高靭性セメント複合材料を用いたトンネル補修技術
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(2) 3-242. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 局所的な併用補強工として鋼板接着工を行った後に ECC 吹付けを行うことも可能で,補強厚は t=50〜70mm を標 準としている。また,ECC は中性化促進試験および凍結融解試験の結果から,一般のコンクリートと比較して, 2). 優れた耐久性を有することが示されており ,補強層内部の鋼材が腐食する可能性は低い。又,コンクリートと の付着性能にも優れた材料で,凍結融解作用後の付着強度が低下しないことを室内実験により確認している。 4.施工手順. 補強モデル. トンネル断面図および補強断面を図−2に示す。. 300 mm 50 mm. 本工事では,建築限界の制約から,損傷した既設覆 補強断面. 工コンクリート内面に内巻補強を施すことができな かったため,補強断面 50mm 分をあらかじめ切削した。. 母. 切削終了後,漏水対策としてひび割れ注入を行い,. 材. 大規模剥落部分については,事前にポリマーセメン トモルタルにて断面修復を行った。次に,既設覆工 にアンカーを設置して,エキスパンドメタル(XS‑82,. エキスパンドメタル. +. ECC(高靱性 セメント系材料). 図−2 トンネル断面図・補強断面図. 2400×1200mm)の取付けを行った。エキスパンドメ タルは,鋼材背面への ECC の充填性に配慮し,既設コンクリートから 10mm 離して設置した。最後に,補強断面 50mm に対し,ECC を 4〜5 層に分けて吹付けた(写真−2) 。 5.品質管理試験結果 本工事における ECC の品質管理試験としては,フレッシュ性状および 3). 圧縮強度について施工日毎に 1 回,引張降伏強度 および引張終局ひずみ 3). について 10m3 に 1 回の頻度で試験を実施した。ECC の品質管理試験結. 果を表−1 に示す。フレッシュ性状として,スランプフローの平均値は約 32cm 程度であった。又,硬化後の力学特性として,圧縮強度の平均値は約 50N/mm2,引張降伏強度の平均値は 3.6N/mm2,引張終局ひずみの平均値は 約 2.0%であった。全ての試験結果において,表−1. 写真−2 吹付け ECC 施工状況. 表−1 品質管理試験結果. に示す吹付け ECC の品質管理基準値を満足する結果 が得られ,良好な性状の ECC を円滑に施工できた。 6.まとめ. 断面トンネル内でも十分施工が可能であり,震災復. 品質管理値. スランプフロー. 325±75mm. 圧縮強度. 本工法は特殊な大型機械も必要とせず,混練プラ ントも汎用的かつ小型であるため,今回のような小. 試験項目. 30N/mm. 試験値 (平均) 32.2mm. 試験数 12. 2. 47.9N/mm. 2. 2. 引張降伏強度. 2.0N/mm. 引張終局ひずみ. 0.20%. 3.6N/mm. 2. 2.00%. 12 3 3. 旧工事のように,早期復旧・早期開通が求められる場合には,工場製作を必要とする鋼板やプレキャスト部材お よび型枠支保工(セントル)を使用する工法と比較して,非常に迅速性が高い。但し,吹付け能力には課題が残 っており,本現場実績では平均 2.5m3/日であった。今後,さらなるコストダウンと急速施工に対応できるよう に技術開発を進め,共用トンネル補修工事への適用はじめ,幅広い分野で展開していく所存である。 参考文献 1) 真下,名児耶,福田,松原:高靭性セメント複合材料を用いたトンネル補強工法の実大載荷試験,平成 17 年度 土木学会全国大会,2005.9 2) 松原,横山,鹿野,坂田:下面増厚材料の力学特性および耐久性に関する基礎実験,コンクリート工 学,Vol24,pp1419‑1424,2002 3) 児島,坂田,閑田,平石:高靱性セメント複合材料を用いた吹付け補修工法の適用,コンクリート工 学,Vol.42,N0.5pp135-139,2004.5. -484-.
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