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法規の問題

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(1)

電気数学

電験第3種対策

基本事項・計算方法

(2)

目次

1.序言

2.関数の基礎

2.1 様々な基礎関数

2.2 方程式の解法

2.3 関数の最大と最小

3.ベクトルの計算

4.交流の複素数表示

4.1 複素数の座標上での表し方と演算方法

4.2 交流の複素数表示

4.3 インピーダンス

4.4 交流のベクトル表示

4.5 電力の複素数表示

4.6 三相交流の複素数表示

4.7 周波数伝達関数

5.結言

(3)

1.序言

(1)電

(1)電験第3種の受験科目は、「理論」、「電力」、「機械」、「法規」の

4科目から構成されるが、これ等は電気磁気学、電気回路理論、

電気機器学、電力系統理論、制御理論等の広い技術分野にまた

がり、これ等を共通的に結びつけているのが、ツールとしての数学

(電気数学)である。

(2)本講座では電験第3種で要求される数学の基本的事項について

解説すると共に、それが実際の問題で、どの様に関係しているかを、

実例を含めて述べる。

(3)本講座の受講生におかれては、講座の内容をよく理解すると共に、

必ず自分で問題を解いて、その重要性を実感して頂きたい。

(4)

2.関数の基礎

2.1 様々な基礎関数

2.1.1 1次多項式と2次多項式

理論的には3次、4次多項式等もあるが、実際には、1次、2次多項

式までで間に合うことが多い。

c

bx

ax

y

2

a

,

b

,

c

は一定

y

は の2次多項式

x

y

y

y

1

y

x

x

x

2

y

2

x

1

x

0 < a 0 < a 0 > a 0 > a 下に凸 上に凸 0 0 0

図2-1 1次多項式

b

ax

y

a,

b

は一定

y

は の1次多項式

x

図2-2 2次多項式

(a)

(b)

及び につい

ては後述する。(2.3節)

1 1

, y

x

x

2

, y

2

(5)

2.1.2 三角関数

(1) 三角関数の定義

2

3

tan

2

2

cos

1

2

sin

1 1 ) 1 ) 1 )

    

x

y

r

x

r

y

図2-3において、動径OPが基準から回転した角度を θとすると、各三角関数は次の様に定義される。

y

1

y

1

x

r

x

r

0

r

x

1

, y

1

P

図2-3 三角関数説明図

ここでsinθとcosθの間には次の関係が成り立つ。

2 4

1 cos sin 2 1 2 1 2 2                  r x r y

また、sinθ、cosθおよびtanθの間には、次の関係が成り立つ。

2 5

cos / sin / tan

y1 x1

  (2-4)式より、sinθ或いはcosθの何れかより、もう一方を簡単に求めることが出来る。 *)**)***) 各々、サインシータ、コサインシータ、タンジェントシータと読む。

(6)

            cos sin cos sin sin cos cos sin sin cos sin             OP OP OP OP OR PR OP RS PT OP TQ PT OP PQ

(2)三角関数の諸定理(1/2)

・まず加法定理について説明する。

図2-4より次式が成り立つ。

   と置き換えた場合を含めて、(2-5)式を得る。

sin cos sin cos

2 5

sin          0

Q S R T P

図2-4 加法定理

(7)

・同様にcos(α±β)の場合についても次式を得る。

 

cos cos sin sin cos cos sin sin

cos         OP OP OP OP QS OS OP OQ    と置き換えた場合を含めて、(2-6)式を得る。

cos cos sin sin

2 6

cos          (2-5)式でα=βの場合(α+β=2α)と、(2-6)式でα=βの場合(α+β=2α)について結果 をまとめて(2-7)式を示す。

1

cos

2

/

2

cos

7

2

2

/

2

cos

1

sin

cos

sin

2

2

sin

2 2

  

(8)

以上説明した加法定理、正弦定理、余弦定理は三角関数の計算の基礎となる重要 な定理である。 (2-9)式において、 ならば、 となり、 よく知られる「三平方の定理(ピタゴラスの定理)」と一致する。

(2)三角関数の諸定理(2/2)

・次に正弦定理と余弦定理を説明する。(証明は省略)。 図2-5の△ABCについて(2-8)式が成立する。  90  

   cos 2 9 2 cos 2 cos 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 ab b a c ca a c b bc c b a               

図2-5 正弦定理と余弦定理

b c

a C A B これを正弦定理と呼ぶ。 同様に、図2-5の△ABCについて(2-9)式が 成立する。 これを余弦定理と呼ぶ。

2 8

sin sin sin       c b a 2 2 2 c b a  

(9)

(3)三角関数のグラフと交流の時間変化

・左図(図2-6)において動径OPが半径Emの円周上を 一周当りT[s]の速度で回転する時、次式が成り立つ。

2.11

] / [ 2 10 . 2 ] [ 1 2     s rad f s f T        ω:角周波数、f:周波数[Hertz] ・図2-6及び式(2.10)、(2.11)をベースに をグラフに示した のが、図2-7である。この様に時間に対して、正弦波状又は余弦波状に変化する電圧、 電流を交流という。 ・図2-7から分る様に、 と とは波形としては全く同じで、単に電気 角を シフトしただけの相違である。 t E y t E ymsin

,  mcos

t Em sin

Em cos

t

90 2  

図2-6

図2-7

m E y 1 y 1 x

x1, y1

P 0 x t    t    m E 1 P 3 P 2 P 4 P 8 P 5 P 6 P 7 P y t    6 P m E 4 P 2 P 8 P

 

t E E ym sin

msin

 

t E E ym cos

m cos

       2 T   T    2

(10)

(4)三角関数の交流への応用

・加法定理(式2.5)により正弦波と余弦波の合成を行う事が出来る。

ここで

・交流電圧e、交流電流iの大きさはその実効値( E eff, I eff )で表示することが多い。

同様に

ここでei:電圧、電流の瞬時値、EmIm:電圧、電流の波高値

・電力P[W]はP=Eeff×Ieffで与えられるが、もし、eとiの間に位相差があれば

ここでφ:電圧eと電流iの位相差 電力の表示については、4章でさらに詳述する。

2.12

sin cos sin cos sin 2 2 2 2 2 2 2 2                         t B A t B A B t B A A B A t B t A y 2 2 2 2 / sin , / cos  A AB   B AB

2.14

] [ cos W  I E Peff eff

[ ] 2 sin 2 1 13 . 2 ] [ 2 sin 2 1 2 0 2 2 2 0 2 2 A I d I i I V E d E e E m m eff m m eff      

        の平均値                      の平均値  

(11)

(5)三相交流

交流電力は三相交流(a相、b相、c相)により供給されることが多い。 電圧、電流共、各々 ずつ位相をずらした三つの相の成分で供給するわけで、 次の様に表現出来る。 電圧 電流 ここでφ:電圧eと電流iの位相差

                                            3 4 sin 16 . 2 3 2 sin sin 3 4 sin 15 . 2 3 2 sin sin t I i t I i t I i t E e t E e t E e m c m b m a m c m b m a                 3 2

(12)

各相の電圧の間には、加法定理(式2.5)により、次の関係が成り立つ事に注意が必要。

0 17 . 2 0 3 4 sin 3 2 sin cos 3 4 cos 3 2 cos 1 sin 3 4 sin cos 3 4 cos sin 3 2 sin cos 3 2 cos sin sin 3 4 sin 3 2 sin sin                                                                                                                    c b a m m m m m c b a i i i t t E t t t t t E t E t E t E e e e                                 同様にして

(13)

[例題2-1]

(解答)

] [ 120 sin 2 4 t A i  

 

1 2 1 2 4 4 120 sin 120 sin 2 4 4 ], [ 4 , ] [ 120 sin 2 4 1 1 1          t t t t A i A t i       を代入すると に 左図にsin120πtのグラフを示す。 式(1)と左図により次式が成り立つ。 したがって正しいのは である。

 

480 1 1

 

] [ 480 1 120 1 4 45 ] [ 4 120 1 1 1 s t rad t t             T  0 . 1 4 1  t  2 1  2 ] [rad t  0 t  120 sin

T:周期[s]

(問題)

ある回路に、 の電流が流れている。 この電流の瞬時値が時刻 t=0[s] 以降に初めて4[A]となるのは、時刻 t=t1[s]である。 t1[s]の値として正しいのは次のうちどれか (平成21年度 理論の問題より)

 

 

 

 

 

120 1 5 160 1 4 240 1 3 360 1 2 480 1 1

(14)

2.1.3 指数関数

(1)指数法則 aをn回掛け合わせたものをanと書き、「aのn乗」と読む。nをanの指数と云い、 次の指数法則が成り立つ。 (2)累乗根 xn=aを満たすxの値をaのn乗根と云い、次の累乗根の性質が成り立つ。

 

,

 

0, 0 18 . 2 ,           b a b a ab a a a a a a a a n n n mn n m n m n m n m n m             

 

, 0, 0 19 . 2 ,       b a a a a a b a b a ab b a mn m n m n n m n n n n n n              

(15)

(3)指数関数とそのグラフ

aを1でない正の定数であるとき、y=axをaを底とする指数関数と云う。 ・ y=axのグラフを図2-8に示す。ここでx=0でy=1であることに注意して欲しい。 (これは式2-18のam÷an=am-nでm=nと置けば容易に理解できる。) ・4章で述べる複素数も、形式的には同様に計算出来ることに注意すること。

図2-8 指数関数

y

x

0

y

x

0

a

 

b

1 1 1 1

a

1

a a y x

1 0<aa yx

 

a

(16)

2.1.4 対数関数

(1)対数の定義 指数関数y=axに対して、対数が次の様に定義される。 ここでxはaを底とするyの対数であると云う。yはこの対数の真数と定義される。 (2)対数の性質 対数関数の性質から明らかなように、対数について次式の関係が導かれる。 ここで で とする。

2.20

log y xa

M r M N M N M N M MN a r a a a a a a a log log 21 . 2 log log / log log log log            1 , 0 aa> M>0, N>0

(17)

(3)常用対数と自然対数

10を底とする対数log10xを常用対数といい、e=2.718…を底とする対数logexを 自然対数と云う。両者の間には次の様な関係がある。 ある数Nの自然対数をxとすればN=exであり、この両者の常用対数をとれば、

 

 

2

.

25

log

43429

.

0

log

log

log

24

.

2

,

23

.

2

,

22

.

2

24

.

2

43429

.

0

7183

.

2

log

log

23

.

2

log

22

.

2

log

log

log

1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0

N

e

N

N

e

N

x

e

x

e

N

e e e x

より

また

(18)

2.2 方程式の解法

2.2.1 2次方程式

(1)虚数と複素数 ・実数(有理数、無理数)の平方は必ず正となるから、平方して負となる様な数は 実数の範囲では存在しない。そこで平方して負となる様な数としては、実数の 範囲外で考える必要がある。平方して-1になる様な数をjで表わすと、 次式が成立し、これを虚数という。 ここでaは正の実数 ・更に、実数と虚数とを組み合せた式(2.27)のような数Zを複素数と呼ぶ。 ここでaは複素数Zの実数部であり、jbが虚数部である。 複素数の四則演算では、jを普通の文字と同じように扱い、j2=-1で置き換える。 またZの絶対値 は次式で表わす。(4章参照)

2

.

26

j

a

a

,

は実数

2

.

27

   b

a

jb

a

Z

,

2

.

28

2 2

は実数

   b

a

b

a

Z

Z

(19)

2.2.1 2次方程式

(2)2次方程式の解法 式(2.29)の2次方程式の解法を考える。 ここでa、b、cは実数でa≠0とする。(2.29)式を変形する 式(2.30)により、2次方程式の根が求められる。式(2.30)において 複素数の考え方を導入することにより、式(2.29)の2次方程式は如何なる場合も根を 持つことになる。

2.29

0 2    c bx ax   2.30 2 4 2 4 2 2 4 2 2 0 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2    a ac b b x a ac b a b x a ac b a c a b a b x a b a c a b x a a b a c a b x a b x a a c x a b x a c bx ax                                                                                       

共役な虚根

は二つの複素数   なら < 重根と云う は実根だが一個   なら 二つの実根 は実数   なら > x ac b x ac b x ac b 0 4 0 4 0 4 2 2 2    

(20)

2.2.2 連立1次方程式

(1)連立方程式 ・一般的にn個の未知数から成るn個の方程式が一つの組みを成す(連立する)とき、 これ等の方程式をn元連立方程式と云う。未知数が全て1次であるときはn元連立1次 方程式と云い、電気回路網の計算では特に良く使用される。 ・連立方程式の解法にも様々な手法があるが、ここでは最もシンプルな未知数を一つ ずつ遂次消去していく方法を、最も基本的である2元(1次)連立方程式について解説 する。更に未知数の数が多い場合でも、その手法の延長は極めて容易である。 (2)2元連立1次方程式の解法 ここで は定数 (2.31)式、(2.32)式の連立方程式でx、y2個の未知数のうち、片方を消去して 1個の未知数だけの方程式に変形して解く。ここでは先ずyを消去する。 (2.31)式×b2と(2.32)式×b1の組を作る。

2.32

31 . 2 2 2 2 1 1 1     c y b x a c y b x a     2 2 2 1 1 1,b ,c ,a ,b ,c a

      32 . 2 31 . 2 1 2 2 1 1 2 2 1 2 1 2 1     b c y b b x b a b c y b b x b a

(21)

(2)2元連立1次方程式の解法(続き)

(2.31)′-(2.32)′を作ると、yの項は消えて 同様にして、yを求めると (2.34)式、(2.35)式により、未知数x、yが求められる。また最初にyを消去する方法 として、(2.31)式を変形して として、(2.36)式を(2.32)式に代入してもよい。 ・未知数の数が増えても、未知数を一つずつ消去していけば、同じように最終的に 一つの未知数を解く方程式に到達出来る。 ・解の吟味 (2.33)式を良く見ると のときは、解を求められないことが分かる。 即ち、(2.31)式、(2.32)式が連立方程式として成り立つためには、 又は でなければならない。

 

/

2

.

34

33

.

2

1 2 2 1 1 2 2 1 1 2 2 1 1 2 2 1

b

a

b

a

b

c

b

c

x

b

c

b

c

x

b

a

b

a

a

1

c

2

a

2

c

1

 

/

a

1

b

2

a

2

b

1

2

.

35

y

c

1

a

1

x

/

b

1

2

.

36

y

a

1

b

2

a

2

b

1

0

a

1

b

2

a

2

b

1

0

2 1 2 1 b b a a

(22)

[例題2-2]

(問題)

抵抗値が異なるR1[Ω]とR2[Ω]を図1のように直列に接続し、30[V]の直流電圧を 加えたところ、回路に流れる電流は6[A]であった。 次に、この抵抗R1[Ω]とR2[Ω]を図2のように並列に接続し、30[V]の直流電圧を 加えたところ、回路に流れる電流は25[A]であった。 このとき、抵抗R1[Ω]とR2[Ω]のうち小さい方の抵抗[Ω]の値として正しいのは 次のうち、どれか。 (平成21年度 理論の問題より) (1)1 (2)1.2 (3)1.5 (4)2 (5)3 V 30 30V A 6 25A  1 R  2 R  1 R  2 R

図1

図2

(23)

(解答)

これを変形して 図2の並列合成抵抗をR[Ω]とすれば、 したがって (1)式を(2)式の分母に代入すると を得る。これに(1)′式を代入すると これを変形して (3)式はR1についての2次方程式であるから、(2.29)式、(2.30)式を適用すると 小さい方の抵抗としては2[Ω]となる。 答(4)

 

1

]

[

5

6A

30V

R

R

1

2

Ω

R

2

5

R

1

 

1

2 1 2 1 2 1

R

R

R

R

R

R

1

R

1

R

1

 

2

]

[

5

6

A

25

V

30

R

R

R

R

2 1 2 1

Ω

6

R

R

1 2

5

R

6

R

1 1

R

12

5

R

1

6

0

 

3

   

または2 3 2 1 5 1 2 6 1 4 5 5 となり、R 6 c 5, b 1, a 2 1                

(24)

[例題2-3]

(問題)

図のように2種類の直流電源と3種類の抵抗からなる回路がある。

各抵抗に流れる電流を図に示す向きに定義するとき、

電流 I1[A]、 I2[A] 、I3[A] の値として正しいものを組み合せたのは

次のうちどれか。 (平成20年度 理論の問題より) I1 I2 I3 (1) -1 -1 0 (2) -1 1 -2 (3) 1 1 0 (4) 2 1 1 (5) 1 -1 2 V 4 2V 1 I 2  4 I2  5 3 I A B

(25)

(解答)

キルヒホッフの法則を適用して、I1、 I2 、I3を未知数とする連立方程式をつくる。 Aループについて Bループについて また より (3)式を(1)式および(2)式に代入し、整理すれば(4)式、(5)式を得る。 (4)式、(5)式はI1とI2 を未知数とする連立方程式であり、(2.34)式および(2.35)式を

適用すればI1=1 [A]、 I2=1[A]を得る。これを(3)式に代入すればI3=0[A]を得る。

したがって解答としては表中の(3)の組み合わせが正しい。 答(3)

 

1

4

5

4

I

1A

I

3A

V

 

2

2

5

2

I

2A

I

3A

V

3 2 1

I

I

I

I

3

I

1

I

2

 

3

 

4

,

5

7

2

 

5

4

5

9

I

1

I

2

  

I

1

I

2

(26)

2.3 関数の最大と最小

2.3.1 2次関数の最大と最小

既に2.1.1節で、2次関数 は ならば最小値

(極小値)、または ならば最大値(極大値)を持つ。

c

bx

ax

y

2

y

y

1

y

x

x

2

y

2

x

1

x

0 < a 0 > a 下に凸 上に凸 0 0 図2-9 2次関数のグラフ

(a)

(b)

0 > a 0 < a

y

ax

2

bx

c

2.37 4 4 2 2 2 2 2 2 2 2 2   a b ac a b x a a b a c a b x a b x a c bx ax y                                       (2.37)式右辺において もし なら a>0 図2-9(a)において となる。 もし なら により、yは のとき最大となる。 図2-9(b)において となる。 0 < a 一定           a b ac a b x a 4 4 0 2 2 2 a b ac y a b x 4 4 , 2 2 1 1     一定           a b ac a b x a 4 4 , 0 2 2 2 a b x 2   a b ac y a b x 4 4 , 2 2 2 2    

(27)

2.3.2 その他の関数の最大と最小

(1) で (一定)とするとき、 が最大となる条件を求める。 を変形して、 とし、これを に代入すると (2.38)式はxの2次関数であり、前節2.3.1の結果を応用出来る。 (2.37)式で と置き換えると図2-9(b)で でSは最大、 (2) で (一定)のとき が最小となる条件を求める。 を に代入して 変形して (2.39)式を更に整理すると (2.40)式の左辺 であるから、右辺も 故に したがってRの最小値は となる。 ときは(2.40)式より を得る。 すなわち、 のとき、Rは最小値 をとる。 0 , 0 > > y x xyA S x y A y x  yAx Sxy

A x

x2 Ax

2.38

x S      0 , , 1     b A c a

 

1 2 2 1 A A x     

4 2 2 2 A A A A S                の最大値 0 , 0 > > y x xyB R x y x B yRxy      x B x y x R

2.39

2   B x Rx  

2.40

2 2 2 2   B R R x                0 2 2         R x 0 2 2         B R B R  2 2 B B R  2 2 2 R y R x    B y x   2 B

(28)

[例題2-4] (問題)

定格容量P[kV1A]の単相変圧器がある。負荷電流Iに関係なく一定の無負荷損Pi(鉄損)、 負荷電流Iの自乗に比例する負荷損をPc(銅損)とする時、この変圧器の効率ηはPi=Pcの とき最大になることを示せ。ただし、負荷の力率は一定とし、PiとPc以外の損失は無視して よいものとする。

(解答)

ここでcosφ:負荷の力率 V:変圧器電圧、r:巻線抵抗 (2.41)式の分母と分子を各々Iで割ると (2.42)式の分母に着目すると、Vcosφは一定、Piとrは一定なので と なるから、前節2,3,2(2)の結果より、 のとき、すなわち のとき、 (2.42)式の分母は最小となり、効率ηは最大となる。 ならばPi=rI2=Pcのとき、ηは最大となる。 注)これに類する問題、あるいは、この問題の結果を応用した問題が時々出題される のでこの結果を記憶しておくことを、おすすめする。

(2.41)

cos

cos

cos

cos

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

2 1 1 1

rI

Pi

I

V

I

V

Pc

Pi

I

V

I

V

損失

出力

出力

入力

出力

(2.42) cos cos  rI I Pi V V       一定 (rI) I Pi       ) (rI I Pi       I Pi I  ) (rI I Pi      

(29)

(1)一般に「ベクトルとは大きさと方向を持つ量」と定義されており、速度や力が、これに 該当する。電気工学においては、電界の強さ、磁界の強さ、力(静電力、磁気力)など がベクトル量である。 ここではまずベクトルの計算の基本事項を解説し、その応用としての複素数ベクトル については4章で述べる。 (2)ベクトル表現と基本演算(ベクトルの合成) ある量がベクトル量であることを示すには、通常ゴシック体で書くか、或いはその文字の 上に矢印(→)を付けるが、ここでは→を付けて表す。

a

a

b

b

a

a

b

a

b

a

b

b

b

b a     図3-1 ベクトルの平行移動 ベクトルの和 図3-2 図3-3 ベクトルの差 3.ベクトルの計算

(30)

ベクトルには次のような特性がある。 (ロ)ベクトルの和(加算) 二つのベクトルの和 は平行四辺形の対角線として求められる。 (図3-2参照) (ハ)ベクトルの差(減算) ベクトルの減算 は、 を加えると演算として図3-3の様に求められる。 (イ) ベクトル を図3-1の様に平行移動しても、その性質は変わらない。 従ってベクトルの和や差は平行四辺形の性質を利用して求める。

a

a

a

b

b

a

a

b

a

b

a

b

b

b

b

a     図3-1 ベクトルの平行移動 図3-2 ベクトルの和 図3-3 ベクトルの差 b a   b a   ( b) 3.ベクトルの計算

(31)

[例題3-1] (問題)

真空中において、図(1)のように一辺が2a[m]の正三角形の各頂点A,B,Cに正の 点電荷Q[C]が配置されている。点Aから辺BCの中点Dに下ろした垂線上の点Gを 正三角形の重心とする。点Dからx[m]離れた点Pの電界[V/m]を求めよ。 ただし、点Pは点Dと点G間の垂線上にあるものとし、真空の誘電率をε0[F/m]とする。 (平成20年度 理論より) A B C a[m] a[m] Q[C] Q[C] Q[C] G x D P 図(1)

(32)

(解答) この問題は点A、点Bおよび点Cの各々の電荷による点Pおける電界の 強さ、 、 および を合成する(和を求める)ことに帰着する。こ こではまず と を合成して、 を求め、その後、 と の和を求める。 ベクトル は と を二辺とする平行四辺形の対角線と等しくな るから また の大きさは と は明らかに方向が逆であり、点Pにおける電界 の向きを 図(2)-(b)において下向きにとれば AP EEBP ECP BP EECP ) 1 ( ) ( 4 4 0 2 2 2 0        x a Q BP Q E EBP CP     CP BP X E E E     EXAP EX EEBP ECP

(2) ) ( 4 2 cos 2 2 2 2 0        θ   x a x x a Q E E Ex BP CP     AP E ) 3 ( ) 3 ( 4 ) ( 4 0  2  0  2     x a Q x AD Q EAP    AP EEx EP

[ / ] (4) 2 ) 3 ( 1 4 0 2 2 2 23              V m x a x x a Q EP     A B D C CP EEX EBP  P B C CP EEBP D a AP EAP EX E θ θ θ θ P (a) 図2(b) x (4)式が答となる。

(33)

4.交流の複素数表示 4.1複素数の座標上での表し方と演算方法

4.1.1複素数平面における表し方 ・2.2.1節で2次方程式の根の求め方との関連で、複素数について一通りに説明した。 ここでは更に一般化した複素数の表し方について述べ、次節における演算方法への ベースとする。 ・2.2.1でも述べた様に、複素数は実数部と虚数部から構成される。 これを図4-1に示すように、直角座標の横軸と縦軸に各々対応さ せる。従って、 の絶対値は である事が分かる。 ・次に複素数 を極座標表示する事を考える。 ここでオイラー(Euler)の公式 を適用すれば (4-2)式は次の様に表示できる。 ・図4-1、図4-2に示す複素数は、複素数平面における0点を基準 としたP点の位置を示すベクトルとも考えられるので、複素数ベク トルとも呼ぶ。 jb a Z    2 2 b a r Z     jb a Z    2 2 b a r Z     (4-1) Z ) 2 4 ( ) sin (cos            j r jb a Z      sin cos j ej   ) 3 4 ( ) sin (cos          j re j r Z   0 b a jb a Z    jb a Z    r r P P a b 実軸 実軸 虚 軸 虚 軸 j j θ 0 図4-1 図4-2

(34)

4.1.2複素数の演算

複素数の演算法には様々な手法があるが、ここでは主なものを三つ紹介する。 (1)ベクトルとしての演算 前節4.1.1で述べた様に、複素数は複素平面上でベクトルとしての性格を持っているので、 3.1節で述べた様な平行四辺形の原理に基づいて、加算、減算、などを容易に行うことが できる。説明はここでは繰り返さない。 (2)純然たる複素数としての演算 二つの複素数(Z1=a1+jb1)と(Z2=a2+jb2)の間の四則演算は下記の様に行う。 実数部と虚数部は分けて計算するが、掛け算、割り算等ではj2が出て来たらj2→-1として 計算すればよい。 2 2 2 2 1 2 2 1 2 1 2 1 2 2 2 2 2 1 2 2 1 2 1 2 2 1 2 2 2 2 2 2 1 1 2 2 1 1 2 1 1 2 2 1 2 1 2 1 1 2 2 1 2 1 2 2 1 2 2 1 1 2 1 2 1 2 1 2 2 1 1 2 1 2 1 2 1 2 2 1 1 2 1 ) ( ) ( ) ( ) ( ) )( ( ) )( ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) )( ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( b a a b a b j b b a a b j a a b a b j b b j a a jb a jb a jb a jb a jb a jb a Z Z b a b a j b b a a b a b a j b b j a a jb a jb a Z Z b b j a a jb a jb a Z Z b b j a a jb a jb a Z Z                                                         ・・・(4-4)

(35)

(3)極座標表示による掛け算と割り算

二つの複素数の掛け算、割り算は極座標表示( 、 )が便利 なことが多い。 以上三つの計算手法は、ケースバイケースで使い分けると共に、一つの計算の 流れの中でも組み合わせると便利なこともある。 1 1 1  j e r Z   2 2 2  j e r Z   ) ( 2 1 2 1 2 1 ) ( 2 1 2 1 2 1 2 1 2 1 2 1 2 1                           j j j j j j e r r e r e r Z Z e r r e r e r Z Z ・・・(4-5) (2.1.3節・指数関数参照)

(36)

4.2交流の複素数表示 2.12(3)項で述べたように、交流の電圧v、電流iは時間tについて正弦波状に変化し、 (4-6)式、(4-7)式のように表すことが出来る。 ここで、複素数表示した電圧、 を(4-6)式と比較してみると、 であり、上式の虚数部は(4-6)式と一致することがわかる。同様に電流iについても、 次式の虚数部は(4-7)式と一致する。 従って、複素数表示した および (これ等を複素電圧および複素電流と云う)を用いて回路計算を行い、結果の虚数部に より、電圧、電流の瞬時値を 知ることが出来る。 ・複素電圧、複素電流は実用上、極めて便利であり、後述する複素インピーダンス、 複素ベクトルを含めて、複素数表示した量を中心に話を進めていく。 ) 6 4 ( ) sin( 2 ) sin(      EtEt    v m eff における位相のずれ 電圧の実効値、 電圧の最大値、 : : 0 : E tEm eff  ) 7 4 ( ) sin( 2 ) sin(        It   It     i m eff 電流の実効値、 電流の最大値、 : : eff m I I :電圧に対する電流の位相の遅れ ) (   j t me E V

cos( ) sin( )

(4 8) ) (               t j t E e E V m j t m

cos( ) sin( )

(4 9) ) (                     t j t I e I I m j t m ) (   j t me E V IImej(t)

(37)

4.3インピーダンス

直流の電気については、電圧と電流の関係はV=R・I(オームの法則)のように抵抗R[Ω]のみ によって結びつけられているが、交流の場合は、インダクタンスL[H]、およびキャパシタンス C[F]の作用を考慮する必要がある。 ・まずインダクタンスL[H]については(4-9)式を利用して、次式が得られる。 従って、インダクタンスLの複素数表示された抵抗Rに相当する量はjωL[Ω]であることがわ かる。これをインダクタンスの(複素)インピーダンスと云う。 ・次にキャパシタンスC[F]についても同様に次式が成り立つ。 従って、キャパシタンスCのインピーダンスは であることが分かる。

( )

  ( )  (410)        LI j e I L j e I dt d L dt dI L V m jt    m jt   

1 (4 11) 1 1( )    

   I C j dt e I C Idt C V m j t     C j 1 V I ZRR L j ZL   C j Zc  1  図4-3 虚部 図4-3にR,L,Cの直列回路を示す。 ここでRをインピーダンスの実部、 を虚部 (リアクタンス)という。 ) 13 4 ( 1 1 ) 12 4 ( 1                            C L j R C j L j R Z ZI I C j L j R V             C L j   1 実部

(38)

4.4交流のベクトル表示

4.4.1ベクトル表示の考え方 4.2節、4.3節で述べた複素数表示された交流電圧・電流およびインピーダンスなどは複素 数平面上でベクトル表示すると実用上便利なことが多い。ベクトル表示する場合、実用上 は(4-8)式と(4-9)式の と においてVとIの相対的な関係さえ 分かればよいことが多い。すなわち、これらの二つの式において を省略し、Vを 基準にして、複素平面上にベクトル図をかけば、図4-4のようになる。複素数表示化された 量には、今後上にドットを付けて、 および のように書き、しかも慣例上、交流電圧、 電流の実効値をもって表示する。 ) (   j t me E V IImej(t) ) (t   VI 図4-4 実軸

V

I 虚軸

 0

(39)

4.4.2交流のベクトル表示

基本的な回路構成要素である、R、L、Cについて各々にかかる電圧と電流のベクトル表示 を考える。 (1)Rのみの回路(図(4-5)参照) と の間に位相のずれはない。 (2)Lのみの回路(図(4-6)参照) (4-10)式により、次式が成り立つ。 上式により、 ベクトルは ベクトルより だけ位相が 遅れる。またLのインピーダンス は次式で与えら れる。 =jωL ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4-16) ) 14 4 (       R I R VVR I L I L j V     L I   V2 L Zj j e j ej    j   2 sin sin cos  2     1  2 (415)                 j L V e L L j V IV 実軸 R I V 実軸 L I  0 0 図4-5 Rのみの回路 図4-6 Lのみの回路

(40)

(3)Cのみの回路(図(4-7)参照) 上式により ベクトルは ベクトルより だけ位相が 進む。Cのインピーダンス は次式で与えられる。 C C I C j I C j V        

1 1

 2 (4 17)               j C j CV C V e I C I   V 2  C Z  ) 18 4 ( 1 1 2             

j C e C C j ZV 実軸 C I  0 図4-7 Cのみの回路

(41)

[例題4-1] (問題)

図のように、正弦波交流電圧 の電源、静電容量C[F]のコンデンサ 及びインダクタンスL[H]のコイルからなる交流回路がある。 この回路に流れる電流i[A]が常に零となるための角周波数ω[rad/s]の値を 表す式を求めよ。 ] [ sin t V E em

e[V] ] [ A i ] [H L ] [F C L i ] [ A C i [ A] (平成20年度(2008年)理論より)

(42)

(解答)

の実効値を複素ベクトル表示した量を各々 とすれば (1)式において、 となるためには、次の条件を満たす必要がある。 (2)式が解答となる。 を基準として、 と をベクトル表示 すれば、右図のようになる。すなわち、 と より 位相が進み、 は だけおくれており、絶対値は等しいこと になる。これを並列共振条件という。 C L i i i e、 、 、 E 、I、ILIC    j C E IC      E L j IL 1 ) 1 ( 1 1                         E L C j E L j C j I I I L C     0   I ) 2 ( 1 0 1  LC L C           EC I IL   C IE2

90

       L C I IC I L I   E 2  2   2  IL

(43)

4.5 電力の複素数表示 4.5.1 交流回路の電力 電圧を基準とすれば、電圧の瞬時値 と瞬時電流 は、(4-6)式、(4-7)式において とおいて次のように与えられる。 電力の瞬時値 は で与えられるから 加法定理の(2-6)式を適用すると、上式は次のように変形される。

wt

E

wt

Em

v

sin

2

eff

sin

) sin( 2 ) sin( Im     wt I wt i eff ・・・・・・・・(4-19) ・・・・・・・・(4-20) ) sin( sin 2 ) sin( Im ) sin(

       wt wt I E wt wt Em i v p eff eff ・・・・・・・・(4-21)

cos cos(2 )

) 2 cos( cos 2 1 ) 2 ( ) 2 (               wt I E wt I E i v p eff eff eff eff ・・・・・・・・(4-22) 上式の[ ]内で、 は1周期の平均値は零となり、結局1周期にわたる平均電力 (有効電力とも云う) は次式でも与えられる。 上式は当然のことながら、前述の(2-14)式と一致する。 ※ 、 の添字は繁雑であるから、今後、電圧、電流を表すのに添字なしの大文字 および を使用し、ベクトル表示するには・を上に符す事にする。

)

2

cos(

wt

P

cos

eff eff

I

E

P

・・・・・・・・(4-23) 0   vi pp eff E Ieff E I v v i i

(44)

(1)図4-8に示す様に、電圧と同じ位相成分 を有効電流成分と云い、90°位相のずれた成 分を無効電流成分と云う。 (2)(4-24)式、(4-25)式および図4-9で無効電力 に-がついているのは電流が電圧よりも だ け位相が遅れているからであり、誘導性負荷で あることに注意する必要がある。また を皮相電力 と云う。 (3)(4-25)式および図4-9において、有効電力 は電力の1周期にわたる平均値を意味し無効電 力 は各瞬時瞬時には電力のやりとりは あるが、1周期の平均は零である成分を意味し ている。

4.5.2 電力の複素数表示

電圧ベクトル を基準として電流ベクトル を とすれば、電力ベクトル は次 式で与えられる。 (4-24)式の実数部を有効電力 と云い、虚数部を無効電力 と名付ける。 以上をベクトル図に示したのが図4-8、図4-9である。

E I IIej() S

 

 sin cos j EI EIe I E S     j   P Q

 

    Var EI Q W EI P   sin cos ・・・・・・・・・・・・・・(4-24) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4-25)

cos I Q

I E S  

VA

 

W P

 

Var Q

cos I

sin I I E  図4-8 電圧と電流のベクトル成分 図4-9 電力ベクトル 

V A

I E S    

 

W EI P  cos  Var EI Q sin j

(45)

4.5.3 力率改善

(1)前項4.5.2で述べたように、通常、有効電力 を 供給する場合、無効電力 も同時に供給するこ とになり、皮相電力 に相当する設 備が必要となり、送電損失も大きくなる。 (2)通常、負荷は遅れ力率であることが多いので、こ の場合の無効電力 を、進み力率の無効電力 で打ち消すことが出来れば皮相電力も小さくなり、 設備容量や送電損失の観点から有利となる。こ れを力率改善と云う。

P

Q

jQ

P

S

Q

(3)図4-10に誘導性の無効電力の一部を進みの無効電力で力率改善した様子を示している。 ここでは、元々有効電力 と誘導性無効電力 が供給されていたときの皮相電力 がである。進み力率の無効電力 を接続することにより、無効電力が に減少し、 皮相電力も に減少した。このときの数値関係を下記の式に示す。 以上は単相交流を想定して説明したが、後述する三相交流についても全く同様に 考えることが出来る。

P

C

Q

0

S

0

Q

1

Q

1

S

C

Q

Q

Q

1

0

2 0 2 0

P

Q

S

2 1 2 1

P

Q

S

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4-26) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4-27) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4-28) 図4-10 力率改善

cos

EI

P

1

Q

0

Q

C

Q

1

S

0

1

I

E

S

0

(46)

4.6 三相交流の複素数表示

2.1.2(5)の項でも述べた様に、交流電力は三相交流(a相、b相、c相)により供給されること が多いが、対称な三相回路であれば、以下に述べる様に、今迄述べてきた様な単相交流に 準ずる方式で複素数ベクトルにより考える事が出来る。 (1)三相起電力の複素数表示

      3 4 3 2 3 2 j j b c j b a

e

E

e

E

E

e

E

E

E

E

・・・・・・(4-29)



  6 3 2 6 3 2 6

3

3

3

     j c bc ca j b ab bc j ab

e

E

e

V

V

e

E

e

V

V

e

E

V

・・・・・・(4-30) (4-30)式、図4-11から明らかなように、線間電圧の大きさは 相電圧の 倍で位相は 進む。 3

30

6   図4-11 三相起電力 j j   120  120  120 a E c E b E bc V ca V ab V (基準) (基準)

(47)

(2)三相電流と三相負荷の複素数表示

(i)負荷の星形結線(図4-12参照) 0 3 4 3 2 1 3 4 3 2                                          ) π j e π j e ( a I c I b I a I jX R Z π j e a I Z c E c I Z c I c E π j e a I Z b E b I Z b I b E Z a E a I Z a I a E                          ・・・・・・(4-31) ・・・(4-32) a E b E c E c I a I b I Z Z Z a c b 図4-12 負荷の星形結線 jX R Z  

(48)

(2)三相電流と三相負荷の複素数表示

下図に示す様に星形 結線の場合と同じ線電流が流れた とすると、各辺 のインピーダンスは となる。 線電流( 、 、 ) と相電流( 、 、 )の関係を右側の図に示す。ベク トル図から各電流の絶対値は各相電流の 倍となり、位相は相電流が だけ進むことになる。

Z

3

a

I Ib Ic Iab Ibc Ica

3

30 6   (ii)負荷の三角結線(図4-13参照) a b c a I b I c I Z 3 Z 3 Z 3 a I Ib c I b a I bc I ca I Iab bc I ca I 図4-13 負荷の三角結線

(49)

[例題 4-2](問題)

図のように、相電圧 の対称三相交流電源に、抵抗 と 誘導性リアクタンス からなる平行三相負荷を接続した交流回路がある。 平行三相負荷の全消費電力が 線電流 の大きさ(スカラ量)が の時、 と の値を求めよ。 (平成17年度 理論の問題より)

 

kV

10

R

 

 

X

 

kW

200

I

 

A

 

A

20

R

 

X

 

 

A

I

 

R

 

X

I

 

kV

10

V

図4-15

参照

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