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5章熊本地震とICT利活用*2 都道府県庁や市町村の役所のエリアをカバーする基地局第第 2 節 水道についても漏水による断水が発生し 熊本市では年 4 月 日 益城町では5 月 12 日 宇城市では4 月 26 日 西原村では5 月 25 日にまで断水していた地域が存在した また 大雨による断水が発

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熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査結果

1

熊本地震の概要

熊本地震においては、災害時という制約条件下においても情報発信・情報収集・情報共有ができるよう様々な

ツールの利活用と工夫が行われている。また、ICTの活用についても、被災の状況や地域、時期に応じて多岐に

わたった。本節においては、アンケート調査及びインタビュー調査を基に、時期や状況別の情報行動について述べ

る。

1

地震発生時の状況

2016年4月14日21時26分、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード6.5の地震が発生した。熊本県益城

町で震度7、熊本市、玉名市、宇城市、西原村、嘉島町で震度6弱の強い揺れを観測した。引き続いて同日22時7

分には震度6弱、15日0時3分には震度6強の地震が発生した。

4月16日1時25分には熊本地震において最大となるマグニチュード7.3の地震が発生し、益城町、西原村で震

度7、南阿蘇村、菊池市、宇土市、大津町、熊本市、宇城市、嘉島町、合志市で震度6強を観測し、観測史上初め

てとなる同じ場所で震度7の地震が2回発生する事態に見舞われた。1時25分の地震以降も局地的に強い地震活動

が続き、同日1時45分には震度6弱、3時55分には震度6強、さらに9時48分には震度6弱が観測された。

4月14日から4月30日までに震度4以上の地震が120回観測された。また、2016年8月までには、一月あたり

の地震の回数が100回を超え、翌年の4月12日までに震度1以上を観測する地震が4,296回発生した。

2

ライフライン等の被害状況

熊本地震は局地的に大きな揺れが発生したことから、その被害は震源に近い熊本県に集中した。2017年4月13

日18時時点での人的被害については、熊本県内で死者225人、重傷1,130人、軽傷1,552人となっているのに対

し、大分県で死者3人、福岡県、佐賀県、大分県、宮崎県で重傷が19人、軽傷が52人となっている。

住宅被害は、熊本県内で全壊8,688棟、半壊33,809棟、一部損壊が147,563棟となっており、熊本県外で比較

的被害の大きかった大分県、福岡県をはじめとする近隣の6県において全壊9棟、半壊228棟、一部損壊が8,339

棟であった(

図表5-2-1-1

)。

図表5-2-1-1

熊本地震における人的被害・建物被害

都 人的被害 (人) 建物被害 住宅被害(棟) 非住家被害(棟) 火災(件) 死者 重傷 軽傷 全壊 半壊 一部損壊 公共建物 その他 山口県 3 福岡県 1 16 4 251 佐賀県 4 9 1 2 長崎県 1 熊本県 225 1,130 1,552 8,688 33,809 147,563 439 10,943 15 大分県 3 11 22 9 222 8,062 62 宮崎県 3 5 2 21 合計 228 1,149 1,604 8,697 34,037 155,902 439 11,007 15 非常災害対策本部「平成28年(2016年)熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について」(平成29年4月13日18時00分現在)により作成

この地震の影響により、ライフラインについても被害が発生した。電力については、4月16日2時時点で最大

47万7,000戸が停電したが、4日後の4月20日には、がけ崩れや道路の損壊等により復旧が困難な箇所を除き、

概ね送電が完了した。大規模な土砂崩れによる影響を受けた阿蘇市、高森町、南阿蘇村では電源車により電気が供

給されていたが、28日には本格復旧が行われた。

ガスについても早期復旧が行われた。都市ガスについては、一時最大10万1,000戸への供給が停止していた。

4月30日には家屋倒壊等により供給が再開できない住家を除き全ての需要家に供給を再開した。また、簡易ガス

については4月28日中に、LPガスについては4月25日に被災地域におけるLPガス消費者戸数約50万戸に対す

る安全点検及び設備補修等が完了した。

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水道についても漏水による断水が発生し、熊本市では年4月30日、益城町では5月12日、宇城市では4月26

日、西原村では5月25日にまで断水していた地域が存在した。また、大雨による断水が発生した南阿蘇村では施

設の損壊等による断水が発生し、一部地域では7月28日まで断水が続いた。

東日本大震災と熊本地震の被害状況を比較したもの

図表5-2-1-2

である。

ピーク時の避難者数については東日本大震災が約47万人であったのに対し、熊本地震ではその約1/3にあたる

18万人であった。また、建物被害についても、東日本大震災では全壊半壊棟数が約40万棟であったのに対し、熊

本地震では約4万棟と1/10の規模になっている。また、ライフラインの復旧状況についても、東日本大震災の際

には復旧に数か月を要したが、熊本地震では一部の地域を除き電気、水道、ガスともに数日から数週間程度で復旧

しており、ライフラインへの影響は一部を除き最小限にとどめられた。

図表5-2-1-2

東日本大震災と熊本地震の特徴の比較

項目 東日本大震災(2011.3) 熊本地震(2016.4) 災害の 概要 死者・行方不明者数 ●22,118人 ●228人 避難者数(ピーク時) ●約47万人(2011.3.14) ●約18万人(2016.4.17) 全半壊棟数 ●約40万棟 ●約4万棟 ライフ ラインの復旧 電気 ●電気は1週間で95.6%復旧●東北電力管内では約3か月後(6.18)に復旧完了 ●電気は1週間(4.20)で全復旧 ガス ●約2か月後(5.3)に復旧完了 ●約2週間後に復旧完了 水道 ●2012.5時点で4.5万戸が断水 ●約3か月半後に復旧完了 ICT インフラの復旧 通信網 ●通信設備損壊、回線途絶、停電等の被害 ●長時間の輻輳が発生 ●障害は極めて限定的●発災が深夜で発災時の通信量は比較的小 固定系被災 ●約190万回線が被災 ●約2,100回線が被災 移動系被災 ●約2万9千局が停波 ●約400局が停波 放送 ●電力途絶、津波による親局の損壊等により120か所で停波 ●障害は限定的で放送が継続された●停波は5か所 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用に関する調査」(平成28年)

3

通信・放送の途絶状況

通信・放送についても土砂崩れや商用電源の停電による停波が発生した。固定通信網については、阿蘇市や南阿

蘇村を中心とする阿蘇郡周辺や熊本市、益城町などで土砂崩れ等により最大で約2,100回線が被災した。携帯電話

基地局についても、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社合計で熊本県内の約10%にあたる400局が停波し

*1

。停波の原因については、約75%が商用電源の停電となっており、重要な基地局

*2

の停電による停波は2局、

複数ルート化等の対策により、伝送路断により停波した重要な基地局は4局に留まっている。また、停電、伝送路

断により停波した重要な基地局についても、隣接局によるカバーや移動基地局車の配備等により、実際に通信の疎

通に支障を与えた時間は限定的であり、4月18日午前には役所エリアが復旧、翌19日午後には避難所エリアが復

旧、27日午後にはほぼ完全に復旧した(

図表5-2-1-3

)。

*1 熊本県における4月16日15時時点の通信途絶状況につき、下記リンク先参照 総務省「電気通信事業者の平成28年熊本地震への対応状況」P2 http://www.soumu.go.jp/main_content/000432337.pdf *2 都道府県庁や市町村の役所のエリアをカバーする基地局

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図表5-2-1-3

停波基地局数の時間推移

(※) 4月30 日AM 4月28 日PM 4月27 日AM 4月26 日AM 4月25 日PM 4月24 日AM 4月23 日AM 4月22 日PM 4月21 日PM 4月20 日PM 4月19 日PM 4月18 日PM 4月17 日PM 4月17 日AM 4月16 日PM 4月16 日AM 4月15 日PM 4月15 日AM 4月14 日PM ※1 都道府県庁や市町村の役所のエリアをカバーする基地局 ※2 携帯電話等事業者が設置している基地局数は各社で異なり、停波中の基地局数は、サービス影響の規模を直接表すものではない。 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 0 50 100 150 200 250 300 KDDI ソフトバンク 停電世帯数 停電戸数(万戸) 停波基地局数(局) NTTドコモ 4月14日の地震 (21:26頃) 4月16日の地震(1:25頃) 役所エリア復旧(4/18 AM) 避難所エリア復旧 (4/19 PM) 『熊本地震(4月14日)』 ○発生日時:4月14日(木)21時:26分頃 ○マグニチュード:M6.5 ○最大震度:震度7 ○震源地:熊本県熊本地方 『熊本地震(4月16日)』 ○発生日時:4月16日(土)1時:25分頃 ○マグニチュード:M7.3 ○最大震度:震度7 ○震源地:熊本県熊本地方 震災前エリア復旧 (4/27 PM) (出典)総務省「電気通信事業者の平成28年熊本地震への対応状況」(2016年7月29日)

また、放送関係についても非常用発電機の故障やアンテナ破損により停波が発生した。地上放送(テレビ、

AM、FM)関係についても熊本県内を中心に、停波が発生したが、いずれも72時間以内に復旧しており、アンテ

ナ破損により最も停波時間が長かった熊本放送蘇陽北局(AM)においても、62時間20分の停波に留まっている

図表5-2-1-4

)。

図表5-2-1-4

地上放送(テレビ、AM、FM)関係における被害状況

事業者 (4月16日)停波時間 停電 発電故障非常用 備考 NHK南阿蘇局(テレビ、FM) 16時間25分 ○ ○ 発電機の修理で復旧 NHK大矢野湯島局 (テレビ総合・教育) 3時間53分 ○ ○ 発電機持込み 熊本放送蘇陽北局(AM) 62時間20分 - - アンテナ故障。修理で復旧。 民放4社(テレビ) 熊本局 33分 ○ - 手動で発電機起動 砥用局 1時間25分 ○ ○ 発電機再起動・復旧 南阿蘇局(NHK(テレビ・FM)、 民放テレビ4社、民放FM1社) - ○ - 燃料補給困難に仮設中継局への切替え*3 非常災害対策本部「平成28年(2016年)熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について」(平成29年4月13日18時00分現在)により作成

このように、熊本地震は局地的な地震であったことから被害は比較的限定的になっている。また、ライフライン

や通信インフラに対する被害についても、事業者による災害対策や応急復旧対策が進められていたことから、東日

本大震災と比較すると被害規模は小規模にとどまっている。そのことが、ICTインフラの復旧状況についての両

災害の比較を行った

図表5-2-1-2

から分かる。

東日本大震災では津波による設備の損壊や停電等により、固定系では約190万回線が被災し、移動系では約2万

9千局が停波するなど甚大な被害が発生した。また、長時間にわたり輻輳が続くなど、被災者の情報行動を著しく

制限することになった。一方、熊本地震においては、固定系では1/100、移動系では1/70程度の被害に留まって

いる。同様に、放送についても東日本大震災の120か所の停波に対し、熊本地震では5か所にとどまっており、被

害の規模に加え、東日本大震災の教訓により電気通信事業者・放送局が対策を講じた結果、サービスの継続や早期

復旧に大きく寄与した。

*3 一部地域で難視聴が発生したが、高性能アンテナの設置や共聴施設の整備等により対策を行った。

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以上、熊本地震では、比較的発災直後から通信手段の利用制限は小規模に留まり、通信・放送ネットワークで一

時的な障害等はあったものの、概ね平常時と同等の情報行動が可能な環境であった。また、熊本地震における

ICT利用は、災害の規模やライフラインの復旧の早さ、ICTインフラの稼働、ICTの普及環境(端末・サービス

等)など各要素の連鎖により、概ね良好な結果であったと考えられる。

2

熊本地震における情報行動

1

基本情報

総務省では、被災地域における情報行動を分析するため、被災者の方々にウェブアンケート調査を実施した。対

象者は被害状況等に基づき選定した熊本市、益城町、宇城市、西原村、南阿蘇村に居住するウェブモニター及び同

地域の自治体職員や企業の関係者、ボランティアの活動などをされていた方々、調査対象期間は、地震の発生した

4月16日から5月末までの間で、当該期間を「発災時」、「応急対応期

*4

」、「復旧期

*5

」に分けて被災者の方々の情

報行動やICTの活用状況を調査した。

調査に際しては、ラジオやテレビなどの放送系のICTメディアから、ガラケーやスマホなどの移動系、固定電

話、防災行政無線などを対象とし、各端末にひもづくアプリケーションの活用状況等について分析した。特に、ス

マートフォンについては、様々なサービス・アプリを利用できる身近なツールとして普及しており、その影響・効

果に着目した(

図表5-2-2-1

)。

なお、本調査は、ウェブアンケートモニターの方に御協力いただいたウェブアンケートモニター調査とインタ

ビュー調査にご協力いただいた方にアンケートにご回答をいただいたオープンアンケート調査の2種類から構成さ

れている(

図表5-2-2-2

)。

図表5-2-2-1

対象とするメディアの整理

テレビ ラジオ AM/FM ガラケー スマホ PC 固定電話 受信機戸別 テレビ 放送 ラジオ 放送 通話 通話 ネット電話 携帯メール ネットメール Twitter・Facebook LINE 災害伝言 災害伝言 検索サイト ワンセグ 各種ホームページ 防災行政 無線 コミュニケーション ツール SNS インターネット サービス エリア・緊急告知メール アプリケーションサービス 端末 C-FM (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年) *4 16日の地震発生後数日間。 *5 5月末まで。

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図表5-2-2-2

回答者の基本属性

熊本市 宇城市 西原村 南阿蘇村 益城町 その他 合計 中央区 東区 西区 南区 北区 ウェブモニターアンケート 29 60 60 13 18 55 10 16 39 0 300 オープンアンケート 114 118 23 33 26 22 2 5 12 207 562 合計 143 178 83 46 44 77 12 21 51 207 862 割合 16.6% 20.6% 9.6% 5.3% 5.1% 8.9% 1.4% 2.4% 5.9% 24.0% 100.0% 参考)H28.4.1時点の人口 186,052 190,269 92,772 128,143 142,462 59,464 6,789 11,444 33,727 927,833 1,778,955 項目 回答者の分布 回答数 性 男性:72.7% 女性:27.3% 862 年代 20代以下:9.5% 30代:16.6% 40代:33.6% 50代:29.9% 60代:10.3% 地域における役割 (複数回答可) 自治会役員:4.1% 自主防災組織所属員:1.2% 消防団員:3.5% その他:2.7% 役割は担当していない:89.8% (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

本調査における回答者について、日常のICTの利用状況をみると、携帯電話(スマートフォン)、テレビ(地上

波受信)の利用率が特に高い(

図表5-2-2-3

)。また、フィーチャーフォン・スマートフォン・タブレットの利用

状況をみると、スマートフォン保有者はスマートフォンのみを持っている人が多いのに対し、フィーチャーフォン

利用者はタブレットと合わせて利用している人が多く、スマートフォン・タブレットのいずれかを利用している人

が8割にのぼった。

図表5-2-2-3

ICT機器の利用状況

38.9 13.5 28.1 73.4 21.9 53.1 9.0 74.7 33.4 10.0 9.3 28.8 29.9 36.0 21.9 3.1 0.5 0 20 40 60 80(%) 固定電話 FAX 携帯電話 (フィーチャーフォン) 携帯電話 (スマートフォン) タブレット型端末 パソコン (テレビチューナーなし) パソコン (テレビチューナーあり) テレビ(地上波受信) テレビ(衛星受信) テレビ(ケーブル受信) ワンセグテレビ ラジオ カーナビゲーションシステム カーラジオ カーテレビ インターネットに接続できる 家庭用テレビゲーム機 その他 1.3 5.7 2.8 14.0 55.3 0.9 18.3 1.6 3端末利用 スマートフォン・タブレット スマートフォン・フィーチャーフォン フィーチャーフォン・タブレット スマートフォンのみ タブレットのみ フィーチャーフォンのみ 全て利用していない (n=862) (n=862) (%) (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

インターネットサービスの利用状況についてみたのが

図表5-2-2-4

である。インターネットと電子メールの利用

率がともに70%を超えている。次いで、LINEと動画共有サイトの利用率が高く、「よく利用する」、「たまに利用

する」を合わせると半数を超えている。

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図表5-2-2-4

インターネットサービスの利用状況

88.2 69.8 44.4 18.1 10.1 6.7 4.6 1.5 2.4 9.4 22.5 17.1 39.1 16.4 7.4 5.2 8.2 7.0 1.9 5.3 5.5 20.3 14.6 14.0 8.5 14.4 11.7 1.6 31.3 19.1 56.7 68.9 68.9 63.3 59.4 1.7 3.4 2.2 2.9 12.8 12.5 19.5 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) インターネット 電子メール LINE 動画共有サイト Facebook Twitter Instagram インターネット放送サイト 位置情報サービス よく利用する たまに利用する ほとんど利用しない まったく利用しない 知らない (n=862) 50.2%が SNS をよく利用す ると回答 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

2

被災地域における災害情報等伝達に役に立った手段

時系列別に情報収集に利用した手段をみると、発災時から復旧期までの期間を通じて携帯通話の利用が最も多

く、次いで地上波放送、SNS(LINE(家族・友人・知人等))となっている。また、地上波放送及び行政機関の

ホームページについては、時間の経過により利用者が増加する傾向がみられる(

図表5-2-2-5

)。

図表5-2-2-5

情報収集に利用した手段(時系列変化)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 (%) 発災時 応急対応期 復旧期 電話・メール 放送 インターネット その他 発生時から5月末まで最も利 用が多く、時間がたっても利 用数が変化しない 16日の地震発生時から5月末に至 る中で利用者数が増加している。 時間がたっても利用数 が変化しない (n=862) 情報収集は実施しなかった 有用だと考えていた手段はない その他 避難所等への掲示 近隣住民の口コミ ラジオアプリ 防災アプリ 災害用伝言サービス 防災行政無線(戸別受信機) 防災行政無線(屋外) インターネット上の安否確認サービス 位置情報サービス インターネット放送サイト Instagram LINE(家族・友人・知人等) LINE(政府・行政機関等) Facebook(家族・友人・知人等) Facebook(政府・行政機関等) Twitter(家族・友人・知人等) Twitter(政府・行政機関等) 検索サイト 報道機関ホームページ 行政機関ホームページ インターネットラジオ 災害 FM・コミュニティ FM FMラジオ AMラジオ ワンセグ放送 ケーブルテレビ放送 CS放送 BS放送 地上波放送 エリアメール・緊急速報メール インターネットメール 携帯メール インターネット電話 携帯通話 固定電話 公衆電話 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

熊本地震と東日本大震災について、各時期に利用した情報収集手段をみると、熊本地震では、発災時から復旧期

までいずれの時期においても携帯通話や携帯メール、SNSなど携帯電話やスマートフォンによって利用する情報

収集手段が多く活用されている。

また、熊本地震の回答者をスマートフォンの日常的な利用状況に応じて分類するため、「日常的に利用している

連絡・通信・情報入手のための手段」としてスマートフォンを挙げている回答者を「スマホ利用」、そうでない回

答者を「スマホ未利用」として、分析を行った。

情報収集手段について、東日本大震災と熊本地震を比較してみると、熊本地震では、発災時から復旧期までいず

れの時期においても携帯通話や携帯メール、SNSなどスマートフォン利用者、未利用者がそれぞれ日常的に利用

している情報収集手段が多く活用されている。一方、東日本大震災では利用されている情報収集手段が少なく、発

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災時には、ラジオが中心的に活用されていたのに対し、応急対応期には防災無線やテレビ、ラジオ、復旧期には近

隣の住民の口コミへと変化しており、利用されていた情報収集手段に変化のなかった熊本地震と比較して対照的な

結果になっている(

図表5-2-2-6

)。

図表5-2-2-6

情報収集に利用した手段(スマホ利用者・スマホ未利用者別、東日本大震災との比較)

発災時 応急対応期 復旧期 69.5 31.9 47.6 3.8 37.9 22.3 13.0 3.5 9.0 62.9 36.2 11.4 5.2 44.5 29.3 10.5 2.2 11.4 13.0 7.2 0.9 18.8 28.3 41.7 3.1 12.1 13.5 0 20 40 60 80(%) (%) (%) 携帯通話 携帯メール SNS 携帯ワンセグ テレビ ラジオ ホームページ 防災行政無線 近隣住民の口コミ 73.6 38.7 51.7 3.8 44.5 22.7 20.4 3.5 7.9 72.5 44.1 11.4 5.7 43.7 30.6 15.7 1.7 11.4 2.9 2.9 0.6 12.1 24.7 23.0 1.1 26.4 14.9 0 20 40 60 80 携帯通話 携帯メール SNS 携帯ワンセグ テレビ ラジオ ホームページ 防災行政無線 近隣住民の口コミ 69.4 35.4 43.1 2.2 53.4 18.3 23.2 2.5 8.4 64.6 41.0 8.7 2.6 59.4 31.0 24.0 5.2 15.3 3.2 2.9 2.5 0.7 4.3 10.8 6.5 7.6 44.4 0 20 40 60 80 携帯通話 携帯メール SNS 携帯ワンセグ テレビ ラジオ ホームページ 防災行政無線 近隣住民の口コミ 熊本地震スマホ利用(n=633) 熊本地震スマホ未利用(n=229) 東日本大震災(n=223) 熊本地震スマホ利用(n=633) 熊本地震スマホ未利用(n=229) 東日本大震災(n=174) 熊本地震スマホ利用(n=633) 熊本地震スマホ未利用(n=229) 東日本大震災(n=277) (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

情報収集に役立った手段について、熊本地震、東日本大震災のそれぞれについて時系列変化をみると、全体的な

傾向として、利用した手段(利用率)と同様に、熊本地震では東日本大震災と比較して時間的変化が小さいことが

特徴として挙げられる(

図表5-2-2-7

)。

図表5-2-2-7

情報収集に役立った手段(時系列変化)

多くの手段で時間経過 により上昇 時間経過により低下 時間経過による変化が小さい。 0 10 20 30 40 50 60 70 80 (%) (%) 震災発生時 震災直後 4月末まで 0 10 20 30 40 50 60 70 80 本震発生時 本震発生後数日間 5月末まで その他 近隣住民の口コミ FAX 災害伝言板・ダイヤル 防災行政無線 その他ホームページ 位置情報サービス インターネット放送 動画共有サイト Twitter SNS 検索サイト 報道機関ホームページ 行政機関ホームページ インターネットラジオ 臨時災害放送局 FMラジオ AMラジオ ワンセグ放送 ケーブルテレビ CS放送 BS放送 地上波放送 インターネットメール 携帯メール インターネット電話 携帯通話 固定電話 公衆電話 その他 避難所等への掲示 近隣住民の口コミ ラジオアプリ 防災アプリ 災害伝言板 防災行政無線(戸別受信機) 防災行政無線(屋外) 安否確認サービス 位置情報サービス インターネット放送サイト Instagram LINE (家族・友人・知人等) LINE (政府・行政機関等) Facebook (家族・友人・知人等) Facebook (政府・行政機関等) Twitter (家族・友人・知人等) Twitter (政府・行政機関等) 検索サイト 報道機関ホームページ 行政機関ホームページ インターネットラジオ 災害 FM・コミュニティ FM FMラジオ AMラジオ ワンセグ放送 ケーブルテレビ放送 CS放送 BS放送 地上波放送 エリアメール・緊急速報メール インターネットメール 携帯メール インターネット電話 携帯通話 固定電話 公衆電話 電話・メール 放送 インターネット その他 (n=328) 東日本大震災 熊本地震 (n=862) (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

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熊本地震、東日本大震災のそれぞれについて発災時及び復旧期に役立ったと評価した人の割合を比較してみる

と、熊本地震では時間経過に伴い地上波放送、行政機関のホームページの評価が向上している。地上波放送及び行

政機関ホームページは、両地震において時間の経過に従って評価が高まっており、利用者の情報ニーズに合わせた

情報発信が行われていたと考えられる。一方、携帯通話や携帯メールでは熊本地震の際には評価に大きな変化はな

いが、東日本大震災の際には時間の経過とともに大きく向上しており、利用環境の向上が評価につながっている

図表5-2-2-8

)。

図表5-2-2-8

情報収集に役立った手段(発災時と復旧期)

携帯電話 携帯メール 地上波放送 ワンセグ放送 AMラジオ 行政機関ホーム ページ SNS 防災行政無線 近隣住民の口コミ 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 (%) (%) 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0(%) (%) 携帯通話 携帯メール 地上波放送 ワンセグ放送 AMラジオ 行政機関ホーム ページ SNS 防災行政無線 近隣住民の口コミ 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 時間の経過により評価が 高まったもの 時間の経過により評価が 高まったもの 発災時・復旧期において情報収集に役立った手段 東日本大震災 発災時(n=231) 復旧期(n = 862) 発災時(n=862) 発災時・復旧期において情報収集に役立った手段 熊本地震 復旧期(n = 277) (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

災害発生時に情報収集をする際に有用だと考えていた手段に対し、地震の揺れがおさまってから情報収集・安否

確認をする際に実際に用いた手段(利用率)をみると、両者には一定の正の相関がみられる。また、スマートフォ

ン利用者は、LINEやメール等スマホで利用できる手段について有用だと考えていた割合に対し、利用率が高い。

スマートフォン未利用者は、スマートフォン利用者よりも、地上波放送やAMラジオを有用と考え、かつ利用率も

高い。相対的に、東日本大震災等の過去の災害の状況から、AMラジオやエリアメール・緊急速報メール等の手段

が有用であると考えられていたが、熊本地震においては日常生活で利用している情報収集手段と同様の手段が利用

できたため、事前の評価と比較して利用率が伸びなかったものと考えられる(

図表5-2-2-9

)。

図表5-2-2-9

有用だと考えていた手段と利用した手段(スマホ利用者・スマホ未利用者別)

携帯通話 携帯メール エリアメール・緊急速報メール 地上波放送 AMラジオ 行政機関ホームページ 防災行政無線(屋外) 近隣住民の口コミ 携帯通話 携帯メール エリアメール・緊急速報メール 地上波放送 AMラジオ 行政機関ホームページ 防災行政無線(屋外) 近隣住民の口コミ 0 10 20 30 40 50 60 70 80 (%) 0 10 20 30 40 50 60 70(%) 有用だと考えていた手段 利用し た 手段 LINE(家族・友人・知人・等) スマホ利用(N=633) スマホ未利用(N=229) LINE(家族・友人・知人等) Y=0.6726X R2=0.7443 Y=0.7455X R2=0.6404 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

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図表5-2-2-10

のとおり、収集した情報の種別ごとに情報収集のニーズを見ると、発災時においては地震情報や

安否情報等の収集ニーズが特に大きかった。また、情報の種別ごとに情報収集時に役に立った情報収集手段をみる

と、情報種別全般にわたり地上波放送が役に立ったとの回答が高く、次いで携帯通話、AMラジオ、インターネッ

トである。一方、安否情報や生活一般情報の取得に関しては、LINEの利用率が高い傾向がみられる。

図表5-2-2-10

収集した情報と役に立った手段

81.2 52.1 57.2 56.8 47.0 77.6 47.6 44.1 28.5 42.1 32.1 24.6 31.9 0 20 40 60 80(%) 地震の規模 発生場所 余震の見通し 地震被害情報 避難勧告・指示 避難所・ 避難場所 家族・ 友人等安否 交通・道路情報 ライフライン 復旧見通し 救急、病院、 薬等情報 食料・ 水配給情報 店舗情報 ガソリン・ 灯油等情報 行政 手続き情報 情報収集時に役に立ったICTメディア(回答率の高い順) 地上波放送(46%) 携帯通話(32%) AMラジオ(25%)エリアメール(22%) FMラジオ(15%) 地上波放送(56%)AMラジオ(28%) 携帯通話(20%) FMラジオ(14%) 検索サイト(9%) 地上波放送(51%)AMラジオ(27%) 携帯通話(24%) FMラジオ(14%) 検索サイト(9%) 地上波放送(45%) 携帯通話(25%) AMラジオ(21%)エリアメール(17%)携帯メール(15%) 地上波放送(43%) 携帯通話(20%) AMラジオ(19%)行政機関HP(13%)FMラジオ(11%) 携帯通話(70%) LINE(46%) 携帯メール(33%)Facebook(8%) 固定電話(8%) 地上波放送(49%)AMラジオ(25%) 携帯通話(22%) FMラジオ(13%)検索サイト(11%) 地上波放送(47%)AMラジオ(24%) 携帯通話(16%) 行政機関HP(14%)FMラジオ(12%) 地上波放送(47%)AMラジオ(23%) 携帯通話(16%) FMラジオ(12%)行政機関HP(11%) 地上波放送(38%) LINE(22%) 携帯通話(20%) AMラジオ(18%)近隣住民口コミ(16%) 地上波放送(35%) 携帯通話(20%) LINE(19%) AMラジオ(16%)検索サイト(12%) 地上波放送(32%) 携帯通話(24%) LINE(18%) AMラジオ(18%)検索サイト(11%) 地上波放送(37%)行政機関HP(21%) 携帯通話(19%) AMラジオ(16%)FMラジオ(11%) 地 震 に 関 す る 情 報 避 難 ・ 安 否 情 報 ラ イ フ ラ イ ン ・ 救 急 生活一般情報 発災時において収集した情報 1 2 3 4 5 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

災害時における各ICTメディアの位置付けを確認するため、「迅速性」「正確性」「安定性」「地域情報」「地域外情

報」

「情報量」

「希少性」の7つの統一指標をもとに分析した(

図表5-2-2-11

)。

図表5-2-2-11

各ICTメディアの位置付け・特徴に関する分析の枠組み

指標 観点 評価方法 迅速性 迅速に情報を得ることができた 各ICTメディアを利用した人(回 答者数が10以上に限定)の「役に 立った理由」の回答率をそれぞれ 偏差値化して比較 =平均:50と比較することで評価 正確性 正確な情報を得ることができた 安定性 通信が滞ることなく情報を得ることができた 地域情報 地域外の情報を得ることができた 地域外情報 地域の情報を得ることができた 情報量 十分な量の情報を得ることができた 希少性 他の手段では得られない情報を得ることができた (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

ICTメディアの位置付けの分析は、発災時に利用者数が多かった地上波放送、携帯通話、検索サイト、AMラジ

オ、エリア・緊急速報メール、LINE(家族・友人・知人等)の6つのICTメディアについて評価を実施した。

地上波放送については、全般的に優位性が高く、特に地域外情報も含めた情報量に対する評価が高い。一方で、

携帯通話については全般的に優位性を発揮している項目が少なく、迅速性のみやや優位になっている。特に、安定

性に対する評価が低く、「つながらないことがある」という認識が一定程度存在すると考えられる。検索サイトに

ついては、概ね地上波放送と類似した評価になっている。一方で、地上波放送に比べて希少性の評価が高いもの

の、正確性の点で平均を下回っており、インターネット上での情報の正確性に対する懸念を反映した結果になって

いる。AMラジオについては、相対的にバランスの取れた特性を持つと評価されている。地上波放送と同様、希少

性に対する評価は平均を下回っているものの、他の手段が使えない場合のオールラウンドのメディアとして有効と

評価されていると考えられる。エリア・緊急速報メールについては、その役割のとおり、迅速性の評価が他のメ

ディアと比較して著しく高くなっている。LINE(家族・友人・知人等)については、安定性・迅速性・希少性の

評価が高くなっている。特に、放送メディアと同等に安定性が高く評価されており、携帯通話の評価を補完する関

係がみてとれる(

図表5-2-2-12

)。

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図表5-2-2-12

各ICTメディアの位置付け・特徴に関する分析結果

10 30 50 70 迅速性 正確性 安定性 地域情報 地域外情報 情報量 希少性 10 30 50 70 迅速性 正確性 安定性 地域情報 地域外情報 情報量 希少性 10 30 50 70 迅速性 正確性 安定性 地域情報 地域外情報 情報量 希少性 10 30 50 70 迅速性 正確性 安定性 地域情報 地域外情報 情報量 希少性 地上波放送(n=290) 10 30 50 70 迅速性 正確性 安定性 地域情報 地域外情報 情報量 希少性 10 30 50 70 迅速性 正確性 安定性 地域情報 地域外情報 情報量 希少性 迅速性の評価がとりわけ高い。 全般的に優位性が高く、特に地域外情報 も含めた情報量に対する評価が高い 迅速性のみやや優位。安定性に対す る評価が低く、「つながらないこと がある」という認識が一定程度ある と考えられる。 地上波放送と類似した評価で あるが、正確性の点で平均を 下回っている。 相対的にバランスの取れ た特性を持つ。他の手段 が使えない場合のオール ラウンドのメディアとし て有効といえる。 安定性・迅速性・希少性の評価が高く、 携帯通話の評価を補完する関係がみてと れる。 検索サイト(n=55) エリア・緊急速報メール(n=117) LINE(家族・友人・知人等)(n=278) AMラジオ(n=161) 携帯通話(n=413) (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

各ICTメディアに対し、上記のような7つの観点から評価した。これに対し、各評価指標において評価の高い、

ICTメディアを抽出した。その結果、全般的に災害FM・コミュニティFM及びテレビ放送の順位が高く、指標に

よってはインターネット関連サービスの順位が高い。特に安定性や正確性の観点からは、行政機関HPやTwitter

(政府・行政機関等)の評価が高く、災害関連情報の発信における行政機関のネットメディア活用の効果が浮き彫

りとなった(

図表5-2-2-13

)。

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図表5-2-2-13

各指標で評価の高いICTメディア

順位 迅速性 正確性 安定性 地域情報 地域外情報 情報量 1 エリア・緊急速報メール 避難所等への掲示 (政府・行政機関等)Twitter 避難所等への掲示 BS放送 コミュニティFM災害FM・ 2 コミュニティFM災害FM・ ホームページ行政機関 インターネット電話 コミュニティFM災害FM・ 地上波放送 検索サイト 3 ワンセグ放送 コミュニティFM災害FM・ コミュニティFM災害FM・ 近隣住民の口コミ (政府・行政機関等)Facebook 地上波放送 4 ホームページ報道機関 防災行政無線(屋外) FMラジオ 防災行政無線(屋外) 検索サイト BS放送 5 防災アプリ 地上波放送 AMラジオ (家族・友人・知人等)Facebook ホームページ報道機関 ホームページ報道機関 6 BS放送 ワンセグ放送 (家族・友人・知人等)LINE (政府・行政機関等)Twitter ワンセグ放送 ホームページ行政機関 7 インターネットメール (政府・行政機関等)Twitter 地上波放送 (家族・友人・知人等)Twitter AMラジオ ワンセグ放送 8 検索サイト (政府・行政機関等)LINE (政府・行政機関等)Facebook ホームページ行政機関 (家族・友人・知人等)Twitter AMラジオ 9 地上波放送 防災アプリ 防災アプリ 地上波放送 (家族・友人・知人等)Facebook (政府・行政機関等)Twitter 10 (家族・友人・知人等)LINE AMラジオ 防災行政無線(屋外) AMラジオ FMラジオ (政府・行政機関等)LINE (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

3

避難時のICT環境の整備

避難時のICT環境については、電気通信事業者やベンダー、メーカー等による公衆無線LANの無料開放や携帯

電話充電器の貸与、被災者や避難所等へのラジオ等の配布など様々な支援が行われた。

公衆無線LANについては、携帯電話事業者等による「00000JAPAN」の提供やエリアオーナーWi-Fiの利用開

放、避難所への特設Wi-Fiの設置などを通じて、被災者の通信環境を確保する取組が実施された(

図表5-2-2-14

)。

図表5-2-2-14

公衆無線LAN環境整備の取組

数 備考 「00000JAPAN」

(ファイブゼロ・ジャパン) (AP)を利用開放九州全域で最大約55,000のアクセスポイント「00000JAPAN」の名称で無料開放する取組を実施。通常、有料で提供している公衆無線LANサービスを災害用統一SSID エリアオーナーWi-Fiの利用開放 15,000以上のAPにおいて実施 九州全域でエリアオーナー(自治体、コンビニエンスストア)が設置したAPを登録手続きなしで利用できる取組を実施。 避難所への特設Wi-Fiの設置 最大602箇所、752のAPを設置 避難所に臨時の公衆無線LANを設置。

くまもとフリーWi-Fi 170箇所にAPを設置 通常、メールアドレスの登録が必要になるが、一部のAPで登録手続きなしで利用できる取組を実施。 総務省「電気通信事業者の平成28年熊本地震への対応状況」(平成28年)及び各種資料より作成

「00000JAPAN」とは、各事業者が提供するWi-Fiサービスを、大規模災害発生時に被災者の通信接続手段の

一つとして利用してもらうことを目的に、災害用の統一SSID「00000JAPAN」として公衆無線LANサービスを

提供するものである。本取組は東日本大震災を教訓として始められており、2013年9月に同災害において被災地

となった岩手県釜石市で実証実験が行われた。その後、2014年5月に正式運用が開始され、熊本地震で初めて実

運用に至った。

その利用状況を示したのが

図表5-2-2-15

である。「利用した」が23%にとどまり、「知っていたが利用せず」が

37%、「知らなかった」が40%に上った。本結果は、携帯電話等の他の代替手段が問題なく利用できたことが大

きく寄与したと考えられるが、より大きな通信障害が発生した際のWi-Fiの実用性を高めるためにも、設置・利

用場所の増加と認知度向上を進める必要がある。

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図表5-2-2-15

災害時Wi-Fiの認知と利用状況

22.5 13.8 37.1 24.7 40.4 61.6 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) 知っていたし利用した 知っていたが利用していない 知らなかった (n=515) 00000JAPAN くまもとフリー Wi-Fi (出典)情報通信総合研究所「熊本地震におけるWi-Fi利用状況調査」

一方で、利用者からは電気通信事業者の区別なく簡易に接続できる00000JAPAN等の公衆無線LANの有用性

が挙げられている。自治体職員による業務利用では、応援で他の自治体からきている職員のインターネットアクセ

ス提供手段としての活用や公衆無線LANを介したインターネットによる情報収集が行われていた。被災者につい

ても、スマートフォンでインターネットに接続する人からは公衆無線LAN環境の整備要望が出されていた。

このような評価から災害時の公衆無線LANの有用性については一定の評価がされている一方、設置にあたって

は電気通信事業者が避難所を回ってルーターの設置を行うなど災害時により迅速かつ効率的な対応ができるよう、

設置場所とニーズの情報が共有されることが望ましい(

図表5-2-2-16

)。

図表5-2-2-16

公衆無線LANの利用に対するニーズと顕在化した効果と課題

団体向けインタビューにおける公衆無線LAN利用状況 公衆無線LAN利用の効果と課題 自治体職員による 業務利用 ●現地の自治体職員は庁内のネットワークにアクセスできるが、応援で他の自治体からきている職員は庁内ネットワークにはアクセスできなかったが、00000JAPANが提供されたおかげで応援の職員も問題なくインターネットへのア クセスができた。 ●庁内の有線LANが利用できなくなった際には、公衆無線LANを介したインターネットにより情報収集した。 ●スマートフォンでインターネットに接続する人からは公衆無線LAN環境の整備要望があり、各キャリアに公衆無線 LANを無料で設置してもらい助かった。 ●公衆無線LANの利用者は年齢層でいうと30歳代までが中心である。 ●公衆無線LANが設置される前から、携帯電話での通話やスマートフォンでのインターネット閲覧は可能であったた め、Wi-Fiの利用頻度は把握できていない。 被災者の利用 ●00000JAPANやエリアオーナー Wi-Fiの無料開放により、誰でも 簡便にWi-Fiの利用が可能であった。 ●避難所に設置された公衆無線LANは情報収集のための通信手段の 確保だけでなく、子供たちに娯楽用途として活用され、ストレス の軽減などに役立った。 ●避難所への公衆無線LANの設置にあたり、自治体でも設置状況や ニーズの把握ができていなかったため、通信事業者等がすべての 避難所を回ってルーターの設置を行った。設置場所について、事 業者間や自治体との情報共有が行われることが望ましい。 効果 課題 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

被災者の通信利用環境の整備として、スマートフォン等の電源確保のため、携帯電話用充電器(マルチチャー

ジャ)の提供や被災に伴う携帯電話料金の減免等の説明を実施するための避難所等へ相談コーナーが設置された。

また、災害時に直ちに利用できるよう特設公衆電話の事前設置が推進されており、熊本県内での事前設置は30箇

所であり、うち6箇所が運用された。

このような取組が行われていたにも関わらず、携帯電話の充電については、21.0%が「充電できなかった」と

回答している(

図表5-2-2-17

)。また、電気通信事業者へのインタビュー結果からも「避難所に充電器を設置して

回ったが、避難所の情報が整理されておらず、設置に時間がかかった」という意見もあり、避難者数のピークが発

災直後の1、2日であったことに鑑みると、充電需要に対して供給が不十分な時期があった可能性が示唆される。

このような状況については、Wi-Fiの提供と同様、電気通信事業者が効率的に避難所や避難所に置ける通信環境の

整備状況を確認・共有できていないことが一因と考えられることから、より電気通信事業者間の連携や自治体との

連携を含めた体制強化が必要とされている。

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図表5-2-2-17

避難所における携帯電話の利用可否・充電の状況

53.9% 35.6% 5.2% 5.2% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% すぐに利用できた 時間がかかったが利用できた 利用できなかった 通信サービスを利用しなかった (n=267) 26.6% 33.7% 21.0% 18.7% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 十分に充電できた 不十分ではあったが充電できた 充電できなかった 充電しようとしなかった (n=267) 避難所に おける 携帯電話の 利用可否状況 避難所に おける 携帯電話等の 充電状況 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

なお、通信の混雑の影響を避けながら、安否の確認や避難場所の連絡等をスムーズに行うことができるよう、発

災直後から災害用伝言サービスが提供された。利用者は、固定電話・携帯電話の双方から利用ができるよう環境が

整えられた(

図表5-2-2-18

)。

図表5-2-2-18

災害用伝言サービスの利用実績

*6 事業者 災害用伝言ダイヤル(171) 災害用音声お届けサービス 災害用伝言板(Web171) 災害用伝言板 NTT西日本 録音:3.0万再生:4.8万 - 登録:3.1万確認:13万 - NTTドコモ - 録音:2.3万再生:2.3万 - 登録:15.9万確認:7.6万 KDDI - 録音:1.3万再生:2.0万 - 登録:8.6万確認:7.0万 ソフトバンク - 録音:1.6万再生:1.3万 - 登録:22.9万確認:10.1万 (出典)総務省「電気通信事業者の平成28年熊本地震への対応状況」(2016年7月29日)

4

個人情報の取扱いに関する課題

災害時の個人情報の取扱いに関する課題については、情報提供側である被災者等と、情報収集側である自治体・

避難所関係者の双方にアンケートを実施した。

また、情報提供側は、自らの個人情報を自治体や・避難所等で避難者名簿への記入や行政手続きの際に提供する

被災者のほか、その収集情報について問い合わせてくる家族や連携団体に業務遂行のために提供する自治体・避難

所に大別できる。

被災者による個人情報の提供については、課題があると回答した人は7.1%であり、東日本大震災時の13.3%と

比較すると低くなっている。具体的な課題としては、個人情報利用・保護に係る課題と個人情報提供手続の煩雑さ

が挙げられているが、例えば、避難所においてマイナンバーカードを活用することで被災者の避難状況等の効率的

な把握が可能となる

*7

また、自治体や避難所等の情報集約機関による個人情報の提供については、連携機関との情報連携には概ね問題

がなかった一方、6.9%の団体が問い合わせ対応に課題があるとしている(

図表5-2-2-19

)。

*6 集計期間は、熊本地震時の同サービス提供期間(4/14~5/31)。各社で集計方法が若干異なる。 *7 マイナンバーカードとテレビを活用して、災害発生時に個人に最適な避難指示と避難所における住民の状況把握及び適切な支援等を行う実証 事業を2015年及び2016年に実施。 http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/pdf/sankojireishu.pdf(事例6参照)

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図表5-2-2-19

個人情報の提供に関する課題

93.1 98.9 6.9 1.1 0 20 40 60 80 100 問い合わせ への対応 情報連携 課題なし・取扱なし 課題あり 被災者 個人情報提供の流れ 個人情報提供の提供に関する課題 具体的な課題の内容 自治体・避難所等 遠方の家族等 連携機関 情報連携 92.9 7.1 0 50 100(%) (%) 東日本大震災では課題があると回答した人が 13.3% (インタビューより) (アンケートより集計) ●様々な書類に住所や連絡先を書 かされるが、説明されないので 何に使われるのかがわからない。 ●行政機関の申請で、窓口が異な り、何度も個人情報を提供する 必要があった。 ●罹災証明等の申請に当たり、個 人情報がちゃんと保護されるか 心配だった。 ●遠方にいる家族から、どこにい るか教えてほしいという問い合 わせがあったが、対応のプロト コルが決められていなかったた め、問い合わせには応じなかっ た。 ●連携している機関から情報提供 依頼があったが、収集した情報 を集約できておらず、提供に時 間がかかった。 避難者名簿、行政手 続きの際の個人情報 の提供 家族等の 安否、所在 に関する 問い合わせ 個人情報の提供は、被災者自身が自分の情報を自治体や 避難所等の情報集約機関に提供する場合と、情報集約機 関が他の機関等へ情報提供する場合がある 提供の判断 が難しく、 課題あり 被災者による 個人情報の 提供 (n=862) 情報集約 機関による 個人情報の 提供 (n=87) (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

情報収集側である自治体・避難者にもアンケートを実施した。収集側の課題も、自治体や避難所等が被災者自身

から個人情報を収集する際の課題(直接収集)と、連携機関に対し、業務上の必要性から個人情報の提供を求めた

場合の課題(間接収集)に分けられる。被災者に対する個人情報の直接収集については、99%が課題なしとして

おり、「災害時なので個人情報の扱いを懸念する人はいなかった」、「被災者地震も、具体的な個人を特定してやり

取りすることが身を守ることにつながるという意識があった」といった回答があった。一方で、自治体や避難所等

の情報集約を行った関係機関に対する個人情報の収集についても、91%が課題なし、「震災以前から、自治体と災

害協定を締結していたため、支援に必要な情報を問題なく提供してもらうことができた」と言った声があった。こ

のことからわかるように、平時の災害協定の締結や発災後の協定の運用の在り方を検討する必要がある。

以上のように、個人情報の提供及び収集に関しては、災害時に生命や財産を守るための必要性という観点から個

人情報の提供について情報の中身そのものに対する課題は見られないものの、情報の提供手続に対する煩雑さや共

有の難しさなどの課題がある。情報の提供手続については、避難状況等を効率的に自治体や避難所等が把握できる

手段としてマイナンバーカードを活用していく必要があると考えられる。

3

熊本地震と事業継続

東日本大震災においては、データの損失や業務システムへの被害が発生し、大規模災害が発生した際の業務継続

に対して改めて対策をおこなう契機となった。一方で、コストやセキュリティ等の問題から十分な対策が講じられ

ないという意見も挙げられており、東日本大震災から5年以上が経過した現在においても万全の対策が取られてい

るとは言い難い。

そこで、熊本地震においては業務継続に対する対策がどのように行われ、それにより想定しうる被害を防ぐこと

ができたのか、また、どのような課題が生じたのかについて、主に被災地域における自治体や企業、病院・介護施

設、農漁協商工会等を対象としたインタビュー調査結果を基に、東日本大震災以降の変化、クラウドサービスの利

用による効果等について整理した。

1

災害に強いICTインフラに向けた電気通信事業者の取組

前述のとおり、熊本地震においては電気通信事業者等の取組が奏功し、通信インフラの被害は最小限にとどめら

れた。電気通信事業者各社は、東日本大震災における携帯電話基地局の停波の原因の多くが停電や伝送路断による

ものであったことから、停電対策や伝送路断対策、停波した場合のエリアカバー対策を強化してきた。

停電対策としては、移動電源車や可搬型発電機の増配備、基地局バッテリーの強化が行われている。また、伝送

路断対策としては、伝送路の複数経路化の拡大、衛星エントランス回線やマイクロエントランス回線による応急復

旧対策の拡充が行われている。また、エリアカバー対策として、可搬型基地局や車載型基地局の増配備、大ゾーン

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基地局の設置が進められていた(

図表5-2-3-1

)。

このように、東日本大震災以降、停電・伝送路断による基地局の停波や停波局のエリアをカバーするため応急復

旧対策を強化したことにより、熊本地震では、多くの基地局を救済することにつながった。

図表5-2-3-1

各社における配備状況と熊本地震での実施状況

約830台 約2270台 約1000局 約5850局 2 ~ 3ルート 2 ~ 4ルート 約70回線 約370回線 約25回線 約340回線 車載型基地局 約40台 約140台 可搬型基地局 約50台 約340台 大ゾーン基地局 0局 約115局 熊本地震での実施状況※ 各社における配備状況※ 停電対策 伝送路断対策 エリアカバー対策 対策項目 (H23.02時点)東日本大震災時 比較 (H28.04時点)熊本地震時 移動電源車・ 可搬型発電機 予備バッテリーの 24時間化 基幹伝送路の 冗長化 マイクロエントランス 回線 衛星エントランス 回線 約2.7倍 約5.9倍 複数ルート化の 更なる強化 約5.3倍 約14倍 約3.5倍 約6.8倍 新たに設置 約115局救済 (約100台稼働) 重要な基地局の 停波は限定的 約40回線救済 (約40台稼働) 約50箇所救済 (約40台稼働) ※NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの合計値 隣接局によるエリアカバー等により、 多くの基地局の救済が可能であったため、 大ゾーン基地局は稼働せず。 車載型基地局 衛星エントランス回線 移動電源車 (出典)総務省「電気通信事業者の平成28年熊本地震への対応状況」(2016年7月29日)

2

自治体・企業の事業継続のための取組

ヒアリング調査の結果に基づき、属性別にマニュアルの策定状況をみると、明文化されていなかったものも含め

ると、病院・介護施設では調査に回答した全ての団体、企業・自治体では8割以上の団体がマニュアルを策定して

いたと回答した。農漁業商工会では、マニュアルの策定は半数程度にとどまっている。なお、明文化されたマニュ

アルの策定状況は

図表5-2-3-2

(左)のとおりである。また、マニュアルは、東日本大震災を契機に見直しを行っ

たという意見がある一方、地震を想定したマニュアルは整備されていなかったという意見や業務に関する取り決め

やマニュアルは存在しなかったという回答もあったが、東日本大震災時よりもマニュアルが策定されているという

回答が増加した。

図表5-2-3-2

マニュアルの策定状況

明文化されたマニュアルの策定状況 属性 コメント 自治体 企業 マニュアルに関するコメント 自治体※ 企業 病院・介護施設 農漁協商工会 グラフの数値は回答数(実数) ※自治体は自治体としてのマニュアルではなく、各部署にお ける業務継続を目的としたマニュアルを対象としている。 ●情報システムに被害があった場合の復旧の方法について取り決めていた。 ●自治体としてのBCPは存在するが、部署の業務に対する具体的な災害対策マニュ アルはなかった。 ●災害マニュアルを作成しており、東日本大震災を契機に見直しをした。主に、設備損害 確認の扱い、職員の安否・参集の方法、非常用物資の取扱いなどについて定めている。 ●災害時のマニュアル、リスク管理、BCP等は全て整備しており、年に2回程度の見 直しを行っている。マニュアルに従って本社に危機管理室を立ち上げ、ほとんど業 務に支障はなかった。 ●今回の震災に即して従来の防災マニュアルを改訂する予定をたてている。震災直後 に「対策本部」メンバーとして参集する人の要件や物流がストップした場合の対策 などを検討する必要がある。 ●BCPとしてマニュアルを定めていたが、自宅が立ち入り禁止になり社屋内で寝泊 まりする人が発生することは想定していなかった。 ●災害マニュアルを作成しており、東日本大震災を契機に細部にわたり更新した。マ ニュアルでは、緊急時の患者の扱い、職員の安否・参集の方法、損害等設備の確認 などについて定めている。 ●災害マニュアルは、文書として整備はしていなかったが、震度4以上では、組合事 務所に来ることが可能な者は参集する、理事長に連絡を取ることは取り決めていた。 ●災害発生時の業務に関する取り決めやマニュアルは存在しなかった。 病院・ 介護施設 農漁協 商工会 10 17 10 3 0 5 10 15 20 71.4%(n=14) 73.9%(n=23) 76.9%(n=13) 37.5%(n=8) (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

業務継続に向けた対策として、自治体では半数以上の団体が基幹/業務システムの冗長化に取り組んでいるが

ネットワークの冗長化は約3割に留まっている。一方、企業はシステムの冗長化については対策している団体が4

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割程度であるがネットワークの冗長化への取組は半数以上が実施している。

自治体や企業を中心に基幹/業務システムの冗長化の重要性が認識されており対策が行われている。特に自治体

においては現行では対策が行われていない場合でも、次期システムの更改の際に導入を検討しているという回答が

あった。ネットワークの冗長化については、過去の災害の教訓として対策をしていたという回答があった(

図表

5-2-3-3

)。

図表5-2-3-3

基幹/業務システム及びネットワークの冗長化の状況

自治体 企業 病院・介護施設 基幹/業務システムの冗長化 対策あり 66.7%(n=9) ●基幹系システムはデータセンター事 業者によって冗長化されており、外 部にバックアップシステムが存在す るが、市役所本庁にもバックアップ システムが存在する。 41.2%(n=17) ●イントラネットシステムは、自社 データセンターで二重化している。 また、社内基盤システム、業務支援 システム等は、シンクライアントシ ステムとしても利用できるように整 備していた。社屋が甚大な被害を受 けて立ち入り禁止になってしまった が、シンクライアントシステムを中 心に業務を継続した。 20.0%(n=10) ●東日本大震災の教訓を踏まえて、対 策を検討してきた。 対策なし 33.3%(n=9) ●間もなく情報システムの全面更新時 期を迎えることになっており、現時 点では冗長化等は行われていないが、 移行後には全面クラウドに移行し、 災害等で通信回線が使えない場合に 備えて縮退サーバの設置を計画して いる。 58.8%(n=17) ●システムの構成の見直しを進めてい るが、災害対策ではなく業務効率化 の観点から進めており、災害対策と してはあまりニーズがない。 80.0%(n=10) ●アセスメントからプランニング、説 明、実行といった流れをパッケージ にしたシステムがあったが、特に冗 長化等は行っていない。 ネットワークの冗長化 対策あり 25.0%(n=8) ●費用面から一部のシステムについて、 アクティブ・スタンバイの二重化を おこなっている。 53.3%(n=15) ●国内の各拠点間を社内の基幹ネット ワークで結んでおり、回線を二重化 している。 ●阪神淡路大震災、東日本大震災の教 訓を生かし、いつ起こるかわからな い災害でもしっかり準備をしないと いけないという経営陣の強い意志が あり、ネットワーク冗長化をおこ なっていた。被災状況を本部に送る 取り決めがあり、トレーニングも 行っていた。 11.1%(n=9) ●サイバー攻撃に備えて、インター ネットと病院内ネットワークは分離 したネットワークを構築していた。 阪神淡路大震災以降の災害の経験に より、ネットワークの冗長化を行っ ていたため、被害はなかった。 対策なし 75.0%(n=8) ●市内に複数の支所があるが、コスト 上の問題から各支所間を結ぶネット ワークは単一回線のみである。 46.7%(n=15) ●熊本では大きな地震は起こらないと いう迷信のようなものがあり、イン ターネット回線の二重化は実施して いなかった。 88.9%(n=9) ●インターネット利用用の光回線しか なく、停電により一時的に利用でき なくなった。 (出典)総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)

データのバックアップの重要性に対する認識が高まっており、自治体、企業では回答したすべての団体でバック

アップが行われていた。一方、クラウド活用に取り組んでいる団体は自治体では6割、企業では3割であった。企

業については、多地点に拠点を持つ企業はクラウドの活用や遠隔地でのバックアップが行われていたが、経済性や

セキュリティに対する懸念からクラウドは導入する予定はないとの回答もあった。

病院・介護施設では電子カルテなど病院特有の秘匿性が高く、業務継続に欠かせないデータを取り扱うため、ク

ラウド化するためには災害時の紙媒体等を活用したバックアップ体制の検討が必要になるなど、導入に向けた障壁

が指摘されている(

図表5-2-3-4

)。

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参照

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