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IN VIVO DISTRIBUTION OF Tc −99m LABELED RECOMBINANT     TISSUE ― TYPE PLASMINOGEN ACTIVATOR     IN CONTROL AND THROMBUS ― BEARING RATS

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Academic year: 2021

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     博士(医学)塚本江利子      学位論文題名

IN VIVO DISTRIBUTION OF Tc −99m LABELED RECOMBINANT     TISSUE ― TYPE PLASMINOGEN ACTIVATOR     IN CONTROL AND THROMBUS ― BEARING RATS

(正常ラットと血栓モデルラットにおけるTc ー99m 標識 組み替え組織型プラズミノーゲンアクチベ一夕の体内分布)

学位論文内容の要旨

1. はじめ に

  血栓 症の患 者に血 栓溶解 療法 を含む 適切な 治療を する ために は,血 栓の局 在を正確に知ること が重要 であ る。現 在のと ころ主 ナょ診断手段は血管造影であるが,血栓症が繰り返し起こることを 考慮に いれ ると, 非侵襲 的な方 法が 望まし いと考 える。 このた め, シンチ グラフアによる方法が 考 え ら れ , 血 栓 に 高 い 親 和 性 と 特 異 性 を 持 つ 放 射 性 薬 剤 が 求 め ら れ て き た 。   現 在まで にIn−111標 識血小 板,標 識抗 フアブ リン抗 体,抗 血小 板抗体 などの 放射性 薬剤が 開 発 され, 血栓の 検出に 高い 感受性 を示し ている 。し かし,In―111標識血 小板 は血液 プール に高 い放射 能が 見られ ,撮像 までに 時間がかかり,標識抗体では,繰り返しの検査に.より出現するヒ ト抗マ ウス 抗体が 問題で あった 。こ れらの 問題に 対し, ヒトに 自然 に存在 し,フィブリンに高い 親 和 性 を 持 つ 組 織 型 プ ラ ズ ミ ノ ー ゲ ン ア ク チ ベ 一 夕 は , 理 想 的 な 物 質 と 考 え ら れ た 。   著 者 ら は , 先 にTc―99m標 識 組 み 替 え 組 織 型 プ ラ ズ ミ ノ ― ゲン ア ク チ ベ ー夕(Tc―99mー rtーPA)の簡 便 な 標 識 方法 と そ の 高 い 血栓 親 和 性, それに よる血 栓描画 の可 能性に っいて 報告 し た。 こ の 論 文 では , 正 常 ラ ッ トお よ び 血 栓 モデ ル ラ ッ ト にお け るTc―99m−rt―PAの 体内 分布に っい て検討 した。

2. 対 象 と 方 法

  標 識 に 使用 し たrtーPA(sm−9527,lot No.p−113)は二本 鎖で, 住友化 学よ り提供 された 。 rt−PAは ,ス ズ 溶 液 と 混 合し , 時 々 振 とう し っ つ10分 間 放 置 し たの ち ,Tc―99m溶 液と 混 合 し 標 識 し た 。 標 識 率 は , 標 識 時 に ぺ ー パ ー ク ロ マ ト グ ラ フ ア に よ り 検 定 し た 。

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  正 常 ラ ッ ト の 生 体 内 分布 は, 尾 静脈 よりTc−99m―rt―PAを 静注 し,15,30,60,120分 後 に 血 液 と 主 な 臓 器 を 取 り だ し て , ウ エ ル 型 ガ ン マ カ ウ ン タ ― で 放 射 能 を 測 定 し た 。   血 栓モ デ ルは ,ラ ッ トの下大 静脈を左腎動脈の 直下で結紮して作成 し,結紮部位の直 上より,

Tc―99m−rtーPAを 投 与 し た 。 こ れ ら の ラ ッ 卜 を ,Tc―99m―rt―PA投 与直 前 にア プロ チ ニ ンを投与した群と ,投与しナょかっ た群との二群に分け た。両群とも静注 後15分後と30分後に血液 と主な臓器を取り だし,その放射能 を測定した。

  シ ンチ グ ラム は, 正 常ラット と,アプ口チニン を投与した血栓モデ ルラット,アプロ チニンを 投 与 し な い 血 栓 モ デ ル ラ ッ ト と にTc―99m―rt―PAを 投 与し て撮 像 した 。撮 像 は, 静注 後20 分ま で,5分ご とに施行され,デ ータはコンピュー タに収集された。対 照として,血栓モ デルラッ トにTc―99m−rt一HSAを投与し,血 栓描画の有無をみた 。

  in vivoの血 栓 結合 性と の 対照 にin vitroの血 栓親和性をみるため ,人工的に作成し たフアブ リンブ口ック(FB)へのTc−99m−PAの結合とそ の画像化を試みた 。

3.結  果

  標 識率は,平均84.6士3.4%だった。

  正 常ラ ット , 血栓 モデ ル ラッ トと も ,Tc―99m―rt―PAの 血中 ク リア ラン ス は速 かっ た 。肝 臓の 放射能は,投与後15分で最も高くな り,その後漸減した 。これとは反対に ,腎臓の放射能は,

120分 ま で は 時 間 と 共 に 増加 し た。 遊離 のTc―99mを 示唆 す る胃 の放 射 能は ,胃 全 体で 投与 量 のO. 016―0.089%と低く,時間の経過による集積の増加もなかった。血栓モデルラットにおいて,

血 栓 へ のTc―99m―rt―PAの 集 積 は , 血 液 よ り 低か った が ,骨 格筋 や 心筋 より 高 かっ た。 血 栓 へ の 集 積 は , ア プ 口 チ ニ ン を 投 与 し た 群 で し な い 群 よ り 有 意 に 高 か っ た 。   画 像で は, 正 常ラ ット , 血栓モデルラット ともに,心臓からの 速い放射能の消失 と肝臓と腎臓 の 明 瞭な 描画 が 認め られ た 。心臓に関心領域 を設定して得られた 時間―放射能曲線 より計算した 血中 半減期は,第1相が2.6土0. 26分,第2相が24.2土6.4分であった。この 値は,正常ラット,

血 栓 モデ ルラ ッ トと もに 大 きな差はなかった 。血栓の描画は,ア プ口チニンを投与 した群でもし な い 群で も下 大 静脈 の結 紮 部位 にわ ず かに 高い 集 積と して み られ た。 こ の集 積はTc―99m―rt

―PA投与後30分までに 時間の経過ととも に消失した。

  Tc−99m−rt―PA溶 液 に 浸 し たFBは 明 瞭 に 描 画 さ れ た 。FBに 結 合 し たTc―99m―rtー

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4.考  察

  この研究では,Tc―99m―rt―PAの体内分布と血栓の描画にっいて検討した。体内分布につ いては,現在まで他の核種により標識されたt−PAで報告されている結果とほぼ同様であった。

また,時間一放射能曲線から計算された血中半減期も,報告されている採血法より求められた値 と近い値であった。

  血栓への 単位重量あたりのTc−99m―rt−PA集積は,in vitroのFBへの集積から予想さ れたよりもかなり低かったが,画像では,血栓が陽性像として確認された。これは,rt−PAは 血栓の表面にのみ結合するために,単位重量あたりでは血液より値が低くても,血栓表面では血 液より集積が高くなるのだろうと説明できる。

  血栓へのrt―PAの集積がin vitroに比し低かった原因としてはふたっのことが考えられる。

ひとっは,rt−PAによる血栓溶解である。すなわち,結合したrt−PAが血栓を溶解し,血栓 から遊離してしまうためである。このことは,血栓溶解を阻止するアプロチニンの投与により血 栓へのTc−99m−rt―PAの集積が増加し たことより確認された。アプ口チニンがt―PAによ る血栓溶解を阻止することはすでに報告されているが,これを利用して血栓への標識t―PAの 集積率増強を試みたのは,今回の研究が初めてである。他の可能性は,血中のinhibitorと体外 より投与したrt−PAとの複合体の形成である。このような複合体はフアブリンに結合しないこ と が 報 告 さ れ て い る 。 し か し , 今 回 は , 血 中 で の 複 合 体 の 検 討 は 行 っ て い な い 。

5.結  語

  今回の検討では,Tc―99m−rt−PAの血栓集積性が確認された。その集積は,投与後短時間 でおこり,持続時間も短いことが確認された。in vivoではアプロチニンによるTc―99m―rt ‑ PAの効果は,集積率の増強,および持続時間の延長として認められた。しかし,invivoでは アプロチニンを併 用してもin vitroにおけるTc一99m―rt―PAのFBに対す る程度の強い集 積率を得られなかった。

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学位論文審査の要旨

1.研究 目的

  血 栓症の 患者に 血栓 溶解療 法を含 む適切 な治療 をす る為に は,血 栓の局 在を正確に知ることが 重 要であ る。非 侵襲的 な方法 とし てシン チグラ フアに よる 方法が 考えら れ,血栓に高い親和性と 特 異性を 持つ放 射性薬 剤が求 めら れてき た。

  本 研究 者 ら は , さき にTc−99m標 識 組 替え 組 織 型 プ ラズ ミ ノ ー ゲ ンア ク チ ベ ー 夕(Tc−99m

―rtーPA) の 簡 便な 標 識方 法と その高 い血栓 親和性 ,それ によ る血栓 描画の 可能性 にっ いては 報 告 し た 。こ の 論 文 で は, 正 常 ラ ッ トに お け るTc−99m−rtーPAの体 内 分 布 に っい て 検 討 し た 。

2. 対象と 方法

  正 常 ラ ッ ト の 生 体 内 分 布 は , 尾 静 脈 よ りTc−99m―rtーPAを 静 注し 経 時 的 に 血液 と 主 な 臓器を 取り出 して 放射能 を測定 した。 血栓モ デル は,ラ ットの 下大動 脈を 左腎動脈の直下結紮し て作 成 し , 結 紮 部位 の 直 上 よ り,Tc―99m−rt―PAを 投 与し た 。 こ れ ら のラ ッ ト を ,Tc−99 m―rt―PA投 与 直 前 に アプ ロ チ ニ ン を投 与 し た 群と, 投与 しなか った群 との矼 群に 分けた 。両 群とも 静注後15分後 と30分後 に血 液と主ナょ臓器を取り出し,その放射能を測定した。シンチグラ ムは, 正常ラ ット と,ア プ口チ ニン投 与血栓 モデ ルラッ トとア プロチ ニン 非投与血栓モデルラッ ト と にTc―99m−rtーPAを 投与 し て 撮 像 した 。 対 照 と して , 血 栓 モ デル ラ ッ ト にTc―99m― HSAを 投 与 し, 血 栓 描 画 の有 無 を み た 。invivoの 血 栓 結 合性 と の 対 照 と してin vitroの血 栓 親 和 性 を み る た め , 人 工 的 に作 成 し た フ ィブ リ ン ブ ロ ック (FB)への99m―rt一PAの 結 合 と その画 像化を 試み た。

3. 結  果

従 三

正 達

舘 邊

古 田

授 授

教 教

査 査

主 副

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血栓へのTcー99m−rt―PAの 集積は,血液より低かったが骨格筋や心筋より高かった。血栓 へ の 集 積 は , ア プ 口 チ ニ ン を 投 与 し た 群 で し な い 群 よ り 有 意 に 高 か っ た 。   画像では,正常ラット,血栓モデルラットともに,心臓からの速い放射能の消失と肝臓と腎臓 の明瞭な描画が認められた。血栓の描画は,アプ口チニンを投与した群でもしない群でも下大動 脈の結紮部位にわずかに高 い集積としてみられた。この集積はTc―99m―rt―PA溶液に浸し たFBは明瞭に描画された。

4.考  察

  この研究では,Tc―99m―rt一PAの体内分布と血栓の描画にっいて検討した。体内分布につ いては,現在まで他の核種により標識されたt―PAで報告されている結果とほぼ同様であった。

血栓への単位重量あ たりのTc−99m―rt―PA集積 は,in vitroのFBへの集積 から予想され たよりもかなり低かったが,画像では,血栓が陽性像として確認された。これはrt―PAは血栓 の表面にのみ結合するため,単位重量あたりでは血液より値が低くても血栓表面では血液より集 積が高くなるだろうと説明できる。

  血栓へのrt―PAの 集積がin vitroに比し低か った原因としてはrt―PAによる血栓溶解が 考えられる。すなわち,結合したrt―PAが血栓を溶解し,血栓から遊離してしまうためである。

このことは,血栓溶 解を阻止するアプ口チニンの投与により血栓へのTcー99mーrtーPAの集 積が増加したことより確認された。アプ口チニンがt―PAによる血栓溶解を阻止することは既 に報告されているが,これを利用して血栓への標識t―PAの集積率増強を試みたのは,今回の 研究が始めてである。

5.結  語

  今回の研究では,Tc―99m−rt−PAの血栓集積性が確認された。その集積は,投与後短時間 で起こり,持続時間も短いことが確認された。in vivoではアプロチニンによるTc―99m―rtー PAの 効 果 は , 集 積 率 の 増 強 お よ び 持 続 時 間 の 延 長 と し て 認 め ら れ た 。   本研究の価値判定 :本研究は正常ラットと血栓モデルラットにおけるTc一99m一rt−PAの 体内分布と血栓集積性を明らかにし,さらにアプロチニンが標識t―PAの集積率を増強するこ と を も 明 ら か に し た 。 よ っ て 学 位 論 文 と し て の 価 値 を 認 め る も の で あ る 。

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