小型 FWD を使用したグラウンドの構造評価
石川工業高等専門学校 専攻科 学生会員 ○吉藤佑生 石川工業高等専門学校 正会員 西澤辰男
1.
序論本研究では,小型
FWD
によるグラウンドの構造 評価法を検討した.そのためにグラウンドにおける たわみおよび弾性係数の変動を調べた.さらに逆解 析を実行してグラウンド地盤の各層の弾性係数を求 め地盤の構造を評価することを試みた.2.
グラウンド地盤における測定測定を行った場所は石川高専グラウンドのホー ムストレートの
1
レーンと5
レーンである.50m
区 間を5m
おきに11
ヶ所測定した.なお1
ヶ所の測 定回数は10
回である.また逆解析の際のデータは 同場所の1
レーン,5
レーン,7
レーンの1
ヶ所を5
回ずつ測定して得られたデータを使用した.図1
に 示すように,外部センサーを15cm
おきに設置し,荷重直下以外のたわみを計測した.
測定したグラウンドの構成は,1レーン,5レー ンの表層は混合土が
7cm,通常の土が 3cm
の計10cm
であり,7
レーンの表層は通常の土が10cm
で ある.どのレーンも表層の下には30cm
の路盤があ り,その下が基盤である.1レーン及び5
レーンの 表層にはホタテ骨材,カキ骨材が含まれておりその 混入率は5%ずつで計 10%である
2).図 1 測定状況
3.試験結果 3-1
たわみの変動図
2
は1
レーン,5
レーンのそれぞれの11
ヶ所で10
回ずつ測定されたたわみの値の平均値をグラフ にしたものである.D0,D1, D2
は各たわみセンサ ーでありそれぞれ荷重直下,荷重位置から15cm,
30cm
離れた点のセンサーである.両レーンともレ ーン内ではたわみに大きな変動がないことがわかる.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
測定地点
たわみ(mm)
D0-avarage(1レーン)
D1-avarage(1レーン)
D2-avarage(1レーン)
D0-avarage(5レーン)
D1-avarage(5レーン)
D2-avarage(5レーン)
図
2 1
レーンと5
レーンのたわみの変動3-2
弾性係数の変動図
3
は各測定場所から得られたたわみの平均値か ら弾性係数を求めグラフにしたものである.たわみ と同様,レーン内では弾性係数に大きな変化はない.0 10 20 30 40 50 60 70 80
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
測定地点
弾性係数(MPa)
E-TML-avarage(1レーン)
E-TML -average(5レーン)
図
3 1
レーンと5
レーンの弾性係数の変動キーワード 小型
FWD,グラウンド,弾性係数,逆解析
連絡先 〒929-0392 河北郡津幡町北中条 石川工業高等専門学校
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5-025 土木学会第63回年次学術講演会(平成20年9月)
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4.逆解析
弾性係数逆解析プログラム
BALM
を使い逆解析 を行った3).それによって求められた表層,路盤,基盤の弾性係数をまとめたものが表-1~3 である.
逆解析の際,ポアソン比は
0.3
とした.これら表は,どのセンサーのたわみから弾性係数を推定すればよ いかについて検討している.D3,D4は次のように して求めた.最初に
D1,D2
を測定し,同じ荷重位 置でセンサーを荷重位置から45cm, 60cm
離れて設 置し,再び測定を行った.表中の○は逆解析に使用したたわみであることを 示している.いろいろな組み合わせを試した。
D0 D1 D2 D3 D4 E1 E2 E3 誤差(cm)
○ 38.21 4.945E-08
○ 41.94 8.555E-07
○ ○ ○ 48.61 6.155E-06
○ ○ ○ 43.00 66.74 2.480E-07
○ ○ ○ 33.08 53.80 85.12 4.439E-09
○ ○ 51.58 1.769E-05
○ ○ 0.76 51.11 2.405E-09
○ ○ ○ ○ ○ 38.81 1.382E-05
○ ○ ○ ○ ○ 32.59 63.11 8.527E-07
○ ○ ○ ○ ○ 31.55 83.22 51.73 7.006E-07
○ ○ ○ ○ 62.60 1.123E-06
○ ○ ○ ○ 1.95 59.70 2.973E-07
○ ○ ○ ○ 0.88 33.87 55.84 2.582E-07
○ ○ 45.08 1.092E-08
○ ○ 90.02 44.53 1.035E-08
表
1 1
レーンの弾性係数D0 D1 D2 D3 D4 E1 E2 E3 誤差(cm)
○ 53.44 3.297E-07
○ 56.50 3.525E-06
○ ○ ○ 56.37 4.904E-06
○ ○ ○ 50.61 74.28 2.778E-08
○ ○ ○ 49.95 81.81 67.13 4.900E-09 ○ ○ 74.04 3.296E-08 ○ ○ 229.38 71.57 3.238E-10
○ ○ ○ ○ ○ 53.97 3.006E-06
○ ○ ○ ○ ○ 48.25 71.43 3.334E-07
○ ○ ○ ○ ○ 46.11 97.98 57.4 3.410E-07 ○ ○ ○ ○ 71.16 3.755E-07 ○ ○ ○ ○ 738.10 64.03 2.385E-07 ○ ○ ○ ○ 3.31 70.77 59.51 4.215E-08 ○ ○ 55.38 1.540E-08 ○ ○ 118.76 54.67 1.335E-08
表
2 5
レーンの弾性係数D0 D1 D2 D3 D4 E1 E2 E3 誤差(cm)
○ 60.01 1.494E-07
○ 69.23 5.992E-09
○ ○ ○ 60.27 8.504E-07
○ ○ ○ 57.06 68.44 3.062E-07
○ ○ ○ 55.78 79.17 59.42 2.469E-09
○ ○ 68.41 8.144E-08
○ ○ 293.02 65.04 1.074E-12
○ ○ ○ ○ ○ 60.23 7.028E-07
○ ○ ○ ○ ○ 57.83 66.02 4.051E-07
○ ○ ○ ○ ○ 54.72 90.95 52.98 1.123E-07
○ ○ ○ ○ 66.05 4.938E-07
○ ○ ○ ○ 667.61 59.54 3.170E-07
○ ○ ○ ○ 53.34 91.47 53.09 1.895E-07
○ ○ 52.71 2.641E-07
○ ○ 118.10 52.00 2.500E-07
表
3 7
レーンの弾性係数これらの表から,1 レーンは全体的に弾性係数が 低く,ほとんどのパターンの測定で表層の弾性係数 は路盤の弾性係数を下回る.5 レーン,7 レーンで はD0のたわみを使用せず,D1,D2のたわみから 表層の弾性係数を求めると室内試験から求めた弾性 係数の値
200~300MPa
に近いものを示した2).D0
を用いると弾性係数が小さくなる原因は,図4
に示 すようなたわみ形状に起因すると思われる.図
4 たわみ形状
参考文献1)土木学会:FWDおよび小型FWD運用の手引き,舗装工 学ライブラリー,2002.
2)重松宏明:砕かれた廃棄貝殻混入による運動場表層の改 良,Proceedings of the 13th Asian Regional Conference on Soil Mechanics and Geotechnical Engineering,2007. 3)松井邦人:www.matui.g.dendai.ac.jp/pavement,2007.