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酸化スズ系ガスセンサの感度安定化に関する研究

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

酸化スズ系ガスセンサの感度安定化に関する研究

松浦, 吉展

https://doi.org/10.11501/3060418

出版情報:Kyushu University, 1991, 博士(工学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

(2)
(3)

酸化スズ系ガスセンサの 感度安定化に関する研究

平成4年1月

松 浦 吉 展

(4)

目 次

ゴノ

第 1 章 緒論

1 - 1 種々の半導休ガスセンサを用いたガス検知法 1 - 1 - 1 電気伝 遵 度 変化を利用する表 面制御型

センサ

1 - 1 - 2 表面電位等を利用する表面制御型 センサ

1i 1i

唱ii

7

1 - 1 - 3 バルク制御型センサ 12 1 - 2 電気伝導度変化を利用する表面市iJ御型センサの 14

課題

1 - 2 - 1 選択性の向上 14 1 - 2 - 2 高感度化

1 - 2 - 3 省電力化 17

1 - 2 - 4 水蒸気強度の低減化 18 1 - :3 本研究の目的と本論文の概要 18

文献 19

第 2 章 ガス感度の経時変化とシミュレーシ ョン 25

2 - 1 緒言 25

2 - 2 実験方法 25

2 - 2 - 1 素子材料の調製 25

2 - 2 - 2 パインダーの調製 25

2 - 2 - 3 素子の作製 26

2 - 2 - 4 ガス感度測定法 26

2 - 2 - 5 シミュレーシ ョン試験法 29

2 - 2 - 6 Sn02 結品子径測定 30

2 - 3 実使用センサにおける経時変化 30

2 - 3 - 1 高感度化現象 30

2 - 3 - 2 高感度化現象の要因 32

(5)

2 - 3 - 3 可逆変化と不可逆変化 2 -4 高感度化現象の シミ

2-4--1 作動温度と素子の経時変化

「「U Fh.u nhu qtu nぺυ qtu

2-4-2 可逆的高感 度化の シ シ ョン 39 2-4- 3 シ ュレ シ ョ ン試験結果の妥当性 42 2 -5 本章のまとめ

文献

45 47

第 3 章 可逆的経時変化の解明 48

3 - 1 緒言 48

3 - 2 実験方法 48

3 - 2 -1 昇 温脱離測定 48

3 - 2 -2 酸化活性測定 51 3 - 2 - 3 素子抵抗測定 51

3 - 3 新 品センにおける水の 脱離特 性と 51

素子抵抗の関係

3 -4 新品センサにおける酸素の脱離特性と 53 素子抵抗の関係

3 -5 シミュレーシ ョン実験により感度変化したセンサの 54 昇温脱離クロマトグラム

3 - 5 -1 前処理条件の検討 54 3 - 5 - 2 シミュレー シ ン実 験による酸素お よ び 58

?Kの脱離特性の変化

3 -6 シミュレーシ ョン実験による素子の酸化活性の変化 58 3 -7 前処理による酸素、 水の脱離挙動および 60

感度変化

3 -8 素子抵抗の経時変化に及ぼす湿度の影響 64

3 -9 本章のまとめ 66

APPENDIX - 1 昇温脱離法(T P D)と昇温還フE法(T P R) 67

文献 69

(6)

第4章 添加剤による酸化スズ系ガスセンサの感度安定化 4 - 1 緒言

4 - 2 実験方法

4- 3 各種添加物の経時安定性に及ぼす影響

4-4 R eとVの安定化効果

4 - 4 - 1 単独成分の添加における添加量と

安定化効果の関係

4-4-2 水素加速試験における安定性 4-4-3 実使用条件下での長期安定性 4 -5 R e -V添加素子の各種ガスに対する検知特性

4 - 6 R e -V添加素子の各種雑ガスに対する安定性 4 - 7 本章のまとめ

文献

第5章 酸化スズ系ガスセンサの感度安定化のメカニズム 5 - 1 緒言

5 - 2 実験方法

5 - 3 酸化スズ結品子に対するR e -Vの影響

5 -4 P d無添加素子に対するR e - Vの安定化効 果

5 - 5 昇温脱離の繰り返しにおける安定性

5 -6 昇祖還元の繰り返しにおける安定性 5 -7 R e -Vの担持構造と役割

5 -8 本章のまとめ 文献

第6章 酸化スズ系ガスセンサ上の吸着酸素種の帰属 6 -- 1 緒言

6 - 2 6 - 3 6 -4

実験方法

ESRによる吸着酸素種の帰属 吸着酸素種の熱安定性

71 71 71 74 75 75

78 79 81 82 86 86

87 87 87 87 88 90 94 98 101 102

103 103 103 103 107

(7)

6 - 5 本章のまとめ

APPENDIX - I 金属酸化物上の吸着酸素に関する

従来の研究

ハwu nHU nHU 噌Ei

噌EEム噌EEL

APPEND 1 X - rr

文献

電子スピン共鳴法(E S R) 111 114

第7章 本研究の総括 117

(8)

第1章 緒論

114

11よ 種々の半導体ガスセンサを用いたガス検知法

1936年、 Brauer はC U 20の電気伝導度がH20の吸着によって減少 することを認めたl\次いで、 1948年蒸着C u膜を酸化して得られた

C U 20膜の電気伝導度が、 ガスの吸着によって変化することがGray

によって認められた2 )。 その後、 1954年Bardeen らはGe にいろいろ な気体を接触させ表面起電力等を測定した3)0 1955年、 Heiland は

Z n 0薄膜の電気伝導度が1300C以上の温度でo �分圧により5桁も変化 することを見出した4\同年、 Hauffe は雰囲気のガス分圧と半導体の

電導度との関係を理論的、 実験的に解析した5)0 1957年、 Bielanskiら はZ n 0、 F e 0 J、 C r 203、 YfgO、 NiOの電気伝導度がエタノ

ール蒸気により4500Cでは4桁以上変化することおよびこの電気伝導度 変化が可逆的であることなとを明らかにした日)0

このように 、 半導体とくに金属酸化物半導体が各種のガスと接触する と電気伝遵度などが変化することは、 1930年代から50年代において既に 知られていたが、 このような現象を利用してガス成分を検出するという 試みは、 1962年の清山らの報告7 )や田口の特許出願8)が最初であり、 こ れによって半導体ガスセンサの端緒が開かれた。 その後、 Shaver9)や

Loh 1 0)によりP l 、 P dなとの貴金属が極めて有効な添加効果を示すこ とや田口の考案によるS n 0 2系ガスセンサが実用化されたことから、

この分野の研究が著しく活発化した。 現在までに、 種々の金属酸化物半 導体や有機半導体を用いていろいろなガスを対象とするセンサが研究さ れている。 また、 ガス検知方式についても表1 - 1に示すように多様の 方式が考案されている。 これらの諸方式はガスと半導体との相互作用の 結果、 化学的な変化が半導体の表面だけにとどまるか、 あるいは半導体 内部までに及ぶかによって大きく2つに分けられる。 前者は「表面制御 型」と呼ばれ、 後者は「バルク制御型」と呼ばれている。

ーょ

114

1i 電気伝導度変化を利用する表面制御型センサ

(9)

これは半導体表面のガス吸着-による電気伝導度変化を利用するタイプ のセンサであるω 素子材料としては種々の酸化物が用いられているが、

代表的なものはS n 0 2ある

S n 0 2は禁制帯3.7eVのn型半導体で 古くからネサ膜として知られている。 これを用いたセンサは清山1 :J )や

田口によって提案され、 その後P d (増感剤)、 S i 0 2 (パインダー) およびアルミナ(骨材)を添加したS n 0 2系センサが実用化されたっ

センサ素子は通常、 30 0 -., 5 0 0 ()Cに加熱して使用される。 このとき空気 中の酸素が半導体から電子を奪って半導体の表面に負電荷吸着し、 その 結果、 禁制帯の中に新たな表面準位が形成され、 表面が電気的中性を保 つためエネルギ一帯が曲がって表面に電位障壁ができる。 酸素の負電荷 吸着が促進すると図1 - 1に示すように、 表面近傍に空間電荷層が形成 される。 この結果、 半導体のフェルミ準位が下がり電位障壁の高さは増 大するが、 吸着酸素と半導体のフェルミ準位が等しくなると平衡に達す るの このときの空間電荷層の幅L (デパイ長)は次式で与えられるυ

L= εk T // e 2 N d

ここで、 cは半 導体の誘電率、 kは ボ ル ツマン定数、 Tは絶対温度、 e は電子の電荷、 N c1はバルクのドナー密度を表す。 空間電荷層が形成さ

表1 -1 半導体ガスセンサの諸方式

存4L 注目する物性 センサ一例 作動温度 代表的被検ガス

電気伝導度

|ω%,

ZnO 室温--450.C

I

可燃性ガス

表面市IJ向型 表 面 電 位 室温

着(表と面での吸

整流特性〈タ.イオード〉

I

Pd/CdS, Pd/TiOz 室温--200.C

I

H:. CO, ェタノー/レ 反応〉

しきい値電圧〈トランジスタ〉 150.C H:. H2S

パルグ制御型 Lat-zSrzCoO.. r-Fe.O. 300,...,450.C エタノール, 可燃性ガス 電気伝導度

〈格子欠陥〉 TiOz, CoO-MgO, SnOz 700.C以上

。ノ“

一ー一一一 一 一一一一 一

i

固・・・・・・・圃F

(10)

W

二 三 EEE

二 一 + Jlーζi一ー

し に

wR 、 、 ムl』l

pupu

一4

i吸着前 l吸着後

図1-1 N型半導体のバン ド構造モテソレ Ec;伝導帯の下端, E F , フェルミ準位,

ED;ドナー準位, E v ,価電子帯の上端,

W;仕事関数, L ,空間電荷層.

ペラー;イオン化したドナー

--- ;イオン化していないドナー

れ た 結果生じる電位障壁により 素子表面部は高抵抗化 している。 ここに 還元性ガスが接触するとガス との反応により吸着酸素量が減少して新た な平衡状態に達し、 電位障壁 は小さくなる。

実際のセンサ素子の多くは粉末を焼結 して得た多結晶体 であるか、 あ るい は蒸着によって得た薄膜の場合でも通常、 微結品の集合とみなせる。

素子中の各粒子の連なり方には粒子同士が単に粒界で接触する場合とあ る程度焼結が進行しネック部で結合している場合の2つが考えられる。

五百蔵はS n 0 2素子の場合、 還元性ガスが接触すると吸着酸素が消費 されるとともに粒界での電位障壁が低下し、 素子抵抗が減少するとして いる(図 1-2) 14)。 一方 、 光藤らはネック部におけるガス吸着 と バ

ンド、構造との関係を空間電荷 層との厚みと関連させながら詳細に議論し ている( 図1-3) 15)。 図から明らかなように、 ネック部の電気伝

導度変化に対するガス吸着の影響はネック部の厚みが空間電 荷層の2倍 に近づくほど大きくなる。 す なわち電気伝導度変化に対するガス吸着の 影響はネック部におい て最大となり 、 こ れが素子抵抗の変化 となってあ

(11)

図1-2 粒間電位障壁モテ.ル

図1-3 ネック部のバンド構造モテソレ

E c ;伝導帯の下端, E F , フェルミ準位,

E v ;価電子帯の上端.

(12)

らわれる。 図1 - 3のモデルを支持する結果が中川ら1 ß)や山添ら1 7 )に よって得られている。 中川らはS m 203添加および1H�添加Z n 0素子の 粒子間のネック半径とプロパン感度を比較検討し、 ネック半径が空間電 荷層の厚さよりも小さい場合にプロパン感度が発現することを認めた。

山添らはS n 0 2の結品子サイズが6nmを境に素子抵抗とH2およびC 0

感度が急激に変化することを認めた(図1 - 4、 1-5) 17)。 彼らは、

ほとんどのS n () 2結品子が結品子サイズの70----90%の厚みをもったネッ ク部によって結合されたことから、 図1 - 6に示す粒子サイズの効果を

提案したl7)o

現在、 市販されているガスセンサのほとんどはS n 0 2系ガスセンサ である。 このセンサは高感度、 小型、 長寿命、 堅牢、 低価格などの特徴 から、 表1 - 2に示すように広範な用途に使用されている。 大別すれば

108

107

--- 106 α

� 105 トト 併104

103

102 o 5 10 15 20 25 30

図1 - 4 の影響

結品子サイズ( n m )

素子低抗に及ぼす結品子サイズ

素子の焼成温度; 4 0 0 "C

Ra;乾燥空気中での素子抵抗( 3 0 0 "C ) R g ; 8 0 0 ppm Hュ での素子抵抗( 3 0 0 "C )

(13)

180

150 ・・

口三

)

100:

50・4 rく

、4守

0

o 5

co

10 15 20 25 30 結品子サイズ(n m )

図1

-

5 水素およびco感度( 3 0 0 OC )に

及ぼす結品子サイズの影響 素子の焼成温度;4 0 OOC

D>>2L (粒界

一一

制御)

Dl2L (ネック一一制御)

Dく2L (粒

一-

m1j仰)

図1

-

6 粒子サイズ効果のモデル 白い部分;空間電荷層領域(高低抗) 斜線部;核の部分(低低抗)

1) ;粒径 し;デパイ長

6 --

(14)

民生用と産業用があり、 一般に前者ではメンテナンスフリーであること と安価であることが要求され、 後者では高い精度が要求されるc このセ ンサの最大の用途は家庭用ガス漏れ警報器である。 現在、 家庭用方ス漏 れ警報器は都市ガス用とLPG用を合わせて年間約450万台が生産され ており(表1-3) 18)、 その大部分はS n 0 2系ガスセンサが使用され ている。 最近はガス漏れ警報器などのような防災機器への用途だけでな

く、 快適な居住空間をつくるために環境(汚染)モニター用などへの応 用が期待されているヮ

素子の形状は焼結型と膜タイプに大別され、 後者は膜厚によりそれぞ れ厚膜型と薄膜型に分けられるの これまでに種々の形態、の素子が考案さ れており、 その代表例を図1 - 7に示す。 焼結型は、 酸化物粉末に少量 の水なとを加え混練して得られたぺーストを電極のまわりに塗布して成 形した後、 乾燥、 焼結して作られることが多い。 電極には貴金属などを コイル状にしたものやアルミナチューブ上に貴金属ぺーストを印刷した ものなとが用いられているの 現在、 市販されている半導体ガスセンサの ほとんとはこのタイプである,) 薄膜型素子はスバッタ一法や真空蒸着法 なとで作られる アルミ ナなと 基板上に電極としてA uなとが蒸着さ れ、 このJ-_ ,こ店主力ス部として例えばS n 0 2の場合、 金属S nを蒸着し た後、 焼成してS n 0どとする方法などがとられている。 膜厚は通常、

1000� lOOOOÅである。 厚膜型はスクリーン印刷技術により酸化物のぺ ーストを基板上に印刷して厚膜を形成している。

電気伝導度変化を利用する表面制御型センサの課題は次節で詳細に述 べるので、 本節ではガス検知機構、 センサの応用および作製法の記述だ

けにとどめる。

つム

ーーム1i

表面電位等を利用する表面制御型センサ

ガス吸着による表面電位変化を測定してガスを検知する方式のセンサ として、 坪村らによりA g 20センサが提案されている2 1 )つ lppmのイソ

プロピルメルカプタン( 1 P 11 )を接触させた場合、 A g 0の電気伝 導度には全く変化が見られないが表面電位には大きな変化( ,._, 800m V )

(15)

表]-2 SnOど 系ガスセンサの用途

国民生周 回産業用

| 対象ガス

家庭用

力'ス漏れ管報誌

LPガス

(フ'01 \ン)

都市ガス

(天mガス、製造ガス)

一酸化炭素 管報誌

一酸化炭素

換気モニター

・自動換気扇

・空気清浄器

・エアコンなど

低i農度の可燃性力'ス、

タバコなどの煙

(CO、Hl�ょと)

電子レンジ 自動調理制御

低;,要度調理ガス

(ガス、温度、煙、具)

燃焼モニター

・ファンヒーター

・ストーフ

・ボイラー

・給湯��など

燃焼�j�ガス中の 酸素

一酸化炭素

アルコール検知器 アルコール

乗物用ガス漏れ営手���

・ポート

・キャンピンク.力一

LP力'ス ガソリン蒸気

一酸化炭素

自動車用

車戟用

・空気清浄器 低;,n度可燃性ガス

(CO、Hzなど)

エンジン燃焼制御 燃焼H�力'ス中の 酸素

対象ガス

可燃性ガス

(

けンフロ1\ンブタンなど

)

〈防災・保安周〉 一酸化炭素 -ガス漏洩監視装置

-ガスリークテ'ィテクタ アンモニア

硫化水素

有機i容斉IJ

トルエン・キシレン など フ口ン113

フ口/ 21 22

その他

-分析機器用 各1車ガス -火災検知器 煙+可燃性ガス -発酵プロセスホIJ御 アルコール蒸気 -環境有毒ガス NOx、SOx

06

(16)

生|

LPガス用

産し。。。

イ回

c:..cコ

---‘、

{立ヰ1 千イ回

、-

443

表1 - 3 ガス漏れ警報器の生産数

都市カ'ス用

3594

|長I

3137

;'�1�'�1

�C��

I �制蹴|

1.....\ )', I (、C 1'\ ('1 I t� 2699 2729

(17)

フェライト基板 ( a )厚膜生 19)

( c )焼結型

半導体

( b )薄膜型20)

SnOス

アルミナチュープ ( d )焼結型

図1 - 7 半導体ガスセンサの素子構造

が認め られている。 この表面電位の変化は I P MがA g 20表面に不可 逆的に化学吸着するために生ずる。 このような万式を}川、れば包気伝導 度変化としてとらえにくい場合にも有効であると考えられるが、 表面電 位測定にはかなり大型の測定機器が必要であるのでガスセンサとしては 一般的でないとされている。

MOSFETのゲート械をP d J.漢に置き換えた形の素子(図1 - 8 )

が、 H2用センサとしてLundström らによって発表された22F2L24)O H2存在下ではFETの特性であるしきい値ゲート電圧が変わるので、

この変化を測定すればH2濃度を知ることができる。 しきい値電圧の変

--10・

(18)

VG

S i 0 2. Vo

p - 5 i

2 1 ) 図1 - 8 P dゲートMOS素子

化はP ù表市iで解離|役者した水素が拡IJxによりP d // S i 0 2界而に達 し、 P dの1.1:三1� I共j数を減少させるためであるとされる。 このセンサは応

答述皮のiWより120'"'-' 150(\Cの作動机j立を必要とするためS i 0 2斗lの可 動イオンによってドリフトを生じることや水素感度のイ氏|ごなど長J9J安定 性についての問題点が指摘されていた。 前者の問題はS i () 2上に

A 1 2 () �I T él 2 0円やS i :1 N '1を重ねることで改善されたがれ)、 高 濃

度のH汁こさらした11寺、 P dゲート肢が水素を|妓蔵して膨仮するという 問題が生じた�)。 これはP d肢を厚くしたり2 ö)、 P d / P t二重ゲー トにすることによりM決された2 27)。 さらに、 長期間!の作動によって P dゲート表聞が酸化されるために起こる水素感度の低下は、 初期の アニーリングでM: 1ì'lできることが明らかにされている27)。 このタイプ のセンサの段近の研究開発の動向としては、 初J9Jの研究のように水素だ

けの検知を目指すものは少なく、 N H �12H-:J2)、 C 0 :J :3 I :) '1 J :1 5 )、 o 2:1 ())、

N 0 2 :J 0 I J :;) 、 飽 和炭化 水素:J 4 :) 5 )、 アルコールコ7, :J R)なと被検ガス種

の多様化が注目される。 このようなガス秘の拡大はFETのゲート材料 や形状をかえたり\ あるいは検知方式や素子構造に工夫を加えることに より達成されている。 また、 これらに伴って生 じ る選択性の 問題につい ても検討がなされている。 この場合にはゼオライト、 P t担持アルミナ などのフィルターを用いる方法:1 ÇJ, 1\ 0 )やP t 、 P dなどの触媒金属をゲ

(19)

ートにもつ惚数のアレイ状センサの山力からガスの組類を識別する方法 4 1 )などがとられている。

会属と半導体を俵触させたときに、 界而の半導体側に現れる111位防j笠 (Schotlky障壁)は柊流作flJをもつことが会11られている。 この整流作JfJ が還元性ガスの接触により変化することを利用したガスセンサとして Pd-CdS"2)、 P d -T i 0 2" :1, " " )、 Pd -Z n 043)センサなど

が提案されている。 これらのセンサは水素に対して非常に高い選択性を もっていることが明らかにされている。 坪村ら4:J )はPd-Ti02のイ上 事関数を測定し、 還元性ガスが導入されるとPdの仕事関数が著しく低 下することを認めた。 さらに、 彼らは整流特性の変化は、 I吸着酸素が還 元性ガスとの反応、の結果減少することによりPdの仕事関数が減少し、

その結果電位障壁が低下することにより生じるものとしている。

1 - 1 - 3 ノ〈ルク市IJ {l!J �\�センサ

これはガスとの反応の結果、 半導体内部の組成(格子欠陥濃度)が変 化し半導体の電気伝導度が変化することを利用したセンサである。 これ までにL P用、 メタン用、 アルコール川、 燃焼制御用として種々のセン サが開発あるいは提案されているの

L P J1]としては、 y-Fe20:]センサが松田ら45)によって発表され た。 このセンサは貴金属増感剤を使用していないことおよびアルコール

や水蒸気の感度が小さいことに特徴があるとされている。 素子は,

F e 304焼結休(粒子径0.2----0.5μm、 空孔率60'""70%)を350---400 OCで酸化してy-Fe20:J焼結体としたものである。 y-Fe2():Jは欠

陥スピネル構造 Fe 3 -t- [口1/3Fe 3+5/3J 04 (口:陽イオン空孔) をもっ易還元性の酸化物であり、 還元性ガス中ではFe 2+イオン濃度が 増大し素子抵抗が減少することが確認されている。 松岡らは都市ガス用 のα-F e 2 0 :J系センサについて述べている46 )。 α-Fe203はコラ ンダム型の結品構造をもち、 上記のような円滑な酸化還元はおこりにく い。 通常法で調製したα-F e 2 0 3はガス感度は極めて小さいが、 硫酸 イオン(S042-)を含む溶液から沈澱させて調製したα-F e 203を

12

(20)

用いればガス感度が大きく、 さらに溶液に4価の金属イオンT i4\

2r 41, Sn4・を添加共沈させた権合酸化物素子とすれば顕著なガス感

度の増大があるという。

L n 1 -x S r )( C 0 0 �I ( L n : ランタノイド元素)で表されるペロブス カイト型酸化物を用いたアルコール用センサが桜井ら47 )によって報告

されている。 このセンサは他のガスセンサに比べて検出感度は小さいが、

プロパン、 水素、 一酸化炭素の妨害は少ないという特徴をもっといわれ ている。 センサ素子は、 アルミナ基板上にぺロブスカイト酸化物を含む

ぺーストを印刷焼成した厚膜タイプ(厚膜20'"'-'30μ皿)である円 このセ ンサのガス応答機構は、 次のように説明されている。

応答 C�HちOH + 60L → 2 C 0 2 十 3H20 + 6Vo 復元: 6 V 0 十 3 0 L 6 0 L

ここでo l.は結品中の椴化物イオン 、 V。は電子2個をトラップした酸素 イオン空孔を表す。 このタイプのセンサでは白金、 パラジウムなどの貴 金属は添加物としてほとんと効果がなく1 n20:1'\ Pb02'\ Sn02な との酸素供与性の化合物が応答速度の改善に有効であることが報告され ている。 アルコール用としてはその他に、 B i 203-);1 003系センサ がHykaway ら48)によって提案されている。 このセンサは水蒸気共存下 においてもその影響を全く受けず、 飲酒運転取り締まり用アルコールセ ンサとして利用できる可能性かあるとしている。 また、 Sears49)は

B i ��F e:v102012焼結体センサの種々のガス感度を調べ、 このセンサ

がアルコールやケトンに対して高い選択性があることを報告している。

荒川ら50)は、 一連のLnM03 (Ln=La'"'-'Ga、 M=Fe 、 C r 、 Mn、 C 0 )ぺロブスカイト型酸化物のアルコールに対する応答性を調 べ、 ガス感度が酸化物の酸素一金属間結合の強さに関係していることを

明らかにしたの さらに、 DLTS法により求めたSmCo03(P型) 、 SmC r03 (P型)の正孔トラップの活性化エネルギーがアルコール

吸着時の導電率測定より求めた活性化エネルギーとよく一致しているこ

(21)

とを示している51)0

自動車エンジンなどの空燃比制御用としては、 従来Z r 0 2系回休電 解質センサが主体であるが、 T i 0 2などの酸化物半導体を用いたガス センサも開発されている。 T i 0 2}長子5 :nは使用温度である7000C付近 においてその電気伝導度は酸素分圧の-1/4乗に比例する。 電気伝導 度は理論空燃比のところで急激に変化し、 この領域での制御性は良いが、

空燃比がそれ以上の領域(lean burn 領域)での制御には適していない。

これに対し、 C 0 0センサはlean burn 領域での燃焼制御に適してい ることが報告されている5:J)。 しかし、 C 0 0は還元性ガスにより容易 に金属に還元される欠点があり、 このままで使用することは困難である。

この欠点はC0 0にMgOを添加して回溶体C0 1- x M g x 0 (X > o. 5) とすることにより解決されている5)。 同様な用途として、 この他に種

々 の ぺロプスカイト 型酸化物が検討されている。 二 宮 ら55)は

L aト xS rxCo1-yF ey(ハセンサによって家庭用燃焼機器の酸欠お よび不完全燃焼の検知が可能であることを示した。 清水ら5 (ì)は、 燃焼 の当量点の検山にはS rSn()3をベースにした焼結体が適しているこ とおよび稀薄燃焼制御にはS r T i O:Jをベースにした焼結体が適して いることを報告している。 また Angata ら57)はS rトxL axSnOJ系 センサの特性がチタニア系やジルコニア素子とくらべて遜色のないこと を示している。

1 - 2 電気伝導度変化を利用する表面制御型センサの課題

半導体ガスセンサの一般的な課題として、 ① 感度安定化、 ② 選択 性の向上、 ③ 高感度化、 ④ 省電力化、 ⑤ 水蒸気感度の低減化など が指摘されている。 ①については次節以降で詳細に述べるので、 本節で は②~⑤の記述だけにとどめるの

寸1ょっム

ーi 選択性の向上

通常、 ガスセンサは特定のガス種を検知することが目的とされる。 例 えば, 市販のLPG用センサの場合にはプロパンに高感度で且つ、 誤動

--14 -

(22)

イïrの卯閃となるアルコール蒸気などの感度はできるだけ小さいこと が �J.

まれる。 また、 者15.r!îガス丹j讐報器の場合にはメタン、 イソブタン、 水素 に対し各々 、 爆発下限値( L E L )の1/4"-' 1/50の濃度範匪|で警報を発 し、 _�I つエタノール蒸気に対してはlOOOppm以下で誉報を発しないこと

が義務づけられており、 センサに惚栄作なガス感、j立特性 が 波ぶされている円

fil近は、 ーズの多機化に作 てセンサ川途が拡大し、 排ガスJ11の一般 化炭素を検山す るなど特殊な雰附 気ドで特定のガスの検山を試みるケー

も貯えている このよ うな事情から、 ガス選 択性賦 与が ま すます重 要な課 題となている円

これまで、 選択性を賦与するには大別すれば3つの方法がとられてき たの 第1の方法は第2、 J253j成分の添加である。 これに関する研究報告 は、 傾めて多い。 しかし、 これらの多くは数種の有効な添加|牧!とセンサ の改良点を報告ーするだけで、 添加物全般に|見jする系統[内な側先はほとん どなされていなかったり これに対し、 rllJJHらはH2SやC H:l S Hなどの 抑発tl�硫化物のガス感度と添加|した会民イオンの75気陰性皮(χi)の関 係を捌べ、 ガスJg肢がXi すなわち添加物の椴取法性と相WJをもち11;;[�忘 れ が強し ほ ど明大するこ とをi忍めている ( I�I 1 - 9 )刊)り また、

Malsllsl1ima らはアルコール感皮についてr 11原らと同憾な結果を得てい る!ï g)。 一方、 添加法に着目した研究もなされている。 従来、 A uはほ とんと添加効果を示さないことが知られていたが、 春田ら60 )のAu/

α- F e 2 0 :1 - T i 0ゎ Au/α-FC 20�� AU/Sn 02/Mどれ

// S d +素子は共沈法によりA uの超微粒子を均一に分散させて、 高い CO感度と選択性を得ており興味深い。

第2は、 センサの作動温度を変えることである。 相対ガス感度は一般 に温度によりかなり大きく変化する。 例えば、 H 2� C 0に対するガス 感度は低温域で大きく、 メタンに対しては高温域で大きい。 従って、 適

当な測定温度を選ぶことにより選択性を向上させることができる。

第3は、 活性炭やシリカゲルなどのl吸着剤をセンサ素子近傍に置いて 吸着により誤動作の原因となるガスが感ガス音1)に到達することを1f[1 fI)IJす る方法である。 吸着斉IJとして活性炭を用いてアルコール蒸気による妨害

(23)

10

Hz S: 10ppm

切ぽ\付記

4争

rく10' :宍

S令

HW+人HP

.Hh\3v 1.4n . \ I M

10 o 5 10 15 ZU 25 30 電気陰性皮( X i )

図1-9 SnO�に係加した金属酸化物の 金属イ オンの電気陰性度とHl S 感度の関係

素子温度; 21 Q0C

を低減化したセンサがco用として実用化されている(表1 - 2、 一酸 化炭素用センサ)。 この方法は比較的、 容易に妨害ガスの感度を軽減さ せることが可能であるが、 !吸着剤の劣化により極端に汚れた雰囲気下で の長期間の使用には限界が予想、される。 !吸着剤を用いる以外の方法とし て、 アルミナに担持した貴金属触媒などをセンサ素子の表面にコーテイ ングして高いガス選択性を得ている例もある6l y62y63)o これはコーテイ ング層での接触燃焼により妨害ガスの感度を軽減したものである。 この

場合、 検知対象とするガスも接触燃焼されることがあるため、 メタンな どのように比較的安定なガスが検知対象となっている。

半導体ガスセンサのガス選択性は上記のような方法でかなりの改善が なされてきているが、 さらに高い選択性のニーズに対して今後の課題が 残されている。

nhu 守・E『A

(24)

1 - 2 - 2 高感度化

S n 0 2のようないくつかの酸化物半導体は、 単味で用いても水素や

アルコール蒸気などの比較的燃焼され易いガスを検知対象とする場合に は, ガスセンサ材料としてそれなりの機能をもっている。 しかし, 検知 感度を向上させるためにはガス感度は大きければ大きいほど望ましいし、

またメタンやプロパンなどの比較的安定なガスに対する感度は不充分で あるの このような事情からガス感度を大きくする試みは早くから着手さ れ、 例えばS n 0 2にP dを添加するとプロパン感度が著しく増大する ことが知られている6470 このような貴金属の増感効果は、 P l // W 0 :�

9 )、 P

l // 1 n 2 0 ::1 1 0 )、 P t // Z n 0 65)などにおいても認められてい る。 素子酸化物としては、 他に:\10、 C r、 T i、 F e、 Nb、 Niな どの酸化物、 また貴金属として1 r、 Rh、 A uなとも有効である。 対 象ガスは、 可燃性ガス一般に及んでいる。 山添ら66)は、 貴金属の増感 効果について詳細な検討を行っている。 彼らに依れば、 貴金属増感剤と

センサ機能との関連については二つの相互作用があり、 一つは従来から 言われているもので、 貴金属表面に吸着して活性化された化学種の酸化 物表面へのスピルオーバーにより増感が行われる化学的相互作用である。

もう一つは、 雰囲気により貴金属の酸化状態が変化し、 貴金属と酸化物 との電子の授受により増感が行われる場合(電子的効果)で、 これは

Ag添加系で顕著なことが明らかにされている。 また、 P d添加系にお いては低温では電子的相互作用が、 高温では化学的相互作用が支配的に なるとしている。

1 - 2 - 3 省電力化

家庭用ガス漏れ警報器などは通常、 商用電源が使用されているが乾電 池使用のガス検知器のニーズは根強い。 これに対し、 市販の半導体ガス センサは一般に消費電力が大きいためにそのニーズに充分、 対処できて いない。 センサの消費電力を小さくするにはこれまでに二つの方法がと られてきている。 第1は素子の形状を小さくすることである。 これにつ いては、 1 C技術を応用したマイクロS n 0 2薄膜素子の製作67 )や直径

(25)

20μm、 全長900μmのヒータ一線上に直接S n 0 2薄膜を形成した素子 の開発68)などが報告されているの 検知ガスは前者ではco、 後者の場 合、 H2S、 C H:3 S Hなどの揮発性硫化物である。 今後はメタン、 プロ パン用センサの開発か望まれる。 第2はセンサの作動温度を低くするこ とであるη これについては P t //S b/S n 0269)、 P t ,/ S n 0 2ゲ

ル7 ())、 Pd/W03711センサなどによる常温でのガス検知が試みられ ているの 常温作動型センサは再現性や長期安定性などが今後の課題であ

ろう。

1 - 2 - 4 水蒸気感度の低減化

電気伝導度変化を利用する表面制御型センサは、 一一般に高い精度を要 求される用途には不向きとされているが、 その理由のーっとしてセンサ が水蒸気に対して還元性ガスと同様な応答を示すことが指摘されているっ

このような水蒸気の影響(あるいは感度)は、 ガス漏れ警報器用センサ のように数1000ppmの高濃度ガスを検知する場合、 ガス感、度が水蒸気感 度にくらべて充分大きいことからあまり問題にならなかったむ しかし、

最近は臭い香りなとの微量ガス成分を検知するニーズが高まっており、

水蒸気感度の低減化が重要な課題となっている。

1 - 3 本研究の目的と本論文の概要

センサの長期安定性は実用上極めて重要であり、 特にガス漏れ警報器 などの防災機器においては致命的な問題となる場合があるの ガス漏れ警 報器用のS n 0 2系ガスセンサを地下街の厨房などのように種々のガス や多量の水蒸気が常時発生する場所に設置した場合、 ガス感度が著しく 変化し72 73)、 警報器が誤動作して問題となった。 本研究では、 このよ うな感度変化を徹底的に改善し、 Sn 0 2系ガスセンサの信頼性をより

向上させることを目的とした。

第2章では、 フィールドで起こるセンサの感度変化の実態 を 調べた。

センサの長期安定性を調べるにはセンサをフィールドで使用し、 その感 度変化を調べることが最も確実な方法であるが、 現実的には困難である。

1・i

(26)

フィールドで起こるセンサの感度変化を実験室で再現させ、 その解析に よって長期安定性の評価や改善法をさぐることが必要となる。 本章では、

このようなシミュレーシ ョン法についても検討したυ フィールドで起こ る感度変化には、 センサを清浄空気中で作動させることにより回復する 部分ともはや回復しない部分があることが認められており、 後者の原因 は既に検討されているので7 :1 i、 第3章では主として前者の原因究明を

行 った。 第4章では、 第 2 、 第 3 成分を添 加する ことによ り S n 0 :;系 ガスセンサの強度安定化を検討した。 この結果、 レニウムとパナジウム

を添加した素子(R e -V添加素子)の長期安定性が極めて良好であっ たり 第4章ではさらに、 実用的観点からR e-V添加素子の各種ガスに

対する検知特性および各種雑ガスに対する安定性について検討したο 第5章では、 第 2章と第3章の結果に基づいてR e-V、添加素子の感度 安定化のメカニズムを検討した。 第5章までの検討結果、 力ス感度の経 時変化にともなって吸着酸素量が変化し、 これらの問に極めて良い相関 のあることが明らかになったっ そこで、 第6章では電子スピン共鳴法を 用いて素子表面上に吸着している酸素種を検出し、 その熱安定性を調べ ることにセンサの実使用温度(350'""5500C)における吸着酸素種の 帰属を行 っ たの 第7章では本研究の総括を行ったu

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d位。ノ臼

(32)

第2章 ガス感度の経時変化とシミュレーシ ョン

寸ーよ

り久} 緒言

第l章でも述べたように、 ガス漏れ警報器を地下街にあるレストラン の厨房などのように種々 のガスや多量の水蒸気が常時発生する場所に設 置した場合、 センサのガス感度が著しく変化し、 警報器が誤動作して問 題となった。 これが本研究を開始した直接の動機であるの 本章では、

まずこの高感度化現象の実態を明らかにすることを目的としたυ

センサの長期安定性を調べるにはセンサをフィールドで使用し、 その 感度変化を調べることが最も確実な方法であるが現実的にはこれは困難 であるρ フィールドで起こるセンサの感度変化を実験室で再現させ、 そ の解析によって長期安定性の評価や改善法をさぐることが必要となるu 本章では、 このようなシミュレーシ ョン法についても検討したu

2 - 2 実験方法

2 - 2 - 1 素子材料の調製

O. 3 ffiO 1 f S n C 1 4 (試薬特級)にo. 72 mo 1 / e N H 4 0 H (試薬特 級〉を加え、 生じたスズ酸の沈澱を200ÜCで4時間乾燥後、 4500Cで2時

間焼成してS n 0 �を得た。 このS n 0 2に王水に溶かしたP dを0.2 wt

%添加し、 2000Cで1時間乾燥後、 5500Cで1時間焼成した。 以下、 特に ことわらない場合、 P d添加量はO. 2 wt%とした。 尚、 P dを添加しな し1場合にも、 焼成等による熱経歴は同じにしたη つづいて、 めのう製の 振動ボールミルを用いて十分に粉砕した後、 平均粒子径10μmのα-アル ミナ(純度99.9%)と重量比1 : 1となるように混合した。 この混合粉 体を以下、 素子材料と呼ぶ。 焼成はし、ずれも空気中で行った。

2 - 2 - 2 バインダーの調製

S n O2の難焼結性はその焼結体の強度を弱くし、 S n 0 2センサ素子 の素子強度を実用上不充分なものとしてしまう。 このため市販の素子に は通常、 バインダーが使用されている。 本研究では、 五百蔵1)の調製法

(33)

に従い、 テトラエチルオルソシリケー卜縮合体(4---5量体、 商品名;

エチルシリケート4 0 、 日 本 コルコート化学(株) 製)(65 vol%)、

エチルアルコール(27 vol%)、 水(7 vo 1 % )および2%塩酸(1 vol

%)を混合撹枠してパインダーとした。

2-2-3 素子の作製

素子材料に少量の水を加えてぺースト化し、 図2- 1に示す素子形状 に成型した。 素子内部には電極と加熱用ヒーターを兼用した2本のコイ ル(イリジウムーパラジウム合金、 抵抗1.8Q)が思め込まれている。

コイルの両端は図2-2に示すようにプラスチックベースに取り付けら れたニッケルビンに然倍されている。 素子成型後、 2 4時間風乾燥して

生成S i 0 2量がS n 0 2に対し5. 0 w t %となる量のバインダーを添加し、

6時間風乾した。 つづいて、 素子にi埋め込まれたヒーターコイルをfrJし、

て7000Cで5分間、 空気中で焼成した。

2-2-4 ガス感度測定法

ガス感度測定に使用した装置を区12 - 3に示す。 この装置はステンレ ス製試験槽(容積600 R) , 試験憎内の温湿度を制御するための空気

同国同 1 mm

手---- Ir - Pdコイノレ

図2- 1 センサ素子の構造

- 26 ---

(34)

ベース

。 。

5 mm

図 2 - 2 センサの構造

図 2 - 3 ガス感度測定装置

ステンレス金網 センサ素子

ニッケルメ ッキ 真ちゅう

ニッケルビン

(35)

供給機、 センサの出力電圧を読みとるためのコンビューターおよび電源 部より構成されているυ 本研究では被検ガスとしてメタン、 イソブタン 、 水素およびエタノール を使用したη 測定雰囲気の温湿度は特にことわら ない場合、 200C -65�6 (相対湿度)とした。

センサの作動回路を図2 -4、 2- 5に示す。 センサ素子と負荷抵抗

( R L ; 3. 5 k Q )を直列に接続し、 この両端に回路電圧(v c)を印加

したり 素子抵抗( R �;)は、 負荷抵抗の両端電圧(V l)! T 出力電圧)よ り次式によって算出した。

R �� = v c / (V 0 l' T -1) . R L

図2-4はフィールドで使用されている作動回路である。 この回路(以 下、 実用回路と呼ふけでは回路電圧が高い( 100 V )ために、 可燃性ガ

スが存在して素子抵抗が減少するとJoule熱により素子温度が上昇す るu 図2 - 6 :!)に素子抵抗(あ るいは出力電圧)と素子温庭の関 係を示

すu 可燃性ガスが存在しない清浄な空気中での素子温度は約350''Cであ るが素子抵抗の減少(出力電圧の噌加)とともに素子温度は上昇し、 最ー

大で約550DCに達するυ こうして、 ガス検出時には素子を高温に保持す ることにより主検知対象ガスであるメタンに対する感、度を増加させ、 ヵ スが存在しない場合には素子温度を低くすることによりセンサの長寿命 化を図っているの また、 実用回路では回路を単純化(低コストイヒ)させ るために、 素子に埋め込まれた2本の1 r P dコイルのうち1本のみ に電圧( V H ;ヒーター電圧)を印加し、 素子を加熱している。 このた め、 素子温度が均一でなく、 また上記のように素子抵抗 によって素子温 度が著しく変化することから、 素子温度を均一にし、 かつ一定にする必 要のある場合は図2- 5の回路 を用いたの この回路ではJoule熱を小

さくするために低回路電圧( 5 V )を使用した。 さらに、 素子は2本の コイルで加熱し、 素子温度が均ーになるように工夫した。 本研究では特 にことわらない場合、 図2 - 5の回路を使用した。 素子温度はヒーター

電圧により調節し、 素子温度の測定はその中央表面部分に線径25μm

一28-"

(36)

のCA熱電対を埋め込む方法によった。

2-2-5 シミュレーシ ョ ン試験法

図2-5の回路を用いてセンサを所定の条件(作動温度と作動期間) で作動させた 。 作動雰囲気は 自然大気中とした。

センサ素子

4

V c

図2 - � センサの作動回路(実用回路) Vc ;回路電圧(100 V)

VH ;ヒーター電圧(1.1 V)

H L ;負荷低抗(3.5 kQ) V OU了 ;出力電圧

図2 - 5 センサの作動回路 V c ;回路電圧(5 V )

VH , ヒーター電圧(0.62--..1.5 V) RL ;負荷低抗(3.5 kQ)

VOUT ;出力電圧

参照

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