島袋 伊津子 *
SHIMABUKURO Itsuko
【要 旨】
本稿では、沖縄県の平成 30 年「県民意識調査」を用いて、地域のつながりの強さ/弱さに関連 する沖縄の特徴について現状分析を行った。その結果、未婚、一人世帯、世帯収入 300 万円未満 は地域とのつながりが弱いということがわかった。一方、自営業・家族従業者、持家(一戸建て)
は地域とのつながりが強いことがわかった。
【目 次】
1.はじめに 2.日本の状況 3.沖縄の状況
4. 沖縄県の平成 30 年「県民意識調査」を用いた分析 5.おわりに
1. はじめに
現代の日本では、少子・高齢化、核家族化、都市化、過疎化が進み、地域・家族のつながりが弱まっ ていると言われている。その分、公的支援制度を必要とする人が増え、将来的な持続可能性が問題 視されている。また、つながりによって維持されている地域の伝統文化や行事の存続が危ぶまれて いる。つながりの弱まりは個々の問題ではなく今後の地域社会が抱える諸問題の根幹を構成する一 要素といえる。そこで本稿では、沖縄県の平成 30 年「県民意識調査1」のデータを用いて、地域 のつながりの強さ/弱さに関する沖縄の特徴について分析した。
2. 日本の状況
「平成 19 年版国民生活白書」は様々な視点から、つながりについて日本の現状をまとめている。
これによると、つながりが弱まった原因の一つにサラリーマン化があるという。職住が分離し地域 との結び付きが浅い傾向にある雇用者が増加し、自営業者が減少すれば、総じて地域のつながり
*沖縄国際大学経済学部教授、沖縄経済環境研究所所員
地域のつながりに関する現状分析
−沖縄の特徴−
Social Connections in Okinawa
は希薄化することが予想され、「国民生活選好度調査」(2007 年)の調査でも、助け合う地域住民 がいないと答えた人が自営業は 59.0%に対し雇用者は 70.0%と高い値を示しているという。さら に、当白書では、町内会・自治会への参加の頻度から、エリア型地域活動によるつながりの程度を 検証している。結婚している、子どもがいる、年齢が高い、有業者でない、農山漁村地域 に居住 する、持ち家一戸建てに居住するといった特性を持つ人が、地域活動に参加する傾向にあり、近隣 関係を持つ傾向にある人の特性と地域活動に参加する傾向にある人の特性の多くが一致していると いう。一方、町内会・自治会の活動に「参加していない」と答えた人が 51.5%と半数を占めており、
挨拶程度以下の近所付き合いしかせず、地域活動に全く参加していない人は 20.8%に上っており、
いわば「地域から孤立する人」は少なくないという結果を示している。
さらに、内閣府「平成 23 年度国民生活選好度調査」によれば、「日常生活の様々な場面におい て孤立感を感じていますか」の回答で、地域において「強く感じる」、「やや感じる」と答えた人が それぞれ 2.5%、10.3%で、家庭(3.5%、7.1%)、職場(1.1%、5.9%)、学校(0.6%、1.0%)を 上回っており、地域のつながりの希薄化がよみとれる。
地域のつながりの希薄化は高齢化社会においてより深刻である。「平成 29 年版高齢社会白書」
によれば、現在住んでいる地域での付き合いの程度について、60 歳以上の高齢者で「付き合って いない」とする人は、男性が 25.3%で女性が 19.8%となっており、高齢者の地域での孤立は少な くない割合で生じていることがわかる。
3. 沖縄の状況
図 1 は、沖縄の地域のつながりを示唆するものとして、町内会などの地域社会とつながりの強 い組織を通じたボランティア活動の行動者率を示している。ボランティア活動の行動者率は全国と 沖縄で大きな差はないが、地域社会とのつながりの強い町内会などの組織を通じた行動者率は、総 数、人口集中地区、人口集中地区以外すべてにおいて全国平均よりも沖縄が低くなっている。
26.6 30.5 24.5
24.1 25.1
26
10.4
16.5 5.3
9.6 6.9
11.6
0 5 10 15 20 25 30
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図 1 ボランティア活動の行動率−沖縄の特徴−
(資料)「平成28年社会生活基本調査」より筆者作成
さらに、沖縄の小学生を対象にした文部科学省のアンケート調査「平成 29 年度全国学力・学習 状況調査(児童-公立)」の結果によれば、「今住んでいる地域の行事に参加していますか」という 問いに、全国平均が、「どちらかといえば当てはまらない」・「当てはまらない」と答えた割合はそ れぞれ 19%、18.4%であったのに対して、沖縄は 25.6%、28.3%とかなり高くなっている。同調 査で中学生を対象にした「平成 29 年度全国学力・学習状況調査(公立-生徒)」も同様の結果を示 しており、全国は 26.9%、30.9%であるのに対して、沖縄は 28.1%、37.9%であった。
石栗(2012)によれば、2007 年の調査で全国の自治会・町内会の加入率の分布は 90%以上
100%以下の組織が 65.3%あり、50%以上 90%未満が 21.6%で、加入率が過半数である組織が 全体の 86.9%、平均加入率は 81.7%であったという。この数値は 10 年以上前のものであるので、
現状について、沖縄県外・県内の自治会加入率で公表されているものを調べてみた。その結果、県 外では、飯能市の自治会加入率が 73.2%、明石市が 73.23%であった。一方、沖縄県内では、那 覇市が 17.3%、沖縄市八重島が 40%、沖縄市宮里が 30.9%、沖縄市南桃原が 27.0%、宜野湾市 が 27.0%であった。全国的な数値が入手できないので限定的な結論であるが、沖縄県の自治体加 入率は全国と比較して高いとは言えない状況であることがわかった。
既述の通り、持ち家一戸建ての人は地域活動への参加が多い傾向があるが、「平成 25 年住宅・
土地統計調査」によれば、沖縄県は持ち家住宅率が 48.0%で、全国最下位の東京(45.8%)の次 に低い。
4. 沖縄県の平成 30 年「県民意識調査」を用いた分析
本章では、沖縄県が実施している「県民意識調査」の平成 30 年本島対象のデータを用い、2 章 で述べた全国的な調査で示されている、つながりの強さ/弱さを左右している要因について、沖縄 の特徴を分析した。「県民意識調査」の質問は多岐にわたるが、その中でも本稿では、つながりの 強さ/弱さを示す設問として、「地域活動にどの程度参加していますか」、「近所に住んでいる方と の交流は、どの程度ありますか」、「あなたは各所のイベントや催し物(エイサー、盆踊り等)、会 合(親睦モアイ等)等に参加している方ですか」の 3 問を分析対象とし、婚姻状況、一人世帯か否か、
就業形態、居住状態、世帯年収別に比較し、回答に差異があるかを統計的に検定した。結果は表1
〜表5に示している2。
表 1 にある婚姻状況との関係は、すべての質問に対して、婚姻状況が未婚・既婚に関して有意 差があることがわかった。既婚離死別の人については有意ではなかった。未婚は、地域活動への参加・
地域イベントへの参加について、「ほとんど参加していない・ほとんど参加していない方だと思う」
と答えた人が有意に多く、既婚は「よく参加している・積極的に参加している方だと思う」と答え た人が有意に多かった。また、近隣住民との交流については、未婚が「ほとんどない」と答えた人 が有意に多く、既婚は有意に少なく、「どちらかというとある」と答えた人が有意に多かった。ま とめると、未婚の人は地域とのつながりが弱いということがわかった。
表 1 婚姻状況 地域活動への参加
よ く 参 加 し て い る
ど ち ら か と い う と参加している
あ ま り 参 加 し て いない
ほ と ん ど 参 加 し ていない
合計
未婚 23*** 59*** 104*** 288*** 474
(-3.505) (-2.895) (-4.488) (-8.233)
既婚 83*** 145*** 257*** 271*** 756
(-3.724) (-3.075) (-4.043) (-8.072)
既婚離死別 9 19 40 60 128
(-0.614) (-0.506) (-0.449) (-0.309)
合計 115 223 401 619 1358
Pearsonカイ二乗値(自由度 6):75.7115***
地域イベントへの参加
積 極 的 に 参 加 し て い る ほ う だ と 思う
ど ち ら か と い え ば 参 加 し て い る 方だと思う
ど ち ら か と い う と 参 加 し て い な い方だと思う
ほ と ん ど 参 加 し て い な い 方 だ と 思う
合計
未婚 34* 108*** 104*** 230*** 476
(-2.091) (-4.733) (-2.726) -8.459
既婚 83** 268*** 218** 189*** 758
(-2.199) (-4.114) (-2.325) (-7.457)
既婚離死別 11 43 36 38 128
(-0.328) (-0.729) (-0.497) (-0.973)
合計 128 419 358 457 1362
Pearsonカイ二乗値(自由度 6): 74.0040***
近隣住民との交流
よくある ど ち ら か と い う とある
あまりない ほとんどない 合計
未婚 35** 104** 180 156*** 475
(-2.370) (-2.503) (-0.271) (-4.442)
既婚 86 222*** 291 158*** 757
(-1.874) (-3.177) (-0.05) (-4.531)
既婚離死別 15 27 51 35 128
(-0.681) (-1.318) (-0.357) (-0.458)
合計 136 353 522 349 1360
Pearsonカイ二乗値(自由度 6):29.1199***
※下段( )内は調整済み残差、*、**、***はそれぞれ 5%、3%、1%水準で有意を示す。
表 2 にある一人世帯かどうかとの関係は、地域活動への参加と近隣住民との交流の質問に関し て有意差があった。地域イベントへの参加についての質問では有意差はなかった。一人世帯は有意 に、地域活動への参加に「あまり参加していない」と答えた人が多い。また、近隣住民との交流は 一人世帯の人は「ほとんどない」が有意に多かった。まとめると、一人世帯の人は地域とのつなが りが弱いということがわかった。
表 2 一人世帯 地域活動への参加
よ く 参 加 し て い る
ど ち ら か と い う と参加している
あ ま り 参 加 し て いない
ほ と ん ど 参 加 し ていない
合計
一人世帯 18 29 36** 85 168
(-1.1) (-0.346) (-2.415) (-1.336)
その他 98 194 365** 540 1197
(-1.100) (-0.346) (-2.415) (-1.336)
合計 116 223 401 625 1365
Pearsonカイ二乗値(自由度 3):6.2949
地域イベントへの参加
積 極 的 に 参 加 し て い る ほ う だ と 思う
ど ち ら か と い え ば 参 加 し て い る 方だと思う
ど ち ら か と い う と 参 加 し て い な い方だと思う
ほ と ん ど 参 加 し て い な い 方 だ と 思う
合計
一人世帯 15 50 42 62 169
(-0.294) (-0.329) (-0.410) (-0.855)
その他 115 370 316 399 1200
(-0.294) (-0.329) (-0.41) (-0.855)
合計 130 420 358 461 1369
Pearsonカイ二乗値(自由度 3):0.7970
近隣住民との交流
よくある ど ち ら か と い う とある
あまりない ほとんどない 合計
一人世帯 24 37 51** 57*** 169
(-1.893) (-1.269) (-2.309) (-2.534)
その他 114 317 472** 295*** 1198
(-1.893) (-1.269) (-2.309) (-2.534)
Pearsonカイ二乗値(自由度 3):12.4722***
※下段( )内は調整済み残差、*、**、***はそれぞれ 5%、3%、1%水準で有意を示す。
表 3 にある就業形態との関係は、ほとんどの質問について有意差があることがわかった。雇用 者については地域イベントへの参加、無職の人については地域活動への参加の質問について有意差 が確認できなかった。雇用者は有意に、地域活動への参加に「ほとんど参加していない」と答えた 人が多く、自営業・家族従業者は有意に少なかった。一方、「よく参加している」と答えた人が雇 用者が有意に少なく、自営業・家族従業者が有意に多かった。自営業・家族従業者は地域イベント への参加について「積極的に参加している」と答えた人が有意に多く、「ほとんど参加していない 方だと思う」と答えた人が有意に少なかった。無職の人は、「ほとんど参加していない方だと思う」
と答えた人が有意に多かった。近隣住民との交流は雇用者は「ほとんどない」と答えた人が有意に 多く、自営業・家族従業者は有意に少なかった。また、自営業・家族従業者は「よくある・どちら かというとある」と答えた人が有意に多かった。雇用者の中でも沖縄県は非正規雇用の割合が多い ため収入が低く、より地域とのつながりが弱くなると思料される。まとめると、自営業・家族従業 者は地域とのつながりが強いということがわかった。
表 3 就業形態 地域活動への参加
よ く 参 加 し て い る
ど ち ら か と い う と参加している
あ ま り 参 加 し て いない
ほ と ん ど 参 加 し ていない
合計
雇用者 56** 129 233 400*** 818
(-2.568) (-0.781) (-0.814) (-2.755)
自営業・家族従業 者
31*** 30 57 47*** 165
(-5.111) (-0.655) (-1.578) (-4.777)
無職 28 65 110 179 382
(-0.908) (-0.377) (-0.257) (-0.461)
合計 115 224 400 626 1365
Pearsonカイ二乗値(自由度 3):38.9629***
地域イベントへの参加
積 極 的 に 参 加 し て い る ほ う だ と 思う
ど ち ら か と い え ば 参 加 し て い る 方だと思う
ど ち ら か と い う と 参 加 し て い な い方だと思う
ほ と ん ど 参 加 し て い な い 方 だ と 思う
合計
雇用者 73 261 224 262 820
(-0.916) (-1.273) (-1.124) (-1.718)
自営業・家族従業 者
28*** 53 49 36*** 166
(-3.456) (-0.416) (-1.029) (-3.506)
無職 29 104 86* 164*** 383
(-1.514) (-1.692) (-1.976) (-4.425)
合計 130 418 359 462 1369
Pearsonカイ二乗値(自由度 3):33.7020***
近隣住民との交流
よくある ど ち ら か と い う とある
あまりない ほとんどない 合計
雇用者 65*** 196 322 235*** 818
(-3.219) (-1.920) (-1.095) (-2.918)
自営業・家族従業 者
27*** 55** 60 24*** 166
(-2.815) (-2.296) (-0.578) (-3.589)
無職 46 102 140* 95 383
(-1.467) (-0.426) (-0.775) (-0.575)
合計 138 353 522 354 1367
Pearsonカイ二乗値(自由度 3):27.8667***
※下段( )内は調整済み残差、*、**、***はそれぞれ 5%、3%、1%有意水準を示す。
表 4 にある居住状態との関係は、すべての質問に対して持家(一戸建て)は有意差があること がわかった。持家(一戸建て)は、地域活動への参加・地域イベントへの参加について、「ほとん ど参加していない・ほとんど参加していない方だと思う」と答えた人が有意に少なかった。また、
近隣住民との交流について、持家(一戸建て)は「ほとんどない」と答えた人が有意に少なく、借 家、社宅、間借り、寮などは有意に多かった。まとめると、持家(一戸建て)は地域とのつながり が強いということがわかった。持家(マンション、共同住宅など)はすべての質問で有意差を確認 できなかった。
表 4 居住状態 地域活動への参加
よ く 参 加 し て い る
ど ち ら か と い う と参加している
あ ま り 参 加 し て いない
ほ と ん ど 参 加 し ていない
合計
持家(一戸建て) 70 147*** 228 295*** 740
(-1.359) (-3.799) (-1.209) (-4.690)
持 家( マ ン シ ョ ン、 共 同 住 宅 な ど)
3 8 28 49 88
(-1.755) (-1.909) (-0.506) (-1.95)
借家、社宅、間借 り、寮など
43 68*** 145 278*** 534
(-0.493) (-2.915) (-1.488) (-3.803)
合計 116 223 401 622 1362
Pearsonカイ二乗値(自由度 6):42.1427***
地域イベントへの参加
積 極 的 に 参 加 し て い る ほ う だ と 思う
ど ち ら か と い え ば 参 加 し て い る 方だと思う
ど ち ら か と い う と 参 加 し て い な い方だと思う
ほ と ん ど 参 加 し て い な い 方 だ と 思う
合計
持家(一戸建て) 71 242 198 231** 742
(-0.274) (-1.762) (-0.369) (-2.230)
持 家( マ ン シ ョ ン、 共 同 住 宅 な ど)
7 26 18 38 89
(-0.504) (-0.294) (-1.343) (-1.846)
借家、社宅、間借 り、寮など
50 150 143 192 535
(-0.025) (-1.649) (-0.302) (-1.342)
合計 128 418 359 461 1366
Pearsonカイ二乗値(自由度 6):8.106
近隣住民との交流
よくある ど ち ら か と い う とある
あまりない ほとんどない 合計
持家(一戸建て) 83 221*** 294 142*** 740
(-1.568) (-3.659) (-1.086) (-5.959)
持 家( マ ン シ ョ ン、 共 同 住 宅 な ど)
4 17 38 30 89
(-1.802) (-1.510) (-0.859) (-1.798)
借家、社宅、間借 り、寮など
50 115*** 192 178*** 535
(-0.689) (-2.970) (-1.542) (-5.17)
合計 137 353 524 350 1364
Pearsonカイ二乗値(自由度 6): 42.142 ***
※下段( )内は調整済み残差、*、**、***はそれぞれ 5%、3%、1%有意水準を示す。
表 5 にある世帯収入との関係は、すべての質問に対して 300 万円未満 は有意差があることがわ かった。300 万円未満は、地域活動への参加・地域イベントへの参加について、「ほとんど参加し ていない・ほとんど参加していない方だと思う」と答えた人が有意に多かった。また、近隣住民と の交流について、300 万円未満は「ほとんどない」と答えた人が有意に多かった。まとめると、世 帯収入 300 万円未満は地域とのつながりが弱いということがわかった。地域活動への参加につい て、900 万円以上は「どちらかというと参加している」と答えた人が有意に多かった。地域イベ ントへの参加は、600 〜 900 円未満、900 万円以上は「どちらかといえば参加している方だと思 う」と答えた人が有意に多かった。まとめると、世帯収入 300 万円未満は地域とのつながりが弱く、
世帯収入 600 〜 900 万円、900 万円以上の中間・富裕層はある程度地域とのつながりがあること がわかった。
表 5 世帯収入 地域活動への参加
よ く 参 加 し て い る
ど ち ら か と い う と参加している
あ ま り 参 加 し て いない
ほ と ん ど 参 加 し ていない
合計
300 万円未満 46 80** 154 298*** 578
(-0.670) (-2.405) (-1.835) (-3.848)
300 〜 600 万 円 未満
42 80 141 197 460
(-0.565) (-0.556) (-0.834) (-1.494)
600 〜 900 万 円 未満
18 35 63 68** 184
(-0.652) (-0.946) (-1.612) (-2.545)
900 万円以上 5 21** 22 30 78
(-0.694) (-2.523) (-0.205) (-1.308)
合計 111 216 380 593 1300
Pearsonカイ二乗値(自由度 6):22.0434***
地域イベントへの参加
積 極 的 に 参 加 し て い る ほ う だ と 思う
ど ち ら か と い え ば 参 加 し て い る 方だと思う
ど ち ら か と い う と 参 加 し て い な い方だと思う
ほ と ん ど 参 加 し て い な い 方 だ と 思う
合計
300 万円未満 50 152*** 144 232*** 578
(-0.951) (-3.332) (-1.032) (-4.837)
300 〜 600 万 円 未満
49 149 124 140 462
(-0.993) (-0.676) (-0.313) (-1.578)
600 〜 900 万 円 未満
19 69* 56 41*** 185
(-0.377) (-1.972) (-1.316) (-3.407)
900 万円以上 6 35*** 19 18 78
(-0.566) (-2.714) (-0.406) (-1.936)
合計 124 405 343 431 1303
Pearsonカイ二乗値(自由度 6):33.4477***
近隣住民との交流
よくある ど ち ら か と い う とある
あまりない ほとんどない 合計
300 万円未満 55 138 217 168** 578
(-0.832) (-1.160) (-0.640) (-2.446)
300 〜 600 万 円 未満
51 122 180 107 460
(-0.691) (-0.661) (-0.341) (-1.518)
600 〜 900 万 円 未満
19 47 75 44 185
(-0.014) (-0.012) (-0.613) (-0.660)
900 万円以上 9 24 29 16 78
(-0.371) (-1.114) (-0.249) (-1.091)
合計 134 331 501 335 1301
Pearsonカイ二乗値(自由度 9):7.4802
※下段( )内は調整済み残差、*、**、***はそれぞれ 5%、3%、1%有意水準を示す。
5. おわりに
地域のつながりの弱まりは全国的な現象であるが、これは個々の問題ではなく、公的支援ニーズ の急増や、地域の伝統文化・行事の存続危機など今後の地域社会が抱える諸問題の根幹を構成する 一要素といえる。そこで本稿は、地域とのつながりに関する沖縄県の特徴について沖縄県の平成 30 年「県民意識調査」のデータを用い分析した。その結果、未婚、一人世帯、世帯収入 300 万円 未満は地域とのつながりが弱く、自営業・家族従業者、持家(一戸建て)は地域とのつながりが強 いことがわかった。沖縄県は地元志向、郷土愛の強さから、地域のつながりが強いというイメージ が持たれているようだが、実際のデータに基づけば、そうとも言えないことがわかった。沖縄県で は、貧困、未婚、一人世帯という特徴が地域とのつながりの弱さとも強く関係しており、正確な実 態把握を行ったうえでこれらに対策を講じることが求められる。
注
1 本稿では本島のデータを使用した。調査(本島のみ)の詳細は次のとおりである。
母集団:県内に居住する満 15 歳以上満 75 歳未満の男女 抽出方法:層化二段無作為抽出法
調査方法:留置法 (調査票の配布及び回収を調査員が直接個別訪問して行う)
調査期間:平成 30 年 7 月 30 日〜 9 月 17 日 有効回収数(率):1,374 人(68.7%)
2 参考に、県が公開している当調査の報告書で分析済みの、本稿と関連する部分を次にまとめる。
まず、イベント・催し物への参加について「ほとんど参加していない方だと思う」と答えた割合が、
地域別では那覇市が 43.2%、年代別では 10 代、20 代がそれぞれ 48.9%、45.1%、年収別では 100 万円未満、100 万円以上 200 万円未満がそれぞれ 50.5%、40.1%で他より高い。「地域活動 への参加の程度」に「ほとんど参加していない方だと思う」と答えた割合が地域別では中部、那
覇市がそれぞれ 51.0% 、58.2% で他より高い。近隣に住んでいる方との交流の程度は「ほとん どない」と答えた割合が地域別では中部、那覇市がそれぞれ 29.7%、32.9%、年代別では、10 代、
20 代がそれぞれ 34.4%、34.2%と他より高い。
3 参考として、世帯収入 300 万円未満の年齢分布を次に示す。15 〜 19 歳が 27、20 〜 24 歳が 25、25 〜 29 歳が 35、30 〜 34 歳が 36、35 〜 39 歳は 67、40 〜 44 歳は 53、45 〜 49 歳は 53、50 〜 54 歳 は 35、55 〜 59 歳 は 56、60 〜 64 歳 は 76、65 〜 69 歳 は 64、70 歳 以 上 は 51 となっている。
参考文献
1)<日本語文献>
ア)論文
[1]石栗伸郎(2012)「自治会・町内会への組織論適用に関する予備的考察」、『関東学院大学経済 経営研究所年報』34 巻、147 頁-165 頁。
2)<新聞>
[2]琉球新報(2018 年 10 月 11 日、日刊)「那覇市長選投票の伴になる7つの数字」。
3)< WEB >
[3]沖縄県庁「第 10 回県民意識調査報告書 くらしについてのアンケート結果 (平成 30 年 8 月 調 査 )」https://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chosei/seido/documents/01.pdf( 閲 覧 日:
2019 年 11 月 7 日)。
[4]宜野湾市経済建設常設委員会第 2 回議会報告及び市民との意見交換会「自治会加入促進につ いて」
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/cms/sisei/parliament/03/keizaihoukoku%20.pdf( 閲 覧 日:2019 年 9 月 18 日)。
[5]国立教育政策研究所(2017)平成 29 年度「全国学力・学習状況調査 調査結果資料 都道府 県 別 沖 縄 県 」http://www.nier.go.jp/17chousakekkahoukoku/factsheet/17prefecture-City/47_
okinawa/index.html(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。
[6]国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2018)」
http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/Popular2019.asp?chap=0(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。
[7]自治会だより みやざと(令和元年 6 月 1 日)。
https://www.fureai-cloud.jp/miyazato-jh/attach/get2/1103/0(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)
[8]内閣府「平成 23 年度国民生活選好度調査」
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senkoudo.html(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。
[9]内閣府「平成 19 年版国民生活白書」
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9990748/www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/
index.html(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。
[10]南桃原自治会だより(平成 31 年 2 月 1 日、2 月号)
http://www.okicityshakyo.com/wp/wp-content/uploads/2019/02/d90c7bb466ec2d2d53a39c 88621ac70a.pdf(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。
[11]明石市ウェブサイト https://www.city.akashi.lg.jp/(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。
[12]文化新聞(2018 年 6 月 11 日)「136 自治会のトップ決まる 加入率低下など課題」
http://www.bunkashinbun.co.jp/wp/(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。
[13]沖縄タイムス+プラスニュース(2018 年 6 月 25 日)「自治会長さんは大学生!『お世話になっ た地域のために』なり手いないと知り決断 沖縄市で最年少」
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/272267(閲覧日:2019 年 9 月 18 日)。