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竹及び木チップの吸水性を用いた高含水比底泥の改良効果

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Academic year: 2022

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(1)

竹及び木チップの吸水性を用いた高含水比底泥の改良効果 

福岡大学 学生会員 久保雄一

福岡大学 正会員 佐藤研一 藤川拓朗 古賀千佳嗣

1.はじめに  九州では放置竹林が大きな社会問題 1)となっており、この問題の解決のために行われる竹林整備 により伐採された竹廃材の有効利用が求められている。これまでの研究 2)によりチップ、フレーク化された竹 は高い吸水性能を有することが分かっている。そこで、本研究では、竹チップ、フレーク及び木チップを用い て、特に高含水比な底泥(

w

60

150%

)に着目し、吸水性を用いた含水比低下による新しい軟弱地盤改良技 術の確立を目指している。本報告では

(1)

吸水材の添加が必要となるカオリン粘土の設定含水比の把握、

(2)吸水

材による改良効果の影響の検討を行った結果について考察する。

2.実験概要 

2-1 実験試料  実験には、土 質材料として含水比を調整 したカオリン粘土を用いた。

表-1に実験で使用したカオ リン粘土の物理特性を示す。

今回、底泥の含水比を低下させる吸水材として、伐採された竹を破砕・植繊機で加工した竹チップとフレーク、

また比較吸水材として、廃材の木チップを用いた。表-2に実験に用いた竹チップとフレークおよび木チップと 各材料の諸特性を示す。ここで、吸水比3)

S

u とは、吸水材

1g

に対し、吸水可能な水の重量比と定義する。

2-2 検討内容及び実験方法 

1) 吸水材の添加が必要となるカオリン粘土の設定含水比の把握   

今回、高含水比土質材料の改良効果の目標強度は、底泥をトラックにて運搬可能な一軸圧縮強さである

q

u

=30(kN/m

2

)

4) とし、コーン指数

150(kN/m

2

) (q

c

=5q

u

)

5)により評価を行った。そこで、今回用いたカオリン粘土 において、まず吸水材による改良が必要な設定含水比について、コーン試験を用いて検討を行った。供試体の 作成は、設定含水比

w=10%から 10%ずつ増加させ調節したカオリン粘土を直径 10cm、高さ 12cm

のコーン試験 用モールドにタンピング法にて

3

8

回に分けて、各層、同一エネルギーで突固めた。

2)吸水材による改良効果の検討 

  表-3にコーン指数試験の条件を示す。(1)の検討により 示された設定含水比

w=60%

以上のカオリン粘土を用いて 表-3の条件で行った。ここで設定含水比

w=60%以上では、

カオリン粘土の液性限界を超えているため、タッピング法を用いて

3

層に分けて、各層、

25

回モールドを床に 叩くように同一のエネルギーを与え供試体を作製した。吸水材の改良効果の検討について、カオリン粘土の乾 燥重量に対して絶乾状態の吸水材を外割りで配合した。所定の含水比に調整したカオリン粘土と吸水材を混合 後、吸水材の吸水効果が発揮 2)される

3

時間静置させ十分に吸水させた。その後、各条件でコーン指数試験を 実施し、結果の整理を行った。 

3.実験結果及び考察

3-1 吸水材の添加が必要となるカオリン粘土の設定含水比の把握   

図-1にカオリン粘土の設定含水比とコーン指数の関係を示す。図中には、トラ ックが運搬可能な強度とされる

q

c

=150(kN/m

2

)

を示す。図-1より設定含水比の増 加に伴い、コーン指数は設定含水比

w=20%でピーク値に達して、それ以降は強度

が減少傾向を示している。また図-1より、液性限界に近い設定含水比

w=50%

を 超えたところで、目標強度を下回っている。そこで本研究では設定含水比

w=60%

以上について吸水材による改良効果の検討を行った。

表-1 カオリン粘土の物理試験結果 

カオリン粘土 土粒子の密度 ρS (g/cm3) 2.731

自然含水比 w (%) 0 強熱減量 Ig-loss (%) 3.11 細粒分含有率 FC (%) 100.0 液性限界 wL (%) 51.7 塑性限界 wP(%) 34.3 塑性指数 IP 17.4

表-3 コーン指数試験の条件 

 

竹チップ 5〜90

竹フレーク 5〜50

木チップ 5〜55

土質材料 設定含水比 w(%)

カオリン粘土 60〜150 絶乾状態 3

静置時間 吸水材の種類 吸水材の状態 吸水材添加率 t(h)

B(%)

表-2 吸水材の諸特性 

吸水比

形状 最大長さ:30mm 最大長さ:20mm 最大長さ:40mm 吸水材

竹チップ 竹フレーク 木チップ

203.2% 430.5% 352.5%

図-1 設定含水比とコーン  指数の関係

0 100 200 300 400 500 600 700 800

0 10 20 30 40 50 60 70 カオリン粘土

コーン指 qc (kN/m2)

設定含水比 W (%)

III‑052 土木学会西部支部研究発表会 (2014.3)

‑411‑

(2)

3-2 吸水材による改良効果の検討    図-2 に設定含水比

w=60%

から

150%

における、竹チップ、フレー ク及び木チップの改良効果につい て、吸水材添加率とコーン指数の 関係を示す。いずれの条件におい ても、吸水材添加率の増加に伴い コーン指数は増加し、各吸水材の 違いが要求強度を満足する添加率 に表れている。また一定量の吸水 材添加率を超えると、吸水効果に よる粘土強度の増加傾向よりも、

吸水材単体の強度がコーン指数に 表れている。写真-1に吸水材の添 加に伴うカオリン粘土内の様子を 示す。特に比較材料として用いた 

木チップは、チップの最大長が長く、さらに吸水材添加率 を上げていくにつれて、チップが同一体積に占める割合が 土粒子よりも多くなったと言える。この傾向は木チップに 顕著に見られていることが分かる。一方、竹フレークは強 度発現は小さいものの、設定含水比が高くなるにつれて、

少ない添加量で目標とする強度が得られている。これは竹 フレークが吸水比が高く、早期に試料内の含水比を低下さ せ、強度発現が生じさせたと考えられる。図-3に設定含水  比 と ト ラ ッ ク で の

運 搬 可 能 な 目 標 強 度

(q

c

=150kN/m

2

)

の 吸 水 材 添 加 率 の 関 係 を 示 す 。 い ず れ の 吸 水 材 も 、 カ オ リ ン 粘 土 の 設 定 含 水 比 と 吸 水 材 の 添 加 率 に は 高 い 相 関 性 が あ る こ と が わ かる。 

4.まとめ   

(1)

吸水材の添加が必要となるカオリン粘土の設定含水比は、液性限界に到達する含水比

w=60%

付近であっ

た。

(2)液性限界を超える含水比状態のカオリン粘土は、吸水材の添加に伴い強度は増加し目標強度を得られた。

しかし一定量の吸水材添加率を超えると吸水効果による粘土強度の増加傾向よりも、吸水材単体の強度がコー ン指数に表れることが示された。また、カオリン粘土の設定含水比と吸水材の必要添加率には、高い相関性が あることが示された。 

参考文献

1)

西日本新聞:

2013

8

1

日朝刊

, 2)

西田ら

:

チップ・フレーク化した竹廃材の吸水特性に着目した高含水比 底泥の改良効果,

10

回地盤改良シンポジウム pp.435-438, 2012. 2), 3) 加藤ら:

PS

灰添加による泥土の改良に関する研究,

40

回地盤工学研究発表会

, pp.677-678, 2005., 4) (

)

セメント協会:セメント系固化材による地盤改良マニュアル

(

2

), p.154, 1994., 5)

地盤工学会:地盤調査法,

6

編,

5

章, p.225, 1995. 7  

(a)W=60% 

0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=60%

目標強度 q c=150(kN/m2)

(b)W=70% 

0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=70%

目標強度 q c=150(kN/m2)

(e)W=100% 

0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=100%

目標強度 q c=150(kN/m2)

(d)W=90% 

0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=90%

目標強度 q c=150(kN/m2)

(f)W=110% 

0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=110%

目標強度 qc=150(kN/m2)

(c)W=80% 

0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=80%

目標強度 q c=150(kN/m2)

図-3  設定含水比と  必要吸水材添加率の関係 

0 20 40 60 80

60 80 100 120 140 160

竹チップ 竹フレーク 木チップ

竹チップ   R= 0.998  竹フレーク   R= 0.993

木チップ   R= 0.997

必要吸材添加 B (%)

設定含水比 W (%) 竹チップ:w=90%: B=30%

q

c

=67.82 kN/m

2

竹チップ:w=90%: B=35%

q

c

= 135.54kN/m

2

竹チップ:w=90%: B=40%

q

c

= 343.96kN/m

2

木チップ:w=90%: B=20%

q

c

= 46.93kN/m

2

木チップ:w=90%: B=25%

q

c

= 88.61kN/m

2

木チップ:w=90%: B=30%

q

c

= 463.55kN/m

2 写真-1  吸水材の添加に伴うカオリン粘土内の様子

(g)W=130% 

0 100 200 300 400 500

0 10 20 30 40 50 60 70

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=130%

目標強度 q c=150(kN/m2)

(h)W=150% 

0 100 200 300 400 500

0 20 40 60 80

竹チップ 竹フレーク 木チップ

コー qc (kN/m2)

吸水材添加率 B (%) w=150%

目標強度 q c=150(kN/m2)

図-2 吸水材添加率とコーン指数の関係 

III‑052 土木学会西部支部研究発表会 (2014.3)

‑412‑

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