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そ こで、道路騒音の簡易推定が必要であると考えた

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Academic year: 2022

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(1)VII-135. 車両感知器データを用いた道路騒音の簡易推定に関する研究 北川ヒューテック(株) 正会員 谷口 功 長岡技術科学大学 正会員 宮木 康幸 長岡技術科学大学 正会員 鳥居 邦夫. 1.はじめに 平成 11 年に道路騒音に関する環境基準が改正され、その評価方法は等価騒音レベルになった。その測定は、長 時間必要になり、また、これらを同時に多くの地点で測定したければならず、多くの労力と費用が必要になる。そ こで、道路騒音の簡易推定が必要であると考えた。. 2.目的 本研究の目的は、簡易に入手できる限られた情報から、等価騒音レベルを予測できるモデルの開発である。 最 終的な目的としては、建物周辺でも道路騒音を予測できるモデルの開発であるが、本研究では、それらに応用でき る基礎的なモデルの開発を目的とした。. 3.簡易推定法 道路騒音の簡易推定方法としては、まず、音源のパワーレベルを予測し、距離減衰などの騒音伝播を考慮し、受音点での騒 音レベルの時間変動を計算するという方法で行った。ここで、最も重要となるのが、音源のパワーレベルの予測である。ここで、 必要となるのは、いつ、どこで、どの程度という条件である。これらは、主要な道路に多く設置されている車両感知器から容易 に入手することが可能である。そのため、車両感知器から得られる、車頭時間、車線、車種、速度の情報を入力値とした。また、 車両の走行位置に関しては、既存の研究に基づいて乱数により与えるものとした。. 4.音源パワ−レベル 本モデルでの音源パワーレベルは、音響学会式 1)に基づいて、車速と車種から算出した。つまり、同一の車種と 車線からは同じ音源パワーレベルが算出されるわけだが、実際には図 4.1 のようにばらつきを持つ。そこで、本モ デルでは、乱数を使ったモンテカルロシミュレーションを持って不確定要因を補い実際の状態に近づけることにし た。その方法として、本研究の方法としては、音響学会式で算出した値をμとし、正規分布をもって値にばらつき を持たせた。その時の標準偏差σの値は、今回の実測結果と過去のデータからσ=2 が本モデルでは、最も適当で あると考えた。本モデルでの算出結果を図 4.2 に示す。これを見ると実際の状態を本モデルでも表せていることが わかる。. 図 4.1. 図 4.2. Key Words : Highway Highway Noise,Vehicle Sensors,Monte Carlo Simulation 連絡先: 金沢本社 〒921-8584 石川県金沢市神田 1 丁目 13 番 1 号 TEL.(076)243-2211. -270-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) VII-135. 5.騒音伝播モデル 騒音伝播モデルは ASJ Model 1998 で用いられている騒音伝播モデルを使用した。1). 6.実測 実測の概要図を右に示す。図に示すように騒音計を配置し、測定を行 う。測定は 50 分間おこない、それを 10 分間、5 つの区間に分けモデ値 との比較に用いる。この状況をビデオで撮影することにより、通行する 自動車の車種、車頭時間、車速、車線を計測する。. 受音点1 10m 受音点2. 20m. 受音点3. 図 6.1. 7.本モデル算出結果 本モデルでは乱数を使用しているため、100 回繰り返し計算を しその平均の等価騒音レベルとその分布を持って評価値として いる。算出結果の例を右に示す。 実測値が予測分布内に入っているので予測できたといえる。また他の区 間でも同様の結果を得ることができた。また、この分布を使用し環境基. 測定概要図. 受音点2区間3 受音点2区間3 20 15. モデル値. 実測値. 71.2dB. 71.5dB. 10. 準値を超える危険性のある地点を判断することに使用できると考える。 5 0 69. 70. 71. 72. 73. 8.本モデルの適用 ここでは、実測値とモデル比較を行う。図 8.1 直線道路での差を示した図を示す。これを見ると、本モデルから 実測値に近い値を得られていることがわかる。また、道路線形の違うカーブや坂などに適用できるか検証してみる。 同じように以下に実測値とモデル値の差を図 8.2 にカーブを図 8.3 に坂を示す。. 図 8.1. 図 8.2. 図 8.3. 9.結果 今回の研究で、以下の結果を得ることができた。 ・ 本モデルは音源のパワーレベル分布をσ=2 とすることで実測値に近い値を得ることができた。 ・ 本モデルでは実際の交通流をモデルの中で再現できた。. 10.今後の課題 ・ 回折減衰を考慮したモデルの検討する。 ・ カーブ、坂において分布形や標準偏差など更に適したものを検討する必要がある。 参考文献 1)音響学会道路交通騒音調査研究委員会: 道路交通騒音の予測モデル ASJModel 1998. -271-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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