パシフィコ横浜
2016年11月18日森井昌克
[email protected] (神戸大学大学院 工学研究科)サイバーセキュリティ入門
〜如何にして現存の脅威から自分を守るか、その現実 的な対策とは〜アジェンダ
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最近の話題を通して
– サイバー犯罪、特に個人や組織が被害に遭う場 合を想定して•
サイバー攻撃の方法について
– なぜ、いとも簡単に攻撃されるのか、そして成功 するのか?•
まとめ
– 防御のためには何をすべきか? • 「金なし、人なし、知識なし」での対策とはマルウェアの世界的状況は?
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マルウェアの流通量(実際に有効な)は増え
ているのか?
– 全世界的には減少傾向にある。 • 対策が少しづつであるが進みつつある – だがマルウェア自体は高度化し、2極化している » 感染する組織と感染しない組織 マルウェア(コンピュータウイルス)を侮ってはいけない! 今や「総合不正アクセスツール」として進化を遂げ、AI等、 最先端技術を取り入れている。世界(100カ国以上)合計の検体発生数の推移(1日毎) 0 500000 1000000 1500000 2000000 2500000 3000000 3500000 4000000 1 8 6 3 0 7 4 1 8 5 2 9 6 3 0 7 4 1 8 5 2 9 6 3 0 7 4 1 8 5 2 9 6 3 0 7 4 1 8 5 発生数 検体種類数:約1万 発生数1年合計:約10億
世界(100カ国以上)合計の検体発生数の詳細 発生数TOP10の発生数の推移(1日毎) 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000 トップ10に限れば、大幅に減少し ている。つまり、有効な対策が施 されている。
日本(Japan)の検体発生数の推移(1日毎) 検体種類数:7000 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 1 9 17 25 33 41 49 57 65 73 81 89 97 1 0 5 1 1 3 1 2 1 1 2 9 1 3 7 1 4 5 15 3 1 6 1 1 6 9 1 7 7 1 8 5 1 9 3 2 0 1 2 0 9 2 1 7 2 2 5 2 3 3 2 4 1 2 4 9 2 5 7 2 6 5 2 7 3 2 8 1 2 8 9 2 9 7 3 0 5 3 1 3 32 1 3 2 9 3 3 7 3 4 5 3 5 3 3 6 1 発生数 日付(2015/01/01~2015/12/31)
日本(Japan)の検体発生数の推移(1日毎) 検体種類数:7000 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 発生数
日本(Japan)の検体発生数の推移(1日毎) 検体種類数:7000 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 1 9 17 25 33 41 49 57 65 73 81 89 97 1 0 5 1 1 3 1 2 1 1 2 9 1 3 7 1 4 5 15 3 1 6 1 1 6 9 1 7 7 1 8 5 1 9 3 2 0 1 2 0 9 2 1 7 2 2 5 2 3 3 2 4 1 2 4 9 2 5 7 2 6 5 2 7 3 2 8 1 2 8 9 2 9 7 3 0 5 3 1 3 32 1 3 2 9 3 3 7 3 4 5 3 5 3 3 6 1 発生数 日付(2015/01/01~2015/12/31) JS/TrojanDownloader. Nemucod(74%) Javascriptで埋め込まれるダ ウンローダー型トロイの木馬 (12月10日)
日本(Japan)の検体発生数の推移(1日毎) 検体種類数:7000 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 発生数 JS/Kryptik..AYQ(44%) VBA/TrojanDownloader. Agent.AMQ(19%) JS/Kryptik.AYQ :Javascriptで埋め込まれ るリダイレクト型のトロイの木馬 VBA/TrojanDownloader.Agent: ワードに よるダウンロード型トロイの木馬 (12月17日)
JS/TrojanDownloader.Nemucod
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ばらまき型メール攻撃に用いられるトロイの
木馬
– ランサムウェアをDLすることも。
ちなみに
日本とアメリカ
日本 アメリカ 0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 1 17 33 49 65 81 97 1 1 3 1 2 9 1 4 5 16 1 1 7 7 19 3 2 0 9 2 2 5 2 4 1 2 5 7 2 7 3 2 8 9 3 0 5 3 2 1 3 3 7 3 5 3 発生数 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 1 16 31 46 61 76 91 1 0 6 1 2 1 1 3 6 1 5 1 1 6 6 18 1 1 9 6 2 1 1 2 2 6 2 4 1 2 5 6 2 7 1 2 8 6 3 0 1 3 1 6 3 3 1 3 4 6 3 6 1 発生数日本とアメリカ
日本 アメリカ 0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 1 17 33 49 65 81 97 1 1 3 1 2 9 1 4 5 16 1 1 7 7 19 3 2 0 9 2 2 5 2 4 1 2 5 7 2 7 3 2 8 9 3 0 5 3 2 1 3 3 7 3 5 3 発生数 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000 1 16 31 46 61 76 91 1 0 6 1 2 1 1 3 6 1 5 1 1 6 6 18 1 1 9 6 2 1 1 2 2 6 2 4 1 2 5 6 2 7 1 2 8 6 3 0 1 3 1 6 3 3 1 3 4 6 3 6 1 発生数そしてIoTの世界へ
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Internet of Things
– すべてのモノがつながること • 「つながる」とはどういうこと • ネットでつながる! – 一意に識別可能な「もの」がインターネット/クラウ ドに接続され、情報交換することにより相互に制 御する仕組みである。「Internet of Everything」 や「Smart Everything」、「サービスのモノ化」とも いう。(wikipediaより)そもそもIoTとは?
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Internet of Things
– すべてのモノがつながること • 「つながる」とはどういうこと • ネットでつながる! – 一意に識別可能な「もの」がインターネット/クラウ ドに接続され、情報交換することにより相互に制 御する仕組みである。「Internet of Everything」 や「Smart Everything」、「サービスのモノ化」とも いう。(wikipediaより) 鎖国状態(?)であった「現ネット社会」にすべての規制 や制約を取り払った新たなネット社会の到来 技術の問題ではなく、新たな「インターネット革命」そもそもIoTとは
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身近なIoT(すぐそこに来ているIoT)
– 個人にとっての電力自由化 – スマートメータ • こまごまとした電力管理ができる – 間接的には • スマホもIoT – 事実上、スマホがあれば何でも出来る! – 車も • 走るコンピュータ – ここ数年の車種は100個以上のマイクロプロセッサがIoTセキュリティの本質
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すべてがインターネットにつながる世界
•
ネットでつながっていることが意識される世界
でさえセキュリティの問題が
…
– サイバー攻撃が見えない!?•
IoTの世界
– つながっていることが意識されない世界 – さらに見えないサイバー攻撃!? • 今でさえ、何がつながっているかわからない?新たなる脅威
IoT: 何がどうつながっているのか、わからない!
自分本位のセキュリティを: 外の世界の脅威に影 響されない対策を!
最近の話題を通して
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日本年金機構情報漏えい事件
– 標的型メール攻撃•
コンビニATM18億円不正引き出し
– サイバーフィジカル黎明期型犯罪 対策を含めて、少し誤 解がある! 今後のサイバー犯 罪の手口とは? 少し古いが、現在も続 く象徴的事件として日本年金機構対応の問題点(1)
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標的型メール攻撃の認識がなかった
(5/8)(5/18)
•
標的型メール攻撃の確認をしなかった(5/18)
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添付ファイル開封の有無の確認を怠った
(5/20)
•
NISCの指示に従わなかった(問題視しなかっ
た)(5/21)
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インターネット接続の遮断を躊躇した(5/22)
日本年金機構情報漏えい事件
• 2015年5月8日に標的型メール攻撃を受け感染後、23日ま でに多数のPCおよび複数台のサーバ(通信サーバ、共有 サーバ)にマルウェアが感染、その間に情報流出続く
【質問】
•
標的型メール攻撃は防げないのか?
– 対策をとれば、防げると思う人 ○
標的型攻撃
標的型メール攻撃
→無差別型メール攻撃?に 標的型攻撃は標的を選ばない!
標的型メールは標的を選ばない!
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「標的型メール攻撃」という言葉が悪い?
– 自分のところは狙われていない! • 大いなる錯覚 • 自分の(情報の)価値を正しく認識していない • 踏み台(攻撃の前線基地)になる! – 最悪の事態→裁判の矢面に!•
標的型メール攻撃ではなく
APT
– 執拗でずる賢い攻撃 • 年単位の攻撃標的型メール攻撃は防げないのか?
•
標的型メール攻撃の演習は無意味?
•
標的型メール攻撃は防げない!?
– 不審なメールなどありえない? • 詐欺師(攻撃側)は巧妙な手段を使う•
とはいえ、対策も行われている。
– 標的型メール攻撃の演習 • メールを送って、安易に添付ファイルを開くか否かを試 験し、開いた人には注意を促す。それを年間数回繰り 返す。【質問】
•
標的型メール攻撃の演習は無意味か?
– 無意味と思う人 ○
標的型メール攻撃は防げないのか?
•
標的型メール攻撃は防げない!?
– 不審なメールなどありえない? • 詐欺師(攻撃側)は巧妙な手段を使う•
標的型メール攻撃の演習は無意味?
– 「前回10人が引っ掛かったのが今回2人になっ た」というのは無意味 – 一人でも引っ掛かれば感染は広まる! – では、それでもなぜ行うのか? • セキュリティ意識を高めるため標的型メール攻撃は防げないのか?
•
もはや「おまじないのレベル」
– 怪しい添付ファイルは開かない! – ウイルス対策ソフトを有効に! – ファイヤーウォールやUTMを導入! • もちろん、UTMは有効であるが… しかし – UTMも「お札」ではない!?標的型メール攻撃は防げないのか?
•
(よく言われるが)
標的にならないのでは!?
– 情報の価値を評価できない – その価値が最大の時に漏えいすれば… – バックドアを仕掛けられる – 他社を攻撃する踏み台に • 訴えられる可能性本当に標的型攻撃を受けているのか?
•
確実に言えるのは攻撃を受け、それが成功し
ているサイトの70%~80%は気付いていな
い!
– しかも楽観的考えても、数%、悲観的に考えれば 10%前後のサイトは攻撃受け、事実上の被害を 受けている標的型メール対策の勘違い
•
標的型メール攻撃演習の本来の意味
– 引っかからないようにすることではなく(それも重要です が)、その後の処理が大事! • どのように連絡し、事後にどのように処理するか。 • 被害を最小に抑えるための対策 リスクを最小化するハザードトレラントシステム 災害:予知できな い、避けられない日本年金機構情報漏えい事件
• 2015年5月8日に標的型メール攻撃を受け感染後、23日ま でに多くのPCおよび複数台のサーバ(通信サーバ、共有 サーバ)にマルウェアが感染 – まず、標的型メール攻撃は防げないのか? – マルウェアを検知することはできなかったのか?【質問】
•
マルウェアを検知することはできるハズ?
– 費用や人材育成を十分とすればできると思う人 ○
マルウェア感染
•
マルウェアの初動で感染を検知することは極
めて難しい
– ひそかに活動する能力に富んでいる • 通常の業務(動作)と見分けることが難しい – 絶対に不可能というわけではないが… • 事実上(コストもあって)難しい•
ただし、データを外部に送る、遠隔操作される
等の行動は検知できる!(ハズ)
日本年金機構情報漏えい事件
• 2015年5月8日に標的型メール攻撃を受け感染後、23日ま でに多くのPCおよび複数台のサーバ(通信サーバ、共有 サーバ)にマルウェアが感染 – まず、標的型メール攻撃は防げないのか? – マルウェアを検知することはできなかったのか? • 5月21日の不審な通信を確認後、23日までに通信遮断。 – 3日間は長すぎないか? 早期に(瞬時に)遮断できな かったのか?【質問】
•
不審な通信を発見してからの対策が遅すぎ
る!
– 確かに遅すぎると思う人 ○
【回答】
•
確かに、不審な通信を発見してからの対策が
早いとは言えない。
– おそらく危機管理がなっていない!?
日本年金機構情報漏えい事件
• 2015年5月8日に標的型メール攻撃を受け感染後、23日ま でに多くのPCおよび複数台のサーバ(通信サーバ、共有 サーバ)にマルウェアが感染 – まず、標的型メール攻撃は防げないのか? – マルウェアを検知することはできなかったのか? • 5月21日の不審な通信を確認後、23日までに通信遮断。 – 3日間は長すぎないか? 早期に遮断できなかったの か? • 6月1日の公表後は、「悪用の事実はない」としている – 安心していいのか、犯人の目的は何か?改めて、サイバー攻撃
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他人事ではない!
– あなたは常に狙われている!
– 標的型メール攻撃だけではない、無差別型もあ