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この説明文書には以下の内容が含まれています (1) はじめに (2) あなたの病気と治療法について (3) 標準的な治療法について (4) 臨床試験について (5) この臨床試験の目的について (6) この臨床試験で使用するお薬について (7) この臨床試験に参加される患者さんの人数 試験期間につい

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(1)

EGFR チロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性の

EGFR T790M 変異陽性、PS 不良の非小細胞肺癌症例に対する

オシメルチニブの第Ⅱ相試験

(NEJ032B 試験)

についてのご説明

説明・同意文書

ver. 3.0 作成日:2018 年 10 月 11 日 施設名:獨協医科大学病院 この説明文書は、この臨床試験の内容について説明したものです。担当医の説明を 補い、この試験についてご理解をいただくために用意しました。 この説明文書だけでは医師の説明の代わりにはなりませんので、必ず医師の説明を 受けてください。 この試験の内容を、十分にご理解いただいた上で、この試験に参加するかどうかを、 ご自身の意思によってお決めください。 内容についてわからないことや心配なことがありましたら、遠慮なく担当医師または 試験事務局へお尋ねください。

(2)

この説明文書には以下の内容が含まれています。

(1) はじめに (2) あなたの病気と治療法について (3) 標準的な治療法について (4) 臨床試験について (5) この臨床試験の目的について (6) この臨床試験で使用するお薬について (7) この臨床試験に参加される患者さんの人数・試験期間について (8) この臨床試験の方法について (9) 期待される効果について (10) 予測される副作用について (11) 費用の負担について (12) 健康被害に対する治療と補償の有無について (13) この臨床試験参加への同意拒否ならびに同意撤回に関する自由について (14) この臨床試験に参加されない場合の治療法について (15) この臨床試験の治療を中止する場合について (16) 新しい重要な情報が得られた場合について (17) この臨床試験の閲覧について (18) この臨床試験の情報開示について (19) 資料・情報の保管および廃棄の方法について (20) 研究成果の公表について (21) データの二次利用について (22) あなたの人権保護について (23) 利益相反および知的財産について (24) この臨床試験の参加に同意された際、守っていただきたいことについて (25) 質問の自由および相談窓口について (26) この臨床試験の実施体制について

(3)

1.はじめに この文書は、当院で実施している「EGFR チロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性の EGFR T790M 変異陽性、PS 不良の非小細胞肺癌症例に対するオシメルチニブ の 第Ⅱ相試験(NEJ032B 試験)」という臨床試験について説明したものです。 この臨床試験は、「特定非営利活動法人 北東日本研究機構」(以下、NEJSG)」で、 この臨床試験を実施することが医学の進歩に役立つか、患者さんが不利益を受けな いかなど、試験内容の科学性、倫理性について検討のうえで企画されており、さら に当院の倫理審査委員会でも試験内容の科学性、倫理性について審査が行われ、こ の試験を実施することについて医学部長の許可を得ております。 以下のご説明は、あなたにあらかじめ今回の治療および臨床試験のことを正しく 理解していただき、あなた自身の自由な意思に基づいて、この臨床試験に参加して いただくために行うものです。これから、この臨床試験の目的や内容、その他の条 件などについて具体的に説明しますので、わかりにくいところや説明が不十分であ ると思われるところがあればどんなことでも気軽に質問してください。 この臨床試験に参加するかどうかはあなた自身が決めることであり、あなたの自 由です。また、治療が始まった後でも、いつでも参加を取りやめることが出来ます。 臨床試験に参加されなくても、あなたが不利益を被ることは一切ありません。参加 を取りやめる場合には、口頭で申し出ていただいても、文書で提出いただいても構 いません。 この臨床試験に参加しても良いと考えられた場合には、「同意書」にご署名いただ きますようお願いいたします。

(4)

2.あなたの病気と治療法について あなたの病気はこれまでの検査の結果、進行性の肺がんであることがわかってい ます。進行性の肺がんとは、他の臓器(肝臓・骨・脳など)に転移している、もし くは他の臓器に転移はしていないものの肺の周りの臓器に広がっている、あるいは 手術後に再発をきたしてしまった状態です。また、肺がんにはさまざまな種類があ りますが、あなたの肺がんは「非小細胞肺がん」という種類の肺がんです 非小細胞肺がんの治療法には、手術、放射線療法、化学療法(抗がん剤治療)や 痛みや苦痛に対する症状の緩和を目的とした緩和療法などがあります。病気の進行 や患者さんの状態に応じて治療法を選択しますが、現在のあなたの病状からは、抗 がん剤による治療がもっとも適した治療法であると考えられます。 抗がん剤による化学療法を行う目的は、がんが大きくなるのを抑え、がんに伴う 諸症状を緩和し、患者さんがなるべく普通の生活ができる期間をより長くすること です。 私たちは効果と安全性を総合的に判断し、それぞれの患者さんにとって最も良い と考えられる治療を行なっております。 3.標準的な治療法について あなたの肺がんのがん細胞の表面には細胞増殖を指令するスイッチがあります。 これを上皮細胞増殖因子受容体(英語の頭文字をとって EGFR)といいます。この ような肺がんでは、EGFR の働きを抑える薬である EGFR チロシンキナーゼ阻害薬 であるゲフィチニブ(商品名:イレッサ)やエルロチニブ(商品名:タルセバ)、 アファチニブ(商品名:ジオトリフ)が標準治療として推奨されています。 あなたに対してもすでに EGFR チロシンキナーゼ阻害薬による治療が行われま した。しかし、この薬で治療を続けていると、その効果がみられなくなることがあ ります。その原因のひとつとして、EGFR 遺伝子に T790M と呼ばれる変化

(5)

(T790M 変異)が起こることにより、EGFR チロシンキナーゼ阻害薬が効きにく くなることが知られています。そして、この T790M の変異があなたにも起こって いる(EGFR T790M 変異陽性である)ことが確認できました。 このような、EGFR T790M 変異陽性の非小細胞肺がんに対しては非プラチナ製 剤の単独投与かプラチナ製剤との併用が行われていますが、標準治療はまだ確立さ れていません。 4.臨床試験について 当院では、より良い最新の治療を患者さんに提供することを目的として、「臨床試 験」とよばれる研究をかねた試験的な治療を行っています。「臨床試験」とは、新し く考案された治療法や新しいお薬がある病気に対して効果があるかどうか、また安 全かどうかを実際の患者さんに協力していただいて調査し、より良い治療法を確立 する研究のことで、医学の進歩のために必要不可欠なものです。現在、広く行われ ている治療法も、このような臨床試験により、有効性(どのような効き目を発揮す るのか)、安全性(副作用はどの程度か)が確認され、より良い治療法として確立さ れたものです。 がんの臨床試験の方法にはいくつかの種類がります。 第Ⅰ相試験:お薬の適切な投与量や投与方法を推測して、どのような副作用が どの程度でるのか調べます。 第Ⅱ相試験:お薬がどのような効き目を発揮するのか(有効性)と副作用はど の程度か(安全性)を調べます。 第Ⅲ相試験:第Ⅱ相試験で調べたお薬を従来からあるお薬と比較して、有効性 と安全性からみた有用性を確認します。 第Ⅳ相試験:第Ⅲ相試験で有用性が確認されたお薬をもっと多くの患者さんに

(6)

使った場合の安全性を調べます。 この試験は「第Ⅱ相試験」です。 肺がんの治療は確実に進歩しています。しかし、残念ながら全ての患者さんが完 全に治るわけではありません。今後も臨床試験を積み重ねて、より有効で安全な治 療法を開発していく必要があります。 5.この臨床試験の目的について がん細胞に EGFR T790M 変異陽性が認められた手術不能又は再発非小細胞肺 がんで、全身状態不良の患者さんにおける、オシメルチニブの有用性を検討するこ とを目的としています。具体的には、オシメルチニブによる奏効率(治療で効果が 認められた患者さんの割合)、全身状態の改善、副作用、および、生存期間を検討 します。 この臨床試験でオシメルチニブの有効性と安全性が示されれば、あらたな治療の 選択肢となることが期待されます。 6.この臨床試験で使用するお薬について オシメルチニブ(商品名:タグリッソ) オシメルチニブは、EGFR T790M 変異・活性化変異標的型かつ野生型非標的型 チロシンキナ-ゼ不可逆的阻害作用を有する新規の EGFR チロシンキナーゼ阻害 薬です。2016 年に市販され、EGFR T790M 変異陽性の非小細胞肺がんの治療に 使用されるようになりました。 オシメルチニブは、T790M 変異により EGFR チロシンキナーゼ阻害薬が効き にくくなった肺がんに対しても効果が認められた薬です。これまでにオシメルチニ ブの効果・安全性は、EGFR チロシンキナーゼ阻害薬の治療歴がある患者さんにオ シメルチニブを単独で投与した場合に確認されています。

(7)

EGFR チロシンキナーゼ阻害薬による治療歴があり、その後 T790M 変異陽性 が確認された非小細胞肺がん患者を対象として、第Ⅱ相臨床試験が行われました。 この臨床試験には、日本人の患者さん 80 名を含む 411 名が参加しました。そのう ち、日本人の患者さん 76 名を含む 398 名の効果を確認したところ、日本人の 63.2%、全体の 66.1%の患者さんに、体内のがんの大きさやがんの拡がりの程度 の減少を認めています。 病気の進行を遅らせたり、がんを小さくする可能性があることからあなたの治療 に役立つことを目的にオシメルチニブを用いますが、必ずしもお約束できるもので はなく、効果がみられない場合もあります。しかしながら、この薬剤は、現時点で はあなたの病気の状態において、最も治療が期待される薬剤の一つと考えられます。 すでに実施された臨床試験では、全身状態が比較的良好な、肉体的に激しい活動 は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる(例:軽 い家事、事務作業)患者さんを対象として行われました。 あなたの肺がんの状況や全身状態では、積極的な治療は行わずに症状を緩和する 治療のみが選択されるのが標準的であり、予後は不良と予測されます。抗がん剤の 投与にはかなりの危険性が伴います。また、オシメルチニブの投与も行われないこ とが一般的です。しかし一方で、上述のように EGFR T790M 変異陽性の患者さん ではオシメルチニブ治療にかなりの効果を期待できます。 この治療は、医師の裁量による一般治療として行うことも可能ですが、慎重な治 療が行われるために、また、個人情報の保護に配慮しつつデータを取りまとめるた めに、臨床試験という形で治療を行いたいと思います。 7.この臨床試験に参加される患者さんの人数・試験期間について <参加される患者さんの人数>

(8)

肺がん治療を行っている全国の参加施設から、EGFR T790M 変異陽性肺がん 患者さん 32 名に参加いただく予定です。 <試験期間> この試験の登録期間は 2016 年 11 月から 2019 年 4 月までの 2.5 年間を予 定しています。その後、2021 年 4 月まで経過を観察させていただきます。 8.この臨床試験の方法について 本試験に参加することにご同意いただけましたら、まず初めに決められた検査を 行い、今の状態が本試験の参加に適しているかどうか調べさせていただきます。同 意いただく前の検査で代用できる場合は、そちらの検査結果を試験のデータとして 使わせていただくこともあります。ただし、これらの検査結果によっては、本試験 に参加できない場合もありますので、ご承知おきください。 (1)対象となる患者さん この試験に参加できる条件および参加いただけない条件は以下のとおりです。 (参加できる主な条件) ① 20 歳以上の方 ② 進行性の非小細胞肺がんと診断されている方 ③ 第 1-2 世代の EGFR チロシンキナーゼ阻害薬(ゲフィチニブ、エルロチニブ、 アファチニブ)を投与して、その効果がみられなくなった方 ④ 採取したがんの検査で、EGFR T790M 遺伝子変異があると診断された方 ⑤ 肺がんにより全身状態が不良の方 ⑥ 血液検査(好中球、ヘモグロビン、血小板、肝機能、腎機能)の値が一定の基 準以上の方

(9)

(参加いただけない主な条件) ① 間質性肺炎、肺線維症がある方 ② 糖尿病がある場合は、血液検査で HbA1c が 8.0 以上の方 ③ 重篤な心疾患がある方 ④ 独居の高齢者等で、十分な経過観察が見込めない方 ⑤ 担当医師が試験への参加が困難と判断した方 ⑥ 妊婦、授乳婦、妊娠検査陽性の女性、あるいは避妊する意思がない男性・女性 (2)試験の方法 この試験の全体の流れは以下のとおりです。 治療方法は、オシメルチニブ 80mgを、毎日1回ほぼ同じ時刻に服用してい ただきます。安全性を確保するために、原則として2週間、入院していただき ます。入院期間中、またその後外来治療に切り替わった後も、微熱、呼吸困難 感、息切れに注意してください。もし、これらの症状が出現した場合、すみや かに(当日中)医師、看護師または薬剤師に報告してください。 試験参加同意 参加条件について検査等で確認 オシメルチニブ 1 回 80mg を 1 日 1 回内服 登録 がんが進行、 または本試験を中止するまで継続

(10)

本試験による治療が終了した後は、通常の診療で用いられる最善と考えられ る治療を受けていただきます。また、その際もあなたの状態、受けられた治療 や効果をお伺いすることがあります。 (3)検査の内容 副作用のチェックとがんの状態を把握するために、治療期間中は血液検査、 CT検査、心電図検査などを定期的に行います。その他の検査も必要に応じて 行います。これらの検査の種類や回数は、この臨床試験に参加しなくても、治 療をする場合と同じです。 登録時 投与中 試験 中止時 登録前 14 日以内 投与を始めてから 4 週目まで 1 週毎 投与を始めてから 5週目以降 4週毎 被験者背景 ◎ 血液検査 ◎ ◎ ◎ ◎ 尿検査 ◎ ◎ ○ ◎ 血圧 ◎ ◎ ○ ◎ 心電図検査 ◎ ◎ ◎ ◎ 心エコー ◎ 8 週後、以後 16 週ごと ○ 動脈血酸素飽和度 ◎ 治療開始 4 週は毎週、 その後は少なくとも 4 週に 1 回 ○ 眼科(角膜)検査 ◎ (28 日以内) 症状があった場合は眼科検査を実施 臨床症状・一般所見 ◎ ◎ ◎ ◎ 腫瘍マーカー ◎ (28 日以内) 少なくとも 8 週に 1 回 ◎ 画像検査 (CT/MRI) ◎ (28 日以内) 少なくとも 8 週に 1 回 ◎ ◎:必ず行います ○:出来るだけ実施します

(11)

(4)併用療法(併用可能薬、併用制限薬)について 高血圧など、もともとあなたが持っている病気(これを合併症といいます) に対する治療薬は、この臨床試験参加中でも使用できます。ただし、抗がん剤 については、この臨床試験で使われるお薬以外、使用することができません。 9.期待される効果について この試験の結果が、全身状態の良くない EGFR T790M 変異陽性の非小細胞肺 がんの治療に今後役立つことが期待されますが、試験結果によるあなたへの直接的 な利益はありません。 この臨床試験で受ける治療により、あなたのがんそのものが小さくなったり、が んの進行を遅くしたり、症状を軽くしたりする効果が期待できます。しかし必ずし もお約束できるものではなく、効果がみられない場合もあります。従来の治療法と 比べてどちらが優れているのかはまだ分かっていません。 10.予測される副作用について オシメルチニブを内服すると次のような副作用が現れることが予想されます。 (1)あなた自身が感じる副作用 発疹・ざ瘡、下痢、皮膚乾燥・湿疹、爪の障害などの症状が現れることがあ ります。 (2)自覚症状はないが、検査で明らかになる副作用 血液の成分である、白血球、好中球、血小板、赤血球の数の減少や、肝機能 や腎機能の異常などが出現してくることがあります。特に、白血球(主に好中 球)、血小板、赤血球の数の減少が著しくなることが予想されます。

(12)

臨床試験中にこのような副作用があらわれた場合、担当医師があなたの状態 に十分注意し、必要に応じて最適な治療を行います。 また、間質性肺炎という肺の障害や、心電図異常が現れることがあります。 場合によっては、重症で生命を脅かすような副作用が起こる可能性もありま すが、その場合でも担当医師が随時観察し、最大限の対処をいたします。 もし、治療中あるいは治療後に異常を感じたことがありましたら、遠慮せず に担当医師に申し出て下さい。すぐに適切な処置を行います。 すでに実施されたオシメルチニブの第Ⅱ相臨床試験において、1 日 1 回 1 錠 このお薬を服用した日本人 80 名を含む 411 名中 355 名(86.4%)で何らか の副作用が見られました。重大な副作用の割合は以下の通りです。 ・間質性肺疾患: 2.7%(このうち、死亡に至った症例は 4 名)※ ※日本人における発現は、6.3%(このうち、死亡に至った症例は 2 名) でした。 かぜのような症状(息切れ、呼吸がしにくい、咳および発熱など)がありま す。 症状が現れた場合は、すみやかに(当日中)医師、看護師または薬剤師に連 絡してください。 ・QT 間隔延長:2.9% 心電図検査で見つかる異常で、軽い場合は症状はみられません。 重症の場合の主な症状として、動悸、気を失うなどがあります。 ・血小板減少:12.7%、好中球減少:8.0%、白血球減少:9.2%、貧血:5.1% 主な症状として、鼻血、歯ぐきの出血、発熱、のどの痛み、動悸や息切れな どがあります。 ・肝機能障害:7.8%

(13)

主な症状として、からだがだるい、白目や皮膚が黄色くなるなどがあります。 その他の主な副作用の割合は以下の通りです。 発疹・ざ瘡など:37.7%、皮膚乾燥・湿疹など:28.5%、下痢:36.5% 爪の障害(爪囲炎:爪のまわりの腫れ、痛みなどを含む): 23.4% 11.費用の負担について この臨床試験で服用していただくお薬や補助的な治療、検査など、実際の治療に かかる費用については、保険診療で認められております。そのため、通常診療と同 様にあなたが加入されている医療保険が適用されますので、一部の個人負担が生じ ます。 12.健康被害に対する治療と補償の有無について この臨床試験は、科学的な根拠に基づいて計画され慎重に進められますが、この 治療により予測できなかった重い副作用や健康被害が生じる可能性もあります。そ のような場合には通常通り最善の治療を行います。しかし、これは試験以外の抗が ん剤での治療でも起こりうることであり、その際の医療費は通常の健康保険より支 払われ、患者さんには健康保険で定められた自己負担が伴います。 また、がんに対する化学療法が「医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構(医薬品 機構)」の適応外ですので、適正な治療が行われていた際の副作用や、因果関係を否 定できないと判断される健康被害に対する補償については、補償の対象外となりま すし、お見舞い金や各種手当てなどの特別な経済面での補償もありません。 13.この臨床試験参加への同意拒否ならびに同意撤回に関する自由について この臨床試験に参加することに同意した後、あるいは治療を開始した後でも、自

(14)

由に止めることができます。いつでも遠慮なく担当医師に申し出てください。その 場合でもあなたが不利益をうけることは一切なく、今後の治療に支障はありません。 ただし、同意を取り消した時すでに研究結果が論文などで公表されていた場合など は、あなたの検査結果、および診療情報などを廃棄することができない場合がある ことをご承知おき下さい。 14.この臨床試験に参加されない場合の治療法について この臨床試験への参加を希望されない場合、あなたの肺がんに対する治療法とし て、あなたにもっとも適していると判断された治療を行います。 一般的に進行非小細胞肺がんに対する治療法は、病初期に化学療法(抗がん剤を 投与して治療すること)やその進展度によっては放射線療法(放射線を病巣に照射 して治療すること)が可能な場合があります。これらの治療を行うためには、全身 状態などが良好でなければなりませんが、過去の治療経験からあなたの全身状態等 では治療に耐えられないと予想されます。この臨床試験を選択されない場合、緩和 治療など適切な支持療法を行うことになります。 詳細につきましては、担当医師とよくご相談ください。 15.この臨床試験の治療を中止する場合について 治療が開始されたあとで、あなたの安全を守り適正な治療を行うため、治療を 中止することもあります。中止する理由は以下のものがあります。 (1) あなたが同意を取り消された場合 (2) この臨床試験中に行われる診療や検査で異常が認められ、あなたの健康上、 この臨床試験の継続が不適切であると判断された場合 (3) がんの進行が確認された場合 (4) 合併症や副作用で、治療の継続が困難だと判断された場合

(15)

(5) あなたが転院される場合 (6) その他の理由で担当医師が投与継続できないと判断した場合 (7) 何らかの理由で試験全体が中止になった場合 16.新しい重要な情報が得られた場合について あなたがこの試験に参加されている間に、薬剤の投与量や投与間隔など、本試験 の内容に何か変更が生じた場合や、あなたが本試験を続けられるかどうかの意思に 影響する副作用などに関する新しい情報が得られた場合には、すみやかにお知らせ します。その場合、この試験を続けるかどうかについて、再度あなたの意思を確認 させていただきます。 17.この臨床試験の閲覧について あなたの希望により、他の患者さんの個人情報保護などに差し障りのない範囲内 で、この臨床試験の計画や方法についての資料を見ることができます。閲覧を希望 する場合は、担当医師に申し出てください。 18.この臨床試験の情報開示について この臨床試験の概要は、大学病院医療情報ネットワーク(UMIN-CTR)に登録さ れています。 19.資料・情報の保管および廃棄の方法について この試験に参加されることに同意いただいた場合、測定結果およびあなたの診療 情報は、NEJSG 研究事務局にて、本研究終了・中止後 5 年間を経過した日もし くは最終の公表について報告された日から 3 年を経過した日のいずれか遅い日ま で保存されます。

(16)

20.研究成果の公表について あなたの協力によって得られたこの臨床試験の成果は、結果のいかんを問わず、 学会発表や学術雑誌等で公表されます。公表に際し、あなたのお名前など個人を特 定できる情報を使用することはありません。 21.データの二次利用について この試験で得られたデータを二次利用すること(他の研究で利用すること)が有 益であると研究代表者が判断した場合は、この試験で得たあなたの臨床データおよ び測定結果が利用される可能性があることをご承知おきください。その際には改め て実施計画書を作成し、必要な場合には改めて倫理審査委員会の承認を受けます。 また二次利用する際は、その研究内容を通知又は公開します。その場合もあなた の個人情報は厳重に守られますのでご安心ください。あなたがあなたのデータを二 次利用しないことを希望する場合は、その時にお知らせください。 22.あなたの人権保護について この臨床試験は、ヘルシンキ宣言をふまえ、国などが定めた規則や指針を守り、 患者さんの権利を侵害しないような配慮のもとに計画、実施されます。 また、当院の倫理審査委員会で、患者さんを対象とした臨床試験として、医学的 に適切であり、患者さんの権利、健康が守られていることが審査され承認を受けて います。 この臨床試験で得られた成績は、医学雑誌などに公表されることがありますが、 あなたの名前などの個人的情報は匿名化され一切わからないようにしますので、プ ライバシーは守られます。また、この臨床試験で得られたデータが、試験の目的以 外に使用されることはありません。

(17)

なお、この試験が適正に行われているか確認するため、本試験の関係者(他の医 療機関や研究機関の研究者、NEJSG 試験事務局担当者、当院の倫理審査委員会の 委員など)が、あなたの診療に関する記録(他科分や試験参加以前の期間も含む) を閲覧することがあります。しかし、このような場合でもあなたのプライバシーに かかわる情報は保護されます。 あなたが他科や他院に受診されているもしくは受診される場合、あなたの安全を 守るため、あるいは試験による影響の有無を確認するため、試験に参加しているこ とを連絡し、治療の内容(使用した薬など)について問い合わせさせていただくこ ともあります。 最後のページにあります同意書に署名されますと、本試験関係者による閲覧、お よび私たちが必要と判断したあなたの診療情報(治療内容など)を入手することに ついてご了解いただいたことになります。 23.利益相反および知的財産について この臨床試験は、アストラゼネカ株式会社との契約に基づく資金提供により、 NEJSG が主体となり実施され、具体的な研究の推進は研究代表者によって実施さ れます。NEJSG は、がん征圧による福祉の増進を目指す組織です。この試験の成 果は NEJSG に帰属します。資金提供側の意見によって試験結果が左右されること はありませんし、試験結果は、結果のいかんを問わず公表されます。 一方で、この臨床試験の結果により特許などの知的財産権が生み出される可能性 がありますが、あなたはその権利を主張できないことをご承知おきください。 24.この臨床試験の参加に同意された際、守っていただきたいことについて (1) 現在、あなたが他の病院に通院されている場合は、その病院と病名、使用し ているお薬をお知らせ下さい。また、他科・他院に通院して治療を受ける場

(18)

合、担当医師にご相談下さい。あなたの同意を得た上で、臨床試験に参加し ていることをその医師にお知らせさせていただきます。 (2) 薬局等で薬を購入される際は、必ずこの臨床試験に参加していることをかか りつけの医師または薬剤師に告げるとともに、可能な限り事前に担当医師に ご相談ください。これらは、お薬の飲み合わせ(これを相互作用といいます) を防ぎ、試験を安全に行うために大切なことです。 (3) 検査等に関してはスケジュールが決まっていますので、指定された日時に来 院し、診察を受けて下さい。検査結果によっては追加で検査をしていただく 場合もあります。 (4) 男女いずれの方におかれましても、試験期間中は適切な避妊処置を講じるこ とをお願い致します。 (5) その他、担当医師やコーディネーター等がお願いしたことを守って下さるよ うにお願い致します。 25.質問の自由および相談窓口について この臨床試験について知りたいことや、心配なことがありましたら、遠慮なく担 当医師または院内の責任医師にご相談下さい。 <連絡先> あなたの担当医師氏名: 所属・職名:獨協医科大学病院 呼吸器外科 連絡先:0282-86-1111(代) 院内責任医師氏名:千田雅之 所属・職名:獨協医科大学病院 呼吸器外科 主任教授 連絡先:TEL 0282-86-1111(代)

(19)

26.この臨床試験の実施体制について <研究代表者> 礒部 威(島根大学医学部内科学講座 呼吸器・臨床腫瘍学) 所在地:〒693-851 島根県出雲市塩冶町 89-1 TEL:0853-23-2111(代表) <参加施設および試験責任医師> 別紙をご参照ください <試験事務局>

特定非営利活動法人 North East Japan Study Group(NEJSG)

所在地:〒330-0803 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町 1-14-2 小川ビル 302 TEL:048-778-9521 FAX:048-778-9545

(20)

同 意 書

獨協医科大学病院 病院長 殿 このたび私は病気の治療法について説明を受け、「EGFR チロシンキナーゼ阻害薬に 抵抗性の EGFR T790M 変異陽性、PS 不良の非小細胞肺癌症例に対するオシメルチ ニブ の第Ⅱ相試験」に参加するにあたり、担当医師より以下の項目につきまして十分 に説明を受け、また説明文書を熟読した上で了承しましたので、その実施について同 意します。 説明内容: 1. はじめに 2. あなたの病気と治療法について 3. 標準的な治療法について 4. 臨床試験について 5. この臨床試験の目的について 6. この臨床試験で使用するお薬について 7. この臨床試験に参加される患者さんの人数・試験期間について 8. この臨床試験の方法について 9. 期待される効果について 10. 予測される副作用について 11. 費用の負担について 12. 健康被害に対する治療と補償の有無について 13. この臨床試験参加への同意拒否ならびに同意撤回に関する自由について 14. この臨床試験に参加されない場合の治療法について 15. この臨床試験の治療を中止する場合について 16. 新しい重要な情報が得られた場合について 17. この臨床試験の閲覧について 18. この臨床試験の情報開示について 19. 資料・情報の保管および廃棄の方法について 20. 研究成果の公表について 21. データの二次利用について 22. あなたの人権保護について 23. 利益相反および知的財産について 24. この臨床試験の参加に同意された際、守っていただきたいことについて 25. 質問の自由および相談窓口について 26. この臨床試験の実施体制について 患者さんご本人署名: 代諾者の方の署名: 署名年月日 : 年 月 日 私は、今回の治療について上記の項目を説明し、同意が得られた事を認めます。 担当医師署名または記名捺印: (印) 署名年月日 : 年 月 日

(21)

同意撤回確認書

私は、「EGFR チロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性の EGFR T790M 変異陽性、PS 不良の非小細胞肺癌症例に対するオシメルチニブの第Ⅱ相試験」の試験参加への 様の同意が(文書により・口頭で)撤回されたことを 確認しました。 (文書による同意撤回がなされた場合には、その文書を添付すること)

同意撤回確認日: 年 月 日

確認者署名または記名捺印 : (印)

参照

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