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我々が確立した非アルコール性脂肪肝炎ラットモデルの汎用化に向けての発展的検討

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Academic year: 2021

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平成 31 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 1

我々が確立した非アルコール性脂肪肝炎ラットモデルの汎用化に

向けての発展的検討

研究年度 平成31年度 研究期間 平成31年度~平成31年度 研究代表者名 大曲勝久 共同研究者名 なし 1. はじめに 我々の研究室では、9 週齢ラットにコール酸とコレステロールを加えた高脂肪食を 与えるとわずか9~18 週間で高度な肝線維化を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

を発症することを報告した(Hepatol Res 2015、J Nutr Biochem 2017)。このモデル

を使って様々な食品素材のNASH 発症抑制効果を検討することが可能となり、その成

果を報告している(Hepatobiliary Surg Nutr 2018、OBM Hepatol Gastroenterol 2018)。これまでの学長裁量教育研究費による研究により、成長期をはさんだ給餌期 間(5 週齢、9 週齢、13 週齢)を変えても同様な病変を発現できることが明らかとな り、英文の学術論文に発表した(J Nutr Sci Vitaminol 2019)。今回は、若齢期ではな

く、成人期の給餌開始時期の違いとNASH 発症との関連を検討し、加齢と NASH と の関連を明らかにすることを目的とした。 2. 研究内容 今年度は SD ラットと並んで汎用されている Wistar ラットにおいても同様な病態を 呈するのか、また、ヒトでいう成人期(9 週齢、18 週齢、27 週齢)の SD ラット各群に 同じ量の餌を与え、体重あたりの摂取エネルギー量を揃えた上での NASH 発症の程度を 比較し、加齢と NASH との関連を検討した。本実験は「長崎県立大学動物実験規程」な らびに「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(平成 18 年 4 月 28 日環境省告示第 88 号)」に則して長崎県立大学動物実験委員会の承認を得て実施した。 本研究では、18 週齢時に採取した血清および肝臓組織を用いて血液・生化学的マーカ ーおよび肝臓内の中性脂肪やコレステロール量、酸化ストレスや脂質代謝、炎症、線 維化に関連する酵素の mRNA 発現量を測定した。 3. 研究成果および考察 前者の検討においては、同一の餌(0.5%コール酸を含む高脂肪・高コレステロール 食)を同じ 9 週齢より 9 週間与えたところ、Wistar ラットは SD ラットに比べて血清 学的および組織学的に NASH の程度が軽いことが明らかとなった。ヒトにおいても肥満 を呈しない「非肥満」の NASH 患者が一定の割合で存在するが、Wistar ラットモデル

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平成 31 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2

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はこの「非肥満の NASH(いわゆる lean NASH)の病態のモデルとなることが示唆され た。後者の検討では、血清学的には飼育開始週齢が 9 週齢、18 週齢、27 週齢と加齢と なるに従い病態が進行することが示唆された。引き続き、病理組織学的および遺伝子 発現レベルでの検討を予定している。 4.おわりに 今年度の2つの実験により、我々が確立した 0.5%コール酸を含む高脂肪・高コレス テロール食によるラット NASH モデルは、ラットのストレインや飼育開始年齢を問わず に普遍的な NASH 動物モデルとなり得ると考えられる。 4. 注記

本研究の内容の一部は、2019 年 11 月に Pathology –Research and Practice 誌に掲 載された(Fukuda A, Sasao M, Asakawa E, Narita S, Hisano M, Suruga K, Ichimura M, Tsuneyama K, Tanaka K, Omagari K. Dietary fat, cholesterol, and cholic acid affect the histopathologic severity of nonalcoholic steatohepatitis in Sprague-Dawley rats. Pathol Res Pract 215: 152599, 2019)。

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