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の連立方程式

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Academic year: 2021

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(1)

今回から3回の授業で,一次方程式

(linear equations)

の連立方程式

(system of equations)

の解法につい て考察します.

一次方程式は

という形をした式のことです.ここで,

    は具体的に与えられた数で         は,不定定数

(

ふていじょうすう,

unknowns)

または不定変数

(unknown variables)

とよばれる記号です.

   は,       に代入すると   が等 式として成立するような,ここで考えている

(

自 然数,有理数,実数などの

)

範囲の数の組を求め よ,という要請 

(challenge)

と解釈します.

連立方程式は,複数

(

または単数

)

の式の集まり で,これらの式の不定変数        に代入 すると,この集まりの中のすべての式が等式として 同時に成立するような数の組

(

, solutions)

を求めよ,という 

challenge

です

(

英語の

"challenge"

は日本語の「チャレンジ」とは意味

が異なることに注意してください

)

(2)

これは,一見,今まで考察してきたことと全く 関連がなさそうに思われるかもしれませんが,

実は今までの話と密接に関連しています.

どのように関連するについては,このファイル の

6

ページ目と

7

ページ目で説明されています.

ここで扱うような連立方程式は,中学生の知識

(

と時間

)

があれば試行錯誤で解くことができ ます.しかし,この講義も含めて3回もの講義 を費やしてやろうとしているのは,この連立方 程式が試行錯誤で解けることの追認ではなく,

1.

連立方程式の解をすべて求めるためのアルゴリズム

(

それを機械的に適用することで解のすべてが求まるよ うな手続き: ガウスの消去法

)

を確立すること.

2.

連立方程式の解の全体の構造理論を確立すること.

工学やその他の分野の問題で,連立方程式の解を求める

ことに帰着できるものは多くあります.微分方程式とよ

ばれる方程式

(

これは不定変数が関数を表すような方程

式です

)

を解くことで解が得られる問題も,近似的に連

立方程式方程式を解く問題に帰着されることがほとんど

です.

(3)

例えば,気象予報の計算では数十億個の変数を 持つ連立方程式を解くことで行われています.

もちろんこのような連立方程式の計算はコン

ピュータでしかできないので,その計算の基礎

には

1.

での理論が必要になります.先ほど述

べた微分方程式は,変数が無限にある連立方程

式のようなものと考えることができます.実際

微分方程式の解の全体の構造は連立一次方程式

の解の全体と似た構造を持つものになるのです

が,この構造を理解するには

2.

の理論が必要

になります.

(4)
(5)
(6)

アラビア数字の七

coefficient matrix

アラビア数字の一

私は北ヨーロッパに長く住んでいたので,意識せずに書くと数字は北ヨー

ロッパ式になってしまうことが多いです.ここの板書では

1

7

をすご

く注意して日本式に書いています.

(7)

連立方程式

に対し,この連立方程式の係数行列

を考える.

とすると,連立一次方程式   は,線形写像      に対し,      となるベクトル   を求め

よ,という問題に翻訳できる.

(8)

階段形

echelon form

ガウスの消去法

(Gaussian elimination)

Carl Friedrich Gauss (1777–1855)

augmented coefficient matrix

(9)
(10)

elementary transformations

Row-switching transformations

Row-multiplying transformations Row-addition transformations

後で連立一次方程式に基本変形を施したときには元の連立 方程式と同値な連立方程式が得られていることを示す.

参照

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