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Academic year: 2022

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氏 名 森 勝也 授 与 し た 学 位 博士 専攻分野の名称 薬学

学位記授与番号 博甲第3991号

学位授与の日付 平成21年9月30日 学位授与の要件 博士の学位論文提出者

(学位規則第5条第1項該当)

学位論文の題目 水溶性金属八臭素化ポルフィリン及びその固定化担体の分析学的応 用に関する研究

論 文 審 査 委 員 教授 榎本 秀一 教授 勝 孝 教授 檜垣 和孝

学位論文内容の要旨

金属ポルフィリンを,八臭素化すると物性が大きく変化することが知られている.そこ で,著者は,臭素化に伴うこの物性変化に着目し,金属八臭素化ポルフィリンの分析学的 な応用の拡大を目的に,研究を開始し,下記の結果を得た.

1) 現在まで,金属ポルフィリンは,過酸化水素に対して,西洋ワサビペルオキシダーゼ

(HRP)様機能の発現と同時に不可逆的な酸化を受ける(自殺反応)ことが知られている.

しかし,陽イオン性Mn3+-八臭素化ポルフィリン溶液は,自殺反応を受けることなく,天然 のHRPと比較して91.5%に相当する色素を生成し,HRPに比肩できる活性を持つことが分 かった.さらに,この活性は,ウリカーゼ-HRP法による血清尿酸の定量にもHRPの代わり に利用できることも明らかにした.

2) Fe3+-octabromo-tetrakis((4-sulfophenyl)porphineは,クメンヒドロペルオキシド(COOH)

に対してもペルオキシダーゼ(POD)様触媒機能を持ち,COOH の定量に利用できること を明らかにした.さらに,この触媒機能を共鳴ラマンと紫外・可視スペクトルで検討した.

その結果,この触媒機能は,HRPの場合と同様に,Fe3+⇔Fe4+のサイクルに基因することを 明らかにした.

3) 種々の中心金属をもつ八臭素化ポルフィリンを固定したシリカゲルのHPLC用充填剤

としての可能性を検討した.その結果,Zn2+-octabromo-tetrakis(4-carboxyphenyl)porphine固定 化シリカゲルを充填したカラムは,無極性移動相中で,π 電子の関与する分散力によって,

市販PYEカラムよりも効率良く,π電子を持つ試料を分離できる新規HPLC用カラムであ ることを明らかにした.

以上のように,金属八臭素化ポルフィリンの溶液,あるいは固定化担体の分析化学的な 応用を拡大することができた.

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論文審査結果の要旨

本論文では,金属八臭素化ポルフィリンの分析学的な応用の拡大を目的に,研究が行な われ,下記示すような薬学にとって有益な結果を得ている.

1) 陽イオン性 Mn3+-八臭素化ポルフィリン溶液が,天然の西洋ワサビペルオキシダーゼ

と比肩できる触媒活性を持ち,この活性を臨床化学分析に利用できることを明らかにして いる.

2) Fe3+-octabromo-tetrakis((4-sulfophenyl)porphineは,クメンヒドロペルオキシドに対して もペルオキシダーゼ様触媒機能を持つこと明らかにしている,さらに,この触媒機能が,

共鳴ラマンと紫外・可視スペクトルの結果から,Fe3+⇔Fe4+のサイクルに基因することも明ら かにしている.

3) 種々の中心金属をもつ八臭素化ポルフィリンを固定したシリカゲルのHPLC用充填剤

としての可能性を検討し,Zn2+-octabromo-tetrakis(4-carboxyphenyl)porphine固定化シリカゲル を充填したカラムは,無極性移動相中で,市販PYEカラムよりも効率良く,π電子を持つ 試料を分離できる新規HPLC用カラムであることを明らかにしている.

以上のように,金属八臭素化ポルフィリンの溶液,あるいは固定化担体の分析化学的な 応用を拡大することが出来ているので,この論文は.今後薬学の進歩に貢献すると考えら れる.従って,本論文は,博士(薬学)に値する学位(博士)論文であると判定した.

参照

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