N‑アルキル置換モノアリールメラミン類の合成
著者 本田 格, 井上 京
雑誌名 福井大学工学部研究報告
巻 10
号 1.2
ページ 11‑20
発行年 1962‑03
URL http://hdl.handle.net/10098/5077
11
N ‑ アルキル置換モノアリールメラミン類の合成
本 田 格 ・ 井 上
思Synthesis of N ‑Alkyl substituted Monoarylmelamines.
I t
aru HONDA,
Kyo lNOUEln order to obtain more effective gas‑fading inhibitors
,
ten kinds of N‑alkyl substituted monoarylmelamines were prepared by condensing 2, 4‑diamino‑6・chloro‑s‑triazine,(1), or its N‑alkyl substituted 2,
4‑diamino‑6・chloro‑s‑triazineswith the corresponding aromatic amines in boiling water for 2 hrs.. Melamine derivatives thus prepared were those N‑methyl‑N‑phenyl‑, N‑ethyl‑N‑phenyl‑, N‑s‑hydroxyethyl‑N‑phenyl‑, (1), N‑methyl‑N‑p‑toluyl,・
(百)
, N・methyl‑N‑ρ‑chlorophenyl‑,(V), N‑methyl‑N人phenyl‑, N, N' ‑bismethyl‑N‑phenyl‑, (Vl), N, N' ‑bismethyl‑N"・phenyl‑, (W), N,N',N"・trismethyl‑N‑phenyl‑,(咽), and N, N' , N ,,‑ pentamethyl‑N‑phenyl‑melamines (]X). All compounds were obtained in more than 90箔yield,
except (唖)and( 1 X )
which were obtained in 85箔 and40%
yield respectively. And as for N,
N',
Nιpentaethyl‑N‑phenylmelamine it was not possible to obtain by this method.These results show that the reactivity of chlorine atoms in those compounds (1)
,
2,
4・bismethylamino‑6・chloro‑s‑triazine,2,4・bisdimethylamino‑6‑chloro‑s‑triazine, and 2, 4・bisdi‑ ethylamino‑6‑chloroサtriazine, (][), decreases from one compounds to the next in the order given, that is, the compound (1) reacts easily with amines, but (][) does not react with monoethylaniline.
Those compounds (lH) (mp. 168‑9
o c
,) (lV) (mp. 262‑3o c
,) (V) (mp. 243o c
,) (百) (mp. 138‑9 OC), (唖)(monopicrate mp. 269‑70ロC),(咽)(monopicrate mp. 207‑8口C),and (K) (mp. 89‑900 C) are the new ones.近年,ガス退色防止剤の研究がさかんになり,メラミY誘導体が有効であるととが知られ,モノ およびジブエニノレメラミシが特許1山として発表された口 また一方,ニトロセノレロース系火薬の安 定醇化剤として使用されているジアノレキノレジアリーJレ尿素類がガス退色防止剤として有効であるこ と3)が知られており, アミノ基の水素をアリーノレ基のほかに, さらにアノレキノレ基によっても置換 し, NーアノレキノレーN‑アリーノレアミノ基lとする乙とによって, より有効なガス退色防止剤になるも のと考えられているo
そこでわれわれは,モノブエニノレメラミシのガス退色防止能を改善するために, N‑ア ル キ ル 置 換することを試み,さらにいろいろなN‑アノレキノレ置換モノアリーノレメラミシ類を合成し,文献に 記載のない7種の新しいメラミン誘導体を得たので報告する。
1 .
原 料1 . 1 . 2
,4
ージアミノー6
ークロ)L‑‑8‑トリアジン類の合成2
,4 ‑
i/アミノー6
ークロノレーs ‑
トリアi/~( 1 )
およびN‑
アJレキノレ置換2
,4 ‑
i/アミノー6 ‑
クロノレーsート リアずン類の合成については, Pearlmanらωおよび Thurstonら引の報告があるので,乙れを参 照して行なった口すなわち塩化νアヌノレ (Cy)または 2‑アミノー4
,6 ‑
i/クロノレーs ‑
トリアジyとア ンモニアまたはアノレキノレアミシ類とを縮合させて合成した。とれらの結果を表1~L 示す。持福井大学助教授 州当時研究生現在大日本セロハンK K
福井大学工学部研究報告第10巻 第1・2号
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(町)
(Y)
表1からわかるとおり, (lV)以外のモノクロノレーSートリアジン類は,いずれも90%以 上 の 収 率 で 合成しえたが, (IV) の み は 文 献4)に も あ る と お り , そ の 収 率 は き わ め て 悪 か っ た 。 ま た 文 献4)で は 反 応 温 度 を 200C 以 上 に あ げ て は い け な い と 述 べ ら れ て い る が , こ の よ う な 低 温 で は 反 応 は 充 分 に 進 行 せ ず , 未 反 応 の Cyま た は 中 間 生 成 物 の 2ージメチノレアミノ‑4,6ージクロノレー
s ‑
トリアジシの状 態 に と ど ま っ て い た 。 さ ら に 普 通 の 方 法 で あ る4 0 ‑ 5
0C
に 加 熱 す る 方 法 も 試 み た が , こ の 場 合 に も 反応生成物中には多量の中間生成物を含有していた。Cyとジアノレキノレアミシとの反応の場合, ま ず は じ め に 中 間 生 成 物 で あ る 2‑‑J'アルキノレアミノー 4, 6‑i,/クロノレーsートリアジンが生成するが, こ の 化 合 物 の 塩 素 原 子 は 文 献5)に も あ る と お り , そ の 反 応 性 が 低 下 し て お り , つ ぎ のpアノレキノレアミンとの反応が困難になることは予想されるO 事実,
(町)の収率は前述のとおり非常に低くかったロしかしP このことはジエチノレアミンを用いた (V) の合成の場合にもいえることである口それにもかかわらず, (V)は 高 収 率 で 得 ら れ て い るo ジメ チノレアミンを用いた(lV)の合成の場合のみに反応が困難である理由としては, ジメチノレアミンが ジエチノレアミンよりも揮発性が大きく,反応系外に逃げやすいことが原因となっていると考えられ るo
1 . 2 .
N-アルキ}~芳香族アミン類の合成乙の研究に使用した 5 種の N-アノレキノレ芳香族アミシ類のうち,モノメチノレアニリ~ (VI)およ びモノエチノレアニリン(咽)は市販の試薬一級品をそのまま使用した。やや特殊なモノイーヒドロ キVエチルアニリシ (唖), Nーメチノレー
ρ
ートノレイジン (]X), お よ び Nーメチノレーρ
ークロノレアニリン (X) は , そ れ ぞ れ 文 献 に し た が っ て , つ ぎ の 図 1のょっな径路をへて合成した。1
2 O‑NH2
+
Cl CH2 CH2 OH -~→ O-NH CH2 CH2 OH十 O‑NH2HCI6) 唖)
bP17 162‑3 oC 収率63%
図
N‑アJレキル置換モノアリールメラミン類の合成 13 (CHS)2S04 HCl
CHs‑O‑NH2+OHC‑O →CH3‑O‑N=ClトO 一 一 → 一→ CH3‑O‑NHCH3+OHC‑O
7) mp 30‑10C 8) (1X) 収率 7796 bP29 108‑9 oC
収率23タ6
(CH3)2S04 H2S04
Cl‑O‑NH2十C102S‑O‑CHs →Cl‑O‑NH02S‑O‑CH3一一一→Cl‑O‑N02S‑O‑CH3一 一 →
9) mp 88‑91 oC 10) 亡Hs 10)
収率72労 mp 92‑50C
Cl‑O‑NHCH3 + H 03S‑O‑CH3 (x)
bP17 115‑20 oC 収率 13労
収率
、
H1020S0~話4 INHCHs戸
‑S02‑0‑CHaCI (.xJ:) mp 153‑50C
以率 68%
( I
X)の合成の場合,メチノレ化および加水分解を終って得られた組製の (]X)塩酸塩水溶液に亜 硝酸ナトリクムを加えて,未反応のρ
ートノレイジンをジアゾ化し可溶性の Uアゾニウム塩として除 き , 一 方 (IX)を ニ ト ロ ソ 化 し て 不 溶 の Nーニトロソ化物,mp
45‑9 oC (ベンジソデン‑ p
ートノレイ ジシに対する収率3 3
%)を得た。このニトロソ化物を塩化第一スズおよび梅酸で還元して純粋な (1X), bP29 108‑9 oC (ニトロソ化物に対する収率72%)を得た口すなわち,乙のメチノレ化がかな り困難であることを示しているOまた
( X )
の合成の場合,メチノレ化はきわめてよい収率で行われたが,その後の硫酸中の加水分 解 温 度 (1000C)が低かったために ,p‑
トノレエyスノレホニノレ基がメチノレアミノ基の 0‑位置に転位 した4
ークロノレー2 ‑ ρ
ートノレエシスノレホニノレ‑N
ーメチノレアニリン( X I )
,m p 1 5 3 ‑ 5
0C (文献値1 5 6
0CI0))C t ‑
トノレエンスノレホンーNーメチル4ークロノレアニリドに対する収率 68%)を多量に生成した。すな わち,加水分解温度は文献10)からもわかるとおり, 120‑450Cを必要とするものと考えられるo最近,非常に簡単なモノーNーアノレキノレ芳香族アミン類の合成法として,芳香族第一アミンとアル コーノレ類(メタノーノレを除く〉とをラネーニッケノレを触媒として反応させて得る方法11)が発表され ているので,
ρ
ートノレイジンとエタノーノレとを反応させてみたところ,市販のままの触媒を使用した ためか全然, 目的のN
ーエナノレ ‑tートノレイジンは得られず,原料のρ
ートノレイジシを回収したにとど まった。2 .
Nーアルキ)(..置換モノアリールメラミン類の合成モノアリーノレメラミン類の一般的合成法としては Kaiserら12)の方法が考えられる。すなわち,
2,←ジア ミノ‑6‑クロノレーsートリアジシ類と芳香族アミン類とを水中で2hr加熱還流して反応させ た後,アルカリで遊離の形としてとりだす方法である口この場合,反応生成物であるモノアリール メラミン類が,その原料の芳香族アミン類よりも強い塩基性をもっており,脱酸剤としての役割を 果しているので,反応期間中にアノレカリを加えて反応液を中性に保つ必要はない。しかし反応生成 物は塩酸塩の形となっているため,最後にはアノレカリによって遊離の形としなけばならない口
そ 乙 で 前 に 合 成 し た5種の 2,4‑i/アミノー6ークロノレーsートリアジン類とアニリンを含めて6種の 芳香族アミン類とを一般法により反応させて, 11種の Nーアノレキノレ置換モノアリーノレメラミシ類を 合成しようと試みた。その結果を表2にまとめて示す。
表
2
のうち,( X
Vl),(XV)
,(X
Vl),(X
咽),(X
1X),(XX)
, お よ び (X X I )
はまだ文献に 記載のない新化合物である。この反応は水中で行なわれているが,原料の 2,4‑i/アミノ4ークロノレーsートリアジシ類はほとん
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福井大学工学部研究報告第10巻 第1・2号
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1,
吋C)8白4̲6→ 0C13引、o d)ピクラー卜の mp.塩 酸 塩
。
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279‑80(d) 252‑9
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(XVIl ) (X咽) (XIX)
(XX) 85
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//
11
(XXI) (X盟)
ど加水分解を受けず, CXX), CXXI), お よ び (X班)を除いて,
ノアリーノレメラミY類 が い ず れ も
9 0
% 以 上 の 収 率 で 得 ら れ た 。表2の (XII),(X咽), CXX), (XX[)お よ び (X盟)を比較すると,
2
,4 ‑
V'アミノー6‑クロノレイー トリアV''Y(1)の ア ミ ノ 基 の 水 素1個 (R3) を メ チ ノ レ 基 で 置 換 し た (][ ) の 場 合 , 反 応 性 は (1 ) の 場 合 と 変 化 な く(X
咽 ) が よ い 収 率 で 得 ら れ て い るo し か し ( 1 ) の ア ミ ノ 基 の 水 素2
個( R
1とR
3)をメナノレ基で置換した(][)の場合は,反応がやや困難となり,(X X )
の 収 率 は85%に 低 下 し て い る 口 さ ら に (1 ) の ア ミ ノ 基 の 水 素 の 全 部 (Rb R2, Rお お よ びR4) をメチノレ基で置換した (町)の場合は,反応はさらに困難となり, (XXI)の 収 率 は 40% に な っ て い る 口 (1 ) の ア ミ ノ 基 の水素を全部エチノレ基で置換したC V )
の 場 合 に はp 乙の方法では全く反応せず,( x x n
は 得 ら れ な か っ た 。 乙 の 反 応 性 の 低 下 は , 触 媒 と し て 塩 酸 を 加 え る 乙 と に よ っ て も 改 善 き れ な か っ た 。この N‑アノレキノレ置換による
2
,4 ‑
V'アミノ4ークロノレーsー ト リ ア ジ ン 類 の 塩 素 原 子 の 反 応 性 の 低 下 の 原 因 と し て は .Kaiserら121も 述 べ て い る と お り , ク ロJレーsートリアV''Y類 の 水lこ 対 す る 溶 解 度 が アノレキノレ置換とともに減少することのほかに,図2に 示 す よ う な 互 変 異 性 を す る こ と の で き る 水 素 原 子 が な い こ と を あ げ る こ と が で き る 凸Kaiserら1れ に よ れ ば , 乙 の 互 変 異 性 を し た 水 素 原 子 は 攻 撃 試 薬 で あ る 芳 香 族 ア ミ シ と 水 素 結 合 し , 隣 接 し て い る 炭 素 原 子 一 塩 素 原 子 間 の 結 合 に 芳 香 族 ア ミ yを 近 ず け や す く す る 働 き を も っ て い る の で , 塩 素 原 子 の 反 応 性 は 高 め ら れ , 逆 に 互 変 異 性 す る 乙 と の で き る 水 素 原 子 が な い 場 合 に は , 乙 の 効 果 が な く , 反 応 し に く く な る と 説 明 さ れ て い るD
N‑アノレキノレ置換モ 目 的 と す る
N‑アルキル置換モノアリーjレメラミン類の合成 15
図 2
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また(1<<)の場合のように互変異性するととのできる水素原子がある場合でも,図2の右側の化 学構造において,
R
1の 結 合 し て い る 窒 素 原 子 と 塩 素 原 子 の 結 合 し て い る 炭 素 原 子 と は 共 役 二 重 結 合で結ばれるから ,R1が水素からメチノレ基に置換される乙とにより,そのメチノレ基のI効果およ び超共役効果が二重結合を通じて,塩素原子の結合している炭素原子におよび,その炭素原子の電 子密度を増加させる結果となり,この炭素原子への芳香族アミンの求核置換は困難となる乙とが予 想される。 (1<<)とアニリシとの反応で(X
1X)を合成する場合には,この原因による塩素原子の 反応性の低下はみられないが,芳香族アミンが('1)のように第二アミ Yとなると,その立体的な 障害とζの塩素原子の反応性の低下が重なって (XX) の合成の場合には収率が 85% に 低 下 し た ものと考えられる口( X 1X)および (XX)は普通の減圧蒸留および再結品では明瞭な一定の mpを 示 す 結 品 性 物 質 と ならず,いつもガラス状の固体として得られたので, ピクラートの形で再結晶し,窒素分析をして その化学構造を確認した口
ま た (X lV)と(X XI)は他のモノアリーノレメラミン類と異なり,過剰のZ N塩酸に加熱溶解し て冷却して得られるものは塩酸塩ではなく,遊離塩基の形のものであった。(
X
lV)は濃塩酸中で,はじめて塩酸塩が得られ, (XXI)では濃塩酸中でも塩酸塩の結品をとりだすことができなかった。
そのため表2の塩酸塩の欄に, (XXI)についてはピクラートの m pを示した口(X lV)が塩酸塩を 作りにくい原因として,図3のような分子内水素結合が起乙り,そのためにト
P
アi/'>'核中の窒素 原子および核外のアミノ基の窒素原子の電子密度は減少し,その結果として分子全体の塩基性が弱 められている乙とをあげる乙とができるoるあでめたのレurA﹄級
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1 .
原 料 の 合 成1 . 1 . 2
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ージアミノートクロJJ..‑s‑トリアジン(1
) の 合 成16 福 井 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第10巻 第 卜2号
塩化
v
アヌノレ (Cy)(試薬一級品), mp 143‑5 oC, 18.5 gをアセトン 40cc に熱時溶解し,乙の 溶液を40oC ~ζ 保った 6.8% アジモニア水 100cc (モノレ比 1:4)中に 40‑‑50Cで滴加し,その温 度で4hrかくはんし,反応させたD 反応後,ロ過水洗して白色沈殿(1 ,) 14.1 g (収率97彪)を 得アこ口(1 )は 4500Cまで加熱しでも溶融しなかった。1 . 2 . 2 ‑
アミノー4
ーメチルアミ/‑6ークロ}l,‑s‑トリアジン (n) の合成2‑アミノ‑4,6ージクロノレーsートリアジシ(別報14)の方法で合成したもの), mp 233‑40C, 16.0 g をアセトシ60ccおよび水100cc中に分散させ,その中に 30労モノメチノレアミン水溶液(試薬一 級品)15.0g (モノレ比1:
1 .
5)を加え, 40‑50Cで3hrかくはんし反応させた。この間, 20%カセイソーダ水溶液15gを滴加し,反応液を常に中性に保ったD 冷却後,ロ過水洗して白色沈殿(
n )
mp 236‑7 oC (d), 15.0 g (収率97%)を得た。
1 . 3 . 2
,4 ‑
ピスメチルアミノー6 ‑
クロ }[,‑s‑トリアジン (DI) の合成Cy, 18.5 gをアセトン 50cc に熱時溶解し,乙の液を100ccの氷水中に加えて, Cyの分散液を 作った口乙れに 30%モノメチノレアミシ水溶液31g (モノレ比1:3)を加え, 40‑50Cで3hrかくは んし,反応させた。この間, 20%カセイソーダ水溶液40gを滴加し,反応液を常に中性に保った。
反応後,冷却しロ過水洗して,白色沈殿 (DI),mp 274‑5 oC (d), 17.0 g (収率98猪〉を得た口
1 . 4 . 2
,4
ーピスジメチルアミノ‑ 6
ークロルサートリアジンClV) の合成前の実験1.3.と同様にして, Cy, 18.5 gの分散液を作ったロこの分散液中に40労ジメチノレア ミシ水溶液(試薬一級品)34.0g (モノレ比1:3)を加え, 40‑50Cで反応液が常に中性を保つよう に20%カセイソーダ水溶液40gを加えた後, 700Cで沸騰還流させ, 3 hr反応させた。冷却後,
ロ過水洗して粗(IV),mp 63‑72 oC, 6.8 g (収率 34%)を得, 乙れをメタノーノレから再結晶して 針晶の(IV),mp 78‑9 oC, 5.0gを得た。
1 . 5 . 2
,4 ‑
ピスジエチ}[,アミノ‑ 6
ークロ}[,‑ s ‑
トリアジン (V)の合成前の実験13と同様にして, Cy, 18.5gの分散液を作った口この液 lこジエチノレアミシ(試薬一 級品), 14.6g (モノレ比 1:2)を加え, 40‑50Cで2hrかくはんし反応させた口この間, 20%カセ イソーダ水溶液 40gを滴加し反応液を常に中性に保ったD 冷却後,分液しF 下層の油分をとり水 洗し, 1!l~7.k硫酸ナトリウムで乾燥して粗 (V) , 23.2 g (収率 90%)を得,乙れを減圧蒸留して
( V), bp3 137‑40 oC, mp 26‑7 oC, 22.0 gを得た口
1 . 6 .
モノ‑ s
ーヒドロキシエチ}[,アニリン(咽)の合成アニリシ(試薬一級品)200 gとエチレyクロノレヒド V/' (試薬一級品)40 g (モノレ比4.3:1)お よび水120gとを混合し, 2.5hr加熱還流し反応させた。冷却後, 20%炭酸ナトリウム水溶液150 ccを加えてアノレカリ性とし,下層の油分を分液してとり,水洗し, 乙の油分を滅圧蒸留して(唖),
bP17 162‑3 oC, 42.9 g (エチレンクロノレヒドリンに対する収率 63%)を得た口
1 . 7 . N
ーメチ }[,‑pート}[,イジン(1X)の合成ρ
ートノレイジシ(試薬一級品), 20.0 gとベシズアノレデヒド(試薬一級品), 19.8 g (モノレ比 1:1) とを混合し,沸騰している水浴上で 30min加熱し,反応させた。反応後,冷却しロ過して得た固 体をエタノーノレ25ccおよび水1ccに加熱、溶解し冷却し再結品して, ベ/'V'リデシ ‑tートノレイジン,mp 30‑1 oC, 28.2 g (収率77労〕を得た口
ベンジリデンー
ρ
ートノレイジシ, 28.2gをベンゼン 100ccに溶解し,硫酸ジメチノレ19.7g (モノレ比 1:1.1)を加え, 2 hr加熱還流した後,冷却し濃塩酸19.7gおよび水 10ccを加えて,加水分解し ながら水蒸気蒸留してベンズアノレデヒドを留去し,その残留液を炭酸ナトリウムでアノレカリ性にし てベンゼンで抽出した。このベンゼン抽出液 l乙0.2N塩酸を加え,粗(証)を塩酸塩として水層に 移し,分液した後,亜硝酸ナトリヲム, 8.0gを加えてロ過し水洗して黄カツ色沈殿,( l X
)NーニトN‑アルキル置.換モノアリーノレメラミン類の合成 17 ロソ化物, mp45‑90C, 7.1g (べY Vリデシ ‑tートノレイジyに対する収率33%)を得た。
(JX) Nーニトロソ化物, 7..1 gを水 40ccに分散させ,その中に塩化第一スズ, 36.8gを 濃 塩 酸 40 cc に溶解した
i
疫を加え, 1 hr加熱還流した後,脱色炭を加え熱ロ過して少量の樹脂状物質を除 いた。乙のロ液l乙カセイソーダを加えてアルカリ牲とし,水蒸気蒸留し,留出液をベシゼンで抽出 し分液してベンゼン層を集め,ベンゼシを常圧で留去後,減圧蒸留して (JX),bP29 108‑9 oC 4.1 g C(JX) Nーニトロソ化物に対する収率72錨,ベシジリデン ‑tートノレイジンに対する収率23錨 〕 を 得 7こO1 . 8 . N‑
メチ }J,‑p‑クロルアニリン( X )
の合成p
ークロノレアニリン(試薬ー扱品) , 20.0 gを 50%エタノーノレ60ccに溶解し,無水酢酸ナトリ ワム, 25.0gを 50%エタノーノレ50ccに溶解した液を加え, 1りートノレエyスノレホンクロリド, 30.0 g (モノレ比 1:1)のエタノーノレ 40cc溶液を加え, 2hr加熱還流し反応させた。冷却後, 500 ccの 水の中に注ぎ, ロ過水洗して粗製の tートノレエンスノレホシー4ークロノレアニリド, mp 85‑9 oC, 31.9 g (収率72%)を得た。これをカセイソーダ水溶液に溶解後,塩酸で酸性にし再沈殿させて精製品,mp 88‑91 oC, 24. 7 gを得た。
lうートノレエシスノレホン‑4‑クロノレアニリド, mp 88‑91 oC, 15.7 gをカセイソーダ7.5gおよび水70 ccの液に溶解し,硫酸ジメチノレ, 20.0 g (モノレ比1:めをかくはんしながら冷時に滴加した口滴加 後, 35‑40oCで2hrかくはんし反応させ, ロ過水洗してJうートノレエンスノレホ
Y‑N
ーメチノレー4ークロノレ アニリド, mp 92‑5 oC, 14.9 g (戸ートノレエンスノレホンー4ークロノレアニリドlこ対する収率 100%)を 得たoIトトノレエンスノレホンーNーメチノレー4‑クロノレアニリド, mp 92‑4 oC, 23.5 gを 濃 硫 酸190cc ~乙溶解 し, 1000Cに5hr加熱反応させた。反応後,冷却し水1100cc中に注ぎ,ロ過水洗して不溶物,粗 製の4ークロノレー2‑jトトノレエンスノレホニノレーNーメチノレアニリシ (XI), mp 152目30C,15.9g (ρートノレ エンスJレホンーNーメチノレー4ークロノレアニリドに対する収率 68%)を除き, そのロ液をアノレカリ性に してベンゼンで抽出し,ベンゼン抽出液を固体力セイカリで乾燥し,常圧でベンゼンを留去し,減 圧 蒸 留 し て (
x
,) bP17 115‑20 oC, 1. 5 g (ρートノレエシスノレホンーN‑メチノレー4‑クロノレアニりドに対 す る 収 率13%)を得た。また粗 (XI)をベンゼシから再結晶して無色針品, mp 153‑155 oC, を 得 7こo2 .
Nーアルキル置換モノアリールメラミン類の合成2 . 1 . N
ーメチ}J,‑N‑
フエニルメラミン(班)の合成2,4‑1/アミノ4ークロノレーsート日アジン ( 1), 0.50 gとモノメチノレアニリシ(VI ) , O. 37 g (モノレ 比 1:1)とを水3cc中で混合し,徐々に加熱し30min後に沸騰させるようにし,それ以後2hr還 流 を 続 け 反 応 さ せ た 。 反 応 後 , 冷 却 し 凶 弾 力 セ イ ソ ー ダ 水 溶 液1.5ccを加えてアルカリ性とし,
ロ過水洗して沈殿として組(盟), mp 229‑45 oC, 0.68 g (収率92%)を 得 た 。 こ れ を 混 合 溶 媒 (メタノーノレ十少量の水)から4回再結晶して, mp 251‑2 oCの無色針晶の精製品 (N実 験 値38.82
%,計算値 38.89%)を得た。精製品 0.44gを2 N塩 酸3ccに冷時溶解し,減圧濃縮し冷却しロ 過水洗して針品, (XII) 塩酸塩, mp 258‑9 oC, 0.39 gを得たロ
2 . 2 .
N‑エチ}J,‑N‑フエニルメラミン (Xi)の合成(1), 0.50gとモノエチノレアニリシ(四), 0.42 g (モノレ比1:1)とを水3cc中で, (盟)の合成 の 場 合 と 同 様 に 反 応 さ せ 処 理 し て , 粗(Xi), mp 198‑205 oC, 0.71 g (収率90%)を得,乙れ を混合溶媒(メタノーノレ十少量の水〉から4回再結品して, mp 214‑5ロCの無色板状結晶の精製品 (N実 験 値 36.17搭 , 計 算 値 36.52%)を得た口精製品0.10gを2 N塩 酸1cc Iこ冷時溶解し,減 圧濃縮し冷却しロ過水洗して針晶, (X i)塩酸塩, mp 246‑7 oC, 0.11 gを得た。
18 福井大学工学部研究報告第10巻 第1・2号
2
,3
,N ‑ s
ーヒドロキシエチ}(,‑N‑7エニルメラミン (XN)の合成( 1), 0,50 gとモノ
‑ s
ーヒドロキVエチJレアニリン(噛), 0.47 g (モJレ比1:1)とを水 3cc中 で, (班)の合成の場合と同様に反応させ処理して,粗 (XlV), mp 156‑61 oC, 0,76 g (収率90 5引 を 得 たD 乙れを水から4回再結品して, mp 168‑9 oCの無色針晶の精製品(X lV) (N実験値 34,01 %,計算値 34.155ぢ〕を得たロ精製品 O,50gを2 N塩酸2cc ~こ加熱溶解し(このとき強酸 性を示す),放冷しロ過水洗して得た針品は, mp 166‑80C, 0.32 gであり, (X N)と混融して同 一物であるととを認め,乙の場合 lとは塩酸塩が形成されないことを知った。そこで精製品0.65gを 濃塩酸4cc ~乙加熱溶解し,減圧濃縮して冷却しロ過水洗して針品, (X町)塩酸塩, mp 154‑50C(d), 0.45 gを 得 た ロ こ れ を (X lV)と混融した結果,融点降下を示し,塩酸塩となっていること を認め,濃塩酸を用いれば塩酸塩が得られることを知ったD
2 . 4 . N
ーメチ }(,‑N‑p‑ト)(,イルメラミン( X
v)の合成( 1),
1 .
82 gとNーメチノレーρ
ートノレイジン (1X),1 .
51g (モノレ比 1:1)を水20cc中で, (盟)の 合成の場合と同様に反応させ処理して,粗 (XV),mp 252‑90C, 2.80g (収率 97%)を得,こ れをエタノーノレから3回再結晶して, mp 262‑3ロCの無色柱状結品の精製品 (N実験値35,95箔, 計算値36.525ち〉を得た口精製品 0,50gを2 N塩 酸7ccおよび水1cc に加熱溶解し,冷却しロ過 水洗して針品, (X V)塩酸塩, mp 279‑80 oC (d), 0.53 gを得た。2.5. Nーメチ}(,‑N‑pークロ)(,フエニルメラミン(
x
VI)の合成( 1), 1.52 gとNーメナノレー
ρ
ークロJレアニ9y (X), 1.48g (モノレ比1:1)を水20cc中で, (盟) の合成の場合と同様に反応させ処理して,組(x v O
, mp 235‑40 oC, 2.37 g (収率91%)を得,乙れをメタノーノレから3回再結晶して, mp 243 oCの無色針晶の精製品 (N実験値33.43%,計算 値33.53%)を得た。精製品0.30gを2N塩酸5cc iこ加熱溶解し,放冷しロ過水洗して針晶,
(X V[)塩酸塩, mp 254‑5口C (d), O,30gを得た。
2.6. Nーメチル‑Nんフエニルメラミン (X理)の合成
2‑アミノー4‑メチノレアミノ‑6‑クロノレーsートリアジン(1I), mp 236‑7 oC (d), 2,00 gとアュ9Y, 1.17 g (モノレ比1:1)とを水12cc中で, (XJ[)の合成の場合と同様に反応させ処理して,粗(X四),
mp 94‑106 oC, 2.50 g (収率 93%)を得,これを水から3回再結晶して, mp 105‑6 oCの無色針 品の精製品 (N実験値38,59%,計算値38.89%)を得た。精製品 O,40gを1N塩酸6cc に加熱 溶解し,放冷しロ過水洗して針晶, (X唖〉塩酸塩, mp 258‑9 oC, 0,40 gを得た。
2.7. N, N'‑ピスメチ}(,‑Nーフエニルメラミン (X唖〉の合成
(1I), 1.00gと (VI ,) O. 67 g (モノレ比1:1)とを水5cc中で, (盟)の合成の場合と同様に反応 させ処理して,粗 (x唖), mp 136‑80C, 1.39 g (収率97猪)を得, 乙れをメタノーノレから4回 再結晶して, mp 138‑9
o c
の無色針晶の精製品 (N実験値36.39%,計算値36.52%)を得た。精 製品 O.10gを2 N塩酸2ccK冷時溶解し,減圧濃縮し,冷却しロ過水洗して針晶, (X唖〉塩酸 塩, mp260‑1ロC,0.04gを得た。2.8. N, Nんビスメチ}(,‑Nιフエニ)(,メラミン(
x
lX)の合成2,4司ピスメチノレアミノー6ークロノレー
s
ートリアジシ (]I[), mp 274‑5 oC (d), 10.0 gとアニリン,5.4g (モノレ比1:1)とを水60cc中で, (班〉の合成の場合と同様に反応させ処理して,粗(
x
lX),mp 74‑83 oC, 13.3g (収率100%)を得,減圧蒸留して, bP2 178‑202 oC, mp 77‑83 oC ,の留 分 (X1X)10.1gを得たが結晶にならなかった。これは水,石油エーテノレ,エーテノレに不溶で,メ タノーノレ,エタノーノレ,アセトン, ベシゼシ,酢酸エチノレには非常 lとよく溶解したが,単独または 混合溶媒による再結晶では結晶とならなかった口 (XlX), 1.00gをメタノーノレ3cc に冷時溶解し,
ピクリン酸(試薬一級品), 1.00g (モJレ比1:1)のメタノーノレ溶液10ccを加えて,生成した黄色
N‑アルキル置換モノアリーJレメラミン類の介成 19
沈殿, (X1X)ピクラート, mp 268‑9 oC, 1.90 gを得た。これを氷酢酸から2回再結品して, mp 269‑70oCの黄色針晶の精製品(モノピクラ‑/ ‑, N実験値26.79%,計算値27.34%)を得た。
(XIX),1.00gをlN塩酸5ccに冷時溶解し,減圧濃縮し冷却しロ過水洗して針品, (X 1X)塩酸 塩, mp 208‑9 oC, 0.90 gを得たD
2.9. N, N', N/I‑トリスメチ J[..‑N‑フエエルメラミン (XX)の合成
(][), 10.0gと
(vO
,6.2g (モノレ比 1:1)とを水60cc中で, (班)の合成の場合と同様に反応 させた後,冷却し不溶の未反応(][), mp 257‑80C (d), 2.5gをロ過して除き,ロ液に10%カ セイソーダ水溶液 20ccを加えて弱アノレカリ性とし水蒸気蒸留によって,少量の未反応 (VI)を除 き,残留物を冷却しロ過水洗して,粗(X X), mp 48‑63 oC, 12.0 g (収率8596)を得た。乙れ を滅圧蒸留してbp2161ー73oC, mp 54‑‑63 oCの留分 (XX)9.3gを得たが結晶にならなかった。(X X)も (X 1X)と全く同様な性質をもち,再結晶ができなかった。 (XXλ1.00gをメタノー ノ
レ4cc に冷時溶解し, ピクリン酸, 0.94 g (モノレ比1:1)のメタノーノレ溶液15ccを加えて,生成 した黄色沈殿, (X X)ピクラート, mp 207‑80C, 1.86gを得ナこ。とれを氷酢酸から3回再結晶 して, mp 207‑8 oCの黄色針晶(モノピクラート, N実験値26,2196,計算値26.64%)を得た。
(X X), 1.00gを2N塩 醍2.1cc !乙加熱溶解し,放冷しロ過水洗して,針晶, (X X)塩酸塩 mp 245‑6 oC
,
0.91 gを得Tこa2 . 1 0 . N
, N/,Nι
ペンタメチ J[..‑N‑フエニルメラミン(X x
I)の合成2, 4ーピスジメチノレアミノ--6-クロノレーsートリア V~
(
百), mp 78‑9 oC, 3,00 gと (VI),1.59 g (モノレ比1:1)とを水15cc中で, (班〉の合成の場合と同様に反応させた後, 109ぢカセイソーダ水 溶液8ccを加えてアルカリ性とし,水蒸気蒸留によって未反応(官〉を留去した。残留液を冷却し 塩酸で酸性とし不溶物の未反応( W )
をロ過して除いたD そのロ液をアノレカリ性にし,ロ過水洗して 沈 殿 と し て 粗 (X XI), mp 70‑9 oC, 1.60 g (収率40%)を得たD 乙れをメタノーノレから3回再結 晶して無色針品, mp 8Q‑90 oCの精製品(X XI) (N実験値30.62%,計算値30.88箔〕を得た。精 製品0.40gを2 N塩酸4ccに冷時溶解し,減圧濃縮し,冷却しロ過水洗して針晶, mp 87‑90 oC, O,12gを得たが,混融の結果,乙れは(X XI)であり,この場合には塩酸塩は形成されない乙とを 知った口また (XXI),0.80gを濃塩酸3ccに冷時溶解し,減圧濃縮し冷却したが,ガラス状固体 を得たにすぎず, (XXI)塩酸塩の結品は得られなかった口さらに, (XXI), 0.12gとピクリy酸, 0.10 g (モノレ比1:1)とをメタノーノレ1ccに加熱溶解し,放冷しロ過洗浄して黄色針晶, (XXl)ピクラ ‑/ ‑, mp 134‑5 oC, O. 12 gを得た口
(町〉と(百)との反応において,触媒として2 N塩酸0.9ccを加えて行なった結果,得られた ものは mp75‑238 oC, 2.45 gであり,高融点の不純物がかなり多量に含有されていた口
2.
1 1 '
N, N', N /1ーベンタエチ)[..‑Nーフエニルメラミン(X XIOの合成の試み2, 4ーピスジエチノレアミノ 4ークロノレーsートリアジ~ (
Y )
, mp 26‑7 oC, 3.00 g とモノエチノレア ニリン(四), 1.41 g (モノレ比1:1)とを水15cc中で, (盟)の合成の場合と同様に反応させた後,10%カセイソーダ水溶液3ccを加えてアノレカリ性とし水蒸気蒸留して未反応(咽)を除いた。残留 液を冷却し,塩酸で酸性とし分液して下層の未反応 (y) の油分を除いた上層の水溶液中にカセイ ソーダを加えて,アノレカリ性にしたが,何ら沈殿または油分は得られず, 目的の反応は起こらなか ったものと推定した。また (y)と(VlI)との反応において,触媒として2 N塩酸0.7ccを加えて 行なった結果も,触媒を加えなかった場合と同様, (XXIOは得られなかったD
付記 本研究について終始御指導を頂いた本学教授大島好文博士に,また貴重な御教示を頂いた 東京工業大学教授鶴岡信三博士 l乙深く感謝いたします。(一部は昭和36年度有機合成化学研究発表 講演会において講演し,有機合成化学協会誌に投稿中のものに加筆転載したものであるo )
20 福井大学工学部研究報告第10巻 第1・2号
文 献
1) Kodak, BP 527, 834 (1940) 2) Celanese, BP 729, 789 (1952) 3)鶴岡ふ有合化, 17, 144 (1959)
4)羽T.M. Pearlman etal,よ Am. Chem. Soc., 70, 3726' (1948) 5) J. T. Thurston etal.,よ Am. Chem. Soc., 73, 2981 (1951) 6)有機合成化学協会,有機化合物合成法
v n
,p.56 (1955)技報堂 7) Mazzara. Gazz. Chim,
ital.. 10,
370 (1880)8) A. Lapworth
,
BP 132,
555 (1918)9) Chattaway,
J .
Chem. Soc., 85, 1184 (1904) 10) J. Halberkann, Ber., 54, 1847 (1921)11)
R .
G. Rice, C. Ainsworth,よ Am. Chem. Soc., 78, 1635 (1956) 12) D.羽T.Kaiser etal.,よ Am. Chem. Soc., 73, 2984 (1951) 13) D. F. Walker e同1.,よ Am. Pharm. Assoc., 39, 393 (1950) 14)本田,有合化.20, 460 (1962)(受理年月日 昭和37年1月12日)