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成人看護学 における技術教育 についての検討

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成人看護学 における技術教育 についての検討

一成 人看護学実習 にお ける看護 基本技術 の経 験状況 か ら一

郡司理恵子 1 ・安藤 悦子 1 ・岡田 純也 1

川波 公香 2 ・浦 田 秀子 1 ・寺崎 明美 3

要 旨 成人看護学実習 における看護基本技術 の経験状況 を把握するため,本学の成人看護学実習 を行 っ た 3 年生 6 3 名の実習経験録 を分析 した.その結果,他校 と比べ全体 的 に経験率 ・実施率 は高か ったが, 「 食 事援助 」 排壮援助」 の実施率 は低 か った. また予測 よ りも低い実施率であった技術 や実際 は実施 している が評価 されていない と思われる技術 などが明 らか となった. こうした結果 をふ まえ,学生の看護基本技術の 修得 に向けて,臨地実習の充実 とともに,学内での技術演習の充実や他領域 との連携 ,また本学 における看 護基本技術の到達 レベルを明 らかに し,教育評価 を行 う必要性が再確認 された.

保健学研究 1 9( 1 ) :2 7 ‑ 3 5 ,2 0 0 6 Ke yWor ds 成人看護学,臨地実習,看護基本技術 ,技術教育

Ⅰ は じめに

近年,医療 の進歩 に伴 い,看護師が修得 しなければな らない技術 は多様化 ・複雑化 し,高度 なもの となって き ている.そ して医療サービスの消費者である国民か らは, 安全で質の高い医療 ・看護‑ のニーズが高 まっている.

こうした時代背景の下,平成1 4 年 3 月に文部科学省か ら

「 看護学教育 の在 り方 に関す る検討会」 の報告書 1 )が出 され,看護系大学が社会の期待 に応 え,更 なる発展 を図 るために解決 しなければな らない課題 は,学士課程卒業 者の看護実践能力の向上である と指摘 された.そ して, 学士課程での看護実践能力 に欠 くことので きない学習内 容 として,看護基本技術 の学習項 目が具体的 に明示 され た.また,翌平成 1 5 年 3 月に出 された 「 看護基礎教育 に お ける技術教育 のあ り方 に関す る検討会報告書」 ( 厚生 労働省

)2)

の中で,それ らの看護基本技術 の実施 に際 し て, 3 つの水準 ( 水準 1 :教員や看護師の助言 ・指導 に よ り学生が単独で実施で きるもの,水準 2 :教員や看護 師の指導 ・監視の もとで学生が実施で きるもの,水準 3:

学生は原則 として看護師や医師の実施 を見学する もの) が設け られ,技術教育指導の指針が示 された.

これ らの報告書 を受け各看護系大学では, より効果的 な看護実践能力の育成のため,学内演習や臨地実習の充 実 など様 々な改善が積極的 に行 われている.本学 も平成 1 4 年 に短期大学か ら大学‑ と移行 し,成人看護学では第 1回生の実習 ( 平成 1 6 年度) よ り, これ らを基本 とした 実習経験録 を作成 し,成人看護学実習 における看護基本 技術 の経験状況の実態把握 を行 っている.

看護基本技術 は,大学での 4 年間を通 して修得す る も

のであ り, さまざまな領域での繰 り返 しの学習や臨地実 習 を経験 し,カリキュラム全体 を通 して培 われる もので ある.そこで,今 回,本学の成人看護学実習 における看 護基本技術 の経験状況 を把撞す ると共 に,課題 を明 らか に し,それ らの改善 に向け成人看護学お よび本学の技術 教育 について検討 してい くことを目的に平成 1 7 年度実習 経験録 を分析 したので報告す る.

Ⅱ 対象 と方法

1.対象 と本学 における成人看護学実習の概要

平成 1 7 年度本学の成人看護学実習 を行 った 3年生6 8名 の うち,実習経験録が提 出 された 6 3 名 ( 回収率 9 2 . 6 %)

を対象 とした.

本学の成人看護学実習 は 3 年後期 に行 われてお り,義 1の ように展 開 している.実習 1は, さまざまな健康問 題 をもつ成人お よびその家族の全体像 を理解 し,患者 ・ 家族 の個別性 を踏 まえた看護過程 を展 開す ることを目標

としている.実習 2 は,個 々の健康 問題や治療 ・ケアの 特性 を踏 まえた看護過程 を展 開すること, また,実習 1

において明 らかになった自己の課題 について学習 を深め ることを目標 としてい る.外科病棟 では周手術期 にある 患者 ・家族の看護 を,内科病棟 では長期 コン トロール/

リハ ビリテーシ ョン/緩和 ケアを必要 とす る患者 ・家族 の看護 を実践 している.実習 3 は,特殊 な治療やケア環 境 にある患者 ・家族 に対す る看護の役割 を理解 し,援助 の基本 を学ぶ ことを目標 としている.実習 1お よび 2 で は,各実習で 1名以上の患者 を受 け持 ち,学内で学習 し た技術 を実際の患者 に提供す る体験 を している.実習病

1 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻看護学講座 2 茨城県立医療大学保健医療学部看護学科

3 福 岡大学医学部

‑ 2 7‑

成人看護学 における技術教育 についての検討

一成 人看護学実習 にお ける看護 基本技術 の経 験状況 か ら一

郡司理恵子 1 ・安藤 悦子 1 ・岡田 純也 1

川波 公香 2 ・浦 田 秀子 1 ・寺崎 明美 3

要 旨 成人看護学実習 における看護基本技術 の経験状況 を把握するため,本学の成人看護学実習 を行 っ た 3 年生 6 3 名の実習経験録 を分析 した.その結果,他校 と比べ全体 的 に経験率 ・実施率 は高か ったが, 「 食 事援助 」 「 排壮援助」 の実施率 は低 か った. また予測 よ りも低い実施率であった技術 や実際 は実施 している が評価 されていない と思われる技術 などが明 らか となった. こうした結果 をふ まえ,学生の看護基本技術の 修得 に向けて,臨地実習の充実 とともに,学内での技術演習の充実や他領域 との連携 ,また本学 における看 護基本技術の到達 レベルを明 らかに し,教育評価 を行 う必要性が再確認 された.

保健学研究 1 9( 1 ) :2 7 ‑ 3 5 ,2 0 0 6 Ke yWor ds 成人看護学,臨地実習,看護基本技術 ,技術教育

Ⅰ は じめに

近年,医療 の進歩 に伴 い,看護師が修得 しなければな らない技術 は多様化 ・複雑化 し,高度 なもの となって き ている.そ して医療サービスの消費者である国民か らは, 安全で質の高い医療 ・看護‑ のニーズが高 まっている.

こうした時代背景の下,平成1 4 年 3 月に文部科学省か ら

「 看護学教育 の在 り方 に関す る検討会」 の報告書 1 )が出 され,看護系大学が社会の期待 に応 え,更 なる発展 を図 るために解決 しなければな らない課題 は,学士課程卒業 者の看護実践能力の向上である と指摘 された.そ して, 学士課程での看護実践能力 に欠 くことので きない学習内 容 として,看護基本技術 の学習項 目が具体的 に明示 され た.また,翌平成 1 5 年 3 月に出 された 「 看護基礎教育 に お ける技術教育 のあ り方 に関す る検討会報告書」 ( 厚生 労働省

)2)

の中で,それ らの看護基本技術 の実施 に際 し て, 3 つの水準 ( 水準 1 :教員や看護師の助言 ・指導 に よ り学生が単独で実施で きるもの,水準 2 :教員や看護 師の指導 ・監視の もとで学生が実施で きるもの,水準 3:

学生は原則 として看護師や医師の実施 を見学する もの) が設け られ,技術教育指導の指針が示 された.

これ らの報告書 を受け各看護系大学では, より効果的 な看護実践能力の育成のため,学内演習や臨地実習の充 実 など様 々な改善が積極的 に行 われている.本学 も平成 1 4 年 に短期大学か ら大学‑ と移行 し,成人看護学では第 1回生の実習 ( 平成 1 6 年度) よ り, これ らを基本 とした 実習経験録 を作成 し,成人看護学実習 における看護基本 技術 の経験状況の実態把握 を行 っている.

看護基本技術 は,大学での 4 年間を通 して修得す る も

のであ り, さまざまな領域での繰 り返 しの学習や臨地実 習 を経験 し,カリキュラム全体 を通 して培 われる もので ある.そこで,今 回,本学の成人看護学実習 における看 護基本技術 の経験状況 を把撞す ると共 に,課題 を明 らか に し,それ らの改善 に向け成人看護学お よび本学の技術 教育 について検討 してい くことを目的に平成 1 7 年度実習 経験録 を分析 したので報告す る.

Ⅱ 対象 と方法

1.対象 と本学 における成人看護学実習の概要

平成 1 7 年度本学の成人看護学実習 を行 った 3年生6 8名 の うち,実習経験録が提 出 された 6 3 名 ( 回収率 9 2 . 6 %)

を対象 とした.

本学の成人看護学実習 は 3 年後期 に行 われてお り,義 1の ように展 開 している.実習 1は, さまざまな健康問 題 をもつ成人お よびその家族の全体像 を理解 し,患者 ・ 家族 の個別性 を踏 まえた看護過程 を展 開す ることを目標

としている.実習 2 は,個 々の健康 問題や治療 ・ケアの 特性 を踏 まえた看護過程 を展 開すること, また,実習 1

において明 らかになった自己の課題 について学習 を深め ることを目標 としてい る.外科病棟 では周手術期 にある 患者 ・家族の看護 を,内科病棟 では長期 コン トロール/

リハ ビリテーシ ョン/緩和 ケアを必要 とす る患者 ・家族 の看護 を実践 している.実習 3 は,特殊 な治療やケア環 境 にある患者 ・家族 に対す る看護の役割 を理解 し,援助 の基本 を学ぶ ことを目標 としている.実習 1お よび 2 で は,各実習で 1名以上の患者 を受 け持 ち,学内で学習 し た技術 を実際の患者 に提供す る体験 を している.実習病

1 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻看護学講座 2 茨城県立医療大学保健医療学部看護学科

3 福 岡大学医学部

‑ 2 7‑

(2)

表 1 .本学 における成人看護学実習の概要

実習単元

目 単位 期 間 場 所 ( N 大学医学部 .歯学部附属病院) 実習 1 成人看護学実習 Ⅱ‑1 2 2 週 間 内科 .外科病棟

実習 2

実習 3 成人看護学実習 Ⅰ‑1 2 2 週間 外科病棟 成人看護学実習 Ⅱ‑2 2 2 週間 内科病棟

成人看護学実習 Ⅰ‑2 1 3 日 集 中治療部,血液浄化療法部, リハ ビリテーシ ョン部

棟 は,で きるだけ さまざまな疾患の患者 を受 け持つ こと がで きるよう,全 てのグループが違 う病棟 をローテーシ ョ ンで きる よう配慮 してい る.なお,実習 1 お よび 2 にお ける受持 ち患者の平均年齢 は6 3 . 4歳であった.

2.実習経験録の内容 と使用方法

実習経験録 は, 「 看護基礎教育 にお ける技術教 育 のあ り方 に関す る検討 会報告書 」 2 ) の 「臨地実習 において看 護学生が行 う基本 的 な看護技術 の水準 」 で示 されている 技術項 目を基本 とし,一部項 目を追加 ,修 正 した計 1 0 1 項 目の技術 を取 り挙 げている.経験状況の評価 は,上記 報告書 での水準 を もとに, 「 教員 ・看護 師の指導 ・助言 に よ り,学生 1人で実施 した 」 「 教 員 ・看護 師の指導 ・ 監督 の もとに実施 した 」 「 教員 ・指導者 の実施 を見学 し た 」 「 実施 お よび見学 の機会がなか った」 の 4 段階 とし, 検査 ・治療時 の援助 1 2 項 目においては,「 検査 を受 ける 患者の看護 を実施 した 」 「 検査 を受 ける患者 の看護 を見 学 した 」 「 検査 を受 ける患者 の看護 を実施 お よび見学 の 機会が なか った」 の 3 段 階 とした.

成人看護学実習 開始前のオリエンテーション時に実習経 験録 を配布 ,その際記載 してもらう目的 として,学生 に自 分の学習状況や課題 を確認 してもらうためと,結果 を分析

して今後の教育 について検討する資料 とさせてもらうこと, また経験状況は実習評価 と関係 しないことを説明 した.内 容の分か りにくい技術項 目については確認 を行い,学生 自 身でも技術項 目内容 を再確認 してお くよう促 した

記載 は各実習終了後 ご とに行 って もらい回収,その都 度技術 の振 り返 りを行 い,実施経験 のなか った技術 や 自 信 のない技術 に関 しては,次 の実習で実施す る機会が得 られるよう,学生 自身で も意識 的に患者 を選定 し,取 り 組 んでい くよう働 きかけた.

3. 分析方法

成人看護学実習 を全 て終了 した時点での各技術項 目の 経験状況 について,単純集計 した.

なお,分析 の操作 的定義 として,

実施率 : 「1 人で」 お よび 「 指導 ・監督 の もと」 実施 し た学生の割合

経験率 : 「1 人で 」 「 指導 ・監督 の もと」実施 した学生お よび 「 見学」 した学生 の割合

とした.

Ⅲ 結 果

成人看護学実習 における看護基本技術 の経験状況 を表

2 に示す.

環境調整技術 は, 3 項 目とも実施率が高 く ,80%以上 が 「1 人で」実施 していた.

食事援助技術 では,「 食事介助」31. 7% , 「 食生活支援」

47. 6%, 「 潅 管 栄養法」12. 7%の実施 率 で,半数 の学 生 が 「 実施 ・見学 な し」 であった.「 経管栄養法 」 の経験 率 は47. 6%であ ったが,経験す る機会が あった学生 の7 3.

3%が 「 見学」 であった. 「 栄養状態 の査 定 」 「 体液 ・電 解質バ ランスの査 定」 は,2 8. 5%,3 0. 2%の学生が 「 見 学 」 「 実施 ・見学 な し」 であった.

排壮援助技術 は,全体 的に実施率が低 く,経験率が5 0

%以上の技術 も 1 0 項 目中 「自然排尿 ・排便援助 」 「 便器 ・ 尿器 の使 い方 」 「オムツ交換 」 「 勝朕 内留置 カテーテルの 管理」 の 4 項 目のみで,それ以外 の項 目は,7 0%以上が

「 実施 ・見学 な し 」 であった.

活動 ・休息援助技術 は,全体的に実施 ・経験率 は高 く,

「 歩行 ・移動の介助」 は 「1 人で 」 が80%以上 , 「 車椅子 移送 」 「 ス トレッチ ャー移送 」 「 体位変換」 も実施率80%

以上であった.

清 潔 ・衣 生活援 助技術 は,全体 的 に実施率 が高 く,

「 陰部 ケア 」 「 清拭 」 「 洗髪 」 「 寝衣交換等 の衣生活援助」

は,実施率8 0%以上 であ った. しか し,「口腔 ケア」 の 実施率 は 42. 9%で, また,経験す る機会があった学生 の 42. 6%が 「 見学」 であった.

呼吸 ・循環 を整 える技術 で は,「 酸素吸入療法」 の経 験率が9 3. 7%と高かったが,3 0. 2%が 「 見学」 であった.

「 吸 引」 の経験 率 は7 4. 6%で あ ったが,実施率 は1 1. 1%

と低 く,経験す る機会が あった学生 の85. 1%が 「 見学」

であった.

創傷 管理技術 で は,全体 的 に経験 率 は高 か ったが ,

「 創傷処置 」 「 袴癒予防ケア」の実施率 は共 に5 0. 8%であっ

た .

与薬 の技術 は,全体 的 に実施率 は低 か ったが 「 皮下注 射」 の実施率 は2 0. 6%であった.

救急救命処置技術 で は,「 意識 レベ ルの把握」 の経験 率 が 82. 5% と高 か っ たが , 実 施 率 は49. 2%で3 3. 3%が

「 見学」 であった.

症状 ・生体機能管理技術 では,バ イタルサイ ンの観察 はほぼ1 0 0%の学生が 「1 人で」実施 していた.「 パ ルス オキシメー ター」 も全学生が 「1 人で」使用 し援助 して い た. 「 採 血 」 の経験 率 は55. 6%であ ったが,経験 す る 機 会 が あ っ た学 生 で 実 施 した の は8. 6%で , 91. 4%が

「 見学 」 で あった.一方 「 血糖測定」 の実施率 は7 3% と 高か った.

表 1 .本学 における成人看護学実習の概要

実習単元

目 単位 期 間 場 所 ( N 大学医学部 .歯学部附属病院) 実習 1 成人看護学実習 Ⅱ‑1 2 2 週 間 内科 .外科病棟

実習 2

実習 3 成人看護学実習 Ⅰ‑1 2 2 週間 外科病棟 成人看護学実習 Ⅱ‑2 2 2 週間 内科病棟

成人看護学実習 Ⅰ‑2 1 3 日 集 中治療部,血液浄化療法部, リハ ビリテーシ ョン部

棟 は,で きるだけ さまざまな疾患の患者 を受 け持つ こと がで きるよう,全 てのグループが違 う病棟 をローテーシ ョ ンで きる よう配慮 してい る.なお,実習 1 お よび 2 にお ける受持 ち患者の平均年齢 は6 3 . 4歳であった.

2.実習経験録の内容 と使用方法

実習経験録 は, 「 看護基礎教育 にお ける技術教 育 のあ り方 に関す る検討 会報告書 」 2 ) の 「臨地実習 において看 護学生が行 う基本 的 な看護技術 の水準 」 で示 されている 技術項 目を基本 とし,一部項 目を追加 ,修 正 した計 1 0 1 項 目の技術 を取 り挙 げている.経験状況の評価 は,上記 報告書 での水準 を もとに, 「 教員 ・看護 師の指導 ・助言 に よ り,学生 1人で実施 した 」 「 教 員 ・看護 師の指導 ・ 監督 の もとに実施 した 」 「 教員 ・指導者 の実施 を見学 し た 」 「 実施 お よび見学 の機会がなか った」 の 4 段階 とし, 検査 ・治療時 の援助 1 2 項 目においては,「 検査 を受 ける 患者の看護 を実施 した 」 「 検査 を受 ける患者 の看護 を見 学 した 」 「 検査 を受 ける患者 の看護 を実施 お よび見学 の 機会が なか った」 の 3 段 階 とした.

成人看護学実習 開始前のオリエンテーション時に実習経 験録 を配布 ,その際記載 してもらう目的 として,学生 に自 分の学習状況や課題 を確認 してもらうためと,結果 を分析

して今後の教育 について検討する資料 とさせてもらうこと, また経験状況は実習評価 と関係 しないことを説明 した.内 容の分か りにくい技術項 目については確認 を行い,学生 自 身でも技術項 目内容 を再確認 してお くよう促 した

記載 は各実習終了後 ご とに行 って もらい回収,その都 度技術 の振 り返 りを行 い,実施経験 のなか った技術 や 自 信 のない技術 に関 しては,次 の実習で実施す る機会が得 られるよう,学生 自身で も意識 的に患者 を選定 し,取 り 組 んでい くよう働 きかけた.

3. 分析方法

成人看護学実習 を全 て終了 した時点での各技術項 目の 経験状況 について,単純集計 した.

なお,分析 の操作 的定義 として,

実施率 : 「1 人で」 お よび 「 指導 ・監督 の もと」 実施 し た学生の割合

経験率 : 「1 人で 」 「 指導 ・監督 の もと」実施 した学生お よび 「 見学」 した学生 の割合

とした.

Ⅲ 結 果

成人看護学実習 における看護基本技術 の経験状況 を表

2 に示す.

環境調整技術 は, 3 項 目とも実施率が高 く ,80%以上 が 「1 人で」実施 していた.

食事援助技術 では,「 食事介助」31. 7% , 「 食生活支援」

47. 6%, 「 潅 管 栄養法」12. 7%の実施 率 で,半数 の学 生 が 「 実施 ・見学 な し」 であった.「 経管栄養法 」 の経験 率 は47. 6%であ ったが,経験す る機会が あった学生 の7 3.

3%が 「 見学」 であった. 「 栄養状態 の査 定 」 「 体液 ・電 解質バ ランスの査 定」 は,2 8. 5%,3 0. 2%の学生が 「 見 学 」 「 実施 ・見学 な し」 であった.

排壮援助技術 は,全体 的に実施率が低 く,経験率が5 0

%以上の技術 も 1 0 項 目中 「自然排尿 ・排便援助 」 「 便器 ・ 尿器 の使 い方 」 「オムツ交換 」 「 勝朕 内留置 カテーテルの 管理」 の 4 項 目のみで,それ以外 の項 目は,7 0%以上が

「 実施 ・見学 な し 」 であった.

活動 ・休息援助技術 は,全体的に実施 ・経験率 は高 く,

「 歩行 ・移動の介助」 は 「1 人で 」 が80%以上 , 「 車椅子 移送 」 「 ス トレッチ ャー移送 」 「 体位変換」 も実施率80%

以上であった.

清 潔 ・衣 生活援 助技術 は,全体 的 に実施率 が高 く,

「 陰部 ケア 」 「 清拭 」 「 洗髪 」 「 寝衣交換等 の衣生活援助」

は,実施率8 0%以上 であ った. しか し,「口腔 ケア」 の 実施率 は 42. 9%で, また,経験す る機会があった学生 の 42. 6%が 「 見学」 であった.

呼吸 ・循環 を整 える技術 で は,「 酸素吸入療法」 の経 験率が9 3. 7%と高かったが,3 0. 2%が 「 見学」 であった.

「 吸 引」 の経験 率 は7 4. 6%で あ ったが,実施率 は1 1. 1%

と低 く,経験す る機会が あった学生 の85. 1%が 「 見学」

であった.

創傷 管理技術 で は,全体 的 に経験 率 は高 か ったが ,

「 創傷処置 」 「 袴癒予防ケア」の実施率 は共 に5 0. 8%であっ

た .

与薬 の技術 は,全体 的 に実施率 は低 か ったが 「 皮下注 射」 の実施率 は2 0. 6%であった.

救急救命処置技術 で は,「 意識 レベ ルの把握」 の経験 率 が 82. 5% と高 か っ たが , 実 施 率 は49. 2%で3 3. 3%が

「 見学」 であった.

症状 ・生体機能管理技術 では,バ イタルサイ ンの観察 はほぼ1 0 0%の学生が 「1 人で」実施 していた.「 パ ルス オキシメー ター」 も全学生が 「1 人で」使用 し援助 して い た. 「 採 血 」 の経験 率 は55. 6%であ ったが,経験 す る 機 会 が あ っ た学 生 で 実 施 した の は8. 6%で , 91. 4%が

「 見学 」 で あった.一方 「 血糖測定」 の実施率 は7 3% と

高か った.

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表 2. 看護基本技術 の経験状況 ( N‑6 3 )

項 目 厚労省 の 水準 人 1人で実施 % 指導. 人 監督のもとに実施 % 人 見 学 % 実施 .見学 な し 人 % 実施率 ( %)

環境調整技術 療養生活環境調整 1 6 2 9 8. 4 1 1 . 6 0 0 0 0

1

00

ベ ッ ドメ‑キ ング 1 6 1 9 6. 8 2 3 . 2 0 0 0 0 1 0 0

リネ ン交換 1 5 1 81 . 0 5 7 . 9 1 1 . 6 6 9 . 5 8 8 . 9

経管栄養法 2 3 4. 8 5 7 . 9 2 2 3 4 . 9 3 3 5 2 A

栄養状態 の査定 1 3 1 4 9. 2 1 4 2 2 . 2 6 9 . 5 1 2 1 9 . 0 7 1 . 4 体 液 .電解質バ ラ ンスの査定 1 2 7 42 . 9 1 7 2 7 . 0 8 1 2 . 7 l l 1 7 . 5 6 9 . 8 排浬援助技術 自然排尿 .排便援助 1 2 2 3 4. 9 l l 1 7 . 5 1 1 . 6 2 9 4 6. 0 5 2 . 4

オムツ交換 1 1 2 1 9. 0 2 1 3 3 . 3 7 l l . 1 2 3 3 6 . 5 5 2 . 4

失禁 ケア 1 2 3. 2 6 9. 5 1 1 . 6 5 4 8 5. 7

排尿 困難時の援助 1 2 3 . 2 1 1 . 6 7 l l . 1 5 3 8 4 . 1 Z f J 膜耽 内留 置 カテーテルの管理 1 1 2 1 9. 0 3 0 4 7 . 6 1 4 2 2 . 2 7 l l . 1 6 6 . 7

涜腸 2 0 0 3 4 . 8 8 1 2 . 7 5 2 8 2 . 5

導尿 2 1 1 . 6 2 3. 2 1 5 2 3. 8 4 5 7 1 . 4 ?

摘便 2 0 3 4. 8 5 7 . 9 5 5 8 7 . 3 ¥

ス トーマ造設者のケア 2 2 3 . 2 0 0 6 9. 5 5 5 8 7 . 3

活動 .休息援助技術 歩行 .移動の介助 1 5 1 81 . 0 9 1 4. 3 1 1 . 6 2 3 . 2 95 . 2 体位変換 1 2 5 3 9 . 7 2 9 4 6. 0 3 4. 8 6 9 . 5 85 . 7

車椅子移送 1 4 8 7 6 . 2 9 1 4. 3 2 3 . 2 4 6 . 3 9 0 . 5 ス トレッチ ャー移送 2 6 9. 5 4 6 7 3 . 0 6 9 . 5 5 7 . 9 8 2 . 5 廃用性症候群 の予 防 1 1 9 3 0 . 2 1 6 2 5 . 4 1 0 1 5 . 9 1 8 2 8. 6 5 5 . 6 清潔 .衣生活援助技術 入浴介助 1 9 1 4. 3 3 2 5 0 . 8 1 1 . 6 2 1 3 3 . 3 6 5. 1 部分浴 1 1 5 2 3 . 8 2 2 3 4. 9 1 1 . 6 2 5 3 9 . 7 5 8. 7 陰部 ケア 1 1 3 2 0 . 6 3 9 6 1 . 9 7 l l . 1 4 6 . 3 8 2 . 5

清 拭 1 3 8 6 0. 3 2 4 3 8 . 1 0 0 1 1 . 6 9 8 . 4

洗髪 1 2 2 3 4. 9 2 9 4 6 . 0 2 3 . 2 1 0 1 5 . 9 8 0. 9

整容 1 2 4 3 8 . 1 2 0 3 1 . 7 2 3 . 2 1 7 2 7 . 0 6 9. 8 寝衣交換等 の衣生活援助 1 2 * 1 4 2 6 6 . 7 2 0 3 1 . 7 0 0 1 1 . 6 9 8 . 4

呼吸 .循環 を整 える技術 酸素吸入療法 1 1 3 2 0 . 6 2 7 4 2 . 9 1 9 3 0 . 2 4 6 . 3 6 3. 5 吸引 1 2 * 2 1 1 . 6 6 9 . 5 4 0 6 3 . 5 1 6 2 5 . 4 l l . 1

体温調整 1 2 9 4 6. 0 1 0 1 5 . 9 1 3 2 0 . 6 l l 1 7 . 5 6 1 . 9 体位 ドレナー ジ 2 4 6. 3 8 1 2 . 7 l l 1 7 . 5 4 0 6 3 . 5 低圧胸腔内持続吸引中の点者のケア 2 3 4. 8 6 9 . 5 9 1 4. 3 4 5 7 1 . 4 人工呼吸器装着 中の患者 のケア 2 0 0 8 1 2 . 7 3 5 5 5 . 6 2 0 3 1 . 7

創傷処置 2 4 6. 3 2 8 4 4 , 4 2 4 3 8 . 1 7 l l . 1 5 0 . 8 碍癒予防ケア 1 ll 1 7 . 5 2 1 3 3 . 3 1 6 2 5 , 4 1 5 2 3 . 8 5 0 . 8 与薬の技術 経 口 1 2 4 3 8 . 1 1 9 3 0 . 2 8 1 2 . 7 1 2 1 9 . 0 6 8. 3

直腸 内与薬 2 0 0 1 0 1 5 . 9 1 2 1 9 . 0 41 6 5 . 0

皮 内注射 2 0 0 0 0 6 9 . 5 5 7 9 0 . 5 +

筋 肉内注射 2 0 0 3 4. 8 1 6 2 5 . 4 4 4 6 9 . 8

静脈 内注射 2 0 0 0 0 2 1 3 3 . 3 4 2 6 6 . 7

点滴静脈 内注射 2 1 1 . 6 6 9 . 5 4 4 7 0 . 0 1 2 1 9 . 0 中心静脈栄養 の管理 2 3 4. 8 9 1 4. 3 2 6 4 1 . 3 2 5 3 9 , 7

輸血 の管理 3 0 0 4 6 . 3 2 1 3 3 . 3 3 8 6 0 . 3

輸液 .シリンジポ ンプの操作 2 8 1 コ . 7 ' 2 7 4 2 . 9 2 1 3 3 . 3 7 l l . 1 5 . 6

心肺蘇生法 3 0 0 1 1 . 6 0 0 6 2 9 8 . 4

気道確保 3 0 0 0 0 3 5 5 5 . 6 2 8 4 4 . 4 + + +

気管内挿管 3 0 0 0 0 4 4 7 0. 0 1 9 3 0. 2

人工呼吸 3 0 0 0 0 8 1 2 . 7 5 5 8 7 . 3

心マ ッサ ージ 3 0 0 0 0 0 0 6 3 1 0 0

除細動 3 0 0 0 0 1 1 . 6 6 2 9 8 . 4

止血 3 1 1 . 6 0 0 1 7 2 7 . 0 4 5 7 1 . 4

症状 .生体機能管理技術 体温測定 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

脈拍測定 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

呼吸測定 1 6 2 9 8 . 4 1 1 . 6 0 0 0 0 1 0 0

血圧測定 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

心音聴診 4 5 71 . 4 4 6 . 4 2 3 . 2 1 2 1 9 . 0 7 7 . 8

腹部腸嬬動音聴取 1 5 8 92 . 1 3 4. 8 0 0 2 3 . 2 9 6. 8

採尿 .尿検査 1 2 4 3 8 . i 1 5 2 3 . 8 6 9 . 5 1 8 2 8 . 6 61 . 9 血糖測定 2 2 5 3 9 . 7 2 1 3 3 . 3 7 l l . 1 1 0 1 5 . 9 7 3. 0

パ ルス オキシメー ター 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

心電図モニ ター 1 1 4 2 2 . 2 2 6 41 . 3 1 8 2 8 . 6 5 7 . 9 6 3. 5

感染予 防の技術 標準予 防策 1 5 5 87 . 3 2 3 . 2 0 0 6 9 . 5 9 0. 5

感染経路別予 防策 2 6 41 . 3 7 l l . 1 1 3 2 0 . 6 1 7 2 7 . 0 5 2 A 洗浄 .消毒 .滅菌 2 7 42 . 9 1 2 1 9 . 0 9 1 4. 3 1 5 2 3 . 8 6 1 . 9 無菌操作 2 1 8 2 8 . 6 2 4 3 8 . 1 1 3 2 0 . 6 8 1 2 . 7 6 6. 7 感染性廃棄物 の取 り扱い 1 4 5 7l A 7 l l . 1 4 6 . 3 7 l l . 1 8 2 . 5 安全管理の技術 療養生活 の安全確保 1 4 8 7 6 . 2 7 l l , 1 0 0 8 1 2 . 7 8 7 . 3

転倒 .転落 .外傷予防 1 5 0 7 9 . 4 1 0 1 5 . 9 0 0 3 4. 8 9 5 . 2

医療事故予防 1 2 3 3 6. 5 1 6 2 5 . 4 8 1 2 . 7 1 6 2 5 . 4 6 1 . 9 安 楽確保の技術 体位保持 1 3 4 5 4. 0 1 7 2 7 . 0 5 7 . 9 7 l l , 1 8 1 . 0 奄法等 身体安楽促進 ケア 1 3 3 5 2 . 4 6 9. 5 3 4. 8 2 1 3 3 . 3 6 1 . 9

* 1 :臥床患者 は水準 1 ,輸液 ライ ン等が入 っている患 者 は水準 2 *2 :口腔 ・鼻腔 内吸引 は水準 1 ,気管内吸引 は水準 2 は実施率2 0%未満の もの

‑ 2 9‑

は実施率5 0 %未満の もの

表 2. 看護基本技術 の経験状況 ( N‑6 3 )

項 目 厚労省 の 水準 人 1人で実施 % 指導. 人 監督のもとに実施 % 人 見 学 % 実施 .見学 な し 人 % 実施率 ( %)

環境調整技術 療養生活環境調整 1 6 2 9 8. 4 1 1 . 6 0 0 0 0

1

00

ベ ッ ドメ‑キ ング 1 6 1 9 6. 8 2 3 . 2 0 0 0 0 1 0 0

リネ ン交換 1 5 1 81 . 0 5 7 . 9 1 1 . 6 6 9 . 5 8 8 . 9

経管栄養法 2 3 4. 8 5 7 . 9 2 2 3 4 . 9 3 3 5 2 A

栄養状態 の査定 1 3 1 4 9. 2 1 4 2 2 . 2 6 9 . 5 1 2 1 9 . 0 7 1 . 4 体 液 .電解質バ ラ ンスの査定 1 2 7 42 . 9 1 7 2 7 . 0 8 1 2 . 7 l l 1 7 . 5 6 9 . 8 排浬援助技術 自然排尿 .排便援助 1 2 2 3 4. 9 l l 1 7 . 5 1 1 . 6 2 9 4 6. 0 5 2 . 4

オムツ交換 1 1 2 1 9. 0 2 1 3 3 . 3 7 l l . 1 2 3 3 6 . 5 5 2 . 4

失禁 ケア 1 2 3. 2 6 9. 5 1 1 . 6 5 4 8 5. 7

排尿 困難時の援助 1 2 3 . 2 1 1 . 6 7 l l . 1 5 3 8 4 . 1 Z f J 膜耽 内留 置 カテーテルの管理 1 1 2 1 9. 0 3 0 4 7 . 6 1 4 2 2 . 2 7 l l . 1 6 6 . 7

涜腸 2 0 0 3 4 . 8 8 1 2 . 7 5 2 8 2 . 5

導尿 2 1 1 . 6 2 3. 2 1 5 2 3. 8 4 5 7 1 . 4 ?

摘便 2 0 3 4. 8 5 7 . 9 5 5 8 7 . 3 ¥

ス トーマ造設者のケア 2 2 3 . 2 0 0 6 9. 5 5 5 8 7 . 3

活動 .休息援助技術 歩行 .移動の介助 1 5 1 81 . 0 9 1 4. 3 1 1 . 6 2 3 . 2 95 . 2 体位変換 1 2 5 3 9 . 7 2 9 4 6. 0 3 4. 8 6 9 . 5 85 . 7

車椅子移送 1 4 8 7 6 . 2 9 1 4. 3 2 3 . 2 4 6 . 3 9 0 . 5 ス トレッチ ャー移送 2 6 9. 5 4 6 7 3 . 0 6 9 . 5 5 7 . 9 8 2 . 5 廃用性症候群 の予 防 1 1 9 3 0 . 2 1 6 2 5 . 4 1 0 1 5 . 9 1 8 2 8. 6 5 5 . 6 清潔 .衣生活援助技術 入浴介助 1 9 1 4. 3 3 2 5 0 . 8 1 1 . 6 2 1 3 3 . 3 6 5. 1 部分浴 1 1 5 2 3 . 8 2 2 3 4. 9 1 1 . 6 2 5 3 9 . 7 5 8. 7 陰部 ケア 1 1 3 2 0 . 6 3 9 6 1 . 9 7 l l . 1 4 6 . 3 8 2 . 5

清 拭 1 3 8 6 0. 3 2 4 3 8 . 1 0 0 1 1 . 6 9 8 . 4

洗髪 1 2 2 3 4. 9 2 9 4 6 . 0 2 3 . 2 1 0 1 5 . 9 8 0. 9

整容 1 2 4 3 8 . 1 2 0 3 1 . 7 2 3 . 2 1 7 2 7 . 0 6 9. 8 寝衣交換等 の衣生活援助 1 2 * 1 4 2 6 6 . 7 2 0 3 1 . 7 0 0 1 1 . 6 9 8 . 4

呼吸 .循環 を整 える技術 酸素吸入療法 1 1 3 2 0 . 6 2 7 4 2 . 9 1 9 3 0 . 2 4 6 . 3 6 3. 5 吸引 1 2 * 2 1 1 . 6 6 9 . 5 4 0 6 3 . 5 1 6 2 5 . 4 l l . 1

体温調整 1 2 9 4 6. 0 1 0 1 5 . 9 1 3 2 0 . 6 l l 1 7 . 5 6 1 . 9 体位 ドレナー ジ 2 4 6. 3 8 1 2 . 7 l l 1 7 . 5 4 0 6 3 . 5 低圧胸腔内持続吸引中の点者のケア 2 3 4. 8 6 9 . 5 9 1 4. 3 4 5 7 1 . 4 人工呼吸器装着 中の患者 のケア 2 0 0 8 1 2 . 7 3 5 5 5 . 6 2 0 3 1 . 7

創傷処置 2 4 6. 3 2 8 4 4 , 4 2 4 3 8 . 1 7 l l . 1 5 0 . 8 碍癒予防ケア 1 ll 1 7 . 5 2 1 3 3 . 3 1 6 2 5 , 4 1 5 2 3 . 8 5 0 . 8 与薬の技術 経 口 1 2 4 3 8 . 1 1 9 3 0 . 2 8 1 2 . 7 1 2 1 9 . 0 6 8. 3

直腸 内与薬 2 0 0 1 0 1 5 . 9 1 2 1 9 . 0 41 6 5 . 0

皮 内注射 2 0 0 0 0 6 9 . 5 5 7 9 0 . 5 +

筋 肉内注射 2 0 0 3 4. 8 1 6 2 5 . 4 4 4 6 9 . 8

静脈 内注射 2 0 0 0 0 2 1 3 3 . 3 4 2 6 6 . 7

点滴静脈 内注射 2 1 1 . 6 6 9 . 5 4 4 7 0 . 0 1 2 1 9 . 0 中心静脈栄養 の管理 2 3 4. 8 9 1 4. 3 2 6 4 1 . 3 2 5 3 9 , 7

輸血 の管理 3 0 0 4 6 . 3 2 1 3 3 . 3 3 8 6 0 . 3

輸液 .シリンジポ ンプの操作 2 8 1 コ . 7 ' 2 7 4 2 . 9 2 1 3 3 . 3 7 l l . 1 5 . 6

心肺蘇生法 3 0 0 1 1 . 6 0 0 6 2 9 8 . 4

気道確保 3 0 0 0 0 3 5 5 5 . 6 2 8 4 4 . 4 + + +

気管内挿管 3 0 0 0 0 4 4 7 0. 0 1 9 3 0. 2

人工呼吸 3 0 0 0 0 8 1 2 . 7 5 5 8 7 . 3

心マ ッサ ージ 3 0 0 0 0 0 0 6 3 1 0 0

除細動 3 0 0 0 0 1 1 . 6 6 2 9 8 . 4

止血 3 1 1 . 6 0 0 1 7 2 7 . 0 4 5 7 1 . 4

症状 .生体機能管理技術 体温測定 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

脈拍測定 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

呼吸測定 1 6 2 9 8 . 4 1 1 . 6 0 0 0 0 1 0 0

血圧測定 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

心音聴診 4 5 71 . 4 4 6 . 4 2 3 . 2 1 2 1 9 . 0 7 7 . 8

腹部腸嬬動音聴取 1 5 8 92 . 1 3 4. 8 0 0 2 3 . 2 9 6. 8

採尿 .尿検査 1 2 4 3 8 . i 1 5 2 3 . 8 6 9 . 5 1 8 2 8 . 6 61 . 9 血糖測定 2 2 5 3 9 . 7 2 1 3 3 . 3 7 l l . 1 1 0 1 5 . 9 7 3. 0

パ ルス オキシメー ター 1 6 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0

心電図モニ ター 1 1 4 2 2 . 2 2 6 41 . 3 1 8 2 8 . 6 5 7 . 9 6 3. 5

感染予 防の技術 標準予 防策 1 5 5 87 . 3 2 3 . 2 0 0 6 9 . 5 9 0. 5

感染経路別予 防策 2 6 41 . 3 7 l l . 1 1 3 2 0 . 6 1 7 2 7 . 0 5 2 A 洗浄 .消毒 .滅菌 2 7 42 . 9 1 2 1 9 . 0 9 1 4. 3 1 5 2 3 . 8 6 1 . 9 無菌操作 2 1 8 2 8 . 6 2 4 3 8 . 1 1 3 2 0 . 6 8 1 2 . 7 6 6. 7 感染性廃棄物 の取 り扱い 1 4 5 7l A 7 l l . 1 4 6 . 3 7 l l . 1 8 2 . 5 安全管理の技術 療養生活 の安全確保 1 4 8 7 6 . 2 7 l l , 1 0 0 8 1 2 . 7 8 7 . 3

転倒 .転落 .外傷予防 1 5 0 7 9 . 4 1 0 1 5 . 9 0 0 3 4. 8 9 5 . 2

医療事故予防 1 2 3 3 6. 5 1 6 2 5 . 4 8 1 2 . 7 1 6 2 5 . 4 6 1 . 9 安 楽確保の技術 体位保持 1 3 4 5 4. 0 1 7 2 7 . 0 5 7 . 9 7 l l , 1 8 1 . 0 奄法等 身体安楽促進 ケア 1 3 3 5 2 . 4 6 9. 5 3 4. 8 2 1 3 3 . 3 6 1 . 9

* 1 :臥床患者 は水準 1 ,輸液 ライ ン等が入 っている患 者 は水準 2 *2 :口腔 ・鼻腔 内吸引 は水準 1 ,気管内吸引 は水準 2 は実施率2 0%未満の もの

‑ 2 9‑

は実施率5 0 %未満の もの

(4)

項 . 日 厚労省 水準 の 人 実 施 % 人 見

% 実施 .見学 な し 人 % 経験率 ( %) 検査 .治療時 の援助技術 呼吸機能検査 1 3 4. 8 5 7 . 9 5 5 8 7 . 3 1 2 . 7

1 2 誘導心電図 2 6 9 . 5 2 5 40 . 0 3 2 5 0 . 8 4 9 . 2 内視鏡検査 2 6 9 . 5 1 6 2 5 . 4 41 6 5 . 1 3 4. 9

胸腔穿刺 1 1 . 6 0 0 6 2 9 8 . 4 1 . 6

腹腔穿刺 0 0 0 0 6 3 1 0 0 0

骨髄穿刺 0 0 3 4. 8 6 0 9 5 . 2 4. 8

腰椎穿刺 2 1 1 . 6 9 1 4. 4 5 3 8 4. 1 1 5 . 9

造影検査 9 1 4. 3 8 1 2 . 7 4 6 7 3 . 0 2 7 . 0

血管造影 4 6 . 3 5 8 . 0 5 4 8 5 . 7 1 4. 3

核 医学検査 2 3. 2 3 4 . 8 5 8 9 2 . 0 7 . 9

C ∵ T 検査 1 3 2 0. 6 1 7 2 7 . 0 3 3 5 2 . 4 4 7 . 6

水準 1 :教員や看護 師の助言 ・指導 に よ り学生が単独 で実施で きる もの 水準 2 :教員や看護 師の指導 ・監督の もとで学生が実施 で きる もの 水準 3 :学生 は原則 として看護 師 ・医師の実施 を見学す る もの

感染予 防の技術 で は, 「 標準予 防策」 の実施率 は 9 0 . 5

%で ,9. 5% の学生が 「 実施 ・見学 な し 」 としていた.

安全管理の技術 は,全体的 に実施率 は高かった.

安楽確保 の技術 は,「リラクセーシ ョン」以外 は,辛 数以上の学生が 「1 人で」実施 していた.

検査 ・治療時の援助 は,全体的に実施 ・経験率が低 く,

「 Ⅹ線検査 」「 CT 検査」 で も経験す る機会があった学生 の半数以上が 「 見学」であった.

Ⅳ 考 察

1 .成人看護学実習 における看護基本技術 の経験状況 1 )看護技術 に対す る学生の認識 による影響

環境調整技術 は,最 も基本的で 日常的に行 われている ものであるため,経験す る機会の多い技術 であ り,先行 研究3 ‑ 6 )において も実施率 の高い技術 であった. しか し, 実習病院はベ ッドメ‑キ ングを業者委託 としているため, 臨床指導者 と連携 をとり,学生の受持 ち患者のベ ッ ドに ついては学生が実施で きるよう調整 し,学生‑ も受持 ち 患者の環境調整 は責任 を持 って実施す るよう働 きかけた

ことが, より高い実施率 につながった と考 える.

一方 「 Ⅹ線検査 」「 CT 検査」 は,経験 で きる機会 も比 較的多 く, また学生で も看護師 としての援助 を行 いやす い検査 ととらえていたが,「 見学」 の学生が多か った.

これは,学生への教員 ・臨床指導者の働 きかけが少なかっ たことも一因 と考 えるが,学生の 「 検査 を受 ける患者へ の看護」 とい う認識の不足 によ り,学生 自身 も積極的に 実施 しようとしなか ったことが要因 として考 えられるた め,今後働 きかけを してい く必要がある. また,侵襲的 な検査 ・治療 については,経験で きる機会 自体 も少 ない ので,講義等で視聴覚教材 を用いるな ど,看護師の患者 への援助 を含めたイメージ化が図れるよう工夫 してい く 必要があると考 える.

「 栄養状態の査定 」 「 体液 ・電解質バ ランスの査定」 は, 外科病棟 での実習では術前 アセスメン トや,術後 におい て もその変化 を経過観察 し,必ず学生が実施 していた と 推測 される項 目であ り,内科病棟 において も化学療法 を 受 ける患者や栄養 ・代謝 ・内分泌系 の機能障害がある患 者,高齢で予備能力が低 い患者 などで必須 のアセスメ ン ト項 目であるが,約 3 割 の学生が 「 見学 」 「 実施 ・見学

な し」 としていた. これは先行研究 3 ) と同様 の結果であ り,た とえ学生が実施 していて も,情報収集やアセスメ ン トが看護技術 として認識 されず,"この技術 " を実施 しているとい う認識が されないまま行 われていたのでは ないか と推測 される. また,査定 とはどの程度の内容 ま で行 われているかが分からず,評価の根拠が不明確であっ たのではないか とい うことも先行研究 3) で指摘 されてい る.学生が 自分 の実施 していることを看護技術 として意 識的に取 り組めるよう,項 目内容 を周知 し,実習の場 に おいて も意図的な働 きかけの必要がある.

「口腔 ケア」 は,予測 よ りも低 い実施率であ り,先行 研究 3 , 5 )において も同様 の結果であった.「口腔 ケア 」 は, 外科病棟での実習 においては手術後 の患者 に必ず行 われ

ている援助であるが,学生 に とって意識的に目を向け, 看護技術 としての認識の もと実施 してい くことが難 しい 技術 であることが推測 される.それは, 日常生活の中の 食後 に行 われる行為 としての認識か ら,食事 を摂取す る ことので きない患者 に対する口腔 ケアにおいては特 にそ の意味 ,目的 をしっか り捉 えていなければ,看護技術 と して認識 されないのではないか と考 える. また,経験す る機会 はあ って も 「 見学」 の学生が多 かった.「口腔 ケ ア」 は, 日常的に行 う必要のある大切 な看護技術 の一つ であるため,実施へ と結 びつかない原因を明 らかにす る と共 に,学生が看護技術 として意識的に取 り組めるよう, 演習や実習の場 で働 きかけてい く必要がある.なお,内 科病棟 においては,易感染 ・出血傾 向のある患者 に対 し て保清や口腔ケアに関する指導 を行 う学生は多かったが, 運動機能 ・認知機能は良好 に保 たれている患者が多 く, ケアの実践 を代行する必要がある状態の患者 は少 なかっ た.

「 吸引」 は,身体侵襲 を伴 う技術 であることや先行研 究 3即 ) か らも,実施率が低 いであろ うことは予測 してい たが,経験す る機会のあった学生の 8 割以上が 「 見学 」

であった.経験す る機会がある際,教員 ・臨床指導者 は 事前学習 を十分 に行 うことで学生で も実施で きることを 声かけ し働 きかけていたが,実施‑ と結びつ くことは少 なかった.身体 に直接影響 を及ぼす技術 は,学生の不安 が強 く,「 本 当 に学生である自分が行 って もいいのか 」

とい った言葉 も聞かれ,積極 的な実施‑ と結 びつ きに く

項 . 日 厚労省 水準 の 人 実 施 % 人 見

% 実施 .見学 な し 人 % 経験率 ( %) 検査 .治療時 の援助技術 呼吸機能検査 1 3 4. 8 5 7 . 9 5 5 8 7 . 3 1 2 . 7

1 2 誘導心電図 2 6 9 . 5 2 5 40 . 0 3 2 5 0 . 8 4 9 . 2 内視鏡検査 2 6 9 . 5 1 6 2 5 . 4 41 6 5 . 1 3 4. 9

胸腔穿刺 1 1 . 6 0 0 6 2 9 8 . 4 1 . 6

腹腔穿刺 0 0 0 0 6 3 1 0 0 0

骨髄穿刺 0 0 3 4. 8 6 0 9 5 . 2 4. 8

腰椎穿刺 2 1 1 . 6 9 1 4. 4 5 3 8 4. 1 1 5 . 9

造影検査 9 1 4. 3 8 1 2 . 7 4 6 7 3 . 0 2 7 . 0

血管造影 4 6 . 3 5 8 . 0 5 4 8 5 . 7 1 4. 3

核 医学検査 2 3. 2 3 4 . 8 5 8 9 2 . 0 7 . 9

C ∵ T 検査 1 3 2 0. 6 1 7 2 7 . 0 3 3 5 2 . 4 4 7 . 6

水準 1 :教員や看護 師の助言 ・指導 に よ り学生が単独 で実施で きる もの 水準 2 :教員や看護 師の指導 ・監督の もとで学生が実施 で きる もの 水準 3 :学生 は原則 として看護 師 ・医師の実施 を見学す る もの

感染予 防の技術 で は, 「 標準予 防策」 の実施率 は 9 0 . 5

%で ,9. 5% の学生が 「 実施 ・見学 な し 」 としていた.

安全管理の技術 は,全体的 に実施率 は高かった.

安楽確保 の技術 は,「リラクセーシ ョン」以外 は,辛 数以上の学生が 「1 人で」実施 していた.

検査 ・治療時の援助 は,全体的に実施 ・経験率が低 く,

「 Ⅹ線検査 」「 CT 検査」 で も経験す る機会があった学生 の半数以上が 「 見学」であった.

Ⅳ 考 察

1 .成人看護学実習 における看護基本技術 の経験状況 1 )看護技術 に対す る学生の認識 による影響

環境調整技術 は,最 も基本的で 日常的に行 われている ものであるため,経験す る機会の多い技術 であ り,先行 研究3 ‑ 6 )において も実施率 の高い技術 であった. しか し, 実習病院はベ ッドメ‑キ ングを業者委託 としているため, 臨床指導者 と連携 をとり,学生の受持 ち患者のベ ッ ドに ついては学生が実施で きるよう調整 し,学生‑ も受持 ち 患者の環境調整 は責任 を持 って実施す るよう働 きかけた

ことが, より高い実施率 につながった と考 える.

一方 「 Ⅹ線検査 」「 CT 検査」 は,経験 で きる機会 も比 較的多 く, また学生で も看護師 としての援助 を行 いやす い検査 ととらえていたが,「 見学」 の学生が多か った.

これは,学生への教員 ・臨床指導者の働 きかけが少なかっ たことも一因 と考 えるが,学生の 「 検査 を受 ける患者へ の看護」 とい う認識の不足 によ り,学生 自身 も積極的に 実施 しようとしなか ったことが要因 として考 えられるた め,今後働 きかけを してい く必要がある. また,侵襲的 な検査 ・治療 については,経験で きる機会 自体 も少 ない ので,講義等で視聴覚教材 を用いるな ど,看護師の患者 への援助 を含めたイメージ化が図れるよう工夫 してい く 必要があると考 える.

「 栄養状態の査定 」 「 体液 ・電解質バ ランスの査定」 は, 外科病棟 での実習では術前 アセスメン トや,術後 におい て もその変化 を経過観察 し,必ず学生が実施 していた と 推測 される項 目であ り,内科病棟 において も化学療法 を 受 ける患者や栄養 ・代謝 ・内分泌系 の機能障害がある患 者,高齢で予備能力が低 い患者 などで必須 のアセスメ ン ト項 目であるが,約 3 割 の学生が 「 見学 」 「 実施 ・見学

な し」 としていた. これは先行研究 3 ) と同様 の結果であ り,た とえ学生が実施 していて も,情報収集やアセスメ ン トが看護技術 として認識 されず,"この技術 " を実施 しているとい う認識が されないまま行 われていたのでは ないか と推測 される. また,査定 とはどの程度の内容 ま で行 われているかが分からず,評価の根拠が不明確であっ たのではないか とい うことも先行研究 3) で指摘 されてい る.学生が 自分 の実施 していることを看護技術 として意 識的に取 り組めるよう,項 目内容 を周知 し,実習の場 に おいて も意図的な働 きかけの必要がある.

「口腔 ケア」 は,予測 よ りも低 い実施率であ り,先行 研究 3 , 5 )において も同様 の結果であった.「口腔 ケア 」 は, 外科病棟での実習 においては手術後 の患者 に必ず行 われ

ている援助であるが,学生 に とって意識的に目を向け, 看護技術 としての認識の もと実施 してい くことが難 しい 技術 であることが推測 される.それは, 日常生活の中の 食後 に行 われる行為 としての認識か ら,食事 を摂取す る ことので きない患者 に対する口腔 ケアにおいては特 にそ の意味 ,目的 をしっか り捉 えていなければ,看護技術 と して認識 されないのではないか と考 える. また,経験す る機会 はあ って も 「 見学」 の学生が多 かった.「口腔 ケ ア」 は, 日常的に行 う必要のある大切 な看護技術 の一つ であるため,実施へ と結 びつかない原因を明 らかにす る と共 に,学生が看護技術 として意識的に取 り組めるよう, 演習や実習の場 で働 きかけてい く必要がある.なお,内 科病棟 においては,易感染 ・出血傾 向のある患者 に対 し て保清や口腔ケアに関する指導 を行 う学生は多かったが, 運動機能 ・認知機能は良好 に保 たれている患者が多 く, ケアの実践 を代行する必要がある状態の患者 は少 なかっ た.

「 吸引」 は,身体侵襲 を伴 う技術 であることや先行研 究 3即 ) か らも,実施率が低 いであろ うことは予測 してい たが,経験す る機会のあった学生の 8 割以上が 「 見学 」

であった.経験す る機会がある際,教員 ・臨床指導者 は 事前学習 を十分 に行 うことで学生で も実施で きることを 声かけ し働 きかけていたが,実施‑ と結びつ くことは少 なかった.身体 に直接影響 を及ぼす技術 は,学生の不安 が強 く,「 本 当 に学生である自分が行 って もいいのか 」

とい った言葉 も聞かれ,積極 的な実施‑ と結 びつ きに く

(5)

い傾 向にある. 「 吸 引」 は,臨床 の場 で実施す る頻度 の 高い技術 であるため,今後成人看護学で も演習 を検討す るなど,学生が臨地実習の場で実施 にいたるだけの自信 が持 てるよう取 り組 んでい く必要があるもの と考 える.

「 標準予 防策 」 は,全学生が 「1 人で」実施 した と回 答す る と考 えていたが,「 実施 ・見学 な し」 の学生がい た.実習の場 で,手洗いの徹底や血液 ・体液 などの取 り 扱 い等具体的なことは,その都度伝 えているので,実施

してい なか った学生が いた とは考 えに くい. しか し,

「 標準予防策 」 とは何 か を理解 で きていない学生 であっ た と考 え,この事実 を真聾 に受 け止めなければならない.

先行研究 3) において も,卒業時 に行 った調査 で 4割の学 生が 「 機会な し」 としていた.標準予防策は,言 うまで もないが全ての患者 に適用 される, 日常の看護活動 にお いて欠かす ことので きない感染予防技術の基本である.

従 って,全学生が標準予防策 とは何 か を十分認識 し意識 的に実施で きるよう,今後演習や基礎実習の早い段階か ら,意図的に繰 り返 しの働 きかけを行 い,その周知 に努 めてい くことが重要である と考 える.

2 )実習/指導体制の影響

清潔 ・衣生活援助技術 は,先行研究 3 7 )において も実 施率は高かった.水準 1の技術であるが 「 指導 ・監督下」

での実施が 「1 人で」 よ りも多い傾 向にあるのは, 自立 度の高い患者以外 は,患者の安全 ・安楽 を考 え,学生単 独 での実施 をさせていない ことや, また学生への技術指 導,技術確認 の 目的で,各実習 において初めて実施す る 際 は,必ず指導 ・監督下で実施す ることを徹底 している ため と考 える.

「 創傷処置」 は,外科病棟 での実習でほ とん どの学生 が経験する機会のある技術であるが,予測 よりも 「 見学」

の割合が高かった.外科病棟 の多忙 な状況 において,学 生が実施する機会 を得 に くい状況 にあること,また学生 自身に実施す るだけの余裕や 自信が なかったなどの理 由 のほか,技術 の前 にまず創部の観察 を しっか り行 うこと を促 し初 回は見学 としていること, また創傷処置の方法 がガーゼか ら ドレッシング剤へ と変わって きてお り,実 施 回数 自体が減 っているため,経験す る機会 に直面 しに くい状況 にもなって きていることな どが考 え られる.先 行研究 4) では,創傷処置 な どの技術 を,実習中にで きる だけ体験する技術 として学生 に課 し,受持 ち患者 に限 ら ず,周手術期 にある他の患者 に対 して も臨床側 と調整 を 図 り,高い実施率 を得 ていた.本学 の成人看護学実習で は,看護技術 は基本 的に受持 ち患者 において経験 させ て いる.従 って,受持 ち患者の疾患や状態 によって,経験 で きる技術 も限 られて くるので,今後で きるだけ学生 に 実習の場 においての実施経験 をさせ るのであれば,受持 ち患者以外の患者‑ も対象 を広 げることが可能であるか 等,病棟側 とも検討 し調整 をはかってい く必要がある.

また,学生‑ は引 き続 き,個 々の学習状況 を見 なが ら働

きかけをしてい くことが重要 と考 える.

「 蒋癒予 防ケア 」 は,内科病棟 で受持 ち患者 に対 して 行 われていたケース も多かったが,受け持 ち時 には既 に ケアが継続 されていた り,新 たに対策 を講 じる場合 も学 生が気づ く以前 に看護師の判断で行 われることが多かっ たため,半数の学生が 「 見学 」 「 実施 ・見学 な し」 となっ たと考 えられる.学生の気づ きゃケアの意味づけを促 し, 看護師の意思決定 を追体験 させ るな どの介入が必要だっ た と考 える.

注射 は,身体侵襲 を伴 う技術 であることや経験 で きる 機会 自体 も多 くはない こと, また先行研究 4 ・ 6 ・ 7 )か らも実 施率が低い ことは予測 されていたが,その中で 「 皮下注 射」 は約 2 割 の学生が実施 していた. これは,学内演習 で行 ったイ ンス リン注射の実施 を,病棟 で働 きかけたこ

とによるもの と考 える.

また,「 勝月 光内留置 カテーテルの管理」 は先行研究

3)

より,「 血糖測定」 も先行研究 6) と比べ高い実施率であっ た.これ らの技術 も本年度,前年度 の実習状況の振 り返 りか ら,実習前の 3 年前期の学内演習内容 に取 り入れた.

学内で経験 していたことで,患者‑の実施 も働 きかけや す くなったこともあるが,学生の意識の向上や実施す る 上での 自信 に もつなが っていたのではないか と考 える.

3 )実習病棟/受持 ち患者の特性の影響

「 食事介助 」 や排壮援助技術 の実施率が低 かったのは, 成人看護学実習では比較的 自立度の高い患者 を受 け持つ

ことが多いため,経験す る機会 自体が少 なかったため と 考 える.「 経管栄養法」 の実施率が低いの も,経験す る 機会が少 なかった ことによる もの と考 えるが,一方,経 験す る機会のあった学生の 7 割以上が 「 見学」であった.

経験す る機会が少 ない技術 は,で きるだけその機会 を逃 さず実施す ることがで きるよう,学生‑事前学習 を働 き かける とともに,グループ内で学習が共有で きるよう調 整 してい くことも必要 と考 える.

「 勝朕 内留置 カテーテルの管理」 は,先行研 究 3) よ り も高 い経験率 であ り,「 酸素吸入療法 」 の実施率 も,先 行研 究 7) と同様 , また先行研 究 3 ・ 5 )よ りも高か った. し か し, 3 割程 の学生が 「 見学」お よび 「 実施 ・見学 な し 」

で,予測 していた よ りも高かった.「 意識 レベルの把握 」 ち ,先行研 究 3 , 6 )よ りも高 い実施率 であ ったが,約半数 の学生が 「 見学 」 「 実施 ・見学 な し」 であ った.外科病 棟の実習で全学生が全身麻酔下で手術 を受 ける患者 を受 け持 っているため, もう少 し高い実施率 を期待 していた のだが,経験す る機会 はある ものの,ただ尿量 を見 てい るだけであった り,急性期の慌 しい状況の中,学生 自身 にも余裕が な く,意識的な観察,管理 をす ることは難 し い状況 にあ った ことが推測 され る. また,「 意識 レベル の把握 」 は,手術直後の慌 しい状況の中で,学生がケア へ入 ってい きに くい状況 もあったのではないか と考 える.

特 に 「 酸素吸入療法」 は,確実 な援助の提供が されなけ

‑ 31‑

い傾 向にある. 「 吸 引」 は,臨床 の場 で実施す る頻度 の 高い技術 であるため,今後成人看護学で も演習 を検討す るなど,学生が臨地実習の場で実施 にいたるだけの自信 が持 てるよう取 り組 んでい く必要があるもの と考 える.

「 標準予 防策 」 は,全学生が 「1 人で」実施 した と回 答す る と考 えていたが,「 実施 ・見学 な し」 の学生がい た.実習の場 で,手洗いの徹底や血液 ・体液 などの取 り 扱 い等具体的なことは,その都度伝 えているので,実施

してい なか った学生が いた とは考 えに くい. しか し,

「 標準予防策 」 とは何 か を理解 で きていない学生 であっ た と考 え,この事実 を真聾 に受 け止めなければならない.

先行研究 3) において も,卒業時 に行 った調査 で 4割の学 生が 「 機会な し」 としていた.標準予防策は,言 うまで もないが全ての患者 に適用 される, 日常の看護活動 にお いて欠かす ことので きない感染予防技術の基本である.

従 って,全学生が標準予防策 とは何 か を十分認識 し意識 的に実施で きるよう,今後演習や基礎実習の早い段階か ら,意図的に繰 り返 しの働 きかけを行 い,その周知 に努 めてい くことが重要である と考 える.

2 )実習/指導体制の影響

清潔 ・衣生活援助技術 は,先行研究 3 7 )において も実 施率は高かった.水準 1の技術であるが 「 指導 ・監督下」

での実施が 「1 人で」 よ りも多い傾 向にあるのは, 自立 度の高い患者以外 は,患者の安全 ・安楽 を考 え,学生単 独 での実施 をさせていない ことや, また学生への技術指 導,技術確認 の 目的で,各実習 において初めて実施す る 際 は,必ず指導 ・監督下で実施す ることを徹底 している ため と考 える.

「 創傷処置」 は,外科病棟 での実習でほ とん どの学生 が経験する機会のある技術であるが,予測 よりも 「 見学」

の割合が高かった.外科病棟 の多忙 な状況 において,学 生が実施する機会 を得 に くい状況 にあること,また学生 自身に実施す るだけの余裕や 自信が なかったなどの理 由 のほか,技術 の前 にまず創部の観察 を しっか り行 うこと を促 し初 回は見学 としていること, また創傷処置の方法 がガーゼか ら ドレッシング剤へ と変わって きてお り,実 施 回数 自体が減 っているため,経験す る機会 に直面 しに くい状況 にもなって きていることな どが考 え られる.先 行研究 4) では,創傷処置 な どの技術 を,実習中にで きる だけ体験する技術 として学生 に課 し,受持 ち患者 に限 ら ず,周手術期 にある他の患者 に対 して も臨床側 と調整 を 図 り,高い実施率 を得 ていた.本学 の成人看護学実習で は,看護技術 は基本 的に受持 ち患者 において経験 させ て いる.従 って,受持 ち患者の疾患や状態 によって,経験 で きる技術 も限 られて くるので,今後で きるだけ学生 に 実習の場 においての実施経験 をさせ るのであれば,受持 ち患者以外の患者‑ も対象 を広 げることが可能であるか 等,病棟側 とも検討 し調整 をはかってい く必要がある.

また,学生‑ は引 き続 き,個 々の学習状況 を見 なが ら働

きかけをしてい くことが重要 と考 える.

「 蒋癒予 防ケア 」 は,内科病棟 で受持 ち患者 に対 して 行 われていたケース も多かったが,受け持 ち時 には既 に ケアが継続 されていた り,新 たに対策 を講 じる場合 も学 生が気づ く以前 に看護師の判断で行 われることが多かっ たため,半数の学生が 「 見学 」 「 実施 ・見学 な し」 となっ たと考 えられる.学生の気づ きゃケアの意味づけを促 し, 看護師の意思決定 を追体験 させ るな どの介入が必要だっ た と考 える.

注射 は,身体侵襲 を伴 う技術 であることや経験 で きる 機会 自体 も多 くはない こと, また先行研究 4 ・ 6 ・ 7 )か らも実 施率が低い ことは予測 されていたが,その中で 「 皮下注 射」 は約 2 割 の学生が実施 していた. これは,学内演習 で行 ったイ ンス リン注射の実施 を,病棟 で働 きかけたこ

とによるもの と考 える.

また,「 勝月 光内留置 カテーテルの管理」 は先行研究

3)

より,「 血糖測定」 も先行研究 6) と比べ高い実施率であっ た.これ らの技術 も本年度,前年度 の実習状況の振 り返 りか ら,実習前の 3 年前期の学内演習内容 に取 り入れた.

学内で経験 していたことで,患者‑の実施 も働 きかけや す くなったこともあるが,学生の意識の向上や実施す る 上での 自信 に もつなが っていたのではないか と考 える.

3 )実習病棟/受持 ち患者の特性の影響

「 食事介助 」 や排壮援助技術 の実施率が低 かったのは, 成人看護学実習では比較的 自立度の高い患者 を受 け持つ

ことが多いため,経験す る機会 自体が少 なかったため と 考 える.「 経管栄養法」 の実施率が低いの も,経験す る 機会が少 なかった ことによる もの と考 えるが,一方,経 験す る機会のあった学生の 7 割以上が 「 見学」であった.

経験す る機会が少 ない技術 は,で きるだけその機会 を逃 さず実施す ることがで きるよう,学生‑事前学習 を働 き かける とともに,グループ内で学習が共有で きるよう調 整 してい くことも必要 と考 える.

「 勝朕 内留置 カテーテルの管理」 は,先行研 究 3) よ り も高 い経験率 であ り,「 酸素吸入療法 」 の実施率 も,先 行研 究 7) と同様 , また先行研 究 3 ・ 5 )よ りも高か った. し か し, 3 割程 の学生が 「 見学」お よび 「 実施 ・見学 な し 」

で,予測 していた よ りも高かった.「 意識 レベルの把握 」 ち ,先行研 究 3 , 6 )よ りも高 い実施率 であ ったが,約半数 の学生が 「 見学 」 実施 ・見学 な し」 であ った.外科病 棟の実習で全学生が全身麻酔下で手術 を受 ける患者 を受 け持 っているため, もう少 し高い実施率 を期待 していた のだが,経験す る機会 はある ものの,ただ尿量 を見 てい るだけであった り,急性期の慌 しい状況の中,学生 自身 にも余裕が な く,意識的な観察,管理 をす ることは難 し い状況 にあ った ことが推測 され る. また,「 意識 レベル の把握 」 は,手術直後の慌 しい状況の中で,学生がケア へ入 ってい きに くい状況 もあったのではないか と考 える.

特 に 「 酸素吸入療法」 は,確実 な援助の提供が されなけ

‑ 31‑

表 1 .本学 における成人看護学実習の概要 実習単元 科 目 単位 期 間 場 所 ( N 大学医学部 .歯学部附属病院) 実習 1 成人看護学実習 Ⅱ‑1 2 2 週 間 内科 .外科病棟 実習 2実習3 成人看護学実習 Ⅰ‑1 2 2 週間 外科病棟成人看護学実習Ⅱ‑222週間内科病棟成人看護学実習Ⅰ‑213日 集 中治療部,血液浄化療法部, リハ ビリテーシ ョン部 棟 は,で きるだけ さまざまな疾患の患者 を受 け持つ こと がで きるよう,全 てのグループが違 う病棟 をローテーシ ョ ンで

参照

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