<体力向上推進優秀校 実践発表①>
テーマ 「地域ぐるみでの体力向上策」 ~運動経験を広げる活動を通して~
発表者 武蔵村山市立第十小学校 教諭 渡 辺 裕 太
1 本校の体力向上における課題
(1) 外遊びをなかなかしたがらない。
(2) 様々な種類の運動に親しむ機会が不足している。
(3) 人間関係を自ら広げ、仲間意識を深めることがあまり得意ではない。
2 週2回の体育朝会
水曜日、金曜日の朝8時 20 分から8時 35 分の 15 分間、子供たち
はきちんと整列し、朝の元気な挨拶、正しいお辞儀から始まる。右の
写真は、開校以来本校で行われている十小ストレッチ体操である。他
に、なわとび朝会、ジョギング朝会を年間で組み合わせて実施してい
る。
3 本校の特色あるスポーツ活動
①相撲(相撲授業、相撲クラブ) ②課外サッカー ③ドッジボール ④駅伝
⑤十小スポーツ塾(フライングディスク、ダブルダッチ、ハンドボール)
4 土俵作り
新鮮な感覚で取組を続けるのに重要なのは本物感と言える。そこで
土の土俵が必要と考え、地域の方々と協力して本物の土俵作りをした。
5 相撲大会の開催
武蔵村山市主催の「村山っ子相撲大会」と青年会議所主催の「わん
ぱく相撲武蔵村山場所」(この大会の優勝者は東京都大会、全国大会
にもつながっている。)の2つの大会が合併し、「村山っ子相撲わんぱく場所」となって第5回を
数え、200 名を超える子供たちの参加で、益々盛り上がっている。
6 成果
(1) 休み時間等、校庭で外遊びをする児童が増えた。
(2) 地域の力を支えに様々な運動に興味をもつ児童が増えた。
(3) 運動を通して仲間意識を深める児童が増えた。
教育は子供に成長のチャンスを与え、チャレンジさせ、チェンジさせる、
いわゆる3Cが重要だとよく言われている。本校の体力向上策も今後も地域の教育力を高めながら、
引き続き、3Cの精神で取り組んでいきたい。
平成 25 年度 東京都教育実践発表会 報告
【講座6】
体力向上を目指して【実践発表・特別講演】
<体力向上推進優秀校 実践発表②>
テーマ 「浅草中学校の体力向上の取組」~男女共修の組体操~
発表者 台東区立浅草中学校 教諭 工 藤 彰 浩
1 はじめに
子供たちの体力低下が今日の教育課題の一つであるが、浅草中学校でも入学時の生徒の体力テストの
結果は全国平均を下回っている。未来を切り拓く人間の育成を目指し、生徒がより豊かに生活していく
ためには、体力向上は欠かせない。本校では、体力向上につながる、生徒が本来もっている様々な意欲
を引き出し「運動が好き・運動が楽しい」という生徒がより多くなってほしいと考えている。
2 浅草中学校の概要
・北方に浅草寺、南方に JR 総武線浅草橋駅を位置する東京の下町にある。
・全校生徒は 539 名、16 クラス、教員は講師を含め 32 名。
・主な運動施設としては、屋外が校庭(約 110mトラックの校庭とテニスコート3面)、
屋内が第一体育館(24×15mバスケットコート1面)と第二体育館兼武道場、
開閉式屋内プール(25m×6コース)がある。
3 組体操の実際<映像にて>
4 体育の授業での取組について
(1) 集団行動 ・1年生の初回の授業においては、体育科
教員全員で指導するとともに、映像を活
用し集団演技の美しさを意識付ける
(2) 運動量確保 ・毎時間の補強運動の実施 ・始業前の授業の開始(5分前)
(3) やる気向上 ・サイキングアップ ・他学年との合同授業 ・満足感、充実感を味わわせる
5 学校全体での取組について
(1) 教員の協力体制確保
(2) 体育的行事の充実 ・水泳大会、駅伝大会、球技大会、部活動合同合宿
6 おわりに
運動に苦手意識をもっている生徒が、どのようにしたら自己の課題を見つけ、意欲的に取り組めるか
が大切である。そのため、生徒の運動有能感を高めることが重要だと考える。運動有能感とは、運動に
対する次の三つの自信のことである。一点目は‘身体的有能さの認知’「今、僕はこれだけできる、こ
こまでできる。」という『運動技能に対する自信』である。二点目は‘統制感’「今はできないが、が
んばればできそうだ。」という『努力すればできるようになるという自信』である。三点目は‘受容感’
「仲間と共に楽しく運動ができる。」という『教師や仲間から受け入れられているという自信』である。
これらの運動有能感を高めることができれば、生徒は積極的に活動すると考えている。
平成 25 年度 東京都教育実践発表会 報告
【講座6】
体力向上を目指して【実践発表・特別講演】
<体力向上推進優秀校 実践発表③>
テーマ 「教育目標『スポーツの振興』」
発表者 都立東大和高等学校 校長 俵 田 浩 一
1 学校概要
・指定校 東京都教育委員会部活動推進指定校、スポーツ名門校(男子ハンドボール)
平成 25 年度東京アスリート育成推進校 ハンドボール(男子)
・昭和 46 年開校(創立 43 年目)、全日制・普通科・学年制、22 学級
・全校生徒数 879 名 教職員数 52 名
・教育目標に「スポーツの振興」を掲げている。
・目指す学校象(抜粋) すべての部活動で「都立の星」を目指す学校
地元の期待に応え、地域から愛される学校
2 部活動
(1) 主な実績
・男子ハンドボール部 東京都総合体育大会東京都優勝 インターハイ出場
4年連続関東大会出場
・陸上部 13年連続関東大会出場 インターハイ出場経験
・女子ハンドボール部 2年連続関東大会出場
・その他多数の部 東京都ベスト 16~32
(2) 加入率
・部活動加入率が高いことと運動部の加入率が高いことが特徴。
平成 25 年度 加入率 99.7%(運動部 84.3%、文化部 15.4%)
3 体力の現状と課題
・平成 24 年度体力テストは、柔軟性以外の種目は全国平均を上回っている。また、東京都の平均は
すべての種目において上回っている。
4 一校一取組
(1) 体育授業 … ヤマト体操の実施、全ての授業で共通の補強運動の実施
(2) 部活動 … 継続的なトレーニング、専門的な指導者、奉仕体験活動での中学校との活動等
(3) 学校行事 … 球技大会、体育大会、ロードレース大会
5 まとめ
教育目標「スポーツの振興」の達成に向けて教科、部活動、学校行事など学校全体を通した教育活
動を教職員、保護者、生徒、地域が一体となって展開している。
平成 25 年度 東京都教育実践発表会 報告
【講座6】
体力向上を目指して【実践発表・特別講演】
<体力向上推進優秀校 実践発表④>
テーマ 「ろう学校における運動の課題」~調整力の向上を目指して~
発表者 都立立川ろう学校 主幹教諭 川 崎 茂 利
1 本校の取組
(1) 本校の体育科の課題
・少人数で盛り上がりに欠ける。 ・競争場面が少ないのでモチベーションが上がりにくい。
・幼稚部、小学部時代に十分な運動の時間の確保が難しい。(放課後の時間がない)
(2) 実際の対応
・分かりやすい個人評価(昨年の自分と比べてどのくらい伸びたか)
・勝ち負けにこだわらない活動の工夫(表現活動、トリムマラソンなど)
○中学部・高等部の生徒にリズム感や調整力の乏しい生徒が少なくない。
→幼少期の運動経験不足を補う活動の工夫が必要
(3) 中学部の指導例
・音楽に合わせたウォーミングアップ(写真1)
・陸上競技の指導では、動きの基本となる“ドリル”(写真2)
・水泳では“けのび”を重視、マット運動では回転動作の体験 など
(写真1) (写真2)
(4) 今後に向けて
運動の適時性を逃さないために
・長いスパンでの指導・・・先を見越した指導と、何よりも学部関連系が重要である。
・ゴールデンエイジ(小学生時代)に十分運動できなかった場合のフォローはきめ細かく行う。
2 競技スポーツとの関係
聴覚障害者が健聴者と競い合う場合の不利益への対応
・手話の認知(手話通訳が広く認められてきた)
・陸上競技、短距離走のスタートでの配慮(光刺激システム) など
◎聴覚障害者も健聴者と同じレベルで競い合うことができる場面が増えてほしい。そのための身体づ
くりは計画的に行う必要がある。
平成 25 年度 東京都教育実践発表会 報告
【講座6】
体力向上を目指して【実践発表・特別講演】
<特別講演>
「子供たちの体力向上について」~学校・地域からの発信~
スポーツキャスター
大 林 素 子 氏
1 大林さんの小学校の頃
・勉強も運動もできない普通の子だった。
・背が高いのがとても嫌だった。
2 バレーボールの道に入るきっかけ
・アイドルになりたかったが、背が高いとなれないと言われた。
・バレーボール漫画に憧れ、オリンピックの選手になりたいと思うようになった。
3 中学校でバレーボール部に入った頃
・練習が嫌であまり参加しなかった。
・せっかくレギュラーになったのに、試合では全然動けなかった。
★背が高いのは、練習してこそ活かされることを学んだ。練習が大事である。
4 オリンピック監督との出会い
・自分の住んでいた場所の近くに日立のバレー部があった。選手のサインが欲しかった。
・当時の日立バレー部山田監督に「自分は身長 172cm。どうしたらバレーボールが上手になれるか。」
と手紙を出したところ、「おいで。」と返事があり、日立バレー部に自転車で通い始めた。選手の
サインももらえた。
★東京は環境が整っている。日本で一番環境に恵まれていると思う。
★環境はとても大きい。レベルの高い人たちといると自分も引き上げられることを学んだ。
5 オリンピック選手になって
★あきらめないことが大切である。
★コンプレックスを武器に変えた瞬間に「勝てる」と思った。
6 学校の先生方へ
★始めから決め付けないで、挑戦できるきっかけを与えてあげれば子供たちは伸びていくと思う。
★今は選手をどうやってやる気にさせるか、が大切である。
★頑張って努力すればつかめることを、子供たちに伝えてほしい。
★どうせだめと思ったら絶対だめ。子供たちに夢をもたせてほしい。
平成 25 年度 東京都教育実践発表会 報告
【講座6】
体力向上を目指して【実践発表・特別講演】