの観点から検討 さ れている。

1章

は、画像データベースの検索方式について背景 と問題点、および本研究の目的 と意義 を述べ ている。第2章 は、本研究が対象 とする画像データベースシステムの基本構成 を示 し、デイレク トリ の機能について述べている。ユーザがスケッチ画像 を容易に作成することのできるツールを開発 し、

これを使 った画像検索方式 を提案すると共に、従来のキーワー ドを使 った画像検索方式 との比較を行 い、相違点を明確 にしている。

3章

では、画像データベースから目的の画像 を検索する場合 に、スケッチ画像 を使 った検索の成 功率がキーワー ドを使 った場合のそれより数倍大 きく、従 ってスケ ッチ画像 を使 った場合の検索の データ伝送量が約8分 の

1に

なることを示 した。さらに、検索を開始 してから両者の成功率が等 しくな るまでの総合処理時間がスケッチ画像 を使 った場合の方が短 くなることを、実験結果の分析 により明 らかに している。

第4章 では、スケッチ画像 を使 った画像検索 に有効なイメージディレク トリを提案 し、これが分散 型画像データベースシステムにおいてシステムの処理時間を短縮 し、ユーザの処理待ち時間を著 しく 短縮することを理論的分析 と実験的検討 により明 らかにしている。

第5章 では、提案 されたイメージデイレク トリを応用 したシステムをネットワーク上 に構築 し、 こ れにスケ ッチ画像 を使 ったチ ヨウの検索 システムおよび花瓶の検索システムを組み込み、分散型画像 データベースシステムにおけるイメージデイレク トリ技術 の有効性 を示 している。さらに、イメージ デイレク トリに画像の検索 と更新処理の機能だけでな く、高品質均等画像配信の機能 も持たせること を提案 し、各種ユーザー端末に適切な画像データを配信することにより表示 される画像品質を保証す ることが出来ることを示 した。

第6章 は本論文の結びである。研究成果のまとめ と、研究の展望が述べ られている。

以上の成果及び知見は分散型画像データベースにおける画像検索技術の向上に多大な寄与があるの みでな く、インターネットなどによリデイジタルデータが分散 して蓄積 され、これらの利用が活発 に 行われる現代社会において、産業界のみならず個人の利用においても大 きな貢献があるものと考えら れる。従 って、本論文は博士

(工

)を

授与するに十分な資格があるもの と認定する。

‑95‑

参照

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