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社会・環境報告書2014 全データ

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(1)

ニ チ バン

社 会・環 境 報 告 書

(2)

ニチバンの理念

創業の精神

私たちは、

「和親協力・進取向上」を 創業の精神 として継承します。

基 本 理 念

私たちは、常に社会に役立つ価値を創出し時代を拓き、

ニチバンにかかわるすべての人々の幸せを実現します。

事 業 領 域

粘着の分野を原点として新たな領域に挑戦し、

常に世界に経営資源を求め、

人々の快適な生活をトータルに支え続けます。

経 営 姿 勢

ベクトル C の経営を実践します。

経 営 姿 勢

ベクトル C の経営を実践します。

Creative Development

(創造的開発)

次代を先取りし、 創造的な開発を行う

Communicative Organization

(行動的組織)

積極果敢なコミュニケーションを行い、 行動力あふれる組織を創る

Challenging Spirit

(起業家精神)

起業家精神を涵養し、 活力の源泉とする

Consumer Oriented

(販売即経営)

顧客の立場にたった商品を タイムリーに提供する

行動指針

〈アタック21〉

Flexible

Ambitious

Quick

And

A

ttitude

T

arget

A

ction

C

heck

時代を見つめて

常に柔軟な発想を

自らにチャレンジして 常に高い目標を

迅速な意思決定で

常に素早い行動を

管理を怠らず

常に結果の見直しを

1 Nichiban Social and Environmental Report 2014 Nichiban Social and Environmental Report 2014 2

3

トップメッセージ

ニチバンの倫理/ 中長期経営計画

5

経営とマネジメント

コーポレート・ガバナンス リスクマネジメント 会社概要 事業ハイライト

7

特集1

「製品を通した

社会とのつながり」

9

特集2

「社会とともに

地球環境を守って」

11

特集3

「働きやすい

職場環境づくり」

13

CSR

活動ハイライト

CONTENTS

【 編 集 方 針 】

本報告書は、ニチバングループの活動の 結果をご報告し、より多くの方々にニチ バンの事業活動を知っていただくことを 目的に発行しています。今年度は2013 年度の取り組みの実績や成果を中心に報 告書を作成しました。

【 報 告 対 象 組 織 】

ニチバン(株) ニチバンプリント(株) ニチバンテクノ(株) ニチバンメディカル(株)

【 報 告 対 象 期 間 】

2013年4月1日~2014年3月31日 (重要な事象・取り組みに関しては、

2014年度の情報も一部含まれます。)

【 報 告 対 象 分 野 】

環境・社会・経済的側面

【 参 考 に し た ガ イ ド ラ イ ン 】

環境省

『環境報告ガイドライン(2012年度版)』

【 発 行 】

2014年10月

ニチバンとの出会いを、

働きがいと幸せにつなげて。

多様性、人格、個性の尊重、

ワークライフバランス、労働安全衛生の強化、

人事・教育研修制度の充実

公正で透明な

お取引を続けて

いくために。

公正なお取引、

意見交換会

メーカーにとって、

安全・安心こそ

基本です。

工場周辺の清掃、

工場見学、防災訓練、

展示会出展、

インターンシップ受け入れ

ご要望の数は、

ご期待の大きさです。

毎年20,000件以上のお問い合わせへの対応

高品質、安全・安心な製品の提供

持続的な

成長を通じて

企業価値の

向上を実現します。

決算説明会、

定時株主総会、

WebによるIR情報、

株主優待制度

地球に

やさしいことは、

すべての活動の

前提です。

環境配慮製品の開発、

環境負荷低減

お客さま

地球環境

社会

株主・投資家

お取引先

社員

ステークホルダーの皆さまとの

“関係”を大切にしながら、

企業活動を続けていきます。

1918年の創業以来、さまざまなステークホルダーの皆さまに支えられて、今日の私たちが成り立っています。

(3)
(4)

5 Nichiban Social and Environmental Report 2014 Nichiban Social and Environmental Report 2014 6

2 0 1 3 年 度 事 業 ハ イ ラ イ ト

会 社 概 要

(2014年3月31日現在)

商号 創業 本社所在地

代表者 資本金 売上高 従業員数 株主数 グループ会社

関連会社

ニチバン株式会社 大正7年1月

〒112-8663 東京都文京区関口二丁目3番3号 TEL.03-5978-5601

代表取締役社長 堀田 直人 5,451百万円

40,225百万円(連結) 1,150名(連結) 4,802名

ニチバンプリント株式会社、ニチバンテクノ株式会社、 ニチバンメディカル株式会社

国内 1社、国外 1社

■売上高(連結)

■経常利益(連結)

■事業区分別売上高(連結)

■従業員数(連結)

テープの切り口がまっすぐな

直線美®シリーズから卓上タイプのテープカッター

「直線美®for Business」発売

新製品

ミッキーマウスのシルエットデザインを施した 「布粘着テープディズニー」

「クラフトテープディズニー」発売

新製品

カテーテル穿刺部固定用ドレッシング 「カテリープラス®I.V.」発売

新製品

2月

2014

0 10000 20000 30000 40000 (百万円)

(年度) 2013 2012 2011 2010 2009

37,486 38,521 38,260 38,502 40,225

0 500 1000 1500 2000 (百万円)

(年度) 2013 2012 2011 2010 2009 1,633 2,002 1,571 1,801 1,858

メ カル

事業 13,757

百万円

テープ事業 26,467

百万円

40 22 0 300 600 900 1200 (名)

(年度) 2013 2012 2011 2010 2009

1,143 1,149 1,141 1,145 1,150 ❶従業員・関係者の生命・安全を最優先に確保する ❷早期復旧により、お客様への製品の安定供給と、  事業の継続を確保する

❸地域社会への支援を行い、社会的責任を果たす

■ニチバングループBCP基本方針

■緊急時の対応体制

広義のBCP(緊急時の体制)

通常の事後対応 BCP以外の対応

BCP対応

(継続と復旧)

BCP発動

判定

コ ー ポ レ ー ト・ガ バ ナ ン ス

社会とニチバン、ニチバンと社員一人ひとりの関係を健全に保っていきます。

リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト

災害時にも社員の安全を優先する中で、社会貢献のために基盤事業を守ります。

 ニチバンではコーポレート・ガバナンスを有効に機能させるため、証券 取引所が規定する独立役員を置くとともに、内部統制システムを整備し、 経営の健全性および効率性の向上を図っています。

 会社の重要な決定は取締役会において行いますが、特に経営方針およ び経営戦略にかかわる重要な事項は社長を議長とする経営戦略会におい て議論を行い、その審議を経て取締役会で決定します。取締役会は社外 取締役1名を含む10名で構成されています。また、取締役の任期を1年 とすることで、毎事業年度の取締役の経営責任を明確にしています。  取締役会の決定に基づく業務執行については、責任者、責任範囲、な らびに手続詳細を各種の社内規則や規定により定めています。

 また、グループ全体の内部統制を総括する機関として社長を委員長と

する「内部統制委員会」を設置し、この委員会を中心としたリスク管理を はじめとするさまざまな内部統制の取り組みを実施しています。  監査体制につきましては、社外監査役2名を含む監査役会と、代表取締 役に直結し業務監査および内部統制評価を担当する内部監査室が、会計 監査人と随時連携することにより、監査の実効性を高めることとしてい ます。

 その他に、職場で違法な活動や不正行為が行われた時の通報先として、 「倫理違反相談窓口」を設置しています。この窓口は、派遣社員などを含

むグループ全体に開放されています。また、顧問弁護士を相談先として 設定し、より客観性、公平性が高く、相談者の匿名性も確保したうえで の対応が可能となっています。

コーポレート・ガバナンスと内部統制

 ニチバンでは、大地震発生時の初動対応につき、グループの全社員に「災害時初 動対応マニュアル」を配布し、取るべき行動を明確にしています。また電子メール を活用した安否確認システムにより、緊急時に社員の安否が確認できる体制を構築 しています。さらにライフラインが寸断されたときの備えとして、飲料水や食料等 を備蓄しています。このような危機管理体制により災害に備えるとともに、継続的 に体制を見直し、強化を行っていきます。

緊急時の対応

 ニチバンでは、事業継続計画(BCP)につき「ニチバングループBCP基本方針」を 制定し、事業の継続に影響のある大きな災害発生時の基本的な考え方を明確にして います。

 実際のBCP策定については、2013年度より会社の主要な会議体の位置づけのも と、BCP委員会を設置し検討をすすめています。災害発生時の初動対応、事業継続 -復旧の2段階を想定したうえで、各段階で実施すべき行動、予想される問題点を 抽出、マニュアル化し、可能なものは事前の予防処置をとるという作業をすすめて います。特にメーカーとして製品の供給責任を強く認識し、可能な限り製品の供給 を維持するための準備を行っており、一部施策は先行して実施しています。

事業継続計画(BCP)の取り組み

 ニチバンでは、コンプライアンス・マインドを全社員で共有するために 『ニチバンの倫理』を定め、日々の活動の中で実践していくための具体的 な手引きとして「ニチバングループ行動ハンドブック」を作成し、グルー プ全社員に配布しています。

 「ニチバングループ行動ハンドブック」は内容の見直しを年1回行い、 社会情勢や関係法令の変化に随時対応するとともに、教育研修や会議の 中で周知徹底を図ることで、グループ全体としてコンプライアンスを徹 底しています。

コンプライアンス

■ニチバン内部統制システム

ステークホルダーの皆さまとニチバンを正しく結ぶ

力強い前進のために、

健全な体質管理を図ります。

経営理念を実現していくために、経営の仕組みや組織体制の整備を図っています。 充実した経営基盤のもと、事業活動を通してさらに信頼される企業を目指していきます。

経営とマネジメント

平成25年3月期(第109期)決算発表

IR活動

5月

第109回定時株主総会 開催

IR活動

6月

「エコプロダクツ2013」出展

企業活動

12月

デザインを一新した

「セロテープ®小巻カッターつき」発売

新製品

9月

2013

カテーテル穿刺部固定用ドレッシング 「カテリープラス®I.V.スリット」発売

新製品

10月

ミッキーマウスのシルエットデザインを印刷した

「セロテープ®~ディズニー~」発売

新製品

7月 極低刺激性サージカルテープ

「スキナゲート®スパット」発売

新製品

平成26年3月期(第110期)第2四半期決算発表

IR活動

11月

両面テープを引き出して スムーズに切れる

「ナイスタック®ハンドカッター」発売

新製品

[ 経 営 層 ]

各 事 業 所 グ ル ー プ 会 社 本 部

監査 報告

監査

監督

監督 情報開示・説明

通報 通報 業務執行・内部統制の徹底

重要事項の審議

監 査 役( 会 ) [ 監 査 体 制 ]

会 計 監 査 人

内 部 監 査 室 経 営 戦 略 会

株 主( 株 主 総 会 )

内 部 統 制 委 員 会

総 法 務 人 事 部 長

顧 問 弁 護 士

倫 理 違 反 相 談 窓 口

取 締 役 会

(5)

お客さまの声を拾い上げ

製品の改善につなげています。

私たちが、ものづくりにおいて大切にしているのは、お客さまの声に耳を傾けることです。

お客様相談室に寄せられるお問い合わせやご要望を真摯に受け止め、

現場のご意見にアンテナを張りながら、製品を見直し、改善を重ねています。

年間約20,000件以上のお問い合わせやご意見は、データ ベースに蓄積され、開発や改善に活かされています。関係 部署と毎月行っているミーティングでは、お問い合わせの 件数や内容を共有し、改善希望を伝えています。私たちの 仕事で最も重要なのは、お客さまが何を求めてお問い合わ

せされたのかを正確に汲み取ることです。時には、自社製 品によるメリットだけではなく、デメリットとなりうる点 もお伝えしなければなりません。お客さまに正しい情報を 提供し、「ニチバンに電話をかけて良かった」と思っていた だけたら嬉しく思います。

お客さまのお問い合わせの真意を汲み取り、正しい情報を提供することが私たちの責任です。

お 客 様 相 談 室 員 の 声

 医療分野の営業を担当していたとき、日々医療現場に 通い、医師や看護師の方とのお話から、より良い製品に つながるヒントやアイディアを探っていました。  世の中には万能な製品はなく、必ず何か困りごとがあり ます。その困りごとを聞き出し、一緒に解決していくこと が大切です。そこで、現場で伺った

さまざまな声や自分が目にしてきた ことをもとに、開発部と連携して試 作品を提案します。そこで出た課題 を修正し、次の試作品に。こうして 医療現場の方と一緒につくり上げて いきます。

 これを繰り返すこと約3年、カテリ ープラスシリーズが生まれました。 しかし、私たちの役目は良い製品を つくることだけではありません。 粘着剤を扱うメーカーとして、製品 を選ぶうえでのモノサシ(メリット・

デメリット)を伝えることや、人の皮膚に貼るものなので 皮膚トラブルを軽減する貼り方・剥がし方等も啓蒙してい く責任があると思っています。

 啓蒙活動の一つとして発行した医療用テープのガイド ブックは、症状や用途に合わせた選び方と使い方を説明 したものです。医療施設に限らず、在宅看護においても ご好評をいただいています。

 ニチバンと言えばセロテープ。発売か ら30年以上、ほとんどかたちを変えるこ となく愛されてきた小巻カッターの改良 は、簡単ではありませんでした。当社が 2018年に創業100周年を迎えることもあ り、「これからの100年も愛される製品に しよう」という意気込みのもと、プロジェ クトチームが結成され

ました。まず最初に取 りかかったのが、お客 様相談室のデータベー スに蓄積された、過去 6年分のご意見の検証 です。お客さまの声に 基づく「困った状態」を 何パターンも再現しな がら、改良点を絞り込 んでいきました。今回 の改良で最も困難だっ たのはデザインです。

「一目見てニチバンのセロテープとわかる デザインを受け継ぎつつ、進化させる」こ とを大切にし、そこからブレないように設 計を進めていきました。結果、ニチバン らしさと新しさを持った製品を作ることが できたと思っています。

つくることだけではなく、

製品の価値・正しい使い方を

伝えることがメーカーの役割

次の100年も愛される製品に。

お客様の声を活かして

伝統の小巻カッターを刷新

メディカル事業本部

堀 江 圭

テープ事業本部

テープ開発部 製品開発センター

佐 藤 正 則

医療用テープ・ガイドブック〈選び方編〉〈使い方編〉

日常に溶け込む、 スタンダードな 製品を作って いきたいです

「カテリープラス」はニチバンの登録商標です 「セロテープ」はニチバンの登録商標です

手袋を付けたままでも

簡単に貼付できます

中央のひし形部分にカテリープラスを使用。 挿入部位が観察しやすく、手袋を付けたままで も簡単に貼ることができます。

カテリープラスI.V.

 コンセプトは、「はじめて使うセロテ ープ」。子どもたちでも使いやすいよう に、小さな手でテープを引っぱりカッ ターで切る動きを想定しながら、テー プ交換をしやすくするなど使いやすさ を向上し、カッター刃先の両端にガー ドを付けて、安全性を高めました。  また、学校やオフィスで使われるシ ーンを想定してビビットカラーをライ ンアップ。スタンダードなフォルムで ありながら、楽しく使ってもらうアイ テム性を高めました。

 2011年発売の〈カテリープラス〉は、カテーテルの挿 入部を被覆保護するドレッシング材です。

 業界で初めて、透湿性に優れたウレタンジェル粘着 剤を採用したことにより、従来品の課題だった肌のむ れや固定の安定性をクリアしました。2013年には、 固定性や使いやすさをさらに追求した〈カテリープ ラスI.V.〉と〈カテリープラスI.V.スリット〉も発売。 医療の現場で丹念に拾い上げた声が〈カテリープラ ス〉シリーズに活かされています。

患者の肌にやさしい粘着剤

医療従事者にもやさしい設計

従来品の約7倍の

「 肌へのやさしさ」

業界初採用のウレタンジェル粘着剤が、 従来比約7倍の「透湿性」を実現。 「肌へのやさしさ」と「はがれにくさ」を

両立しました。

■密着イメージ図

カテーテルをしっかりと固定

周囲の不織布テープとカテリープラスの組み合 わせで、皮膚にフィットし、カテーテルをしっ かり固定します。

カテリープラスI.V.スリット

安全で使いやすい「はじめて使うセロテープ」

特集1

〈カテリープラス

®

〉が実現した

業界初の「肌へのやさしさ」

〈セロテープ

30年以上愛されてきた「ニチバンの顔」。

®

小巻カッターつき〉をリニューアル

テープ交換が

しやすくなりました

カッターのはめ込み部を修正し、 テープを交換しやすくしました。 正しくはまると、カチッと 音がするので安心です。

破損しにくくなったカッター刃。

安全性もアップ

従来露出していたカッター刃の両端に ガードを付けることで

破損しにくくなりました。

詰め替え時に

テープ幅が自由に選べます

(6)

9 Nichiban Social and Environmental Report 2014 Nichiban Social and Environmental Report 201410

60年以上作り続けたエコロジー製品を、

“ECO活動”につなげたい。

 セロテープ

は、戦後間もない1948年の発売以

来、多くの方々にご愛用いただいてきました。

セロテープの素材である透明なセロハンは、木

材パルプを原料とした天然素材のフィルムで、

廃棄後は植物と同様に微生物によって分解され

土に還ります。粘着剤の主原料には天然ゴムや

天然樹脂を使い、テープを使い切った後に残る

巻心は再生紙からできています。環境にやさし

い、循環型のエコロジー製品なのです。

 2008年に発売60周年を迎えたセロテープ。環

境に配慮した製品であることをお客さまに伝え、

理解していただくにはどうしたらよいか、私た

ちにできることを考えていました。

参加者: 個人829名

団体778団体(学校、企業、病院など)

回収した巻心:ニチバン製およびニチバン製以外の市販の

セロハンテープ、クラフトテープ、テーピング用テープ、 医療用補助テープなど各種粘着テープの紙製巻心(1つの サイズが幅20cm、直径15cm以内のもの)

回収方法:お客さまからの郵送(送料は参加者負担)

回収した巻心数:434,079個

第4回

ニチバン巻心ECOプロジェクトの結果

5 月 社員がフィリピンでの植樹活動に参加。

11 月 第4回実施。開始以来、参加者は団体・個人を問わず全国各地に広がり、

回収した巻心は累計100万個、フィリピンでのマングローブ植樹は累計7万本を超える。

2013年

セロテープ発売60周年

2008年

2 月 巻心回収期間の終了。締め切り間際に多数の巻心が集まる。

11 月 第2回「ニチバン巻心ECOプロジェクト」実施。企業や官公庁、病院などにも広く告知活動を実施。

2011年

流れを絶やさず、環境にやさしい製品としての再発見を促す企画として、

「テープの巻心回収」プロジェクトの立ち上げ準備スタート。CSR活動のテーマとなる。

巻心の古紙売却費用で、環境NGO〈イカオ・アコ〉が行っているフィリピンでのマングローブ植樹活動の支援を決定。

2009年

第3回実施。支店長や工場長が、巻心回収を行っている小学校、企業などを訪問。

2012年

「巻心エコキャンペーン」立ち上げ。

秋からホームページ告知や全国の小学校校長先生へのダイレクトメールなど募集活動を実施。

2010年

プロジェクト年表

2014年、フィリピンでの 植樹風景。苗が波にさら われないよう、添木で補

強しています。 2013年には、当社の社員が地元の子どもたちと一緒にマングローブ植樹に参加しました。

右:テープ事業本部 マネジャー 高橋 一誠

小学校をはじめとする参 加者の皆さまから、たく さんの巻心が届きます。

巻心を回収して緑の地球を守る。

ニチバン巻心ECOプロジェクト

皆さまとともに、ゴミとして捨てられていた

全国の小学校に巻心の回収を呼びかけ、企業・病院・官公庁など多くの皆さまのご協力を得て、

環境NGOのマングローブ植樹事業を支援しています。

特集2

巻心エコキャンペーン、スタート。

「芯」じゃなくて、

「心」でなければ。

 2009年、「巻心を全国から集めよう。その古紙

を資金に換えて森林資源復興に寄与しよう」と、

プロジェクトチームが立ち上がり、巻心回収活

動が動き出しました。

 「巻心エコキャンペーン」と名付けられたプロ

ジェクトは、協力していただけるお客さまをど

う見つけるか? 告知方法は? など、じっくりと1

年近く企画を詰めていき、まずは全国の小学校

に協力していただこうという方向ですすめるこ

とにしました。

 2010年秋、ホームページを立ち上げ、全国の

小学校の校長先生にダイレクトメールを送り、

参加者を募りました。そして、巻心を貯めてい

く段ボール箱「巻心専用箱」を作って、欲しい人

にFAXを送ってもらうことにしたところ、北海

道から九州まで全国から200件以上の反応があり

ました。結果、2011年春の最初の締め切りには、

小学校296校を含む580団体、個人参加1,031名の

皆さまから、74,522個もの巻心が集まったので

す。

 2011年秋には2回目を実施、全国の市町村役場

など小学校以外にも広く参加を呼びかけ、病院

にも協力をお願いしました。また、ISO14001を

取得している企業にもご案内したところ、大き

な工場など事業所単位で協力していただけるケ

ースもあり、高い関心を寄せていただきました。

巻心を送っていただいた小学校などへ、

支店長や工場長が表敬訪問を実施。

 回収期間が終わりに近づく頃、事務局には巻

心で中身が一杯になった段ボール箱が次々に届

きます。小学校の生徒や先生から心のこもった

「お手紙」をいただくこともあり、スタッフ一同

率直に感動しました。個人参加のお客さまは2〜

3個を丁寧に送っていただく場合が多く、プロジ

ェクトに賛同いただける方々が増えていくのを

実感しました。 その勢いを借りて、社内の環境

意識の改革にもつなげていきました。初回は一

部の部署のみが取り組んでいたのが、2回目から

は「巻心ECOプロジェクト」として全社で推進、

3回目には支店長や工場長が、巻心ECOプロジ

ェクトに参加いただいている小学校や企業を訪

問させていただきました。活動に参加いただい

た方々の思いを直接お伺いして、その実感が少

しずつ全社に根付いていったのです。

 2013年には、社員がフィリピンでの植樹活動

に参加。現地の子どもたちと一緒に、マングロ

ーブの苗を植えてきたことも一助となりました。

大事なのは、これから。

長く長く、続けていくことです。

 テープメーカーとして、企業活動を通じて環

境保護に貢献できる大変意義のある活動と考え

ています。環境をテーマに当社への理解を深め

ていただくことを目指しながら、少しずつこの

輪が広がっていくことを願っています。

■プロジェクトの実 績 推 移

2010 2011 2012 2013

数(

(年度)

500,000 6,000

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0 400,000

300,000

200,000

100,000

0

ル(

(7)

山積みの不安を押し切って、

育児休職へ突入。

小林

 2000年に第一子の育児休職を取得

しました。妊娠がわかったとき、夫は、

私が当然仕事は辞めるものだと思ってい

て、両親からも心配されました。自分で

も両立は難しいと感じていましたが、仕

事は続けたいという気持ちがあったし、

辞めなければいけない必然的な理由を見

つけられなかったんです。考える余裕も

なく、とにかく急ぎ引き継がなければな

らず、上司と相談してマニュアルを作り、

出産まで必死になって働きました。

 2008年に半年間取得しました。育児

休職を妻と交代で取得したいと上司に事

前に相談し、産まれた段階で正式に申請

しました。

 当時、男性の育児休職はほとんど前例

がなく、周りの人にどう思われるか不安

を感じました。一方、妻も育児休職がキ

ャリアダウンにつながるのではないかと

不安を感じていて、早期復職を希望して

いました。妻のキャリアプランは結婚前

から聞いていましたが、妊娠を機に改め

て話し合ったことで、私自身納得して育

児休職を取得する決意ができました。

坂本

 どうしても「周りに迷惑をかけてし

まう」と考えがちなんですよね。

小林

 でも、実際には周りはそんなふう

には思っていなかった気がします。

 休職中、会社から電話があったのは

数回で、思っていたより少なかったです。

坂本

 派遣社員の活用などを考えれば何

とかなるもんです。復帰してからのブラ

ンクも、短期間のことだしね。

上司も知らなくて困ったけれど、

助けてくれたのも上司でした。

小林

 上司が男性の場合、育児休職の経

験は、ほとんどないでしょう。私が初め

て相談した時も、「制度があるなら使って

みたら」と後押ししてくれたものの、お互

い知らないことばかりでした。

 休職前は引継ぎなどで忙しかったた

め、代休や年休を使い、そのまま育児休

職に入りたいと相談しましたが、当初「で

きない」と言われました。でも、休職中に

「なんで代休を使わなかったのか」と聞か

れて、男性が取得するからなのか、制度

の運用がうまく回っていないと感じまし

た。

坂本

 正確に理解している人が少なかっ

たと思います。また、プライベートに関

わるということで、必要以上に構えてし

まったのかもしれません。

小林

 最初は自分から動いたけれど、そ

のうちに上司も奮起してくれていろいろ

とサポートをしてもらいました。

 休職中も「復帰後、私の机はあるんだ

ろうか」と根拠のない不安に襲われまし

たが、社内報を自宅に郵送してくれたの

参 加 者

制度さえあればというのではなくて、

それを使いこなせる

組織風土が大事。

研究本部 知的財産権部 マネジャー

小 林 祐 子

社員が業務に集中できる、

そんな制度づくりが必要。

( 進 行 役 )

管理本部 総法務人事部 シニアマネジャー

坂 本 修

複数のメンバーが、

それぞれの仕事を理解している

状態を作り出すことが重要。

メディカル事業本部 メディカル開発部

森 和 之

育児休職取得をきっかけに、

個人も組織も変わっていく。

ニチバンでは、事業の成長を支える社員たちをサポートするために、

組織風土づくりや制度の整備に取り組んでいます。

今回は「育児休職制度」を実際に利用した社員に、

その体験を通して感じたことを語ってもらいました。

特集3

は嬉しかったですね。

 私の場合も、上司がテーマ毎に「メ

イン担当」「サブ担当」を設けて、情報の

共有・サポート体制を強化してくれたこと

で、休職するまでの間とても助かりまし

た。部署のメンバーが変わることは育児

休職に限らないので、情報の共有化は非

常に大事だと思います。

育児だけではなく、

ますます多様な働き方へ。

小林

 復帰後は育児短時間勤務制度を利

用しました。大変でしたが、限られた時

間の中で段取りを付けて仕事をすすめる

習慣が身につきました。

坂本

 森さんは休職中や復帰後に何か感

じたことはありますか。

 実は、育休前よりも育休中の方が大

変でした。仕事は自分で計画を立て、あ

る程度コントロールできますが、育児は

全く違います。一度にいろんなことが起

こって、しかも子どもは待ってくれない。

でも、おかげで瞬発力や同時並行でやっ

ていく力はついた気がします。

小林

 マルチタスクですよね。終業時間

まで、目一杯集中しようというモチベー

ションも出てくる。

 それに感情をコントロールできるよ

うになりました。子どもは親をよく観察

していて、夫婦喧嘩すると子どもは泣く

し、親の機嫌が良いと子どもも笑う。イ

ライラしないよう心がけ、今も継続して

います。

小林

 私の場合は育児でしたが、家族の

介護などは、皆さんも他人事ではないで

すよね。悩みや不安を抱えながらも乗り

越えた経験は、自分が変われるきっかけ

になるのではないでしょうか。だから「迷

ったら、やってみよう」という気持ちで、

まずやってみることだと思います。

坂本

 育児や介護によって身につけた動

き方は、仕事に応用することができるん

ですよね。会社としても「こうした働き方

をサポートする仕組みが求められている

んだ」という気付きがあります。

小林

 育児に限らず、いろいろな立場の

方がいるし、いろいろな働き方が今以上

に出てくると思います。ワークライフバ

ランスというのは常に5:5のバランスとい

うわけではなく、個人の価値観や時と場

合によって変わるのではないでしょうか。

そんなときこそ、仕事の成果という最も

公平な評価が大切になってくると思いま

す。

坂本

 仕事と家庭の「どちらか」と考えが

ちですが、

「どちらも」大事なんですよね。

制度を有効に使い、社員それぞれに合っ

た多様な働き方を実現してほしいと思い

ます。

働きやすい職場を支える制度

リフレッシュ休暇取得率

100

%

年次有給休暇取得率

37.3

%

育児休職取得率

100

%

離職率

1.6

%

ニチバンでは、多様な働き方を支援するため に、法定の「年次有給休暇」に加え、さまざま な休暇・休職制度を整備しています。私傷病 のための「傷病休暇」、子育てのための「育児 休職」、「育児短時間勤務」制度、家族の介護 を目的とした「介護休職」、「介護休暇」などが あります。また、勤続10年ごとに取得できる 「リフレッシュ休暇」、社会貢献活動のための 「ボランティア休暇」などを設けています。

(8)

品質、地域社会、環境の側面から、

2013年度の活動の一部をご紹介します。

ニチバングループが取り組んでいる、お客さまや地域とのコミュニケーション、

省エネルギー、廃棄物削減などの環境への取り組みについて、ハイライトでご紹介します。

CSR活動ハイライト

■環境目標と実績 対象範囲:本社、埼玉工場、安城工場、大阪工場、グループ会社3社

CO2排出量削減 前年比1%削減

(CO2排出量/生産高)

評 価

製造設備の安定稼動 主要生産ラインにおいて、生産設備の安定稼働および生産計画の管理によ

る計画的な設備停止を行い、エネルギーの削減に寄与しました。

生産性向上

(生産、販売、研究開発、間接)

各部門における生産性向上の活動により生産金額原単位でのCO2排出量に

おいて目標の1%削減を達成しました。また生産状況に対するエネルギー 負荷を把握するため、生産性指標(歩留り、稼働率)からCO2排出量及びエ

ネルギーコストの算出方法を定めました。

埼玉工場ボイラー燃料転換

大幅なCO2削減プランとして、2014年1月に埼玉工場で使用する蒸気ボイ

ラーの燃料を重油から都市ガスに転換し、1月~3月の3ヵ月間で前年比1.4 %の排出量削減を実現しました。

業務の有効性、効率化に向けた評価と改善(社内標準、 品質・環境) 環境マネジメントシステムにおいて環境側面評価の見直しを行い、環境側

面と業務とのつながりを明確にしました。

脱溶剤、減溶剤の推進(製品開発、新規設備対応) 埼玉工場への新塗工機の導入に伴い溶剤保有量の見直しを行いました。ま

た脱溶剤化に向けて溶剤を使わない製造方法の検討を行っています。

2 0 1 3 年 度 実 績 課 題

■資源とエネルギーの使用・排出量 対象範囲:本社、埼玉工場、安城工場、大阪工場、グループ会社3社

生産

物流

OUTPUT

CO2排出量

25,745

t-CO2

産廃物発生量

4,266

t

CO2排出量

3,212

t-CO2

自家発電 外部調達

INPUT

総 エ ネ ル ギ ー 使 用 量

515,777GJ

電気

25,105

千kWh

630

千㎥

その他燃料油

306

kL

都市ガス

5,026

千N㎥

A重油

1,218

kL

コージェネレーション

3,111

千kWh

13Nichiban Social and Environmental Report 2014 Nichiban Social and Environmental Report 201414

お客さまの「声」を活かすしくみ

 ニチバンお客様相談室では、日頃からニチバン製品をご 使用いただいているお客さまをはじめ、販売店さま、卸業 者さまなどからの製品に関するお問い合わせやご指摘など に対応しています。お客さまから寄せられた貴重なご意見 は、関連する部署へフィードバックし、製品開発や改善に 利用させていただいています。

※モーダルシフト…貨物輸送の方法を、トラックから環境負荷の低い鉄道・ 船舶などへ転換すること

物流におけるCO

2

削減の取り組み

 ニチバングループでは、物流を委託している運送会社に対して CO2排出量の削減をはじめとする環境保全活動への積極的な取り組

みを要請しています。また、営業車両についてもハイブリッド車へ の切り替えを推進するとともに、全社員へのエコドライブの定着を 図るためポスターを掲示し、意識向上に努めています。

 2014年度も引き続き鉄道利用などのモーダルシフト※を検討し、

CO2排出量の削減に取り組みます。

廃棄物削減

 ニチバングループでは、2012年度に目標の「ゼロエミッション 率全社で99%」を達成し、維持しています。今までは有価物として の売却や廃棄物の分別管理などに取り組んできましたが、今後は工 程の見直しや歩留まりの改善などで廃棄物の発生を減らせるよう取 り組みます。

ゼロエミッション率

99.9

%

環 境

0.41

%

CO

2

排出量と前年度からの削減率

品 質

21,679

お客様相談室

お問い合わせ件数

 ニチバングループでは、地域貢献の一環として主に地域 の小学生・中学生・高校生を対象に工場見学や職場体験の受 け入れを実施しています。

 安城工場では、「セロテープ®」、ニチバンメディカル(株)

では「ケアリーヴ®」の製造工程を見学いただきながら、品

質管理や環境負荷低減の取り組みについて紹介しています。 今後も積極的に工場見学などを受け入れ、より多くの皆さ まに当社のことを理解いただきたいと考えています。

地 域 社 会

43

工場見学受け入れ回数

■お客さまのご相談内容

※「その他」には、ご提案、修理などが含まれます。

18

%

そ の 他 ※

7

%

品 質

7

%

苦情・情報

8

%

販 売 店

1

%

環 境

14

%

使 い 方

45

%

規格・価格

お 客 さ ま

お客様相談室

●原因究明 ●効果検証

●改善

品質保証本部・ 事業本部・生産部門 経営層

●製品開発 お問い合わせ・ ご意見・苦情

ス Web

回答

開発部

※お電話の受付時間は土・日・祝日を除く9:00~12:00、  13:00~17:00とさせていただいております。

■お客様相談室

ご意見・お問い合わせはこちらで承っております。

ウェブサイトではご意見のみ承っております。

http://www.nichiban.co.jp/support/

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参照

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