筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士前期
課程学位論文抄録集(平成26年度)
雑誌名
筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士前期
課程学位論文抄録集
巻
平成26年度
発行年
2015- 03
筑波大学大学院
図書館情報メデ
研究科博士前期課程
学
位
論
文
抄
録
集
成
度
め
成26 度筑波大学大学院図書館情報メデ 研究科図書館情報メデ 専攻博士前期
課程修了者 修士学位論文抄録集を刊行いた た 本博士前期課程 修士 情報
学 と修士 図書館情報学 二つ 学位を出 本抄録集 修士 情報学
あ い 修士 図書館情報学 学位を本 度取得 た合計38名 学生 修士学位論文
抄録 収め い
本研究科 情報メデ 社会 知識共 とそ 仕組 係 研究を発展させ
新 い時代 向 社会をリ 人材を養成 こと を使命と 情報 高度
利活用を必要と 現代社会を支え 高度 人材を育 ため 教育研究を進め い
そこ 社会 知識 情報 共 や そ 仕組 と 図書館や情報ネッ
ワ クを対象 た 人文学 社会科学 理工学等 多様 プロ チ 総合的
複合的 取 組 を行 い た 留学生や社会人学生を含 多彩 学生 学ぶ場
を提供 い 本抄録集 本研究科博士前期課程 大学院生 多様 領域
先端的 研究成果を一覧 こと
本抄録集 修士論文と とめ た研究成果を覗 見 窓 役割を持 い
修士論文 個々 大学院生 研究成果を とめた あ そこ 研究指
導 携わ た教員 得た知 研究を進め 過程 多く 方々 得た知 詰 い
伝統的 図書館情報学や情報科学 領域 と 様々 分 と結びついた学際
的 領域 研究 進め い ことを こ 抄録集 伝え く い
本抄録集 本研究科 教員 学生 と 本研究科とそこ 研究教育 関心を
持ち 方々 読 いた ば幸い 存 抄録 い研究成果 内
容を知 不十分と思わ こと あ せ 個々 研究 い内容
関心を持た た場合 当 論文 指導教員あ い 学生 い内容を得 いた
ばあ たく思い
最後 た 修士論文 指導や査読を始めと 論文作成 関わ た教員各
位 び学生 研究活動を支え た支援室 職員 方々 感謝申 上 そ
修了生諸君 将来 発展と活躍を大い 期待
目
次
修士 図書館情報学
泉 慧太郎
府情報 公開 プ 保護
不開示情報 日米比較 ··· 1
神 永 亜 季 関東大震災時 日記 書簡 軍人 治家 思想 ―震災前 記述と比較 ― ··· 2
木 奏 公共図書館職員 職 対 意識調査 ··· 3
小 林 映里奈 本棚サ を用いた図書館学習コ ュニ 形成 ··· 4
西 郷 智 帆 道法會元 護符 と意味 関 計 分析 ··· 5
鈴 木 康 著作物 付随的利用 関 法的課題 ―写 込 焦点をあ ― ··· 6
池 宣 彦 大学認証評価 大学図書館評価 研究 ―大学基準協会 大学評価 学位授 機構 日本高等教育評価機構 評価結果 内容分析 ― ··· 7
西 祐 子 大学図書館蔵書 貸出傾向:経 変化 主題別比較 ··· 8
萩 原 咲 恵 学校図書館 広報機能 活用 ―社会的認識 形成 視点 ― ··· 9
橋 本 舞 子 対象 齢 配慮 た文章 複雑さ 関 研究 ··· 10
奈 言葉 来と成立 猫 と こ ··· 11
水 上 柚香子
米国 公共図書館サ と ソ ン
―リ サ ン 図書館 事例 ― ··· 13
森 川 万 里
ネ 農村部 地域図書館 現状と課題: ョ ソン村
プ ン コ ュニ リ を対象と ··· 14
山 口 知 仁
個人情報 保護範
―日米欧間 個人識別性 をめ 議論を通 ― ··· 15
横 井 記録 と情報 を用いた個人 知識構造 研究 ··· 16
元 涼 介
商店街と ョッ ン 来街者 特徴分析
魅力あ 空間 着目 ··· 17
若 井 航
DRM回避規制 関 法制度 在 方
―海外事例と 比較検討 ― ··· 18
若 松 ちひろ
治療関連 非医療従事者 読解
―読者 リ 着目 ― ··· 19
泰 久 公共図書館 ソ メデ 受容 ··· 20
修士 情報学
岩 間 勇 介
ン 内容 ク セ 支 援 た め ン ロ を 基 礎 と
ン 排列 作成手法 ··· 21
門 脇 直 哉 認知的葛藤を生起させ e-Learning 教育効果 ··· 22
瀬 尾 崇一郎
Webペ と 類似性を利用 たLinked Dataリ リ
自動収集手法 ··· 23
竹 谷 健
ク 法 陰関数曲面 ッ ン を用いた
表面可視化手法 開発 ··· 24
中 岡 義 貴 調理 リ 拡大 ため 推薦法 関 研究 ··· 26
西 口 成 峰 経験価値 着目 た コンサ へ 参加意図 分類 ··· 27
西 出 賴 継 メ デ 作成 た め メ デ 語 彙 探 索 支援 構築 ··· 28
萩 原 彰 ン 中間制作物 資源化と制作プロセ 分析を目的と た 制作記録 ··· 29
萩 原 和 樹 LOD を利用 た 送コン ン ため メ 構築 ··· 30
水 本 弘 貴 A Study on XSLT Transformation Method for Distributed XML ··· 31
安 駿 記号列生成 クを用いた創造力 拡散的思考力 評価 ··· 32
川 子 歩行者を考慮 た遠隔操作移動ロ ッ 動作予告提示手法 ··· 33
王 珂 中 国 映 画 と メ リ 映画 比 較 プ ロ ク プ メ ン 表現と効果 ··· 34
胡 威 Analyses of time point sequences using kernel methods ··· 35
張 弛 宮崎駿 映画作品 自然表現意図と視聴者 抱く印象 関連分析 ··· 36
劉 蕊 食事行動をと ン ン を利用 た 発想支援 研究 ··· 37
政府情報
公開
け
プライバシー保護
-
不開示情報
日米比較
-
Privacy Protection in Information Disclosure by Government
- Focusing on Exemptions between Japan and the United States -
学籍番号:201321625 氏名:泉 慧太郎
Keitaro IZUMI
日本 政府 保有 情報 公開を定 た法 情報公開法 あ 政府情
報 国民 請求 応 開示さ 公開 た場合問題 生 そ あ 情報
開示 対象 除外さ こ を 不開示情報 いい 法第5条 6
類型 分け 規定さ い 本研究 不開示情報 う プライバシー保護を趣
旨 た 個人 関 情報 解釈 着目 個人 関 情報 保護さ
情報 特定 個人を識 こ 情報 け く 特定 個人を識 い
場合 も 公 こ 個人 権利利益を害 そ あ 情報 該当
た 特定 個人を識 い も わ う 情報を開示 た場合 個人
権利利益を害 そ あ い 法 や裁 例 明確 基準 存在
い
そこ 本研究 い 制度運用上 解釈を 明確 こ を目的 プライ
バシー侵害可能性 具体的 事例 中 う 基準を用い 解釈さ い
日米間 比較研究を行 た 米国 情報自由法 Freedom of Information Act 政府 情報 公開 い Exemption 例外事由 6 7(C) 開示 プライバシー
不当 侵害を構成 そ あ 情報を保護 い
日米双方 近年 事例を検討 た結果 双方 プライバシー保護 解釈 そ 課
題 あ こ 明 た 米国 採用さ い 公 利益 を考慮
プライバシー侵害 正当性を 断 いう解釈手法 断 慎重を期 上 日本
も採用 意義 大 い 考え 至 た 他方 日米 制度間 差異を考慮 今
日本 い プライバシー 利益 比較 公 利益 を説明責任 観点
再構成 必要 あ
関東大震災時の日記・書簡にみる軍人・政治家の思想
―震災前の記述と比較して―
From diaries and letters of the Great Kanto Earthquake to see
the thoughts of soldiers and politicians:
By comparing the normal times before the earthquake
学籍番号:201321629
氏名:神永 亜季
Aki KAMINAGA
岡部(1983)は災害時において、普段複雑で分かりにくい社会的情報伝達のプロセスが
顕在化するとしている。以上を敷衍すると、非常時を平時と異なる姿が見られる機会と捉 えられる。
本研究は個人の非常時と平時を比較し差はあるのか、あるとすれば何かを探る。広範囲 に影響を及ぼしている地震災害直後を非常時の事例とし、その中でも地震当時の状況や人 物たちの評価がある程度定まっている関東大震災を扱う。対象は公表を前提にしておらず、 出版物よりも自由に文章が書ける日記や書簡とした。対象者を、文筆が職業ではなく本人 の従来の歴史的評価を把握しやすい点から、軍人と政治家とする。
先行研究では、槌田(1992)や川本(2011)など関東大震災時の日記同士を比較する論
攷が多い。また、後藤(1996)は日記と当時流行した天譴論の思想との関係を扱った。し
かし日記を非常時と平時に分け、複数人の思想を扱ったものは管見の限り見当たらない。 以上より、本研究の目的は軍人や政治家の日記・書簡における記述内容を対象者ごとに 比較し、非常時と平時との思想に差異があるか否かを明らかにすることである。
研究方法は軍人・政治家の日記や書簡を対象とする文献調査である。対象者は陸軍軍人2
人、海軍軍人2人、文官政治家6人の計10人とする。対象期間は、震災前平時が1923年 4月1日から同年8月31日、非常時は震災発生の1923年9月1日から同年12月31日ま
でとする。対象文献の政治や軍事、思想に関わる記述すべてを段落単位で選別し、非常時 と平時との間に思想の変化があるか否かによって比較した。思想比較の観点は、記述内容 がリベラルであるか否か、合理的であるか否かとする。リベラルと合理的、アンチリベラ ルと非合理的はおおむね対応しているが、例外もあるため、定性的比較の中で詳しく見て
いく。また平時については、『詳説日本史』(山川出版社)や『世界大百科事典 第二版』(平
凡社)から期間中の対象者についてリベラルか否かの通説的理解を析出し、日記・書簡の 記述と比較する。
合理性とリベラルな記述の多寡で定量的比較を行った結果、平時はリベラルな記述より
もアンチリベラルな記述が多い執筆者が 3 人、アンチリベラルな記述よりもリベラルな記
述が多い執筆者が7人となった。しかし非常時では、リベラルな7人のうち、3人の日記や
書簡でリベラルな記述よりもアンチリベラルな記述の方が多くなった。3人の共通点は、職
業軍人や宮内大臣、思想事件の調査経験がある元警察官といった本来アンチリベラルな職 業イメージを抱かれる職歴を持ちながらも、平時の日記や通説的理解がリベラルであると いう点である。また、平時にアンチリベラルな記述をしている執筆者は、非常時と平時の 記述に差異は見られないことが明らかとなった。
つまり、平時にリベラルである人間は非常時に思想が変わる可能性がある一方、平時に アンチリベラルな人間は非常時にも変わらないことから、非常時にはアンチリベラルな思 想が増加する可能性が示唆された。
研究指導教員:後藤 嘉宏
公共図書館職員の職に対する意識調査
Survey on attitude of public librarians toward their work
学籍番号:201321631 氏名:木下 奏 Kana KINOSHITA
近年、行政機関においても市民や利用者のことを「お客様」と呼ぶなどサービス面も重 視されるようになってきた。公共図書館も例外ではなく、公務員として社会からの評価を 受ける対象として質のよいサービスを求められている。このサービスの質に関わるものと して職員の仕事に対するモチベーションがある。仕事に対するモチベーションは、図書館 に限らず様々な分野で議論され、いかにモチベーションを維持し高めるかがサービスの質 を高める重要な施策と考えられている。しかし、公共図書館職員を対象にモチベーション を調査した研究は少なく、現在どのようなモチベーション状態なのか、モチベーションに どのような要因が関わっているのか、明らかになっていない。このような背景から、卒業 研究において公共図書館職員のモチベーションの現状を質問紙調査により明らかにした。 その結果、モチベーションの異なる4つの図書館職員像を低難した。しかし、モチベーショ ンの形成理由、4つの図書館職員像の妥当性に問題が残った。
そこで本研究では、図書館職員へのインタビューを通して図書館職員のモチベーション がどのような要因から生じるのかを質的に明らかにすること、さらに雇用形態の多様性を 考慮にいれて分析し新しい図書館職員像を提案することを目的とする。
本調査では千葉県内の市立図書館からランダムに抽出した。9館でインタビュー調査を実 施した。正規職員か非正規職員か、司書資格を持っているか持っていないかの2つの属性を 考慮した4つのタイプで調査を行った。半構造化インタビューを用いて一人あたり1時間程 度、普段業務を行っている中で考えていること、今後の図書館像などを聞いた。
インタビュー調査の結果、公共図書館職員が考えるモチベーションに関わる要因を明ら かにすることができた。公共図書館では一般企業のように結果による報酬の変化や昇進昇 給がない。そのため普段やりがいや意欲を感じる部分の多くは利用者との接点であった。 利用者から求められるものを提供した時に感謝の言葉をもらうといった場面などからやり がいを得られるようである。すなわち図書館職員のモチベーションは内発的な要因から構 成されていることがわかった。
さらに公共図書館職員の人物像は調査に設定した4つのタイプでは不十分であり、業務 委託の所属が業務委託会社であるかどうかも考慮する必要があることがわかった。このこ とにより①正規職員資格あり②正規職員資格なし③非正規職員資格あり④非正規職員資格 なし⑤委託先正規職員資格あり⑥委託先非正規職員資格あり⑦委託先非正規職員資格なし の7タイプがあり、発話によりその特質を提示することができた。
本棚サ
ビ
を用い
図書館学習コ
ュニテ
形成
Organization of Learning Community in Libraries
Using the Bookshelf Service
学籍番号:201321632 氏 : 林映里奈 Erina KOBAYASHI
近 年 情 報 技 術 発 展 伴 い 図 書 館 社 会 的 役 割 変 化 し あ 時 図 書 館
提 供 す サ ビ 変 化 求 い 図 書 館 知 識 伝 達 を 行 う 場 知 識 創 造
支 援 を 行 う 場 へ 変 化 す 流 中 ラ ニ ン コ モ ン 設 置 や シ テ 研
究 行 わ い 知 識 創 造 基 盤 し コ ュ ニ テ 形 成 適 行 わ い い
問題 し 考え
本 研 究 大 学 図 書 館 知 識 創 造 を 支 援 す 図 書 館 利 用 者 学 習 コ
ュニテ を形成す を目的 し (1)コ ュニテ 構成員 学習す を目的 す (2)コ ュニテ 行わ 学習 し 構成員 共通理解を形成し 成果物を作
い (3)構成員 コ ュニテ へ 帰属意識 現 い 点を満 すコ ュニテ を形成す を目指し
図 書 館 利 用 者 学 習 コ ュ ニ テ を 形 成 す 本 棚 サ ビ を 用 い コ ュ ニ テ
形 成 シ テ を 構 築 し シ テ 個 人 利 用 す 個 人 本 棚 シ テ 利 用 者
全 員 利 用 可 能 公 開 共 有 本 棚 あ テ 本 棚 二 種 類 本 棚 を 実 装 し 本 棚
を 用 い テ 関 す コ シ ョ ン を 形 成 す テ い 学 習 コ ュ ニ テ
を形成す を目指し
シ テ 評価実験を行い シ テ 利用 ン トを収集し そ 結果 (1) コ ュニテ 構成員 学習す を目的 し い (2)コ ュニテ 行わ 学習
し 構成員 共通理解を形成し 成果物を作 い (3)構成員 コ ュニテ へ 帰 属 意 識 現 い 学 習 コ ュ ニ テ 形 成 要 件 あ 点 を 満 す 被 験 者
集 合 見 本 シ テ を 用 い 学 習 コ ュ ニ テ を 形 成 す
可 能 し 今 後 課 題 し 被 験 者 数 不 足 実 験 期 間 を 十 設
挙 実 験 構 図 を 見 直 す い コ ュ ニ テ
形成 期待さ
研究指 教員:宇陀 則彦
『道法會元』における護符のパーツと意味に関する計量分析
Quantitative Analysis of Component Parts of Charms in "Dao-fa Hui-yuan"
学籍番号:201321633
氏名:西郷 智帆
Chiho SAIGO
中国の古典籍は古来より日本に伝えられ影響を与えてきた。現在、これらの古典籍は中 国において盛んに電子化されている。本研究で取り上げる『道法會元』も電子化が試みら
れ、それをもとにした研究が行われてきた。『道法會元』は、様々な宗派が伝えた雷法を含
む道教呪術が集成された文献であり、図と文章が複雑な組み合わせにより記されている。 宇陀・松本研究室の共同で電子化が行われ、研究利用を目的として検索機能および分析支 援機能に関する研究がなされてきた。また、検索精度向上を目的とした用語の統制に関す る研究や、護符とそれを構成するパーツの研究が行われてきた。
本研究では、『道法會元』に関する一連の研究をもとに、第一に筆者の卒業研究を発展さ
せた分析、第二にテキストマイニングの手法を用いた分析を行った。第一の分析では、パ
ーツの形状を表すパーツコードのうち「勅」の形状を持つ「sc021302」を取り上げ、そのパ
ーツコードに対し、どのような代表名が対応しているか、『道法會元』の巻においてどのよ
うな傾向を示しているかを探った。その結果、勅を下す神には「玉皇上帝」「北極紫微大帝」
の二神が多く、また巻151-155や巻166-170等の特定の巻において、各々異なる主神が代 表的な語として出現していることが明らかになった。
第二の分析では、テキストマイニングの手法を用いて、巻とそこに含まれるキーワード
から呪術の系統に関する分析を行った。クラスター分析の結果、巻 61-64・巻 80-82・巻
90-96・巻97-103・巻114-120では雷法に関係したキーワードが出現しており、『道法會元』
の 該 当 巻 に お け る 呪 術 の 内 容 と の 対 応 が み ら れ た 。 ま た 、 巻 156-168・ 巻 171-187・ 巻 217-218・巻222-231・巻257-258・巻259-268は「北極紫微大帝」や「天蓬元帥」と関係
がみられ、馮らによる分析結果と類似した傾向を示した。
加えて、パーツコードとキーワードの対応についても同様の分析を行った。分析結果か ら、パーツコードは、キーワードとの対応関係が明確に示される場合とそうでない場合が あり、両者の対応を探るためには、パーツコードとそれを示す概念の整理を詳細に行う必
要がある。以上の研究結果は、『道法會元』における呪術の系統を研究する際に手掛かりと
なると考えられる。
著作物の付随的利用に関する法的課題
―写り込みに焦点をあてて―
Legal Issues on Incidental Use of Copyrighted Works
―
Focusing on Minor Shot Object
―
学籍番号:201321636
氏名:鈴木 康平
Kohei SUZUKI
デジタル技術の発達により、従来想定されていない新たな著作物の利用形態の登場を受
けて、著作物の利用の円滑化を図りつつ、著作権を適切に保護するため、平成24年に著作
権法が一部改正された。改正により、写り込みについての制限規定を定めた著作権法30条
の2が新設された。本稿では30条の2に関して、解説・学説等を参照して解釈論を展開し、
課題を明らかにした。そして、課題解決のために30条の2の一部改正を提案した。
30条の2の要件には主に「写真の撮影、録音又は録画の方法」「著作物を創作するに当た
つて」「分離することが困難である」「軽微な構成部分」「著作権者の利益を不当に害するも
の」ではない、といったものがある。要件の解釈にあたっては、文言にとらわれずに広く 解釈する立場をとる学説が有力であり、立法担当者も概ね同様の立場をとっている。しか し、条文の文言を厳格に解釈すると本来許容されるべき著作物の付随的利用が妨げられる 恐れは否定出来ない。また、多くの明文化された要件により、著作権法に詳しくない者が
著作物の利用を萎縮してしまう恐れもある。したがって、「写真の撮影、録音又は録画の方
法」「著作物を創作するに当たつて」「分離することが困難である」という 3 つの要件は不
要であり、30条の2には改正が必要であるという結論に至った。
そこで、本稿では30条の2の改正案を提示した。改正案は先の3つの要件を削除し、社
会通念上軽微であると評価できるかという点と、著作権者の利益を不当に害さないかとい う点に絞って著作物の利用が許容される付随的利用であるかを判断するものとした。軽微 性の判断に関しては消去可能性テスト・置換可能性テストを採用することを提案している。 各テストの具体的基準については裁判例の蓄積で構築されていくと予想される。改正案に は明確性の原則や法的安定性に関する批判が予想されるが、現行法にも曖昧な要件はある ことに加えて、改正案は他の法律と比べても特段曖昧な表現を使っているものではないた め、改正案は必ずしも明確性の原則に反しているわけではなく、法的安定性を損なうもの ではないと考える。
研究指導教員:松縄 正登
大学認証評価における大学図書館評価の研究
―大学基準協会,大学評価・学位授与機構,日本高等教育評価機構
の評価結果の内容分析から―
Research of Academic Libraries in Certified University
Evaluation and Accreditation:
Content Analysis of Japanese Evaluation Results
学籍番号:201321638 氏名:高池宣彦 Norihiko TAKAIKE
本研究の目的は,高等教育全体の発展に貢献できる大学評価と大学図書館評価のために, 日本の認証評価において大学図書館がどのように評価されてきたのかを明らかにすること である.
2004(平成16)年に日本の大学に対して,認証を受けた評価機関による第三者評価(以 下,「認証評価」という.)が義務化された.先行研究の調査の結果,認証評価の中での大 学図書館に関する評価は,分析・活用が進んでいないことが分かった.そこで本研究では, 「認証評価において大学図書館は,資料・施設・設備の観点以外の点でも評価されている」 という仮説を立て,認証評価が始まった2004年度から2013年度までの,大学基準協会, 大学評価・学位授与機構,日本高等教育評価機構の認証評価結果の図書館部分についての 評価分析と内容分析を行った.さらに,別の観点からも検証するため,大学図書館におけ る先進的な取り組みの実践例(文部科学省)と認証評価結果,自己点検・評価報告書の比 較分析を行った.
主な結果は以下のとおりである.
まず,評価結果の長所,優れた点について,「社会貢献」(大学基準協会・第1サイクル9%), 「社会連携」(日本高等教育評価機構・第1サイクル:35%)や,「教育内容・方法」(大学 基準協会・第1サイクル:3%),「教育内容及び方法」(大学評価・学位授与機構・第1サ イクル:7%),「学生支援等」(大学評価・学位授与機構・第1サイクル:9%)の観点から の評価が確認できた.また,認証評価結果の助言・一層の改善・努力課題,更なる向上が 期待される点,参考意見, 勧告・改善勧告,改善を要する点の分析では,長所,優れている 点ほどではないが,資料・施設・設備の観点以外の評価を確認できた.さらに,テキスト 分析や大学図書館における先進的な取り組みの実践例(文科省)と認証評価との比較分析 でも,資料・施設・設備以外の観点での評価が認められた.
本研究は,3機関の10年分の認証評価結果の図書館部分を全て調査・分析した初の試み である.その結果,評価項目や一部の結果だけでは分からない大学図書館の評価が明らか となった.さらに,本研究の分析は,全ての日本の大学と大学図書館を評価した認証評価 を対象にしていることから,大学内における大学図書館のあり方を考える上で,示唆を与 えるものである.
大学図書館蔵書の貸出傾向
:
経年変化の主題別比較
The Circulation Pattern among Subjects in the Academic Library
Collection.
学籍番号:201321644
氏名 :西野 祐子
Yuko NISHINO
本研究は、図書の貸出分析のなかでも、受入や出版からの年数の経過に伴う図書の貸出 減少に着目した。これまでの研究では、経年的な図書の貸出そのものの減少、またそれら の主題による差異は明らかにされていない。そこで本研究では、経年的な図書の貸出減少 の有無および主題による経年的な貸出減少の傾向の差異を検証した。
分析に用いる指標として、これまで使われてきた累積貸出率、年度別貸出率に加えて、 連続貸出率の推移を用いた。連続貸出率とは、前年度から連続して貸出がある図書の、受 入から一年後に貸出のあった図書全体に占める割合のことである。これらより、図書の貸 出減少の有無の検証を試みた。さらに日本十進分類別にこの三つの指標を比較し、主題に よる傾向の差異の検証を行った。
分析対象としたデータは、X大学図書館の一年間の受入図書のうちの貸出可能な日本語図 書(指定図書含む)である。受入図書は2006年度(12,634件)、2007年度(11,512件)、
2008年度(12,081件)の三図書群を設定し、書誌記録および受入年度から6年分の年度ご
との貸出回数のデータを用いて集計を行った。受入図書は書誌単位で集計し、複本はまと めて一件数えているが、複数巻で一つの著作が構成されている場合はそれぞれ別々のもの として数えている。また貸出は学生(学部生、大学院生)によるものに限定し、更新回数 も合算した。
その結果、連続貸出率の減少はどの主題でも見られる一方、その減少の速度や大きさは 主題によって異なることが示された。歴史、心理学を除く哲学、文学の各主題は連続貸出 率の減少が、社会科学や自然科学の各主題より急激であった。しかし、累積貸出率が増加 していることから、受入から相当年数が経過したあとも貸出される可能性があると考えら れる。そのため、連続貸出率の急激な減少から、図書の陳腐化が早く古い図書が利用され ない主題であると解釈するのは早計であると考えられる。
学校図書館における広報機能の活用
―社会的認識の形成の視点から―
The promotion of public relations in a school library
- From a viewpoint of the social awareness -
学籍番号:201321647
氏名:萩原 咲恵
Sakie HAGIWARA
戦後間もなくから学校図書館の利活用における重要性が訴えられてきたが、依然とし て学校図書館の利活用についての認識は高まらない。本稿では、こういった背景を踏ま え、学校図書館の広報の現状と課題を明らかにし、特に、ウェブサイトを利用した広報 の効果を考察することを目的として文献調査、学校図書館ウェブサイトの事例調査、聞 き取り調査による研究を行った。文献調査では、学校図書館が抱えてきた課題、広報を ウェブサイトで行った場合の利点や問題点等を検討し、学校図書館広報におけるウェブ サイトの利用は新しく、広報の形態として位置づけられていないことを明らかにした。
学校図書館ウェブサイトの事例調査では、23 件の学校図書館ウェブサイトの質の評価を
行った。その結果、学校図書館ウェブサイトは、(1)「学校図書館の公開情報」の観点か
らは、学校図書館が発信すべき情報を十分に公開できていないこと、 (2)「ウェブサイト
ユーザビリティ」の観点からは、利用者に対する配慮や工夫が不足しており、利用者が 使いにくいものとなっていること等から、現在の日本の学校図書館ウェブサイトは、そ の充実度が低く、広報としての役割を十分に果たせていないということが明らかになっ
た。しかし、東京都調布の 5 件の公立小中学校を対象に行った聞き取り調査からは、学
校図書館担当者は、ウェブサイトを利用した広報に対して否定的な意識を持っているわ けではなく、むしろ、学校図書館広報にウェブサイトの効果に期待する姿勢は積極的で あった。また、実際の学校図書館広報では、印刷物によるアナログ形態の広報内容は、 学校図書館の利用者にあまり読まれていないという課題も明らかになった。
これらの調査結果から、学校図書館はアナログ形態の広報のみでは、社会的認識を高 めることには限界があり、学校図書館ウェブサイトの活用が必要であるといえる。
研究指導教員:平久江 祐司
対象年齢
配慮
文章
複雑さ
関
研究
A study on complexity of a sentence considered in the target age
学籍番号:201321648 氏名:橋本 舞子 Maiko HASHIMOTO
文章を作成 際 書 手 手 分 や く伝わ う 配慮 文章を作
成 書 手 配慮 点 一 手 年齢 あ 手 年齢 解力や
先行知識 わ い 書 手 年齢へ 配慮 文章 う 特徴
現 明 こ 書 手 文章を作成 際や 文章を評価 際 手助
け 考え 文章 特徴 一 文構造 あ 文構造 数量的 分析 こ
可能 文章 特徴を数量的 客観的 示 こ 出来 そこ 本研究 対
象年齢 異 文章 文構造 特徴を分析 書 手 う 文構造
特徴 着目 い を実験的 調査
分析 対象 学校低学年 一般向け 百科事典5種類 17項目選択 文
構造 特徴を表 指標 1文あ 文節数 主述間 距離等 全11 個を設定
百科事典 文章を解析ソフトJUMAN KNP を用い 形態素解析 構文解析 指標を抽
出 百科事典 指標 差 あ を検証 t 検定を行 文構造 対象年齢
高く 複雑 いう仮 を立 分析 結果 書 手 対象年齢 文構
造 複雑さ 対応 子供向け 文章 一部そ 傾向 見 段階的 変化 見
そ 原因 書 手 文構造 複雑さを意識 い いこ 考え
実験的 調査 書 手 文構造 変化 い う 感 を質問紙調査
行う 筑波大生22人を対象 特定 指標 値 変化させ 対 文章A,Bを せ
子供向け 評価 う そ A,Bを選択 人数 有意 差 あ 検
定 文構造 単純 方を選択 人数 多い 仮 を立 仮 通 結果 得
指標 1個
今後 文構造 特徴を単独 分析 方法や 複数 文構造を組 合わせ 文章
複雑さを判断 方法を検討 い
Anna HIRANO
「言葉」とは、物の名称及びそれに類するものである。だが、言葉は、なぜそのように 呼ばれているのだろうか。何を元にして、どのようにしてそのように呼ばれるようになっ たのだろうか。だが、言葉の由来や成立において、人々の印象やイメージが検討材料とさ れていることはあまりない。言葉は、これらが与える影響をもって、どのような由来を持 ち、どのように成立しているのであろうかを、本研究を通して、考察・検討していく。
最初に、本研究において、研究対象として、『日本国語大辞典』、『広辞苑』、『古事類苑』、
『大漢和辞典』の4つの事典・辞書から「猫」と「ねこ」の項目を抜粋した。ここで分析
対象として、猫を取り上げるのは、漢字と音の両方の言葉が存在することから、最初は
音から始まり、それが文字へと変化する語呂合わせの可能性も考えられ、これらより、 言葉の成立と由来に何かしらの経緯を見いだせるのではないかということから、この研 究において、「猫」と「ねこ」に関する言葉を取り上げた。さらに、民俗伝説や伝承には、 少なからずその時代の人々のイメージが反映されている可能性があると考え、日本におけ る言葉へのイメージ抽出の為、一般の人々、その中でも地方の人々の民俗伝説・伝承を収
集していることに評価があった『定本 柳田國男集』を使用した。
結果、言葉は、由来のイメージの変化によって生まれていくということ、すなわち由来 のイメージ変化による必要性から言葉が生まれているということがわかった。同時期であ っても、由来に別イメージが生まれれば、言葉もできるのである。よって、言葉において、 由来に対する人々のイメージが大変重要であるということがわかったのだ。
さらに、言葉は、由来と言葉として表現する対象の関係性によって成立しているという
ことがわかった。「猫」や「ねこ」に関する言葉においては、猫と遊女など、両者の関係性
がなければ成立することができなかったはずである。また、「猫」や「ねこ」に関する言葉
において、成り立ちにおいては、言葉として表現する対象へのイメージもかかわってくる。
その対象へのイメージと猫のイメージとが重なり合うことで、言葉が成り立つことも見ら れた。よって、言葉の成立には、由来と言葉として表現する対象の関係性及び互いのイメ ージの合致が大変重要であるということがわかった。
研究指導教員:白井 哲哉
副研究指導教員:綿抜 豊昭
言葉の由来と成立―「猫」と「ねこ」から―
An origin and composition of words―from "a cat" and "neko"―
学籍番号:201321650
コンテン
士
関係性
浮
ぶ統合的学習環境
構築
Development of an integrative learning environment that
relationships among documents appear
学籍番号:201321651 氏 :堀 智彰 Tomoaki HORI
ル フ ォ 知 能 構 造 論 い , 情 報 を 操 作 す 思 考 過 程 , 情 報 収 集 過 程 情 報
処理過程 2 見 すこ .情報収集過程 ,感覚器官 認識す 認
知 ,認知さ た物を保持す 記憶 2 あ .情報処理過程 ,問題 対し 多 種多様 解決策を生 出す思考 あ 発散的思考 ,正しい答え 解決策を いく
収束的思考 ,記憶やアウ プ を評価す 評価 3 あ .こ 思考過程を学 習 者 文 献 を 探 索 利 用 す 一 連 プ ロ セ い 用 い い テ ム 当
, 情 報 収 集 過 程 を 対 象 し た テ ム 多 く , 情 報 処 理 過 程 を 対 象 し た 少
い こ 分 . 情 報 処 理 過 程 中 , 収 束 的 思 考 関 す く , 収 集 し た 文 献
や 資 料 コ ン テ ン を 用 い 本 質 的 仮 を 取 た 支 援 さ い い . そ
こ , 本 研 究 研 究 目 的 し 収 束 的 思 考 を 支 援 す テ ム を 開 発 し , 文 献 整 理 を 支
援す こ した.
本研究 学習者 机上 付箋 を用い 文献 士 関係性を整理し い 行動
着目し,様々 コンテン を扱え, 現実世界 整理行動を再現した統合的 学習
環境を構築し,利用者 今 見 こ た文献 士 関係性を示すこ ,
収束的思考 支援を行うこ した.仮想的 二次元 ャンバ 上 文献や動画,Web ペ 幅広い種類 コンテン を自由 配置 利用 手法,DDM:Design Document Mappingを考案し,実験 テム し 実装を行 た.
評価実験 結果, テム ,収束的思考を支援さ いたこ 示唆さ た.
た,様々 コンテン を扱え, 机上や付箋 日常的 利用者 行 い 整
理行動 再現さ い こ 確認 た.
研究指導教員:宇陀 則彦
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Public Library Service and Outsourcing in America
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Case of Riverside County Library System
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Yukako MIZUKAMI
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ネパー
農村部
け
地域図書館
現状
課題
:
ジョ
ソン村
プータン・コ
ュニテ
・ライブラ
ーを
対象
し
The Present Conditions and Problem of the Regional Library in
the Nepalese Rural Area:
In Case of Puthang Community Library in Jomsom Village
学籍番号:201321655 氏名:森川 万 Banri MORIKAWA
経済的 発展 遅 い ネパー い 基礎的 テラシ教育 普及 重要 課
題 あ し し ン 教 基 くカー 制度 低カー 層 学校教育
疎外さ い いう問題 存在す また カー 意識 農村地域 い 顕著
あ こ う 状況 い 公共図書館 学校外教育 場 し 機能 期待さ
本研究 ネパー 及び ネパー 西部山岳地域 ジョ ソン村 READ っ 設置さ た地域図書館 あ プータン・コ ュニテ ・ライブラ ー 対す 文献調査
訪問調査及びインタビュー調査 ネパー 農村地域 け 公共図書館 実態を明
し そ 課題 い 考察を加え こ を目的 す
調査 結果 ネパー 語 能力及び学校教育経験 プータン・コ ュニテ ・ラ
イブラ ー 利用 前提条件 し 認識さ い こ 判明した 従っ 学校教育
疎外さ た低カー 層 図書館 疎外さ い 可能性 高い またネパー
諸民族/カー 約半数 ネパー 語以外 言語を母語 す 点 図書館利用
け 言語的 障壁 存在す いえ
ネパー カー 意識 緩和・解消を急激 進 こ 不可能 あ 現状 乖
離した カー 制度 影響を受け い図書館 展開 図書館 け カー 制度
影響 共 図書館 疎外さ た人々を 不可視化す 危険性 あ こ 問題
を解決す 将来的 カー 意識 緩和・解消を前提 した上 カー
利用しやすい図書館を設置す カー 制度 影響 あ 現在 ネパー 社会を
考慮した図書館運営を行う必要 あ 考え
本研究 け 調査 限定的 あ そ 結果を っ ネパー け 図書館
状況や課題を断言す こ い 今後 ネパー 図書館を 広範 渡っ
調査す こ 図書館設置支援や図書館政策 あ 方 対す 検討を進 必要 あ
研究指導教員:吉田 右子
個人情報の保護範囲
―日米欧間の「個人識別性」をめぐる議論を通じて―
Coverage of Protection on Personal Data:
A Comparative Study on Identifiability in Japan, the United
States and European Union
学籍番号:201321657
氏名:山口 知仁
Tomohito YAMAGUCHI
近年のスマートフォンアプリの急速な普及やビッグデータ社会の到来等によって,利用 者と事業者を取り巻く状況は大きく変化し,事業者が収集する利用者情報の中に,個人情 報保護法の保護する個人情報に該当するか否かが判然としないものが含まれる事例が目立 つ.このような事例においては,個人情報の要件としての個人識別性の有無を判断するの が難しい場合もあり,法的保護の範囲が明確になっているとは言えないのが現状である.
このような問題を一つの契機として,日本では2015年1月現在,個人情報保護法の改正
に向けた取組が進められているが,その背景には,近年の米国や欧州における個人識別性 に関する議論の高まりが存在する.しかしながら,日本において個人識別性に関する議論
に注目が集まるようになったのはごく最近のことであり,2014年初頭ごろから各国の議論
状況を個別に検討した論稿が矢継ぎ早に見られるようになったものの,国際動向を踏まえ, 大局的見地から個人識別性に関する考察を行った研究は見られない.
そこで本研究では,日本における個人情報保護法改正を視野に入れ,現代社会の実情に 適合した個人情報の妥当な保護範囲のあり方を明らかにすることを目的として,日本,米 国,欧州における個人識別性に関する議論を対象に文献調査を行い,俯瞰的視点に立った 比較法的考察を行った.保護範囲の検討にあたっては,各国の議論において個人識別性と 表裏一体の関係として匿名化の問題が取り上げられていることから,本研究においても, 個人識別性の要件だけではなく,匿名化の意義及び効果も合わせて検討対象に含めた.
考察の結果,個人情報の妥当な保護範囲のあり方として,個人識別性の要件に関しては,
現行法で規定されている個人識別性の要件自体を変更するのではなく,容易照合性の要件
のみを緩和・廃止して個人識別性が認められる情報の範囲を拡大すべきであること,また,
匿名化制度の導入・基準の判断にあたっては,第三者機関が規則制定権限を行使して匿名 化要件を法制化するのではなく,専門委員等で構成される検討機関を別途設置し,技術の 進展に応じた適切な匿名化技術の検討等を行うべきであること,等が明らかとなった.
研究指導教員:石井 夏生利
記録
キーマ
情報
キーマを
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1構造
'Study of the Personal Knowledge Structure
Using the Document Schema and the Information Schema
201321658
横井 ま
Manami YOKOI
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A characteristic analysis of shoppers' behavior
in commercial districts and shopping malls - Focus on the attractive space -
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DRM
回避規制に関する法制度の在り方
―海外事例との比較検討から―
Regulation on Anti-circumvention
―
Comparative Study on Japanese and Foreign Cases
―
学籍番号:201321661
氏名:若井 航平
Kohei WAKAI
近年、DRM(Digital Rights Management、デジタル著作権管理)とその回避規制につ
いての議論が注目されている。DRMにより違法コピー等著作物非許諾利用が防がれ、
デジタル著作物市場が発展してきたが、技術的に回避されると効果を発揮できないとし
て、WIPO著作権条約に基づき世界各国でDRM回避規制法が整備された。しかし日本
は早期に回避規制法が整備されながらも、裁判例は少なく議論が深まっていない。そこ
で本論文では、裁判例が豊富で議論も活発に行われている米国、EU、オーストラリアに
目を向ける。より規制を強化して自らのコンテンツを保護したい権利者と、私的複製や 公益性の高い分野での利用に不利益があるとする利用者双方の利益に配慮した回避規制 法の在り方を検討する。
DRM回避規制法の在り方についての検討を行う上では、立法趣旨・経緯を踏まえた
うえで、「保護されるDRMの範囲」、「規制対象行為」、「免責」の3点が重要と考えた。
まず保護されるDRMの範囲について、海外でなされているような、著作権法におい
てアクセスコントロールを保護することの問題点を指摘した。アクセス(≒視聴等)は著
作権法の支分権に無い。アクセス権を認め、アクセスという著作物の根本的な利用を権 利者にコントロールさせることは、消費者にとっては不利益が大きい。
規制対象行為について、海外法と日本法での大きな差異は回避機器製造行為規制、サ ービス提供行為規制、回避行為そのものの規制である。しかし現行の回避機器譲渡等提 供規制で十分侵害的回避を止められることから、これらの規制を日本で新たに導入する 必要性は無いと言える。むしろ規制の実効性を高める上では回避機器をいかに定義する かが重要となろう。
免責については、海外法では広範なDRMの定義と規制対象行為にあわせて直接的な
免責が設けられているのが特徴である。一方で日本においてはより狭義なDRMの定義
をおいたうえで規制対象行為に対して直接的な免責は設けられていない。海外法の直接 的な免責は、特に回避行為そのものの規制があることによるものと考えられ、日本の現 行法においては直接的な免責を設ける必要性は無いとも言える。一方で現行の回避機器 等提供行為に対して、一般的な個別の権利制限規定が及ぶのかが必ずしも明確でなく、 その点は明確にする必要がある。
研究指導教員:松縄 正登
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The reading of the text related to the treatment by the person not
engaged in the medical cause:
Focusing on the life history of the reader
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公共図書館におけるソーシャルメディアの受容
Adoption of Social Media for Public Libraries in Japan
学籍番号:201221607
氏名:吉田 泰久
Yasuhisa YOSHIDA
近年、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアが注目されており、個人による利 用だけでなく行政機関や民間企業においても積極的に活用されるようになっている。その 数こそ少ないものの、日本の公共図書館においてもソーシャルメディアの利用に関する報
告はなされている。しかし、組織内部における運用実態については明らかにされていない。
そこで、本研究では、日本の公共図書館におけるソーシャルメディアの利用状況を把握 するとともに、業務の中でどのように位置づけられているのか、つまりどのように受容さ れつつあるのかを明らかにする。
調査では、現在の日本の図書館の利用事例を考慮して、ソーシャルメディアのうち、と くにTwitterとFacebookを主たる調査対象とした。そして、TwitterおよびFacebookの 利用状況調査およびインタビュー調査を行った。利用状況調査では、公共図書館により運 用されているTwitterアカウントおよびFacebookページの網羅的な収集を行い、利用状況 に つ い て 定 量 的 な 調 査 を 実 施 し た 。 加 え て 定 性 的 な 観 点 か ら の 調 査 と し て 、 収 集 し た Twitter アカウントのツイート直近 100 件について、内容と形態的特徴から分類を行い、 Twitterがどのように利用されているのかを調べた。インタビュー調査では、Twitterおよ
びFacebookを利用している図書館を訪問し、ソーシャルメディアの業務における位置づけ について、利用目的や開設経緯、運用形態、実際の運用状況を尋ねた。
調査の結果、現在ソーシャルメディアを運用している図書館では、主に情報発信を目的 として利用しており、双方向的なコミュニケーションは主眼とされていなかった。また、 既存のメディアと比較して期待される点として、即時性のある広報や自治体外への情報発 信に着目して活用が図られている。長所に加えて、低コストで利用を始められるという点 が採用の理由として挙げられた。その一方で、ソーシャルメディアは新たなメディアであ り、利用開始の提案や実際の運用において、関心のある職員のみが担当となっており、基 本的な業務として位置づけられにくい側面があること、ならびに、継続的な運用体制の確 立が課題として挙げられる。
研究指導教員:池内 淳
マンガ
内容
クセ
支援
オン
ロ
ーを基礎
マンガ排列
作
手法
A Graたしじcal Laとout Metしod to Suたたort Accessじng Manga
bと Content Usじng a Manga Ontologと
学籍番号:201321626
氏 :岩間 勇
Yusuke IWAMA
近年 ネッ ワーク 発展 っ タ 環境 マンガ 扱わ 機会 増大
そ 伴 い タ 環 境 い マ ン ガ を 探 索 事 日 常 的 行 わ う っ
ー 膨 大 数 マ ン ガ 作 品 自 身 興 味 や 要 求 適 合 を 探 出 マ
ン ガ 内 容 を 利 用 ク セ を 行 う そ 際 マ ン ガ 内 容 関 情 報 マ ン ガ
間 関 連 を 手 オ ン ン 書 店 検 索 結 果 個 別 書 籍 関
情 報 提 示 さ 事 多 い そ マ ン ガ 士 関 連 を 目 見 え 形
提示 事 クセ さ 効率化 期待さ そこ Lじnked Oたen Dataを利
用 マ ン ガ 士 を 関 連 付 け 並 べ 排 列 提 示 手 法 を 提 案 こ 手 法
マ ン ガ 検 索 結 果 け く 関 連 マ ン ガ 明 示 的 提 示 こ 効 率 的 探 索
を行え
々 マ ン ガ 内 容 を 利 用 ク セ タ ー タ 関 研 究 を 行 っ
本 研 究 オ ン ロ ー を 利 用 探 索 結 果 を 排 列 提 示 構 築 を 行
っ マ ン ガ を 排 列 提 示 並 べ 対 象 作 品 単 位 マ ン ガ 並 べ
マ ン ガ を 絞 込 情 報 必 要 そ 情 報 資 源 マ ン ガ 関 概 念 や 語
彙 を 体 系 化 マ ン ガ オ ン ロ ー を 利 用 こ マ ン ガ オ ン ロ ー 記 述
さ い 作品単位 マンガ情報やマンガ 関 概念構造 Wじkじたedじa マンガ 関
情報を参考 マンガ排列 作 適 い そこ オン ロ ーを Lじnked
Oたen Data 利用 事 内容 則 マンガ排列を提示 あ マンガビ
ー ワ ー 開 発 を 進 マ ン ガ ビ ー ワ ー 開 発 主 題 概 念 構 造 を 利 用 階
層 的 表 示 排 列 さ マ ン ガ 関 連 情 報 ク 応 検 索 結 果 表 示 形 式 を
切 替 え こ マ ン ガ 内 容 則 視 覚 的 絞 込 を 実 現 現 在 マ ン ガ ビ
ーワー 排列 マンガ 数 2341 作品 絞 込 利用 情報 74種類 あ
後 課 題 オ ン ロ ー を 拡 充 排 列 マ ン ガ を 増 や 現 在 2 種 類
無いマンガ排列 表示形式を新 実装 事 求
研究指導教員:杉本 重雄
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e-Learning
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Educational Effectiveness of the e-Learning System
Using the Cognitive Conflict Strategy
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Naoya KADOWAKI
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Web
ペー
類似性
利用
た
Linked Data
ポ
自動収集手法
A method for collecting Linked Data repositories
based on similarities of webpages associated with them
学籍番号:201321637 氏名:瀨尾 崇一郎
Soichiro SEO
近年 Web 通 た ー ン ータ 動 盛 い ー ン
ータ い Linked Data 呼 実践的方法 行うLinked Open Data 呼 公開方式 W3C 推奨 様々 機関や団体 自 Linked Data 提供 た Linked Data ポ 公開 い 利用者 Linked Data
ポ 見 た 方法 現在主 使わ い ータ タ
イ 呼 ポータ イ あ ポ 情報 録や更新 人手
作業 頼 い いう問題点 あ ポ 数 世界中 増加 続け 対応
く まう 予想 そ 本研究 Web上 公開 い
Linked Data ポ 自動的 収集 た 手法 提案
本研究 Linked Data ポ 収集 方法 検索 ン ン Webペ ー 収集 た 稼働 せ い ー 利用 多く Linked Data ポ
SPARQL Endpoint 呼 Web API 利用 た Webペー
以降 Web UI 用意 検索 ン ン ー 収集 い 考え またWeb UI 利用ソ ア い た構築環境 理由 他 ポ Web UI Webペー 類似 多い 本研究 性質 利 用 既知 Web UI 類似度 基 い タ ン 類似Web UI群
そ 類似Web UI群 機械的 抽出 た特徴的 ー 用い
ー 型検索 ン ン 利用 たLinked Data ポ 自動収集 可能 た 提案手法 い 実際 ン the Datahub 取得 た Linked Data ポ 使用 自動収集 実験 行 た そ 結果 提案手法 類似 Web UI 群 特 徴 的 ー 抽 出 特 徴 的 ー Google検索 ー 検索 利用 the Datahub 録 あ 既知 ポ
び 録 い未知 ポ 収集 確認 た 更 特徴的
ー 類似Web UI群 複数 抽出 併用 収集能力 向上 見 た
研究指導教員:阪口 哲男
パー 法 け 陰関数曲面フ ッ ン を用いた表面可視化手法 開発
Surface Extraction Method for Particle-Based Simulation Using Implicit Function Fitting
学籍番号:201321639 氏名: 竹谷 健 Ken TAKETANI
今日 CG 製作 物理 基 いたシ ュ ーション 多く用い い .特 流体シ ュ ーション 関す 研究 長足 進歩を遂 ,映画作品等ハイエン
応用 利用さ 始 い た ,ますます高品質 シ ュ ーション結果 要求さ
う た.流体シ ュ ーション 手法 1 あ パー 法 ,計算 ス
低く, タイ プ ーション 適用 いう観点 ,近年,広く使わ 始
い .し し ,パー 法 結果 表面を抽出す 際 ,球 丸 形状
現 いう問題 あ .一方,ポイン ベース ン 分野 ,陰関数曲面フ ッ
ン 滑 シャープ 形状 表現 注目を集 い .し し ,
ポイン ベース ン ン 用い フ ッ ン 手法 ,数百万 数億 大
規模 点群を対象 し , タイ シ ュ ーション 使わ 数万程度 パ
ー そ まま適用す 難しい.
本論文 ,パー 法 け 陰関数曲面フ ッ ン を用いた液体表面 可
視化手法を提案す .パー 法 適応す た ープ分けや合成 手法を開発
し,液体表面 滑 ,波 先端 う 鋭い形状 表現を可能 した.また,ポイン
ベース ン ン 比べ圧倒的 少 い ータ数を補うた , ネー三角形分割を
用いた ープ分けや ース パー 配置を行 た.さ ,実験 し ,複数
シーン い 既存手法 比較を行い,提案手法 有効性を確認した.し し,飛沫箇所
表面 ち や実行速度 問題 見 た.今後 ,飛沫表現 検討,GPU 並列計算 高速化 を行 いく必要 あ .
研究指導教員:三河 正彦
日本
ÅÆ音韻
旋
関係
い
On the Relation between Japanese Accents and Melodies
ÇÈÉÊË201321640 ÌÍË堤 彩香 Ayaka TSUTSUMI
本ÎÏ 歌詞 アクセン 旋 関係 い ÐÑした 楽曲を聞く際 歌詞 聴 取 やすい/聴 取 くい また歌いやすい/歌い くい あ
我ÒÓ日常ÔÕ感 こ あ 例Ö わ べ歌やר う 生活 密着し 生ま
た歌 日常ÔÙÚÛÜ音韻を踏まÖ さ 口承 伝Ö たこ
歌詞 ロ 密接 ÝÞß 自然 歌いやすい àÖ こ 曲や旧áâ
歌謡曲 ãし いわゆ J-POP を す äåâ曲 歌詞 ロ 関
係 希薄 っ い さ い そ こ 是非 さ そ Ýæçè 歌詞 聴 取 くい 特 年長者 歌い くい いったこ う
歌 自然さ 歌いやすさ 他 ロ や 複雑さ 歌詞 内容や複雑さ
様Ò é因 à Öê 本ÎÏ 歌詞 アクセン ロ 注ëし そ 関係をÐÑìした 日本í î ï アクセン を持 ð í あ 強弱 違い íを区 別す 英í 異 日本íñ音 î ï í ò味を区別し い た 日本í íó
簡単 ロ を持 ð Öô そ 楽曲 旋 ðõ アクセン う 関係 あ う ãö した楽曲 ÷ø 歌 あ 童謡・唱歌 大 衆音楽 あ 演歌 歌詞 標準アクセン をùい アクセン 型 分類した
ま アクセン 変ú あ û位 注ëè ÐÑをüýた こ 全般 し 上昇
ûþÿ 降û分 Ó ロ へ 反映 い î った 日常 í Ú 際
上昇アクセン 比べ 降アクセン Ó5さ 傾向 あ こ そ ロ 反映さ い àÖ 次 アクセン 型全体 し ロ アク セン を反映し い ÐÑ 童謡 最 反映 Óîく 続い 唱歌 演歌 順
った こ そ 楽曲を親し 年齢Õ関係す àÖ
し し ここ 得 たÝ æ 一û 楽曲をÐÑèたÝ æあ 8 し
多く 楽曲 ÐÑÜ J-POP 他ジャン 楽曲 ÐÑìü/ 比較す こ 特
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